JPH10169006A - トラス用フレーム部材およびそれを用いたトラスベース構造体 - Google Patents

トラス用フレーム部材およびそれを用いたトラスベース構造体

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JPH10169006A
JPH10169006A JP33252496A JP33252496A JPH10169006A JP H10169006 A JPH10169006 A JP H10169006A JP 33252496 A JP33252496 A JP 33252496A JP 33252496 A JP33252496 A JP 33252496A JP H10169006 A JPH10169006 A JP H10169006A
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繁 河村
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知重 川村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドーム等の構築において太い梁材を必要とせ
ず、フレーム部材のみによって木質の質感が得られるよ
うにする。 【解決手段】 トラス用フレーム部材を非金属製のフレ
ーム本体21と、先端部にハブ3の連結溝8に圧入嵌合
される接続端部22bを一体に有しフレーム本体21の
各端部にそれぞれ取付けられる金属製の端部部材22と
で構成する。フレーム本体21は、木材または繊維強化
合成樹脂によって形成される。合成樹脂の場合は、表面
に木目印刷が施される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、組立式立体トラス
構造物の構造部材として用いられるトラス用フレーム部
材およびそれを用いたトラスベース構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】本組立式立体トラス構造物は、フレーム
部材をジョイント(筒状ハブ)によって接続することに
より構築されるもので、組立においてボルトや溶接によ
る接合を必要としないため組立作業が簡単で、高い継手
効率が得られ、スマートで高い採光性と広い無柱空間が
得られるなどの優れた特徴を有していることから、野外
コンサートホール、ガソリンスタンド、プール、展示場
等の屋根、ビルの側面外壁、植物園用ドーム、寺院ドー
ム等に広く採用されている。このような組立式立体トラ
ス構造物のうち、円筒状ジョイント方式を採用したもの
は、トラス格点に円筒状ハブを使用し、これによってフ
レーム部材を順次連結している(米国特許第2,93
1,467号、実開平2−98121号公報、特開平7
−102633号公報等)。ここで、組立式立体トラス
構造物とは、トラス部分がドーム型、モスク型、ピラミ
ッド型、フラットストラクチャー型、あるいはバレルヴ
ォールト型等の形状を呈するトラス構造体を総称するも
ので、それらが独立した構築物とされる場合並びに構築
物の一部の構造部分として併設される構造物とされる場
合なども含まれる。
【0003】図19(A)、(B)は従来の円筒状ジョ
イント方式を採用した組立式立体トラス構造物における
トラスベースの一例を示すドーム型トラスベース構造体
の平面図および正面図、図20はトラス格点を形成する
接合構造を示す分解斜視図、図21(A)、(B)、
(C)は従来のフレーム部材の正面図、平面図および側
面図である。これらの図において、1はドーム状のトラ
ス構造物におけるトラスベース構造体で、多数のフレー
ム部材2と、これらのフレーム部材2を接続する筒状ハ
ブ(以下、単にハブともいう)3とで構成されている。
フレーム部材2は、通常アルミニウム合金製の直管から
なり、その両端部を鍛造などの塑性加工により偏平状の
接続端部5とし、さらにその両面にディンプルと称する
凹凸4を設けている。
【0004】ハブ3は、通常アルミニウム合金(例:A
l−Mg−Si系合金)製の押出形材、鍛造品等によっ
て円筒体に形成され、中心にボルト挿通孔6を有してい
