JPH10173488A - ディジタル信号処理装置及びこれを用いた表示装置 - Google Patents

ディジタル信号処理装置及びこれを用いた表示装置

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JPH10173488A
JPH10173488A JP8334022A JP33402296A JPH10173488A JP H10173488 A JPH10173488 A JP H10173488A JP 8334022 A JP8334022 A JP 8334022A JP 33402296 A JP33402296 A JP 33402296A JP H10173488 A JPH10173488 A JP H10173488A
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JP
Japan
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signal
bit
bits
video signal
digital video
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Application number
JP8334022A
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English (en)
Inventor
Kazutaka Naka
一隆 中
Akihiko Konoue
明彦 鴻上
Hiroshi Otaka
広 大高
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有限のビット数で信号処理した場合の演算誤
差累積をなくし、また、ディジタル映像信号をガンマ補
正したときの階調飛びをなくし、高品質の信号処理回路
を実現する。 【解決手段】 例えば、8ビットの入力ディジタル映像
信号SIの最下位ビットsi0を含む下位2ビットsi0,si
1から、下位ビット生成回路1により、ディジタル映像
信号SUの下位2ビットsu0,su1を生成し、また、入力
ディジタル映像信号SIを遅延回路2で遅延してビット
su0,su1とタイミングを合わせることにより、入力ディ
ジタル映像信号SIのビットsi0〜si7をディジタル映像
信号SUの上位8ビットsu2〜su9とする。このように1
0ビットに拡張されたディジタル映像信号SUに対し、
信号処理回路3により、例えば、ガンマ補正処理を行な
い、処理後のディジタル映像信号SVを8ビットの信号
として出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタル信号に
変換された映像信号や音声信号を処理する処理装置に係
り、特に、有限のビット数に制限された入力信号を、劣
化なくかつ精度良く、処理するのに適した信号処理装置
と、この信号処理装置を用い、映像信号を処理して表示
する表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子の高性能化・高集積化に伴
い、映像信号や音声信号をディジタル信号に変換して処
理する装置が増加している。かかるディジタル信号処理
では、従来のアナログ信号処理と比較して、メモリ素子
を用いた複雑な処理が可能であることや回路素子の経時
変化や個体差による影響を受けないこと、コンピュータ
機器などとの親和性が高いことなどの様々な特徴を有し
ているが、その半面、ディジタル信号処理には、アナロ
グ信号処理にはなかったサンプリングと量子化という2
つの処理が必要であり、処理された出力信号の品質を決
定する重要なパラメータとなっている。
【0003】このうちの量子化に際しての量子化ビット
数は、信号の振幅をどの程度細かく表現するかを示すも
のであり、一般に、映像信号では、8ビット(28=2
56ステップ)、音声信号では、16ビット(216=6
5536ステップ)あれば、充分であると言われてい
る。しかし、これは、最終的にアナログ信号に変換さ
れ、人間の目や耳に入る段階での階調数を示すものであ
り、信号処理装置内では、演算処理過程で発生する誤差
の累積を防ぐために、映像信号では10ビット、音声信
号では20ビット以上が必要とされている。このため、
放送局などで用いられる業務用の機器では、10ビット
あるいは20ビットのディジタル信号が記録再生あるい
は伝送可能な機器が用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、処理ビット数
の増加は、使用するメモリ容量の増加や信号処理回路の
規模拡大につながるため、コストが増大するという問題
がある。また、先に述べたように、夫々の装置からの最
終出力段階では、映像信号では8ビット、音声信号では
16ビットの信号として出力される場合が多く、これら
の信号をディジタルインターフェースを介して他の装置
より取り込み、さらに、信号処理を行なう際には、充分
なビット数がなく、処理出力の品質が劣化してしまうと
いう問題があった。
【0005】例えば、ディジタル的な階調表現によって
表示を行なうプラズマディスプレイ装置やディジタルマ
イクロミラーデバイスにディジタル映像信号を入力する
場合には、輝度レベルや白バランス調整,ガンマ特性の
補正などの処理をディジタル信号処理により行なう必要
がある。このような場合、入力ディジタル映像信号のビ
ット数が8ビットである場合には、内部の信号処理の丸
め誤差の累積により、充分な階調数が表現できず、表示
画像の画質を劣化させてしまうという問題があった。
【0006】本発明の目的は、かかる問題を解消し、デ
ータ信号のビット数を必要に応じて拡張し、高品質で信
号処理が可能なディジタル信号処理装置及びこれを用い
た表示装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、N(但し、Nは1以上の整数)ビットの
入力信号のうちの最下位ビットを含む下位L(但し、L
は1以上の整数で、かつL<N)ビットの信号に基づい
てn(但し、nは1以上の整数)ビットの下位ビット信
号を生成し、Nビットの入力信号とこの下位ビットを連
接させてN+nビットの信号として出力とするように構
成したものである。
【0008】また、本発明は、上記nビットの下位ビッ
ト信号を生成するために、入力信号の時間的あるいは空
間的に隣接するデータを参照し、入力信号のデータ値と
隣接データ値に基づいて上記下位ビット信号を生成す
る。
【0009】あるいは、nビットの上記下位ビット信号
を生成するために、入力信号から高周波成分を除去して
平滑化し、平滑化されたこの信号の小数点以下のデータ
を表わす下位ビットの信号に基づいて上記下位ビット信
号を生成する。
【0010】また、本発明は、nビットの上記下位ビッ
ト信号を生成するために、入力信号から低周波成分を除
去して高周波成分を抽出し、この高周波成分に基づいて
上記下位ビット信号を生成する。
【0011】さらに、本発明は、生成された上記N+n
ビットの信号を信号処理してNビットの信号として出力
するようにしたものである。
【0012】また、本発明は、生成された上記N+nビ
ットの信号をアナログ信号に変換するように構成したも
のである。
【0013】あるいは、生成された上記N+nビットの
信号を非線形特性をに基づいてレベル変換するように構
成したものである。
【0014】さらに、本発明の信号処理装置を用いて表
示装置は、ディジタル形式の映像信号を入力する手段を
設けたものである。
【0015】あるいは、本発明の信号処理装置を用いて
表示装置は、アナログ映像信号とディジタル形式の映像
信号を選択して表示する手段を設けたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
用いて説明する。図1はビット拡張処理装置としての本
発明によるディジタル信号処理装置の第1の実施形態を
示す構成図であって、1は下位ビット生成回路、2は遅
延回路、10はビット拡張処理装置である。
【0017】この第1の実施形態は、8ビットの映像信
号を10ビットに拡張するビット拡張処理装置に適用し
たものである。
【0018】同図において、この実施形態としてのビッ
