JPH10174472A - モータの速度制御装置 - Google Patents

モータの速度制御装置

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Publication number
JPH10174472A
JPH10174472A JP8332595A JP33259596A JPH10174472A JP H10174472 A JPH10174472 A JP H10174472A JP 8332595 A JP8332595 A JP 8332595A JP 33259596 A JP33259596 A JP 33259596A JP H10174472 A JPH10174472 A JP H10174472A
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JP
Japan
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speed
signal
load torque
control
motor
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Application number
JP8332595A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Ichikawa
啓 市川
Masahiro Motosugi
昌広 本杉
Akihiko Nakamura
昭彦 中村
Toshio Inaji
稲治  利夫
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PI制御と速度負荷トルク推定制御が併存す
るシステムにおけるモータの速度制御装置において、両
制御間の移行を、正確かつ高速に行うことを可能とする
ことを目的とする。 【解決手段】 PI制御モード( 第1のスイッチ9、お
よび第3のスイッチ11がオフ、第2のスイッチ10が
オン)から、速度負荷トルク推定制御モード( 第1のス
イッチ9、および第3のスイッチ11がオン、第2のス
イッチ10がオフ)に移行する際に、第4のスイッチ1
6をオンとして、速度負荷トルク推定手段8中の積分要
素8aの値(b)を、速度制御手段6中の積分要素6b
の値(a)に基づいて、初期化することにより、移行の
前後でループ内で帰還されるモータ1の負荷トルクを補
償するDC成分の連続性を保つことができ、高速かつ正
確なモード移行を実現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、周波数発電機(F
G)付きのモータの速度制御装置に関し、さらに詳しく
は周波数発電機の発生する周波数信号の周波数が低い場
合、例えばモータを低速度で回転制御する場合や、モー
タの構造およびコストの点で高い周波数信号を発生する
周波数発電機を構成できない場合にもモータの回転制御
系の安定化と回転の高精度化が可能なモータの速度制御
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ビデオテープレコーダ(以下、V
TRと略記する)やカメラ一体型VTRの小型・軽量化
には著しいものがあり、自ずと使用されるモータも小型
化および小径化されている。特にテープを一定速度で走
行させるキャプスタンモータにおいては、小型化および
小径化に伴うロータの慣性モーメントの著しい低下は回
転精度を極端に悪化させている。またVTRのテープ速
度を遅くして長時間記録を実現するためにキャプスタン
モータを超低速回転させる場合には、モータの回転速度
を検出する周波数信号の周期が長くなり回転速度の検出
遅れが増加するため、速度制御系を安定化するには制御
ゲインを低く設定する必要がある。そして、低慣性モー
タのため回転精度を高めるためには制御ゲインをより高
く設定する必要があるにもかかわらず、十分に高くする
ことができない。その結果、近年、これらモータの制御
性能の悪化が問題となってきている。
【0003】以下、従来のモータの速度制御装置につい
て図面を参照しながら説明する。図6は従来のモータの
速度制御装置の基本的な構成の一例を示したブロック図
である。図6において、1はモータ、2はモータの回転
速度に比例した周波数信号fsを発生する周波数発電機
(FG)、3は周波数信号fsの周期を計測する周期計
測手段である。5は、周期計測手段3の出力する速度信
