JPH10169183A - ゴンドラ装置のケージ吊り下げ支持機構 - Google Patents

ゴンドラ装置のケージ吊り下げ支持機構

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JPH10169183A
JPH10169183A JP34249096A JP34249096A JPH10169183A JP H10169183 A JPH10169183 A JP H10169183A JP 34249096 A JP34249096 A JP 34249096A JP 34249096 A JP34249096 A JP 34249096A JP H10169183 A JPH10169183 A JP H10169183A
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Hiroshi Fujita
宏 藤田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外縁部に装着すべき突起を有さない建築物に
も装着することができると共に、固定金具が建築物の壁
面を覆って作業の障害となることのないゴンドラ装置の
ケージ吊り下げ支持機構を提供する。 【解決手段】 支持脚柱11から支持揺動アーム12と
バランスアーム13が対称的に延設されて成る支持部材
10が、建築物1の屋上に支持揺動アーム12を建築物
1の外壁面1Aより突出させた状態でガイド部材20の
配設方向に沿って複数配設され、これら複数の支持部材
10の支持アーム12によってガイド部材20が支持さ
れると共にバランスアーム13にウェイト60が結合さ
れ、支持部材10の支持脚柱11を支点とした前後の重
量バランスは支持揺動アーム12側よりバランスアーム
13側が大きく設定されて構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物の外壁面に
沿って水平に配設された案内部材に移動可能に支持され
た移動手段から、吊り下げロープ部材を介してケージが
吊り下げられ、移動手段の移動によってケージが建築物
の外壁面に沿って水平方向に移動するゴンドラ装置のケ
ージ吊り下げ支持機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、建物の外壁面の施工や補修等
の作業を行う際には、作業者が乗り込むことのできるケ
ージを吊り下げロープ部材によって吊り下げ支持し、吊
り下げロープ部材を巻取ることによってケージを外壁面
に沿って昇降可能としたゴンドラ装置が用いられてい
る。
【0003】このようなゴンドラ装置として、建物の上
縁部に沿って水平に配設されたガイドレールに沿ってケ
ージが水平に移動可能に支持されるものがある。
【0004】即ち、図7に正面図,図8にそのB−B断
面に相当する側面図を示すように、建築物1の上縁部に
沿って水平に配設されたガイドレール2に沿って移動す
るトロリー3から垂下された吊り下げロープ部材4にケ
ージ5が備えた昇降装置5Aが係合してケージ5が吊り
下げ支持され、トロリー3の移動によってケージ5が建
築物1の外壁面1Aに沿って水平方向に移動すると共
に、昇降装置5Aの駆動によってその吊り下げロープ部
材4との係合位置が変化して昇降するように構成され
る。
【0005】ガイドレール2は、その長手方向に所定間
隔で備えられた固定金具2Aで建築物1の外縁部に突設
されたパラペット1Bを挟み込むことで固定されるよう
になっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ごときゴンドラ装置のケージ吊り下げ支持構造では、そ
の外縁部にパラペット1B等の突起物を備えていない建
築物や、備えていても十分な強度を有しない建築物には
装着することができないものであった。
【0007】また、ガイドレール2を建築物1に固定す
る固定金具2Aが建築物1の外壁面1A側に位置するた
め、外壁面1Aに塗装等の作業をする場合には固定金具
2Aの陰になる部位に対して作業することができず、当
該部位に対する作業は他の部位の作業が終了して固定金
具2Aを外した後に行わなければならないものであっ
た。その結果、作業を合理的に行うことができないと共
に外壁面1Aに作業ムラを生ずる虞があるという問題が
あった。
【0008】本発明は、上記問題に鑑みてなされたもの
であって、外縁部に装着すべき突起を有さない建築物に
も装着することができると共に、固定金具が建築物の壁
面を覆って作業の障害となることのないゴンドラ装置の
