JP4411724B2 - 遠心式送風機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、遠心式多翼ファンを有する遠心式送風機(以下、送風機と略す。)に関するもので、車両用空調装置に適用して有効である。
【0002】
【従来の技術】
遠心式多翼ファン(以下、ファンと略す。)は、軸方向から吸入した空気を遠心力により径外方側に吹き出すものであるので、ファンを収納するスクロールケーシングは、ファンの回転方向前進側に向かうほど流路断面積(空気通路断面積)が拡大するように、渦巻き状に形成されている。
【0003】
そこで、出願人は、特開平7−208396号公報に記載の発明のごとく、流路断面積を径方向に加えて、回転軸と平行な方向にも拡大させることにより、送風機の小型化及び送風量の向上を図っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、送風機の消費動力(消費電力)の低減を図るべく、発明者等は、ファン出口角βが比較的大きい(60°<β<120°)ラジアルファンを用いた送風機を試験研究していたが、上記公報に記載の発明は、ファン出口角βが比較的小さい(ファン出口角βが60°以下)シロッコファンに関するものであるので、上記公報に記載の発明をラジアルファンに対してそのまま適用することができない。
【0005】
なお、ファン出口角βとは、図10に示すように、翼(ブレード)71とファン72の外径縁との交差角度であって、ファン72の回転方向前進側から測定した角度を言う。
【0006】
本発明は、上記点に鑑み、ラジアルファンに適した送風機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、回転軸周りに多数枚の翼(71)を有し、回転軸の軸方向から吸入した空気を径外方に向けて吹き出すとともに、翼(71)のファン出口角(β)が60°より大きく、かつ、120°未満である遠心式多翼ファン(72)と、遠心式多翼ファン(72)を収納するとともに遠心式多翼ファン(72)から吹き出した空気が流れる渦巻き状の空気流路(74a)を構成し、軸方向一端側に吸入口(75)を有し、かつ、渦巻の巻き終わり部より空気流れ下流側に吹出口(74b)を有するスクロールケーシング(74)とを備え、空気流路(74a)は、空気流れ下流側の流路断面積が上流側より大きくなるように、回転軸と平行な方向に拡大する拡大部(74d、74e)が設けられており、さらに、拡大部(74d、74e)のうち吸入口(75)側における拡大寸法(HUP)と、吸入口(75)と反対側における拡大寸法(HLR)との比(HUP/HLR)が、0<HUP/HLR<0.4の関係を満たすように、前記両拡大寸法(HUP)、(HLR)が設定されていることを特徴とする。
【0008】
これにより、比騒音を十分に小さくすることができるので、ラジアルファンに適した送風機を得ることができる。
【0009】
ところで、ラジアルファンでは、翼(71)間の距離がファン外径側に向かうほど拡大するため、翼(71)間を流通する空気流れが不安定になり易い。そこで、一般的に、翼(71)の長さを、ファン出口角βの小さいシロッコファンより長くして、翼(71)間を流通する空気流れが不安定になることを防止している。
【0010】
このため、ラジアルファンでは、翼(71)の長さを長くせざるを得なく、空気が翼(71)間に滞在する時間が長くなってしまうことに加えて、ファンから吹き出す際の絶対速度がシロッコファンより小さいので、ファンから吹き出す空気は吸入口(75)と反対側に偏ってしまう。
【0011】
これに対して、請求項2に記載の発明では、拡大部(74d、74e)のうち吸入口(75)側において流路断面積を拡大させる拡大部分(74d)は、スクロールケーシング(74)の巻き終わり部からスクロールケーシング(74)のノーズ部(74c)に至る範囲内から吹出口(74b)側に向けて形成されていることを特徴としている。
【0012】
これにより、風量が増大するスクロールケーシング(74)の巻き終わり部において、遠心式多翼ファン(72)から吹き出す空気の動圧をスムーズに静圧に変換することができるので、遠心式多翼ファン(72)から吹き出す空気の動圧を効率的に静圧に変換することができ、遠心式送風機の効率及び送風量を増大させることができる。
【0013】
請求項3に記載の発明では、拡大部(74d、74e)のうち吸入口(75)と反対側において流路断面積を拡大させる拡大部分(74e)は、ノーズ部(74c)から遠心式多翼ファン(72)の回転の向きに60°の範囲内から吹出口(74b)側に向けて形成されていることを特徴とする。
【0014】
これにより、遠心式多翼ファン(72)から吹き出す空気の動圧を効率的に静圧に変換することができるので、遠心式送風機の効率及び送風量を増大させることができる。
