JPH10175021A - 板ばねのキャンバー成形方法および装置 - Google Patents

板ばねのキャンバー成形方法および装置

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JPH10175021A
JPH10175021A JP35348096A JP35348096A JPH10175021A JP H10175021 A JPH10175021 A JP H10175021A JP 35348096 A JP35348096 A JP 35348096A JP 35348096 A JP35348096 A JP 35348096A JP H10175021 A JPH10175021 A JP H10175021A
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JP
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leaf spring
roll
spring material
sub
camber
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JP35348096A
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Inventor
Motoo Morita
元夫 森田
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Morita and Company Co Ltd
Original Assignee
Morita and Company Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 型材を使用することなくキャンバー成形を行
ない得るようにして、製造コストを低減すると共に煩雑
な型材の在庫管理を不要とする。 【解決手段】 テーブル19の前面に、第1サーボモー
タにより回転駆動される主ロール22が配設される。テ
ーブル19における主ロール22の下方に臨む位置に、
主ロール22との間で板ばね素材を挟持するピンチロー
ル27が昇降自在に配設される。テーブル19における
ピンチロール27を挟む板ばね素材の移送方向上流側お
よび下流側に、上流側副ロール30および下流側副ロー
ル31が昇降機構32,33を介して昇降自在に配設さ
れる。そして、両副ロール30,31を昇降移動させる
ことで、主ロール22とピンチロール27とで挟持され
ている板ばね素材に両副ロール30,31が下方から当
接して所要の曲げ加工が施される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、板ばねのキャンバ
ー成形方法および装置に関し、更に詳しくは、1つの主
ロールと、該主ロールの斜め下方に配置した左右2つの
副ロールとからなり、主ロールと副ロールとの間に所要
長の板ばね素材を通過させることによって、該素材に所
要のキャンバーを付与する板ばねのキャンバー成形方法
および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鉄道やトラック等の陸上移動車輛には、
複数枚の板ばねを積層結合してなる懸架装置が好適に使
用されている。この板ばねは、所要厚みに圧延された板
状の板ばね素材に所要の加工、例えば板ばね素材の一端
または両端に「目玉」を形成したり、他端部にテーパを形
成したりする加工を施した後、全体を加熱した状態で所
要の「そり」すなわちキャンバーが付与される。このキャ
ンバーは、中央から左右に向かうにつれ、その曲率が徐
々に減少する型式や曲率が徐々に増大する型式、その他
中央部が平坦になる型式等、用途や荷重応力に応じて種
々のものが存在する。
【0003】前記板ばね素材にキャンバーを付与する成
形装置として、板ばね素材の移送経路を挟む一方の側に
位置する主ロールと、該主ロールに対して斜めの関係で
他方の側に位置する2本の副ロールとを備えるものが知
られている。この成形装置では、主ロールと2本の副ロ
ールとの間に、板ばね素材に付与すべきキャンバーが既
に付与されている型材(マザーリーフ)と共に熱間加工温
度にまで加熱した真直の板ばね素材を通過させることに
より、該素材を型材に倣うよう曲げ加工してキャンバー
を付与するよう構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記成形装置では、各
種キャンバーの形状に対応する型材が必要となり、製造
コストが大きく嵩む欠点がある。しかも型材は形状別に