号Nと速度指令信号Nr(一定値)との偏差信号ΔNを
出力する比較手段、6は偏差信号ΔNに比例・積分など
の制御補償を行い制御信号cを出力する速度制御手段、
4は制御信号cに応じた駆動電流iaをモータに供給す
る駆動手段である。モータ1には、軸受けの摩擦による
負荷トルクτdが発生する。
【0004】つぎに図6の従来のモータの速度制御装置
の動作(以下、この基本的な制御をPI制御と称する)
について説明する。モータ1の回転速度がほぼ一定に制
御される場合はその動作点近傍で周波数信号fsの周期
はモータの回転速度に反比例することから、周期計測手
段3の出力をもって、回転速度の検出結果Nとしてい
る。すなわち、モータ1の回転速度は周波数発電機2の
周波数でサンプリングされ、その検出結果はその周期の
期間だけ保持される。よって周期計測手段3による回転
速度の検出結果Nは、サンプリング時の瞬時回転速度の
検出値ではなく周波数信号fsの1周期にわたって時間
積分して得られた1周期あたりの平均回転速度である。
【0005】このような検出方式では、検出される回転
速度は、実際のモータの瞬時回転速度に比べて、ほぼサ
ンプリング周期の半分の検出時間遅れを有している。そ
の結果、上記のような従来のモータの速度制御装置を用
いて回転速度を制御する場合にはこの検出の時間遅れに
より、制御系の安定化のためには制御周波数帯域をあま
り高くすることができず(一般にサンプリング周波数の
1/12程度)、回転制御系の応答性を上げることがで
きないという問題点があった。
【0006】このような問題点を解決するために、制御
性能を向上させることが可能なモータの速度制御装置が
従来よりいくつか提案されている。例えば、特開昭61
−30984号公報には、制御装置内にモータの駆動特
性を表現するモデルを構成し位置検出器の出力信号が得
られる毎に演算して求めた速度検出値Nとモータの発生
トルクτmから、位置検出器の出力信号が変化しない区
間でも瞬時速度nを推定することが可能な速度推定手段
を具備し、その速度推定手段の出力信号を速度帰還信号
として用いることで回転速度検出の時間遅れを減少させ
たモータの速度制御装置が記載されている。
【0007】以上のような原理を用いた、モータの速度
制御装置の構成を図7を用いて説明する。この構成は、
図6の構成に対して、速度負荷トルク推定手段8と補正
手段7が付加された形となる。なお、図6と同一の機能
を有するものについては同一の符号を付して重複した説
明は省略する。
【0008】モータ1は、駆動電流iaで駆動されるブ
ロックで表現されており、Ktはモータの電流−トルク
変換係数、Jはモータの慣性モーメント、sはラプラス
の演算子である。モータ1は駆動トルクτmにより回転
し、回転軸には負荷による外乱トルクτdが発生する。
このモータ1のブロックには、図6で説明したモータの
回転速度に比例した周波数信号を発生する周波数発電機
2の機能も含まれている。また、駆動手段4のgmは、
駆動手段4の電圧−電流変換係数である。また、速度制
御手段6は、比例要素6aと積分要素6bにより構成さ
れている。K1、K2は比例定数である。
【0009】7は、速度制御手段6から出力される制御
信号cのフィードフォワード補償を行う補正手段であ
り、制御信号cに、後述の推定負荷トルク信号τd’を
比例倍( Ktnは、モータの電流−トルク変換係数の公
称値、gmnは、駆動手段4の電圧−電流変換係数の公
称値)して加算し、補正された信号dとして駆動手段4
へ出力する。
【0010】8は速度負荷トルク推定手段であり、速度
制御手段6より供給される制御信号cから実際のモータ
1のモデルとなっている( Jnは、モータの慣性モーメ
ントの公称値)ブロック8c,8dにより、負荷トルク
のない場合のモータの瞬時回転速度の推定速度信号n’
を検出し、負荷トルク分によって発生すると考えられ
る、推定速度信号n’と周期計測手段3より供給される
回転速度信号Nとの差分を、比例要素( α1は、比例定
数)8bと積分要素8aを通すことにより推定負荷トル
クτd’を検出し、推定速度信号n’を速度帰還信号と
して比較手段5に、推定負荷トルク信号τd’を補正手
段7に、それぞれ出力する。
【0011】なお、速度負荷トルク推定手段8の速度推
定信号を出力する周期は、周期計測手段3の回転速度信
号を出力する周期より短くされる。以上のようなループ
を設けることで、全体の動作としては、負荷トルク分τ
dを、フィードフォワード補償することになり、理想的
