JPH10176524A - エンジンの排気浄化装置 - Google Patents

エンジンの排気浄化装置

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JPH10176524A
JPH10176524A JP8336011A JP33601196A JPH10176524A JP H10176524 A JPH10176524 A JP H10176524A JP 8336011 A JP8336011 A JP 8336011A JP 33601196 A JP33601196 A JP 33601196A JP H10176524 A JPH10176524 A JP H10176524A
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JP
Japan
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adsorbent
catalyst
exhaust gas
engine
amount
Prior art date
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Application number
JP8336011A
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English (en)
Inventor
Keiji Okada
圭司 岡田
Kazuhiko Kanetoshi
和彦 兼利
Hirobumi Tsuchida
博文 土田
Akira Tayama
彰 田山
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】エンジンの始動直後増大するHCの浄化性能を
向上する。 【解決手段】エンジンの低温時主触媒が活性していない
とき、第1の流量比制御弁12を駆動してバイパス通路10
を開き、吸着剤10に排気中のHCを吸着させ、温度上昇
により主触媒5が活性状態になると第1の流量比制御弁
12を閉じ、エアポンプ13を駆動し二次空気を供給しつつ
吸着剤10からHCを脱離させ、下流の副触媒11で酸化処
理する。該副触媒11でHCを処理しきれないときは、第
2の流量比制御弁を開いて連通路14を介して余剰のHC
と二次空気を主触媒5に戻し、該主触媒5で酸化処理す
る。このとき、エンジン1からのNOxを低減する制御
を並行して行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンの排気浄化装
置に関し、特に始動直後の排気中に多く含まれるHC
(未燃の炭化水素) を浄化処理する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用エンジンの排気浄化対策として、
貴金属等の触媒を担持した三元触媒が従来から使用され
ている。該三元触媒は、排気中の有害成分であるHC,
COを酸化し、NOxを還元させることによって浄化し
ている。前記有害成分のうち特に、HCの触媒による浄
化機能は、排気温度に大きく影響され、一般に、350 〜
400 °C以上の温度を必要とする。エンジンの始動直後
は、排気温度が低く、触媒が活性温度350 〜400 °C以
上に達していないため、HCの浄化はほとんど行われな
い。さらにエンジンを始動した直後のような冷間時には
燃焼室からのHC排出量が非常に多くなり、排気温度も
低いため前記触媒のHC浄化機能が極めて低いことと相
まって、HCの大気中への放出量が増大してしまう。
【0003】上記の問題を解決するため、図8に示すよ
うに、エンジンの排気通路に設けた主触媒の下流側に、
排気通路を分岐してバイパス通路を形成し、該バイパス
通路にHCを吸着する吸着剤とその下流側にヒータ付触
媒を設け、前記吸着剤上流の排気温度センサで検出した
排気温度に応じて、前記バイパス通路の分岐点に設けた
切り換えバルブを切り換え制御すると共に、前記ヒータ
付触媒のヒータを制御するようにした排気浄化装置が提
案されている(特開平6-66136号参照) 。
【0004】上記装置では、排気温度が低く主触媒が活
性していない期間は、切り換えバルブにより排気を吸着
剤に流し、HCを吸着させることにより、HCの大気へ
の放出防止を図り、排気温度が上昇し主触媒が活性した
後は、切り換えバルブにより排気をバイパス通路に並列
な排気通路に流し、一方で吸着剤からHCを脱離させ、
