JPH10171262A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH10171262A
JPH10171262A JP32680396A JP32680396A JPH10171262A JP H10171262 A JPH10171262 A JP H10171262A JP 32680396 A JP32680396 A JP 32680396A JP 32680396 A JP32680396 A JP 32680396A JP H10171262 A JPH10171262 A JP H10171262A
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JP
Japan
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intermediate transfer
roll
image
transfer belt
cleaning
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Application number
JP32680396A
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English (en)
Inventor
Nagakazu Okegawa
長和 桶川
Kuninori Kono
訓典 河野
Yoshihiro Enomoto
嘉博 榎本
Yukio Hayashi
幸男 林
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接触除電方式の除電手段を具備した構成にお
いても中間転写体の速度変動を抑制し、色ずれやむらの
ない高品質の画像を得ると共に、除電手段をクリーニン
グ装置の下流側に近づけて配置できるので、画像形成装
置の小型化が可能であり、ユーザメンテナンスコストが
増大しない画像形成装置を提供する。 【解決手段】 中間転写体2を介してクリーニング装置
9aと除電手段10a は同一の対向部材に対向するように配
設する。さらに、中間転写体2の駆動ロール24を除電手
段10a の対向電極として用い、両者に共通の同一の対向
部材とした。そして、クリーニング装置9aと除電手段10
a は画像形成装置に対して着脱自在なユニットとして一
体的に構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、レーザー
プリンタ、ファクシミリ、あるいはこれらを複合した各
種の電子写真方式の画像形成装置に係り、特に像担持体
または中間転写体を介して形成されたトナー像を記録媒
体に転写後の上記像担持体または中間転写体に残留した
トナーを除去するクリーニング手段および残留した電荷
を除去する除電手段とを備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】画像情報に応じて形成されたトナー像を
記録媒体に転写して可視情報とする画像形成装置とし
て、無機または有機光導電性材料で構成された感光層を
外周面に有する感光体ドラムを像担持体とし、この感光
体ドラムを回転させながら上記外周面上に形成した画像
情報に応じた静電潜像を所要のトナーで現像して可視化
したトナー像を転写手段に搬送して記録媒体に転写する
工程を経てトナー像を形成するものが知られている。
【0003】そして、特にカラー画像を形成するものと
しては、感光体ドラム上に得られた複数色のトナー像を
記録媒体に直接多重転写する方式を用いたものがある。
この方式では、各色成分のトナー像を記録媒体である記
録紙等に直接多重転写するために、記録媒体の厚さや表
面特性、像担持体に対する記録媒体の搬送特性等、多く
の管理し難い要因によって記録媒体上に形成したカラー
画像の画質が劣化するという問題がある。
【0004】これに対し、特公昭49−209号公報や
特開昭62−206567号公報に開示された画像形成
技術は、感光体ドラム上に得られた各色のトナー像を一
旦中間転写体に多重転写する工程(一次転写工程)を経
た後、これを一括して記録媒体に転写する(二次転写工
程)方式を用いたものである。この方式によれば、前記
した記録媒体に直接多重転写する方式での問題を回避す
ることができ、多重転写時における画像の乱れや色ずれ
の発生を効果的に防止できると共に、多様の記録媒体を
使用できるという利点がある。
【0005】このような画像形成装置においては、転写
後の中間転写体の表面には転写されなかったトナーが残
留して付着する。この残留トナーをクリーニング装置に
よって清掃除去し、次の画像形成サイクルに悪影響を及
ぼさないようにしている。従来のこの種のクリーニング
装置としては、適切な硬度を有するゴム等の材質で形成
したブレードを用い、このブレードのエッジを像担持体
の表面に弾性力による適正な押圧力で圧接して残留トナ
ーを掻き落とすクリーニングブレード方式や、回転する
毛ブラシを像担持体の表面に摺接させて清掃するファー
ブラシ方式等が知られている。
【0006】クリーニングブレード方式はファーブラシ
方式に比べて構造が簡単で、低コスト、かつ信頼性も高
いので広く用いられている。また、このような画像形成
装置におけるクリーニング装置は、中間転写体上に各色
のトナー像の形成中はトナー像を乱さないようにするた
め中間転写体の表面から離間退避させておく必要があ
り、そのための圧接および圧接解除を行う複雑な機構を
要する。
【0007】ところで、上記した画像形成装置において
は、中間転写体上に一色毎にトナー像を多重転写した後
に記録媒体に一括して転写しているので、中間転写体の
回転速度に僅かでも変動が発生すると、画像に色ずれや
むらを生じて良好な画像が得られなくなる。上記中間転
写体の速度変動の発生原因としては、当該中間転写体の
駆動系自体の回転むらや駆動伝達系から発生する振動な
ど、多々あるが、中間転写体に圧接して直接働く外力が
回転速度に対して最も大きな影響を及ぼすことが知られ
ている。
【0008】すなわち、中間転写体表面の残留トナーを
除去するクリーニング部材がクリーニング動作時に中間
転写体に圧接すると、当該クリーニング部材の圧接力が
中間転写体の回転を抑制する制動力として働き、僅少な
速度変動を引き起こす。画像形成毎の圧接動作とその解
除動作の繰り返しにより、上記の速度変動量が次第に大
きくなり、その結果、画像に色ずれやむらを招き、良好
な再生画像が得られなくなる。特に、ブレードの弾性力
で圧接するクリーニングブレード方式を用いた場合は、
その圧接による押圧力が強いので上記した中間転写体の
速度変動が大きくなり、画質劣化が顕著に現れ易い。
【0009】この対策として、従来からも様々な手段が
提案されているが、その中でも、中間転写体として無端
ベルトなどで構成された中間転写ベルトを用いた場合に
は、当該中間転写ベルトを介してクリーニング装置のク
リーニング部材に対向して配置されてクリーニング部材
に当接する対向部材を駆動ロールとするのが望ましく、
かつ構成が簡単で効果的である。
【0010】中間転写ベルトは、駆動ロール、従動ロー
ル、テンションロールおよびバックアップロールに架張
支持され、駆動ロールの回転駆動力によって周回移動す
るように構成されている。この中間転写ベルトの駆動ト
ルクに着目すると、中間転写ベルトの駆動トルクは駆動
ロールの周面と中間転写ベルト周面の接触領域において
最も大きく、外力の影響を受け難い。中間転写ベルトの
駆動トルクは駆動ロール表面と中間転写ベルト裏面との
間の摩擦力で決定される。この摩擦力の大きさは駆動ロ
ール表面と中間転写ベルト裏面の摩擦係数の他に中間転
写ベルトのテンション(張力)、すなわち中間転写ベル
トを駆動ロール表面に押しつける力に影響される。
【0011】したがって、駆動ロールをクリーニング部
材(クリーニングブレード等)の対向部材として用いた
場合、クリーニング動作の実行中はクリーニング部材の