ト拡張処理装置10は下位ビット生成回路1と遅延回路
2とから構成されており、8ビットのディジタル映像信
号SIを入力し、これを処理して10ビットのディジタ
ル映像信号SUを出力する。ここで、入力ディジタル映
像信号SIは、si0を最下位ビット(LSB)、si7を最
上位ビット(MSB)として、ビットsi0,si1,si2,s
i3,si4,si5,si6,si7からなり、また、出力ディジタ
ル映像信号SUは、su0を最下位ビット、su7を最上位ビ
ットとして、ビットsu0,su1,su2,su3,su4,su5,su
6,su7,su8,su9からなっている。
【0019】入力ディジタル映像信号SIの8ビットの
うち、最下位ビットを含む下位2ビットsi0,si1が下位
ビット生成回路1に供給され、出力ディジタル映像信号
SUの下位2ビットsu0,su1が生成される。また、この
入力ディジタル映像信号SIの各ビットは遅延回路2に
供給されて下位ビット生成回路1の処理に要する時間だ
け遅延され、入力ディジタル映像信号SIの各ビットsi
0,si1,si2,si3,si4,si5,si6,si7が夫々出力ディ
ジタル映像信号SUの上位ビットsu2,su3,su4,su5,
su6,su7,su8,su9として出力される。
【0020】なお、下位ビット生成回路1と遅延回路2
とはクロック信号SCKに同期して動作し、このクロッ
ク信号SCKは入力ディジタル映像信号SIの1ドット
単位の周期を有している。遅延回路2の遅延時間も、ク
ロックSCKの周期を単位としている。
【0021】このように、この実施形態では、出力ディ
ジタル映像信号SUの下位2ビットsu0,su1は下位ビッ
ト生成回路1で入力ディジタル映像信号SIの下位2ビ
ットsi0,si1を演算処理して生成されるのであるが、こ
の出力ディジタル映像信号SUの上位8ビットsu2,su
3,su4,su5,su6,su7,su8,su9は入力ディジタル映
像信号SIの8ビットを遅延回路2で単純に遅延して得
られるものである。従って、10ビットに拡張された出
力ディジタル映像信号SUは、少なくとも8ビットの精
度では、入力ディジタル映像信号SIに一対一で対応し
ており、どのような場合でも、入力ディジタル映像信号
SIの最低限の品質を保つことができる。
【0022】また、この実施形態では、出力ディジタル
映像信号SUの下位2ビットのみを演算処理により生成
しており、10ビットへの拡張は単純に8ビットの遅延
によりタイミングを合わせた原信号と連接して出力させ
るだけでよい。即ち、出力信号の語長が10ビットであ
るような演算処理が不要であり、回路規模が小さくでき
るという特徴を有している。
【0023】以上のように、8ビットのディジタル映像
信号を10ビットに拡張することができ、これにより、
高品質な信号処理を実現することができる。また、この
実施形態によると、入力されたディジタル映像信号のビ
ット数が少ない場合にも、下位ビットを拡張することに
より、高品質の映像信号に変換することができる。例え
ば、6ビットのディジタル映像信号を8ビットに変換す
ることにより、階調飛びのない高画質な表示を行なうこ
とができる。
【0024】図2は図1における下位ビット生成回路1
の一具体例を示すブロック図であって、11はLPF
(ローパスフィルタ)、12は減算器、13は加算器で
ある。
【0025】なお、ここでは、説明を簡単にするため、
2進数のデータで表現される信号レベルを固定小数点で
表わすものとする。具体的には、入力ディジタル映像信
号SIの最下位ビットsi0を振幅1と表現し、拡張され
る下位ビットを小数点以下の振幅として表現する。例え
ば、8ビットの入力ディジタル映像信号SIを10ビッ
トに拡張する際には、出力ディジタル映像信号SUの1
0ビットのうちの上位8ビットsu2〜su9が小数点以上の
整数部の桁を表わし、下位2ビットsu1,su0が夫々小数
点以下の小数第1位と小数第2位の桁を表わす。さらに
具体的な数値例を挙げれば、8ビットの入力データ(1
0001011)=139が下位2ビット付加によって
データ(1000101111)となる場合には、10
進数表現では、小数点以下の2ビットが付加されたもの
として、139.75=(10001011.11)と
表わす。図1に示した構成では、ビットsu1が小数第1
位ビット、ビットsu0が小数第2位ビットである。
【0026】図2において、LPF11は、8ビットの
入力ディジタル映像信号SIを平滑化し、小数点以下の
2ビットを含む10ビットの信号LPとして出力する。
減算器12は、LPF11の出力信号LPから入力ディ
ジタル映像信号SIを減算する。加算器13は、固定値
0.5を減算回路12の出力信号SCに加え、その加算
値のうちの下位2ビットをビットsu0,su1として出力す
る。
【0027】次に、図3を用いてこの下位ビット生成回
路1の具体例の動作を説明する。
【0028】図3(a)は入力ディジタル映像信号SI
の波形を示すものであって、ここでは、同一振幅が4サ
ンプルずつ続き、4サンプル毎に1づつ振幅が上昇する
波形としている。
【0029】かかる入力ディジタル映像信号SIはLP
F11で平滑化され、図3(b)に示す波形の信号LP
が得られる。これは、階段状のエッジが平滑化されて小
数点以下の2ビットを含む10ビットの信号として出力
される。次に、減算回路12では、図3(b)に示すL
PF11の出力信号LPから図3(a)に示す入力ディ
ジタル映像信号SIが減算されるため、図3(c)に示
すような波形の出力信号SCが得られる。この出力信号
SCはLPF11の平滑化処理によって入力ディジタル
映像信号SIがどの程度変化したかを示すものであり、
信号が緩やかに変化するような周波数の低い領域では、
+0.5〜−0.5の値をとる。この減算器12の出力
信号SCは加算回路13で固定値0.5が加算され、こ
れにより、図3(d)に示すように、減算器12の出力
信号SCをプラス方向にシフトした波形の信号が得られ
る。信号が緩やかに変化する周波数の低い領域では、0
〜1.0までの値となり、下位2ビットのみをビットsu
0,su1として出力することにより、小数点以下の下位ビ
ットを拡張することができる。これらビットsu0,su1が
下位2ビットとして追加されて10ビットに拡張した出
力ディジタル映像信号SUの波形は、図3(e)のよう
な滑らかな信号として出力される。
【0030】以上は図3(a)に示すような周波数の低
い領域での動作であるが、信号レベルが急峻に変化する
高い周波数の領域では、LPF11の出力振幅が0とな
り、減算回路12の出力信号SCは入力ディジタル映像
信号SIを極性判定した信号となる。この際、入力ディ
ジタル映像信号SIのビット数は8ビットであるため
に、減算回路12の出力信号SCも8ビットとなり、小
数点以下を示す下位2ビットはともにゼロとなる。これ
により、下位2ビットsu0,su1は加算回路13で加えら
れる値0.5を表わすことになる。
【0031】以上のような動作を行なうことにより、階
調数の不足が目立ちやすい周波数が低い領域で下位ビッ
トを拡張することができる。また、周波数の高い領域で
は、下位ビットを拡張することはできないが、このこと
が画質劣化を生じさせることにはならない。また、一般
に、細かいパターンやエッジ部では、階調の不足は知覚
されにくいため、平坦部の階調が増加することにより、
画質を向上させることができる。
【0032】なお、図2におけるLPF11の遅延時間
を0と仮定し、減算回路12では、このLPF11の出
力信号LPから入力ディジタル映像信号SIを直接減算
するように説明したが、LPF11に遅延時間がある場
合には、入力ディジタル映像信号SIをこのLPF11
の遅延時間に相当する時間だけ遅延した後、減算回路1
2に供給するようにすればよい。
【0033】図2に示した下位ビット生成回路1におい
て、その最終出力がsu0,su1の2ビットであることに着
目すると、不要な回路を省いて回路を簡略化することが
できる。
【0034】即ち、図2での減算回路12に着目する
と、その10ビットの入力信号LPから8ビットの入力
ディジタル映像信号SIを減算処理するに際し、小数点
位置を合致させるため、8ビットの入力ディジタル映像