下流のヒータ付触媒でHCを浄化するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般に
吸着剤は図9に示すように、吸着剤の温度上昇と共に急
激にHCの脱離量が増加する特性を持つために、上記従
来の排気浄化装置にあっては、吸着剤がある温度を超え
ると、脱離量が下流のヒータ付触媒の浄化能力を超え、
HCが消化されずに大気に放出されてしまうことが懸念
されていた。この対策として、ヒータ付触媒の容量を増
大する方法が考えられるが、消費電力の点から、その容
量には限界がある。
【0006】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
なされたもので、排気通路形状及び制御の工夫により、
吸着剤からのHC脱離量が下流の触媒の浄化能力を超え
るときでも、良好に浄化処理できるようにしたエンジン
の排気浄化装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1に係
る発明は、図1に示すように、エンジンの排気通路に排
気浄化用の主触媒を設け、その下流側の排気通路をバイ
パスして設けたバイパス通路に、温度状態に応じてHC
(炭化水素) を吸着−脱離する吸着剤とその下流側に前
記吸着剤から脱離したHCを浄化する副触媒とを設け、
かつ、前記バイパス通路と該バイパス通路に並列した排
気通路との流量比を制御する第1の流量比制御弁と、前
記主触媒の活性状態を判断する活性状態判断手段と、該
判断された主触媒の活性状態に応じて前記第1の流量比
制御弁を駆動する制御する第1の制御手段と、を含んで
構成されたエンジンの排気浄化装置において、前記バイ
パス通路の副触媒下流側から分岐して前記主触媒上流の
排気通路に至る連通路と、該連通路より下流側のバイパ
ス通路と連通路との流量比を制御する第2の流量比制御
弁と、前記副触媒からのHC脱離量を推定するHC脱離
量推定手段と、該推定されたHC脱離量に基づいて前記
第2の流量比制御弁を駆動する第2の制御手段と、を含
んで構成したことを特徴とする。 (作用・効果)エンジンの冷間始動時などでは、主触媒
が活性されていないため、この状態を活性状態判断手段
が判断して、第1の制御手段が第1の流量比制御弁を駆
動してバイパス通路を開通させる。
【0008】これにより、主触媒で浄化されなかったH
Cは、バイパス通路内の吸着剤に吸着され、大気への放
出が防止される。次いで温度上昇に伴い、主触媒が活性
されると、第1の制御手段は第1の流量比制御弁を駆動
してバイパス通路を閉じ並列する排気通路を開通させ、
活性された主触媒によって浄化した排気を放出する。
【0009】一方、吸着剤の温度が上昇してHCの脱離
が開始されると、脱離量推定手段がHCの脱離量を推定
し、下流の副触媒で脱離されたHCの処理が可能であれ
ば、第2の制御手段は第2の流量比制御弁を連通路を閉
じる側に駆動してバイパス通路からHCを浄化(酸化)
処理して放出する。また、推定されたHCの脱離量が、
副触媒の処理能力を超えると判断されたときは、第2の
制御手段が第2の流量比制御弁を駆動して連通路を開通
させ、副触媒で処理しきれないHCを連通路を介して主
触媒の上流に戻し、主触媒によって浄化(酸化) させ
る。
【0010】また、請求項2に係る発明は、前記吸着剤
に二次空気を供給する二次空気供給手段を含んでいる構
成とした。 (作用・効果)吸着剤に二次空気を供給することによ
り、吸着剤からHCを脱離しやすくすると共に、HCの
触媒での酸化反応に寄与して浄化性能が向上する。
【0011】また、請求項3に係る発明は、前記二次空
気供給手段は、エアポンプである構成とした。 (作用・効果)電動式乃至エンジン駆動式等のエアポン
プを用いることにより、十分な二次空気を供給すること
ができる。特にエアポンプを電動式としたり、駆動軸に
クラッチを介在させたりすることで、二次空気量や供給
開始時期の制御をも行え、浄化性能を高めることが可能
となる。
【0012】また、請求項4に係る発明は、前記副触媒
を加熱する副触媒加熱手段を含んでいる構成とした。 (作用・効果)副触媒をヒータ等で加熱することによ
り、触媒が速やかに活性し、HCの浄化が促進される。
【0013】また、請求項5に係る発明は、前記吸着剤
を加熱する吸着剤加熱手段を含んでいる構成とした。 (作用・効果)ヒータ等で吸着剤を加熱して温度を高め
ることにより、HCの脱離が促進され、また、脱離開始
時期や脱離所要時間をコントロールすることができる。
なお、第1の流量比制御弁によりわずかにバイパス通路
を開いて排気熱により吸着剤を加熱する簡易な方式とす
ることもできる。