保管する必要があり、このために大きな保管スペースを
必要とすると共に、在庫管理が煩雑になる等の問題も指
摘される。また、前記型材を長期に亘って使用している
と経時的に摩耗したり変形し、板ばね素材に適正なキャ
ンバーを付与し得なくなることがある。この場合には、
型材を改修したり新規に型材を製造する必要があり、更
にコストを高騰させる原因となっていた。
【0005】また、前記型材を使用する場合は、長さ方
向の中央に真直な部位がある型式の板ばねについては、
これを製造することはできず、成形し得る種類が限定さ
れる難点もあった。更に、前記成形装置の主ロールおよ
び副ロールは、水平なテーブルに回転自在に立設され、
板ばね素材は幅方向の一側面がテーブルに当接した状態
で両ロールの間を通過するよう構成されていた。このた
め、板ばね素材の側面に傷が付いたり、多くのスケール
が発生してロールの回転や板ばね素材の移送に支障を来
たすおそれがあった。
【0006】
【発明の目的】この発明は、前述した板ばね素材にキャ
ンバーを成形するに際し、これに内在している前記諸種
の問題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたも
のであって、型材を使用することなくキャンバー成形を
行ない得るようにして、製造コストを低減すると共に煩
雑な型材の在庫管理を不要とし得る板ばねのキャンバー
成形方法および装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述の課題を克服し、所
期の目的を達成するため本発明に係る板ばねのキャンバ
ー成形方法は、板ばね素材に所要のキャンバーを付与す
るキャンバー成形方法であって、略垂直に配置した揺動
自在なテーブルの揺動中心に中心軸を一致させた回転自
在な主ロールと、前記テーブルにおける主ロールの中心
軸を通る垂線を挟んで板ばね素材の移送方向上流側およ
び下流側に配設されて夫々垂直に沿って昇降自在な2つ
の副ロールとの間に板ばね素材を供給し、前記板ばね素
材に当接させた主ロールを回転駆動することにより板ば
ね素材を移送すると共に、該素材の移送量に応じて前記
副ロールを夫々昇降移動させることによって板ばね素材
に所要の曲げを付与し、前記板ばね素材に所要の曲げを
付与するに際し、板ばね素材の移送量に応じて前記テー
ブルを正逆方向に揺動して両副ロールを一体的に揺動さ
せることで、曲げ加工中の板ばね素材における素材移送
方向上流側の副ロールより上流側に延在する部位、また
は素材移送方向下流側の副ロールより下流側に延在する
部位を、前記テーブルの素材移送方向上流側または下流
側に位置して対応する副ロールと同期的に昇降移動する
サポートロールに当接支持させるようにしたことを特徴
とする。
【0008】前述の課題を克服し、所期の目的を達成す
るため本発明に係る板ばねのキャンバー成形装置は、板
ばね素材に所要のキャンバーを付与するキャンバー成形
装置であって、前記板ばね素材の上面に当接し、第1モ
ータにより回転駆動されて板ばね素材を移送する主ロー
ルと、前記主ロールの中心軸を通る垂線を挟んで板ばね
素材の移送方向上流側および下流側に夫々昇降自在に配
設され、第2モータにより夫々が垂線に沿って昇降移動
されて板ばね素材に下面から当接する2つの副ロール
と、前記主ロールと副ロールとの間に供給された板ばね
素材の主ロールによる移送量に応じて、前記副ロールの
昇降量を制御する制御手段とから構成したことを特徴と
する。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る板ばねのキャ
ンバー成形方法および装置につき、好適な実施例を挙げ
て、添付図面を参照しながら以下説明する。図1は、本
発明に係るキャンバー成形装置の好適な実施例を示す概
略正面図、図2は、実施例に係るキャンバー成形装置の
概略平面図、図3は、実施例に係るキャンバー成形装置
を備える板ばね加工設備を示す概略構成図である。
【0010】なお、実施例に係るキャンバー成形装置の
説明に先立ち、該成形装置が備えられる板ばね加工設備
の概略構成について説明する。図3に示す如く、実施例
のキャンバー成形装置10の前側に、2基のチェンコン
ベヤ11,12が直列に配置され、上流側の第1チェン
コンベヤ11の側方に板ばね素材13を熱間加工温度ま
で加熱する加熱炉14が配置されている。また、下流側
の第2チェンコンベヤ12を挟んでキャンバー成形装置
10と反対側に、ローダ15とアンローダ16とが並列
に配置されている。そして、前記加熱炉14から図示し
ないローダにより第1チェンコンベヤ11に取出された