【0015】
請求項4に記載の発明では、拡大部(74d、74e)のうち吸入口(75)と反対側において流路断面積を拡大させる拡大部分(74e)において、径外方側の外径基準稜線(L1)の拡がり角(n1)に対する径内方側の内径基準稜線(L2)の拡がり角(n2)の比(n2/n1)が0.4より大きく、かつ、0.8より小さいことを特徴とする。
【0016】
これにより、比騒音を十分に小さくすることができるので、ラジアルファンに適した送風機を得ることができる。
【0017】
請求項5に記載の発明では、拡大部(74d、74e)のうち吸入口(75)と反対側は、スクロールケーシング(74)の最外周壁(74f)、吸入口(74)と反対側に位置する底壁(74g)、及び遠心式多翼ファン(72)の径外方側から最外周壁(74f)に向かって傾斜しながら吸入口(74)と反対側に延びる傾斜壁(74h)を有して構成されており、さらに、底壁(74g)のうちスクロールケーシング(74)の径方向と平行な部位の長さ(d1)に対する、底壁(74g)に平行な面に傾斜壁(74h)を投射したときのスクロールケーシング(74)の径方向と平行な部位の長さ(d2)の比(d2/d1)は、0.3より大きく、かつ、0.8より小さいことを特徴とする。
【0018】
これにより、比騒音を十分に小さくすることができるので、さらにラジアルファンに適した送風機を得ることができる。
【0019】
因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0020】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
本実施形態は、本発明に係る送風機を車両用空調装置の遠心式送風機に適用したものであって、図1は、本実施形態に係る遠心送風機(以下、送風機と略す。)を水冷エンジン搭載車両の車両用空調装置1の模式図である。
【0021】
空気流路をなす空調ケーシング2の空気上流側部位には、車室内気を吸入するための内気吸入口3と外気を吸入するための外気吸入口4とが形成されるとともに、これらの吸入口3、4を選択的に開閉する吸入口切換ドア5が設けられている。また、この吸入口切換ドア5は、サーボモータ等の駆動手段または手動操作によって開閉される。
【0022】
この吸入口切換ドア5の下流側部位には、空気中の塵埃を取り除く、フィルタ(図示せず)及び本実施形態に係る送風機7が配設されており、この送風機7により両吸入口3、4から吸入された空気が、後述する各吹出口14、15、17に向けて送風される。
【0023】
また、送風機7の空気下流側には、空気冷却手段をなす蒸発器9が配設されており、送風機7により送風された空気は全てこの蒸発器9を通過する。そして、蒸発器9の空気下流側には、空気加熱手段をなすヒータコア10が配設されており、このヒータコア10は、エンジン11の冷却水を熱源として空気を加熱している。なお、図1に示された送風機は、模式図であり、詳細は後述する。
【0024】
また、空調ケーシング2には、ヒータコア10を迂回するバイパス通路12が形成されており、ヒータコア10の空気上流側には、ヒータコア10を通る風量とバイパス通路12を通る風量との風量割合を調節することにより、車室内に吹き出す空気の温度を調節するエアミックスドア13が配設されている。
【0025】
また、空調ケーシング2の最下流側部位には、車室内乗員の上半身に空調空気を吹き出すためのフェイス吹出口14と、車室内乗員の足元に空気を吹き出すためのフット吹出口15と、フロントガラス16の内面に向かって空気を吹き出すためのデフロスタ吹出口17とが形成されている。
【0026】
そして、上記各吹出口14、15、17の空気上流側部位には、それぞれ吹出モード切換ドア18、19、20が配設されている。なお、これらの吹出モード切換ドア18、19、20は、サーボモータ等の駆動手段または手動操作によって開閉される。
【0027】
次に、送風機7について詳述する。
【0028】
この送風機7は、図2に示すように、回転軸方向から吸入した空気を径外方に向けて吹き出す遠心式の送風機であり、72は回転軸周りに多数枚のブレード71、及び復数枚のブレード71を保持するボス部71aを有する樹脂製(本実施形態では、ポリプロピレン製)の遠心式多翼ファン(以下、ファンと略す。)である。
【0029】
そして、本実施形態では、ファン72は、ブレード(翼)のファン出口角βが60°より大きく、かつ、120°未満であるラジアルファンを採用している。なお、ファン72は、電動モータ(以下、モータと略す。)73によって回転駆動されており、送風量の制御は、このモータ73の回転数を制御することによって行われている。
【0030】
