JP2523473Y2 - 吊り足場構造 - Google Patents

吊り足場構造

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JP2523473Y2 JP1990103159U JP10315990U JP2523473Y2 JP 2523473 Y2 JP2523473 Y2 JP 2523473Y2 JP 1990103159 U JP1990103159 U JP 1990103159U JP 10315990 U JP10315990 U JP 10315990U JP 2523473 Y2 JP2523473 Y2 JP 2523473Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は吊り足場構造に関する。
〔従来の技術〕
アトリウム建築物など、特に天然の採光を重視する建
築工作物の場合、天井屋根を例えば透明な板ガラスで形
成する。その場合、複数の水平な鉄骨鋼材で天井屋根の
大梁を組む。組んだ後に内装工事を必要とし、必ず足場
を要する。
従来、足場の形成は、垂直部材と水平部材を床から階
段式に組み上げ、枠組み足場を形成して行っている。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところで、従来のそのような枠組み足場は、特に天井
の高い建築物の足場の場合、下部は広範囲に資材を組み
合わせ、そこから順次組み上げていく必要がある。その
ため、広い面積で足場構成材が床を占領し、その結果、
特に大型資機材を建築内に搬入することが不便であると
いう問題点があった。
また、足場の位置が高くなるとその高さに対して、幾
何級数的に必要資機材の量も増大し、不経済であるとい
う問題点があった。
本考案はこのような従来の技術の問題点を解決するた
め、工事現場の床を足場構成材が広く占領してしまうこ
とがなく、また、構成資材の量そのものも少なくて経済
的に作ることができる吊り足場及び吊り足場構造を提供
することを技術的課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記のような課題を解決するため、本考案は、複数の
傾斜梁と複数の水平梁とを組み合わせた傾斜構造体の、
高さの異なる2本の前記水平梁に複数の吊り足場を吊り
下げて隣接する前記吊り足場を着脱自在に連結した吊り
足場構造であって、前記各吊り足場は床部材の一方の端
部に垂直部材を立設し、前記垂直部材の上端部に互いに
離れた位置で第1の複数の戸車を設け、前記床部材の他
方の端部に前記第1の複数の戸車より低い高さで第2の
複数の戸車を互いに離れた位置に設け、前記床部材に連
結用のジョイントを設けることによって形成し、前記2
本の水平梁は、それぞれ前記第1の複数の戸車または第
2の複数の戸車を案内するガイドレールを有すると共
に、前記ガイドレールの端面は前記第1の複数の戸車及
び第2の複数の戸車を出し入れ可能に開放し、前記2本
の水平梁のうち高い方の第1の水平梁の前記ガイドレー
ルの端面から前記吊り足場の第1の複数の戸車を挿入し
て走行させ、低い方の第2の水平梁の前記ガイドレール
の端面から前記吊り足場の第2の複数の戸車を挿入して
走行させることによって、前記吊り足場を前記水平梁に
送り込んで吊り下げ、隣接する前記吊り足場を前記ジョ
イントで着脱自在に連結するようにしたことを特徴とす
る。
〔作用〕
本考案の吊り足場Aは床部材3と垂直部材4とでL字
型を形成しており、互いに離して設けてある第1の複数
の戸車6と第2の複数の戸車9とで、高さの違う2本の
水平梁22に吊り下げる。その結果、床部材3を水平状態
にし、水平な床部材状で傾斜構造体に工事を施すことが
できる。また、水平方向の移動調整も可能である。
本考案の吊り足場構造は、水平梁22のガイドレール22
c開放端から順次吊り足場Aを送り込むことで構成で
き、構築が容易であるとともに、建造物の建造などが終
了した後の取り外しも容易である。
〔実施例〕
以下本考案の実施例を第1図〜第2図に基づいて説明
する。
この実施例は、傾斜屋根を有する例えば学校の校舎の
天井に吊り足場Aを構築した例である。
前記傾斜屋根は複数の傾斜梁21と複数の水平梁22とを
組み合わせた傾斜構造体20を構成している。
この傾斜屋根を支える側壁のうち、一方の側壁に沿っ
て、側足場32と資材運搬用のエレベータ33が設けられて
いる。
そして、前記傾斜構造体20を構成する傾斜梁21はいわ
ゆる鉄骨小梁で、複数の水平梁22はいわゆる鉄骨大梁
で、水平梁22として溝形リップ鋼を用いている。この溝
形リップ鋼は、水平にしたとき、下側にガイドレール22
cとなる折り返し部を有するので、水平梁22に別途ガイ
ドレール22cを取り付ける必要はない。
そして、このガイドレール22cに沿って、水平梁22に
吊り足場Aが複数吊り下げてある。
吊り足場Aは次のような構造になっている。第2図に
示すように、2本の平行水平部材1a,1bの上に複数の鋼
製布板2を渡して四角形の床部材3を構成している。四
角形の床部材3では、その水平部材1a又は1bの両端で互
いに対向する平行な2つの辺の一方を一端側a、他方を
他端側bとしている。
一端側aの辺の両端にある2つの角には丈の長い第1
の鋼製フレーム柱を立設し、それを垂直部材4としてい
る。
なお、水平部材1a,1bと垂直部材4とは伸縮自在と
し、任意の位置で固定可能とすると更によい。
各垂直部材4の上端には、長さの短いアームが床部材
の反対側に水平に突き出るようL型アングル5を接合
し、水平方向に突き出たそのアームにロック機構付の第
1の戸車6をそれぞれ垂下している。
床部材3の他端側bの1辺の両端にある2つの角には
それぞれ、丈の短い第2の鋼製フレーム柱7を立設し、
その上端には、上記と同様に長さの短いアームが床部材
の反対側に水平方向に突き出るようL型アングル8を接
合している。
水平方向に突き出たそのアームにはロック機構付の第
2の戸車9をそれぞれ垂下している。
一端側aの辺の両端に立設している2つの垂直部材4
の相互間には複数の筋かい10を渡し、さらに、床部材3
に平行な階段式の鋼板製の踏板11,12を伸縮ブラケット1
3,14を使って2段設けてある。また、その垂直部材4の
上部には床部材3に平行に細い棒材を渡して手摺棒15と
している。また、第2の鋼製フレーム柱7の根元部分で
床部材3の上に、吊り足場Aが単独で浮き上がってガイ
ドレール22cから浮き上がるのを防止する第1の固定パ
イプ23aが設けられ、この第1の固定パイプ23aは、その
両端部が隣接する吊り足場Aもしくは建築の妻側側壁に
係合し吊り足場Aの浮き上がりを防止している。
また、垂直部材Aの上部近くに第2の固定パイプ23b
が架設してある。
そして、前記水平梁22の端部において各ガイドレール
22cの端面が戸車の入出可能に開放されており、 高さの違う2本の上記水平梁22の内、より高い方の第1
の水平梁22aのガイドレール22cに上記吊り足場の第1の
戸車6を、また、より低い方の第2の水平梁22bのガイ
ドレール22cに第2の戸車9を、各ガイドレール22cの開
放端からそれぞれ走行されて送り込み、これによって第
1,第2の水平梁22a,22bに吊り足場Aを複数吊り下げて
いる。
ここで、足場構造の完成後、第1、第2の戸車6,9を
ロックしておくとよい。
本実施例の場合、吊り足場Aに鋼製の踏板11,12を設
けてあるので、床部材3からは手の届きにくい高位置の
作業が可能になる。
また、手摺棒15を設けてあるから、作業員が例えば安
全環などをそこにロックすることで、より安全な操作が
可能になる。
そして、戸車6,9はロックできることから、工事実施
中、棟木方向への不測の揺れ、移動を防止することがで
きる。
また、水平部材1a,1b、垂直部材4のいづれも伸縮自
在でしかも固定可能にすると、傾斜天井面20の傾斜角度
に応じ、全体の寸法を自由に変えることが可能となる。
吊り足場Aには浮き上がり防止用の第1,第2固定パイ
プ23a,23bを渡してあるので、本考案の足場構造は横揺
れが少ない。
なお、各吊り足場A同士を連結するジョイントを吊り
足場Aの水平部分などに設けておくとよい。
〔考案の効果〕
本考案は、上記のような構造であるから、傾斜部分で
も容易に足場を確保でき、しかも、その構築が容易で迅
速にできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は吊り足場を架設した建物の断面図、第2図は本
考案の実施例の吊り足場の斜視図、第3図は、吊り足場
構造の斜視図である。 3……床部材、4……垂直部材 6……第1の複数の戸車、9……第2の複数の戸車 11,12……踏板、15……手摺り棒 20……傾斜構造体、22……水平梁 22a……第1の水平梁、22b……第2の水平梁 23a,23b……固定パイプ、a……一方の端部 b……他方の端部、A……吊り足場

