JPH10173188A - 薄膜半導体装置の製造方法 - Google Patents
薄膜半導体装置の製造方法Info
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- JPH10173188A JPH10173188A JP32807696A JP32807696A JPH10173188A JP H10173188 A JPH10173188 A JP H10173188A JP 32807696 A JP32807696 A JP 32807696A JP 32807696 A JP32807696 A JP 32807696A JP H10173188 A JPH10173188 A JP H10173188A
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Abstract
ム部の照射によって結晶欠陥が生じ、ここにチャネル領
域、あるいはLDD領域が形成されることによって生じ
る不都合を防止した、薄膜半導体装置の製造方法の提供
が望まれている。 【解決手段】 絶縁基板20の表面に半導体薄膜22を
形成する成膜工程と、レーザビームを照射して半導体薄
膜22を溶融冷却し、半導体薄膜22を再結晶化するレ
ーザアニール工程と、この半導体薄膜22を活性層とし
て薄膜トランジスタ24を集積形成する加工工程とを備
えた薄膜半導体装置の製造方法である。レーザアニール
工程は、帯状に形成されたレーザビームのパルスを半導
体薄膜22に間欠照射し、かつその照射領域を部分的に
重ねながら一定の移動ピッチAで移動する処理工程であ
る。加工工程は、薄膜トランジスタのチャネル領域25
を、レーザビームの端部が照射した箇所23を避けて形
成する処理工程である。
Description
層とする薄膜トランジスタが集積的に形成されてなる薄
膜半導体装置の製造方法に係り、詳しくは、絶縁基板上
に半導体薄膜を成膜した後、その再結晶化を目的として
レーザビーム照射を行う薄膜半導体装置の製造方法に関
する。
セス化する方法の一つとして、レーザビームを用いたレ
ーザアニール技術が開発され、一部に実施されている。
このレーザアニール技術は、絶縁基板上に成膜された非
晶質シリコンや多結晶シリコンなど非単結晶性の半導体
薄膜に、レーザビームを照射してこれを局部的に加熱溶
融し、その後冷却することによって該半導体薄膜を再結
晶化する技術である。
ると、この技術では、図9に示すように絶縁基板1の縦
方向(Y方向)に沿って帯状に形成されたレーザビーム
2のパルスを、絶縁基板1表面に形成した半導体薄膜3
に間欠照射する。このとき、照射と照射との間において
は、照射領域が部分的に重なるようにしてレーザビーム
2を絶縁基板1に対し相対的に横方向(X方向)に移動
させている。例えば、図9に示すように、固定されたレ
ーザビーム2の照射領域に対し絶縁基板1を−X方向に
ステップ移動させ、レーザビーム2をオーバーラップさ
せることにより、半導体薄膜3の再結晶化をほぼ均一に
行うのである。
いて薄膜半導体装置を製造するには、得られた再結晶化
した半導体薄膜を、薄膜トランジスタのチャネル領域形
成のための活性層として用い、薄膜トランジスタを集積
形成するといった手法が採られる。すなわち、結晶化し
た半導体薄膜はキャリアの移動度が高くなるため、薄膜
トランジスタを高性能化できるからである。
ティブマトリクス型表示装置の駆動回路等に好適である
ことなどから、近年においてはその開発が盛んに進めら
れている。また、液晶表示装置などの表示装置への薄膜
半導体装置の適用も進められているが、その場合には、
ガラス等からなる透明絶縁基板の大型化、および低コス
ト化が強く要求されている。例えば、図9に示した絶縁
基板1では、そのX方向寸法を400〜500mmに、
またY方向寸法を300〜400mmにする必要がある
のである。
すため、前述したレーザアニール技術が有効となってい
る。すなわち、レーザビーム照射により比較的低温で半
導体薄膜を結晶化できるため、低融点ガラス等比較的低
コストの透明基板を採用できるからである。そして、こ
のようなレーザアニール技術の採用により、現在では、
表示部に加えて周辺回路部をも一体的に内蔵した表示装
置(薄膜半導体装置)を、ボトムゲート型の薄膜トラン
ジスタを用いて400℃以下の低温プロセスで製造する
ことができるようになっており、また、前述したごとく
レーザビームをオーバーラップ照射することにより、比
