JPH10174323A - 内磁形モータのロータ - Google Patents
内磁形モータのロータInfo
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- JPH10174323A JPH10174323A JP8353628A JP35362896A JPH10174323A JP H10174323 A JPH10174323 A JP H10174323A JP 8353628 A JP8353628 A JP 8353628A JP 35362896 A JP35362896 A JP 35362896A JP H10174323 A JPH10174323 A JP H10174323A
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- rotor
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 モータ効率Ｗを高めると共に、トルクリップ
ルの小さい２極の内磁形モータのロータを提供する。 【解決手段】 ロータコア１に設けられた回転軸を挿入
する軸穴１１と、軸穴１１とロータコア１の外周面１２
との間に挿入された２極の界磁を形成し、かつ各極毎に
互いに間隔を開けて配置された永久磁石４と、永久磁石
４を挿入する磁石挿入穴２Ａ，２Ｂ，３Ａ，３Ｂと、漏
洩磁束防止用の抜き穴５，６とを備え、磁石挿入穴２
Ａ，２Ｂ，３Ａ，３Ｂは、ロータコア１の法線方向のｄ
軸に対して対称の位置に互いに間隔を開け、かつｄ軸に
直交するｑ軸に対して対称の位置に間隔を開けてそれぞ
れ同一の長方形状に形成され、ｄ軸から遠い位置にある
端部２１，３１がｑ軸に近くなるように、ｑ軸に対して
傾斜して配置されているものである。
ルの小さい２極の内磁形モータのロータを提供する。 【解決手段】 ロータコア１に設けられた回転軸を挿入
する軸穴１１と、軸穴１１とロータコア１の外周面１２
との間に挿入された２極の界磁を形成し、かつ各極毎に
互いに間隔を開けて配置された永久磁石４と、永久磁石
４を挿入する磁石挿入穴２Ａ，２Ｂ，３Ａ，３Ｂと、漏
洩磁束防止用の抜き穴５，６とを備え、磁石挿入穴２
Ａ，２Ｂ，３Ａ，３Ｂは、ロータコア１の法線方向のｄ
軸に対して対称の位置に互いに間隔を開け、かつｄ軸に
直交するｑ軸に対して対称の位置に間隔を開けてそれぞ
れ同一の長方形状に形成され、ｄ軸から遠い位置にある
端部２１，３１がｑ軸に近くなるように、ｑ軸に対して
傾斜して配置されているものである。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロータコアの内部
に永久磁石を備えた永久磁石形モータのロータに関し、
とくに２極モータに関する。
に永久磁石を備えた永久磁石形モータのロータに関し、
とくに２極モータに関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、ロータコアの内部に永久磁石を備
えた永久磁石形モータ、すなわち内磁形モータのロータ
として、積層電磁鋼板よりなるロータコアの内部に、ロ
ータコアの法線方向と直交させて極ピッチより狭い長方
形のスロットを極数個設け、スロット内に長方形の界磁
用の永久磁石を嵌合し、永久磁石とロータコアの外周と
の間に突極部を設けたものが開示されている（例えば、
実開平７−１１８５９号公報）。この技術を２極の内磁
形モータのロータに適用した場合は、図６に示すように
構成されている。すなわち、１は積層電磁鋼板からなる