74はファン72を収納するとともに、ファン72から吹き出した空気が流通する空気流路74aを構成するとともに、図3、4に示すように、ファン72の回転軸周りに渦巻き状に形成された樹脂製(本実施形態では、ポリプロピレン製)のスクロールケーシング(以下、ケーシングと略す。)であり、ケーシング74の巻き終わり部位より空気流れ下流側には、空調ケーシング2に連通する吹出口74bが形成されている。
【0031】
そして、このケーシング74のうち回転軸方向であって、モータ73の反対側には、図2に示すように、ケーシング74内に空気を導く吸入口75が開口しており、この吸入口75の開口外縁部には、ベルマウス形状に形成されたベルマウス76が形成されている。
【0032】
また、ブレード71のうち吸入口75側端部には、回転軸方向の断面形状が吸入口75から径外方に向けて転向する空気流れに沿うような形状を有する環状のシュラウド77が形成され、一方、ケーシング74のうちベルマウス76近傍には、シュラウド77と所定の隙間77aを有して対向するとともに、ベルマウス76から径外方に向けてシュラウド77の形状に沿うように滑らかに屈曲する対向屈曲壁78が形成されている。
【0033】
ところで、ケーシング74の空気流路74aは、空気流れ下流側(吹出口74b側)の流路断面積が上流側(ケーシング74のノーズ部74c)より大きくなるように、径方向(回転軸と直交する方向)に加えて、図2に示すように、回転軸と平行な方向に拡大する拡大部74d、74eが設けて流路断面積を徐々に拡大させている。そして、本実施形態では、拡大部74d、74eのうち吸入口75側における拡大寸法HUPを、吸入口75と反対側にける拡大寸法HLRの0.4倍未満(0<HUP/HLR<0.4)としている。
【0034】
ここで、吸入口75側における拡大寸法HUPとは、図3に示すように、ケーシング74の巻き終わり側のうち、ファン72の回転中心(回転軸)に対応する部位から吹出口74bに向けてファン72の外径寸法D2だけずれた部位(以下、この部位を上方側拡大部と呼ぶ。)において、図2に示すように、ケーシング74の吸入口75側内壁から上方側拡大部の内壁まで回転軸と平行に図った寸法を言う。
【0035】
また、吸入口75と反対側にける拡大寸法HLRとは、ケーシング74の巻き終わり側のうち、ファン72の回転中心(回転軸)に対応する部位から吹出口74bに向けてファン72の外径寸法D2だけずれた部位(以下、この部位を下方側拡大部と呼ぶ。)において、ケーシング74の吸入口75と反対側の内壁から下方側拡大部の内壁まで回転軸と平行に図った寸法を言う。
【0036】
さらに、本実施形態では、拡大部74d、74eのうち吸入口75側において流路断面積を拡大させる拡大部分74dは、ケーシング74の巻き終わり部から吹出口74b側に向けて形成され、一方、拡大部74d、74eのうち吸入口75と反対側において流路断面積を拡大させる拡大部分74eは、ケーシング74のノーズ部74cからファン72の回転の向きに60°の範囲内から吹出口74b側に向けて形成されている。
【0037】
なお、ノーズ部74cとは、周知のごとく、ケーシング74の巻き始め側と巻き終わり側との重なる部分を言い、このノーズ部74cでは、空気上流側と空気下流とが、僅かな隙間(図示せず)を介して連通している。
【0038】
次に、本実施形態の特徴を述べる。
【0039】
図5の破線は、上記公報に記載のスクロールケーシングにおいて、単純にファンをラジアルファンとしたときの最低比騒音を示す試験結果であり、図5の実線は、本実施形態に係る送風機7の最低比騒音を示す試験結果である。そして、図5から明らかなように、拡大部74d、74eのうち吸入口75側における拡大寸法HUPを、吸入口75と反対側にける拡大寸法HLRの0.4倍未満とすれば、比騒音を十分に小さくすることができる。
【0040】
因みに、比騒音の定義は、JIS B 0132によるものであり、試験方法はJIS B 8340に準拠したものである。
【0041】
ところで、ラジアルファンでは、ブレード71間の距離がファン外径側に向かうほど拡大するため、ブレード71間を流通する空気流れが不安定になり易い。そこで、一般的に、ブレード71の長さ(ブレード71の寸法のうち空気流れに沿って図った寸法)を、ファン出口角βの小さいシロッコファンより長くして、ブレード71間を流通する空気流れが不安定になることを防止している。
【0042】
このため、ラジアルファンでは、ブレード71の長さを長くせざるを得なく、空気がブレード71間に滞在する時間が長くなってしまうことに加えて、ファンから吹き出す際の絶対速度がシロッコファンより小さいので、ファンから吹き出す空気は吸入口75と反対側(下方側)に偏ってしまう。
【0043】
