JPH10172192A - 光磁気ディスク - Google Patents

光磁気ディスク

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JPH10172192A
JPH10172192A JP8331952A JP33195296A JPH10172192A JP H10172192 A JPH10172192 A JP H10172192A JP 8331952 A JP8331952 A JP 8331952A JP 33195296 A JP33195296 A JP 33195296A JP H10172192 A JPH10172192 A JP H10172192A
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magneto
optical disk
groove
recording
signal
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JP8331952A
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Atsushi Nakano
淳 中野
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に短波長のレーザ光を用いた光学系を使用
することなく、更なる高密度記録化を図ることが可能な
光磁気ディスクを提供する。具体的には、いわゆる8倍
密光磁気ディスクを実現可能とする。 【解決手段】 波長λが685±10nmの光によって
グルーブ記録が成される光磁気ディスクにおいて、トラ
ックピッチをtp、グルーブの底部における幅をt1、グ
ルーブの上部における幅をt2としたときに、{(t1
2)/2}/tpで表されるグルーブデューティを、
0.66〜0.81の範囲内にするとともに、グルーブ
の深さt3を、54〜84nmの範囲内とする。この光
磁気ディスクでは、良質なプッシュプル信号、クロスト
ラック信号及び再生信号を得ることが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光磁気記録によっ
てデータの記録再生が行われる光磁気ディスクに関し、
特にグルーブ記録が成される光磁気ディスクに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、オーディオビジュアルやコンピュ
ータ関連の分野では、急速にデジタル化が進んでおり、
扱われるデータ量が増加する傾向にある。特にコンピュ
ータ関連の分野では、インターネットの普及によって、
画像処理が盛んに行われるようになってきており、扱わ
れるデータ量が著しく増加してきている。これに対処す
るために、ディジタル圧縮技術の開発が進められている
が、当然の事ながら、データを保管する記録媒体の高密
度化及び大容量化も強く望まれている。
【0003】そして、大容量記録媒体の中でも、光磁気
記録によってデータの記録再生を行う光磁気ディスク
は、データ容量が非常に大きく、しかも信頼性に優れて
いるので、近年、広く使用されるようになってきてい
る。しかしながら、扱われるデータ量は、ますます増加
する傾向にあり、光磁気ディスクに対しては、更なる大
容量化が強く望まれている。そこで、メーカー各社で
は、光磁気ディスクの更なる大容量化への研究開発を進
めている。
【0004】光磁気ディスクに対してデータを記録する
際は、高出力のレーザ光を光磁気ディスクに照射して、
光磁気ディスク中の記録膜を部分的にキュリー点以上の
温度に昇温するとともに、外部から記録磁界を印加す
る。このとき、キュリー点以上の温度に昇温された部分
についてだけ、磁化の向きが記録磁界の方向に反転す
る。これにより、記録膜の磁化の向きとして、光磁気デ
ィスクにデータが記録される。一方、光磁気ディスクか
らデータを再生する際は、光磁気ディスクにレーザ光を
照射して、その反射光を検出する。そして、カー効果や
ファラデー効果のような磁気光学効果を利用して、当該
反射光から光磁気ディスクに記録されたデータを再生す
る。
【0005】このような光磁気ディスクは、高記録密度
化が順次進められており、例えば、直径が約130mm
の光磁気ディスクでは、まず、片面320MBの容量を
有する光磁気ディスクが第1世代の光磁気ディスクとし
てISOによって規格化され、その後、片面640MB
