JPH10175503A - 車両用エアバッグシステム - Google Patents

車両用エアバッグシステム

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JPH10175503A
JPH10175503A JP8341681A JP34168196A JPH10175503A JP H10175503 A JPH10175503 A JP H10175503A JP 8341681 A JP8341681 A JP 8341681A JP 34168196 A JP34168196 A JP 34168196A JP H10175503 A JPH10175503 A JP H10175503A
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airbag
collision
vehicle
distance
deployment
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JP8341681A
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Inventor
Ikuyasu Katou
育康 加藤
Koji Mitsuishi
康志 三石
Shinji Houchiyou
伸次 庖丁
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Soken Inc
Original Assignee
Nippon Soken Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の衝突直後における座席に対する乗員等
の保護対象の状態を判定することで、エアバッグの安全
な展開条件を設定するようにした車両用エアバッグシス
テムを提供することを目的とする。 【解決手段】 車両の衝突直後に距離センサ70が測定
した距離L、当該衝突前に荷重センサ80が検出した荷
重W、シートベルトスイッチ90の状態に応じて、マイ
クロコンピュータ110がエアバッグ20の目標展開圧
力Pを設定する。このため、エアバッグ20は乗員の安
全に保護し得る圧力にて展開する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用エアバッグ
システムに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、車両の助手席用エアバッグシス
テムにおいては、助手席に着座した乗員は、運転席の着
座乗員とは異なり、様々な着座姿勢をとることが多い。
このため、その着座姿勢によっては、本来乗員を保護す
るためのエアバッグが、逆にその展開により乗員に障害
を与えるおそれがある。
【0003】従って、助手席においては、乗員の着座姿
勢に対応して、エアバッグの展開を制御することが望ま
しく、その着座姿勢を正しく判定することが必要とされ
ている。これに対しては、特開平7−186879号公
報にて示すような搭乗者拘束システムの制御装置が提案
されている。
【0004】この制御装置では、乗員の荷重を荷重セン
サにより測定するとともに、乗員の位置を決定する根拠
となる乗員のエアバッグの配置位置からの距離を超音波
式距離センサにより測定し、これら両センサの出力の組
み合わせに応じてエアバッグの展開圧力を制御する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のように
荷重センサ及び超音波式距離センサによる場合、測定時
の乗員の荷重及び距離は正しく得られるとしても、測定
時期と車両の衝突時期とが一致するとは限らない。換言
すれば、測定した乗員の距離が、車両が衝突した瞬間の
乗員の距離であるとは限らない。従って、例えば、衝突
直前の車両に対する急制動時に乗員の身体が大きく前方
に瞬時に移動した時、乗員の距離データが急制動前のデ
ータであったら、エアバッグの展開圧力を正しく制御で
きないという不具合が生ずる。
【0006】従って、車両用エアバッグシステムにおい
ては、車両が衝突した瞬間の乗員の距離を正しく測定す
ることがエアバッグの展開制御に重要となる。そこで、
本発明は、このような観点から、車両の衝突直後におけ
る座席に対する乗員等の保護対象の状態を判定すること
で、エアバッグの安全な展開条件を設定するようにした
車両用エアバッグシステムを提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1乃至4に記載の発明によれば、車両の衝突
時にこれを衝突検出手段が検出したとき、その直後に距
離測定手段が測定したエアバッグの配設位置と保護対象