る。また、ハブ3の外周面には、溝壁面に凹凸7を有し
トラス構造物のタイプに応じて6〜9個の連結溝(スロ
ット)8が放射状に形成され、この連結溝8に前記フレ
ーム部材2の接続端部5が軸線方向から圧入嵌合される
ことによりフレーム部材2を互いに接続し、トラス格点
を形成している。ボルト挿通孔6にはボルト9が挿通さ
れ、その上下の突出端部にワッシャ10および保持板1
1が嵌装され、ナット12の締結によって保持板11を
ハブ3の上下面に押し付けることで、接続端部5が連結
溝8から抜けるのを防止している。また、このボルト9
と保持板11は、ルーフパネル部材をハブ3上に取り付
けるためにも利用される。そして、このトラス格点をフ
レーム部材2で連結することにより組立式トラス構造物
のトラスベース構造体1が構築され、さらにその上を屋
根部材で覆うとドーム型トラス構造物が完成する。
【0005】このようなトラスベース構造体1の接合構
造においては、フレーム部材2の端部に偏平状に押し潰
された接続端部5を一体に設けているので、連結部材の
部品点数が削減できるとともに、ドーム型やモスク型タ
イプのトラスベース構造物(以下、単にドーム型とも称
する。)を構築する場合には、ハブ3の連結溝(6個)
8間に割り角度θ以外にフレーム部材に3つの角度付け
(コイン角α、ベンド角β、ツイスト角γ)をすること
によってフレーム部材自体での任意の球面度を出すこと
ができる。また、ハブ3の軸線方向(面外方向)の負荷
に対しては耐力が高く、設計上は一層のトラスでよいの
でトラスベース構造体を簡略化することができる。な
お、コイン角αは接続端部5のフレーム本体の軸線方向
に対する切断角度、ベンド角βはフレーム部材2の軸線
と接続端部5の軸線とのなす角度、ツイスト角γはフレ
ーム部材2を介して隣合い高さおよびハブ軸方向の曲率
中心位置が異なるハブ間の連結溝を連結するフレーム部
材における接続端部間のなす角度である。また、トラス
ベース構造体としては、図2に示すように略三角筒状ハ
ブ(スロット9個)を用いるピラミッド型(a)、円筒
状ハブ(スロット8個)を用いるバレルヴォールト型
(b)、フラットストラクチャー型(c)等のものもあ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したように従来の
トラスベース構造体は、いずれもフレーム部材2をアル
ミニウム合金によって製作していた。しかしながら、金
属製のトラスベース構造体は、質感が冷たく馴染み難い
ため近年自然指向の傾向が強くなり、適用環境に応じた
木質の暖かい質感が注目されている。そこで、最近では
フレーム部材全体を木材で製作することも考えれている
が、その場合強度上、特に接続端部の強度に難点がある
ことから金属製のフレーム部材と木材からなる太い梁材
とを併用してトラスベース構造体を構築したものも出現
している。しかし、太い梁材は、資源的に乏しく高価で
入手が困難であるという難点があった。特に、直径が2
0m程度に及ぶ大型のトラスベース構造体には不向きで
ある。
【0007】本発明は上記した従来の問題点を解決する
ためになされたもので、その目的とするところは、太い
梁材を必要とせずフレーム部材のみによって木質の質感
を得ることができるようにしたトラス用フレーム部材お
よびそれを用いたトラスベース構造体を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明に係るトラス用フレーム部材は、端部が筒状ハブ
に設けた連結溝に圧入嵌合されることにより前記筒状ハ
ブとともにトラスベース構造体を構築するトラス用フレ
ーム部材において、非金属製のフレーム本体と、先端部
に前記ハブの連結溝に圧入嵌合される接続端部を一体に
有し前記フレーム本体の各端部にそれぞれ取付けられる
金属製の端部部材とで構成したことを特徴とする。ま
た、本発明に係るトラス用フレーム部材は、フレーム本
体を木材で形成したことを特徴とする。また、本発明に
係るトラス用フレーム部材は、フレーム本体を繊維強化
合成樹脂体で形成し、表面に木目模様の印刷を施したこ
とを特徴とする。また、本発明に係るトラス用フレーム
部材は、端部部材をアルミニウム合金の押出形材で形成
したことを特徴とする。また、本発明に係るトラス用フ