ロータコア、１１はロータコア１の中心に設けられ、回
転軸を嵌合する軸穴である。２Ａ、３Ａはロータコア１
の法線方向のｄ軸に対して対称の位置に互いに間隔を開
けて、かつ軸穴１１とロータコア１の外周面１２との間
にそれぞれ設けた同一の長方形状の磁石挿入穴で、その
長辺はｄ軸に対して直角に配置されている。２Ｂ，３Ｂ
はロータコア１の中心を通り、ｄ軸に直交するｑ軸に対
して磁石挿入穴２Ａ，３Ａと対称の位置にそれぞれ設け
られた磁石挿入穴である。４は磁石挿入穴２Ａ，２Ｂ，
３Ａ，３Ｂの中に装着された界磁用の永久磁石で、共に
法線方向に着磁されている。１３は磁石挿入穴２Ａ，３
Ａと外周面１２との間に形成された突極部、１４は磁石
挿入穴２Ｂ，３Ｂと外周面１２との間に形成された突極
部である。５は磁石挿入穴２Ａと２Ｂとの間に、６は磁
石挿入穴３Ａと３Ｂとの間に設けられた、それぞれｑ軸
に対して対称の形状の磁束漏洩防止用の抜き穴である。
１５は抜き穴５、６と外周面１２との間に形成された円
弧部である。７は隣り合う磁石挿入穴の相互間（２Ａと
３Ａ、および２Ｂと３Ｂとの間）および各磁石挿入穴２
Ａ，２Ｂ，３Ａ，３Ｂと隣り合う抜き穴６との間に設け
られたブリッジで、高速回転によって生じる遠心力に十
分耐える強度を備えている。
えた永久磁石形モータ、すなわち内磁形モータのロータ
として、積層電磁鋼板よりなるロータコアの内部に、ロ
ータコアの法線方向と直交させて極ピッチより狭い長方
形のスロットを極数個設け、スロット内に長方形の界磁
用の永久磁石を嵌合し、永久磁石とロータコアの外周と
の間に突極部を設けたものが開示されている（例えば、
実開平７−１１８５９号公報）。この技術を２極の内磁
形モータのロータに適用した場合は、図６に示すように
構成されている。すなわち、１は積層電磁鋼板からなる
ロータコア、１１はロータコア１の中心に設けられ、回
転軸を嵌合する軸穴である。２Ａ、３Ａはロータコア１
の法線方向のｄ軸に対して対称の位置に互いに間隔を開
けて、かつ軸穴１１とロータコア１の外周面１２との間
にそれぞれ設けた同一の長方形状の磁石挿入穴で、その
長辺はｄ軸に対して直角に配置されている。２Ｂ，３Ｂ
はロータコア１の中心を通り、ｄ軸に直交するｑ軸に対
して磁石挿入穴２Ａ，３Ａと対称の位置にそれぞれ設け
られた磁石挿入穴である。４は磁石挿入穴２Ａ，２Ｂ，
３Ａ，３Ｂの中に装着された界磁用の永久磁石で、共に
法線方向に着磁されている。１３は磁石挿入穴２Ａ，３
Ａと外周面１２との間に形成された突極部、１４は磁石
挿入穴２Ｂ，３Ｂと外周面１２との間に形成された突極
部である。５は磁石挿入穴２Ａと２Ｂとの間に、６は磁
石挿入穴３Ａと３Ｂとの間に設けられた、それぞれｑ軸
に対して対称の形状の磁束漏洩防止用の抜き穴である。
１５は抜き穴５、６と外周面１２との間に形成された円
弧部である。７は隣り合う磁石挿入穴の相互間（２Ａと
３Ａ、および２Ｂと３Ｂとの間）および各磁石挿入穴２
Ａ，２Ｂ，３Ａ，３Ｂと隣り合う抜き穴６との間に設け
られたブリッジで、高速回転によって生じる遠心力に十
分耐える強度を備えている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来技
術で、４極以上のモータの場合は、突極部の中心角θの
極ピッチ角τに対する割合は１に近く、特性上問題はな
い。しかし２極モータの場合、各磁石挿入穴２Ａ，２
Ｂ，３Ａ，３Ｂが軸穴１１とロータコア１の外周面１２
との間に設けられ、かつ長方形状の各磁石挿入穴の長辺