信号SIの最下位ビットsi0の下位にさらに下位ビット
として夫々が0の2ビットを挿入するが、これら下位2
ビットの信号に着目すると、減算器12の出力信号SC
の下位2ビットは常にLPF11の出力信号LPの下位
2ビットに一致する。従って、減算回路12は不要とな
り、例えば、LPF11からはその出力信号LPの下位
2ビットだけを出力し、それを信号SCとして加算器1
3に供給するようにすることもできるし、また、加算回
路13では、固定値0.5を加えて下位2ビットのみを
出力し、3ビット以上は無視しているから、LPF11
の出力信号LPを信号SCとして直接加算器13に供給
するようにしてもよい。
【0035】さらに、固定値0.5は2進数表現で
(0.10)となることを考慮すると、この固定値
(0.10)を下位2ビットの信号SCに加算するとい
うことは、いま、この信号SCの2つのビットをlp0,l
p1とすると、最下位ビットlp0はそのままでビットlp1を
単に反転させる処理をすることと同等である。即ち、ビ
ットlp0はそのまま出力ディジタル映像信号SUの最下
位ビットsu0となり、ビットlp1は反転して出力ディジタ
ル映像信号SUの下位ビットsu1となる。
【0036】図4は以上のような観点から不要部分を除
去して回路構成を簡略化した図1における下位ビット生
成回路1の他の具体例を示すブロック図であって、14
は論理反転回路であり、図2に対応する部分には同一符
号を突けている。
【0037】同図において、8ビットの入力ディジタル
映像信号SIはLPF11に供給され、そこで平滑化処
理されることにより、小数点第2位までを含んだ10ビ
ットの信号が得られる。この10ビットの信号のうちの
小数点第1位のビットlp1は論理反転回路14で反転さ
れ、図1における出力ディジタル映像信号SUのビット
su1として出力され、また、LPF11の出力信号の小
数点第2位となる最下位ビットlp0は、そのまま出力デ
ィジタル映像信号SUの最下位ビットsu0として出力さ
れる。
【0038】このようにして、この具体例によっても、
10ビットに拡張されたディジタル映像信号SUが得ら
れることになり、図2に示した具体例に比べて構成が大
幅に簡略化されて、この図2に示した具体例と同等の効
果が得られる。
【0039】図2及び図4におけるLPF11として
は、それがディジタル化された信号を処理するものであ
るため、一般的なディジタルフィルタが適用可能であ
る。図5はかかるLPF11に適用可能なディジタルフ
ィルタの一具体例を示すブロック図であって、ここで
は、生成される下位ビットの位相が直線位相となる3タ
ップのトランスバーサルフィルタによるものとしてお
り、111,112は遅延回路、113,114,11
5は係数回路、116は加算器である。
【0040】図5において、遅延回路111,112は
夫々信号1サンプルの遅延時間を有しており、係数回路
113,115は係数値0.25を、係数回路114は
係数値0.5を夫々有している。
【0041】入力ディジタル映像信号SIは遅延回路1
11,112で順次遅延され、遅延回路111から入力
ディジタル映像信号SIが1サンプル時間だけ遅延され
た遅延信号DKが、また、遅延回路112から入力ディ
ジタル映像信号SIが2サンプル時間だけ遅延された遅
延信号DJが夫々得られる。そして、入力ディジタル映
像信号SIが係数回路113で0.25倍され、遅延信
号DKが係数回路114で0.5倍され、遅延信号DJ
が係数回路115で0.25倍されて、夫々加算器11
6で加算される。これにより、小数点以下2桁のビット
を含む出力信号LPが得られる。
【0042】以上のような構成により、インパルス応答
として0.25,0.5,0.25を有するトランスバ
ーサルフィルタが得られ、これにより、隣接サンプルを
用いた平滑化処理が行なわれて、小数点第2位までに拡
張された信号LPを得ることができる。図5に示した3
タップのトランスバーサルフィルタの遅延時間は1サン
プルであるため、これを図4におけるLPF11に適用
し、さらに、図1に示すビット拡張処理装置10として
用いる場合には、図1に示す遅延回路2の遅延時間を、
このトランスバーサルフィルタの遅延時間に等しくなる
ように、1サンプル分の遅延時間を持つように構成すれ
ばよい。
【0043】また、図5において、係数回路114の係
数値が0.5、即ち、2~1であるため、演算回路は必要
としない。即ち、入力映像信号SIの8ビット(整数)
のうち、下位1ビットを小数点第1位の信号とみなし、
上位7ビットを整数部の信号として扱えばよい。係数回
路113,115についても、同様にして、係数値が
0.25(=2~2)であるため、入力信号の8ビット
(整数)のうち、下位2ビットを小数点以下の信号とみ
なし、上位6ビットを整数部の信号として扱えばよい。
このように係数値が2のα乗(但し、αは負の値を含
む)となるフィルタ構成により、回路構成を簡略化する
ことができる。
【0044】また、以上の構成は8ビットの入力ディジ
タル映像信号を全て処理した構成であるが、LPF11
の出力信号LPの10ビットのうち、実際に使用される
のは下位(小数点以下)の2ビットlp0,lp1であり、こ
のことから、さらに、不要な回路を省いて回路構成を簡
素化することが可能である。出力信号LPの10ビット
のうち以降の処理に必要なのは小数点以下の2ビットで
あり、係数回路113,114,115の係数値の最小
値が0.25(2桁小数点以下にシフト)であることに
着目すると、入力ディジタル映像信号SIの下位2ビッ
トのみを処理すればよい。
【0045】図6は以上のような観点から回路規模の縮
小化を図るために必要なビットのみを処理するように構
成とした図4におけるLPF11のさらに他の具体例を
示すブロック図であって、117,118はD−FF回
路、119は2ビット加算回路、120は1ビット加算
回路である。
【0046】同図において、D−FF回路117は、入
力ディジタル映像信号SIの下位2ビットsi0,si1を1
サンプルに相当する時間だけ遅延し、遅延ビットdk0,d
k1を出力する。D−FF回路118は、これら遅延ビッ
トdk0,dk1をさらに1サンプルに相当する時間だけ遅延
し、遅延ビットdj0,dj1を出力する。2ビット加算回路
119は、ビットsi0,si1の信号と遅延ビットdj0,dj1
の信号とを加算し、ビットlp0,ak1の信号を出力する。
1ビット加算回路120は、2ビット加算回路119の
出力ビットak1と遅延ビットdk0とを加算し、ビットlp1
を出力する。
【0047】加算回路119は、入力ディジタル映像信
号SIの下位2ビットsi0,si1とこれらビットsi0,si1
を2サンプル時間遅延した遅延ビットdj1、dj0とを、小
数点以下に2ビットシフトし(即ち、0.25倍し)、
小数点以下2ビットの信号とみなして加算処理する。こ
の加算回路119の出力ビットak1にさらにビットsi0を
1サンプル時間遅延した遅延ビットdk0を、小数点以下
に1ビットシフトし(即ち、0.5倍し)、小数点第1
位ビットの信号とみなして加算回路120で加算を行な
い、LPF11の出力信号LPのうちの小数点以下の2
ビットlp0,lp1を得ることができる。従って、この具体
例もトランスバーサルフィルタの機能を有することにな
る。
【0048】なお、1サンプル時間遅延された信号の係
数値は0.5であり、小数点第2位の信号は常に0であ
るため、加算回路120では、小数点第1位のみを演算
する構成となっている。
【0049】以上のように、ビット拡張のために必要な
信号のみを処理する構成としたことにより、大幅に回路
規模を縮小させることができるし、また、このような回
路構成の簡略化を行なっても、回路的には等価であっ
て、先の具体例と同様の効果を得ることができる。
【0050】図7はビット拡張処理装置10としての本
発明によるディジタル信号処理装置の第2の実施形態を
示すブロック図であって、図6に対応する部分には同一
符号をつけている。
【0051】この実施形態は、図1の下位ビット生成回
路1として図4に示した具体例を用い、かつ図4におけ
るLPF11として図6に示す具体例を用いたものであ
り、さらに、図1における遅延回路2をこのLPF11
(トランスバーサルフィルタ)の遅延要素であるD−F