には、この系にあたかも負荷トルクがないかのごとき動
作を実現でき、比較的高い周波数成分の負荷トルクの外
乱に対しても回転の高精度化が可能なモータの速度制御
装置を実現することができる。
【0012】さて、VTRでは、通常の記録モード以外
に、通常記録より長時間の記録ができるモードが搭載さ
れていることが多い。当然、長時間記録モードの方が、
通常記録モードより、モータの回転速度は、遅くなる。
その際、モータの回転速度の遅い、すなわち制御性能が
悪化する低速回転モード時のみに、速度負荷トルク推定
制御を行いたいという要望があり得る( 通常回転モード
時は、制御帯域を広くできるので、速度負荷トルク推定
制御を行わないPI制御のみでも、性能が確保されると
する)。
【0013】なぜなら、以上で述べたようなPI制御な
らびに速度負荷トルクの推定動作は、昨今では、マイク
ロコンピュータ(以下、マイコンと略す)によるソフト
ウェアによって、実現することが多い。当然、図6の処
理よりは、図7の方が処理すべき演算が多くなるので、
マイコンの処理時間としては、長くなってしまう。
【0014】特に、VTRなどでワンチップマイコンで
処理を行う場合、ここで述べているサーボの処理以外に
も、信号処理LSIの制御や、システムコントローラの
制御などの処理を、タイムシェアリングで実行する必要
があり、自ずとサーボ処理に許容される処理時間も限定
される。特に、周期計測手段3から回転速度信号が出力
される周期は、通常回転モードの方が、低速回転モード
より、短くなるので、処理時間としての余裕がない。よ
って、通常回転モード時には、PI制御のみで動作する
ようにしたい。
【0015】これを実現するために、図8に、このPI
制御と、速度負荷トルク推定制御を併存させた速度制御
装置の構成を示す。この構成は、図7の構成に、第1の
スイッチ9と、第2のスイッチ10を設け、さらに、周
期計測手段3からの出力である回転速度信号Nを直接、
比較手段5に入力するための第3のスイッチ11を追加
したものである。
【0016】また通常回転モードの選択時にオンされる
スイッチ12によりセットされ、低速回転モードの選択
時にオンされるスイッチ13によりリセットされるRS
フリップフロップ14を設け、RSフリップフロップ1
4のオンのとき、動作するリレイ15を設けている。上
記第1のスイッチ9と第2のスイッチ10はリレイ15
のb接点、第3のスイッチ11はリレイ15のa接点で
ある。
【0017】上記構成による動作を説明する。まず、通
常回転モードの場合、すなわちスイッチ12が選択され
てRSフリップフロップ14がセットされ、リレイ15
が動作し、第1のスイッチ9、および第2のスイッチ1
0がオフ、第3のスイッチ11がオンの場合の動作を説
明する。この時は、ブロック図から、明らかなように、
速度負荷トルク推定手段8は、動作しない。
【0018】モータ1の回転速度検出は回転速度がほぼ
一定に制御されている場合には、その動作点近傍で周波
数信号fsの周期はモータの回転速度に反比例すること
から周期計測手段3の出力をもって回転速度の検出結果
としている。すなわち、モータの回転速度は周波数発電
機( 図8では、明示的に図示せず)の周波数信号fsの
周期でサンプリングされ、その検出結果はその周期時間
だけホールドされることになる。したがって、回転速度
の検出結果はサンプリング時の瞬時の値ではなく周波数
信号fsの周期時間での平均の値であり当然のことなが
ら検出遅れを含んでいる。
【0019】この回転速度信号Nは、第3のスイッチ1
1を介して、比較手段5に入力され、速度指令信号Nr
と比較されて、差分信号が求められる。この信号は、速
度制御手段6において、比例・積分の補償をされて、出
力される。この通常回転モードでは、第2のスイッチ1
0がオフなので、補正手段7に、補正用の推定負荷トル
ク信号は入力されない。よって、この制御信号cは、そ
のまま駆動手段4に入力されて、モータ1の制御信号と
して使われる。
【0020】つぎに、低速回転モードの場合、すなわち
スイッチ13が選択されてRSフリップフロップ14が
リセットされ、リレイ15がオフし、第1のスイッチ
9、および第2のスイッチ10がオン、第3のスイッチ
11がオフの場合の動作を説明する。この場合、モータ
が低速となることによる制御特性の悪化を補償するた
め、速度負荷トルク推定制御を動作する。
【0021】メインループは、通常回転モードと同じ(
もちろん速度指令信号および各比例定数は、低速回転モ