がｄ軸に対して直角に配置されているため、両方の突極
部の中心角θは２極の場合の極ピッチ角τ（１８０°）
の１／２程度になり、ギャップ磁束密度分布の基本波成
分が低下し、各次高調波成分が増加して、モータ効率が
低下し、トルクリップルが増大するという問題があっ
た。とくに高速モータの場合、回転軸の固定強度を高め
る必要があるため、ロータコアの外径に対して軸穴の径
が比較的大きくなるので、突極部の中心角θの極ピッチ
角τに対する割合が更に小さくなり、モータの特性が著
しく低下する。本発明は、突極部の中心角θの極ピッチ
角τに対する割合を大きくして、ギャップ磁束密度分布
の基本波成分を増大させ、モータ効率Ｗを高めると共
に、トルクリップルの小さい２極の内磁形モータのロー
タを提供することを目的とするものである。
術で、４極以上のモータの場合は、突極部の中心角θの
極ピッチ角τに対する割合は１に近く、特性上問題はな
い。しかし２極モータの場合、各磁石挿入穴２Ａ，２
Ｂ，３Ａ，３Ｂが軸穴１１とロータコア１の外周面１２
との間に設けられ、かつ長方形状の各磁石挿入穴の長辺
がｄ軸に対して直角に配置されているため、両方の突極
部の中心角θは２極の場合の極ピッチ角τ（１８０°）
の１／２程度になり、ギャップ磁束密度分布の基本波成
分が低下し、各次高調波成分が増加して、モータ効率が
低下し、トルクリップルが増大するという問題があっ
た。とくに高速モータの場合、回転軸の固定強度を高め
る必要があるため、ロータコアの外径に対して軸穴の径
が比較的大きくなるので、突極部の中心角θの極ピッチ
角τに対する割合が更に小さくなり、モータの特性が著
しく低下する。本発明は、突極部の中心角θの極ピッチ
角τに対する割合を大きくして、ギャップ磁束密度分布
の基本波成分を増大させ、モータ効率Ｗを高めると共
に、トルクリップルの小さい２極の内磁形モータのロー
タを提供することを目的とするものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、積層電磁鋼板よりなるロータコアと、前
記ロータコアに設けられた回転軸を挿入する軸穴と、前
記軸穴と前記ロータコアの外周面との間に挿入された２
極の界磁を形成し、かつ各極毎に互いに間隔を開けて配
置された４個の永久磁石と、前記永久磁石を挿入する磁
石挿入穴と、前記磁石挿入穴と前記ロータコアの外周面
との間に形成された突極部と、前記突極部の外周側端部
の間に設けられた漏洩磁束防止用の抜き穴とを備えた内
磁形モータのロータにおいて、前記磁石挿入穴は、ロー
タコアの法線方向のｄ軸に対して対称の位置に互いに間
隔を開け、かつ前記ｄ軸に直交するｑ軸に対して対称の
位置に間隔を開けてそれぞれ同一の長方形状に形成さ
れ、前記ｄ軸から遠い位置にある端部が前記ｑ軸に近く
なるように、前記ｑ軸に対して傾斜して配置されている
ものである。また、前記磁石挿入穴は、ロータコアの法
線方向のｄ軸に対して対称の位置に互いに間隔を開け、
かつ前記ｄ軸に直交するｑ軸に対して対称の位置に間隔
を開けてそれぞれ外側が膨らんだ同一の円弧状に形成さ
れ、前記ｄ軸から遠い位置にある端部が前記ｑ軸に近く
なるように、前記ｑ軸に対して傾斜して配置されている
ものである。また、前記抜き穴の前記ｑ軸に沿った位置
に前記抜き穴を分割するブリッジを設けたものである。
め、本発明は、積層電磁鋼板よりなるロータコアと、前
記ロータコアに設けられた回転軸を挿入する軸穴と、前
記軸穴と前記ロータコアの外周面との間に挿入された２
極の界磁を形成し、かつ各極毎に互いに間隔を開けて配