板ばね素材13は、該コンベヤ11および第2チェンコ
ンベヤ12を介してローダ15によるローディング位置
まで移送される。この板ばね素材13は、ローダ15に
よりキャンバー成形装置10の所定位置に供給され、該
成形装置10により所要のキャンバー成形がなされた後
にアンローダ16によって取出されるよう構成される。
またアンローダ16により取出されたキャンバー成形さ
れた板ばねは、アンローディングコンベヤ17を介して
後工程に移送されるようになっている。
【0011】図1に示すキャンバー成形装置10は、図
示しない固定フレームに複数の案内部材18を介して域
垂直姿勢で揺動自在に配設されたテーブル19を備え、
このテーブ19は、後述する揺動機構20を介して正逆
方向に揺動されるようになっている。テーブル19の前
面には、その揺動中心に回動自在に枢支された水平軸2
1を介して主ロール22が回転自在に配設され、該ロー
ル22は水平軸21に減速機24を介して接続された第
1サーボモータM1により回転駆動されるよう構成して
ある(図2参照)。また、テーブル19における主ロール
22の下方に臨む位置にブラケット25が配設され、該
ブラケット25には、主ロール22の中心軸を通過する
垂線に沿ってホルダ26が昇降自在に配設されている。
このホルダ26には、前記垂線に中心軸が一致するピン
チロール27が、主ロール22と平行な関係で回転自在
に配設される。更に、ブラケット25に配設されたエア
シリンダ28の上方を指向するロッドがホルダ26に連
結されており、該エアシリンダ28の正逆付勢によりピ
ンチロール27を昇降移動するよう構成されている。そ
して、ピンチロール27を上昇して主ロール22に近接
することで、図8に示す如く、両ロール22,27によ
り板ばね素材13を挟持し、この状態で主ロール22の
回転に伴って板ばね素材13が所要方向に移送されるよ
うになっている。
【0012】前記第1サーボモータM1には、該モータ
1の回転量を検出して板ばね素材13の移送量に関す
るパルス信号を発生する第1エンコーダE1が配設さ
れ、この第1エンコーダE1のパルス信号は、例えばマ
イクロコンピュータ(以下「マイコン」という)を内蔵した
制御手段29に入力されるようになっている(図5参
照)。また板ばね素材13のキャンバー成形中において
は、前記エアシリンダ28はピンチロール27を常に主
ロール22に近接する方向に付勢するよう制御され、板
ばね素材13の厚みの変化に応じてピンチロール27を
追従的に昇降移動することで、主ロール22とピンチロ
ール27とで常に板ばね素材13を挟持するよう構成さ
れている。すなわち、板ばね素材13には主ロール22
による送りが確実に付与され、該素材13を精度良く移
送し得るようになっている。
【0013】前記テーブル19におけるピンチロール2
7を挟む板ばね素材13の移送方向上流側および下流側
には、図1に示す如く、上流側副ロール30および下流
側副ロール31が昇降機構32,33を介して昇降自在
に配設され、両副ロール30,31を昇降移動させるこ
とで、前記主ロール22とピンチロール27とで挟持さ
れている板ばね素材13に下方から当接して所要の曲げ
加工(キャンバー)を付与するよう構成されている。な
お、両副ロール30,31における昇降機構32,33の
構成は同一であるので、下流側副ロール31の昇降機構
33の構成についてのみ説明し、他方の昇降機構32の
同一部材には同じ符号を付すこととする。
【0014】すなわち、図1に示す如く、前記テーブル
19に配設したブラケット34に、前記垂線に沿って昇
降自在にホルダ35が配設されており、このホルダ35
の上端部には、ピンチロール27と平行な下流側副ロー
ル31が回転自在に配設されている。またブラケット3
4の下部に第2サーボモータM2が垂直配置され、該モ
ータM2に減速機36を介して連結されたボールねじ3
7が、ホルダ35に配設されたナット38に螺挿されて
いる。従って、第2サーボモータM2を正逆駆動してボ
ールねじ37を回転することにより、該ねじ37とナッ
ト38との螺合作用下にホルダ35および下流側副ロー
ル31が昇降移動する。
【0015】前記第2サーボモータM2には、図5に示
す如く、該モータM2の回転量を検出して下流側副ロー
ル31の現在の高さ位置に関するパルス信号を発生する
第2エンコーダE2が配設され、該エンコーダE2のパル
ス信号が前記制御手段29に入力されることで、該サー
ボモータM2をサーボ制御するよう構成している。制御
手段29には、板ばね素材13に付与するキャンバーの
形状データ、板ばね素材13の長さや厚み等の各種デー
タが入力されるようになっている。そして、制御手段2