較的大面積の半導体薄膜を非晶質から多結晶に効率よく
変えることができるようになっているのである。ここ
で、レーザアニール技術に用いられる帯状のレーザビー
ムの光源としては、一般にエキシマレーザが用いられて
いる。
ーの関係でレーザビームの断面積を極端に大きくするこ
とができない。このため、レーザビームを帯状に整形
し、前述したようにこれをオーバーラップさせながら走
査(スキャニング)することにより、大型ガラス等から
なる透明絶縁基板の全面に照射するようにしている。
布に起因してその端部側に光のよどみが生じる部分が形
成されるため、このレーザビーム端部が照射された箇所
では結晶の粒界、すなわち結晶境界が生じたり、結晶の
粒径等が不均一になるなどの欠陥が生じる。図10は、
図9に示したレーザビーム2の幅方向(図9におけるX
方向〔横方向〕)におけるエネルギー分布を模式的に示
す図である。この図に示すようにレーザビーム2は、エ
ネルギー分布が高い位置でほぼ均一な主ビーム部4と、
この主ビーム部4の端部、すなわち主ビーム部4の端4
aより外側に形成されてエネルギー分布が外側に行くに
連れて小さくなるよう傾斜する副ビーム部5とからな
る。ここで、副ビーム部5は、本発明におけるレーザビ
ームの端部となるもので、レーザビームを帯状に整形す
る光学系の作用によって必然的に生じるものである。こ
の副ビーム部5(レーザビームの端部)については、そ
の幅を狭くする努力はなされているものの、現在のとこ
ろ無くすには至っていない。そして、この副ビーム5
が、エネルギー分布が不均一であることによって前述し
たように光がよどむ部分となり、これが照射されること
により、半導体薄膜にはこの照射箇所に結晶欠陥が生じ
てしまうのである。なお、現在では、例えば前記主ビー
ム部4の幅が300〜400μm程度、副ビーム部5の
幅が数μm〜10μm程度となっている。
装置を製造するに際して、前述したようにレーザアニー
ル技術によって再結晶化された半導体薄膜を、薄膜トラ
ンジスタのチャネル領域形成のための活性層とし、薄膜
トランジスタを集積形成する場合、従来では、前記副ビ
ーム部5の照射位置についての考慮はなされておらず、
したがって該副ビーム部5の照射位置に薄膜トランジス
タのチャネルが形成されることがある。すると、得られ
る薄膜トランジスタでは、図11に示すようにチャネル
領域6に副ビーム部5の照射に起因する結晶欠陥7が生
じてしまうことになる。
ゲート型の薄膜トランジスタであり、この薄膜トランジ
スタ10は、ガラス基板11の上にゲート電極12を形
成し、その上にゲート絶縁膜13を介して半導体薄膜3
を有したものである。そして、この半導体薄膜3におけ
るゲート電極12の直上部には前記チャネル領域6が形
成され、チャネル領域6の両側にはn- 拡散領域、すな
わちLDD(LightlyDoped Drain )領域14、14が
形成されている。さらに、LDD領域14、14のそれ
ぞれの外側にはn+ 拡散領域15、15が形成され、該
n+ 拡散領域15、15の一方にはソース電極Sが、他
方にドレイン電極Dがそれぞれ接続されている。
タ10にあっては、前述したようにチャネル領域6に副
ビーム部5の照射に起因する結晶欠陥7が生じてしまっ
ていることにより、トランジスタ特性が低下する。特
に、電流駆動能力の低下が顕著となり、したがってこれ
を駆動回路一体型の液晶表示装置における駆動回路用の
薄膜トランジスタとして用いた場合、結晶欠陥7がある
薄膜トランジスタとない薄膜トランジスタとの間で電流
駆動能力のばらつきが大きくなり、これにより高速応答
性が大きく影響されてしまう。
GS/ドレイン電流IDS特性を示すグラフであり、実
線で示すカーブがチャネル領域6に結晶欠陥7が存在し
ない場合のトランジスタ特性であり、点線で示すカーブ
がチャネル領域6に結晶欠陥7が存在する場合のトラン
ジスタ特性を表している。このグラフから明らかなよう
に、チャネル領域6に結晶欠陥7が存在すると、薄膜ト
ランジスタ10の電流駆動能力が低下し、前述したよう
にこれを駆動回路に用いた場合に高速応答性が影響され
ることにより、高速動作性が低下する。また、液晶表示
装置の大面積化が進むと、内部の寄生容量を補完するた
めより多くの電流駆動能力が必要となるが、結晶欠陥7
の存在により電流駆動能力が低下することから、寄生容
量を補完するための特性も低下することになる。
オーバーラップ量を増やすことで、半導体薄膜の結晶状