押圧力で中間転写ベルトを駆動ロール表面に押し付ける
ことになり、上記した摩擦力が増加して駆動トルクが増
大することになる。クリーニング部材の押圧は中間転写
ベルトに制動力を及ぼすが、駆動トルクはクリーニング
部材の押圧による上記制動力より大きく、この制動力が
中間転写ベルトの速度変動を招くことはない。
【0012】このように、中間転写ベルトのクリーニン
グ部材の対向部材を駆動ロールとすることで、中間転写
ベルトへのクリーニング部材の圧接動作とその解除動作
が中間転写ベルトの速度変動をもたらすことがなく、色
ずれやむら等の画像欠陥を無くすことができるのであ
る。ここで、中間転写体として中間転写ベルトを用いた
従来のカラー画像形成装置の構成例を説明する。
【0013】図6は中間転写ベルトを用いた従来のカラ
ー画像形成装置の構成例を説明する模式図である。図示
の画像形成装置は、潜像担持体としての感光体ドラム1
上に形成された画像情報に応じたトナー像Tを無端ベル
ト等で構成された中間転写ベルト2に転写(一次転写)
し、中間転写ベルト2上に転写されたトナー像を改めて
記録紙等の記録媒体に転写(二次転写)して所望の画像
を形成するものである。特に、カラー画像の形成にあっ
ては、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン
(C)、およびブラック(Bk)の各色に対応したトナ
ーをもつ複数の現像器5、6、7、8を備え、感光体ド
ラム1上にその一回転毎に形成した各色のトナー像を中
間転写ベルト2上で重ね合わせ転写して合成し、この合
成トナー像を記録媒体41に一括転写することでフルカ
ラー画像を形成するように構成されている。
【0014】同図において、この画像表示装置はレーザ
ー書込み部50、画像信号処理部60、作像部70、作
像制御部80からなる。潜像形成手段であるレーザー書
込み部50は画像信号処理部60で各種の補正を施した
各色の画像信号で変調されたレーザー光を出射するレー
ザー部51、結像光学系52、走査光学系53、および
ミラー54を備えている。
【0015】なお、図示の画像形成装置は画像信号処理
部60からの画像信号をレーザー部51に与えて、その
レーザー光で感光体ドラム1に潜像を書き込む形式であ
るが、プラテン上に載置した原稿に照明光を照射して得
た反射光画像情報を直接結像光学系で感光体ドラム1に
書き込んで潜像を形成する形式のものも知られている。
【0016】作像部70は潜像担持体である感光体ドラ
ム1、トナー担持体である中間転写ベルト2、一次転写
手段である一次転写ロール25、二次転写手段である二
次転写ロール3、クリーニングブレード9aを備えたベ
ルトクリーナー9、剥離爪13を有している。この作像
部70は作像制御部80により制御される。また、感光
体ドラム1の回りには帯電器12、イエロー(Y)現像
器5、マゼンタ(M)現像器6、シアン(C)現像器
7、ブラック(Bk)現像器8、ドラムクリーナー11
および除電器13が配設されており、矢印A方向に回転
される。
【0017】中間転写ベルト2は、駆動ロール24、従
動ロール21、テンションロール23、およびバックア
ップロール22に周回架張されて矢印B方向に搬送移動
される。バックアップロール22は二次転写ロール3の
対向電極を構成し、その外周にはコンタクトロール26
が所定の圧力で押接回転するように設けられており、図
示しない二次転写電源から二次転写ロール3→記録媒体
41→中間転写ベルト2→バックアップロール22→コ
ンタクトロール26→接地に至る転写電流路を構成す
る。
【0018】次に、上記構成の画像形成装置における画
像形成プロセスについて詳細に説明する。感光体ドラム
1の表面は帯電器(ここではコロトロン)12により所
定の極性の電荷で一様に帯電された後、第1色(例え
ば、イエロー)の画像信号で変調されたレーザー光で書
込み走査が行われる。この走査により当該感光体ドラム
1のレーザー書込み部分に対応した表面の電位が下が
り、第1色の画像に応じた静電潜像が形成される。
【0019】この静電潜像は感光体ドラム1の回転で現
像位置に至り、第1色の現像器5(イエロー現像器)で
トナー現像されて顕像化される。ここでは、感光体ドラ
ム1とトナーの帯電極性および現像バイアス電圧の極性
は同一である。つまり、感光体ドラム1と現像バイアス
電圧との電位差分が現像される反転現像方式を採用して
いる。
【0020】中間転写ベルト2は感光体ドラム1と略々
同一の周速度で回動し、一次転写ロール25に印加され
るトナーと逆極性の転写電界により感光体ドラム1に担
持されたイエロートナー像が中間転写ベルト2に一次転
写される。その後、感光体ドラム1はドラムクリーナー
11で残留トナーが除去されると共に、除電器13で電
荷が中和され、第2色の画像に対応した静電潜像の形成
に備える。
【0021】フルカラー画像の形成の場合は、潜像形成
から一次転写までを所要の色数だけ繰り返し、中間転写
ベルト2上に多色トナーを重畳したカラートナー像を形
成する。このため、イエロー(Y)現像器5、マゼンタ
(M)現像器6、シアン(C)現像器7、ブラック(B
k)現像器8が感光体ドラム1の周囲に順次配列されて
いる。
【0022】第2色(例えば、マゼンタ)の静電潜像も
上記と同様にしてトナー現像され、中間転写ベルト2上
に担持されている先の第1色のトナー像に重ねて転写さ
れる。以下、第3色(例えば、シアン)、第4色(例え
ば、ブラック)のトナー像についても同様にして中間転
写ベルト2上に多重転写される。その結果、中間転写ベ
ルト2上に未定着の複数色のトナー像が重畳したカラー
トナー像が形成される。この間、最終色のトナー像が転
写されるまで、ベルトクリーナー9、二次転写ロール
3、剥離爪13は中間転写ベルト2から退避した位置に
ある。
【0023】中間転写ベルト2は、全ての必要なトナー
像が一次転写された多重トナー像を担持したまま二次転
写位置に搬送される一方、トレー4から記録媒体(ここ
では、用紙)41がピックアップロール42により一枚
宛取り出され、レジストレーションロール(所謂、レジ
ロール)43で待機しつつ中間転写ベルト2上に担持さ
れたカラートナー像が中間転写ベルト2と二次転写ロー
ル3の圧接部(所謂、ニップ部)に進入するタイミング
に合わせて記録媒体41もニップ部に進入する。
【0024】二次転写部では、記録媒体41を二次転写
ロール3と中間転写ベルト2およびバックアップロール
22により挟持搬送しながら二次転写ロール3に二次転
写電源(図示せず)から印加されるトナー像の帯電極性
と逆極性の二次転写電圧がかかり、バックアップロール
22に圧接回転するコンタクトロール26を経て接地に
至る上記した転写電流路に転写電流が流れる。
【0025】この転写電界により、中間転写ベルト2と
記録媒体41を介して二次転写ロール3に圧接するバッ
クアップロール22はトナー像の帯電極性と同極性の電
位となり、中間転写ベルト2上に担持されたトナー像は
二次転写ロール3の逆極性転写電圧で記録媒体41に一
括して移転し、転写がなされる。なお、転写電流路につ
いては、コンタクトロール26に転写電圧を印加し、二
次転写ロール3側を接地する構成も可能である。
【0026】カラートナー像が転写された記録媒体41
は剥離爪13によって中間転写ベルト2から剥離され、
搬送路15により定着器16に搬入される。定着器16
は一対の定着ロール16a、16bで記録媒体41を挟
持搬送する間に加熱加圧処理してトナー像を記録媒体4
1に固定定着し、排出トレー17に排紙する。一方、ト
ナー像を記録媒体41に転写して二次転写を終えた中間
転写ベルト2はベルトクリーナー9のクリーナーブレー
ド9aによって残留トナーの除去が行われ、次の転写プ
ロセスに備える。以上で作像プロセスを終了する。
【0027】一般に、中間転写ベルト2の基材としては
半導電性特性を有するフィルム材が用いられ、その体積
抵抗率は108 〜1012Ω・cm程度に設定される。体
積抵抗率が108 Ω・cmに達しない低すぎる抵抗値で