9では、前記第1エンコーダE1から入力される板ばね
素材13の移送量に関するパルス信号および予め入力さ
れたデータに基づいて、2基の第2サーボモータM2,M
2を回転制御し、上流側副ロール30と下流側副ロール
31とを適正な位置に移動させるよう設定してある(図
8〜図12参照)。
【0016】前記上流側副ロール30の上流側および下
流側副ロール31の下流側には、板ばね素材13の下面
を支持するサポート機構39が夫々配置されている。な
お、両サポート機構39,39の構成は左右対称である
ので、下流側のサポート機構39の構成についてのみ説
明し、他方のサポート機構39の同一部材には同じ符号
を付すこととする。
【0017】すなわち、前記テーブル19の素材移送方
向下流側に、前記下流側副ロール31と同期して昇降移
動する昇降台40が配設されると共に、該昇降台40に
は、図1に示す如く、位置調節ハンドル41によって素
材移送方向に移動調節自在に移動体42が配設されてい
る。この移動体42の上端部に、下流側副ロール31と
平行なサポートロール43が回転自在に配設され、該サ
ポートロール43で下流側副ロール31から下流側に延
出する板ばね素材13の下面を支持するよう構成してい
る(図11および図12参照)。なお、上流側に配設され
るサポート機構39におけるサポートロール43は、上
流側副ロール30から上流側に延出する板ばね素材13
の下面を支持するものである(図8〜図10参照)。
【0018】前記テーブル19を揺動させる揺動機構2
0は、図1に示す如く、テーブル19に配設固定された
弧状歯車44を備え、該弧状歯車44と噛合する揺動用
歯車45が固定フレームに回転自在に枢支されている。
この揺動用歯車45は、図2に示す如く、減速機46を
介して第3サーボモータM3に接続されており、該モー
タM3を正逆方向に回転駆動することにより、弧状歯車
44と揺動用歯車45との噛合作用下に、テーブル19
を正逆方向に揺動するよう構成している。また第3サー
ボモータM3には、該モータM3の回転量を検出してテー
ブル19の揺動量に関するパルス信号を発生する第3エ
ンコーダE3が配設され、該エンコーダE3のパルス信号
が前記制御手段29に入力されることで、第3サーボモ
ータM3をサーボ制御するよう構成されている。そして
制御手段29では、前記第1エンコーダE1から入力さ
れる板ばね素材13の移送量に関するパルス信号および
予め入力されたデータに基づいて、第3サーボモータM
3を回転制御してテーブル19の揺動角度を適正に制御
するよう設定してある。
【0019】すなわち、上流側副ロール30の配設位置
より上流側に板ばね素材13が長く延在している状態
で、該素材13が両副ロール30,31により曲げ加工
されると、図6(a)に示す如く、上流側に延在する板ば
ね素材13はサポートロール43から上方に離間してし
まう。従って、このときにはテーブル19を反時計方向
に揺動して、図6(b)に示す如く、上流側に延在する板
ばね素材 を下降させてその下面をサポートロール4
3に当接させる。また、曲げ加工が進行することにより
下流側副ロール31の配設位置より下流側に長く延在す
る板ばね素材13は、図7(a)に示す如く、サポートロ
ール43から上方に離間する位置に臨むこととなる。従
って、このときにはテーブル19を時計方向に揺動し
て、図7(b)に示す如く、下流側に延在する板ばね素材
13を下降させてその下面をサポートロール43に当接
させるよう設定されている。これにより、板ばね素材1
3が塑性変形するのを防止するようになっている。
【0020】前記下流側副ロール31の配設位置より下
流側には、図4に示す如く、曲げが付与された板ばね素
材13の曲率を検出する検知装置47が配設され、該検
知装置47の検出値は、前記制御手段29に入力される
ようになっている。そして制御手段29では、検知装置
47による検出値を基に各サーボモータM1,M2,M2,M
3の制御データを修正して、良り正確なキャンバー成形
を行ない得るよう構成してある。
【0021】
【実施例の作用】次に、このように構成したキャンバー
成形装置の作用につき説明する。成形装置10を実働さ
せるのに先立ち、該成形装置10に設けた前記の制御手
段29に、予めキャンバーの形状データ、板ばね素材1
3の長さや厚み等の各種データを入力する。また前記ピ
ンチロール27および両副ロール30,31は、最下部
の待機位置に臨んでいるものとする。更に、両サポート
ロール43,43は、板ばね素材13の長さ寸法に応じ
て対応の副ロール30,31との間隔が調節されてい
る。
【0022】前記加熱炉14で熱間加工温度まで加熱さ