【0014】また、請求項6に係る発明は、エンジンの
NOx生成量を低減するNOx低減手段を含み、前記第
2の制御手段は、前記連通路を開通させるときに、NO
x生成量を低減させる制御を並行して行う構成とした。
特に、前記二次空気を供給する場合は、副触媒で処理し
きれなかったHCと余剰の二次空気とが主触媒に供給さ
れるが、この余剰の二次空気により酸化雰囲気となった
該主触媒においては、HCが酸化されやすくなるため、
逆にNOxの還元用のHCが不足してしまい、主触媒で
のNOxの浄化率が低下する傾向があるので、エンジン
燃焼時のNOx生成量を減少させることにより、NOx
の放出量の増大を抑制することができる。
【0015】また、請求項7に係る発明は、前記NOx
低減手段は、エンジン点火時期の遅角補正することによ
りNOxを低減するものである構成とした。 (作用・効果)点火時期を遅角補正することで燃焼温度
が下げられ、NOxを低減することができ、応答性にも
優れる。
【0016】また、請求項8に係る発明は、前記NOx
低減手段は、EGR量を増量補正することによりNOx
を低減するものである構成とした。 (作用・効果)不活性ガスであるEGRガスの量を増量
補正することにより、燃焼温度が下げられ、NOxを低
減することができる。
【0017】また、請求項9に係る発明は、前記活性状
態判断手段は、エンジン温度に基づいて主触媒の活性状
態を判断する構成とした。エンジン冷却水温度,燃料温
度,オイル温度等のエンジン温度に基づいて主触媒の温
度を推定して活性状態を判断することができる。
【0018】また、請求項10に係る発明は、前記第2の
制御手段は、HC脱離量推定手段によって推定される吸
着剤からのHC脱離量が所定値を超えたときに、前記バ
イパス通路と前記連通路とを連通させて脱離したHCを
主触媒に戻す構成とした。 (作用・効果)吸着剤からのHC脱離量が副触媒では処
理しきれない所定値を超えたと推定されるときに、連通
路を介して主触媒に戻して主触媒によりHCの浄化を完
了させることができる。
【0019】また、請求項11に係る発明は、前記HC脱
離量推定手段は、前記吸着剤の温度状態を検出する手段
を含み、検出された吸着剤温度を含む条件に基づいてH
C脱離量を推定する構成とした。。 (作用・効果)吸着剤のHCの吸着−脱離特性は、吸着
剤の温度によって決定される。脱離量については、正確
には、ある温度以上で脱離が開始され、以後は吸着剤の
温度によって決まる脱離能力と、吸着剤のHCの残量と
の積によって、そのときの脱離量が決まると考えられ
る。しかし、加熱手段等による吸着剤加熱後の温度上昇
特性が略特定できるような場合には、予め調べたデータ
に基づいて温度の時間積分値や、更に簡易的には温度だ
けでHC脱離量を推定することもできる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図に
基づいて説明する。本発明の一実施の形態の構成を示す
図2において、エンジン1の排気マニホールド2下流の
排気通路3に、所定の高温度条件で排気中の汚染成分
(HC, CO, NOx) を浄化する三元触媒機能を有し
た主触媒4,5を介装し、排気マニホールド2には、吸
気通路6と連通するEGR通路7を設け、該EGR通路
7の途中にEGR量を制御するEGR制御弁8を配置す
る。
【0021】下流側触媒5下流側の排気通路3から分岐
させてバイパス通路9を設け、該バイパス通路9に、上
流側からヒータ付の吸着剤10とヒータ付の副触媒(EH
C)11とを介装する。前記吸着剤10は、ヒータ付とする
代わりに、吸着したHCを離脱させる際、後述する第1
の流量比制御弁12を少し開き、排気を少量バイパス通路
9に流すことにより、排気熱で吸着剤10を温めるように
してもよい。
【0022】また、吸着剤10及び副触媒11にエアを供給
してHCを吸着剤10から脱離しやすくすると共に、副触
媒で脱離したHCを酸化処理するための二次空気供給手
段としてエアポンプ13を配備する。該エアポンプ13は、
例えば電動式とすれば、二次空気供給量や供給開始時期
を高精度に制御できるが、エンジン駆動式として駆動軸
をクラッチで接断するオン,オフ型としてもよく、さら
に簡易な方式としては大気に開放する通路に大気吸引方
向のみ許容するチェック弁を介装し、排気脈動等によっ
て大気を二次空気として吸引するような構成とすること
もできる。
【0023】排気通路3のバイパス通路9の分岐点に
は、前記第1の流量比制御弁(以下バルブAという) 12
を配備する。バルブA12は図2に示す状態を閉とする。
バイパス通路9の副触媒11の下流側には、バイパス通路
