JPH10169486A - 車両の制御装置 - Google Patents

車両の制御装置

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JPH10169486A
JPH10169486A JP8342815A JP34281596A JPH10169486A JP H10169486 A JPH10169486 A JP H10169486A JP 8342815 A JP8342815 A JP 8342815A JP 34281596 A JP34281596 A JP 34281596A JP H10169486 A JPH10169486 A JP H10169486A
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邦昭 村上
Kunihiro Iwatsuki
邦裕 岩月
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60WCONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
    • B60W2552/00Input parameters relating to infrastructure
    • B60W2552/15Road slope, i.e. the inclination of a road segment in the longitudinal direction

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  • Traffic Control Systems (AREA)
  • Navigation (AREA)
  • Controls For Constant Speed Travelling (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 走行予定道路の所定区間の全般に亘って運転
者の意図を車両の挙動に反映させることの可能な車両の
制御装置を提供する。 【解決手段】 車両の走行特性を制御し、かつ、変速パ
ターンを変更可能な自動変速機と、車両の走行予定道路
を設定するナビゲーションシステムと、設定された走行
予定道路の状況を検出するナビゲーションシステムとを
備えた車両の制御装置において、車両が走行予定道路の
所定区間に到達する前に、所定区間における自動変速機
の変速パターンをナビゲーションシステムにより設定可
能な外部入力手段(ステップ3,4)を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両の挙動制御
装置の動作特性を走行予定道路の状況に応じて変更する
ことの可能な車両の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両には原動機や変速機などの
挙動制御装置が搭載されており、挙動制御装置の動作特
性は、運転者の操作により変更される場合と、各種のセ
ンサにより検出される走行状態に基づいて自動的に変更
される場合とがある。
【0003】しかしながら、上記動作特性の制御はいず
れも具体的な道路状況に遭遇してから実行されるため、
道路状況に対する動作特性の制御が後手に回りやすく、
ドライバビリティが低下する場合が生じる。
【0004】一方、近年はナビゲーションシステムの発
達により、自車両の走行予定道路の状況を事前に検出
し、検出結果に基づいて原動機や自動変速機を制御する
ことで、車両の挙動を所期の状態に制御する発明がなさ
れている。このような車両の制御装置の一例が特開平8
−72591号公報に記載されている。
【0005】上記公報に記載された車両の制御装置は、
自車両の現在位置を検知する自車位置特定手段と、電子
地図を参照して数秒後の自車両の推定位置を求める走行
道路推定手段と、自車両の駆動系における現在の負荷状
態を求める走行抵抗測定手段と、電子地図の勾配情報に
基づいて、現在の負荷状態を補正して推定位置の必要駆
動力を求める駆動力予測手段と、必要駆動力に基づいて
エンジンと自動変速機の一方を先回り調整し、必要駆動
力に対応可能な範囲で燃料消費を抑制する駆動系制御手
段と、自車両の速度に関する情報を検知して電子地図に