れた真直な板ばね素材13が、前記チェンコンベヤ1
1,12を介してローダ15によるローディング位置ま
で移送されると、該ローダ15により板ばね素材13は
主ロール22とピンチロール27との間に前面側から供
給される。キャンバー成形装置10では、前記エアシリ
ンダ28が付勢され、図8に示すように、ピンチロール
27を上昇させることにより板ばね素材13を主ロール
22との間で挟持する。このときの板ばね素材13の移
送方向下流側の端部から両ロール22,27での挟持位
置までの長さは、予め制御手段29に設定入力されて板
ばね素材13の挟持位置は正確に認識されるようになっ
ている。なお、板ばね素材13の端部に「目玉」等が形成
されていないものでは、ローダ15から成形装置10に
板ばね素材13を供給する際に、両ロール22,27の
挟持位置に板ばね素材13の下流端部を臨ませるように
してもよい。
【0023】次いで、前記第1サーボモータM1が駆動
されて主ロール22を回転し、ピンチロール27との間
で挟持している板ばね素材13を下流側に移送すると共
に、第2サーボモータM2,M2が夫々駆動されて両副ロ
ール30,31を上昇させる。この副ロール30,31
は、図8および図9に示す如く、板ばね素材13の下面
に当接し、その昇降量に応じて板ばね素材13に曲げが
付与される。また第2サーボモータM2,M2は、第1サ
ーボモータM1に配設される第1エンコーダE1からの素
材移送量に関するパルス信号を基に駆動制御され、板ば
ね素材13には位置に応じた曲げが施される。
【0024】前記板ばね素材13における下流側の曲げ
加工が行なわれると、該素材13の上流側副ロール30
より上流側に延在している部位はサポートロール43の
上方に離間するので、前記第3サーボモータM3が正転
方向に駆動されてテーブル19は反時計方向に揺動され
る。またテーブル19の揺動量は、板ばね素材13の移
送量およびキャンバー形状に応じて制御されるから、上
流側副ロール30より上流側に延在している板ばね素材
13は、図8〜図10に示す如く、対応のサポートロー
ル43により常に支持されることとなる。これにより、
熱間加工温度まで加熱されている板ばね素材13の上流
側の部位が不安定となって塑性変形するのを確実に防止
し得る。
【0025】また板ばね素材13の曲げ加工が進行し、
前記下流側副ロール31より下流側への板ばね素材13
の延出量が多くなると、前記第3サーボモータM3が逆
転方向に駆動されてテーブル19は時計方向に揺動され
る。これにより、曲げが付与されている板ばね素材13
の下流側の部位は、図11および図12に示す如く、該
素材13が移送されても常に対応するサポートロール4
3により支持される。従って、曲げ加工が施された板ば
ね素材13の下流側の部位が塑性変形してしまうのを防
止することができる。
【0026】すなわち、板ばね素材13の移送量に応じ
て両副ロール30,31を昇降移動させることで、型材
(マザーリーフ)を使用することなく素材13に正確なキ
ャンバーを付与することができる。また板ばね素材13
の上流部または下流部をサポートロール43,43で常
に支持するので、該素材13が塑性変形するのを防止
し、正確なキャンバーが付与された板ばねを製造し得
る。
【0027】また、下流側副ロール31から下流側に延
出する板ばね素材13の曲率は、前記検知装置47によ
り検出されて制御手段29にフィードバックされる。従
って、次の板ばね素材13を加工する際には、各サーボ
モータM1,M2,M2,M3は修正された制御データに基づ
いて制御され、良り正確なキャンバーを板ばね素材13
に付与することができる。更に、板ばね素材13は上下
に位置する主ロール22とピンチロール27とにより挟
持した状態で移送するので、該素材13はテーブル19
に側面が摺接することはなく、板ばね素材13の側面が
傷付いたりスケールによって主ロール22の回転および
板ばね素材13の移送が円滑に行なわれなくなるのは防
止される。
【0028】次に、オーダ変更に伴いキャンバーの形状
や寸法の異なる板ばねを製造する場合は、前記制御手段
29に新たなキャンバーの形状データや板ばねの必要な
各種データを入力するだけで、各サーボモータM1,M2,
2,M3は適正な駆動制御が行なわれて、所望するキャ
ンバーを板ばね素材13に付与することができる。すな
わち、オーダ変更に際しては制御手段29へのデータ入
力だけで対応し得るので、オーダ変更に要する時間を短
縮して生産能率の向上を図ることができる。しかも、型
材(マザーリーフ)を使用しないので、製造コストを低減
し得ると共に、煩雑な在庫管理を省き得る利点がある。
【0029】また、任意のキャンバーを付与することが