F回路117で兼用することにより、図1に示した第1
の実施形態よりもさらに回路構成を簡略化して全体の回
路規模を縮小したものである。
【0052】同図において、入力ディジタル映像信号S
Iの1ドット単位の周期を有するクロック信号SCKが
供給されており、D−FF回路117は、ビットsi0〜s
i7の8ビットからなる入力ディジタル映像信号SIを、
クロック信号SCKにより、1サンプル時間に相当する
時間遅延し、出力ディジタル映像信号の上位8ビットで
あるビットsu2〜su9として出力する。即ち、このD−F
F回路117は、図1における遅延回路2としても機能
している。D−FF回路118は、このD−FF回路1
17から出力される遅延ビットsu2〜su9のうち、下位の
2ビットsu2,su3をさらに1サンプル時間遅延し、遅延
ビットdj0,dj1として出力する。
【0053】2ビット加算回路119は、入力ディジタ
ル映像信号SIの下位2ビットsi0,si1からなる信号と
D−FF回路118からの遅延ビットdj0,di1からなる
信号とを加算し、2つのビットlp0,ak1を出力する、ま
た、1ビット加算回路120は、D−FF回路117か
らの遅延ビットsu2と2ビット加算回路119の出力ビ
ットak1とを加算し、ビットlp1を出力する。このビット
lp1は論理反転回路14で反転され、ビットsu1としてD
−FF回路117からの遅延信号にそのビットsu2の下
位に付加される。また、2ビット加算回路119の出力
ビットlp0は、そのままビットsu0として、D−FF回路
117からの遅延信号にビットsu1よりも下位に、即
ち、最下位ビットとして付加される。このようにして、
下位2ビット拡張されて出力ディジタル映像信号SUが
得られる。
【0054】入力ディジタル映像信号SIの下位2ビッ
トsi0,si1からなる信号はD−FF回路117,118
と加算回路119,120とによって構成されるLPF
で処理され、小数点以下の下位2ビットlp0,lp1として
出力される。このLPFの構成は図6で示したものと同
じである。さらに、このLPFの出力信号の小数第1位
ビットlp1を反転させてビットsu1とし、小数第2位ビッ
トlp0をそのままビットsu0とする構成は、図4に示した
下位ビット生成回路1の構成に等しい。
【0055】一方、入力ディジタル映像信号SIはD−
FF回路117で1サンプル分の時間遅延され、出力デ
ィジタル映像信号SUの整数部のビットsu2〜su9として
出力する構成がとられており、かかる構成は図1に示す
構成と等しい。
【0056】以上のような構成により、必要最小限の規
模の処理回路でビット拡張処理装置10を実現すること
ができ、図1に示す構成例と同様に、8ビットの入力デ
ィジタル映像信号を10ビットに拡張して処理すること
により、高品質な信号処理を実現することができる。ま
た、この実施形態では、入力ディジタル映像信号のビッ
ト数が少ない場合でも、下位ビットを拡張することによ
り、高品質の信号に変換できる。
【0057】図2に示した下位ビット生成回路1は、L
PF11によりビット数を拡張して平滑化された信号を
生成し、減算回路12により、ビット数拡張のための不
足成分を算出する構成であったが、LPF11の出力信
号LPから原信号を減算する処理をHPF(ハイパスフ
ィルタ)と反転回路で置き換えて構成してもよい。これ
は、HPFにより、ビット数拡張・平滑化に対する余剰
成分を抽出し、これを反転させて打ち消そうとする処理
であるとみなすことができ、LPF11の特性に対して
相補的な特性(HPF(f)=1−LPF(f))を有
するHPFであれば、完全に等価な回路となる。
【0058】図8はこのような構成をとる下位ビット生
成回路1のさらに他の具体例を示すブロック図であっ
て、15はHPF、16は反転回路であり、図2に対応
する部分には同一符号をつけている。
【0059】同図において、HPF15は、8ビットの
入力ディジタル映像信号SIを平滑化して小数点以下2
ビットを含む10ビットの信号として出力し、反転回路
16は、信号の極性を反転させる。また、加算回路13
は、図2での加算回路13と同様に、反転回路16で反
転された信号に固定値0.5を加算し、その下位2ビッ
トを出力ディジタル映像信号SUの下位2ビットsu0,s
u1として出力する。
【0060】以上のような構成であっても、図2に示し
た具体例と等価な動作を行ない、画質劣化の目立ちやす
い平坦部での階調数を増加させることができ、高画質な
信号処理装置を実現することができる。
【0061】また、図2で示した具体例と同様に、出力
ディジタル映像信号が下位2ビットsu0,su1を得るもの
であることに着目して、不要な回路構成部分を削除し、
回路構成を簡略化してもよい。
【0062】ここで、HPF15としては、それがディ
ジタル化された信号を処理するためのものであるから、
一般的なディジタルフィルタが適用可能である。ここで
は、その一具体例として、生成される下位ビットの位相
が直線位相となる3タップのトランスバーサルフィルタ
による構成のものを図9に示す。但し、151は演算処
理回路であり、図5に対応する部分には同一符号をつけ
ている。
【0063】図9において、遅延回路111,112は
夫々、図5に示すものと同様、信号の1サンプル分の遅
延時間を有し、係数回路113,115も、図5に示す
ものと同様、係数値0.25を有し、係数回路114
も、図5に示すものと同様、係数値0.5を有する。
【0064】入力ディジタル映像信号SIは遅延回路1
11,112で順次遅延され、遅延回路111から入力
ディジタル映像信号SIに対して1サンプル時間遅延さ
れた遅延信号DKが、また、遅延回路112から入力デ
ィジタル映像信号SIに対して2サンプル時間遅延され
た遅延信号DJが夫々得られる。そして、演算処理回路
151により、遅延信号DKを係数回路114で0.5
倍して得られる信号から、入力ディジタル映像信号SI
を係数回路113で0.25倍して得られる信号と遅延
信号DJを係数回路115で0.25倍して得られる信
号とを減算し、かかる演算処理によって得られる信号を
HPF15の出力信号として反転回路16(図8)に供
給する。
【0065】以上のような構成により、インパルス応答
として−0.25,+0.5,−0.25を有するトラ
ンスバーサルフィルタが構成でき、これにより、小数点
第2位までに拡張された信号を出力することができる。
図5に示した3タップのトランスバーサルフィルタの遅
延時間は1サンプルであるため、このHPF15を図8
に示す下位ビット生成回路1に適用し、さらに、この下
位ビット生成回路1を図1に示すビット拡張処理装置1
0に用いる場合には、図1における遅延回路2として
は、その遅延時間がこのHPF15の遅延時間に等しく
なるように、1サンプル分の遅延時間を持つように構成
すればよい。
【0066】また、図5に示したLPF11と同様に、
係数値が2のβ乗(但し、βは負の値を含む)となるフ
ィルタ構成により、回路構成を簡略化することが可能で
あるし、図6あるいは図7に示すように、必要な信号の
みを処理するようにして回路構成を簡略化することが可
能であり、小規模の回路構成で高品質な処理を実現させ
ることができる。
【0067】なお、これまでの説明では、8ビットの信
号を10ビットの信号に拡張するものであったが、これ
に限ることなく、6ビットの信号を8ビットに拡張する
ものであってもよいし、あるいは7ビットの信号を10
ビットに拡張するものであってもよい。拡張するビット
数が2ビットである場合には、図5あるいは図9に示す
フィルタを用いて小数点以下2ビットの信号を生成し、
拡張を行なうことができる。3ビット以上のnビット拡
張を行なう場合には、小数点以下nビットの信号が出力
されるようなタップ数,係数を選択すればよい。
【0068】また、フィルタ形式についても、図5ある
いは図9に示したトランスバーサル型の非巡回ディジタ
ルフィルタに限ることなく、巡回型のディジタルフィル
タを用いるものであってもよい。これまでの構成例で示
したトランスバーサル型フィルタでは、タップ係数を時
間軸前後で対象にすることにより、直線位相のフィルタ
を構成することができ、拡張した下位ビットの位相歪み
を少なくすることができる。巡回型フィルタでは、非巡