の容量とされた光磁気ディスクが規格化されている。な
お、片面640MBの容量とされた光磁気ディスクは、
第1世代の光磁気ディスクに比べて、容量が2倍になっ
ていることから、一般に2倍密光磁気ディスクと呼ばれ
ている。また、同様に、容量が4倍とされた光磁気ディ
スクは、4倍密光磁気ディスクと呼ばれており、容量が
8倍とされた光磁気ディスクは、8倍密光磁気ディスク
と呼ばれている。
【0006】ところで、このように光磁気ディスクの高
記録密度化を図るには、記録再生に使用するレーザ光の
短波長化が必須となる。例えば、上述の第1世代の光磁
気ディスクでは、トラックピッチは約1.6μmであ
り、記録再生に使用するレーザ光の波長λは約830n
mであった。これに対して、2倍密光磁気ディスクで
は、トラックピッチは約1.4μmとなり、記録再生に
使用するレーザ光の波長λは約780nmとされ、更
に、4倍密光磁気ディスクでは、トラックピッチは約
1.15μmとなり、記録再生に使用するレーザ光の波
長λは約685nmとされる。
【0007】そして、更に高密度な8倍密光磁気ディス
クでは、更に短波長のレーザ光が必要となるが、高出力
で更に短波長のレーザ光源は、未だ商品化のめどが立っ
ていない。しかしながら、高密度で大容量を有する8倍
密光磁気ディスクは、市場での期待が高く、早期実現が
望まれている。そこで、4倍密光磁気ディスクで使用さ
れている光学系をほぼそのまま流用し、光磁気ディスク
側の改良のみで8倍密光磁気ディスクを実現することが
要望されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】4倍密光磁気ディスク
では、記録再生に使用するレーザ光として、波長λが約
685nmのレーザ光を使用し、当該レーザ光を光磁気
ディスクに集光するレンズとして、開口数NAが約0.
55のものを使用する。しかしながら、このような光学
系を、8倍密光磁気ディスクに対して流用することは困
難である。
【0009】例えば、高記録密度化を図るためにはトラ
ックピッチを狭くする必要があるが、トラックピッチが
狭くなると、トラッキングサーボに使用されるプッシュ
プル信号(push-pull信号)やクロストラック信号(cro
ss track signal)のS/Nが劣化し、トラッキングサ
ーボが不安定になってしまう。また、高記録密度化を図
るためには記録マークを小さくして線密度を上げる必要
があるが、記録マークがレーザ光の集光径に比べて小さ
くなると、カー効果やファラデー効果のような磁気光学
効果を利用して検出される再生信号のC/Nも劣化して
しまう。
【0010】具体的には、8倍密光磁気ディスクにおい
て、トラックピッチは0.85μm程度とする必要があ
り、記録マークについては、その最短マーク長を0.5
3μm程度にしなければならない。しかしながら、この
ような8倍密光磁気ディスクに対して、4倍密光磁気デ
ィスクで使用される光学系、すなわちレーザ光の波長λ
が約685nmで開口数NAが約0.55の光学系を用
いて記録再生を行おうとすると、上述のように、プッシ
ュプル信号、クロストラック信号及び再生信号が劣化し
てしまい、システムマージンが非常に狭くなってしま
う。
【0011】本発明は、かかる従来の実情に鑑みて提案
されたものであり、8倍密光磁気ディスクにように更な
る高記録密度化を図った光磁気ディスクとして、特に短
波長のレーザ光を用いた光学系を使用することなく、良
質なプッシュプル信号、クロストラック信号及び再生信
号を得ることができ、システムマージンを広くとること
が可能な光磁気ディスクを提供することを目的としてい
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】通常、光磁気ディスクに
は、トラッキングサーボ用の案内溝であるグルーブが形
成される。そして、上述の8倍密光磁気ディスクでは、
グルーブの部分にデータが記録される。なお、このよう
にグルーブの部分にデータを記録することは、一般にグ
ルーブ記録と呼ばれている。
【0013】そして、上述の目的を達成するために本発
明者が鋭意検討を重ねた結果、グルーブの形状を最適化
することにより、特に短波長のレーザ光を用いなくて
も、良質なプッシュプル信号、クロストラック信号及び
再生信号を得ることが可能であることを見いだし、本発
明を完成するに至った。
【0014】すなわち、本発明に係る光磁気ディスク