態をより良くすることも考えられるが、オーバーラップ
量を増やしても依然として副ビーム部5の照射領域に結
晶欠陥が残る可能性があり、抜本的な解決策とはならな
い。また、特開平3−273621号公報には、素子領
域のみにレーザビームを照射し、それ以外の領域にはレ
ーザビーム照射を行わない技術が開示されているが、こ
の技術においてはオーバーラップ照射(多重照射)がで
きないため、素子領域に存在する半導体薄膜の結晶品質
を大幅に改善することが困難である。
て結晶欠陥7が生じた場合の不都合について述べたが、
LDD領域13に結晶欠陥7が生じた場合にも、同様の
不都合が生じてしまうのである。本発明は前記事情に鑑
みてなされたもので、その目的とするところは、レーザ
ビームのエネルギー分布により生じる副ビーム部の照射
によって結晶欠陥が生じ、ここにチャネル領域、あるい
はLDD領域が形成されることによって生じる不都合を
防止した、薄膜半導体装置の製造方法を提供することに
ある。
の製造方法では、縦方向および横方向に広がる絶縁基板
の表面に半導体薄膜を形成する成膜工程と、レーザビー
ムを照射して前記半導体薄膜を溶融しさらにこれを冷却
し、該半導体薄膜を再結晶化するレーザアニール工程
と、この再結晶化した半導体薄膜をチャネル領域形成の
ための活性層として薄膜トランジスタを集積形成する加
工工程とを備え、前記レーザアニール工程が、該絶縁基
板の縦方向に沿って帯状に形成されたレーザビームのパ
ルスを該絶縁基板表面の半導体薄膜に間欠照射し、かつ
その照射領域を部分的に重ねながら絶縁基板に対して一
定の移動ピッチで横方向に移動する処理工程であり、前
記加工工程が、前記薄膜トランジスタのチャネル領域
と、LDD領域を形成する場合にこのLDD領域とを、
前記レーザビームの端部が照射した箇所を避けて形成す
る処理工程であることを前記課題の解決手段とした。
再結晶化した半導体薄膜をチャネル領域形成のための活
性層として薄膜トランジスタを集積形成するに際して、
薄膜トランジスタのチャネル領域と、LDD領域を形成
する場合にこのLDD領域とを、レーザアニール工程に
おいてレーザビームの端部が照射した箇所を避けて形成
するので、レーザビームのエネルギー分布により生じる
副ビーム部の照射によって結晶欠陥が生じた箇所に、チ
ャネル領域、あるいはLDD領域が形成されることがな
くなる。
製造方法をその一実施形態に基づいて詳しく説明する。
まず、図1(a)に示すように、ガラス等からなる矩形
状の透明絶縁基板20の上に、ゲート電極21、ゲート
絶縁膜(図示略)を形成し、さらにこれらを覆って透明
絶縁基板20の全面にポリシリコンを成膜し、半導体薄
膜22を形成する。
帯状のレーザビームを照射し、該半導体薄膜を溶融しさ
らにこれを冷却して該半導体薄膜を再結晶化する。レー
ザビームの照射は、図9に示した従来の場合と同様に、
その幅方向に沿って、すなわち図9中X方向に沿って間
欠照射を行うとともに、その照射領域を部分的に重ねな
がら透明絶縁基板20に対して一定の移動ピッチで幅方
向(横方向)に移動する。このとき、レーザビームの照
射幅は図10に示したようにその主ビーム部4の幅であ
る300μmとし、オーバーラップ量については、図1
(b)に示す移動ピッチAを15μm程度とし、したが
ってオーバーラップ率を95%程度としている。ここ
で、図1(b)中の符号23は、図10に示したレーザ
ビームのエネルギー分布における副ビーム部5の照射位
置、すなわち本発明におけるレーザビームの端部の照射
位置を示している。なお、レーザビームの照射時間は2
0〜200msecとされ、したがってレーザビーム照
射によって溶融した半導体薄膜22は、照射箇所が移動
することによって照射により受けた熱が透明絶縁基板2
0等に拡散し、これにより自然冷却されて速やかに固化
(再結晶化)する。
をチャネル領域形成のための活性層とし、図1(c)に
示すようにボトムゲート型の薄膜トランジスタ24を形
成する。この薄膜トランジスタ24の形成に際しては、
特に、該薄膜トランジスタ24の幅Bを前記移動ピッチ
Aより小さくし、かつ、該薄膜トランジスタ24を、前
記レーザビームの端部が照射した箇所、すなわち符号2
3で示す位置を避けてこれら23、23に示す箇所の間
に形成する。このようにして薄膜トランジスタ24を形
成すれば、必然的にそのチャネル領域25、LDD領域
26も、レーザビームの端部が照射した箇所を避けて形
成されることになる。したがって、得られた薄膜トラン