置された４個の永久磁石と、前記永久磁石を挿入する磁
石挿入穴と、前記磁石挿入穴と前記ロータコアの外周面
との間に形成された突極部と、前記突極部の外周側端部
の間に設けられた漏洩磁束防止用の抜き穴とを備えた内
磁形モータのロータにおいて、前記磁石挿入穴は、ロー
タコアの法線方向のｄ軸に対して対称の位置に互いに間
隔を開け、かつ前記ｄ軸に直交するｑ軸に対して対称の
位置に間隔を開けてそれぞれ同一の長方形状に形成さ
れ、前記ｄ軸から遠い位置にある端部が前記ｑ軸に近く
なるように、前記ｑ軸に対して傾斜して配置されている
ものである。また、前記磁石挿入穴は、ロータコアの法
線方向のｄ軸に対して対称の位置に互いに間隔を開け、
かつ前記ｄ軸に直交するｑ軸に対して対称の位置に間隔
を開けてそれぞれ外側が膨らんだ同一の円弧状に形成さ
れ、前記ｄ軸から遠い位置にある端部が前記ｑ軸に近く
なるように、前記ｑ軸に対して傾斜して配置されている
ものである。また、前記抜き穴の前記ｑ軸に沿った位置
に前記抜き穴を分割するブリッジを設けたものである。
【０００５】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施例に
ついて説明する。図１は本発明の第１の実施例を示す正
面図である。図において、１は積層電磁鋼板からなるロ
ータコア、１１はロータコア１の中心に設けられ、回転
軸を嵌合する軸穴である。２Ａ、３Ａはロータコア１の
法線方向のｄ軸に対して対称の位置に互いに間隔を開け
て、かつ軸穴１１とロータコア１の外周面１２との間に
それぞれ設けた同一の長方形状の磁石挿入穴で、その長
辺はｄ軸から遠い位置にある端部２１、３１が、中心を
通りｄ軸に直交するｑ軸に近くなるように、ｑ軸に対し
て傾斜して配置されている。２Ｂ，３Ｂはロータコア１
の中心を通り、ｄ軸に直交するｑ軸に対して磁石挿入穴
２Ａ，３Ａと対称の位置にそれぞれ設けられた磁石挿入
穴である。
ついて説明する。図１は本発明の第１の実施例を示す正
面図である。図において、１は積層電磁鋼板からなるロ
ータコア、１１はロータコア１の中心に設けられ、回転
軸を嵌合する軸穴である。２Ａ、３Ａはロータコア１の
法線方向のｄ軸に対して対称の位置に互いに間隔を開け
て、かつ軸穴１１とロータコア１の外周面１２との間に
それぞれ設けた同一の長方形状の磁石挿入穴で、その長
辺はｄ軸から遠い位置にある端部２１、３１が、中心を
通りｄ軸に直交するｑ軸に近くなるように、ｑ軸に対し
て傾斜して配置されている。２Ｂ，３Ｂはロータコア１
の中心を通り、ｄ軸に直交するｑ軸に対して磁石挿入穴
２Ａ，３Ａと対称の位置にそれぞれ設けられた磁石挿入
穴である。
【０００６】４は磁石挿入穴２Ａ，２Ｂ，３Ａ，３Ｂの
中に装着された界磁用の永久磁石で、共に法線方向に着
磁されている。１３は磁石挿入穴２Ａ，３Ａと外周面１
２との間に形成された突極部、１４は磁石挿入穴２Ｂ，
３Ｂと外周面１２との間に形成された突極部である。５
は突極部１３と１４の一方の端部の間、すなわち磁石挿
入穴２Ａ、２Ｂ側に、６は突極部１３と１４の他方の端
部の間、すなわち磁石挿入穴３Ａ、３Ｂ側に設けられ、
それぞれｑ軸に対して対称の形状に形成された磁束漏洩
防止用の抜き穴である。したがって、ロータコア１の外
周面と抜き穴５、６との間には断面積が小さい円弧部１
５が形成される。７は隣り合う磁石挿入穴２Ａと３Ａ、
および２Ｂと３Ｂの相互間および各磁石挿入穴２Ａ，２
Ｂ，３Ａ，３Ｂと隣り合う抜き穴６との間に設けられた
ブリッジで、高速回転によって生じる遠心力に十分耐え
る強度を備えている。このような構成により、従来の各