記録蓄積する走行軌跡記録手段とを有する。
【0006】上記車両の制御装置によれば、アクセル開
度センサの出力状態に基づいて運転者の現在の運転パタ
ーンが識別され、そのデータが駆動系制御部に転送され
る。駆動系制御部は、高度先読みによる駆動系制御の内
容を運転パターンと過去の駆動力推定精度に応じて修正
する。
【0007】また、駆動系制御部は、運転者の運転パタ
ーンに変化があるか否かを判定し、運転者の気分や突然
の意識的な目的地変更による運転パターンの変化にも対
処して、駆動力制御を修正する。具体的には、アクセル
開度センサの出力状態から運転者の精神状態が識別さ
れ、その識別結果に基づいて先読み駆動力推定によるエ
ンジンや自動変速機の設定が変更される。
【0008】このようにして、走行道路推定手段により
求められる自車両の推定位置に応じた必要駆動力を設定
することにより、道路状況に応じた駆動状態が維持さ
れ、かつ、運転者の意図が駆動力の制御に反映されて具
体的な道路状況でのドライバビリティの向上が図られて
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に記載された車両の制御装置においては、走行予定道
路の所定区間に到達するとともに、所定区間の道路状況
に基づいて運転者の運転パターンが変化して初めて運転
者の意図が車両の駆動力の制御に反映されるため、車両
が所定区間に到達した初期の走行段階では運転者の意図
が車両の駆動力に反映されず、ドライバビリティが低下
する可能性があった。
【0010】この発明は、上記事情を背景としてなされ
たもので、走行予定道路の所定区間の全般に亘って運転
者の意図を車両の挙動に反映させることの可能な車両の
制御装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記目的
を達成するためこの発明は、車両の挙動を制御し、か
つ、その動作特性を変更可能な挙動制御装置と、前記車
両の走行予定道路を設定する走行予定道路設定装置と、
設定された走行予定道路の状況を検出する道路状況検出
装置とを備えた車両の制御装置において、前記走行予定
道路の所定区間における前記挙動制御装置の動作特性を
外部入力により設定する外部入力手段を備えていること
を特徴とする。
【0012】この発明の挙動制御装置には、車両の駆動
力源としてのエンジン、エンジンの出力を制御するエン
ジン用電子制御装置、エンジンの出力側に配置された自
動変速機、自動変速機を制御する自動変速機用電子制御
装置、自動変速機の構成要素の動作や油圧を制御する油
圧制御回路、車両の制動力を制御するブレーキ装置、ア
クセルペダルを踏むことなく車速を自動的に制御する自
動速度制御装置、車体を保持する懸架装置、車両の走行
方向を制御する操舵装置などが含まれる。
【0013】また、この発明で外部入力とは運転者の操
作による入力を意味しており、外部入力の具体例として
は、車両の走行予定道路の道路状況を検出するナビゲー
ションシステムの操作や、自動変速機の変速パターンを
設定するモード設定スイッチの操作があげられる。
【0014】したがって、この発明によれば車両が走行
予定道路の所定区間に到達する前に挙動制御装置の動作
特性を外部入力により設定することが可能になるため、
事前に挙動制御装置の動作特性を所定区間の道路状況に
適合させることができ、車両が所定区間に到達した初期
の走行段階を含む全般に亘って運転者の意図が車両の挙
動に反映され、ドライバビリティが向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】つぎにこの発明を図を参照してよ
り具体的に説明する。図2は、この発明を適用した車両
の概略的なシステムを示すブロック図であり、車両には
駆動力源としてのエンジン1が搭載され、エンジン1の
出力側には自動変速機2が接続されている。そして、運
転者により操作されるアクセルペダル3の操作信号がエ
ンジン用電子制御装置4に入力されている。
【0016】また、エンジン1の吸気管5には、スロッ
トルアクチュエータ6によって駆動される電子スロット
ルバルブ7が設けられている。そして、アクセルペダル
3の踏み込み量に応じてエンジン用電子制御装置4から
スロットルアクチュエータ6に制御信号が出力され、そ