ード用に切り換える)なので、この速度負荷トルク推定
手段8の原理と動作の詳細について、説明する。
【0022】上記のように、速度負荷トルク推定手段8
に含まれる、ブロック8c,8dとは、ちょうど実際の
モータのモデルとなっている。ただし、負荷トルクτd
は、直接には、検出できないので、モデルには組み込め
ない。よって、このブロック8c,8dの処理ライン
に、速度制御手段6の出力信号cを入力したときの出力
は、実際の系において、負荷トルクのない場合の推定速
度n’となる( とりあえず、補正手段7の動作は無視す
る)。よって、この推定速度n’と周期計測手段3の出
力である回転速度信号Nとの差分は、負荷トルク分によ
って発生すると考えられる。そこで、この差分を、比例
要素8b、積分要素8aを通すことで、推定負荷トルク
τd’を求めることができる。
【0023】さて、この導出された推定負荷トルクは、
補正手段7に入力される。補正手段7では、ゲインの換
算を行った後、推定負荷トルクが、速度制御手段6の出
力信号cに加算され、補正された信号dとして出力され
る。
【0024】このように通常回転モード時には、PI制
御のみで動作するようにすることができ、また速度負荷
トルク推定手段8により推定された、推定負荷トルクを
用いてフィードフォワード補償を施すことにより、負荷
トルクの外乱による速度変動をさらに低減することがで
きる。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
のモータ速度制御装置におけるように、モードの変更時
にスイッチ9,10,11のみを切り換える構成では、
通常回転モードから低速回転モードに移行する時、もし
くは、その逆の移行の時に、駆動手段4に入力される信
号成分のうち、負荷トルクを補償する直流(DC)成分
が不連続となってしまう。
【0026】その結果、移行時に速度系の再引き込みに
長時間かかってしまったり、あるいは、制御系が不安定
になったりする不具合が発生するという課題を有してい
た。特に、特殊再生時など、ごく一時的に速度負荷トル
ク推定制御から、PI制御に切り換えたいときなど、正
確かつ高速に移行動作を行う必要がある場合には、まっ
たく不適当である。
【0027】本発明は、このようなモータの速度制御装
置において、PI制御と速度負荷トルク推定制御が併存
するシステムで、両制御間の移行を、正確かつ高速に行
うことを可能とすることを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】本発明のモータの速度制
御においては、モータの回転速度に比例した周波数信号
を発生する周波数発電機と、前記周波数信号の周期を計
測し前記モータの平均回転速度に比例した平均速度信号
を出力する周期計測手段と、速度指令信号と速度帰還信
号の差分を求める比較手段と、前記比較手段の出力に比
例・積分の制御補償を行い制御信号を出力する速度制御
手段と、前記制御信号を補正し補正信号を出力する補正
手段と、前記補正信号に応じた駆動電流を前記モータに
供給する駆動手段と、前記制御信号より前記モータの回
転速度を推定し得られた速度推定信号を前記速度帰還信
号として第1のスイッチを介して前記比較手段に出力
し、前記平均速度信号と前記速度推定信号とを比較しそ
の速度誤差により負荷トルク推定信号を生成し第2のス
イッチを介して前記補正手段に出力する速度負荷トルク
推定手段と、前記平均速度信号を直接前記比較手段に出
力する第3のスイッチとにより構成され、前記第1のス
イッチ、および前記第2のスイッチはオフ、前記第3の
スイッチはオンの状態で動作する第1の制御モードと、
前記第1のスイッチ、および前記第2のスイッチはオ
ン、前記第3のスイッチはオフの状態で動作する第2の
制御モードとを有し、前記第1の制御モードから、前記
第2の制御モードに移行するときは、前記負荷トルク推
定信号を前記速度制御手段における積分値に基づいて初
期化し、その後前記積分値を0で初期化し、前記第2の
制御モードから、前記第1の制御モードに移行するとき
は、前記速度制御手段における積分値を前記負荷トルク
推定信号に基づいて初期化する構成としたことを特徴と
したものである。
【0029】この本発明によれば、PI制御と速度負荷
トルク推定制御が併存するシステムで、両制御間の移行
を、正確かつ高速に行うことができる。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1記載の発明は、