との間の距離に基づき、状態判定手段が、座席に対する
保護対象の状態が状態判定手段により判定される。
【0008】そして、この状態判定手段の判定結果に基
づき、展開条件設定手段が、保護対象を安全に保護し得
るエアバッグの目標展開条件を設定すると、展開制御手
段が、衝突検出手段の検出出力に基づくエアバッグの展
開制御を、展開条件設定手段の設定目標展開条件に基づ
き行う。このように、エアバッグの目標展開条件が、当
該車両の衝突直後に距離測定手段により測定した距離に
基づき判定された保護対象の状態に応じ、この保護対象
を安全に保護し得るように設定される。
【0009】従って、このような目標展開条件でもって
エアバッグを展開すれば、座席上或いはその前側の保護
対象を安全な状態にて保護し得る。また、請求項2に記
載の発明によれば、状態判定手段が、車両の衝突前に荷
重検出手段が検出した荷重及び衝突検出手段の検出直後
に距離測定手段が測定した距離に基づき、保護対象の状
態を判定する。
【0010】また、展開条件設定手段が、この状態判定
手段の判定結果に基づき、保護対象を安全に保護し得る
エアバッグの目標展開圧力を目標展開条件として設定
し、展開制御手段が、衝突検出手段の検出出力に基づく
エアバッグの展開制御を、展開条件設定手段の設定目標
展開圧力に基づき行う。これにより、請求項1に記載の
発明の作用効果をより一層確実に実現できる。
【0011】また、請求項3に記載の発明によれば、状
態判定手段が、保護対象の状態の判定を、装着検出手段
の検出出力をも加味して行う。よって、このような状態
判定手段の判定結果を用いれば、展開条件設定手段によ
るエアバッグの目標展開条件の設定が、シートベルト装
置の保護対象による装着の有無をも加味して行われる。
その結果、エアバッグの展開が、衝突直後の保護対象の
状態により一層合致した条件でなされ、保護対象の保護
状態の安全性がより一層向上する。
【0012】また、請求項4に記載の発明によれば、距
離測定手段が光学式距離センサであるから、距離測定、
保護対象の状態判定及びエアバッグの目標展開条件の設
定が、超音波式距離センサを用いる場合に比べてより一
層迅速になされ得る。その結果、保護対象の保護がより
一層的確になされ得る。また、上述したように、車両の
衝突時のエアバッグの目標展開条件を当該衝突直後の測
定距離に基づき行うので、当該衝突前に行う距離測定の
時間的間隔を広くしても差し支えない。このため、距離
センサの消費電力の低減に役立つのは勿論のこと、距離
センサの発光素子の寿命をも長くできる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1及び図2は、本発明が車両用
エアバッグシステムAに適用された例を示している。こ
のエアバッグシステムAは、当該車両の車室内の助手席
10に着座する乗員(以下、乗員Mという)を保護する
ために採用されている。
【0014】当該エアバッグシステムAはエアバッグ2
0を有しており、このエアバッグ20は、助手席10の
前側にて、車室内のインストルメントパネル30の裏面
に装備されている。そして、エアバッグ20は、その膨
張によりインストルメントパネル30を通り乗員Mの上
半身に向けて展開するようになっている。また、エアバ
ッグシステムAは、衝突センサ40、制御装置50及び
起動装置60を備えており、衝突センサ40は、当該車
両の衝突により生ずる加速度Gを検出する。制御回路5
0は、後述するマイクロコンピュータ110による制御
のもと、衝突センサ40の検出出力に基づき、エアバッ
グ20の展開圧力を決定し、この決定結果に応じて起動
装置60の起動を制御する。起動装置60は、その起動
により、ガスをエアバッグ20内に圧送する。これによ
り、エアバッグ20は制御装置50の制御のもと起動装
置60からガスを供給されて上記決定結果に基づき膨張
して展開する。
【0015】また、エアバッグシステムAは、図1にて
示すごとく、乗員状態判定装置Sを備えている。この乗
員状態判定装置Sは、光学式距離センサ70、荷重セン
サ80、常開型シートベルトスイッチ90及び常開型ド
アスイッチ100を備えている。距離センサ70は、イ
ンストルメントパネル30の上壁31上に装着されてお
り、この距離センサ70の発光面は、助手席10のシー
トバック部11に対向している。
【0016】この距離センサ70においては、発光素子
(発光ダイオードからなる)が発光駆動回路により駆動
されて上記発光面を通しシートバック部11に向けてパ
ルス状に発光すると、この発光素子からの光は乗員Mの
上半身により反射されて受光素子(フォトトランジスタ
からなる)により受光される。そして、上記発光素子か
らの光がこの発光素子から出射した後乗員Mの上半身に