ジスタ24には、図2に示すようにそのチャネル領域2
5にも、またLDD領域26にも結晶欠陥7が存在しな
くなるのである。
いては、従来と同様とされ、具体的には、透明絶縁基板
20上にゲート電極21、ゲート絶縁膜27を介して形
成されさらに前述したようにレーザアニール技術によっ
て再結晶化された半導体薄膜22を、公知のリソグラフ
ィー技術、エッチング技術によって図2に示す形状にパ
ターニングする。
膜を形成し、さらにこれを、ゲート電極21を利用した
公知のフォトレジスト技術、リソグラフィー技術、エッ
チング技術によってパターニングし、チャネル領域に対
応する層間絶縁膜28を形成する。次いで、該層間絶縁
膜28をマスクとして半導体薄膜22にn型の不純物を
イオン注入し、層間絶縁膜28に覆われない箇所にn-
拡散領域を形成する。さらに、再度フォトレジスト技
術、リソグラフィー技術、エッチング技術によってレジ
ストマスクを形成し、該レジストマスクに覆われない部
分にn型の不純物をイオン注入し、n+ 拡散領域29を
形成する。
ストマスクに覆われていたn- 拡散領域をLDD領域2
6とするとともに、前記層間絶縁膜28に覆われてイオ
ン注入がなされなかった箇所をチャネル領域25とす
る。その後、層間絶縁膜28、LDD領域26、n+ 拡
散領域29を覆って層間絶縁膜30を形成し、さらにこ
れにコンタクトホール(図示略)を形成した後、該コン
タクトホールに導電材料を埋め込んでソース電極S、ド
レイン電極Dを形成する。
法を液晶表示装置の製造に適用した例について説明す
る。図3は、本発明の製造方法を適用して得られた液晶
表示装置の一例を示す概略構成図であり、本発明によっ
て得られた薄膜半導体装置を駆動基板として用いたアク
ティブマトリクス型液晶表示装置である。この液晶表示
装置は、周辺回路内蔵型のもので、液晶表示部40に加
え、垂直方向シフトレジスタ41や水平方向シフトレジ
スタ42等の周辺回路が一体的に形成されたものであ
る。
でゲートライン43および信号ライン44が形成されて
いる。これらライン43、44の交差部には、画素スイ
ッチング駆動用の薄膜トランジスタ24が形成されてい
る。薄膜トランジスタ24のソース電極(図示略)は対
応する信号ライン44に接続し、ドレイン電極(図示
略)は液晶容量45および付加容量46の一端に接続
し、ゲート電極は対応するゲートラインに接続してい
る。また、液晶容量45および付加容量46の他端は対
向電極47に接続している。なお、薄膜トランジスタ2
4は一定の配列ピッチで集積形成されており、この配列
ピッチは信号ライン44の間隔に等しくいなっている。
部から供給されるスタート信号に応じて動作するもの
で、バッファ回路48を介して順次選択パルスを各ゲー
トライン43に出力するものである。このような構成に
より、液晶容量45は行毎に選択されるようになってい
る。また、各信号ライン44には、外部からアナログス
イッチ49を介して三色の画像信号RED、GREE
N、BLUEが供給されるようになっている。水平方向
レジスタ42は、外部から供給されるスタート信号に応
じて動作するもので、サンプルホールド回路50を介し
て各アナログスイッチ49を順次開閉するものである。
このような構成により、画像信号が順次信号ライン44
にサンプリングされ、選択された液晶容量45に点順次
で書き込まれるようになっている。
1、水平方向シフトレジスタ42、バッファ回路48、
サンプルホールド回路50も、本発明によって得られ
た、チャネル領域およびLDD領域に結晶欠陥のない薄
膜トランジスタ24から構成されている。図4(a)
は、垂直方向シフトレジスタ41や水平方向シフトレジ
スタ42に使用されるラッチ回路を示す図であり、図4
(a)中符号51で示すクロックドCMOSインバータ
ーは図4(b)に示すような構成を有し、符号52で示
すCMOSインバーターは図4(c)に示すような構成
を有している。そして、これら図4(b)、(c)にお
けるNchTrとして、本発明による薄膜トランジスタ
24が用いられているのである。また、同様に図3中に
おけるアナログスイッチ49は、図4(d)に示す回路
構成となっており、この図4(d)中におけるNchT
rとしても、本発明による薄膜トランジスタ24が用い
られているのである。
Sインバーター52の出力部分には出力電圧を発生させ
るための容量53が接続されているおり、この容量53
が、シフトレジスタのラッチ部の出力を保持させる機能