モータの回転速度に比例した周波数信号を発生する周波
数発電機と、前記周波数信号の周期を計測し前記モータ
の平均回転速度に比例した平均速度信号を出力する周期
計測手段と、速度指令信号と速度帰還信号の差分を求め
る比較手段と、前記比較手段の出力に比例・積分の制御
補償を行い制御信号を出力する速度制御手段と、前記制
御信号を補正し補正信号を出力する補正手段と、前記補
正信号に応じた駆動電流を前記モータに供給する駆動手
段と、前記制御信号より前記モータの回転速度を推定し
得られた速度推定信号を前記速度帰還信号として第1の
スイッチを介して前記比較手段に出力し、前記平均速度
信号と前記速度推定信号とを比較しその速度誤差により
負荷トルク推定信号を生成し第2のスイッチを介して前
記補正手段に出力する速度負荷トルク推定手段と、前記
平均速度信号を直接前記比較手段に出力する第3のスイ
ッチとにより構成され、前記第1のスイッチ、および前
記第2のスイッチはオフ、前記第3のスイッチはオンの
状態で動作する第1の制御モードと、前記第1のスイッ
チ、および前記第2のスイッチはオン、前記第3のスイ
ッチはオフの状態で動作する第2の制御モードとを有
し、前記第1の制御モードから、前記第2の制御モード
に移行するときは、前記負荷トルク推定信号を前記速度
制御手段における積分値に基づいて初期化し、その後前
記積分値を0で初期化し、前記第2の制御モードから、
前記第1の制御モードに移行するときは、前記速度制御
手段における積分値を前記負荷トルク推定信号に基づい
て初期化する構成としたことを特徴としたものであり、
移行の前後でループ内で帰還されるモータの負荷トルク
を補償するDC成分の連続性を保つことができ、高速か
つ正確なモード移行を実現することができるという作用
を有する。
【0031】請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
の発明であって、速度負荷トルク推定手段に、平均速度
誤差に比例した信号を速度負荷トルク推定手段の入力信
号である制御信号に負帰還する帰還ループを設けたこと
を特徴としたものであり、速度負荷トルク推定手段の応
答性をよくすることができ、それにより、さらに移行速
度を向上できるという作用を有する。
【0032】請求項3記載の発明は、上記請求項1また
は2記載の発明であって、第2の制御モードでのモータ
の回転速度は、第1の制御モードでのモータの回転速度
に対して、1/2もしくは1/3となることを特徴とし
たものであり、第2の制御モードにおいて、速度負荷ト
ルク推定手段の出力周期と一致させることができるとい
う作用を有する。
【0033】請求項4記載の発明は、上記請求項1から
3のいずれかに記載の発明であって、速度負荷トルク推
定手段の速度推定信号および負荷トルク推定信号を出力
する周期は、周期計測手段の平均速度信号を出力する周
期より短く構成されたことを特徴としたものであり、周
期計測手段からの回転速度情報がない期間でも、速度負
荷トルク推定手段で推定された速度推定信号を用いるこ
とで制御を行うことができ、よって等価的に周波数発電
機のサンプリング周波数をあげることができるので、周
期計測手段の回転速度信号をそのまま帰還信号に用いて
速度制御を行う場合に比べて制御帯域を高帯域化するこ
とができ、制御精度を向上することができるという作用
を有する。
【0034】請求項5記載の発明は、上記請求項4記載
の発明であって、速度負荷トルク推定手段は、もっとも
最近に出力された周期計測手段の平均速度信号に基づい
て、負荷トルク推定信号を出力することを特徴としたも
のであり、速度負荷トルク推定手段の出力精度をよくす
ることができ、それにより、さらに制御精度を向上でき
るという作用を有する。
【0035】請求項6記載の発明は、上記請求項1から
5のいずれかに記載の発明であって、速度負荷トルク推
定手段は、平均速度誤差に比例した比例項と前記平均速
度誤差を時間積分した積分項とを含む比例・積分補償手
段を設けたことを特徴としたものであり、モータの実際
のトルクに相当するトルクを正確に推定できるという作
用を有する。
【0036】以下、本発明の実施の形態について、図面
を用いて説明する。なお、従来例の図8の構成と同一の
構成には同一の符号を付して重複する説明を省略する。 ( 実施の形態1)図1は本発明の実施の形態1における
モータの速度制御装置の構成を示すブロック図である。
本実施の形態1では、各制御処理は、マイコンによるソ