9から分岐して排気通路3の上流側触媒4の下流側でか
つ下流側触媒5の上流側に連通する連通路14を設け、バ
イパス通路9と該連通路14との分岐点に第2の流量比制
御弁(以下バルブBという) 15を配備する。該バルブB
15は、図2に示す状態を閉とする。
【0024】コントロールユニット16は、上流側及び下
流側排気浄化触媒4,5の活性状態をエンジン1に設け
た水温センサ17で検出したエンジン冷却水温度に基づい
て判断すると共に、吸着剤10に設けた温度センサ18から
の信号により吸着剤10の温度状態を検出し、これらの状
態に応じて上記のバルブA12,バルブB15、エアポンプ
13、吸着剤10、副触媒11を駆動して排気浄化を行う。
【0025】次に、本発明に係る排気浄化制御、特にH
C処理の制御を、図3のフローチャートに従って説明す
る。なお、初期条件として、イグニッションスイッチの
オン時には、後述するフラグVAOPENを0、また、
DTRENDの値はイグニッションオフ時の値を保持す
る。ステップ1(図ではSと記す。以下同様) では、上
流側及び下流側の主触媒4,5が活性したかを判断す
る。これは、例えば前記水温センサ17によって検出され
たエンジンの水温がある所定値より高いかなどで判断す
る。
【0026】ステップ1で主触媒4,5が活性していな
いと判定された場合は、ステップ3へ進んでバルブA14
を開、バルブB15を閉として、排気を全量バイパス通路
14に流し、非活性の主触媒4,5で浄化されないHCを
吸着剤9に吸着させ、ステップ4で今回の運転時に吸着
剤10を使用したか否かを示すフラグVAOPENを、V
AOPEN=1として終了する。
【0027】一方、ステップ1で主触媒4,5が活性し
ていると判断された場合は、排気はこれら活性状態の主
触媒4,5により十分浄化されているので、ステップ2
へ進んでバルブAを閉とし、排気を大気へ放出する。ス
テップ5では、VAOPEN=1か、つまり、今回の運
転において吸着剤10を使用したか否かを判断する。使用
していない場合はステップ7へ進み、吸着剤10からのH
Cの脱離が終了したか否かを示すフラグDTRENDが
DTREND=1か、つまり、前回までの運転におい
て、吸着剤10からのHCの脱離が終了しているか否かを
判断する。DTRENDが1でない場合は、吸着剤10か
らHCを脱離させ、副触媒11で浄化するためにステップ
6に進む。一方、ステップ5において、今回の運転で吸
着剤10を使用した場合においても吸着剤10からのHCを
脱離させ、副触媒11で浄化するためにステップ6に進
む。
【0028】ステップ6では吸着剤10からのHCの脱離
が終了したかを判断する。これは、例えば吸着剤10のヒ
ータの通電時間がある所定値以上か否かで判断可能であ
る。脱離が終了したと判断した場合には、ステップ9へ
進み、前記フラグDTRENDを1とし、さらに、ステ
ップ10でバルブB15を閉、ステップ11で吸着剤10及び副
触媒11のヒータ、及びエアポンプ13をオフとしてHCの
脱離浄化処理を終了する。
【0029】また、ステップ6で脱離が終了していない
と判定された場合は、ステップ8で前記フラグDTRE
NDを0とし、ステップ12へ進む。ステップ12では、副
触媒11が活性したか否かを判断する。これは例えば副触
媒11の通電時間がある所定値以上か否かで判断可能であ
る。活性していない場合には、ステップ14にて副触媒11
の通電をオンとして終了する。既に、活性している場合
には、ステップ13で副触媒11の通電をオフとし、ステッ
プ15で吸着剤10のヒータ及びエアポンプ13をオンとし、
吸着剤10のHCを脱離させ、副触媒11で浄化する。
【0030】ステップ16では、前記温度センサ18で検出
される吸着剤10の温度TKをモニタしておき、TKが図
5に示す所定値T1,T2に対しT1<TK<T2の範
囲にあるか、つまり、HCの脱離量が副触媒11の浄化能
力を超える範囲になっているかを判断する。TKがこの
範囲外にある場合には、脱離したHCは副触媒11により
浄化されているものとして、ステップ19へ進んでバルブ
B15を閉じた後、終了する。TKが前記範囲内にある場
合には、ステップ17へ進み、バルブB15を開とし、副触
媒11を通過した脱離HC及びエアを主触媒5の上流に戻
し、該主触媒5にて浄化する。さらに、その際、ステッ
プ18にて点火進角値ADVから所定の遅角量DTRDV
を引き、点火時期を遅角補正して終了する。
【0031】以上のように第1の実施の形態では、吸着
剤からのHCの脱離量が副触媒の浄化能力を超えている