より反射されて受光素子により受光されるまでの経過時
間に基づき、乗員Mの上半身と上記発光面(実質的には
インストルメントパネル30)との間の距離Lが距離算
出回路により算出される。
【0017】荷重センサ80は助手席10のシート部1
2に内蔵されており、この荷重センサ80は、着座乗員
Mの荷重を検出する。シートベルトスイッチ90は、助
手席10に設けたシートベルト装置のバックル部に内蔵
されている。そして、このシートベルトスイッチ90
は、着座乗員Mが上記シートベルト装置のシートベルト
を装着して上記バックル部に係合させたときにオンす
る。ドアスイッチ100は、当該車両の助手席側ドアを
閉めたときにオンする。
【0018】また、乗員状態判定装置Sは、マイクロコ
ンピュータ110及び警告装置120を備えている。マ
イクロコンピュータ110は、図3及び図4にて示す各
フローチャートに従い、主制御プログラム及び割り込み
制御プグラムを実行する。この実行中において、マイク
ロコンピュータ110は、衝突センサ40、距離センサ
70、荷重センサ80、シートベルトスイッチ90及び
ドアスイッチ100の出力に基づき乗員Mの状態判定並
びに制御装置50及び警告装置120の制御のための処
理を行う。
【0019】また、本実施形態では、図5及び図6にて
示すマップ130、140が、マイクロコンピュータ1
10のROMに予め記憶されている。マップ130は、
乗員Mによる上記シートベルトの装着状態でのエアバッ
グ20の目標展開条件を特定するもので、このマップ1
30は、乗員Mの荷重(以下、荷重Mという)と、乗員
Mの上半身及びインストルメントパネル30間の距離
(以下、距離Lという)と、エアバッグ20に付与すべ
き目標展開圧力Pとの間の関係を表す。
【0020】また、マップ140は、乗員Mによる上記
シートベルトの非装着状態でのエアバッグ20の目標展
開条件を特定するもので、このマップ140は、マップ
130と同様に、荷重Wと、距離Lと、目標展開圧力P
との間の関係を表す。ここで、マップ130では、目標
展開圧力Pは、荷重W及び距離Lに応じて、エアバッグ
20の非展開圧力のゾーン131乃至134、低圧力L
oのゾーン135、137、中圧力Midのゾーン13
6、138及び高圧力Hiのゾーン139に区分されて
いる。
【0021】また、マップ140では、目標展開圧力P
は、荷重W及び距離Lに応じて、エアバッグ20の非展
開圧力のゾーン141乃至143、低圧力Loのゾーン
144、中圧力Midのゾーン145、147及び高圧
力Hiのゾーン148、149に区分されている。な
お、目標展開圧力Pが高い程エアバッグ20の展開長さ
及び展開力が増大する。また、両マップ130、140
において、上記非展開圧力とは、目標展開圧力Pが零の
状態を表す。また、L=0以上300(mm)未満が近
距離に相当し、L=300以上500(mm)未満が中
距離に相当し、L=500(mm)以上が遠距離に相当
する。また、W=0以上10(kg)未満が荷重無しに
相当し、W=10以上40(kg)未満が軽荷重に相当
し、W=40(kg)以上が重荷重に相当する。
【0022】また、上記主制御プログラム及び割り込み
制御プログラムはマイクロコンピュータ110のROM
に予め記憶されている。なお、マイクロコンピュータ1
10は、当該車両のイグニッションスイッチを介しバッ
テリから給電されて作動する。また、上記割り込み制御
プログラムの実行は、衝突センサ40の検出出力に基づ
き開始される。
【0023】このように構成した本実施形態において、
マイクロコンピュータ110が作動すれば、このマイク
ロコンピュータ110は、図3のフローチャートに従い
主制御プログラムを実行する。まず、ステップ200に
おいて初期化の処理がなされる。このとき、エアバッグ
20の目標展開圧力Pが、エアバッグ20が最も安全側
に働く確率の高い条件に設定すべく、中圧力Midと設
定される。
【0024】このセットは、当該車両がそのエンジンの
始動直後に衝突した場合を考慮して行われる。当該セッ
ト後、中圧力Midがステップ210にてデータとして
制御装置50に出力される。このとき、当該車両の衝突
があれば、制御装置20は、衝突センサ40の検出出力
及びマイクロコンピュータ110からの中圧力Midを
表すデータに基づき起動装置60を起動する。このた
め、起動装置60が、エアバッグ20を上記中圧力Mi
dにて展開させるように、エアバッグ20にガスを供給
する。
【0025】これにより、エンジン始動直後の当該車両
の衝突事故に対するエアバッグシステムAのフェールセ
ーフを確保しつつ助手席10の乗員Mをエアバッグ20
により保護し得る。ステップ210における処理が終了
すると、ステップ220乃至280において、以下のよ