ケージ吊り下げ支持機構を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明に係るゴンドラ装置のケージ吊り下げ支持機構は、建
築物の外壁面に沿って水平に配設された案内部材に移動
可能に支持された移動手段から、吊り下げロープ部材を
介してケージが吊り下げられ、前記移動手段の移動によ
って前記ケージが前記建築物の外壁面に沿って水平方向
に移動するゴンドラ装置において、支持柱部材から支持
アームとバランスアームが対称的に延設されて成る支持
部材が、前記建築物の屋上に前記支持アームを前記建築
物の外壁面より突出させた状態で前記案内部材の配設方
向に沿って複数配設されると共に、これら複数の支持部
材の前記支持アームによって前記案内部材が支持され、
前記支持部材の前記支持柱部材を支点とした前後の重量
バランスは前記ケージ及び前記案内部材を含む支持アー
ム側より前記バランスアーム側が大きく設定されて構成
されていることを特徴とする。
【0010】また、上記構成に加え、上記案内部材は、
その長手方向任意の位置で上記支持部材の支持アームに
係合支持されるように構成されていることを特徴とす
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下添付図面を参照して本発明の
実施の形態について説明する。
【0012】図1は、本発明に係る水平移動可能なゴン
ドラ装置のケージ吊り下げ支持機構の一構成例の正面
図,図2はそのA−A断面に相当する支持部材10の側
面図である。
【0013】図示ゴンドラ装置のケージ吊り下げ支持機
構は、案内部材としてのガイドレール21を備えるガイ
ド部材20が、建築物1の屋上に所定間隔で配設された
複数の支持部材10によって支持されて建築物1の上縁
に沿って配設されて構成されている。そして、そのガイ
ドレール21に移動手段としてのトロリー30(図1に
は示さず)が当該ガイドレール21に沿って移動可能に
設けられ、トロリー30から垂下された吊り下げロープ
部材としての一対の吊りワイヤ40を介してケージ50
を吊り下げ支持するようになっている。
【0014】トロリー30は、詳細は図示しないが駆動
側と従動側がケージ50の幅と略等しい間隔で連結され
て構成され、その車輪31(図3に示す)がガイド部材
20のガイドレール21に嵌合して、その駆動によって
ガイドレール21に沿って移動するようになっている。
【0015】トロリー30から垂下された一対の吊りワ
イヤ40は、ケージ50の両端近傍にそれぞれ設けられ
た昇降装置51に係合しており、左右の昇降装置51の
同期駆動によってケージ50が昇降するようになってい
る。
【0016】即ち、ケージ50は、トロリー30の駆動
によってガイド部材20(ガイドレール21)に沿って
(建築物1の外面1Aに沿って)水平方向に移動し、昇
降装置51の駆動によって鉛直方向に昇降するようにな
っているものである。
【0017】以下、ケージ吊り下げ支持機構を詳細に説
明する。
【0018】支持部材10は、所定長さの基板11A上
に鋼管柱が立設されて成る支持柱部材としての支持脚柱
11に、ガイド部材20を支持する支持アームとしての
支持揺動アーム12と、バランスアーム13とが設けら
れて構成されている。
【0019】支持揺動アーム12は、角パイプによって
形成され、その下端部で支持脚柱11に回転自在に嵌合
した支柱管12Aに直角に接合されて水平に配設されて
いる。また、その先端と支柱管12Aの上端との間に補
強部材12Bが斜めに架設されている。支柱管12Aが
支持脚柱11に対して回転することによって水平面内で
揺動するが、その揺動は図示しないピンによって規制さ
れ、所定角度で固定されるようになっている。尚、その
高さ方向の位置は、設置する建築物1に応じて外縁部の
パラペット等と干渉しないように適宜変更して設定され
るものである。
【0020】支持揺動アーム12のアーム12Aの先端
には、ガイド部材20を支持する支持金具14が設けら
れている。
【0021】支持金具14は、当該部位の拡大側面図で
ある図3に示すように、回転筒部14Aの上下二カ所に
上側に開放するフック14Bを備えて成り、その回転筒
部14Aが支持揺動アーム12の先端部に鉛直下向きに
固定された軸管12Dに外挿されて回転自在且つ脱落不
能に設けられ、その上下のフック14Bにガイド部材2
0を係合させて(ガイドレール21と補強ビーム22を
それぞれ係合させて)保持するようになっている。
【0022】バランスアーム13は、角パイプによって
所定長さに形成され、その端部が支持脚柱11の上端部
に直角に接合されて水平に設けられている。また、その