回型に比較して、同等特性を小型の回路で実現できる利
点があり、回路規模縮小の効果がある。
【0069】また、図5,図6,図7及び図9で示した
ディジタルフィルタの構成では、遅延素子は全て1サン
プル分の時間の遅延を行なうD−FF回路などで構成さ
れていたが、これに限ることなく、2あるいは3サンプ
ルの遅延を有するものであってもよい。
【0070】また、映像信号を処理する装置では、1水
平走査期間信号を遅延するライン遅延回路により構成し
てもよい、このような構成とすることにより、画像の垂
直方向の相関性を利用した下位ビット拡張が可能とな
る。
【0071】あるいは3タップのトランスバーサルフィ
ルタにおいて、2つの遅延素子のうち1つの遅延素子を
1サンプルの遅延時間を有するもので構成し、もう1つ
をライン遅延回路により構成するようにしてもよい。こ
のような構成とすることにより、水平,垂直の両者の相
関性を用いて下位ビットの拡張を行なうことができる。
いずれの場合においても、フィルタの遅延時間による下
位ビット生成タイミングに合わせて整数部の上位ビット
の遅延時間を変更する必要がある。
【0072】図10は本発明によるディジタル信号処理
装置の第3の実施形態を示すブロック図であって、3は
信号処理回路、20はこの実施形態のディジタル信号処
理装置であり、図1に対応する部分には同一符号をつけ
ている。
【0073】同図において、図1に示した実施形態に信
号処理回路3が付加された構成をなしており、この信号
処理回路3では、遅延回路2からの上位8ビットsu2〜s
u9と下位ビット生成回路1からの下位2ビットsu0,su1
とからなる10ビットに拡張されたディジタル映像信号
SUが供給されて所望とする信号処理がなされ、しかる
後、8ビットのディジタル映像信号SVとして出力する
ものである。ここで、ビットsi0,si1,si2,si3,si
4,si5,si6,si7の8ビットからなる入力ディジタル映
像信号SIは、図1に示した実施形態と同様に、遅延回
路2と下位ビット生成回路1とにより、10ビットに拡
張されたディジタル映像信号SUとなる。また、信号処
理回路3の出力ディジタル映像信号SVは、sv0を最下
位ビット(LSB)、sv7を最上位ビット(MSB)と
して、sv0,sv1,sv2,sv3,sv4,sv5,sv6,sv7で表わ
される。
【0074】これら下位ビット生成回路1,遅延回路
2,信号処理回路3は、入力ディジタル映像信号SIの
1ドット単位の周期を有するクロック信号SCKに同期
して動作する。
【0075】この実施形態では、10ビットに拡張され
たディジタル映像信号SUをさらに信号処理回路3に供
給する構成となっており、このような構成とすることに
より、信号処理回路3では、10ビットのディジタル映
像信号を用いた精度の高い信号処理を行なうことができ
る。
【0076】また、この実施形態では、信号処理回路3
からの出力ディジタル映像信号SVはビットsv0〜sv7の
8ビットの信号であり、これにより、この実施形態の後
段で信号ビット幅を8ビットに保ったまま記録・伝送・
表示などの処理を行なうことができ、回路規模や消費電
力を抑えて小型,低コスト化に寄与することになる。即
ち、従来からの8ビットの信号処理形態のシステムにお
いて、信号処理精度が要求される部分のみを10ビット
で処理することができ、高品位な信号処理を最低限のコ
ストで実現可能である。
【0077】次に、図10における信号処理回路3につ
いて説明するが、ここでは、この信号処理回路3が映像
信号処理の一例としてのガンマ補正処理を行なう場合に
ついて説明する。
【0078】一般に、映像信号は、ブラウン管(CR
T)表示装置で映像表示することを前提とし、非線形レ
ベル変換が施されて伝送あるいは記録されている。かか
る映像信号をCRT表示装置以外の表示装置(例えば、
液晶ディスプレイ装置やプラズマディスプレイ装置,デ
ィジタルマイクロミラーディスプレイ装置など)で表示
する際には、CRT表示用に施されたレベル変換を表示
素子に合わせて再変換してやる必要がある。例えば、プ
ラズマディスプレイ装置などでは、入力映像信号に対し
て2乗あるいは2.2乗の特性によりレベル変換処理
(ガンマ補正)を行なう必要がある。
【0079】このような非線形なレベル変換処理には、
各入力レベルに対応した出力レベルをテーブルに予め書
き込んでおき、このテーブルを参照して出力レベルを決
定するルックアップテーブル(LUT)による処理が行
なわれる。具体的には、メモリ上に、入力レベルをアド
レスとみなして、このアドレス上に対応する出力レベル
をデータとして書き込んでおき、メモリのアドレス端子
に入力データを接続して、メモリから参照されるデータ
を変換後の出力レベルとする構成により容易に実現でき
る。
【0080】図11はディジタル映像信号にガンマ補正
を行なった場合の動作特性の一具体例を示す図であっ
て、信号処理回路3の入力ディジタル映像信号SUのレ
ベルに対する出力ディジタル映像信号SVの信号振幅の
特性を示すものであり、非線形特性によりレベル変換が
行なわれる様子を示している。
【0081】レベルが離散化したディジタル信号処理シ
ステムによって図11に示すような非線形変換を行なう
際には、次のような問題が発生する。
【0082】即ち、図11のaに示すように、変換特性
の傾きが1以下である領域では、複数の異なる入力レベ
ルが同一のレベルに変換される箇所が存在する。また、
図11のbに示すように、変換特性の傾きが1以上であ
る領域では、連続した入力レベルに対して出力レベルが
飛び飛びの値となり、出力(使用)されない出力レベル
(L1,L2で示すレベル)が発生する。
【0083】以上のようなディジタル信号処理固有の問
題により、出力信号の階調数が減ってしまうという問題
がある。特に、入力信号,出力信号ともに8ビットで処
理する場合には、入力信号に256(=28)の階調数
があったとしても、出力信号では、これより少ない階調
しか得られず(図11のbでのL1,L2レベルも25
6階調のうちの1つであるが、これらは得られず)、画
質劣化の要因となっていた。
【0084】これに対し、図10に示した実施形態で
は、図11に示すガンマ補正特性を有する信号処理回路
3に対し、その入力ディジタル映像信号SUの階調数が
1024(=210)、出力ディジタル映像信号SVの階
調数が256(=28)となるため、図11のaの状態
は改善できないが、図11のbの変換特性の傾斜が1以
上であっても、4(=1024/256)以下であれ
ば、L1,L2のレベルのものも得られて出力ディジタ
ル映像信号SVの階調の飛びは発生せず、256階調の
出力を得ることができる。
【0085】このように、信号処理回路3の入力ディジ
タル映像信号SUを8ビットから10ビットに拡張して
処理することにより、階調数の低減を抑えて高画質な信
号処理を行なうことができる。
【0086】以上は、ルックアップテーブルによって信
号処理回路3を構成する場合の例であったが、図12は
信号処理回路3の他の具体例を示すブロック図であっ
て、31は加算回路、32は乗算回路、33は加算回
路、34は丸め処理回路、35はクランプレベル補正用
の制御レジスタ、36はコントラスト調整用の制御レジ
スタ、37は黒レベル調整用の制御レジスタである。
【0087】同図において、加算回路31は、制御レジ
スタ35に設定されているデータ値を入力ディジタル映
像信号SUに加算してそのクランプレベルの補正を行な
う。乗算回路32は、制御レジスタ36に設定された値
を加算回路31の出力信号に乗算し、映像信号の振幅
(コントラスト)の調整を行なう。加算回路33は、制
御レジスタ37に設定されているデータを乗算回路32
の出力信号に加算し、映像信号の黒レベルの調整を行な
う。丸め処理回路34は、加算回路31,33や乗算回
路32で10ビットで処理されたディジタル映像信号を
8ビットに変換する。
【0088】10ビットの入力ディジタル映像信号SU
は加算回路31に供給され、そのクランプレベルが所定
のディジタルデータ値(通常0)に一致するよう、制御
レジスタ35内に設定されているデータ値と加算(また
は、減算)処理されることにより、補正が行なわれる。
このクランプレベルが補正されたディジタル映像信号は
乗算回路32に供給され、制御レジスタ36に設定され