は、一次転写あるいは二次転写を行う際に転写電界によ
って流入した電荷が前記した転写電流路から外れて中間
転写ベルト2の面方向に流れてしまい、必要な転写電界
を形成することができずに転写不良が発生する。
【0028】また逆に、体積抵抗率が1012Ω・cmを
越える高過ぎる抵抗値では、一次転写と二次転写の転写
電荷が中間転写ベルト2上に残って保持されたままとな
り、この状態で画像形成プロセスを繰り返すと中間転写
ベルト2上の残留電荷とトナー帯電電荷との間で静電結
合力が段々と増加して行くため、二次転写における転写
効率が低下してしまう。その結果、画像品質が劣化す
る。このため、転写プロセスを経て次の転写プロセスに
移る前に中間転写ベルト2上の残留電荷を除電する必要
がある。
【0029】このため従来より、高抵抗率の中間転写ベ
ルトを使用した画像形成装置に転写工程の残留電荷の除
去処理を施す除電手段を備えたものが知られている。例
えば、特開平6−161298号公報に開示されている
ように、中間転写ベルトの回転方向に対してクリーニン
グ位置より下流側、かつ一次転写位置より上流側にコロ
ナ放電器(コロトロン)やブラシローラ(帯電ブラシ)
などを用いて中間転写ベルトの表面を除電する手段を設
けている。
【0030】なお、上記のクリーニング位置とは、中間
転写ベルトの表面にクリーニング部材が接触する地点で
ある。これを詳細に説明すると、コロナ放電器やブラシ
ローラなどの除電器に中間転写ベルトを介して対向する
導電性部材からなる対向電極を設け、除電器には中間転
写ベルトの表面を中和して除電する極性の直流成分を重
畳した交流電圧または直流と交流を交互に印加して中間
転写ベルトの表面を帯電させることで残留電荷を中和し
て除電すると共に、除電電流を中間転写ベルトから対向
電極を通して接地に流すように構成されている。
【0031】上記対向電極には中間転写ベルトの回動を
考慮して導電性を有する金属ローラが広く用いられてい
る。除電方法としては上記したコロナ放電器や帯電ブラ
シなどを用いる方法の他に、金属軸材にゴム、スポンジ
等の導電性弾性層を被覆した帯電ローラを用いて中間転
写ベルトの表面に圧接する接触帯電(除電)方式も提案
されている。
【0032】帯電ローラ方式を採用した場合は、転写に
転写ローラ方式を用いた場合と同様に除電電圧電源を比
較的低電圧かつ低容量のものに設定でき、除電効率が良
く、装置の小型化が可能である。また、オゾンの発生量
も極めて少ない等の利点もそのまま有効である。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】一般に除電手段はクリ
ーニングプロセスを経て次の転写プロセスに移る前に中
間転写体の表面を除電する必要があるために、クリーニ
ング位置より下流側かつ一次転写位置より上流側に配置
するように構成される。しかしながら、前記したような
構成の画像形成装置には、次のような問題点がある。
【0034】すなわち、クリーニング位置より下流側か
つ一次転写位置より上流側の空間に除電手段と中間転写
体を介して対向電極の双方を設置するためには、そのた
めのスペースを必要とし、装置の小型化を実現すること
が困難となる。特に、対向電極は除電手段に対向し中間
転写体の裏面と接触する領域が広いほど除電領域が拡大
して除電電流が効果的に流れるので除電効率が向上す
る。このため、対向電極は一定以上の大きさが必要とな
る。例えば、対向電極に導電性ローラを採用した場合は
所定の外径以上の大きさのローラが必要となる。
【0035】この理由から、中間転写体の移動方向にお
けるクリーニング位置と除電手段に対向する除電位置と
の間隔に十分な距離を持たせなければならず、そのため
のスペースを確保する必要があった。また、除電手段に
上記の帯電ローラを用いた接触除電方式を採用した場合
は、クリーニング装置と同様に、中間転写体上に各色の
トナー像を形成中はトナー像を乱さないように帯電ロー
ラを中間転写体の表面より離間させ退避させておく必要
があり、そのために設ける圧接/解除手段を設置するた
めのスペースも必要とする。このスペースを確保しよう
とすると装置の小型化が困難であった。
【0036】ところで一般に、一次転写を考慮すると、
中間転写体の回転周期は潜像担持体(例えば、感光体ド
ラム)の回転周期に同期させる必要がある。このため、
中間転写体の長さ(所謂、周長)には、潜像担持体の周
長に対し整数倍の比率で、かつ使用する記録媒体(用紙
等)の画像領域の長さより長く(例えば、100mm)
余裕を持たせて設定されている。
【0037】この画像領域以外の部分は転写されるトナ
ー像の担持には使用されず、画像形成に寄与しない非画
像領域である。中間転写体のクリーニングと除電の開始
は、作像プロセスの1サイクル毎の画像間のずれを考慮
して画像領域の最先端以前の地点から開始する必要があ
る。例えば、クリーニング装置のクリーニングブレード
および除電器の帯電ローラは画像領域先端手前の非画像
領域内で中間転写体(中間転写ベルト)に接触していな
ければならず、帯電ローラはクリーニングブレードと同
時かあるいは僅かに遅れて中間転写ベルトに接触するタ
イミングとする必要がある。
【0038】ところが、上記したように非画像領域は所
定の僅かな長さであるため、クリーニング位置と除電位
置の距離はなるべく短いほうが望ましいことになる。こ
の距離が長いと、クリーニングブレードおよび帯電ロー
ラを同時かあるいは僅かに遅れて中間転写ベルトに接触
させても非画像領域よりはみ出してしまうため、中間転
写体に接触するタイミングを別個に制御調整する機能を
備えさせなければならず、装置の複雑化を招いてしま
う。このことからも装置の小型化が困難であるという問
題がある。
【0039】また、除電手段に帯電ローラ除電方式を用
いた場合は、さらに別の問題が生じる。中間転写体に対
し、クリーニング部材の他に、新たに帯電ローラの圧接
/圧接解除手段が加わることになる。すなわち、圧接と
圧接解除間の動作の繰り返しにより速度変動が生じ易く
なる。
【0040】上記したように、クリーニング部材を駆動
ローラに対向させて中間転写体上を押圧するようにして
も、帯電ローラという新たな圧接手段が加わるので、圧
接時の制動力により中間転写体に速度変動が発生し、そ
の結果、画像に上記したような色ずれやむらの欠陥が生
じてしまう。さらに、帯電ローラ等の除電手段を備える
場合、この帯電ローラ等の除電手段はクリーニング部材
(クリーニングブレード等)と同様に消耗品に位置ずけ
られるため、クリーニング部材に加えて所定の部品寿命
時間で帯電ローラ等のメンテナンスや交換サービス作業
が必要となる。このため、サービスコストが上乗せさ
れ、ユーザのコスト負担が増大するという問題があっ
た。これは、除電手段としてコロナ放電器や帯電ブラシ
等を用いた場合でも同様である。
【0041】ここで、中間転写体を用いた従来のカラー
画像形成装置におけるクリーニング装置の概略構造を説
明する。図7は中間転写体を用いた従来のカラー画像形
成装置におけるクリーニング装置の概略構造を説明する
模式図である。同図において、中間転写体(中間転写ベ
ルト)2を架張するバックアップロール22と駆動ロー
ル24の間にクリーニング装置(ベルトクリーナー)9
と帯電器10が設置され、その各対向部材として中間転
写ベルト2の裏面にクリーナー対向ロール27と除電対
向ロール27aが配置されている。
【0042】バックアップロール22は金属軸22aの
外周に固定された絶縁性弾性層22bに半導電性薄層2
2cを被覆して構成され、接地されたコンタクトロール
26が外周に押接している。このバックアップロール2
2に対し、中間転写ベルト2を介して二次転写ロール3
が対向配置されている。二次転写ロール3は金属軸(導
電性ロール軸)3aに固定された導電性弾性層3bに導
電性薄層3cが被覆されてなり、導電性ロール軸3aに
二次転写電源3dが接続されている。
【0043】二次転写ロール3は中間転写ベルト2に対
して矢印Fで示した離接動作し、二次転写時は中間転写