フトウェア処理で実現されているとする。
【0037】本発明では、新たに、第4のスイッチ16
を介して速度制御手段6のなかの積分要素6bの出力で
ある積分値{RAMaに順次蓄積された値(a)とす
る}(負荷トルク分のうちのDC分)をゲイン換算(K
tn・gmn倍)して、速度負荷トルク推定手段8のなかの
負荷トルク推定部の積分要素8aの積分値{RAMbに
順次蓄積された値(b)とする}(負荷トルク推定信号
τd’)に書き込み初期化するループと、第5のスイッ
チ17を介して速度制御手段6のなかの積分要素6bの
出力である積分値(a)を”0”に初期化(”0”を書
き込む)するループと、第6のスイッチ18を介して速
度負荷トルク推定手段8のなかの負荷トルク推定部の積
分値(b)をゲイン換算{1/(Ktn・gmn)倍}し
て、速度制御手段6のなかの積分要素6bの積分値
(a)に書き込み初期化するループが付加されている。
【0038】また図2に示すように、RSフリップフロ
ップ14の出力がオンとなったときに、1パルスを出力
する第1のシングルショット手段19を設け、また反転
手段20を介することにより、RSフリップフロップ1
4の出力がオフとなったときに、1パルスを出力する第
2のシングルショット手段21を設け、第1のシングル
ショット手段19の出力がオンのとき、動作するリレイ
22を設け、第2のシングルショット手段21の出力が
オンのとき、動作するリレイ23を設け、このリレイ2
3の出力がオンのとき、動作するリレイ24を設けてい
る。上記第6のスイッチ18はリレイ22のa接点、第
4のスイッチ16はリレイ23のa接点、第5のスイッ
チ17はリレイ24のa接点である。よって、第4のス
イッチ16は通常回転モードから低速回転モードへの移
行時に動作し、遅れて第5のスイッチ17が動作し、第
6のスイッチ18は低速回転モードから通常回転モード
への移行時に動作する。
【0039】図3は、通常回転モード時と低速回転モー
ド時における動作タイミングの一例を示したものであ
る。図3(a)は、通常回転モード時に周期計測手段3
が回転速度信号Nを出力するタイミング、図3(b)
は、低速回転モード時に、周期計測手段3が回転速度信
号Nを出力するタイミングである。低速回転モードの回
転速度を、通常回転モードの回転速度の1/3であると
した。図3(c)は、低速回転モード時に、速度負荷ト
ルク推定手段8が、速度および負荷トルクを推定して、
推定値を出力するタイミングを示す。たとえば、図に示
すように、周期計測手段3が回転速度信号を出力するタ
イミングの2倍の頻度で出力する。この場合、周期計測
手段3からの回転速度信号がくるタイミング以外での、
推定においては、前回の回転速度信号をホールドしてお
いて用いる。
【0040】このように、低速回転モードでは、周期計
測手段3からの回転速度情報がない期間でも、速度負荷
トルク推定手段8で推定された瞬時回転速度n’を用い
ることで制御を行うことにより、等価的に周波数発電機
のサンプリング周波数をあげることができるので、周期
計測手段3の回転速度信号Nをそのまま帰還信号に用い
て速度制御を行う場合に比べて制御帯域を高帯域化する
ことができ、制御精度を向上することができる。なお、
速度負荷トルク推定手段8が推定値を出力するタイミン
グを、周期計測手段3が回転速度信号を出力するタイミ
ングの2倍以上の頻度とすることも可能である。
【0041】図4は、制御モード移行時の上記RAMデ
ータのやりとりを示す図である。まず、通常回転モード
から低速回転モードに移行するときについて、説明す
る。通常回転モード時には、負荷トルク分のうちのDC
分が、速度制御手段6のなかの積分要素6b、すなわち
RAMaに蓄積されている。よって、第4のスイッチ1
6を動作させることにより、モードを移行する直前のR
AMaの積分値(a)によって速度負荷トルク推定手段
8のなかの負荷トルク推定部の積分要素8a、すなわち
RAMbの積分値(b)を初期化する( この際、ゲイン
の換算が必要である)。このような値のやりとりを行う
ことで、負荷トルクのDC分の帰還量の連続性を、移行
の前後で保つことができる。なお、低速回転モード時に
は、補正手段7によるフィードフォワード補償により、
負荷トルクのDC分は、ほとんど相殺されており、その
結果、速度制御手段6のなかの積分要素6b、すなわち
RAMaの積分値(a)は、ほとんど0になっている。
よって、第4のスイッチ16の動作に遅れて第5のスイ
ッチ17を動作させることにより、通常回転から低速回