は、グルーブ記録が成される光磁気ディスクであって、
記録再生に使用される光の波長λが685±10nmで
あり、トラックピッチをtp、グルーブの底部における
幅をt1、グルーブの上部における幅をt2としたとき
に、{(t1+t2)/2}/tpで表されるグルーブデ
ューティが、0.66〜0.81の範囲内であり、グル
ーブの深さt3が、54〜84nmの範囲内であること
を特徴とするものである。
【0015】ここで、(t1+t2)/2で表されるグル
ーブの平均幅は、例えば、0.56〜0.69μmの範
囲内とする。また、トラックピッチtpは、例えば、約
0.85μmとする。また、この光磁気ディスクは、例
えば、開口数NAが約0.55の光学系を用いて記録再
生する。
【0016】一般に、プッシュプル信号、クロストラッ
ク信号及び再生信号の品質は、グルーブの形状に依存し
て変化する。そして、本発明では、{(t1+t2)/
2}/tpで表されるグルーブデューティが0.66〜
0.81で、深さt3が54〜84nmとなるように、
グルーブの形状を規定しているが、グルーブの形状をこ
のようにすることにより、プッシュプル信号と、クロス
トラック信号と、再生信号とのそれぞれについて、非常
に良質な信号を得ることが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した具体的な
実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明す
る。なお、本発明は以下の例に限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更可能
であることは言うまでもない。
【0018】本実施の形態に係る光磁気ディスクは、8
倍密光磁気ディスクであり、直径が130mm、トラッ
クピッチが約0.85μm、最短記録マーク長が0.5
3μm程度とされ、ディスク1枚当たり約2.6GBの
記録容量を有する。そして、この光磁気ディスクは、透
明なプラスチックからなる円盤状の基板上に、SiN等
からなる第1の誘電体膜と、TeFeCo等のような磁
気光学効果が得られる磁性材料からなる記録膜と、Si
N等からなる第2の誘電体膜と、A1等からなる反射膜
とがこの順に績層され、更に、これらの上に紫外線硬化
樹脂等からなる保護膜が形成されてなる。
【0019】なお、本発明は、グルーブの形状を規定す
ることを特徴としており、本発明において、基板上に形
成される各層の層構造は特に限定されるものではない。
すなわち、基板上に形成される各層の層構造は、上述の
ようなものでなくても、光磁気記録が可能な層構造であ
ればどのようなものであってもよい。また、本発明を適
用した光磁気ディスクは、単板ディスクとしてのみなら
ず、一対の光磁気ディスクを保護膜面同士を対向させて
接着剤によって貼り合わせて使用することも可能であ
る。
【0020】この光磁気ディスクの基板の一部を拡大し
た断面図を図1に示す。なお、実際の光磁気ディスクで
は、このような基板1上に、上述したように複数の薄膜
が積層される。
【0021】図1に示すように、基板1には、トラッキ
ングサーボ用の案内溝であるグルーブ2が予め形成され
ており、グルーブ2とグルーブ2の間にランド3が形成
されている。なお、基板1は、プラスチック等を射出成
形することによって形成されるものであり、グルーブ2
やランド3は射出成形時に形成される。
【0022】本実施の形態に係る光磁気ディスクは、グ
ルーブ記録が成される光磁気ディスクであり、グルーブ
2の部分にデータが記録される。したがって、隣接する
グルーブ2の間隔、或いは隣接するランド3の間隔は、
トラックピッチtpに相当する。そして、本実施の形態
に係る光磁気ディスクは、8倍密光磁気ディスクであ
り、トラックピッチtpは約0.85μmとされる。し
たがって、隣接するグルーブ2の間隔、或いは隣接する
ランド3の間隔は、約0.85μmとされる。
【0023】そして、本実施の形態に係る光磁気ディス
クでは、図1に示すように、グルーブ2の底部における
幅をt1、グルーブ2の上部における幅をt2としたとき
に、(t1+t2)/2で表されるグルーブ2の平均幅を
0.56〜0.69μmとし、グルーブ2の深さt3
54〜84nmとする。
【0024】この光磁気ディスクに対して記録再生を行
う際は、波長λが685±10nmのレーザ光を出射す
るレーザ光源と、開口数NAが約0.55のレンズとを