の制御量に応じて電子スロットルバルブ7の開度が制御
されるようになっている。
【0017】エンジン1を制御するためのエンジン用電
子制御装置4は、中央演算処理装置(CPU)および記
憶装置(RAM,ROM)ならびに入出力インターフェ
ースを主体とするマイクロコンピュータにより構成され
ている。
【0018】このエンジン用電子制御装置4には、上記
のアクセルペダル3の踏み込み量に応じた信号に加え
て、エンジン回転速度センサ8の出力信号、吸入空気量
センサ(エアーフローメータ)9の出力信号、吸入空気
温度センサ10の出力信号、電子スロットルバルブ7の
開度を検出するスロットル開度センサ11の出力信号、
自動変速機2の出力軸回転数、言い換えれば車速を検出
する車速センサ12の出力信号、冷却水温度センサ13
の出力信号、ブレーキペダルのオン・オフを検出するブ
レーキスイッチ14の出力信号などが制御データとして
入力される。
【0019】また、エンジン用電子制御装置4は、上記
のスロットルアクチュエータ6の制御に加えて、自動変
速機2の変速時に、燃料噴射装置15や点火時期を変更
するイグナイタ16などに信号を出力するように構成さ
れている。さらに、エンジン用電子制御装置4には、後
述するナビゲーションシステムや自動速度制御装置から
も信号が入力され、これらの入力信号に基づいてスロッ
トルアクチュエータ6、燃料噴射装置15、イグナイタ
16などに制御信号を出力するように構成されている。
上記のような電子スロットルバルブ7の開閉制御、燃料
噴射装置15の制御、イグナイタ16の制御によりエン
ジン1の動作特性が変更される。
【0020】一方、有段変速式の自動変速機2は、トル
クコンバータ、ロックアップクラッチ、歯車変速機構、
摩擦係合装置などの公知の構造を備えている。自動変速
機2の各摩擦係合装置およびロックアップクラッチに作
用する油圧は油圧制御回路17により電気的に制御され
る。油圧制御回路17は、シフトソレノイドバルブやリ
ニアソレノイドバルブを備えている。
【0021】そして、油圧制御回路17の各ソレノイド
バルブに制御信号を出力する自動変速機用電子制御装置
18が設けられている。この自動変速機用電子制御装置
18は、エンジン用電子制御装置4と同様に、中央演算
処理装置(CPU)および記憶装置(RAM,ROM)
ならびに入出力インターフェースを主体とするものであ
る。したがって、必要に応じてエンジン用電子制御装置
4と自動変速機用電子制御装置18とを統合・一体化す
ることができる。
【0022】この自動変速機用電子制御装置18は、予
め記憶している変速線図や演算式に従って入力データに
基づく演算を行い、演算結果に基づいた制御信号を前記
各ソレノイドバルブに出力し、変速段の設定、変速時に
おける摩擦係合装置の係合・解放の制御、あるいはロッ
クアップクラッチの係合・解放の制御ならびに変速時の
過渡油圧の制御などが実行される。
【0023】上記エンジン用電子制御装置4と自動変速
機用電子制御装置18とは、相互にデータ通信可能に接
続されており、自動変速機用電子制御装置18には、制
御データとして、上記のアクセルペダル3の操作信号、
スロットル開度センサ11の出力信号、車速センサ12
の出力信号、冷却水温度センサ13の出力信号、ブレー
キスイッチ14の出力信号などが入力されている。ま
た、自動変速機用電子制御装置18からは、各変速段を
設定する信号がエンジン用電子制御装置4に送信されて
いる。
【0024】一方、自動変速機用電子制御装置18には
自動変速機2の変速パターンを設定するモード設定スイ
ッチ19の信号が入力され、例えば通常走行の場合に選
択されるノーマルモード、燃費を重視する走行の場合に
選択されるエコノミーモード、駆動力を重視する走行の
場合に選択されるパワーモード、発進時に第2速が設定
されるスノーモードまたは渋滞モード、シフトレバーの
操作により変速段が切り換えられるマニュアルモードな
どを選択することが可能になっている。上記のような各
種の制御により自動変速機2の動作特性、言い換えれば
出力トルクが変更される。
【0025】これらのモードの選択は、例えば変速線図
を変更することにより実行される。図3は自動変速機2
が第1速から第2速にアップシフトする場合の変速線図
の一例を示し、エコノミーモードの変速線はノーマルモ