これに対して、本実施形態のごとく、拡大部74d、74eのうち吸入口75側において流路断面積を拡大させる拡大部分74dを、ケーシング74の巻き終わり部からノーズ部74cに至る範囲を起点として吹出口74b側に向けて形成すれば、風量が増大するケーシング74の巻き終わり部において、ファン72から吹き出す空気の動圧をスムーズに静圧に変換することができる。したがって、ファン72から吹き出す空気の動圧を効率的に静圧に変換することができるので、送風機7の効率及び送風量を増大させることができる。
【0044】
一方、ラジアルファンでは、前述のごとく、ファン72から吹き出す空気が吸入口75と反対側(下方側)に偏っているので、本実施形態のごとく、拡大部74d、74eのうち吸入口75と反対側において流路断面積を拡大させる拡大部分74eを、ノーズ部74cからファン72の回転の向きに60°の範囲を起点として吹出口74b側に向けて形成すれば、ファン72から吹き出す空気の動圧を効率的に静圧に変換することができるので、送風機7の効率及び送風量を増大させることができる。
【0045】
(第2実施形態)
第1実施形態では、回転軸方向に流路断面積を拡大させる拡大部分74d、74eの最適化を図ることにより送風機7の比騒音を低減したが、本実施形態は、径方向における流路断面積の拡大を最適化することにより送風機7の比騒音を低減するものである。
【0046】
そして、本実施形態では、吸入口75と反対側において流路断面積を拡大させる拡大部分74eを、第1実施形態と同様に(図2〜4参照)、ノーズ部74cから吹出口74b側に向けて形成するとともに、拡大部74eのうち径外方側の外径基準稜線L1の拡がり角n1に対する拡大部74eのうち径内方側の内径基準稜線L2の拡がり角n2の比(=n2/n1)を0.4より大きく、かつ、0.8より小さくしたものである。なお、ファン出口角βは、第1実施形態と同様に、60°より大きく、かつ、120°未満である。
【0047】
ここで、外径基準稜線L1とは、図6(a)に示すように、ケーシング74のうち最外周壁74fとモータ73側(吸入口74と反対側)に位置する底壁74gとの連結部位Cが描く稜線(軌跡)を言い、内径基準稜線L2とは、ファン72の径外方側から最外周壁74fに向かって傾斜しながらモータ73側(吸入口74と反対側)に延びる傾斜壁74hと底壁74gとの連結部位Bが描く稜線(軌跡)を言う。
【0048】
また、外径基準稜線L1の曲率半径r1(ファン72の回転中心から外径基準稜線L1までの距離)、及び内径基準稜線L2の曲率半径r2(ファン72の回転中心から内径基準稜線L2までの距離)は、下記の数式1、2により表されるが、数式1、2中、n1、n2を拡がり角と呼ぶ。なお、θは、図7に示すように、ノーズ部74cの曲率半径の中心とファン72の回転中心とを結ぶ基準線Loからファンの回転の向きに図った角度(ラジアン)である。
【0049】
【数1】
r1=D2/2・en1・θ
【0050】
【数2】
r2=D2/2・en2・θ
次に、本実施形態の特徴を述べる。
【0051】
図8は拡がり角の比(=n2/n1)と比騒音との関係を示す試験結果であり、図8から明らかなように、拡がり角の比(=n2/n1)を0.4より大きく、かつ、0.8より小さく(理想的には、0.6)すると、比騒音を十分に小さくすることができる。因みに、試験方法はJIS B 8340に準拠したものである。
【0052】
ところで、ラジアルファンでは、前述のごとく、ファン72から吹き出す空気が吸入口75と反対側(下方側)に偏っているので、ファン72から吹き出す空気を傾斜壁74hに沿って(剥離させることなく)滑らかに底壁74g側に導く必要がある。
【0053】
そこで、本実施形態では、図6(a)に示すように、底壁74gのうちケーシング74の径方向と平行な部位の長さd1に対する、傾斜壁74hの余弦長さ(傾斜壁74hを底壁74gに平行な面に投射した長さ)d2の比γ(=d2/d1)を0.3より大きく、かつ、0.8より小さくしている。
【0054】
これにより、ファン72から吹き出す空気を傾斜壁74hに沿って(剥離させることなく)滑らかに底壁74g側に導くことができるので、図9に示すように、比騒音を十分に小さくすることができる。因みに、試験方法はJIS B 8340に準拠したものである。
【0055】
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、拡大部74d、74eは直線的に流路断面積を拡大させるものであったが、曲線的又は段階的に流路断面積を拡大させてもよい。
【0056】
また、上述の実施形態では、本発明に係る送風機7を車両用空調装置に適用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、換気扇等その他の送風機にも適用することができる。
【0057】