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の傾斜梁と複数の水平梁とを組み合わ
    せた傾斜構造体の、高さの異なる2本の前記水平梁に複
    数の吊り足場を吊り下げて隣接する前記吊り足場を着脱
    自在に連結した吊り足場構造であって、 前記各吊り足場は床部材の一方の端部に垂直部材を立設
    し、前記垂直部材の上端部に互いに離れた位置で第1の
    複数の戸車を設け、前記床部材の他方の端部に前記第1
    の複数の戸車より低い高さで第2の複数の戸車を互いに
    離れた位置に設け、前記床部材に連結用のジョイントを
    設けることによって形成し、 前記2本の水平梁は、それぞれ前記第1の複数の戸車ま
    たは第2の複数の戸車を案内するガイドレールを有する
    と共に、前記ガイドレールの端面は前記第1の複数の戸
    車及び第2の複数の戸車を出し入れ可能に開放し、 前記2本の水平梁のうち高い方の第1の水平梁の前記ガ
    イドレールの端面から前記吊り足場の第1の複数の戸車
    を挿入して走行させ、低い方の第2の水平梁の前記ガイ
    ドレールの端面から前記吊り足場の第2の複数の戸車を
    挿入して走行させることによって、前記吊り足場を前記
    水平梁に送り込んで吊り下げ、隣接する前記吊り足場を
    前記ジョイントで着脱自在に連結するようにしたことを
    特徴とする吊り足場構造。
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JPS598875A (ja) * 1982-07-06 1984-01-18 川崎製鉄株式会社 建物屋根の施工方法

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