ードの変速線よりも低車速側に設定され、パワーモード
の変速線はノーマルモードの変速線よりも高車速側に設
定されている。
【0026】上記のように構成された自動変速機用電子
制御装置18はナビゲーションシステム20に対して相
互にデータ通信可能に接続され、ナビゲーションシステ
ム20により検出される情報に基づいて自動変速機2の
制御を行うことも可能である。このナビゲーションシス
テム20は図4に示されているように、電子制御装置2
1と第1情報検出装置22と第2情報検出装置23とプ
レーヤ24とディスプレイ25とスピーカ26とを備え
ている。
【0027】電子制御装置21は、中央演算処理装置
(CPU)および記憶装置(RAM、ROM)並びに入
出力インターフェースを主体とするマイクロコンピュー
タにより構成されている。プレーヤ24は、光ディスク
や磁気ディスクなどの情報記録媒体27に記憶されてい
る情報を読み取るためのものである。
【0028】前記情報記録媒体27には車両の走行に必
要な情報、例えば地図、地名、道路、道路周辺の主要建
築物などが記憶されているとともに、具体的な道路状
況、例えば、直線路、カーブ、登坂、降坂、砂利路、砂
浜、河川敷、市街地、山間地、普通道路、高速道路、各
道路における道路標識などが記憶されている。
【0029】上記道路情報はデジタル化された状態で情
報記録媒体27に記憶されている。つまり、道路地図を
メッシュ状に分割し、各メッシュの単位はノードと、ノ
ード同士を接続するリンクとにより構成されており、各
ノードに接続されているリンクの属性、具体的には道路
の緯度や経度、道路番号、道路の幅員、直線路の距離、
道路の勾配、カーブの半径などが記憶されている。
【0030】前記第1情報検出装置22は自立航法によ
り自車両の現在位置や道路状況あるいは他車両との車間
距離などを検出するためのもので、第1情報検出装置2
2には、車両の走行する方位を検出する地磁気センサ3
0、ジャイロコンパス31、ステアリングホイール舵角
を検出するステアリングセンサ32が含まれる。
【0031】また、第1情報検出装置22には、道路の
勾配を検出する勾配センサ33、先行車両の認識や車間
距離を検出するビデオカメラ34、レーザークルーズ装
置35、距離センサ36、各車輪の回転速度を別個に検
出する車輪速度センサ37、車両の加速度を検出する加
速度センサ38が含まれる。
【0032】そして、第1情報検出装置22とデータが
電子制御装置21とがデータ通信可能に接続されてお
り、第1情報検出装置22により検出されたデータが電
子制御装置21に転送される。
【0033】また、第2情報検出装置23は電波航法に
より自車両の現在位置、道路状況、他車両、障害物、天
候などを検出するためのもので、第2情報検出装置23
には、人工衛星39からの電波を受信するGPSアンテ
ナ40、GPSアンテナ40に接続されたアンプ41、
アンプ41に接続されたGPS受信機42が含まれる。
【0034】さらに第2情報検出装置23には、他車両
に搭載されている発信機、路側に設置されているビーコ
ンやサインポスト、VICS(ビークル・インフォメー
ション&コミュニケーション・システム)、SSVS
(スーパー・スマート・ビークル・システム)などの地
上情報発信システム43からの電波を受信するアンテナ
44、アンテナ44に接続されたアンプ45、アンプ4
5に接続された地上情報受信機46などが含まれる。
【0035】そして、GPS受信機42および地上情報
受信機46が電子制御装置21にデータ通信可能に接続
されており、第2情報検出装置により検出されたデータ
が電子制御装置21に転送される。
【0036】また、ディスプレイ25は液晶または陰極
線管(CRT)により構成されており、情報記録媒体2
7に記憶されているデータや、第1情報検出装置22お
よび第2情報検出装置23により検出されたデータに基
づいて、目的地までの走行予定道路、走行予定道路の道
路状況、自車両の現在位置、他車両の存在およびその位
置、障害物の有無やその位置などの情報を画像表示する
機能と、道路状況の所定区間に対応する走行モードおよ
び自動変速機2の制御に用いられる変速線図を表示する
機能とを備えている。なお、各種の情報がディスプレイ
25に表示される動作に並行してスピーカ26により音
声出力される。
【0037】そして、ディスプレイ25には各種のスイ