先端と、支持揺動アーム12の支柱管12Aの上端に回
転自在に嵌合したキャップ部材15との間に補強部材1
3Aが架設されている。
【0023】尚、支持揺動アーム12,バランスアーム
13及び各補強部材12B・13Aは、それぞれ長手方
向に分割されており、その分割部に所定長さの継ぎ足し
部材を介装することによって長さを変更することができ
るようになっている。
【0024】ガイド部材20は、図4(A)に正面図,
(B)にその側面図を示すように、リップ溝形鋼による
ガイドレール21と角パイプによる補強ビーム22とが
連結材23によって所定間隔で平行に結合されて所定長
さの梯子状に形成されている。その端部には接合板24
が設けられており、この接合板24を介して複数接続す
ることによってケージ50の所要移動量と対応する任意
の長さに形成し得るようになっている。そして、ガイド
レール21と補強ビーム22が支持金具14のフック1
4Bに係合することで支持金具14(即ち支持揺動アー
ム12)に支持され、従って、支持揺動アーム12(即
ち支持部材10)による当該ガイド部材20の被支持位
置は連結材23と干渉しない位置であればその長手方向
任意の位置に設定することができる。つまり、ガイド部
材20を支持する支持部材10の長手方向における相対
位置は任意に設定可能となっているものである。
【0025】上記のごとく構成された支持部材10は、
建築物1の外壁面1Aから所定量(支持揺動アーム12
の長さ以下)内側に、ガイド部材20の配設方向に沿っ
て所定間隔で複数配設されると共に、それぞれの支持脚
柱11が配設方向に沿って配置された連結パイプ16に
固定されることで全て連結されて設けられる。
【0026】これにより、支持揺動アーム12の先端の
支持金具14によって支持されるガイド部材20は建築
物1の外壁面1Aから所定量外側(ケージ50の吊り下
げ位置の真上)に位置する。また、支持金具14は支持
揺動アーム12に回転自在に設けられているため、ガイ
ド部材20を支持した支持揺動アーム12を支持脚柱1
1に対して揺動させることによって、概念平面図である
図5に示すようにガイド部材20が建築物1の壁面1A
に対して平行状態を保って離接するようになっている。
【0027】バランスアーム13には、バランスウェイ
ト部材としてのウェイト60が結合され、これによって
支持部材10の支持脚柱11を支点として前方側より後
方側が所定量重い重量バランスに設定されている。
【0028】即ち、支持脚柱11から前方側に延びる支
持揺動アーム12に作用するモーメント(当該支持揺動
アーム12,ガイド部材20及びケージ50の重量によ
って生ずるモーメント)に対し、支持脚柱11から後方
側に延びるバランスアーム13に作用するモーメント
(当該バランスアーム13及びウェイト60の重量によ
って生ずるモーメント)が所定の安全率を有して大きく
設定され、これによって全体として安定的に建築物1に
設置されるものである。尚、このような重量バランスを
得るための重量は全ての支持部材10に均等に振り分け
なければならないものではなく、全体として必要な重量
となるように適当な重量のウェイト60を任意の支持部
材10に適宜設ければ良いものである。
【0029】ウェイト60は、アングル製の枠組み内に
所用重量の鋼材を収容したものや、水密性の容器内に水
を充填して用いることができる。また、図6に示すよう
に、所定重量のH形鋼等の鋼材61を支持部材10の配
列方向(即ちガイド部材20の配設方向)と平行に建築
物1の屋上に設置し、この鋼材61とバランスアーム1
3とを連結部材62を介して結合しても良く、このよう
な構成では、鋼材61の上に所定重量のウェイトを載置
することで全体の重量を調整することも可能となる。
【0030】また、前方側に作用するモーメントは使用
するゴンドラ50の種類や数によって変化するが、モー
メントが小さく建築物の屋上後方側に余裕があってバラ
ンスアーム13の長さを任意に設定可能な場合では、ウ
ェイト60を用いることなくバランスアーム13のみに
よって所定の重量バランスを得ても良いものである。
【0031】尚、何れにしても、安全のためにバランス
アーム13と建築物1とを安全ロープによって結合して
おく必要があることはいうまでもない。
【0032】而して、上記のごときゴンドラ装置のケー
ジ吊り下げ支持構造によれば、支持部材10は直接建築
物1に固定されずに重量バランスによって建築物1の屋
上に安定的に設置される。これにより、外縁部にパラペ
ット等の突起物を備えていない建築物や、備えていても
十分な強度を有しない建築物にも容易に設置することが
できると共に、固定金具が建築物の外壁面を覆って作業