ベルト2に押接するように動作する。記録媒体41は二
次転写時に中間転写ベルト2と二次転写ロール3の間に
挟持されて矢印C方向に通過する。クリーニング装置す
なわちベルトクリーナー9はクリーニングブレード9
a、ブレード支持体9b、クリーナー回転支点9c、ト
ナー排出オーガー9d、クリーナーカム9eおよびフィ
ルムシール9fとから構成されている。クリーナーカム
9eは軸9gに偏心して回転可能に取り付けられてお
り、クリーナーカム9eの矢印D方向の偏心回転でベル
トクリーナー9を矢印E方向に回動させ、中間転写ベル
ト2に対して押接と押接解除(離間退避)動作が行なわ
れる。
【0044】また、除電器10は除電ロール10a、除
電器回転支点10b、除電器カム10cとから構成さ
れ、除電ロール10aに除電電源10cから所定の除電
電圧が印加されている。除電カム10eも軸10gを中
心とした矢印D’方向の偏心回転で除電器10を矢印
E’方向に回動させ、中間転写ベルト2に対して押接と
押接解除(離間退避)動作が行なわれる。
【0045】二次転写部のバックアップロール22より
中間転写体(中間転写ベルト2)の回転方向に距離L0
だけ下流側にクリーニング装置9が配置されている。二
次転写部を通過した中間転写ベルト2の画像領域がこの
クリーニング装置9の設置位置に到達する直前、未定着
のトナー像を乱さないように中間転写ベルト2から離間
退避していたベルトクリーナー9はクリーナーカム9e
の回転に伴い揺動してベルトクリーナー9に係止された
クリーニングブレード9aのエッジを中間転写ベルト2
を介して対向ロール27に弾性力で押圧させる。そし
て、中間転写ベルト2の画像領域上の残留トナーを掻き
落として清掃を行う。フィルムシール9fは掻き落とさ
れたトナーが再び中間転写ベルト2に付着しないように
当該中間転写ベルト2に当接しており、上記トナーはオ
ーガ9d側に集められて図示しない排出容器に排出され
る。
【0046】さらに、中間転写ベルト2上のクリーニン
グ位置より当該中間転写ベルト2の回転方向に距離L1
だけ下流側には除電ロール10aを有する除電器10が
配置されている。ベルトクリーナー9と同様に、中間転
写ベルト2から離間退避していた除電器10がベルトク
リーニング装置9と略同時タイミングで除電器カム10
cの回転で対向する対向電極27aに中間転写ベルト2
を介して図示しないスプリングの弾性力で押圧される。
【0047】その後、除電ロール10aは中間転写ベル
ト2の移動に伴って従動しながら除電電源10cから印
加される除電電圧で中間転写ベルト2の表面を除電す
る。この除電による電流(除電電流)は中間転写ベルト
2を介して除電対向ロール27aを経て接地に流れる。
中間転写ベルト2の画像領域のクリーニングおよび除電
が終了すると、再びクリーナーカム9eおよび除電カム
10eの回転でクリーニング装置9と除電器10は中間
転写ベルト2から離間して退避位置に戻される。
【0048】上記したように、対向電極ロール27aは
除電効率を良くするために所定の大きさが必要で、対向
ロール27と共に外径が28mmφとしている。また、
クリーナーカム9eおよび除電カム10eの設置スペー
スも要する。従って、クリーニング位置と除電位置の距
離L1 は十分に確保する必要があり、中間転写ベルト2
の非画像領域の長さ以内に収めることが困難である。
【0049】そこで、やむを得ずベルトクリーナー9と
除電ロール10の圧接タイミングをそれぞれ独自に制御
して非画像領域内で圧接/圧接解除するようにしてい
る。このため画像表示装置自体が大型になっていた。こ
れに加えて、クリーニングブレード9aと除電ロール1
0が略同時に中間転写ベルト2に押接するので中間転写
ベルト2の回転移動に抗する制動力が増大し、そのため
中間転写ベルト2は駆動ロール24の摩擦力に抗してス
リップし始め、速度変動が発生してしまい、その結果、
色ずれやむらの画像欠陥を招いていた。
【0050】本発明の目的は上記従来技術の諸問題を解
消すべくなされたものであり、中間転写体を備えた画像
形成装置のクリーニング装置に関し、特に帯電ローラ等
を用いた接触除電方式の除電手段を具備した構成におい
ても中間転写体の速度変動を抑制し、色ずれやむらのな
い高品質の画像を得ると共に、除電手段をクリーニング
装置の下流側に近づけて配置できるので、画像形成装置
の小型化が可能であり、ユーザメンテナンスコストが増
大しない画像形成装置を簡単で安価な構成で提供するこ
とにある。
【0051】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る画像形成装置は次の機能を有する構成
とすることで達成される。すなわち、中間転写体を介し
てクリーニング装置と除電手段は同一の対向部材に対向
するように配設する。さらに、中間転写体の駆動ロール
を除電手段の対向電極として用い、両者に共通の同一の
対向部材とする。そして、クリーニング装置と除電手段
は画像形成装置に対して着脱自在なユニットとして一体
的に構成する。
【0052】すなわち、請求項1に記載の第1の発明は
画像情報に応じて形成されたトナー像を担持し回転する
像担持体と、直接または中間転写体を介して像担持体上
に担持されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段
と、転写後の像担持体または中間転写体上に残留するト
ナーを除去するクリーニング手段と、像担持体または中
間転写体の回転方向に対しクリーニング手段の設置位置
より下流かつ転写手段の上流に像担持体または中間転写
体に残留する電荷を除去する除電手段とを少なくとも具
備した画像形成装置において、前記クリーニング手段と
除電手段とを前記像担持体または中間転写体を介して共
通の対向部材に対向させたことを特徴とする。
【0053】また、請求項2に記載の第2の発明は、第
1の発明における前記像担持体または中間転写体を駆動
ロールと従動ロール含む複数のロールに架張支持される
無端ベルト状回転体で構成すると共に、前記クリーニン
グ手段と除電手段を上記無端ベルト状回転体を介して上
記駆動ロールまたは従動ロールの1つに共通に対向させ
たことを特徴とする。
【0054】さらに、請求項3に記載の第3の発明は、
第2の発明における前記クリーニング手段と除電手段は
一体的に構成された着脱自在なユニットとしたことを特
徴とする。なお、上記第2の発明における前記クリーニ
ング手段と除電手段を上記無端ベルト状回転体を介して
共通に対向させる部材として、駆動ロールまたは従動ロ
ールとが別個の設置した弧状対向部材等の中間転写体の
移動を案内すると共に除電電流を接地に流すことが可能
な適宜形状の導電性部材とすることもできる。
【0055】上記各発明の構成による効果は、下記の記
述を参照して明らかになるであろう。
【0056】
【発明の実施の形態】以下、本発明による画像形成装置
の実施の形態につき、実施例の記載を参照して詳細に説
明する。図1は本発明による画像形成装置を模式的に示
す概略構成図であって、前記図6と同一符号は同一機能
部分に対応する。
【0057】同図において、画像形成装置は潜像担持体
としての感光体ドラム1と、無端ベルト等で構成された
中間転写体としての中間転写ベルト2と、イエロー、マ
ゼンタ、シアンおよびブラックの各色に対応した現像器
5、6、7、8と、中間転写ベルト2を張架するための
複数のロール21、22、23、24と、一次転写ロー
ル25と、定着器16とを具備すると共に、中間転写ベ
ルト2の周囲には剥離爪13およびクリーニングブレー
ド9aと除電ロール10aを備えたクリーナー/除電ユ
ニット90が中間転写ベルト2に接離可能に配設されて
いる。
【0058】ロール24は中間転写ベルト2を回転させ
る駆動ロールであり、駆動ロール24を囲むようにクリ
ーニングブレード9aと除電ロール10が対向配置され
ている。同図では従動ロールを1個のみとしているが、
これに限るものではなく中間転写ベルトの架張形式に応
じて2個あるいはそれ以上が用いられる。また、記録媒