備えた光学系を有する記録再生装置を用いる。すなわ
ち、波長λが685±10nmのレーザ光を、開口数N
Aが約0.55のレンズを用いて光磁気ディスクに集光
させて記録再生を行う。ここで、記録再生に使用される
レーザ光の波長λを685±10nmとしたのは、8倍
密光磁気ディスクについてのISO規格に準拠させるた
めである。また、開口数NAを約0.55としたのは、
4倍密光磁気ディスク用の記録再生装置との互換性や、
記録再生装置の製造コスト等を考慮すると、開口数NA
は約0.55とすることが実用的だからである。
【0025】ここで、比較のために、図2に4倍密光磁
気ディスクの基板11の断面図を示す。なお、4倍密光
磁気ディスクは、いわゆるランド記録が成される光磁気
ディスクであり、グルーブ記録が成される8倍密光磁気
ディスクとは異なり、ランド13の部分にデータが記録
される。
【0026】図2に示すように、4倍密光磁気ディスク
においても、基板11には、トラッキングサーボ用の案
内溝であるグルーブ12が予め形成され、グルーブ12
とグルーブ12の間にランド13が形成される。しかし
ながら、4倍密光磁気ディスクでは、トラックピッチt
pが8倍密光磁気ディスクよりも広く、約1.15μm
とされる。すなわち、4倍密光磁気ディスクでは、隣接
するグルーブ12の間隔、或いは隣接するランド13の
間隔は、約1.15μmとされる。そして、このように
トラックピッチtpが広い4倍密光磁気ディスクでは、
波長λが約685nmのレーザ光を用いても、良好なプ
ッシュプル信号、クロストラック信号及び再生信号を容
易に得ることが出来る。
【0027】これに対して、トラックピッチtpが狭い
8倍密光磁気ディスクでは、波長λが約685nmのレ
ーザ光を用いたときには、良好なプッシュプル信号、ク
ロストラック信号及び再生信号を同時に得ることが従来
は難しかった。そこで、本発明を適用した8倍密光磁気
ディスクでは、上述したように、グルーブ2の平均幅を
0.56〜0.69μmの範囲内とし、また、グルーブ
2の深さt3を54〜84nmの範囲内とするようにし
ている。
【0028】つぎに、本発明においてグルーブ2の形状
を規定した根拠について、実験データをもとに詳細に説
明する。
【0029】まず、本明細書において、グルーブ2の形
状を表す各パラメータの定義について、図1を参照して
改めて説明する。図1に示すように、本明細書では、ト
ラックピッチをtpとし、グルーブ2の底部における幅
をt1、グルーブ2の上部における幅をt2とし、グルー
ブ2の深さをt3としている。そして、グルーブ2の平
均幅を(t1+t2)/2として定義し、グルーブデュー
ティを{(t1+t2)/2}/tpとして定義してい
る。すなわち、グルーブ2の平均幅は、グルーブ2の底
部における幅t1と、グルーブ2の上部における幅t2
の平均を表しており、グルーブデューティは、グルーブ
2の平均幅と、トラックピッチtpとの割合を表してい
る。
【0030】そして、以下に説明する実験では、上述の
光磁気ディスクと同様にトラックピッチtpを0.85
μmで一定として、グルーブ2の平均幅と、グルーブ2
の深さt3とを変化させて多数の光磁気ディスクを作製
し、それらの光磁気ディスクから得られるプッシュプル
信号、クロストラック信号及び再生信号を測定した。
【0031】ここで、測定対象となる各光磁気ディスク
は、グルーブ2の形状以外については同一とし、直径が
130mmのポリカーボネートからなる基板1上に、膜
厚が75nmのSiNからなる第1の誘電体膜と、膜厚
が20nmのTeFeCoからなる記録膜と、膜厚が2
5nmのSiNからなる第2の誘電体膜と、膜厚が45
nmのAlからなる反射膜とをスパッタリングにより形
成し、更に、この上に紫外線硬化樹脂からなる保護膜を
形成して作製した。
【0032】なお、プッシュプル信号、クロストラック
信号及び再生信号の測定に使用した評価機の仕様及び測
定条件は以下に示す通りである。
【0033】波長λ=690nm 開口数NA=0.55 A/W=( 1.15(radial) , 0.88(tangentia
l) ) 記録マーク長=0.53μm すなわち、記録再生用のレーザ光として、波長λが69
0nmのレーザ光を使用し、記録再生用の光学系とし
て、レーザ光を光磁気ディスク上に集光するレンズの開
口数NAが0.55で、A/Wが(1.15,0.8
8)の光学系を使用した。そして、記録マーク長を、8
