JPH10169824A - 電磁弁 - Google Patents

電磁弁

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JPH10169824A
JPH10169824A JP32564196A JP32564196A JPH10169824A JP H10169824 A JPH10169824 A JP H10169824A JP 32564196 A JP32564196 A JP 32564196A JP 32564196 A JP32564196 A JP 32564196A JP H10169824 A JPH10169824 A JP H10169824A
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JP
Japan
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valve
sub
solenoid
passage
pressure
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Application number
JP32564196A
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English (en)
Inventor
Shigemitsu Nohira
重光 野平
Hiroshi Kuromitsu
廣 黒満
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】小型化に貢献できる電磁弁を提供することを課
題とする。 【解決手段】導入通路81と導出通路82と弁口83と
ソレノイド部90とを具備する。更に、弁口83よりも
流路断面積が小さな副弁口85cを備え弁口83を閉鎖
する主弁体85と、副弁口85cを閉鎖する副弁体94
rを備えている。ソレノイド部90の磁気吸引力に基づ
いて副弁体94rが開弁すると、導入通路81の作動流
体が副弁口85cを介して導出通路82に流れる。バネ
部材86により主弁体85は開弁方向に移動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電磁弁に関する。本
発明は例えば車両ブレーキ液圧制御装置に使用される電
磁弁に適用できる。
【0002】
【従来の技術】従来より、電磁弁として、通常時には、
作動流体が導入される導入通路と作動流体が導出される
導出通路との間に介在する弁口を弁体で閉鎖する常閉型
のものが提供されている(特開平6−241342号公
報等)。このものでは、ソレノイド部の励磁による磁気
吸引力に基づいて弁体を持ち上げて開弁させ、これによ
り弁口を開放し、導入通路の作動流体を導出通路に流
す。従って、この種の電磁弁では、ソレノイド部の励磁
による磁気吸引力が弁体の閉弁力に打ち勝つように、磁
気吸引力を大きく設定しなければならない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記電磁弁では、弁体
の閉弁力は、基本的には、弁体によるシール面積と、弁
体によるシール部分の前後の差圧ΔPとの積に基づくさ
れている。電磁弁の弁口を単位時間に流れる作動流体の
流量を確保するには、弁口の流路断面積が大きい方が好
ましい。しかしこの場合には、弁体によるシール面積が
増加し、弁体の閉弁力が増加する。
【0004】また電磁弁の制御形態によっては、高圧側
の導入通路と低圧側の導出通路との間の差圧ΔPがかな
り大きいときであっても、弁体を開弁させることがあ
る。この場合にも、弁体の閉弁力が増加する。上記のよ
うに弁体の閉弁力が増加するときには、弁体を開弁させ
る磁気吸引力を増大させる必要があるため、ソレノイド
部ひいては電磁弁が大型化する不具合があり、車載等の
用途に使用するには不利である。
【0005】本発明は上記した実情に鑑みなされたもの
であり、ソレノイド部による磁気吸引力を抑えるのに有
利であり、小型化に貢献できる電磁弁を提供することを