また、上述の実施形態では、流路断面積を対数螺旋(数式1、2)に従って拡大させたが、本発明はこれに限定されるものではなく、その他の関数に従って流路断面積を拡大させてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用空調装置の模式図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る送風機の模式図である。
【図3】図2のA矢視図である。
【図4】図2のB矢視図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る送風機における最低比騒音と拡大寸法との関係を示すグラフである。
【図6】(a)は(b)のA部拡大図であり、(b)は本発明の第1実施形態に係る送風機の模式図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る送風機の模式図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る送風機における比騒音と拡がり角との関係を示すグラフである。
【図9】本発明の第2実施形態に係る送風機における比騒音とd1とd2との比γとの関係を示すグラフである。
【図10】ファン出口角の説明図である。
【符号の説明】
72…遠心式多翼ファン、74…スクロールケーシング、
74a…空気流路、74b…吹出口、75…吸入口。
Claims (5)
- 回転軸周りに多数枚の翼(71)を有し、前記回転軸の軸方向から吸入した空気を径外方に向けて吹き出すとともに、前記翼(71)のファン出口角(β)が60°より大きく、かつ、120°未満である遠心式多翼ファン(72)と、
前記遠心式多翼ファン(72)を収納するとともに前記遠心式多翼ファン(72)から吹き出した空気が流れる渦巻き状の空気流路(74a)を構成し、前記回転軸の軸方向一端側に吸入口(75)を有し、かつ、渦巻の巻き終わり部より空気流れ下流側に吹出口(74b)を有するスクロールケーシング(74)とを備え、
前記空気流路(74a)は、空気流れ下流側の流路断面積が上流側より大きくなるように、前記回転軸と平行な方向に拡大する拡大部(74d、74e)が設けられており、
さらに、前記拡大部(74d、74e)のうち前記吸入口(75)側における拡大寸法(HUP)と、前記吸入口(75)と反対側における拡大寸法(HLR)との比(HUP/HLR)が、0<HUP/HLR<0.4の関係を満たすように、前記両拡大寸法(HUP)、(HLR)が設定されていることを特徴とする遠心式送風機。 - 前記拡大部(74d、74e)のうち前記吸入口(75)側において前記流路断面積を拡大させる拡大部分(74d)は、前記スクロールケーシング(74)の巻き終わり部から前記スクロールケーシング(74)のノーズ部(74c)に至る範囲内から前記吹出口(74b)側に向けて形成されていることを特徴とする請求項1に記載の遠心式送風機。
- 前記拡大部(74d、74e)のうち前記吸入口(75)と反対側において前記流路断面積を拡大させる拡大部分(74e)は、前記ノーズ部(74c)から前記遠心式多翼ファン(72)の回転の向きに60°の範囲内から前記吹出口(74b)側に向けて形成されていることを特徴とする請求項2に記載の遠心式送風機。
- 前記拡大部(74d、74e)のうち前記吸入口(75)と反対側において前記流路断面積を拡大させる拡大部分(74e)において、径外方側の外径基準稜線(L1)の拡がり角(n1)に対する径内方側の内径基準稜線(L2)の拡がり角(n2)の比(n2/n1)は、0.4より大きく、かつ、0.8より小さいことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の遠心式送風機。
- 前記拡大部(74d、74e)のうち前記吸入口(75)と反対側は、前記スクロールケーシング(74)の最外周壁(74f)、前記吸入口(74)と反対側に位置する底壁(74g)、及び前記遠心式多翼ファン(72)の径外方側から前記最外周壁(74f)に向かって傾斜しながら前記吸入口(74)と反対側に延びる傾斜壁(74h)を有して構成されており、
さらに、前記底壁(74g)のうち前記スクロールケーシング(74)の径方向と平行な部位の長さ(d1)に対する、前記底壁(74g)に平行な面に前記傾斜壁(74h)を投射したときの前記スクロールケーシング(74)の径方向と平行な部位の長さ(d2)の比(d2/d1)は、0.3より大きく、かつ、0.8より小さいことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の遠心式送風機。
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