倍密光磁気ディスクにおける最短記録マーク長に相当す
る0.53μmとして記録再生を行い、そのときのプッ
シュプル信号、クロストラック信号及び再生信号を測定
した。
【0034】なお、A/Wは、照射面における光の強度
分布を規定する光学系のパラメータの1つであり、ガウ
シアン分布のビームとして近似されるレーザ光を使用し
た場合に、このレーザ光がどの程度対物レンズでけられ
るかを示す指標である。すなわち、図3に示すように、
Aは対物レンズの実効半径を示し、Wはレーザ光のレン
ズ上におけるスポットサイズ、すなわちビーム中心での
光強度を1としたときに光強度が1/e2となる位置の
径を示している。そして、入射されるレーザ光のディス
ク径方向のスポットサイズをWxとし、ディスク周方向
のスポットサイズをWyとしたとき、A/W=(A/
x,A/Wy)である。
【0035】以上のようにして、グルーブ2の形状の異
なる光磁気ディスクについて、プッシュプル信号、クロ
ストラック信号及び再生信号を測定した結果を、図4乃
至図6に等高線図として示す。
【0036】まず、図4に、グルーブデューティとグル
ーブ2の深さt3をパラメータとして、プッシュプル信
号の信号レベルを測定した結果を示す。ここで、プッシ
ュプル信号の信号レベルが0.17未満だと、トラッキ
ングサーボが非常に不安定となるので、実用的には、プ
ッシュプル信号の信号レベルは、少なくとも0.17以
上であることが望まれる。したがって、プッシュプル信
号の観点からは、図4においてプッシュプル信号の信号
レベルが0.17のラインよりも左側の領域となるよう
に、グルーブデューティ及びグルーブ2の深さt3を設
定することが好ましいこととなる。
【0037】つぎに、図5に、グルーブデューティとグ
ルーブ2の深さt3をパラメータとして、クロストラッ
ク信号の信号レベルを測定した結果を示す。ここで、ク
ロストラック信号の信号レベルが0.03未満だと、シ
ーク動作の際にトラックカウントがほぼ不可能となるの
で、実用的には、クロストラック信号の信号レベルは、
少なくとも0.03以上であることが望まれる。したが
って、クロストラック信号の観点からは、図5において
クロストラック信号の信号レベルが0.03のラインよ
りも上側の領域となるように、グルーブデューティ及び
グルーブ2の深さt3を設定することが好ましいことと
なる。
【0038】つぎに、図6に、グルーブデューティとグ
ルーブ2の深さt3をパラメータとして、再生信号のC
/Nを測定した結果を示す。通常、再生信号のC/Nが
45dB未満だと、エラーレートが許容範囲以上となっ
てしまうので、実用的には、再生信号のC/Nは、少な
くとも45dB以上であることが望まれる。したがっ
て、再生信号の観点からは、図6において再生信号のC
/Nが45dBのラインよりも右下側の領域となるよう
に、グルーブデューティ及びグルーブ2の深さt3を設
定することが好ましいこととなる。
【0039】以上の結果をまとめたものを図7に示す。
この図7は、図4に示したプッシュプル信号の信号レベ
ルが0.17のラインと、図5に示したクロストラック
信号の信号レベルが0.03のラインと、図6に示した
再生信号のC/Nが45dBのラインとを、重ね合わせ
た図である。45dB以上の再生信号を確保しつつ、安
定したプッシュプル信号及びクロストラック信号を得る
ためには、グルーブデューティ及びグルーブ2の深さt
3を、図7中の斜線部の範囲とすればよい。
【0040】この図7から分かるように、グルーブデュ
ーティを0.66〜0.81の範囲内とし、グルーブ2
の深さt3を54〜84nmの範囲内とすることによ
り、45dB以上の再生信号を確保しつつ、安定したプ
ッシュプル信号及びクロストラック信号を得ることが可
能となる。したがって、グルーブデューティを0.66
〜0.81の範囲内とし、グルーブ2の深さt3を54
〜84nmの範囲内とした本発明に係る光磁気ディスク
では、レーザ光として特に短波長のものを使用しなくて
も、良好なプッシュプル信号、クロストラック信号及び
再生信号が得られる。
【0041】ここで、グルーブデューティが0.66〜
0.81の範囲内というのは、トラッキピッチtp
0.85μmのときには、グルーブ2の平均幅が0.5
6〜0.69μmの範囲内であることに相当する。した
がって、トラックピッチtpが約0.85μmとされる
8倍密光磁気ディスクでは、グルーブ2の平均幅を0.