技術的課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電磁弁は請
求項1の構成をもつ。本発明に係る電磁弁によれば、副
弁体で閉鎖されている副弁口は、主弁体で閉鎖される弁
口よりも流路断面積が小さい。従って副弁体によるシー
ル面積は、主弁体によるシール面積に比較して小さい。
そのため、副弁体の閉弁力は、主弁体の閉弁力に比較し
て小さい。
【0007】本発明に係る電磁弁によれば、導入通路と
導出通路との差圧が大きいため主弁体を開弁しづらいと
きであっても、ソレノイド部が励磁されると、閉弁力が
小さな副弁体が開弁され、副弁口が開放される。よっ
て、作動流体が副弁口を経て導出通路に導出され、導出
通路の液圧が増圧し、導入通路と導出通路との差圧ΔP
が小さくなるか、或いは、無くなる。
【0008】即ち、副弁体を開弁する前では、差圧ΔP
が大きいため、主弁体の閉弁力が大きい場合であって
も、副弁体が開弁すれば、差圧ΔPは次第に小さくな
り、主弁体の閉弁力が小さくなる。この結果、主弁体の
閉弁力にバネ部材のバネ力が打ち勝ち、バネ部材のバネ
力で主弁体が持ち上げられ、流路断面積が大きな弁口が
開放される。従って流路断面積が大きな弁口から作動流
体は導出通路に流れ、作動流体の流量が確保される。
【0009】上記のように本発明に係る電磁弁によれ
ば、主弁体を開弁しづらいときであっても、主弁体より
も小さな磁気吸引力で開弁できる副弁体を開弁するた
め、ソレノイド部による磁気吸引力を抑えるのに有利で
あり、ソレノイド部ひいては電磁弁の小型化に貢献でき
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図1を
参照して説明する。 構成 電磁弁8はハウジング80を備えている。ハウジング8
0は、作動流体が流体源から導入される導入通路81
と、作動流体が導出される導出通路82とを有する。導
入通路81は、流体源側の第1導入通路81aとこれよ
りも下流の第2導入通路81bとで形成されている。更
に第2導入通路81bに弁座81eが着座し、流路断面
積が大きな弁口83が形成されている。
【0011】ブッシュ84が第2導入通路81bに装備
されている。ブッシュ84は、適数個の透孔84pが形
成された案内筒部84aをもつ。案内筒部84aの内部
にピストン状の主弁体85が矢印Y1、Y2方向に移動
可能に配置されている。主弁体85と弁座81eとの間
には、円錐コイル状のバネ部材86が介装されている。
バネ部材86は、主弁体85を矢印Y1方向つまり開弁
方向に付勢する。
【0012】主弁体85の略中央部には副弁口85cが
貫通状態に形成されている。副弁口85cは導入通路8
1の第2導入通路81bと導出通路82とを連通する。
副弁口85cの流路断面積は弁口83の流路断面積より
も小さく設定されている。例えば、副弁口85cの流路
断面積は弁口83の流路断面積に対して1/2〜1/2
0程度に設定されている。
【0013】ハウジング80にはソレノイド部90が装
備されている。ソレノイド部90は、磁路を形成するヨ
ーク部91と、ヨーク部91に保持されたボビン92
と、ボビン92に巻回されて励磁コイル部93とを備え
ている。ソレノイド部90にはコアアセンブリ94が装
備されている。コアアセンブリ94は、ソレノイド部9
0の中央孔にシール材94cを介して嵌合された筒状の
キャップ94dと、キャップ94dの中空室94xに保
持された筒状の固定鉄心94eと、固定鉄心94eの中
央に形成されたバネ室94fに端部94koが挿入され
たロッド94kと、ロッド94kに固定された筒状の可
動鉄心94mと、固定鉄心94eのバネ室94fに配置
され可動鉄心94mを矢印Y2方向に付勢する閉弁用バ
ネ94nと、固定鉄心94eと可動鉄心94mとの間に
配置された密着防止用の板状の非磁性体94pとを備え
ている。ロッド94kの先端には略半球状の副弁体94
rが形成されている。本実施形態では固定鉄心94eが
上に、可動鉄心94mが下に配置されている。
【0014】バネ部材86のバネ力よりも閉弁用バネ9
4nのバネ力が大きく設定されている。よって、閉弁用
バネ94nにより可動鉄心94m及びロッド94kは矢