磁石挿入穴の長辺がｄ軸に対して直角の場合に比べて、
突極部１３、１４の中心角θは大きくなり、突極部の中
心角θの極ピッチ角τに対する割合が、２／３・τ〜５
／６・τ程度に大きくなる。
中に装着された界磁用の永久磁石で、共に法線方向に着
磁されている。１３は磁石挿入穴２Ａ，３Ａと外周面１
２との間に形成された突極部、１４は磁石挿入穴２Ｂ，
３Ｂと外周面１２との間に形成された突極部である。５
は突極部１３と１４の一方の端部の間、すなわち磁石挿
入穴２Ａ、２Ｂ側に、６は突極部１３と１４の他方の端
部の間、すなわち磁石挿入穴３Ａ、３Ｂ側に設けられ、
それぞれｑ軸に対して対称の形状に形成された磁束漏洩
防止用の抜き穴である。したがって、ロータコア１の外
周面と抜き穴５、６との間には断面積が小さい円弧部１
５が形成される。７は隣り合う磁石挿入穴２Ａと３Ａ、
および２Ｂと３Ｂの相互間および各磁石挿入穴２Ａ，２
Ｂ，３Ａ，３Ｂと隣り合う抜き穴６との間に設けられた
ブリッジで、高速回転によって生じる遠心力に十分耐え
る強度を備えている。このような構成により、従来の各
磁石挿入穴の長辺がｄ軸に対して直角の場合に比べて、
突極部１３、１４の中心角θは大きくなり、突極部の中
心角θの極ピッチ角τに対する割合が、２／３・τ〜５
／６・τ程度に大きくなる。
【０００７】図２は本発明の第２の実施例を示す正面図
である。この場合、磁石挿入穴２Ａ，２Ｂ，３Ａ，３Ｂ
は、その長辺がｄ軸から遠い端部２１がｄ軸に直交する
ｑ軸に近く、かつ外側が膨らんで軸穴１１を囲むように
円弧状に形成されている。そのため、磁石挿入穴２Ａと
２Ｂおよび３Ａと３Ｂの間隔を小さくすることができ、
抜き穴６のｄ軸方向の長さが短くなる。したがって、突
極部１３、１４の中心角θは第１の実施例の場合より大
きくすることができ、突極部の中心角θの極ピッチ角τ
に対する割合を更に１に近付けることができる。
である。この場合、磁石挿入穴２Ａ，２Ｂ，３Ａ，３Ｂ
は、その長辺がｄ軸から遠い端部２１がｄ軸に直交する
ｑ軸に近く、かつ外側が膨らんで軸穴１１を囲むように
円弧状に形成されている。そのため、磁石挿入穴２Ａと
２Ｂおよび３Ａと３Ｂの間隔を小さくすることができ、
抜き穴６のｄ軸方向の長さが短くなる。したがって、突
極部１３、１４の中心角θは第１の実施例の場合より大
きくすることができ、突極部の中心角θの極ピッチ角τ
に対する割合を更に１に近付けることができる。
【０００８】図３は本発明の第３の実施例を示す正面図
である。この場合、第１の実施例で示した磁束漏洩防止
用の抜き穴６のｑ軸に沿ってブリッジ８を設けて、それ
ぞれ抜き穴６を分割して抜き穴６Ａ，６Ｂ，６Ｃ，６Ｄ
を形成したものである。その結果、トルク負荷の増加や
高速回転による遠心力の増加に伴う、抜き穴６Ａ，６
Ｂ，６Ｃ，６Ｄと外周面との間の円弧部１５の変形量は
小さくなり、トルクリップルが小さくなるなど、磁気特
性は安定する。図４は本発明の第４の実施例を示す正面
図である。この場合は、第２の実施例で示した抜き穴６
のｑ軸に沿ってブリッジを設けたもので、第３の実施例
と同様の効果が生じる。なお、図５（ａ）は第１の実施
例の応力変形シミュレーション結果を示す解析図で、円
弧部１５の最大変形量は２０．２μｍを示し、図５
（ｂ）は第３の実施例の応力変形シミュレーション結果
を示す解析図で、円弧部１５の最大変形量は６．９μｍ
を示している。これにより、抜き穴６を分割するブリッ
ジ８を設けたものの方が円弧部１５の変形量が小さくな
っていることがわかる。