レーム部材は、端部部材の側面に回転防止用の突起を一
体に設けたことを特徴とする。また、本発明に係るトラ
スベース構造体は、両端部が偏平な接続端部を形成する
フレーム部材と、このフレーム部材の前記接続端部が圧
入嵌合される複数個の連結溝が放射状に形成された筒状
ハブとによって組立式立体トラス構造物を構築するトラ
スベース構造体において、前記フレーム部材を非金属製
のフレーム本体と、先端部に前記ハブの連結溝に圧入嵌
合される接続端部を一体に有し前記フレーム本体の各端
部にそれぞれ取付けられる金属製の端部部材とで構成し
たことを特徴とする。また、本発明に係るトラスベース
構造体は、フレーム本体を木材で形成したことを特徴と
する。また、本発明に係るトラスベース構造体は、フレ
ーム本体を繊維強化合成樹脂体で形成し、表面に木目模
様の印刷を施したことを特徴とする。また、本発明に係
るトラスベース構造体は、端部部材をアルミニウム合金
の押出形材で形成したことを特徴とする。さらに、本発
明に係るドーム型トラスベース構造体は、端部部材の側
面に回転防止用の突起を一体に設けたことを特徴とす
る。
【0009】本発明において、フレーム本体に木材を使
用したものは、木質の暖かい質感が得られ、自然指向に
叶っている。繊維強化合成樹脂製のフレーム本体は、木
目模様の印刷により木材のものと殆ど変わらない質感を
得ることができる。金属製の端部部材は、ハブと同一系
統の材質のもの、例えばアルミニウム合金製ハブにはア
ルミニウム合金製部材、ステンレス製ハブにはステンレ
ス製部材から製作され、偏平な接続端部の強度が従来の
金属製フレーム部材の接続端部と同等の機械的強度を有
し、大型の構造物に対しても適用可能である。回転防止
用の突起は、ドーム型トラスベース構造体に適用したと
きフレーム部材が軸線方向の圧縮または引張荷重を受け
たとき、フレーム部材がハブの周方向に回転するのを規
制し、ドーム型トラスベース構造体の強度を増大させ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施の
形態に基づいて詳細に説明する。図1(a)、(b)は
本発明に係るフレーム部材の一実施の形態を示す一部を
省略した平面図および側面図、図2(a)、(b)、
(c)は本発明に係るフレーム部材によって構築された
ピラミッド型、バレルヴォールト型およびフラットスト
ラクチャー型のトラスベース構造体を示す正面図であ
る。なお、従来技術の欄で説明した構成部材等と同一の
ものについては同一符号をもって示し、その説明を適宜
省略する。これらの図において、本実施の形態において
は、非金属製のフレーム本体21と、このフレーム本体
21の各端部にそれぞれ取付けられる略同一形状からな
る2つの金属製端部部材22とによってフレーム部材2
0を構成している。
【0011】フレーム本体21としては、長さが1〜3
m程度で、3〜15cm角の角材または丸棒等によって
形成され、両端部に端部部材22を締結固定するための
ボルト23が挿通される図示しないボルト取付孔が側面
方向に貫通して形成されている。フレーム本体21を角
材とした理由は、それを木質材とするときには製作が容
易である上、建築用の汎用材から選択可能であるからで
ある。なお、フレーム本体21としては、角材に限らず
種々の形状とすることが可能であり、例えば円柱状のも
のや中央部の断面形状が丸形で、端部が角形のものであ
ってもよい。
【0012】フレーム本体21の材質としては、木材の
場合、杉、桧、松、米松、樫、欅、ラワン材、レッドウ
ッド、ジラ、ボンゴシ等の木材を、またそれらの含浸強
化材、防腐剤、表面汚染防止材、強化剤等によって処理
したものが用いられる。繊維強化合成樹脂体の場合は、
例えば繊維強化エンジニアリングプラスチックスが用い
られ、表面に木目模様が印刷される。
【0013】端部部材22は、嵌合部も一体形成した長
尺押出形材を切断して製作するもの並びにパイプ体の端
部を圧潰して嵌合部を形成するもの等が適用され、例え
ば前者の場合図1の断面図に示される長尺状の端部部材
22をJISA6063合金のT6調質材とし、それを
筒状ハブ3の長さと等しい長さに切断することによって
製作されることにより、平面視コ字状の基部22aと、