印Y2方向に付勢されている。これによりロッド94k
の先端の副弁体94rが矢印Y2方向に付勢され副弁口
85cを閉鎖していると共に、主弁体85がバネ部材8
6に抗して矢印Y2方向に付勢され弁口83を閉鎖して
いる。従ってこの電磁弁8は常閉型である。
【0015】ところで一般的に電磁弁では、弁体による
シール面積をSとし、導入通路81と導出通路82との
差圧をΔPとすれば、弁体の閉弁力は、基本的には(S
×ΔP)に基づくとされており、この閉弁力に打ち勝つ
磁気吸引力が電磁弁のソレノイド部に必要とされてい
る。ここで本実施形態によれば、主弁体85によるシー
ル面積をSAとし、副弁体94rによるシール面積をS
B(SB<SA)とすれば、主弁体85の閉弁力は(S
A×ΔP)に基づく。副弁体94rの閉弁力は(SB×
ΔP)に基づく。ここでSB<SAであるため、副弁体
94rの閉弁力は主弁体85の閉弁力よりも小さい。故
に副弁体94rの開弁操作は、主弁体85の開弁操作力
よりも容易である。
【0016】差圧ΔPが大きいときの開弁形態 導入通路81の圧力P1が高圧で、導出通路82の液圧
P2が低圧であり、差圧ΔPが大きいときには、主弁体
85の閉弁力は大きく、磁気吸引力をかなり大きくしな
いと、主弁体85を開弁しづらい。この点本実施形態で
は、ソレノイド部90の励磁による磁気吸引力によっ
て、先ず最初に、開弁力が小さな副弁体94rを開弁さ
せることにしている。
【0017】具体的には、ソレノイド部90が励磁され
磁気吸引力が発生すると、可動鉄心94mが固定鉄心9
4eに吸引され、可動鉄心94mと共にロッド94kが
矢印Y1方向に移動する。この結果、副弁体94rが同
方向に移動して副弁口85cが開放される。すると、導
入通路81の高圧の作動流体は、導出通路82との差圧
ΔPに基づいて、矢印K1方向に流れ、透孔84p、副
弁口85cを通過し、導出通路82に流れる。この結
果、導出通路82が増圧する。そのため、当初は大きか
った差圧ΔPが次第に小さくなるか、或いは、無くな
る。従って、副弁体94rを開弁する前では大きかった
主弁体85の閉弁力が次第に小さくなる。
【0018】よって主弁体85の閉弁力にバネ部材86
のバネ力が打ち勝ち、バネ部材86のバネ力で主弁体8
5が矢印Y1方向に持ち上げられ、流路断面積が大きな
弁口83が開放される。従って流路断面積が大きな弁口
83から作動流体は導出通路82に流れ、作動流体の流
量が確保される。上記した場合は差圧ΔPが大きいとき
の開弁操作である。
【0019】差圧ΔPが小さいときの開弁形態 導入通路81の圧力P1と導出通路82の液圧P2とに
あまり差がなく、ΔPがないか、あるいは小さいときに
は、副弁体94rの閉弁力も小さいし、主弁体85の閉
弁力も小さい。故に、ソレノイド部90が励磁され磁気
吸引力が発生すれば、可動鉄心94mやロッド94kの
吸引により、副弁体94rが開弁し、それとほとんど同
時にバネ部材86により主弁体85が開弁する。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。本実施例は車両用のブレーキ液圧制御装置に適用
した例である。 全体構成を図2に示す。図2に示すように、本実施例
に係る車両用のブレーキ液圧制御装置では、運転者によ
るブレーキペダル1の踏込みに伴い、負圧式倍力装置1
iを介して液圧を発生する2つの圧力室を備えたマスタ
シリンダ2が設けられている。マスタシリンダ2の一方
の圧力室から主供給通路40が延設されている。主供給
通路40には常開型のマスタカット弁22が配置されて
いる。マスタカット弁22と並列にリリーフ弁22k、
逆止弁22sが設けられている。
【0021】更に各車輪を制動する車輪ブレーキを作動
させる第1ホィールシリンダ11、第2ホィールシリン
ダ12と、第3ホィールシリンダ13、第4ホィールシ
リンダ14が設けられている。マスタカット弁22とホ
ィールシリンダ11、12との間には、アクチュエータ
装置1Aが設けられている。
【0022】次に、アクチュエータ装置1Aについて
説明する。アクチュエータ装置1Aでは、ブレーキ液を
貯溜するリザーバ30が設けられている。リザーバ30