ている値と乗算されてコントラストの調整が行なわれ
る。コントラスト調整されたディジタル映像信号は加算
回路33に供給され、その黒レベルが所定のレベルとな
るように、制御レジスタ37に設定されているデータと
加算される。
【0089】以上の加算回路31,乗算回路32及び加
算回路33による処理は全て演算処理ビット幅10ビッ
トで処理が行なわれる、従って、加算回路33から出力
される信号も10ビット幅を有しており、これが丸め処
理回路34で8ビットに丸め処理され、8ビットのディ
ジタル映像信号SVとして出力される。
【0090】以上のような処理により、映像信号のコン
トラストや黒レベルなどの調整を精度良く行なうことが
でき、階調飛びなどの画質劣化を防ぐことができる。ま
た、10ビットで処理を行なうのは演算精度を必要とす
る信号処理部分のみであり、入力ディジタル映像信号S
I及び出力ディジタル映像信号SVは8ビットとなるた
め、回路規模の増大化を最小限に抑えることができる。
【0091】以上の信号処理は、クランプレベルの補
正,コントラスト調整及び黒レベル調整を独立な演算処
理で行なうものであったが、これらの全ての処理をルッ
クアップテーブルにより行なうことができる。この場合
には、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)によりル
ックアップテーブルを構成し、クランプレベルの補正や
コントラスト調整,黒レベル調整の項目の変更がある度
に、ルックアップテーブルを外部の制御装置から書き換
えるように構成すればよい。ルックアップテーブルの容
量として1024(=210)番地でデータ幅8ビットの
RAMがあれば、この機能を実現することができる。
【0092】図13は図10に示したディジタル信号処
理装置を用いた本発明による表示装置の第1の実施形態
を示すブロック図であって、20は図10に示したディ
ジタル信号処理装置によるガンマ補正処理装置、20a
はビット拡張部、20bはガンマ補正用LUT、41は
アナログ映像信号の入力端子、42はディジタル映像信
号の入力端子、43はA/D(アナログ/ディジタル)
変換回路、44は切換回路、45は駆動処理回路、46
は表示素子、47は制御回路、48は水平同期信号の入
力端子、49は垂直同期信号の入力端子、50はクロッ
ク信号の入力端子である。
【0093】この実施形態は、ディジタル映像信号で直
接映像表示可能なプラズマディスプレイ装置やディジタ
ルマイクロミラーデバイスを用いて表示を行なう表示装
置とし、これに用いる図10に示したディジタル信号処
理装置はガンマ補正を行なうものとする。
【0094】同図において、A/D変換回路43は、入
力端子41からのアナログ映像信号を8ビットのディジ
タル映像信号に変換する。切換回路44は、A/D変換
回路43からのディジタル映像信号と入力端子42から
の8ビットのディジタル映像信号とを切り換える。ガン
マ補正処理装置20は、切換回路44で選択されたディ
ジタル映像信号をガンマ補正するものであって、図10
における遅延回路2と下位ビット生成回路1とからなり
8ビットから10ビットに拡張するビット拡張部20a
と信号処理回路3に対応するガンマ補正LUT20bと
で構成されており、ガンマ補正された8ビットのディジ
タル映像信号を出力する。駆動処理回路45は、ガンマ
補正されたディジタル映像信号を表示素子46を駆動す
るするための信号形態に変換する。表示素子46は駆動
処理回路45で駆動されて表示を行なう。入力端子48
からは水平同期信号Hが、入力端子49からは垂直同期
信号Vが夫々入力され、また、入力端子50からは、入
力端子42からディジタル映像信号を入力する際のクロ
ック信号CKが入力される。制御回路47はこれら同期
信号H,Vやクロック信号CKなどにより、上記各部の
制御を行なう。
【0095】次に、この実施形態の動作を説明する。ア
ナログ映像信号(入力1)を入力して映像表示をする場
合には、切換回路44がA/D変換回路43を選択し、
入力端子41から入力されるアナログ映像信号がA/D
変換回路43でディジタル映像信号に変換され、このデ
ィジタル映像信号が切換回路44を介してガンマ補正処
理装置20に供給される。また、入力アナログ映像信号
に対して映像表示を行なう場合には、入力端子48から
入力される水平同期信号Hと入力端子49から入力され
る垂直同期信号Vを用いて、制御回路47により、各回
路ブロックを制御するための制御信号が生成される。あ
るいは、入力アナログ映像信号が同期信号を多重したコ
ンポジット信号あるいはシンクオングリーン信号である
場合には、入力端子41から入力されるアナログ映像信
号から制御回路47内で同期分離処理が行なわれ、分離
された同期信号から制御信号が生成される。
【0096】ディジタル映像信号(入力2)を入力して
映像表示する場合には、切換回路44が入力端子42側
を選択し、この入力端子42から入力されるディジタル
映像信号が切換回路44を介してガンマ補正処理装置2
0に供給される。この際、この入力ディジタル映像信号
がシリアル信号形態である場合には、切換回路44内に
設けられたシリアル/パラレル変換回路により、パラレ
ル信号に変換される。また、同期信号がこの入力ディジ
タル映像信号に多重されている場合には、この入力ディ
ジタル映像信号から制御回路47内で同期分離処理が行
なわれ、これによって分離された同期信号から制御信号
を生成する。また、入力ディジタル映像信号と独立に水
平同期信号Hや垂直同期信号V,クロック信号CKが入
力される場合には、これらは夫々入力端子48,49,
50から制御回路47に供給される。
【0097】ガンマ補正処理装置20では、これまで説
明したようにして、供給されたディジタル映像信号はビ
ット拡張部20aでそのビット数が8ビットから10ビ
ットに変換され、ガンマ補正LUT20bでガンマ補正
処理がなされるとともに、8ビットに変換される。ガン
マ補正処理装置20から出力される8ビットのディジタ
ル映像信号は駆動処理回路45に供給される。この駆動
処理回路45では、このディジタル映像信号に対し、表
示素子46を駆動するための信号の時間軸変換処理や表
示に必要なパルスの挿入などが行なわれ、さらに、表示
素子46に適した電圧あるいは電流に変換されて表示素
子46を駆動する。表示素子46では、駆動処理回路4
5から供給される駆動信号により、映像の表示が行なわ
れる。
【0098】以上のように、この実施形態では、階調飛
びなどの画質劣化が生じ易いガンマ補正処理を10ビッ
トにビット拡張して行なうので、階調飛びによる画質劣
化のない高画質の表示装置を構成することができる。ま
た、A/D変換回路43や切換回路44,入力端子42
から入力されるデータ幅、駆動処理回路45の処理は従
来通り8ビットで処理可能であるため、回路規模及びコ
ストの増大化を最小限に抑える効果がある。
【0099】なお、図13で説明した実施形態では、映
像信号の処理を、説明を簡単にするため、ガンマ補正の
みを行なうものとしたが、これに限らず、輝度コントラ
スト調整やRGBの白バランス調整などの他の処理も合
わせて行なせるようにすることもできる。
【0100】特に、ディジタル映像信号を直接表示可能
なプラズマディスプレイ装置やディジタルマイクロミラ
ーデバイスに、外部の機器からディジタル映像信号が供
給される場合には、図13で示したガンマ補正や輝度コ
ントラスト調整,RGBの白バランス調整を全てディジ
タル映像信号で処理する必要があり、この場合、演算誤
差の累積による画質劣化が問題となるが、かかる処理に
際し、上記のように、ビット拡張処理によって処理ビッ
ト幅を拡大することにより、これらの演算誤差累積の問
題を解決し、高画質な表示装置を実現することができ
る。
【0101】図13に示した回路構成によると、入力映
像信号の形態がディジタルであっても、また、アナログ
であっても、高画質の表示を行なうことができる。さら
に、切換回路44を設けたことにより、1台の表示装置
でアナログ映像信号とディジタル映像信号の両者を切り
換えて映像表示が可能となり、利便性が向上するととも
に、独立した2台の専用表示装置が1台で兼用できると
いう経済的効果も得られる。
【0102】なお、図13に示した回路構成では、アナ
ログ映像信号の入力端子41とディジタル映像信号の入