転へのモード移行時には、RAMaの積分値(a)を”
0”で初期化する。
【0042】また、逆に、低速回転モードから、通常回
転モードに移行する際も、同様に今度は、第5のスイッ
チ17を動作させることにより、移行直前のRAMbの
積分値(b)によって、RAMaの積分値(a)を初期
化する( この際、ゲインの換算が必要である)。このよ
うな値のやりとりを行うことで、負荷トルクのDC分の
帰還量の連続性を、移行の前後で保つことができる。
【0043】このように、通常回転モードから低速回転
モードに移行するときときは、負荷トルク推定信号τ
d’を速度制御手段6における積分値(a)に基づいて
初期化し、その後前記積分値(a)を0で初期化し、低
速回転モードから通常回転モードに移行するときは、速
度制御手段6における積分値(a)を負荷トルク推定信
号τd’に基づいて初期化することにより、通常回転モ
ード( PI制御)と低速回転モード( 速度負荷トルク推
定制御)間の移行において、モータ1に発生する負荷ト
ルクを補償するDC成分の連続性を保つことができ、そ
の結果、移行時にモータ1の動作が不安定になることが
なく、移行を高速かつ正確に行うことができる。 ( 実施の形態2)次に、本発明の実施の形態2につい
て、図5に基づいて説明する。実施の形態2において
は、実施の形態1に対して、速度負荷トルク推定手段8
の構成が一部異なる。この変更箇所について、説明す
る。
【0044】実施の形態2の速度負荷トルク推定手段8
においては、周期計測手段3の出力である回転速度信号
Nと、推定速度信号n’との差分を比例倍( α2)し
て、速度推定部分の入力信号に負帰還するループが付加
されている。
【0045】このループを設けることにより、推定速度
n’の検出応答性能を向上することができる。これによ
り、通常回転モードから、低速回転モードに移行する際
の、応答性を、実施の形態1以上に向上させることがで
きる。
【0046】他の部分の動作は、実施の形態1と同様で
ある。なお、本発明のモータの速度制御装置の実施の形
態1、および実施の形態2では、速度負荷トルク推定手
段の入力信号は、速度制御手段の制御信号を入力するよ
うに構成したが、制御信号の代わりに駆動手段の出力す
る駆動電流を用いても同様の効果を得ることができるこ
とはいうまでもない。
【0047】また、特殊な動作モードとして、低速回転
モードから、通常回転モードに、ごく一時的に移行し、
その後、低速回転モードに復帰するなどの動作を行いた
いときも、本発明の方式を用いると、移行動作をすみや
かに行うことができるので、きわめて有用である。
【0048】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、通常回転
モード( PI制御)と低速回転モード( 速度負荷トルク
推定制御)間の移行において、モータに発生する負荷ト
ルクを補償するDC成分の連続性を保つことができ、そ
の結果、移行時にモータの動作が不安定になることがな
く、移行を高速かつ正確に行うことができるという有利
な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるモータの速度制
御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】同モータの速度制御装置の構成を示すブロック
図である。
【図3】同モータの速度制御装置における速度負荷トル
クの推定動作のタイミングを示す図である。
【図4】同モータの速度制御装置における制御モード移
行時のRAMデータのやりとりを示す図である。
【図5】本発明の実施の形態2におけるモータの速度制
御装置の構成を示すブロック図である。
【図6】従来のモータの速度制御装置の構成を示すブロ
ック図である。
【図7】従来のモータの速度制御装置の構成を示すブロ
ック図である。
【図8】従来のモータの速度制御装置の構成を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