可能であるので、試作品等のように単品あるいは極めて
少ない本数の板ばねを成形する場合に、これに対応する
型材(マザーリーフ)を製造する必要はなく、ランニング
コストを低減することが可能である。なお、複数のキャ
ンバーの形状データを予め制御手段29に入力してお
き、オーダ変更に際して所要の設定ボタンを押すだけ
で、所望のキャンバーを選択し得るようにすれば、調節
に要する時間を更に短縮することができる。
【0030】実施例に係るキャンバー成形装置10で
は、長さ方向の中央に真直な部位がある型式の板ばねに
ついてもキャンバーを付与することができる。すなわ
ち、長さ方向中央部の真直部については、前記副ロール
30,31を板ばね素材13の下面から離間させた状態
で移送することにより対応し得る。また両副ロール3
0,31は夫々独立して昇降移動されるので、板ばねの
長さ方向両側でキャンバー形状が異なるものであって
も、データの入力設定により簡単に成形することができ
る。
【0031】なお、実施例ではキャンバー成形装置に対
して板ばね素材を前面側から供給するようにしたが、側
方(板ばね素材の長手方向)から供給するようにしてもよ
い。また板ばね素材に付与するキャンバー形状によって
は、副ロールにより素材が主ロールに押付けられるの
で、ピンチロールを省略することも可能である。
【0032】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係る板ばね
のキャンバー成形方法および装置によれば、型材(マザ
ーリーフ)を使用することなく板ばね素材に任意のキャ
ンバーを付与することができるので、各種のキャンバー
形状に対応する型材を夫々製造したり、多数保管したり
する必要がなく、製造コストおよび在庫管理の諸経費を
低減し得る利点がある。しかも、オーダ変更に際しては
データを変更するだけの簡単な操作で対応し得るので、
オーダ変更に伴うロスタイムは短かく、生産効率を向上
させ得る。また、板ばね素材における副ロールから上流
側または下流側に延在する部位を常にサポートロールに
より支持するようにしたから、該素材が塑性変形して不
良品が発生するのを有効に防止し得る。更に、板ばね素
材を上下のロールで挟持した状態でテーブル上を摺動さ
せないので、素材側面が傷付いたりスケールによってロ
ールの回転および板ばね素材の移送が円滑に行なわれな
くなることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る板ばねのキャンバー成形装置の概
略構成を示す正面図である。
【図2】実施例に係る板ばねのキャンバー成形装置の概
略構成を示す平面図である。
【図3】実施例に係る板ばねのキャンバー成形装置を備
えた板ばね加工設備を示す概略構成図である。
【図4】板ばね素材の曲率を検出する検知装置を示す構
略構成図である。
【図5】実施例に係るキャンバー成形装置の制御ブロッ
ク図である。
【図6】曲げ加工される板ばね素材と上流側のサポート
ロールとの関係を示す説明図である。
【図7】曲げ加工された板ばね素材と下流側のサポート
ロールとの関係を示す説明図である。
【図8】実施例に係るキャンバー成形装置による板ばね
素材の加工工程を示す説明図である。
【図9】実施例に係るキャンバー成形装置による板ばね
素材の加工工程を示す説明図である。
【図10】実施例に係るキャンバー成形装置による板ば
ね素材の加工工程を示す説明図である。
【図11】実施例に係るキャンバー成形装置による板ば
ね素材の加工工程を示す説明図である。
【図12】実施例に係るキャンバー成形装置による板ば
ね素材の加工工程を示す説明図である。
【符号の説明】
13 板ばね素材 19 テーブル 22 主ロール 27 ピンチロール 29 制御手段 30 上流側副ロール 31 下流側副ロール 43 サポートロール M1 第1サーボモータ M2 第2サーボモータ M3 第3サーボモータ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板ばね素材(13)に所要のキャンバーを付
    与するキャンバー成形方法であって、 略垂直に配置した揺動自在なテーブル(19)の揺動中心に
    中心軸を一致させた回転自在な主ロール(22)と、前記テ
    ーブル(19)における主ロール(22)の中心軸を通る垂線を
    挟んで板ばね素材(13)の移送方向上流側および下流側に
    配設されて夫々垂直に沿って昇降自在な2つの副ロール
    (30,31)との間に板ばね素材(13)を供給し、 前記板ばね素材(13)に当接させた主ロール(22)を回転駆