は、ブレーキ液を貯溜可能なリザーバ室31と、リザー
バ室31を区画する可動体32と、可動体32を付勢す
るリザーババネ33とをもつ。リザーババネ33は、リ
ザーバ室31の容積を収縮する方向に可動体32を付勢
している。
【0023】更に、マスタシリンダ2で発生した液圧を
第1ホィールシリンダ11に伝達する分岐供給通路41
が設けられている。更に、マスタシリンダ2で発生した
液圧を第2ホィールシリンダ12に伝達する分岐供給通
路42が設けられている。図2に示すように、分岐供給
通路41には、常時開で作動時のみ閉となる常開型の第
1増圧弁51が設けられ、第1増圧弁51と並列に第1
逆止弁51sが設けられている。第1逆止弁51sは、
マスタシリンダ2から第1ホィールシリンダ11への流
れを遮断するものの、第1ホィールシリンダ11からマ
スタシリンダ2への流れを許容する。分岐供給通路42
には、常時開で作動時のみ閉となる常開型の第2増圧弁
52が設けられ、第2増圧弁52と並列に第2逆止弁5
2sが設けられている。
【0024】更にリザーバ30と第1ホィールシリンダ
11との間の第1通路61pに、第1減圧弁61が設け
られている。リザーバ30と第2ホィールシリンダ12
との間の第2通路62pに、第2減圧弁62が設けられ
ている。第1減圧弁61、第2減圧弁62は、ブレーキ
液圧減圧手段として機能し、常閉型であり、作動時のみ
開となる。
【0025】リザーバ30のブレーキ液をマスタシリン
ダ2に戻す第1復路30pに、逆止弁31x、ポンプ手
段71、脈動抑制用のダンパ72、絞り弁73が直列に
設けられている。ポンプ手段71は電動モータ74によ
り作動されるものであり、逆止弁71a、71cをも
つ。逆止弁71a、71c、31xは、リザーバ30か
らマスタシリンダ2側へのブレーキ液の流れは許容する
ものの、逆の流れを遮断する。
【0026】主供給通路40に対して並列に並列通路
47が設けられている。並列通路47の上流端47uは
主供給通路40に接続され、並列通路47の下流端47
dはポンプ手段71の吸込口71k側に接続されてい
る。前記した電磁弁8は並列通路47に設けられてい
る。即ち図2から理解できるように導入通路81は並列
通路47の上流端47uにつながり、導出通路82は下
流端47dにつながる。
【0027】電磁弁8のソレノイド部90が励磁される
と、磁気吸引力に基づいて電磁弁8の副弁体94r及び
主弁体85が前述のように開弁する。この結果、マスタ
シリンダ2の側が高圧であれば、導入通路81と導出通
路82との差圧ΔPに基づいて、マスタシリンダ2のブ
レーキ液が弁口83、並列通路47の下流端47dを経
て、ポンプ手段71の上流側の吸込口71kに流れる。
そしてポンプ手段71によりポンプ手段71の吐出口7
1mから吐出される。
【0028】なお、図1に示すようにホィールシリン
ダ13、14へブレーキ液を送給するアクチュエータ装
置1Bが設けられているが、これは、ホィールシリンダ
11、12へブレーキ液を送給するアクチュエータ装置
1Aと同じ構成である。そのため、同一の機能を奏する
部位には同一の符号を付して説明を省略する。 (作用形態)作用形態についてアクチュエータ装置1A
の側を例にとって説明するが、アクチュエータ装置1B
についても同様である。
【0029】通常ブレーキ時 図2において、運転者によりブレーキペダル1が踏込ま
れると、上流側のマスタシリンダ2で発生した液圧は、
主供給通路40、分岐供給通路41、第1増圧弁51を
経て第1ホィールシリンダ11に到り、第1ホィールシ
リンダ11のブレーキ液が増大して、車輪が制動され
る。同様に、分岐供給通路42、第2増圧弁52を経て
第2ホィールシリンダ12に到り、第2ホィールシリン
ダ12のブレーキ液圧が増大して車輪が制動される。
【0030】そして、ブレーキペダル1の踏込みが解除
されると、マスタシリンダ2側は低圧となるため、低圧
側のマスタシリンダ2と高圧側の第1ホィールシリンダ
11との差圧に基づいて、第1ホィールシリンダ11の
ブレーキ液が常開型の第1増圧弁51、第1逆止弁51
sを介してマスタシリンダ2側に戻る。第2ホィールシ
リンダ12についても同様である。これが通常ブレーキ