ハブ3の連結溝8に圧入嵌合される接続端部22bと、
この接続端部22bと基部22aを連結する連結部22
cとで構成される(以下、「押出形材製端部部」ともい
う。)。基部22aは、フレーム本体21の端部に嵌合
され、それぞれ4本のボルト23およびナット24によ
って締結固定される。接続端部22bの両面には、従来
と同様、ディンプルと称する凹凸4が形成されている。
連結部22cは、平面視A字状を呈することにより所要
角度で交差する2つの側板22c−1,22c−2と、
これら両側板の中間部を連結する補強用の連結板22c
−3とで構成されている。連結部22cとしては、平面
視A字状のもの(22A2 )に限らず、図3に示すよう
に平面視V字状のもの(22A2 )であってもよい。こ
のような形状からなる押出形材製端部部材22A1 ,2
2A2 は、フレーム部材20の軸線方向と直交する方向
に押し出し成形された押出形材を押出方向と直交する方
向において切断することにより形成されるものであるた
め、パイプ製のものと異なり接続端部22bを押出形材
の成形時に同時に形成することができコスト低減ができ
る利点を有する。
【0014】このような端部部材22A1 ,22A2
は、構築するトラスベース構造体の大きさに応じて大き
さが異なるが、通常肉厚が3〜12mm、接続端部22
bの長さが5〜30mm、接続端部22bの嵌合長さが
5〜20mm程度とされる。また、図2に示すピラミッ
ド型およびフラットストラクチャー型のトラスベース構
造体の構築に用いられるフレーム部材20の場合は、接
続端部22bのコイン角αが40°〜90°に、ベンド
角βおよびツイスト角γ(図13参照)が0°にそれぞ
れ設定される。また、バレルヴォールト型の場合には4
0°〜90°のコイン角と、0°〜60°のベンド角並
びにツイスト角γの角度付けがされる。
【0015】筒状ハブ3は、従来用いられているものと
同様にアルミニウム合金の押出形材または鍛造品あるい
はステンレス材の精密鋳造品等によって製作される。連
結溝8の数は、ピラミッド型の場合9つ、バレルヴォー
ルト型とフラットストラクチャー型の場合8つである。
また、ハブ3の形状としては、構築するトラスベース構
造体の構造に応じて変えることが可能で、ドーム型、モ
スク型、バレルヴォールト型およびフラットストラクチ
ャー型の場合、円筒形状とし、ピラミッド型の場合は略
三角筒形状とすることが好適である。
【0016】フレーム部材20を組立てるには、端部部
材22A1 の基部22aをフレーム本体21の端部に嵌
合してボルト23およびナット24で締結すればよい。
また、トラスベース構造体の組立てに際しては、端部部
材22A1 の接続端部22bをハブ3の連結溝8に順次
圧入嵌合していくと、トラスベース構造体を構築するこ
とができる。
【0017】このような構造からなるトラス用フレーム
部材20においては、木材または表面に木目模様の印刷
が施された繊維強化合成樹脂体によって形成されたフレ
ーム本体21と、このフレーム本体21の各端部に接続
された金属製の端部部材22とで構成したので、従来の
金属製フレーム部材には期待できない木肌の質感、暖か
さないし柔らかさを得ることができ、組立式トラス構造
物への親近感さらには居心地性を向上させることができ
る。また、この場合のフレーム本体21は入手が容易な
角材で形成でき、しかも従来の金属製フレーム部材に比
べて強度的に何ら問題がなく、大型のトラスベース構造
体の構築にも適用することが可能である。例えば、ドー
ム型およびモスク型の場合は、ドーム径が2〜50m、
ピラミッド型の場合は一辺が5〜60m、バレルヴォー
ルト型およびフラットストラクチャー型の場合は一辺が
3〜30mのトラスベース構造体の構築が可能である。
【0018】図3〜図9は、嵌合部を一体形成した長尺
押出形材による端部部材の他の実施の形態を示す図であ
り、図10〜図12はさらに端部圧潰型パイプによる別
タイプの端部部材を示す図である。すなわち、図3に示
すものは端部部材22A1 において中間連結板22−c
−3を欠いた形の端部部材22A2 を示し、図4に示す
ものは、端部部材22A1 の基部22aの互いに対向す