ッチ28および外部入力ペン29が接続されており、こ
れらのスイッチ28または外部入力ペン29を操作する
ことにより、第1情報検出装置22または第2情報検出
装置23の制御、目的地や走行予定道路の設定、走行予
定道路における所定区間の設定、所定区間の道路状況に
適合する走行モードの表示および設定、自動変速機2の
制御に適用される変速線図の表示および変更などを行う
ことが可能である。
【0038】上記構成のナビゲーションシステム20に
おいては、第1情報検出装置22により検出される走行
予定道路のデータと、第2情報検出装置23により検出
される走行予定道路のデータと、情報記録媒体27に記
憶されている地図データとが総合的に比較または評価さ
れ、車両の走行経路における車両の現在位置や周囲の道
路状況が判断される。
【0039】ここで、第1情報検出装置22により検出
されるデータに基づいて現在位置を判断する場合、各セ
ンサなどに検出誤差が生じている可能性がある。そこ
で、マップマッチングにより誤差を吸収する制御が行わ
れている。マップマッチングとは、各種のセンサの信号
から検出される車両の走行軌跡と、情報記録媒体27に
記憶されている地図データとを比較して、車両の現在位
置を補正する制御である。
【0040】一方、ナビゲーションシステム20には図
2に示すように、車両の挙動を制御するブレーキ装置4
7、自動速度制御装置48、懸架装置49、操舵装置5
0がデータ通信可能に接続されている。ブレーキ装置4
7には、運転者により操作されるブレーキペダル、ブレ
ーキペダルの踏み込み力を油圧に変換するマスターシリ
ンダ、マスターシリンダの油圧が作用するホイールシリ
ンダ、ホイールシリンダに作用する油圧を電気的に制御
するソレノイドバルブ、各車輪の回転速度を検出する車
輪速度センサ37などが含まれる。
【0041】このブレーキ装置47は、ブレーキペダル
の操作によりホイールシリンダに油圧が供給されて制動
力を生じる制動機能と、車輪速度センサ37により検出
される信号に基づいて各ホイールシリンダの油圧を制御
して車輪のロックを抑制するアンチロックブレーキシス
テム機能とを備えている。
【0042】また、このブレーキ装置47の制動力とエ
ンジン1の出力トルクとを制御することにより、車両の
発進時に過剰な駆動力で車輪がスピンすることを抑制す
るトラクションコントロール機能を達成可能である。
【0043】自動速度制御装置48は、エンジン1およ
び自動変速機2を制御して車両の速度を自動的に制御す
るためのもので、車速の設定、解除、復帰などの制御が
行われる。自動速度制御装置48の信号はエンジン用電
子制御装置4および自動変速機用電子制御装置18に入
力され、アクセルペダル3を踏み込まなくても電子スロ
ットルバルブ7の開度が制御され、車速を自動的に一定
に維持することが可能である。なお、定速走行制御の実
行中にアクセルペダル3、ブレーキペダル、自動変速機
2のシフトレバー、パーキングレバーが操作された場合
にも、定速走行制御が解除されるように構成されてい
る。
【0044】懸架装置49は車体を支持し、かつ、車体
の振動や操縦安定性などの挙動を制御するためのもの
で、懸架装置49はショックアブソーバ、エアスプリン
グ、ショクアブソーバの減衰力を制御するアクチュエー
タ、エアスプリングのばね定数や減衰力を制御するアク
チュエータが含まれる。この懸架装置49は、車両の走
行条件に応じてショックアブソーバの減衰力、エアスプ
リングの減衰力やばね定数がコンピュータで制御され、
操縦安定性、乗り心地の向上が図られる。
【0045】また、車両の走行方向を制御する操舵装置
50には、運転者により操作されるステアリングホイー
ル、ステアリングホイールの回転をステアリングリンク
機構に伝達するギヤボックス、ギヤボックスに油圧を供
給するベーンポンプ、この油圧を電気的に制御するソレ
ノイドバルブなどが含まれる。そして、車速に応じて操
舵力が制御され、操作性が向上される。
【0046】ここで、図2および図4の構成と請求項1
との対応関係を説明すれば、エンジン1、自動変速機
2、エンジン用電子制御装置4、自動変速機用電子制御
装置18、油圧制御回路17、ブレーキ装置47、自動
速度制御装置48、懸架装置49、操舵装置50などが
請求項1の挙動制御装置に相当し、ナビゲーションシス