体としての転写用紙41の搬送路に面した二次転写位置
においては、中間転写ベルト2を張架して対向電極とし
ても機能するバックアップロール22とバックアップロ
ール22に中間転写ベルト2を介して接離可能に押接す
る二次転写ロール3とから構成されている。なお、図の
左側には転写用紙41を収納するための用紙トレー4を
備えている。
【0059】以下、上記構成の作像プロセスを説明す
る。先ず、感光体ドラム1の矢印A方向への回転に伴
い、その表面が帯電器12により所定の極性の電荷で一
様に帯電される。この帯電面に対し、レーザー書込み部
50から第1色(例えば、イエロー)の画像情報で変調
されたレーザー光の書込み走査により第1色の静電潜像
が形成される。この第1色の静電潜像は第1色の現像器
5により現像されて一次転写部に至る。
【0060】一次転写部では、感光体ドラム1と接して
略同周速同方向に回転する中間転写ベルト2の背面(裏
面)に一次転写ロール25が押接し、感光体ドラム1に
担持された第1色(イエロー)のトナー像を中間転写ベ
ルト2の表面に転写する。第1色(イエロー)のトナー
像を転写した感光体ドラム1はドラムクリーナー11で
残留トナーの除去がなされ、除電器13で表面の電荷が
中和された後、再び帯電器12で一様な帯電がなされ
る。
【0061】次に、感光体ドラム1は第2色(マゼン
タ)の静電潜像が形成され、第2色(マゼンタ)の現像
器6で現像され、第2色のトナー像が形成される。この
第2色(マゼンタ)のトナー像は一次転写部で中間転写
ベルト2上に担持されている第1色(イエロー)のトナ
ー像に重ねて転写される。以下、同様にして第3色(シ
アン)、第4色(ブラック)のトナー像が中間転写ベル
ト2上に重ね転写される。その結果、中間転写ベルト2
上にはフルカラーのトナー像が形成される。
【0062】全ての色のトナー像の一次転写が終了し、
中間転写ベルト2が回動して二次転写ロール転写部に上
記フルカラーのトナー像が到達するタイミングに合わせ
て、用紙トレー4からピックアップロール42により取
り出されてレジロール43で待機していた転写用紙41
が二次転写転写部に給送される。二次転写部では、最終
色のトナー像が中間転写ベルト2に一次転写されるまで
未定着のトナー像を乱さないように中間転写ベルト2か
ら離間退避していた二次転写ロール3が中間転写ベルト
2に押接して中間転写ベルト2の駆動力により従動回転
しながら二次転写電源(図示せず)から転写電圧が印加
される。
【0063】転写用紙41は中間転写ベルト2の二次転
写ロール3側に重ね合わせられて中間転写ベルト2と二
次転写ロール3のニップ部に進入し、多重転写されたフ
ルカラーのトナー像を上記転写電圧の印加で形成される
転写電界によって転写用紙41上に一括転写される。フ
ルカラーのトナー像が転写され二次転写部を通過した転
写用紙41は剥離爪13によって中間転写ベルト2から
剥離されて用紙搬送部材15で定着器16に搬送され
る。転写用紙41は定着器16の加熱ロール16aと加
圧ロール16bの間を通過することでトナーが加熱加圧
されて固定定着がなされ、排紙トレー17に排出され
る。
【0064】一方、二次転写部を通過した中間転写ベル
ト2はクリーニング部に至り、未定着のトナー像を乱さ
ないように中間転写ベルト2から離間退避していたクリ
ーナー/除電ユニット90のクリーニングブレード9a
が中間転写ベルト2に圧接して残留トナーを掻き落とし
清掃して除去する。この際、クリーニングブレード9a
と同様に中間転写ベルト2から離間退避していた除電ロ
ール10aがクリーニングブレード9aと略々同時に中
間転写ベルト2に当接し、中間転写ベルト2の駆動力で
従動しながら除電電源(図示せず)から印加される除電
電圧で一次と二次の転写電界により中間転写ベルト2上
に残留した電荷を中和し、中間転写ベルト2の表面を除
電する。この除電電流は中間転写ベルト2を介して駆動
ロール24を経て接地に流れる。
【0065】なお、この他の動作は前記図6での説明と
同様なので説明は省略する。上記本発明に係る画像形成
装置では、クリーニング手段と除電手段は共に同一の対
向部材である駆動ロールに対向するように配設され、そ
して中間転写体の駆動ロールを上記の対向部材とするこ
とで駆動ロールはクリーニング手段の対向部材として中
間転写体を介して当該クリーニング装置のクリーニング
部材に圧接するだけでなく、除電手段の対向電極として
除電電流を接地に逃がすように機能する。
【0066】さらに、クリーニング手段と除電手段は画
像形成装置に対して着脱自在なユニットとして一体化す
ることにより、その交換、修理等のメンテナンス作業が
容易になる。すなわち、中間転写体の回転方向に対しク
リーニング位置より下流側に当該中間転写体の表面を除
電する除電手段を備えると共に、中間転写体を介してク
リーニング手段と除電手段が同一部材に対向するように
配設することにより、除電手段の対向部材として新たな
対向電極を設ける必要がないため、スペースの増大を要
しない。すなわち、クリーニング手段が中間転写体を介
して当接する対向部材と除電手段の対向電極を同一部材
としたことで必要なスペースはこの対向部材を設置する
スペースだけでよい。また、中間転写体の移動方向にお
けるクリーニング位置と除電手段を対向させる除電位置
の距離を上記同一部材の対向面の長さに対応して中間転
写体上の非画像形成領域の長さ以下の距離まで近づける
ことができ、画像形成装置の小型化が可能となる。
【0067】また、上記除電手段とクリーニング手段を
共に中間転写体の駆動ロールに対向させたことで、帯電
ローラ方式の除電手段を採用することで中間転写体に新
たに圧接手段が加わる場合でも、クリーニング手段の圧
接の際と同様に駆動ロールの駆動トルクに加えて双方の
圧接手段の押圧力で増加した摩擦力により速度変動を相
殺し、中間転写体の速度変動の発生を防止することが可
能となり、色ずれやむらの画像欠陥を無くすことができ
る。
【0068】さらに、同一の中間転写体の駆動ロールに
対向させる上記除電手段とクリーニング手段を一体化す
ると共に画像形成装置に対して着脱自在なユニットに構
成したことで、クリーニング手段および除電手段の何れ
か一方が故障あるいは部品寿命時間に達して交換作業が
必要な場合でも、上記ユニットを交換するだけで良いの
で交換作業が簡単で、かつ短時間に完了できる利便性を
提供できる。したがって、ユーザのメンテナンスコスト
はクリーニング手段と除電手段のそれぞれが単体の場合
に比べて増加することがなく、ユーザ自身が交換作業を
実施することでメンテナンスコストを下げることも可能
である。
【0069】このように、本発明による画像形成装置に
よれば、色ずれやむらの画像欠陥の無い良好な画像を得
ることができると共に、装置の小型化が可能で、ユーザ
メンテナンスコストが安価な画像形成装置を提供でき
る。以下、本発明の種々の実施例を図面を参照して詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではなく、前記特許請求の範囲に記載された発明の精
神を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
【0070】〔実施例1〕図2は本発明による画像形成
装置の第1実施例の要部を説明する模式図であって、図
1および図6と同一符号は同一機能部分に対応する。中
間転写ベルト2はアクリル、塩化ビニル、ポリエステ
ル、ポリカーボネート、ポリイミド等の樹脂または各種
ゴムにカーボンブラック等の帯電防止剤を適当量含有さ
せ、例えば厚さ0.05〜0.15mmの無端フィルム
状に形成されており、その体積抵抗率は1010〜1016
Ω・cmの範囲に調整されている。
【0071】二次転写ロール3の構造は特に限定される
ものではないが、例えば金属軸3aの外周に固定された
導電性弾性層3bに層厚が10〜20μmの導電性薄層
3cを被覆して構成される。この転写ロール3の体積抵
抗率は導電性ロール軸3aと導電層3b,3cを合わせ
た値で概ね104 〜108 Ω・cmの範囲に設定され、