る内側面に2つの突状体30を端部部材22の高さ方向
に一体に突設し、これらの突状体30をフレーム本体2
1の側面に設けた溝31に嵌合するともに、2つのカバ
ープレート32によってフレーム本体21の端部の上下
面を覆い、かつボルト23およびナット24によって締
結固定している。その他の構成は、上記した実施の形態
と同様である。
【0019】このような構成においては、端部部材22
の基部22aと2つのカバープレート32によってフレ
ーム本体21の端部の上下面および左右両側面を覆って
いるので、フレーム本体21と端部部材22A2 の接合
強度を増大させることができる。
【0020】図6は端部部材22のさらに他の実施の形
態を示す要部の一部を破断した平面図、図7は正面図で
ある。この実施の形態においては、カバープレート32
をフレーム本体21に締結固定するためのボルト23が
挿通されるボルト挿通孔35を、端部部材22の基部2
2aの互いに対向する内側面に突設した突状体30に、
その上下面に貫通するように形成しているもの(22A
3 )である。その他の構成は図4および図5に示した実
施の形態と同一である。
【0021】このような構成においては、フレーム本体
21にボルト挿通孔35を形成しないでよいので、フレ
ーム本体21の強度低下を防止することができる。
【0022】図8は端部部材22のさらに他の実施の形
態を示す要部の平面図、図9は正面図である。この実施
の形態においては、端部部材22A4 を、板状の基部2
2aと、ハブとの接続端部22bと、この接続端部22
bと基部22aを連結する平面視三角形の連結部22c
とで構成し、前記基部22aをフレーム本体21の木口
面36に形成した溝37に嵌合し、ボルト23およびナ
ット24によって締結固定している。
【0023】図10は端部部材22のさらに他の実施の
形態を示す要部の一部を破断した平面図、図11は正面
図、図12(a)、(b)は斜視図である。この実施の
形態においては、図12(a)に示すようにフレーム本
体21を丸材で形成し、端部部材22A5 を、筒状の基
部22aと、パイプ端の圧潰で形成する接続端部22b
と、この接続端部22bと基部22aを接続する略円錐
状の連結部22cとで構成し、基部22aにフレーム本
体21の端部を嵌合し、複数個のボルト23およびナッ
ト24によって固定している。本端部部材22A5 は、
筒状体からなるアルミニウム合金等の押出形材を所定長
さに切断し、接続端部22bおよび連結部22cに相当
する部分をプレス加工によって押し潰すことにより形成
される。フレーム本体21としては、丸材に限らず、図
12(b)に示すように、端部部材22A5 が接続され
る端部のみを円柱状とし、中央部を角柱状にしたフレー
ム本体であってもよい。
【0024】図13は段部部材22のさらに他の実施の
形態22A6 を示し、図14は段部部材22を切り出す
前の長尺押出形材25の斜線図であり、図15は図13
のA−A線側断面図、図16は図13に示されているブ
ロックの斜視図である。この実施の形態においては、ド
ーム型トラスベース構造体を形成するときに使用される
トラス用フレーム部材において適用される端部部材の実
施の形態の一つを示すものであって、フレーム本体21
の端部を円柱体に形成し、中央部を角柱体に形成してい
る。端部部材22A6 は図1に示した端部部材と同一断
面に形成されるが、ハブへの嵌合幅方向にコイン角相当
に斜めに切断加工することによって製作され(図14参
照)その基部22aが一本のボルト23およびナット2
4にフレーム本体21の端部に締結固定される。また、
フレーム本体21の端部の上下面には、合成樹脂やアル
ミニウム等によって図15に示すような形状に形成され
たブロック42が嵌合され、このブロック42をボルト
43およびナット44によって締結固定している。な
お、45は補強用のプレートであるが、必ずしも必要で
はない。
【0025】このような構成においては、図16に例示
されるブロック42をフレーム本体21の端部に取付け
ることによってフレーム本体21の端部の強度を増大さ
せることができるとともに、ツイスト角の調整を容易に
する。
【0026】図17は段部部材のさらに他の実施の形態
を示す要部の一部を破断した平面図である。この実施の