56〜0.69μmの範囲内とすればよい。
【0042】なお、グルーブデューティやグルーブ2の
深さt3の値は、図7に示した斜線部の範囲のうち、中
心近傍となるように設定したほうが好ましいことは言う
までもない。すなわち、実際には、グルーブデューティ
は0.72〜0.77程度とし、グルーブ2の深さt3
は63〜73nm程度としたほうが、より好ましい。
【0043】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、特に短波長のレーザ光を用いた光学系を使用
することなく、光磁気ディスクの更なる高密度記録化を
図ることができ、しかも、本発明を適用した光磁気ディ
スクでは、良好なプッシュプル信号、クロストラック信
号及び再生信号を得ることができるので、システムマー
ジンを広くとることが可能となる。
【0044】したがって、本発明によれば、高出力で更
に短波長のレーザ光源の商品化を待つことなく、光磁気
ディスクの更なる高密度記録化を図ることが可能とな
る。
【0045】具体的には、本発明を適用することによ
り、直径130mmのディスク1枚当たりで2.6GB
程度の記録容量を有する8倍密光磁気ディスクを実現す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した8倍密光磁気ディスクの一例
について、その基板の一部を拡大して示す断面図であ
る。
【図2】従来の4倍密光磁気ディスクの基板の一部を拡
大して示す断面図である。
【図3】ガウスビームが対物レンズに入射したときの様
子を模式的に示す図である。
【図4】グルーブデューティ及びグルーブ深さと、プッ
シュプル信号との関係を示す図である。
【図5】グルーブデューティ及びグルーブ深さと、クロ
ストラック信号との関係を示す図である。
【図6】グルーブデューティ及びグルーブ深さと、再生
信号のC/Nとの関係を示す図である。
【図7】プッシュプル信号、クロストラック信号及び再
生信号の特性から選択される最適なグルーブデューティ
及びグルーブ深さの範囲を示す図である。
【符号の説明】
1 基板、 2 グルーブ、 3 ランド、 t1
ルーブの底部における幅、 t2 グルーブの上部にお
ける幅、 t3 グルーブの深さ、 tp トラックピッ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グルーブ記録が成される光磁気ディスク
    であって、 記録再生に使用される光の波長λが685±10nmで
    あり、 トラックピッチをtp、グルーブの底部における幅を
    1、グルーブの上部における幅をt2としたときに、
    {(t1+t2)/2}/tpで表されるグルーブデュー
    ティが、0.66〜0.81の範囲内であり、 グルーブの深さt3が、54〜84nmの範囲内である
    こと、 を特徴とする光磁気ディスク。
  2. 【請求項2】 (t1+t2)/2で表されるグルーブの
    平均幅が、0.56〜0.69μmの範囲内であるこ
    と、 を特徴とする請求項1記載の光磁気ディスク。
  3. 【請求項3】 トラックピッチtpが約0.85μmで
    あること、 を特徴とする請求項1記載の光磁気ディスク。
  4. 【請求項4】 開口数NAが約0.55の光学系を用い
    て記録再生されること、 を特徴とする請求項1記載の光磁気ディスク。
JP8331952A 1996-12-12 1996-12-12 光磁気ディスク Pending JPH10172192A (ja)

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WO2015122130A1 (ja) * 2014-02-14 2015-08-20 ソニー株式会社 光記録媒体

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