うに、当該車両の非衝突状態(つまり、通常走行状態)
での乗員Mの状態、即ち助手席10の状態を判定する処
理がなされる。
【0026】まず、ステップ220において、乗員Mに
よるシートベルトの装着の有無を確認するため、シート
ベルトスイッチ90の状態が判定される。ここで、シー
トベルトスイッチ90がオンしておれば、乗員Mがシー
トベルトを装着している旨判定される。一方、シートベ
ルトスイッチ90がオフしておれば、乗員Mがシートベ
ルトを装着していない旨判定される。
【0027】ついで、ステップ230において、荷重セ
ンサ80の検出出力(乗員Mの重量を表す出力)が入力
された後ディジタル変換される。以下、このディジタル
変換後の値を荷重Wという。ステップ230における処
理後、ステップ240にて、距離Lが距離センサ70か
らデータとしてマイクロコンピュータ110に入力され
る。この入力データLにより乗員Mの位置が判定され
る。
【0028】すると、ステップ250において、エアバ
ッグ20の目標展開圧力Pが次のように設定される。ま
ず、着座乗員Mがシートベルトを装着している状態(シ
ートベルトスイッチ90がオンしている状態)では、目
標展開圧力Pが、図5のマップ130に基づき、乗員M
の位置、即ち、距離L、シートベルトスイッチ90の状
態及び乗員Mの荷重Wに応じて設定される。
【0029】例えば、着座乗員Mに代えて、後ろ向きチ
ャイルドシート(以下、CRSという)が助手席10の
シート部12上に位置している場合には、荷重Wは軽荷
重であり、距離Lは近距離である。このため、マップ1
30のゾーンのうちゾーン134が選択される。従っ
て、目標展開圧力Pは非展開圧力と設定される。また、
乗員Mが通常の大人であって正規の位置にて助手席10
に着座している場合には、荷重Wは重荷重であり、距離
Lは遠距離である。このため、マップ130のゾーンの
うちゾーン139が選択される。従って、目標展開圧力
Pは高圧力Hiと設定される。
【0030】また、この乗員Mがインストルメントパネ
ル30に向けて上半身を倒し前かがみ状態になった時、
距離Lが中距離の状態では、マップ130のゾーンのう
ちゾーン138が選択される。従って、目標展開圧力P
は中圧力Midと設定される。ここで、距離Lが近距離
の場合には、マップ130のゾーンのうちゾーン137
が選択される。従って、目標展開圧力Pは低圧力Loに
セットされる。
【0031】また、着座乗員Mがシートベルトを装着し
ていない状態(シートベルトスイッチ90がオフしてい
る状態)では、目標展開圧力Pは、図6のマップ140
に基づき、距離L、シートベルトスイッチ90の状態及
び荷重Wに応じて設定される。例えば、助手席10の前
で、車室内床面F(図2参照)上に子供が立っている場
合には、助手席10には乗員Mは着座していない状態で
あって、荷重Wは零であり、距離Lは近距離である。こ
のため、マップ140のゾーンのうちゾーン141が選
択される。従って、目標展開圧力Pは非展開圧力と設定
される。
【0032】以上のようにして、シートベルトの装着の
有無、荷重W及び距離Lに応じてマップ130又は14
0のゾーンのいずれかが選択されてエアバッグ20の目
標展開圧力Pが設定される。このような設定後、ステッ
プ260において、ステップ250にて設定した目標展
開条件、即ち目標展開圧力Pがデータとして制御装置5
0に出力される。
【0033】ついで、ステップ270では、目標展開圧
力Pが非展開圧力であるとき、乗員M或いは運転者に注
意を喚起するために、警告データが警告装置120に出
力される。これにより、この警告装置120が表示或い
は音声等により警告する。その後、ステップ280にお
いて、当該車両の助手席10側のドアの開状態がドアス
イッチ100の状態により判定される。
【0034】ここで、ドアスイッチ100がオフしてお
れば、当該ドアは開かれている。このような状態では、
当該車両の対する乗員の乗降があると予想されるから、
助手席10の着座乗員についての今までの測定や判定が
役にたたないおそれがある。このため、ステップ280
における判定はYESとなる。そして、再び、ステップ
220乃至280の処理が行われる。
【0035】一方、逆に、ドアスイッチ100がオンし
ておれば、上記ドアは閉められている。このような状態
においては、上述のような乗員の乗降はなく、今までの
測定や判定は役にたつと考えれる。このため、ステップ
280における判定はNOとなる。その後、ステップ3
00、280を循環する処理にて1分間の時間待ちを行
う。しかして、ステップ300における判定がYESに
なると、主制御プログラムの処理がステップ220に戻
る。
【0036】また、このステップ220からステップ3