テム20が請求項1の道路状況検出装置および走行予定
道路設定装置に相当する。
【0047】上記のハード構成を有するこの発明の制御
装置では、設定された走行予定道路、あるいはその所定
区間に応じて車両の挙動制御装置の動作特性を、運転者
の操作による外部入力により設定または変更することが
できる。
【0048】そこで、挙動制御装置の動作特性を外部入
力により設定する制御例を図1のフローチャートに基づ
いて説明する。まず、運転者がナビゲーションシステム
20を操作して目的地が設定される(ステップ1)と、
目的地に到達することの可能な1つ以上の走行予定道路
がディスプレイ25に画像として案内される。そこで、
運転者がいずれかの走行予定道路を選択してナビゲーシ
ョンシステム20により設定する(ステップ2)。
【0049】そして、ナビゲーションシステム20によ
り検出される道路状況に基づいて、運転者が走行予定道
路のうちの所定区間をナビゲーションシステム20によ
り設定する(ステップ3)。ここで、所定区間とは通常
道路、例えば舗装された平坦な直線路とは異なる道路状
況の区間を意味しており、具体的には山岳路、氷雪路、
高速道路、砂利路、河川敷、ワインディング路、未舗装
路などである。また、所定区間は走行予定道路中に複数
箇所設定することも可能である。
【0050】ついで、運転者によりナビゲーションシス
テム20が操作され、所定区間を走行する際に自動変速
機2を制御するための変速パターンが設定される(ステ
ップ4)。
【0051】例えば、所定区間が高速道路であればノー
マルモードまたはパワーモードが適し、所定区間が停止
車両の通行量の少ない郊外であればエコノミーモードが
適し、所定区間が登坂・降坂の多い山岳路、または砂
浜、砂利路、ワインディング路であればパワーモードが
適し、所定区間が発進・停止が頻繁に繰り返される市街
地の渋滞地域であれば渋滞モードが適し、所定区間が氷
雪路などの低摩擦係数路であれば車輪のスリップを抑制
できるスノーモードが適する。
【0052】ここで変速パターンを設定する際には、自
動変速機用電子制御装置18に記憶されている変速線図
をそのまま設定してもよいし、この変速線図をナビゲー
ションシステム20のディスプレイ25に表示してから
運転者の好みにより変更し、変更後の変速線図を設定す
ることも可能である。
【0053】上記ステップ3,4で設定された所定区間
および変速パターンが、ナビゲーションシステム20の
電子制御装置21および自動変速機用電子制御装置18
に記憶され(ステップ5)、車両の走行が開始される。
車両の走行が開始されると、、ナビゲーションシステム
20により車両の現在位置が検出され、現在位置から所
定区間の開始地点までの距離が算出される(ステップ
6)。
【0054】そして、ナビゲーションシステム20によ
り、車両の現在位置から開始地点までの距離が予め記憶
されている所定値以内になったか否かが判断され(ステ
ップ7)、ステップ7で否定判断された場合はステップ
6に戻る。
【0055】ステップ7で肯定判断された場合は、車両
が所定区間の開始地点に到達したことがナビゲーション
システム20により運転者に対して案内された後、所定
区間の開始地点の到達前に適用されていた変速パターン
がステップ4で設定された変速パターンに変更される
(ステップ8)。車両が所定区間を走行中はステップ8
で変更された変速パターンに基づいて自動変速機2の制
御が行われる。
【0056】そして、ナビゲーションシステム20によ
り、車両の現在位置から所定区間の終了地点までの距離
が算出され(ステップ9)、車両の現在位置から所定区
間の終了地点までの距離が所定値以内になったか否かが
判断される(ステップ10)。
【0057】ステップ10で否定判断された場合はステ
ップ9に戻る一方、ステップ10で肯定判断された場合
は、ナビゲーションシステム20により車両が所定区間
の終了地点に到達する旨と、設定されている変速パター
ンによる自動変速機2の制御を終了する旨とが運転者に
対して案内され、変速パターンを通常変速パターンに変
更する制御が行われる(ステップ11)。
【0058】さらにナビゲーションシステム20により
目的地に到達したか否かが判断され(ステップ12)、
ステップ12で否定判断された場合はステップ6に戻