である。この場合、第１の実施例で示した磁束漏洩防止
用の抜き穴６のｑ軸に沿ってブリッジ８を設けて、それ
ぞれ抜き穴６を分割して抜き穴６Ａ，６Ｂ，６Ｃ，６Ｄ
を形成したものである。その結果、トルク負荷の増加や
高速回転による遠心力の増加に伴う、抜き穴６Ａ，６
Ｂ，６Ｃ，６Ｄと外周面との間の円弧部１５の変形量は
小さくなり、トルクリップルが小さくなるなど、磁気特
性は安定する。図４は本発明の第４の実施例を示す正面
図である。この場合は、第２の実施例で示した抜き穴６
のｑ軸に沿ってブリッジを設けたもので、第３の実施例
と同様の効果が生じる。なお、図５（ａ）は第１の実施
例の応力変形シミュレーション結果を示す解析図で、円
弧部１５の最大変形量は２０．２μｍを示し、図５
（ｂ）は第３の実施例の応力変形シミュレーション結果
を示す解析図で、円弧部１５の最大変形量は６．９μｍ
を示している。これにより、抜き穴６を分割するブリッ
ジ８を設けたものの方が円弧部１５の変形量が小さくな
っていることがわかる。
【０００９】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、磁
石挿入穴のｄ軸から遠い位置にある端部がｑ軸に近くな
るように、ｑ軸に対して傾斜して配置されているので、
磁石挿入穴に挿入された永久磁石によって形成される突
極部の中心角の極ピッチに対する割合が大きくなり、ギ
ャップ磁束密度分布の基本波成分を増大させ、モータ効
率Ｗを高めることができる。また、磁束漏洩防止用の抜
き穴にブリッジを設けて抜き穴と外周面との間の円弧部
の変形量を小さくしてあるので、トルクリップルが小さ
くなり、磁気特性が安定する。したがって、従来の４極
以上の極数の内磁形モータでは鉄損が大き過ぎて実現が
困難であった高速回転領域、例えば２０，０００（ｒｐ
ｍ）以上の用途に対応でき、かつロータ強度を十分に保
つことができるので、工作機械の主軸などに適用するこ
とにより、加工精度や生産性を格段に向上させることが
できる２極の内磁形モータのロータを提供できる効果が
ある。
石挿入穴のｄ軸から遠い位置にある端部がｑ軸に近くな
るように、ｑ軸に対して傾斜して配置されているので、
磁石挿入穴に挿入された永久磁石によって形成される突
極部の中心角の極ピッチに対する割合が大きくなり、ギ
ャップ磁束密度分布の基本波成分を増大させ、モータ効
率Ｗを高めることができる。また、磁束漏洩防止用の抜
き穴にブリッジを設けて抜き穴と外周面との間の円弧部
の変形量を小さくしてあるので、トルクリップルが小さ
くなり、磁気特性が安定する。したがって、従来の４極
以上の極数の内磁形モータでは鉄損が大き過ぎて実現が
困難であった高速回転領域、例えば２０，０００（ｒｐ
ｍ）以上の用途に対応でき、かつロータ強度を十分に保
つことができるので、工作機械の主軸などに適用するこ
とにより、加工精度や生産性を格段に向上させることが
できる２極の内磁形モータのロータを提供できる効果が
ある。
【図１】 本発明の第１の実施例を示す正面図である。
【図２】 本発明の第２の実施例を示す正面図である。
【図３】 本発明の第３の実施例を示す正面図である。
【図４】 本発明の第４の実施例を示す正面図である。
【図５】 （ａ）本発明の第１の実施例の応力変形シミ
ュレーション結果を示す解析図および（ｂ）本発明の第
３の実施例の応力変形シミュレーション結果を示す解析
図である。
ュレーション結果を示す解析図および（ｂ）本発明の第
３の実施例の応力変形シミュレーション結果を示す解析
図である。
【図６】 従来例を示す正面図である。