を有している。そして、この容量53が増大すると、こ
れに反して電圧の変化をもたらす高速応答性が低下し、
より多くの電流駆動能力が必要になる。一方、図3に示
したシフトレジスタ41(42)は、均一な薄膜トラン
ジスタが形成されていることが前提で設計されているた
め、一つでも電流駆動能力の低いトランジスタがあると
データ転送が正常に行われなくなる。
は、前述したように垂直方向シフトレジスタ41、水平
方向シフトレジスタ42等に、本発明で得られたチャネ
ル領域25およびLDD領域26に結晶欠陥のない薄膜
トランジスタ24が用いられているので、図4(a)に
示した容量53が増大しても、これに追従し得るだけの
十分な電流駆動能力を有したものとなっているのであ
る。
ス型液晶表示装置の他の例を示す図であり、図3に示し
た液晶表示装置と異なるところは、図3の液晶表示装置
が点順次走査を採用しているのに対し、図5に示した液
晶表示装置では、線順次走査を採用している点である。
すなわち、図5に示した液晶表示装置では、サンプルホ
ールド回路50に代えてラインメモリ回路54を用いて
いる。このラインメモリ回路54には三色の画像信号R
ED、GREEN、BLUEが供給されるようになって
おり、これら画像信号は1ラインずつ高速でラインメモ
リ回路54に格納されるようになっている。そして、各
信号ライン44に接続されたアナログスイッチ49が外
部から供給される線順次信号によって一斉に開閉制御さ
れ、ラインメモリ回路54に格納された1ライン分の画
像信号が、一斉に線順次で選択された行の液晶容量45
に書き込まれるようになっているのである。
方向シフトレジスタ41、水平方向シフトレジスタ42
等に、本発明で得られたチャネル領域25およびLDD
領域26に結晶欠陥のない薄膜トランジスタ24が用い
られているので、図4(a)に示した容量53が増大し
ても、これに追従し得るだけの十分な電流駆動能力を有
したものとなる。
ス型液晶表示装置の液晶表示部40における具体的な構
成例を示す図である。図6に示すように、液晶表示部4
0にでは、所定の間隔をおいて配置された駆動基板(透
明絶縁基板)20と対向基板60との間に液晶61が充
填されている。対向基板60の内面にはその全面に対向
電極62が形成されており、駆動基板20には、本発明
による結晶欠陥のないボトムゲート型の薄膜トランジス
タ63が形成されている。この薄膜トランジスタ63に
は、Mo/Ta、Mo等からなるゲート電極64、P−
SiO2 /P−SiN等からなるゲート絶縁膜65、ポ
リシリコン等からなる半導体薄膜66が下から順に積層
形成されている。なお、ゲート電極64上には、これの
表面を覆った状態でTaMoX 等の陽極酸化膜64aが
形成されている。
半導体薄膜66におけるチャネル領域(図示略)の直上
部分には、P−SiO2 等からなる層間絶縁膜67が形
成されており、これによってチャネル領域は保護されて
いる。このような構成を有する薄膜トランジスタ63
は、PSG等からなる第一層間絶縁膜68によって被覆
されている。この第一層間絶縁膜68の上には、Moま
たはAlからなるソース電極Sおよびドレイン電極Dが
形成されており、これらソース電極Sおよびドレイン電
極Dは、第一層間絶縁膜68に開口したコンタクトホー
ル(図示略)を通じて薄膜トランジスタ63に電気接続
したものとなっている。また、これらの電極S、Dは、
同じくPSG等からなる第二層間絶縁膜69によって被
覆されており、この第二層間絶縁膜69の上には遮光性
を有するTi等からなる金属パターン70が形成されて
いる。この遮光機能を有する金属パターン70は、Si
O2等からなる第三層間絶縁膜71によって被覆されて
おり、この第三層間絶縁膜71の上には、ITO等から
なる透明の画素電極72がパターニング形成されてい
る。画素電極72は、金属パターン70、ドレイン電極
Dを介して薄膜トランジスタ63に電気的に接続してい
る。このような構成のもとに、画素電極72と対向電極
62との間に介在する液晶61により、液晶容量が形成
されるのである。
表示部40の変形例を示す図であり、この図7において
は、液晶61および対向基板60の図示を省略してい
る。この液晶表示部においても、基本的には図6に示し
た液晶表示部と同一の構成を有しており、異なるところ
は、第二層間絶縁膜69が除かれ、金属パターン70と
電極S、Dが直接接続している点である。
よって形成する薄膜トランジスタを、図1(c)、図2