1 モータ 2 周波数発電機 3 周期計測手段 4 駆動手段 5 比較手段 6 速度制御手段 7 補正手段 8 速度負荷トルク推定手段 9 第1のスイッチ 10 第2のスイッチ 11 第3のスイッチ 12 通常回転モード選択スイッチ 13 低速回転モード選択スイッチ 14 RSフリップフロップ 15,22,23,24 リレイ 16 第4のスイッチ 17 第5のスイッチ 18 第6のスイッチ 19,21 シングルショット手段 20 反転手段 τd 負荷トルク τd’推定負荷トルク Nr 速度指令値 N 回転平均速度 n 瞬時回転速度 n’推定瞬時回転速度 c 制御信号 d 補正信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲治 利夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータの回転速度に比例した周波数信号
    を発生する周波数発電機と、 前記周波数信号の周期を計測し前記モータの平均回転速
    度に比例した平均速度信号を出力する周期計測手段と、 速度指令信号と速度帰還信号の差分を求める比較手段
    と、 前記比較手段の出力に比例・積分の制御補償を行い制御
    信号を出力する速度制御手段と、 前記制御信号を補正し補正信号を出力する補正手段と、 前記補正信号に応じた駆動電流を前記モータに供給する
    駆動手段と、 前記制御信号より前記モータの回転速度を推定し得られ
    た速度推定信号を前記速度帰還信号として第1のスイッ
    チを介して前記比較手段に出力し、前記平均速度信号と
    前記速度推定信号とを比較しその速度誤差により負荷ト
    ルク推定信号を生成し第2のスイッチを介して前記補正
    手段に出力する速度負荷トルク推定手段と、 前記平均速度信号を直接前記比較手段に出力する第3の
    スイッチとにより構成され、 前記第1のスイッチ、および前記第2のスイッチはオ
    フ、前記第3のスイッチはオンの状態で動作する第1の
    制御モードと、前記第1のスイッチ、および前記第2の
    スイッチはオン、前記第3のスイッチはオフの状態で動
    作する第2の制御モードとを有し、 前記第1の制御モードから、前記第2の制御モードに移
    行するときは、前記負荷トルク推定信号を前記速度制御
    手段における積分値に基づいて初期化し、その後前記積
    分値を0で初期化し、前記第2の制御モードから、前記
    第1の制御モードに移行するときは、前記速度制御手段
    における積分値を前記負荷トルク推定信号に基づいて初
    期化する構成としたことを特徴とするモータの速度制御
    装置。
  2. 【請求項2】 速度負荷トルク推定手段に、平均速度誤
    差に比例した信号を前記速度負荷トルク推定手段の入力
    信号である制御信号に負帰還する帰還ループを設けたこ
    とを特徴とする請求項1記載のモータの速度制御装置。
  3. 【請求項3】 第2の制御モードでのモータの回転速度
    は、第1の制御モードでのモータの回転速度に対して、
    1/2もしくは1/3となることを特徴とする請求項1
    または2記載のモータの速度制御装置。
  4. 【請求項4】 速度負荷トルク推定手段の速度推定信号
    および負荷トルク推定信号を出力する周期は、周期計測
    手段の平均速度信号を出力する周期より短く構成された
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のモ
    ータの速度制御装置。
  5. 【請求項5】 速度負荷トルク推定手段は、もっとも最
    近に出力された周期計測手段の平均速度信号に基づい
    て、負荷トルク推定信号を出力することを特徴とする請
    求項4記載のモータの速度制御装置。
  6. 【請求項6】 速度負荷トルク推定手段は、平均速度誤
    差に比例した比例項と前記平均速度誤差を時間積分した
    積分項とを含む比例・積分補償手段を設けたことを特徴
    とする請求項1から5のいずれかに記載のモータの速度
    制御装置。
JP8332595A 1996-12-13 1996-12-13 モータの速度制御装置 Pending JPH10174472A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100638210B1 (ko) 2004-08-16 2006-10-26 엘지전자 주식회사 동기 릴럭턴스 모터의 부하토크 제어장치 및 보상방법
JP2012252669A (ja) * 2011-06-07 2012-12-20 Satoshi Hoshi 負荷適応型制御ループ切り替え方法及び負荷適応型帰還制御装置

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