時である。
【0031】前記した電磁弁8は常閉型であるため、通
常ブレーキ時には閉弁している。そのため運転者により
ブレーキペダル1が踏込まれ、マスタシリンダ2の液圧
が高圧化しても、マスタシリンダ2のブレーキ液は並列
通路47には流れない。 次にABS制御が実行される場合について、第1ホィ
ールシリンダ11を例にとって説明する。ブレーキペダ
ル1の踏込みが継続して第1ホィールシリンダ11のブ
レーキ液圧が過剰となり、第1ホィールシリンダ11で
制動される車輪がロックされるおそれがあるときには、
その車輪速度が車体速度に比較して低下する。この場
合、車輪速度センサからの信号に基づいて電子制御装置
が指令を出力し、ABS制御が実行される。ABS制御
では、第1増圧弁51が閉とされると共に第1減圧弁6
1が開とされる『減圧モード』、第1増圧弁51が閉と
されると共に第1減圧弁61が閉とされる『保持モー
ド』、第1増圧弁51が開とされると共に第1減圧弁6
1が閉とされる『加圧モード』が適宜実行され、ポンピ
ング動作が実行される。
【0032】上記した『減圧モード』では第1ホィール
シリンダ11とリザーバ室31との間の差圧がある場合
には、その差圧に基づいて、高圧側の第1ホィールシリ
ンダ11のブレーキ液が第1通路61p、第1減圧弁6
1を経て、低圧側のリザーバ30のリザーバ室31に吐
出され、これにより第1ホィールシリンダ11のブレー
キ液圧が減圧される。よって車輪のロックが抑えられ
る。
【0033】上記ABS制御の際にはリザーバ室31へ
ブレーキ液が吐出される。このとき電子制御装置からの
指令により電動モータ74が駆動してポンプ手段71が
作動されるので、リザーバ30に溜まったブレーキ液
は、強制的に汲み出され、更にダンパ72、絞り弁73
を経て戻される。このとき第1ホィールシリンダ11の
液圧が高ければ、戻されたブレーキ液はマスタシリンダ
2側に流れる。このようにリザーバ30に溜まっていた
ブレーキ液は排出され、リザーバ30の貯溜能力は確保
される。
【0034】第2ホィールシリンダ12〜第4ホィール
シリンダ14についても、それに該当する車輪がロック
されるおそれがあるときには、同様にABS制御が実行
される。 ブレーキ自動加圧 ブレーキ自動加圧が必要なときには、必要車輪が制動さ
れる。例えばトラクション制御、VSC制御である。こ
の場合にはマスタカット弁22を閉じる。
【0035】更に電磁弁8のソレノイド部90が励磁さ
れ、前述したように、磁気吸引力に基づいて副弁体94
r、主弁体85が開弁し、弁口83が開放される。この
結果、マスタシリンダ2のブレーキ液は電磁弁8を経て
ポンプ手段71の吸込口71kに至り、更にポンプ手段
71の吐出口71mより吐出され、更に分岐供給通路4
1、第1増圧弁51を経て第1ホィールシリンダ11に
送給されると共に、分岐供給通路42、第2増圧弁52
を経て第2ホィールシリンダ12に送給され、ブレーキ
自動加圧が実行される。
【0036】アクチュエータ装置1Bについてもブレー
キ自動加圧が必要なときには、前述同様に作動する。ブ
レーキ自動加圧のときに制動が不必要な車輪があれば、
それに対応する増圧弁を閉じれば良い。ところでブレー
キ自動加圧が実行される場合には、運転者によりブレー
キペダル1が踏み込まれている場合と、踏み込まれてい
ない場合とがある。前者の場合には、マスタシリンダ1
が高圧となるため、前述したような差圧ΔPが大きいと
きの開弁形態に相当する。後者の場合には、マスタシリ
ンダ1が低圧であるため、前述した差圧ΔPが小さいと
きの開弁形態に相当する。
【0037】(電磁弁8における事情)上記した電磁弁
8は、マスタカット弁22等の他の電磁弁よりも大型化
し易い事情があり、他の電磁弁との部品の共通化は困難
である。第1の理由は次のようである。即ち、電磁弁8
の下流側にはポンプ手段71が設けられており、電磁弁
8の下流側は、ポンプ手段71によるポンプ吸入経路と
なる。ポンプ吸入経路は、負圧を伴うエアレーションが
発生し易い。エアレーションを抑えるため、マスタカッ
ト弁22等の他の電磁弁よりも、ブレーキ液が流れる弁