00の一連のステップの処理中において、当該車両が他
の対向車両等の障害物と衝突した場合には、衝突センサ
40がこの衝突に基づき加速度を検出しデータとしてマ
イクロコンピュータ110及び制御装置50に出力す
る。すると、マイクロコンピュータ110は、衝突セン
サ40の検出データである検出出力を割り込み信号とし
て受け付け、図4の割り込み制御プログラムの実行に移
行する。このことは、当該車両の衝突直後にステップ3
10以後の処理を行うことを意味する。なお、ステップ
310以後の処理は、マイクロコンピュータ110が割
り込み信号を受け付けた直前の荷重W及びシートベルト
スイッチ90の状態がそのまま維持されているとの前提
で行われる。
【0037】しかして、ステップ310では、当該車両
の衝突直後に距離センサ70が測定した距離Lがデータ
としてマイクロコンピュータ110に入力される。つい
で、ステップ320において、ステップ250における
処理と同様に、マップ130、140、シートベルトの
装着の有無、荷重W及び測定距離Lに応じて、マップ1
30、140のゾーンが判定されるとともに、エアバッ
グ20の目標展開圧力Pが設定される。
【0038】この場合、エアバッグ20の目標展開圧力
Pは、当該車両の衝突直後に距離センサ70により測定
した距離L並びに当該衝突直前の荷重W及びシートベル
トスイッチ90の状態に基づき判定される。このため、
このようにして判定した目標展開圧力Pは、当該車両の
衝突の瞬間の実際の乗員Mの位置に基づいて判定される
こととなる。
【0039】換言すれば、当該車両の衝突直後の距離セ
ンサ70の測定出力に基づき助手席10の乗員Mの位置
や姿勢等を判定してエアバッグ20の目標展開圧力Pを
設定するから、本来必要とされる最も好ましい当該車両
の衝突直後の乗員Mのデータでもってエアバッグ20の
目標展開圧力Pを設定することとなる。従って、このよ
うな目標展開圧力Pをデータとして制御装置50にステ
ップ330にて入力すれば、制御装置50は、当該入力
データ及び衝突センサ40の検出出力に基づき起動装置
60を起動する。このため、起動装置60は、エアバッ
グ20の展開圧力が制御装置50への入力データに合致
した値となるように、ガスをエアバッグ20に圧送す
る。
【0040】その結果、エアバッグ20は、上記目標展
開圧力Pにて展開して助手席10の乗員等を安全な状態
にて保護し得る。また、本実施形態では、距離センサ7
0が超音波式のものではなく光学式のものであるから、
距離センサ70による測定やステップ320における判
定が、超音波に依存する場合に比べて迅速に行える。こ
のため、当該車両の衝突直後の短時間の間の判定をより
一層可能とし得る。
【0041】また、何らかの原因で、例えば、距離セン
サ70が太陽光を受けて飽和したり、或いは、距離セン
サ70の突然の故障で距離Lの測定が不可能となった場
合には、ステップ310乃至330での処理が、ステッ
プ260における最新の目標展開圧力Pでもってエアバ
ッグ20を展開するように行われる。従って、エアバッ
グ20による最低限の保護性能を確保できる。
【0042】また、上述のように当該車両の衝突直後に
ステップ310にて距離センサ70の出力がマイクロコ
ンピュータ110に入力される。このため、当該車両の
通常走行時におけるステップ240での距離センサ70
のマイクロコンピュータ110への入力間隔は、ステッ
プ310における処理を行わない場合に比べて広くして
もよい。
【0043】従って、距離センサ70の発光素子の発光
間隔を広くすることができ、その結果、当該車両の通常
走行状態における距離センサ70の消費電力を低減し得
るとともにその発光素子の寿命を延ばすことができる。
なお、本発明の実施にあたり、距離センサ70は、イン
ストルメントパネル30に限ることなく、例えば、当該
車両の車室内上壁にて助手席10に対向するように配設
して、上記距離Lを測定するようにしてもよい。
【0044】また、本発明の実施にあたり、距離センサ
70において受光素子に代えて半導体位置センサ(所謂
PSD)を採用して実施してもよい。また、本発明に実
施にあたっては、助手席10に限ることなく、当該車両
の運転席や後席に着座する乗員を保護するためのエアバ
ッグシステムの乗員状態判定装置に本発明を適用して実
施してもよい。
【0045】また、本発明の実施にあたっては、上記実
施形態にて述べたように、距離センサ70及び荷重セン
サ80の双方を採用するのではなく、距離センサ70の
みを採用して実施してもよい。この場合、当該車両の衝
突直後に距離センサ70で測定した距離がエアバッグ2
0の目標展開圧力の設定根拠となるので、乗員Mの安全
な保護が可能となる。なお、荷重センサ80に代えて、
後ろ向きCRS検出用センサを採用し、このセンサの検