その硬度はアスカCで20〜40°の範囲に調整され
る。
【0072】導電性弾性層3bの弾性体材料としては、
抵抗を調整するためのカーボンブラックを分散したシリ
コンゴム、ウレタンゴム、EPDM等の樹脂、あるいは
これらの発泡体が採用される。導電性薄層3cは、二次
転写ロール3の導電度や硬度および平滑性を制御して適
切な転写電界を付与する機能をもつ。また、中間転写ベ
ルト2に圧接時の衝撃の緩和や、二次転写ロール3に付
着したトナーをクリーニングブレードで除去する際の良
好なクリーニング性能を確保する機能もある。この導電
性薄層3cの材質としては、カーボンブレードを含有し
たフッ素系樹脂、ポリウレタンまたは導電性樹脂が使用
される。なお、上記の二次転写ロール用のクリーニング
ブレードは図示していないが、中間転写ベルト2用のク
リーニングブレードと同様の材料で形成され、二次転写
ロール3が中間転写ベルト2から退避した位置において
当該導電性薄層3cに摺接するように配置されている。
【0073】二次転写ロール3の対向電極を構成するバ
ックアップロール22は単層あるいは多層構造の何れで
も良い。例えば、2層構造の場合は、金属軸22aの外
周に固定された絶縁性弾性層22bに層厚10〜200
μmの半導電性薄層22cを被覆して構成される。この
バックアップロール22の表面抵抗率は107 〜10 11
Ω/□の範囲に制御される。半導電性薄層22cの材質
は抵抗を調整するためのカーボンブラックを分散したフ
ッ素系樹脂、ポリウレタンまたはその他の導電性樹脂が
使用可能である。
【0074】バックアップロール22の半導電性薄層2
2cの表面には、中間転写ベルトとの当接位置から周方
向に20〜40mmの距離にコンタクトロール26が接
している。このコンタクトロール26の外径は10〜2
0mmφで、例えばステンレス、アルミニウム等の導電
性材料で構成され、バックアップロール22を接地して
転写に供された電荷を逃がすためのアースロールとして
機能する。
【0075】二次転写部を通過した中間転写ベルト2は
クリーニング部に至り、クリーナー/除電ユニット90
のクリーニングブレード9aが中間転写ベルト2に圧接
して残留トナーを掻き落として除去する。クリーニング
ブレード9aはクリーナー/除電ユニット90に一端を
固定したブレード支持体9bに支持され、遊端のエッジ
を中間転写ベルト2に対して、その移動方向下流側より
鋭角の角度(15〜25°)を保持して当該中間転写ベ
ルト2の表面に圧接するよう構成した、所謂ドクターブ
レード方式である。
【0076】クリーニングブレード9aは厚さ1〜2m
m程度の硬質ポリウレタンを材料とし、板厚が1〜5m
m程度の鋼板またはアルミニウムからなるブレード支持
体9bに一端を張り付け固定される。このクリーニング
ブレード9aとブレード支持体9bは中間転写ベルト2
上のトナー像形成領域の幅を僅かに越えた長さ(例え
ば、300mm)に設定される。ブレード支持体9bは
クリーニング/除電ユニット90に支持され、ユニット
カム90gの矢印H方向の回転で回転支軸9cを中心に
矢印G方向に5〜10°の所定角度で回転揺動して中間
転写ベルト2にクリーニングブレード9aを圧接および
圧接解除するように構成されている。
【0077】また、クリーナー/除電ユニット90内で
クリーニングブレード9aの下方には、フィルムシール
9fが中間転写ベルト2に当接して配置され、掻き落と
したトナーを受けてオーガ9d側に集め、集めたトナー
をオーガー9dで排出する。なお、このオーガー9dは
スパイラル状のコイルにて構成されており、このコイル
の回転でトナーをクリーナー/除電ユニット90の外に
設けた排出容器に搬送する。
【0078】クリーナー/除電ユニット90の上方には
除電ロール10aが一体的に取り付けられており、クリ
ーナー/除電ユニット90の回転揺動に伴って中間転写
ベルト2の表面上のクリーニングブレード9aの圧接位
置より20〜30mm下流側の位置で中間転写ベルト2
の表面に図示しないスプリングによって所定の圧力で圧
接する。
【0079】除電ロール10aの圧接タイミングはクリ
ーニングブレード9aと略同時であり、この押圧力は4
N〜10Nにスプリングの弾性力を設定して得られる。
除電ロール10aは中間転写ベルト2に従動回転しなが
ら除電電源10cより直流成分に交流成分を重畳した除
電電圧が印加される。この除電電圧は概ね直流0.5〜
1kV、周波数0.5〜1.5kHzの範囲の交流電圧
を5〜15kVの範囲で重畳させて印加し、この除電電
圧で一次と二次の転写電圧によって中間転写ベルト2上
に残留する電荷を中和して中間転写ベルト2の表面を除
電する。除電電流は除電ロール10aが中間転写ベルト
2に圧接して従動回転している間、中間転写ベルト2を
介して駆動ロール24を通して接地に流れる。
【0080】除電ロール10aはステンレス軸に層厚3
〜10mmの導電性弾性層を被覆して、その外径は12
〜22mmφに形成されている。この導電性弾性層は導
電剤を適量配合した発泡シリコンゴム、ウレタンゴム、
またはEPDMゴム等が使用できる。この除電ロールの
体積抵抗率は概ね107 Ω・cm以下にすれば良く、硬
度はアスカCで30〜50°に構成している。
【0081】駆動ロール24は中間転写ベルト2を介し
てクリーニングブレード9aと除電ロール10aに対向
して接するように配置され、中間転写ベルト2を架張し
ながら図示しない駆動系から伝達される回転駆動力で駆
動される。駆動ロール24は外径が15〜25mmφの
ステンレス軸の外周に中間転写ベルト2の接触面との摩
擦係数を制御するためのコーティングを施してある。通
常、このコーティング材としてはウレタン樹脂塗料など
が用いられるが、本実施例では駆動ロール24は除電電
流路を形成しており、導電体とする必要があるので導電
性樹脂塗料を50〜200μmに均一に塗布し、表面抵
抗率を106 Ω/□以下に制御している。
【0082】クリーニングブレード9aと除電ロール1
0aが中間転写ベルト2の画像領域をクリーニングおよ
び除電し終えると、ユニットカム90gが軸10g回り
に回転することによりクリーナー/除電ユニット90が
矢印G方向に回動してクリーニングブレード9aと除電
ロール10aは中間転写ベルト2の非画像領域で当該中
間転写ベルト2の表面から離間し、次のクリーニングお
よび除電サイクルに備える。
【0083】ここで、上記第1実施例をさらに具体的に
説明する。中間転写ベルト2は厚さ0.1mmのポリイ
ミドフィルムを基材として用い、このフィルムの表面に
平滑性と抵抗制御のための表面処理剤(例えば、フッ素
系樹脂塗料)を塗布してその体積抵抗率を1012〜10
14Ω・cmの範囲に調整した。
【0084】二次転写ロール2は径が10mmφのステ
ンレス軸3aに固定した導電性弾性層3bに表面に層厚
が15μmの導電性薄層3cを被覆して外径を28mm
φとしたゴムローラを用いた。導電性弾性層3bにはカ
ーボンブラックを含有した発泡シリコンゴムを、導電性
薄層3cにはカーボンブラックを含有したフッ素樹脂を
用いた。
【0085】この転写ロール3の体積抵抗率はローラ軸
3aと導電層3b,3cを合わせて104 〜106 Ω・
cmであり、硬度はアスカCで30°としてある。バッ
クアップロール22は径が10mmφのステンレス軸2
2aに弾性層22bおよび層厚が10μmの半導電性フ
ィルム層22cを被覆した外径が28mmφのゴムロー
ラを用いた。弾性層22bには絶縁性ウレタンゴムロー
ラ、フィルム層22cはカーボンブラックを含有したフ
ッ素樹脂からなり、バックアップロール22の表面抵抗
率は108 〜109 Ω/□である。なお、硬度はアスカ
Cで35°である。
【0086】また、コンタクトロール26には外径14
mmφのステンレス製金属ロールを用いた。クリーナー
/除電ユニット90を構成するクリーニングブレード9
aはドクターブレード方式を採用した。このクリーニン
グブレード9aは厚さ2mmの硬質ポリウレタンを材料