場合においても、副触媒を通過した脱離ガスは、主触媒
に戻されて浄化されると共に、同時に点火時期が遅角制
御されてエンジンからのNOx排出量が低減されるため
に、主触媒に二次空気が多めの酸化雰囲気が供給されて
NOx転化効率が低下しても、NOxの排出量を低く抑
えることができる。
【0032】なお、前記遅角量DTRDVは、簡易的に
は一定値でもよいが、高回転, 高負荷(負荷は例えば基
本燃料噴射量Tp)になるほど、図4に示すように遅角量
DTRDVを可変に設定すれば、NOx低減と運転性能
の両立性を高めることができる。また、本実施の形態で
は、ステップ16でHCの副触媒で処理可能な脱離量まで
低下することを、吸着剤温度TKが所定値T2以上とな
ることで判断したが、吸着剤の温度上昇特性のばらつき
を考慮して、以下のように、より高精度に判断すること
ができる。
【0033】例えば、図5に示すように、図3のステッ
プ16に代えて、ステップ21に示すように、HCの脱離開
始後つまりTK>T1に吸着剤10に供給された与えた総
熱量∫TKdtが所定値C以上となることを条件として判
断してもよい。あるいは、既述したように、単位時間当
たりのHC脱離量は、温度によって決まる脱離能力P
(TK) と吸着剤に吸着されているHC量との積によっ
て求められると考えれば、図6に示すように、ステップ
31でTK>T1か否かを判定し、TK>T1と判定され
たときは、ステップ32で吸着剤温度TKの関数値である
脱離能力P(TK) と現在の吸着剤10へのHCの吸着量
Xとを乗じて、脱離量xを算出する。
【0034】そして、ステップ33で前記脱離量xが、副
触媒11の処理能力x0 を超えているか否かを判断し、超
えている場合はステップ33へ進んで、吸着量Xを前記脱
離量xを減少した値で更新した後、ステップ17ヘ進んで
主触媒5による処理を行わせる。また、脱離量xが処理
能力x0 を超えていない場合はステップ18へ進みバルブ
B15を閉じて、副触媒11のみで脱離したHCの処理を行
う。
【0035】なお、前記吸着量Xの初期値は吸着剤10容
量に基づく固定値X0 としてもよいが、より高精度に
は、TK≦T1において吸着剤温度TKで決まる吸着剤
のHC吸着能力R(TK) と吸着剤のHCが吸着されて
いない表面積Sとを乗じて、単位時間当たりのHC吸着
量を算出し、これを積算すれば求められる。なお、この
場合も前記表面積SをHC吸着量に比例した量ΔSずつ
減少させて更新する。
【0036】また、図3のステップ18での点火時期遅角
補正によるNOx低減に代えて、図7に示すように、ス
テップ41でEGR制御弁8の駆動信号EGRに所定量D
TREGRを加え、EGR量の増量補正制御を行う。本
実施の形態においても、吸着剤からのHCの脱離量が副
触媒の浄化能力を超えている場合には、副触媒を通過し
た脱離ガスを、主触媒に戻して浄化すると共に、EGR
の増量制御を行ってエンジンからのNOx排出量が低減
させることにより、主触媒に二次空気が多めの酸化雰囲
気が供給されてNOx転化効率が低下しても、NOxの
排出量を低く抑えることができる。また、点火時期補正
と同様に、図4に示すように高回転, 高負荷になるほど
前記所定量DTREGRを大きくすることにより、NO
x低減と運転性能の両立性を高めることができる。
【0037】また、前記実施の形態では、二次空気を多
くしたためNOxの低減を行う構成としたが、逆に、リ
ーン燃焼時にリッチな状態でHCを主触媒に戻すことに
より、リーン燃焼時に増大するNOxをHCで還元処理
するようなことも可能である。このような制御は、電動
のエアポンプを用いてHCの脱離量を所望の混合比が得
られるように、かつ、主触媒の活性状態を正確に把握し
ながら制御することによって可能であるが、二次空気量
を少なくして主触媒にHCを戻す場合には、連通路14の
排気通路3との接続部近傍を絞るなどしてエゼクタ効果
で吸引することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成,機能を示すブロック図。
【図2】実施の形態のシステム構成を示す図。
【図3】実施の形態の制御ルーチンを示すフローチャー
ト。
【図4】実施の形態で使用する点火時期遅角補正又はE
GR増量補正のマップ。
【図5】第2の実施形態の制御ルーチンの一部を示すフ
ローチャート。
【図6】第3の実施形態の制御ルーチンの一部を示すフ
ローチャート。
【図7】第4の実施形態の制御ルーチンの一部を示すフ
ローチャート。
【図8】従来例の概略構成を示す図。
【図9】吸着剤温度とHC脱離量との関係を示すグラ
フ。
【符号の説明】