    動することにより板ばね素材(13)を移送すると共に、該
    素材(13)の移送量に応じて前記副ロール(30,31)を夫々
    昇降移動させることによって板ばね素材(13)に所要の曲
    げを付与し、 前記板ばね素材(13)に所要の曲げを付与するに際し、板
    ばね素材(13)の移送量に応じて前記テーブル(19)を正逆
    方向に揺動して両副ロール(30,31)を一体的に揺動させ
    ることで、曲げ加工中の板ばね素材(13)における素材移
    送方向上流側の副ロール(30)より上流側に延在する部
    位、または素材移送方向下流側の副ロール(31)より下流
    側に延在する部位を、前記テーブル(19)の素材移送方向
    上流側または下流側に位置して対応する副ロール(30,3
    1)と同期的に昇降移動するサポートロール(43,43)に当
    接支持させるようにしたことを特徴とする板ばねのキャ
    ンバー成形方法。
  2. 【請求項2】 板ばね素材(13)に所要のキャンバーを付
    与するキャンバー成形装置であって、 前記板ばね素材(13)の上面に当接し、第1モータ(M1)に
    より回転駆動されて板ばね素材(13)を移送する主ロール
    (22)と、 前記主ロール(22)の中心軸を通る垂線を挟んで板ばね素
    材(13)の移送方向上流側および下流側に夫々昇降自在に
    配設され、第2モータ(M2,M2)により夫々が垂線に沿っ
    て昇降移動されて板ばね素材(13)に下面から当接する2
    つの副ロール(30,31)と、 前記主ロール(22)と副ロール(30,31)との間に供給され
    た板ばね素材(13)の主ロール(22)による移送量に応じ
    て、前記副ロール(30,31)の昇降量を制御する制御手段
    (29)とから構成したことを特徴とする板ばねのキャンバ
    ー成形装置。
  3. 【請求項3】 前記主ロール(22)の中心軸に揺動中心を
    一致して揺動自在に配設され、前記副ロール(30,31)が
    一体的に揺動するよう配設されたテーブル(19)と、 前記テーブル(19)を板ばね素材(13)の移送量に応じて正
    逆方向に揺動させる第3モータ(M3)と、 前記テーブル(19)を挟んで素材移送方向上流側および下
    流側に昇降自在に配設され、前記副ロール(30,31)と同
    期して昇降移動するサポートロール(43,43)とを備え、 前記第3モータ(M3)を前記制御手段(29)により制御する
    ことで、曲げ加工中の板状素材における素材移送方向上
    流側の副ロール(30)より上流側に延在する部位、または
    素材移送方向下流側の副ロール(31)より下流側に延在す
    る部位を対応のサポートロール(43,43)に当接支持させ
    るようにした請求項2記載の板ばねのキャンバー成形装
    置。
  4. 【請求項4】 前記垂線に中心軸が直交するよう一致さ
    せたピンチロール(27)を垂線に沿って昇降自在に備え、
    このピンチロール(27)を常に主ロール(22)に近接する方
    向に付勢することにより、該ピンチロール(27)と主ロー
    ル(22)とにより板ばね素材(13)を挟持するようにした請
    求項2または3記載の板ばねのキャンバー成形装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008147340A1 (en) * 2007-06-01 2008-12-04 Akyapak Makina Sanayi Ve Ticaret Limited Sirketi A roller bending machine for producing fuel tanks of public transportation vehicles
US7494099B2 (en) 2004-09-24 2009-02-24 Samsung Electronics Co., Ltd. Wall mount usable with display apparatus
KR100892059B1 (ko) * 2008-09-03 2009-04-06 김미자 벤딩기
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KR102205303B1 (ko) * 2019-07-23 2021-01-19 강호일 벨 마우스를 위한 절곡된 부분 강판의 제조방법 및 제조설비

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