不能域を形成することがないために合理的な作業が可能
となる。
【0033】また、支持部材10はガイド部材20を係
合支持しているものであるためにその配設位置は等間隔
である必要はなく適宜設定可能であり、屋上の既存の障
害物を避けて配設することができ、対象建築物に応じて
臨機応変に対応できるものである。
【0034】ガイド部材20は、前述のごとく支持揺動
アーム12を支持脚柱11に対して揺動することによっ
て建築物1の壁面1Aに対して平行状態を保って離接す
るため、これによってケージ50の壁面1Aとの距離を
変えることができ、外壁面1Aから突出したベランダ等
のオーバーハング部位に対しても容易に対応して作業す
ることができるものである。
【0035】
【発明の効果】以上述べたように、本発明に係るゴンド
ラ装置のケージ吊り下げ支持機構によれば、支持部材は
直接建築物に固定されずに重量バランスによって建築物
の屋上に安定的に設置されるものであるため、外縁部に
パラペット等の突起物を備えていない建築物や、備えて
いても十分な強度を有しない建築物にも容易に設置する
ことができると共に、固定金具が建築物の外壁面を覆っ
て作業不能域を形成することがないために合理的な作業
が可能となるものである。
【0036】また、案内部材がその長手方向任意の位置
で支持部材の支持アームに係合支持されるように構成さ
れていることにより、支持部材を建築物の屋上の既存の
障害物を避けて配設することができ、対象建築物に応じ
て臨機応変に対応できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水平移動可能なゴンドラ装置のケ
ージ吊り下げ支持機構の一構成例の正面図である。
【図2】図1のA−A断面に相当する支持部材の側面図
である。
【図3】支持金具によるガイド部材の支持構造を示す拡
大側面図である。
【図4】ガイド部材を示す図であって、(A)は正面
図,(B)は側面図である。
【図5】支持揺動アームの揺動によるガイド部材の移動
を示す概念平面図である。
【図6】他の構成例であるウェイトを適用した支持部材
の側面図である。
【図7】従来例としてのケージ吊り下げ支持機構の正面
図である。
【図8】図7のB−B断面図に相当するケージ吊り下げ
支持機構の側面図である。
【符号の説明】
1 建築物 1A 外壁面 10 支持部材 11 支持脚柱(支持柱部材) 12 支持揺動アーム(支持アーム) 13 バランスアーム 21 ガイドレール部材(案内部材) 30 トロリー(移動手段) 40 吊りワイヤ(吊り下げロープ部材) 50 ケージ 60 ウェイト(バランスウェイト部材)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築物の外壁面に沿って水平に配設され
    た案内部材に移動可能に支持された移動手段から、吊り
    下げロープ部材を介してケージが吊り下げられ、前記移
    動手段の移動によって前記ケージが前記建築物の外壁面
    に沿って水平方向に移動するゴンドラ装置において、 支持柱部材から支持アームとバランスアームが対称的に
    延設されて成る支持部材が、前記建築物の屋上に前記支
    持アームを前記建築物の外壁面より突出させた状態で前
    記案内部材の配設方向に沿って複数配設されると共に、
    これら複数の支持部材の前記支持アームによって前記案
    内部材が支持され、前記支持部材の前記支持柱部材を支
    点とした前後の重量バランスは前記ケージ及び前記案内
    部材を含む支持アーム側より前記バランスアーム側が大
    きく設定されて構成されていることを特徴とするゴンド
    ラ装置のケージ吊り下げ支持機構。
  2. 【請求項2】 上記バランスアームには、バランスウェ
    イト部材が結合されて上記重量バランスに設定されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載のゴンドラ装置のケ
    ージ吊り下げ支持機構。
  3. 【請求項3】 上記案内部材は、その長手方向任意の位
    置で上記支持部材の支持アームに係合支持されるように
    構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載
    のゴンドラ装置のケージ吊り下げ支持機構。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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