1 エンジン 3 排気通路 5 主触媒 7 EGR通路 8 EGR制御弁 9 バイパス通路 10 吸着剤 11 副触媒 12 第1の流量比制御弁 13 エアポンプ 14 連通路 15 第2の流量比制御弁 16 コントロールユニット 17 水温センサ 18 温度センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F01N 3/20 B01D 53/36 103Z (72)発明者 田山 彰 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの排気通路に排気浄化用の主触媒
    を設け、その下流側の排気通路をバイパスして設けたバ
    イパス通路に、温度状態に応じてHC(炭化水素) を吸
    着−脱離する吸着剤とその下流側に前記吸着剤から脱離
    したHCを浄化する副触媒とを設け、かつ、前記バイパ
    ス通路と該バイパス通路に並列した排気通路との流量比
    を制御する第1の流量比制御弁と、前記主触媒の活性状
    態を判断する活性状態判断手段と、該判断された主触媒
    の活性状態に応じて前記第1の流量比制御弁を駆動する
    制御する第1の制御手段と、を含んで構成されたエンジ
    ンの排気浄化装置において、 前記バイパス通路の副触媒下流側から分岐して前記主触
    媒上流の排気通路に至る連通路と、該連通路より下流側
    のバイパス通路と連通路との流量比を制御する第2の流
    量比制御弁と、前記副触媒からのHC脱離量を推定する
    HC脱離量推定手段と、該推定されたHC脱離量に基づ
    いて前記第2の流量比制御弁を駆動する第2の制御手段
    と、を含んで構成したことを特徴とするエンジンの排気
    浄化装置。
  2. 【請求項2】前記吸着剤に二次空気を供給する二次空気
    供給手段を含んでいる請求項1に記載のエンジンの排気
    浄化装置。
  3. 【請求項3】前記二次空気供給手段は、エアポンプであ
    る請求項2に記載のエンジンの排気浄化装置。
  4. 【請求項4】前記副触媒を加熱する副触媒加熱手段を含
    んでいることを請求項1〜請求項3のいずれか1つに記
    載のエンジンの排気浄化装置。
  5. 【請求項5】前記吸着剤を加熱する吸着剤加熱手段を含
    んでいる請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載のエ
    ンジンの排気浄化装置。
  6. 【請求項6】エンジンのNOx生成量を低減するNOx
    低減手段を含み、前記第2の制御手段は、前記連通路を
    開通させるときに、NOx生成量を低減させる制御を並
    行して行う請求項2〜請求項5のいずれか1つに記載の
    エンジンの排気浄化装置。
  7. 【請求項7】前記NOx低減手段は、エンジン点火時期
    の遅角補正することによりNOxを低減するものである
    請求項6に記載のエンジンの排気浄化装置。
  8. 【請求項8】前記NOx低減手段は、EGR量を増量補
    正することによりNOxを低減するものである請求項6
    に記載のエンジンの排気浄化装置。
  9. 【請求項9】前記活性状態判断手段は、エンジンの温度
    状態に基づいて主触媒の活性状態を判断する請求項1〜
    請求項8のいずれか1つに記載のエンジンの排気浄化装
    置。
  10. 【請求項10】前記第2の制御手段は、HC脱離量推定手
    段によって推定される吸着剤からのHC脱離量が所定値
    を超えたときに、前記バイパス通路と前記連通路とを連
    通させて脱離したHCを主触媒に戻す請求項1〜請求項
    9のいずれか1つに記載のエンジンの排気浄化装置。
  11. 【請求項11】前記HC脱離量推定手段は、前記吸着剤の
    温度状態を検出する手段を含み、検出された吸着剤温度
    を含む条件に基づいてHC脱離量を推定する請求項1〜
    請求項10のいずれか1つに記載のエンジンの排気浄化装
    置。
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WO2008093732A1 (ja) * 2007-02-01 2008-08-07 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 内燃機関の排気浄化装置
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