力端子42とを夫々設けているが、これらいずれか一方
の入力端子のみを設けるようにしてもよい。このときに
は、アナログ映像信号またはディジタル映像信号の専用
表示装置となるが、上記のように、ビット拡張処理によ
り、高画質化の効果が得られる。
【0103】図14は本発明によるディジタル信号処理
装置の第4の実施形態を示すブロック図であって、10
は図1に示すような回路構成のビット拡張処理装置、5
1は信号源としての信号処理回路、52はD/A(ディ
ジタル/アナログ)変換回路である。
【0104】同図において、信号処理回路51は、ディ
ジタル映像信号を6ビットのデータ幅で出力する。ビッ
ト拡張処理装置10は、6ビットのディジタル映像信号
を8ビットに拡張する。D/A変換回路52は8ビット
に拡張されたディジタル映像信号をアナログ映像信号に
変換する。
【0105】信号処理回路51は、内部の信号処理幅が
6ビットの処理回路、あるいは映像信号を6ビットで出
力するコンピュータやワークステーションのような信号
源である。かかる6ビットのディジタル映像信号では、
64(=26)程度の階調しか表現できず、高画質な表
示はできない。特に、なだらかに階調が変化する自然画
像を入力した際には、離散的な階調により、等高線状の
輪郭が検知されて大きな画質劣化の要因となる。
【0106】そこで、図14に示したこの実施形態で
は、この6ビットのディジタル映像信号をビット拡張処
理装置10で8ビットに拡張し、しかる後、D/A変換
回路52でアナログ映像信号に変換することにより、な
だらかな階調変化の信号に対する画質劣化を軽減し、高
画質な信号に変換することができる。
【0107】また、A/D変換回路などに比較して、D
/A変換回路の構造は単純であるため、ビット幅の広い
D/A変換回路を比較的安価に実現することができる。
これを利用して、信号処理は従来通り8ビットで処理
し、D/A変換する直前に8ビットの信号を10ビット
に拡張し、10ビットでD/A変換するように構成して
もよい。このような構成とすることにより、より高品位
な画像を再生することができる。また、10ビット化に
より、表示画像の隣接画素がより滑らかに変化するよう
になるため、D/A変換されたアナログ映像信号に含ま
れる不要な高周波成分を除去するLPFを削除あるいは
簡素化することができる。
【0108】図15は図14に示したディジタル信号処
理回路を適用した本発明による表示装置の第2の実施形
態を示すブロック図であって、図13,図14に対応す
る部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
【0109】同図において、この実施形態は、図13に
示す回路構成において、ガンマ補正処理装置20の代わ
りに図14に示した信号処理回路51とビット拡張処理
装置とD/A変換回路52とからなるディジタル信号処
理装置を用い、表示素子54としては、CRTや液晶デ
ィスプレイを用いるものであり、図14で説明したビッ
ト拡張により、高画質化を図るものである。
【0110】図13に示した実施形態と同様に、アナロ
グ映像信号を入力して映像表示をする場合には、切換回
路44により、A/D変換回路43側を選択し、ディジ
タル映像信号を入力して映像表示する場合には、切換回
路44により、入力端子42側を選択し、選択したディ
ジタル映像信号を信号処理回路51に供給する。
【0111】信号処理回路51は内部にフィールドメモ
リを有しており、このメモリでの供給されたディジタル
映像信号の書込み・読出しを制御することにより、フィ
ールド周波数の変換や画像内容の拡大/縮小などの処理
を行なうものである。かかる処理がなされたディジタル
映像信号はビット拡張処理装置10に供給されて下位ビ
ットが拡張され、さらに、D/A変換回路52でアナロ
グ映像信号に変換されて表示に供される。
【0112】かかる構成,動作によると、8ビットで入
力、かつ処理されたディジタル映像信号が10ビットの
ディジタル映像信号に拡張されてアナログ信号に変換さ
れるため、より高画質の表示を行なうことができる。ま
た、A/D変換回路43や切換回路44,入力端子42
から入力されるデータ幅,信号処理回路51の処理は従
来通りの8ビットで可能であるため、回路規模及びコス
トの増大化を最小限に抑えることができる。
【0113】また、外部機器から入力される映像信号の
階調数が、例えば、64と少ない場合であっても、ビッ
ト拡張処理により、高画質の表示が行なえる。特に、映
像信号を直接ディジタル信号として入力する場合には、
アナログ映像信号の周波数帯域制限による平滑化効果な
どが期待できないため、階調数不足による画質劣化が問
題となり易いが、上記のようにビット拡張処理により、
処理ビット幅を拡大することができるので、階調不足の
問題を解決して高画質な表示を実現することができる。
【0114】さらに、図15に示した回路構成による
と、入力映像信号の形態がディジタルであっても、ま
た、アナログであっても、高画質の表示を行なうことが
できる。さらに、切換回路44を設けたことにより、1
台の表示装置でアナログ映像信号とディジタル映像信号
の両者を切り換えて映像表示することが可能となり、利
便性が向上するとともに、独立した2台の専用表示装置
が1台で兼用できるという経済的効果もある。
【0115】なお、図15に示した実施形態では、アナ
ログ映像信号の入力端子41とディジタル映像信号の入
力端子42とを設けたが、これらのいずれか一方のみを
設けるようにしてもよい。この場合には、アナログ映像
信号とディジタル映像信号とのいずれか一方の専用表示
装置となるが、これまでの構成例と同様に、ビット拡張
処理による高画質化の効果が得られる。
【0116】なお、以上説明した実施形態では、処理の
対象となる信号を映像信号としたが、本発明は、これの
みに限るものではなく、音声信号などの他の信号にも適
用可能であり、同様の効果が得られることはいうまでも
ない。
【0117】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ビット拡張処理により信号処理を行なうものであるか
ら、高品質な信号処理を実現することができるし、ま
た、高品質な処理を必要とする処理部に対してのみビッ
ト拡張を行なうことができるから、回路規模及びコスト
の増大化を最小限に抑えることもできる。
【0118】また、本発明によれば、高画質な表示装置
を実現することができるし、また、利便性が高く、経済
的な表示装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるディジタル信号処理装置の第1の
実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1における下位ビット生成回路の一具体例を
示すブロック図である。
【図3】図2に示した具体例の動作を説明するための波
形図である。
【図4】図1における下位ビット生成回路の他の具体例
を示すブロック図である。
【図5】図2及び図4におけるローパスフィルタの一具
体例を示すブロック図である。
【図6】図4におけるローパスフィルタの他の具体例を
示すブロック図である。
【図7】本発明によるディジタル信号処理装置の第2の
実施形態を示すブロック図である。
【図8】図1での下位ビット生成回路のさらに他の具体
例を示すブロック図である。
【図9】図8におけるハイパスフィルタの一具体例を示
すブロック図である。
【図10】本発明によるディジタル信号処理装置の第3
の実施形態を示すブロック図である。
【図11】ディジタル映像信号に対してガンマ補正を行
なった場合の画質劣化を説明するための図である。
【図12】図10における信号処理回路の一具体例を示
すブロック図である。
【図13】本発明による表示装置の第1の実施形態を示
すブロック図である。
【図14】本発明によるディジタル信号処理装置の第4
の実施形態を示すブロック図である。
【図15】本発明による表示装置の第2の実施形態を示
すブロック図である。
【符号の説明】