に示したボトムゲート型の薄膜トランジスタ24として
が、本発明はこれに限定されることなく、図8に示すよ
うなトップゲート型の薄膜トランジスタを形成するよう
にしてもよい。ここで、図8に示した薄膜トランジスタ
では、透明絶縁基板80上にポリシリコン等の半導体薄
膜81が形成され、この半導体薄膜81にチャネル領域
82、LDD領域83、n+ 拡散領域84が形成されて
いる。また、半導体薄膜81を覆ってゲート絶縁膜85
が形成され、さらにこのゲート絶縁膜85上の前記チャ
ネル領域82の直上にゲート電極86が形成されてい
る。そして、ゲート電極86を覆って層間絶縁膜87が
形成され、該層間絶縁膜87のコンタクトホール(図示
略)を通じてソース電極S、ドレイン電極Dが、前記n
+ 拡散領域84に接続されている。そして、このような
構成の薄膜トランジスタにおいても、そのチャネル領域
82、LDD領域83には結晶欠陥が形成されていない
ことから、十分な電流駆動能力を有したものとなる。
形成する薄膜トランジスタをNchTrとしたが、Pc
hTrとしてもよいのはもちろんであり、その場合に
は、LDD領域を形成する必要がないことから、レーザ
ビームの端部が照射される位置については、ここにチャ
ネル領域が形成されないようにすればよい。さらに、前
記実施形態では、薄膜トランジスタ全体を、レーザビー
ムの端部が照射した箇所を避けて形成したが、本発明で
は、少なくともチャネル領域とLDD領域(ただし、L
DD領域を形成した場合)とを避けて形成すれば、結晶
欠陥に起因する不都合を防止することができる。
晶表示装置の製造に適用する場合には、前記実施形態に
示したごとく、垂直シフトレジスタや水平シフトレジス
タなどの駆動回路系、および液晶表示部の薄膜トランジ
スタを共にそのチャネル領域等に結晶欠陥をなくすべ
く、予め薄膜トランジスタの形成箇所と、レーザビーム
の照射位置およびその移動ピッチとを決定しておき、全
ての薄膜トランジスタについて、そのチャネル領域およ
びLDD領域に結晶欠陥が無いものとなるようにするの
が望ましい。
装置の製造方法は、再結晶化した半導体薄膜をチャネル
領域形成のための活性層として薄膜トランジスタを集積
形成するに際して、薄膜トランジスタのチャネル領域
と、LDD領域を形成する場合にこのLDD領域とを、
レーザアニール工程においてレーザビームの端部が照射
した箇所を避けて形成するようにしたものであるから、
レーザビームのエネルギー分布により生じる副ビーム部
の照射によって結晶欠陥が生じた箇所に、チャネル領
域、あるいはLDD領域が形成されなくなる。
る不都合を解消して駆動能力にばらつきのない薄膜トラ
ンジスタを集積形成することができることから、例えば
本発明を液晶表示装置の製造に適用した場合に、薄膜ト
ランジスタの縦方向の画像劣化が低減することができ、
また縦方向、横方向の直線上の欠陥画素の発生を抑える
ことができるなど、薄膜トランジスタの駆動能力のばら
つきに起因する表示ムラを抑えることができ、これによ
り均一な画像表示を可能にして良質な液晶表示装置を提
供することができる。また、電流駆動能力を大きく改善
することができるため、薄膜トランジスタの応答性を従
来に比べ格段に改善することができる。
製造方法を工程順に説明するための要部平面図である。
概略構成の一例を示す要部側断面図である。
の概略構成図である。
であり、(a)はラッチ回路を示す図、(b)は(a)
中のクロックドCMOSインバーターの回路を示す図、
(c)は(a)中のCMOSインバーターの回路を示す
図、(d)はアナログスイッチの回路を示す図である。
例の概略構成図である。
装置における液晶表示部の構成の一例を示す要部側断面
図である。
装置における液晶表示部の構成の他の例を示す要部側断
面図である。
概略構成の他の例を示す要部側断面図である。
の模式図である。
である。
断面図である。
ラフ図である。
膜トランジスタ 25、82 チャネル領域 26、83 LDD 領
域
Claims (4)
- 【請求項1】 縦方向および横方向に広がる絶縁基板の
表面に半導体薄膜を形成する成膜工程と、レーザビーム
を照射して前記半導体薄膜を溶融しさらにこれを冷却
し、該半導体薄膜を再結晶化するレーザアニール工程
と、この再結晶化した半導体薄膜をチャネル領域形成の
ための活性層として薄膜トランジスタを集積形成する加
工工程とを備えた薄膜半導体装置の製造方法であって、 前記レーザアニール工程は、該絶縁基板の縦方向に沿っ