とし、板厚が3mmのアルミニウム板のブレード支持体
9bに一端を張り付け固定し、長手方向(中間転写ベル
ト2の幅方向)長さを300mmに設定した。また、中
間転写ベルト2に対してその移動方向下流側より20度
の角度を保持して中間転写ベルト2上に圧接するように
構成した。
【0087】クリーナー/除電ユニット90を構成する
除電ロール10aは、径8mmφのステンレス軸にEP
DMからなるゴムロールの導電性弾性層を被覆して外径
が15mmφに構成した。この導電性弾性層はカーボン
ブラックを分散して、体積抵抗率を105 〜106 Ω・
cmに、硬度をアスカCで40°に設定した。また、除
電ロール10aを中間転写ベルト2に押圧するスプリン
グ(図示せず)は弾性力を4Nに設定し、当該除電ロー
ル10aの長手方向両端に各2個設置する。
【0088】除電ロール10aに印加する除電電圧とし
て、一例として直流電圧に交流電圧を重畳させたものを
印加した場合に優れた除電性能が得られた。なお、本実
施例では、除電電圧として直流成分を重畳しないでも十
分な除電がなされた。特に、除電前の表面電圧が−15
0Vである中間転写ベルト2上に上記除電ロール10a
を圧接し、直流1kVに周波数100Hz、2kVrm
sの交流重畳電圧を印加したところ、印加直後の中間転
写ベルト2の表面電圧は0〜+50Vに除電された。
【0089】駆動ロール24は外径22mmφのステン
レス軸の外周に中間転写ベルト2の接触面として当該中
間転写ベルト2の幅方向に長さ330mmにわたって炭
素系粒子を含有した導電性樹脂塗料を層厚100μmに
均一に塗布し、表面抵抗率を105 Ω/□以下に設定し
た。上記駆動ロール24を用いて図2に示した画像形成
装置にてカラー画像形成サイクルを200サイクル連続
で繰り返したが形成画像に色ずれやむらの欠陥は生じな
かった。
【0090】このように、本実施例によれば、十分なク
リーニング効果と十分な除電性能が得られ、中間転写ベ
ルト2の速度変動に影響することなく中間転写ベルト2
に残留するトナーと電荷を除去でき、色ずれやむらの画
像欠陥の無い高品質の画像をえることができた。図3は
本実施例におけるクリーナー/除電ユニットの具体的な
構成例を説明する概略斜視図であって、19aと19b
は側板、19cと19dは取り付けシャフト、19gと
19hは除電ロール装架ブラケット、19iは側板19
aと19bの連結板、19jはスライドベアリング、1
9kはスプリング、19mは押圧接触端子、19nは除
電電源ライン、19pはスライドレール、91はカバー
である。なお、図2と同一符号は同一部分に対応する。
【0091】このクリーナー/除電ユニット90は連結
板19iで固定された側板19a,10bにクリーニン
グブレード9aと除電ロール10aを一体的に収納し、
全体をカバー91で覆ってユニットに構成されている。
クリーニングブレード9aはブレード支持体9bで支持
され、連結板19iにネジ止めされている。このクリー
ニングブレードの下方(中間転写ベルトの移動方向上
流)に近接して上記クリーニングブレード9aで掻き落
とされたトナーが中間転写ベルト2に再度付着するのを
抑制すると共に、上記トナーをオーガ9d側に集めるた
めのフィルムシール9fが設置されている。
【0092】オーガ9dは回転するスパイラルコイルを
内蔵して上記掻き落とされたトナーをこのスパイラルコ
イルの回転で図示しない排出容器に排出する。クリーニ
ングブレード9aの下流側には除電ロール装架ブラケッ
ト19gと19hのスライドベアリング19jに装架さ
れて除電ロール10aが配置されている。このスライド
ベアリング19jは除電ロール装架ブラケット19gと
19hのスライドレール19p上を中間転写ベルト2方
向に進退可能に係合し、スプリング19kで後退側を支
承されている。
【0093】また、除電ロール10aの導電性軸端には
押圧接触端子19mが弾接して除電電源ライン19nを
介して高圧電源に接続している。クリーニングブレード
9fと除電ロール10aを装架した側板19aと19b
の植立された取り付けシャフト19cと19dはカバー
91のシャフト支持穴(図示せず)に係合されて一体化
ユニットを構成し、カバー91の所要部分に植立した回
転支軸(図示せず)を画像形成装置の機枠に設けた回動
穴(図示せず)に係合させて前記図2に示した矢印G方
向に揺動可能として、カム90gの回転でクリーナー/
除電ユニット90を中間転写ベルト2に対して進退させ
るように構成している。
【0094】このような構成をもつクリーナー/除電ユ
ニット90を用いることで、画像形成装置へのクリーナ
ー/除電ユニット90の着脱が容易になる。 〔実施例2〕図4は本発明による画像形成装置の第2実
施例の要部を説明する模式図であって、図2と同一符号
は同一機能部分に対応する。
【0095】この実施例では中間転写ベルト2、転写ロ
ール3、バックアップロール22、コンタクトロール2
6は図2と同一構成のものを使用している。そして中間
転写ベルト2を駆動する駆動ロール24は同図の左側に
配置され、先の第1実施例で駆動ロールが設置されてい
た箇所に従動ロール21aを配置してこれをクリーナー
/除電ユニット90の対向部材としている。
【0096】また、クリーナー/除電ユニット90を構
成する除電手段としてコロナ放電器10dを用いてい
る。この実施例では、以下に説明するように、除電手段
にコロナ放電器10dを用いた非接触帯電法を採用して
いるため、前記した中間転写ベルト2に大きな速度変動
を与える懸念はない。
【0097】すなわち、除電手段として使用されるコロ
ナ放電器10dは、厚さ1mm程度のステンレス板から
なるシールド10eの中央にワイヤー線(コロナワイヤ
ー)10fを架張して構成される。シールド10eの外
径寸法は、高さが12mm、ベルト移動方向の幅は20
mmであり、 ワイヤー線10fは径が60μmφのタ
ングステン線を用いる。
【0098】このワイヤー線10fに0.5〜2kVの
直流電圧に周波数0.5〜1.0kHzの交流電圧を5
〜20kVの範囲で重畳させた除電電圧を印加したとこ
ろ、除電ロールと同様に優れた除電性能を示した。特
に、直流2kVに周波数600Hz、5kVrmsの交
流重畳電圧を印加した場合は、除電直後の中間転写ベル
ト2の表面電圧は0V近くに除電された。
【0099】本実施例のクリーナー/除電ユニット90
の中間転写ベルト2への離接機構は前記実施例と同様で
あるので説明は省略する。なお、この実施例におけるク
リーナー/除電ユニット90は、前記図3で説明した構
成の除電ロールに代えてコロナ放電器10eを設置した
ものを用いる。本実施例によれば、除電ロールに代えて
コロナ放電器を用いることにより、十分なクリーニング
効果と十分な除電性能が得られ、中間転写ベルト2の速
度変動に影響することなく中間転写ベルト2に残留する
トナーと電荷を除去でき、色ずれやむらの画像欠陥の無
い高品質の画像をえることができた。除電ロールに代え
てコロナ放電器を用いることにより、除電ロールを用い
た前記実施例と同様の効果を得ることができる。
【0100】〔実施例3〕図5は本発明による画像形成
装置の第3実施例の要部を説明する模式図であって、図
2と同一符号は同一機能部分に対応する。この実施例で
も、中間転写ベルト2、転写ロール3、バックアップロ
ール22、コンタクトロール26を含む二次転写部の構
成は前記各実施例の構成をそのまま使用している。
【0101】この実施例は、クリーナー/除電ユニット
90を構成する除電手段として前記各実施例の除電ロー
ルやコロナ放電器に代えて除電ブラシロール10hを用
い、駆動ロール24は図の左方に配置され、除電ブラシ
ロール10hの対向電極として1mm厚のステンレス板
を弧状に加工し、表面を平滑に仕上げた弧状対向電極2
8を用いたものである。なお、クリーニング手段は前記
実施例と同様のクリーニングブレード9aを用いてい
る。
【0102】除電ブラシロール10hは、アルミニウム
製の中空軸に300デニールのナイロン系導電性繊維を
1平方インチ(6.45cm2 )あたり2000本織り