1 下位ビット生成回路 2 遅延回路 3 信号処理回路 10 ビット拡張処理装置 11 LPF 12 減算回路 13 加算回路 14 論理反転回路 15 ハイパスフィルタ 16 反転回路 20 ガンマ補正処理装置 31 加算回路 32 乗算回路 33 加算回路 34 丸め処理回路 35〜37 制御レジスタ 41 アナログ映像信号入力端子 42 ディジタル映像信号入力端子 43 A/D変換回路 44 切換回路 45 駆動処理回路 46 表示素子 47 制御回路 48 水平同期信号入力端子 49 垂直同期信号入力端子 50 クロック入力端子 51 信号処理回路 52 D/A変換回路 53 駆動処理回路 54 表示素子 111,112 遅延回路 113〜115 係数回路 116 加算回路 117,118 D−FF回路 119,120 加算回路 151 演算処理回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大高 広 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社日立製作所家電・情報メディア事 業部内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のビットから形成されるディジタル
    信号を処理するディジタル信号処理装置において、 N(但し、Nは1以上の整数)ビットの入力ディジテタ
    ル信号のうち最下位ビットを含む下位L(但し、Lは1
    以上の整数で、かつL<N)ビットの信号に基づいてn
    (但し、nは1以上の整数)ビットの下位ビット信号を
    生成する第1の手段と、 該入力ディジタル信号を遅延する第2の手段と該第1の
    手段によって生成された該下位ビット信号を該第1の手
    段によって遅延された該入力ディジタル信号の下位ビッ
    トとして連接し、N+nビットの信号として出力とする
    第3の手段とを含むことを特徴とするディジタル信号処
    理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、 前記第1の手段は、 前記入力ディジタル信号の時間的あるいは空間的に隣接
    するデータを参照する第4の手段と、 前記入力ディジタル信号のデータ値と隣接データ値に基
    づいて前記下位ビット信号を生成する第5の手段とを含
    むことを特徴とするディジタル信号処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1の記載において、 前記第1の手段は、 前記入力ディジタル信号から高周波成分を除去して平滑
    化する第6の手段手段と、 平滑化された前記入力ディジタル信号のビット重みが1
    未満の下位ビットの信号に基づいて前記下位ビット信号
    を生成する第7の手段とを含むことを特徴とするディジ
    タル信号処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項3の記載において、 前記第7の手段は、 前記ビット重みが1/2(小数第1位ビット)の信号を
    論理反転する手段を含むことを特徴とするディジタル信
    号処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項1の記載において、 前記第1の手段は、 前記入力ディジタル信号から低周波成分を除去し、高周
    波成分を抽出する第8の手段と、 該第8の手段で抽出された該高周波成分に基づいて前記
    下位ビット信号を生成する第9の手段とを含むことを特
    徴とするディジタル信号処理装置。
  6. 【請求項6】 複数のビットから形成されるディジタル
    信号を処理するディジタル信号処理装置において、 N(但し、Nは1以上の整数)ビットの入力ディジタル
    信号を、それに下位n(但し、nは1以上の整数)ビッ
    トを付加することにより、N+nビットのディジタル信
    号に変換する第10の手段と、 該N+nビットのディジタル信号を信号処理する第11
    の手段とを含むことを特徴とするディジタル信号処理装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項6の記載において前記第11の手
    段は、出力する前記N+nビットのディジタル信号をN
    ビットのディジタル信号に変換する手段を含むことを特
    徴とするディジタル信号処理装置。
  8. 【請求項8】 請求項6の記載において前記第11の手
    段は、前記N+nビットのディジタル信号をアナログ信
    号に変換する手段を含むことを特徴とするディジタル信
    号処理装置。
  9. 【請求項9】 請求項6の記載において前記第11の手
    段は、非線形特性に基づいてレベル変換する手段を含む
    ことを特徴とするディジタル信号処理装置。
  10. 【請求項10】 映像信号の表示装置において、 N(但し、Nは1以上の整数)ビットのディジタル映像
    信号を入力する第12の手段と、 該第12の手段から入力された該ディジタル映像信号の
    うちの最下位ビットを含む下位L(但し、Lは1以上の
    整数で、かつL<N)ビットの信号に基づいてn(但
    し、nは1以上の整数)ビットの下位ビット信号を生成
    する第13の手段と、 該第12の手段から入力された該ディジタル映像信号を
    遅延する第14の手段と、 該下位ビット信号を第14の手段で遅延された該ディジ
    タル映像信号の下位ビットとして連接させてN+nビッ
    トの信号として信号処理する第15の手段とを含むこと
    を特徴とする表示装置。
  11. 【請求項11】 請求項10の記載において、 前記第13の手段は、 前記第12の手段から入力された前記ディジタル映像信
    号の時間的あるいは空間的に隣接するデータを参照する
    手段と、 前記第12の手段から入力された前記ディジタル映像信
    号のデータ値と該隣接データ値とに基づいて前記下位ビ
    ット信号を生成する手段とを含むことを特徴とする表示
    装置。
  12. 【請求項12】 請求項10の記載において、 前記第13の手段は、 前記第12の手段から入力された前記ディジタル映像信
    号から水平または垂直の高周波成分を除去して平滑化す
    る手段と、 該第18の手段で得られる平滑化された前記ディジタル
    映像信号のビット重みが1未満の下位ビットの信号に基
    づいて前記下位ビット信号を生成する手段とを含むこと
    を特徴とする表示装置。
  13. 【請求項13】 請求項10の記載において、 前記第13の手段手段は、 前記第12の手段から入力された前記ディジタル映像信
    号から低周波成分を除去し、高周波成分を抽出する手段
    と、 抽出された該高周波成分に基づいて前記下位ビット信号
    を生成する手段とを含むことを特徴とする表示装置。
  14. 【請求項14】 請求項10の記載において前記第15
    の手段は、出力する前記N+nビットのディジタル映像
    信号をNビットのディジタル映像信号に変換する手段を
    含むことを特徴とする表示装置。
  15. 【請求項15】 請求項10の記載において前記第15
    の手段は、前記N+nビットの信号をアナログ信号に変
    換する手段を含むことを特徴とする表示装置。
  16. 【請求項16】 請求項10の記載において前記第15
    の手段は、非線形特性に基づいてレベル変換する手段を
    含むことを特徴とする表示装置。
  17. 【請求項17】 請求項10の記載において前記第12
    の手段は、ディジタル形式の映像信号を入力する手段を
    含むことを特徴とする表示装置。
  18. 【請求項18】 請求項10の記載において前記第12
    の手段は、 アナログ形式の映像信号を入力する第16の手段と、 入力された該アナログ信号をNビットのディジタル信号
    に変換する第17の手段と、 ディジタル形式の映像信号を入力する第18の手段と、 該第17の手段でディジタル変換した入力信号と該第1
    8の手段で入力されたディジタル形式の映像信号とを切
    り換える第19の手段とを含むことを特徴とする表示装
    置。
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