り、走行予定道路に設定されている複数の所定区間に対
して前述と同様の制御が繰り返される。ステップ12で
肯定判断された場合はこの制御ルーチンを終了する。上
記ステップ3,4が請求項1の外部入力手段に相当す
る。
【0059】なお、車両が所定区間以外の道路を走行し
ている場合は、モード設定スイッチ19の操作により設
定される変速パターン、またはナビゲーションシステム
20により検出される道路状況に応じて自動的に設定さ
れる変速パターンのいずれを基準として自動変速機2の
制御を実行することも可能である。また、道路状況の異
なる複数の所定区間を設定し、かつ、各所定区間の道路
状況に対応して異なる走行モードや変速線図を設定する
ことも可能である。
【0060】以上のように、図1の制御例によれば車両
が走行予定道路の所定区間に到達する前に、自動変速機
2の制御に適用される変速パターンを所定区間の道路状
況に適合する動作特性に制御することが可能である。し
たがって、車両が所定区間に到達した初期の走行段階を
含む所定区間の全般に亘って運転者の意図が自動変速機
2の制御に反映され、ドライバビリティが向上する。
【0061】また、この発明では、所定区間の道路状況
に対応してエンジン1、自動変速機2、ブレーキ装置4
7、自動速度制御装置48、懸架装置49、操作装置5
0のうちの少なくとも一つの動作特性を設定するルーチ
ンを実行することも可能である。
【0062】また、ステップ8で変速パターンが表示さ
れた場合に、その変速パターンを実行するか否かの判断
を運転者に行わせる表示をナビゲーションシステム20
のディスプレイ25に表示させ、運転者により承認する
旨の操作が行われた場合に限り、ステップ4で設定され
た変速パターンを実行する制御を行うことも可能であ
る。さらに、ステップ4で自動変速機2の変速パターン
を設定する場合に、モード設定スイッチ19により設定
できるように構成することも可能である。
【0063】さらにまた、この発明は公知の無段変速機
構を備えた自動変速機を搭載した車両にも適用可能であ
る。また、この発明は、エンジンに代えて電動モータが
搭載された電気自動車、または電動モータおよびエンジ
ンが搭載されたハイブリッド車にも適用可能である。
【0064】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、車両が
走行予定道路の所定区間に到達する前に、挙動制御装置
の動作特性を外部入力により所定区間の道路状況に適合
するように設定することが可能になる。したがって、車
両が所定区間に到達した初期の走行段階を含む所定区間
の全般に亘って運転者の意図が挙動制御装置の動作特性
に反映され、ドライバビリティが向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の制御例を示すフローチャートであ
る。
【図2】この発明が適用された車両のシステムを示すブ
ロック図である。
【図3】図2の自動変速機の制御に適用される各走行モ
ードに対応する変速パターンの一例を示す変速線図であ
る。
【図4】図2に示されたナビゲーションシステムの構成
例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 自動変速機 4 エンジン用電子制御装置 17 油圧制御回路 18 自動変速機用電子制御装置 20 ナビゲーションシステム 47 ブレーキ装置 48 自動速度制御装置 49 懸架装置 50 操舵装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F16H 59:66

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の挙動を制御し、かつ、その動作特
    性を変更可能な挙動制御装置と、前記車両の走行予定道
    路を設定する走行予定道路設定装置と、設定された走行
    予定道路の状況を検出する道路状況検出装置とを備えた
    車両の制御装置において、 前記走行予定道路の所定区間における前記挙動制御装置
    の動作特性を外部入力により設定する外部入力手段を備
    えていることを特徴とする車両の制御装置。
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