て帯状に形成されたレーザビームのパルスを該絶縁基板
表面の半導体薄膜に間欠照射し、かつその照射領域を部
分的に重ねながら絶縁基板に対して一定の移動ピッチで
横方向に移動する処理工程であり、 前記加工工程は、前記薄膜トランジスタのチャネル領域
を、前記レーザビームの端部が照射した箇所を避けて形
成する処理工程であることを特徴とする薄膜半導体装置
の製造方法。 - 【請求項2】 前記加工工程は、前記薄膜トランジスタ
を前記移動ピッチより狭い幅に形成するとともに、該薄
膜トランジスタを、前記レーザビームの端部が照射した
箇所を避けて形成する処理工程であることを特徴とする
請求項1記載の薄膜半導体装置の製造方法。 - 【請求項3】 縦方向および横方向に広がる絶縁基板の
表面に半導体薄膜を形成する成膜工程と、レーザビーム
を照射して前記半導体薄膜を溶融しさらにこれを冷却
し、該半導体薄膜を再結晶化するレーザアニール工程
と、この再結晶化した半導体薄膜をチャネル領域形成の
ための活性層として薄膜トランジスタを集積形成する加
工工程とを備えた薄膜半導体装置の製造方法であって、 前記レーザアニール工程は、該絶縁基板の縦方向に沿っ
て帯状に形成されたレーザビームのパルスを該絶縁基板
表面の半導体薄膜に間欠照射し、かつその照射領域を部
分的に重ねながら絶縁基板に対して一定の移動ピッチで
横方向に移動する処理工程であり、 前記加工工程は、前記薄膜トランジスタのチャネル領域
とLDD領域とを、前記レーザビームの端部が照射した
箇所を避けて形成する処理工程であることを特徴とする
薄膜半導体装置の製造方法。 - 【請求項4】 前記加工工程は、前記薄膜トランジスタ
を前記移動ピッチより狭い幅に形成するとともに、該薄
膜トランジスタを、前記レーザビームの端部が照射した
箇所を避けて形成する処理工程であることを特徴とする
請求項3記載の薄膜半導体装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32807696A JP3480208B2 (ja) | 1996-12-09 | 1996-12-09 | 薄膜半導体装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32807696A JP3480208B2 (ja) | 1996-12-09 | 1996-12-09 | 薄膜半導体装置の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10173188A true JPH10173188A (ja) | 1998-06-26 |
JP3480208B2 JP3480208B2 (ja) | 2003-12-15 |
Family
ID=18206250
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32807696A Expired - Fee Related JP3480208B2 (ja) | 1996-12-09 | 1996-12-09 | 薄膜半導体装置の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3480208B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009135453A (ja) * | 2007-10-30 | 2009-06-18 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 半導体装置の作製方法、半導体装置及び電子機器 |
-
1996
- 1996-12-09 JP JP32807696A patent/JP3480208B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2009135453A (ja) * | 2007-10-30 | 2009-06-18 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 半導体装置の作製方法、半導体装置及び電子機器 |
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Publication number | Publication date |
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