１：ロータコア、１１：軸穴、１２：外周面、１３、１
４：突極部、１５：円弧部、２Ａ，２Ｂ，３Ａ，３Ｂ：
磁石挿入穴、２１、３１：端部、４：永久磁石、５、５
Ａ，５Ｂ，６，６Ａ，６Ｂ：抜き穴、７、８：ブリッジ
４：突極部、１５：円弧部、２Ａ，２Ｂ，３Ａ，３Ｂ：
磁石挿入穴、２１、３１：端部、４：永久磁石、５、５
Ａ，５Ｂ，６，６Ａ，６Ｂ：抜き穴、７、８：ブリッジ
Claims (4)
- 【請求項１】 積層電磁鋼板よりなるロータコアと、前
記ロータコアに設けられた回転軸を挿入する軸穴と、前
記軸穴と前記ロータコアの外周面との間に挿入された２
極の界磁を形成し、かつ各極毎に互いに間隔を開けて配
置された４個の永久磁石と、前記永久磁石を挿入する磁
石挿入穴と、前記磁石挿入穴と前記ロータコアの外周面
との間に形成された突極部と、前記突極部の外周側端部
の間に設けられた漏洩磁束防止用の抜き穴とを備えた内
磁形モータのロータにおいて、前記磁石挿入穴は、ロー
タコアの法線方向のｄ軸に対して対称の位置に互いに間
隔を開け、かつ前記ｄ軸に直交するｑ軸に対して対称の
位置に間隔を開けてそれぞれ同一の長方形状に形成さ
れ、前記ｄ軸から遠い位置にある端部が前記ｑ軸に近く
なるように、前記ｑ軸に対して傾斜して配置されている
ことを特徴とする内磁形モータのロータ。 - 【請求項２】 前記抜き穴の前記ｑ軸に沿った位置に前
記抜き穴を分割するブリッジを設けた請求項１記載の内
磁形モータのロータ。 - 【請求項３】 積層電磁鋼板よりなるロータコアと、前
記ロータコアに設けられた回転軸を挿入する軸穴と、前
記軸穴と前記ロータコアの外周面との間に挿入された２
極の界磁を形成し、かつ各極毎に互いに間隔を開けて配
置された４個の永久磁石と、前記永久磁石を挿入する磁
石挿入穴と、前記磁石挿入穴と前記ロータコアの外周面
との間に形成された突極部と、前記突極部の外周側端部
の間に設けられた漏洩磁束防止用の抜き穴とを備えた内
磁形モータのロータにおいて、前記磁石挿入穴は、ロー
タコアの法線方向のｄ軸に対して対称の位置に互いに間
隔を開け、かつ前記ｄ軸に直交するｑ軸に対して対称の
位置に間隔を開けてそれぞれ外側が膨らんだ同一の円弧
状に形成され、前記ｄ軸から遠い位置にある端部が前記
ｑ軸に近くなるように、前記ｑ軸に対して傾斜して配置
されていることを特徴とする内磁形モータのロータ。 - 【請求項４】 前記抜き穴の前記ｑ軸に沿った位置に前
記抜き穴を分割するブリッジを設けた請求項３記載の内
磁形モータのロータ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8353628A JPH10174323A (ja) | 1996-12-16 | 1996-12-16 | 内磁形モータのロータ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8353628A JPH10174323A (ja) | 1996-12-16 | 1996-12-16 | 内磁形モータのロータ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
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-
1996
- 1996-12-16 JP JP8353628A patent/JPH10174323A/ja active Pending
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