口83の流路断面積を大きく設定し、電磁弁8を流れる
流量を大きくする必要があり、それだけ閉弁力が過大と
なり、ソレノイド部90の大型化が誘発される。
【0038】第2の理由は次のようである。運転者によ
りブレーキペダル1が踏込み操作がされているときに、
車両の走行安定性が低下し、走行安定性を確保するため
VSC制御を行うことがある。この際に、運転者により
ブレーキペダル1が踏込み操作されていると、マスタシ
リンダ2に高圧の液圧が発生しており、導出通路81が
かなり高圧となり、導出通路81と導出通路82との間
の差圧ΔPが大きくなる。この高圧の差圧ΔPが主弁体
85の閉弁方向に作用し、閉弁力として主弁体85に加
わる。
【0039】このような場合に主弁体85の閉弁力は過
大となり、これに抗して開弁してブレーキ自動加圧を実
行するには磁気吸引力を大きくする必要があり、ソレノ
イド部90の大型化が誘発される。この点本実施例に係
る図1に示す構造の電磁弁8によれば、前述したように
差圧ΔPが大きいときには、最初に副弁体94rが開弁
され、その後に主弁体85が開弁され、前述したように
副弁体94rの閉弁力にソレノイド部90の磁気吸引力
は対処すれば良い。そのため、ソレノイド部90の小型
化、ひいては電磁弁8の小型化に貢献でき、他の電磁弁
との部品共通化を図るのに有利である。
【0040】(付記)上記した記載から次の技術的思想
も把握できる。 (1)車輪ブレーキを作動させるホィールシリンダと、
マスタシリンダで発生した液圧をホィールシリンダに供
給する供給通路と、供給通路に対して並列に設けられホ
ィールシリンダにつながる並列通路と、並列通路に設け
られ、マスタシリンダの液圧が閉弁方向に加わると共
に、励磁により開弁する磁気吸引力を生じるソレノイド
部とを有する常閉型の電磁弁と、電磁弁の下流側に設け
られ、電磁弁が開弁した際に電磁弁を流れたブレーキ液
をホィールシリンダに送給してホィールシリンダを増圧
してブレーキ自動加圧を実行するポンプ手段等の送給手
段とを具備するブレーキ液圧制御装置において、電磁弁
は、請求項1に係る電磁弁であることを特徴とするブレ
ーキ液圧制御装置。このようなブレーキ液圧制御装置は
図2に対応するものであり、このようなブレーキ液圧制
御装置における電磁弁では前述したように閉弁力が増加
しがちであり、電磁弁のソレノイド部が大型化し易い事
情がある。そのため、前述したようにソレノイド部の小
型化に貢献できる利点をもつ請求項1に記載の電磁弁を
利用することは意義がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】電磁弁の構成図である。
【図2】ブレーキ液圧制御装置に適用した構成図であ
る。
【符号の説明】
図中、2はマスタシリンダ、51〜52は増圧弁、61
〜62は減圧弁、71はポンプ手段、8は電磁弁、83
は弁口、85は主弁体、85cは副弁口、86はバネ部
材、90はソレノイド部、94kはロッド、94rは副
弁体を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】作動流体が導入される導入通路と、作動流
    体が導出される導出通路と、前記導入通路と前記導出通
    路との間に設けられ両者を連通する弁口と、前記弁口を
    閉鎖する弁体と、励磁に基づいて前記弁体を開弁させる
    ソレノイド部とを具備する電磁弁において、 前記弁体は、 前記導入通路と前記導出通路とを連通すると共に前記弁
    口よりも流路断面積が小さな副弁口を備え、前記弁口を
    閉鎖する主弁体と、 前記主弁体の副弁口を閉鎖すると共に前記ソレノイド部
    の励磁による磁気吸引力基づいて開弁して前記副弁口を
    開放し、前記副弁口の開放に伴い前記副弁口を介しての
    前記導入通路から前記導出通路への作動流体の流れを許
    容する副弁体とで構成されており、 前記作動流体の流れの前記許容に伴い前記主弁体を開弁
    方向に移動させる付勢力をもつバネ部材が設けられてい
    ることを特徴とする電磁弁。
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