込んだ外径24mmφのブラシロールである。この除電
ブラシロール10hは、その先端の0.5〜1.5mm
を中間転写ベルト2に接触回転される。このときの接触
圧力は極力弱くし、除電電圧は直流0.5〜1kVに周
波数0.1〜1kHzの交流電圧を1〜10kVの範囲
で重畳させて印加する。
【0103】本実施例のクリーナー/除電ユニット90
の中間転写ベルト2への離接機構は前記実施例と同様で
あるので説明は省略する。なお、この実施例のクリーナ
ー/除電ユニットは前記図3のクリーナー/除電ユニッ
トの除電ロールの位置に除電ブラシロール10hを取り
付けて構成する。このような構成によっても同様に、十
分なクリーニング効果と十分な除電性能が得られ、中間
転写ベルト2の速度変動に影響することなく中間転写ベ
ルト2に残留するトナーと電荷を除去でき、色ずれやむ
らの画像欠陥の無い高品質の画像を得ることができた。
【0104】なお、本実施例では対向電極を駆動ロール
とは別個の部材(弧状対向電極)としたが、第1および
第2実施例と同様に、駆動ロールを対向電極とすること
もできる。以上、本発明の各種実施例を説明したが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、特許
請求の範囲に記載された発明の要旨の範囲内で種々の変
更を行うことが可能である。本発明の変形例を以下に記
述する。
【0105】上記実施例では、中間転写体を無端ベルト
を用いた中間転写ベルトで構成した場合を説明したが、
本発明は像担持体に無端ベルトで構成した感光体ベルト
を用いてこの感光体ベルトに形成したトナー像を記録媒
体に直接転写する方式の画像形成装置にも同様に適用で
きる。また、前記実施例では、除電手段として除電ロー
ル、コロナ放電器、あるいは除電ブラシを用いている
が、この他に導電性フィルムや導電性ウエブを摺接させ
る構成も可能である。
【0106】さらに、前記実施例では、クリーナー/除
電ユニットを構成するクリーニング手段と除電手段とを
共通に対向させる対向電極として中間転写体を駆動する
駆動ロール、従動ロール、あるいはこれらのロールとは
別に設けた弧状対向電極を用いたものを示したが、導電
性を有し中間転写体に速度変動を及ぼさないものであれ
ば適宜の部材を用いることも可能である。
【0107】さらにまた、前記実施例ではクリーニング
手段にクリーニングブレードを用いているが、これに代
えてクリーニングブラシ、あるいはクリーニングロール
を用いることもできる。
【0108】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
クリーニング手段と除電手段を同一の対向部材に対向さ
せ、対向部材をクリーニング部材の押圧圧力および除電
手段の押圧圧力の受け止め部材として機能すると共に、
除電手段の対向電極として除電電流を接地に逃がすよう
機能させることにより、中間転写体の速度変動を抑制
し、色ずれやむらのない高品質の画像を得ることができ
る。
【0109】さらに、クリーニング手段と除電手段を画
像形成装置に対して着脱自在のユニットとして一体的に
構成したことで、その交換が容易になる。これにより、
帯電ローラのような接触除電方式の除電手段を備えた画
像形成装置においても、中間転写体の速度変動が防止さ
れ、色ずれやむらのない良好な画像形成が可能となると
共に、除電手段をクリーニング手段の下流側に極めて接
近させて配置できるため、画像形成装置の小型化が可能
となる。これに加えて、除電手段はクリーニング手段と
一体化したユニットに構成したことでユーザのメンテナ
ンスコストを安価にした画像形成装置を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による画像形成装置を模式的に示す概
略構成図である。
【図2】 本発明による画像形成装置の第1実施例の要
部を説明する模式図である。
【図3】 本発明の第1実施例におけるクリーナー/除
電ユニットの具体的構成例を説明する概略斜視図であ
る。
【図4】 本発明による画像形成装置の第2実施例の要
部を説明する模式図である。
【図5】 本発明による画像形成装置の第3実施例の要
部を説明する模式図である。
【図6】 中間転写ベルトを用いた従来のカラー画像形
成装置の構成例を説明する模式図である。
【図7】 中間転写体を用いた従来のカラー画像形成装
置におけるクリーニング装置の概略構造を説明する模式
図である。
【符号の説明】
1・・・・像担持体(感光体ドラム)、2・・・・中間
転写体(中間転写ベルト)、3・・・・二次転写ロー
ル、4・・・・用紙トレー、5・・・・イエロー現像
器、6・・・・マゼンタ現像器、7・・・・シアン現像
器、8・・・・ブラック現像器、9・・・・クリーニン
グ装置、9a・・・・クリーニングブレード、10・・
・・除電手段、10a・・・・除電ロール、11・・・
・ドラムクリーナー、12・・・・帯電器、13・・・
・剥離爪、14・・・・用紙ガイド、15・・・・用紙
搬送路、16・・・・定着器、17・・・・排紙トレ
ー、21,21a・・・・従動ロール、22・・・・バ
ックアップロール、23・・・・テンションロール、2
4・・・・駆動ロール、26・・・・コンタクトロー
ル、28・・・・弧状対向電極、90・・・・クリーナ
ー/除電ユニット、90g・・・・クリーナー/除電ユ
ニット接離用カム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 幸男 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像情報に応じて形成されたトナー像を担
    持し回転する像担持体と、直接または中間転写体を介し
    て像担持体上に担持されたトナー像を記録媒体に転写す
    る転写手段と、転写後の像担持体または中間転写体上に
    残留するトナーを除去するクリーニング手段と、像担持
    体または中間転写体の回転方向に対しクリーニング手段
    の設置位置より下流かつ転写手段の上流に像担持体また
    は中間転写体に残留する電荷を除去する除電手段とを少
    なくとも具備した画像形成装置において、 前記クリーニング手段と除電手段とを前記像担持体また
    は中間転写体を介して共通の対向部材に対向させたこと
    を特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記像担持体または中間転写体を駆動ロ
    ールと従動ロール含む複数のロールに架張支持される無
    端ベルト状回転体で構成すると共に、前記クリーニング
    手段と除電手段を上記無端ベルト状回転体を介して上記
    駆動ロールまたは従動ロールの1つに共通に対向させた
    ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記クリーニング手段と除電手段は一体
    的に構成された着脱自在なユニットとしたことを特徴と
    する請求項2記載の画像形成装置。
JP32680396A 1996-12-06 1996-12-06 画像形成装置 Pending JPH10171262A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8903264B2 (en) 2012-06-29 2014-12-02 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Image forming apparatus configuration for electric charge removal
JP2017129764A (ja) * 2016-01-21 2017-07-27 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置
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