出出力を距離センサ70の測定出力と組み合わせて、エ
アバッグ20の目標展開圧力を設定してもよい。
【0046】また、本発明の実施にあたり、上述した各
フローチャートに代えて、これらフローチャートにおけ
る各ステップを、それぞれ、機能実行手段としてハード
ロジック構成により実現するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用エアバッグシステムの全体
概略構成を示すブロック図である。
【図2】当該車両の助手席側ドアを除いた状態にて助手
席と図1の距離センサ、荷重センサ、エアバッグの位置
関係を示す当該車両の部分側面図である。
【図3】図1のマイクロコンピュータの作用を示す主制
御プログラムのフローチャートである。
【図4】当該マイクロコンピュータの作用を示す割り込
み制御プログラムのフローチャートである。
【図5】助手席においてシートベルトが装着状態にある
場合のエアバッグの展開条件、荷重W及び距離Lの間の
関係を示すマップである。
【図6】助手席においてシートベルトが非装着状態にあ
る場合のエアバッグの展開条件、荷重W及び距離Lの間
の関係を示すマップである。
【符号の説明】
M…乗員、10…助手席、30…インストルパネル、4
0…衝突センサ、70…距離センサ、80…荷重セン
サ、90…シートベルトスイッチ、100…ドアスイッ
チ、110…マイクロコンピュータ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の車室内にて座席(10)の前側に
    当該座席上の保護対象(M)に向けて展開可能に配設さ
    れたエアバッグ(20)と、 車両の衝突時にこれを検出する衝突検出手段(40)
    と、 この衝突検出手段の検出出力に基づき前記エアバッグを
    前記保護対象に向け展開するように制御する展開制御手
    段(50、60)とを備えたエアバッグシステムであっ
    て、 前記エアバッグの配設位置(30)と前記保護対象との
    間の距離を測定する距離測定手段(70)と、 前記衝突検出手段の検出直後に前記距離測定手段が測定
    した距離に基づき前記座席に対する前記保護対象の状態
    を判定する状態判定手段(290、310、320)
    と、 この状態判定手段の判定結果に基づき前記保護対象を安
    全に保護し得る前記エアバッグの目標展開条件を設定す
    る展開条件設定手段(320)とを備え、 前記展開制御手段が、前記衝突検出手段の検出出力に基
    づく前記エアバッグの展開制御を、前記展開条件設定手
    段の設定目標展開条件に基づき行うようにした車両用エ
    アバッグシステム。
  2. 【請求項2】 前記座席上の前記保護対象の重さを荷重
    として検出する荷重検出手段(80)と、 前記状態判定手段が、車両の衝突前に前記荷重検出手段
    が検出した荷重及び前記衝突検出手段の検出直後に前記
    距離測定手段が測定した距離に基づき、前記保護対象の
    状態を判定し、 前記展開条件設定手段が、前記状態判定手段の判定結果
    に基づき、前記保護対象を安全に保護し得る前記エアバ
    ッグの展開圧力を前記目標展開条件として設定し、 前記展開制御手段が、前記衝突検出手段の検出出力に基
    づく前記エアバッグの展開制御を、前記展開条件設定手
    段の設定目標展開圧力に基づき行うようにしたことを特
    徴とする請求項1に記載の車両用エアバッグシステム。
  3. 【請求項3】 前記座席用シートベルト装置の装着の有
    無を検出する装着検出手段(90)を備え、 前記状態判定手段が、前記保護対象の状態の判定を、前
    記装着検出手段の検出出力をも加味して行うことを特徴
    とする請求項2に記載の車両用エアバッグシステム。
  4. 【請求項4】 前記距離測定手段が、光学式距離センサ
    であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つ
    に記載の車両用エアバッグシステム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001058552A (ja) * 1999-08-04 2001-03-06 Takata Corp 車両衝突被害軽減システム
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JP2017088007A (ja) * 2015-11-11 2017-05-25 トヨタ自動車株式会社 車両用エアバッグシステム

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