形態においては、図19に示したドーム型または図18
に示すモスク型のトラスベース構造体に用いられる端部
部材22A7 の例を示す。このフレーム部材20’を構
成するフレーム本体21は、角材で形成されている。端
部部材22A7 は、図4および図5に示した端部部材2
2A2 と同様に、平面視コ字状の基部22aと、ハブ3
との接続端部22bと、この接続端部22bと基部22
aを連結する平面視A字型の連結部22cとで構成さ
れ、基部22aの互いに対向する内側面に突設した突状
体30をフレーム本体21の端部側面に設けた溝31に
嵌合するとともに、2つのカバープレート32によって
フレーム本体21の端部の上下面を覆い、かつボルト2
3およびナット24によって締結固定している。接続端
部22bには、ドーム型並びにモスク型の照射共所要角
度のコイン角α(80°〜90°)、ベンド角β(0°
〜35°)およびツイスト角γ(0°〜5°)(図13
参照)がそれぞれ付与される。このような端部部材22
を形成するには、押出形材25をコイン角αに相当する
角度をもって斜めに切断し、接続端部22bの両側縁部
を端部部材22の軸線に対してコイン角αに相当する角
度をもって斜めに切断するとともに、接続端部22bを
板厚方向に折り曲げてベンド角βを付与すればよい。
【0027】また、連結部22cの先端部両側面には、
回転防止用の突起48が一体に突設されている。このよ
うな突起48を設けると、異常な応力が上方から負荷さ
れたときフレーム部材20’の割り角度θ(図20参
照)を保持し、フレーム部材20’のトラス面内におけ
る周方向の変形を規制することができる。すなわち、ド
ーム型またはモスク型のトラスベース構造体において、
フレーム部材20’の接続端部bはハブ3の軸線方向
(面外方向)に長い偏平状に形成されていることから、
ハブ3の軸線方向の外力に対しては強度的に特に問題は
ないが、ハブ3の面内方向(ハブの円周方向)に対して
は相対的に弱く、そのため大型のトラスベース構造体に
おいて、積雪、地震等でフレーム部材20’に軸線方向
の圧縮または引張荷重が加わった場合、フレーム部材2
0’がトラス面内において周方向に変形して接続端部b
の基部が折れ曲がり、部分的に破壊したり構造物全体が
破壊するおそれがある。そこで、回転防止用突起48を
設けて隣接するフレーム部材の端部の外周面に当接させ
ておくと、この突起48がフレーム部材20’の周方向
の変形を規制し、トラス格点の弱点部分となる三角形以
外の異径部分(図18、図20の1A,1Bに示される
ような四角形部分)または全部分を補強することができ
る。
【0028】なお、本発明は上記した実施の形態に限ら
ず本発明の技術思想の範囲で種々の変形、変更が可能で
ある。
【0029】
【発明の効果】以上述べたように本発明に係るトラス用
フレーム部材およびそれを用いたトラスベース構造体
は、非金属製のフレーム本体と、先端部に前記ハブの連
結溝に圧入嵌合される接続端部を一体に有し前記フレー
ム本体の各端部にそれぞれ取付けられる金属製の端部部
材とでフレーム部材を構成したので、フレーム本体を木
材で形成したりあるいは合成樹脂で形成してその表面に
木目模様を印刷すると、従来の金属製フレーム部材には
期待できない木肌の質感、暖かさないし柔らかさに溢れ
たトラスベース構造体を構築することができ、構造体の
使用環境に応じた組立式トラス構造物への親近感さらに
は居心地性を向上させることができる。また、入手困難
な太くて長い木製梁材を必要とせず、木材の入手が容易
である。また、金属製のフレーム部材と比較して機械的
に何ら問題がなく、大型の構造物に対しても適用可能で
ある。さらに、端部部材は、長さが短く、軽くて取扱い
性に優れ、孔明け工程時等において有利である。
【0030】また、本発明は、端部部材の側面に回転防
止用の突起を一体に設けたので、ドーム型またはモスク
型のトラスベース構造体において、隣り合うフレーム部
材の割り角度を一定に保持することができる。したがっ
て、フレーム部材が軸線方向の圧縮または引張荷重を受
けたとき、フレーム部材にハブの周方向の回転モーメン
トが発生せず、フレーム部材の面内方向の回転に対する
抵抗力を増大させることができる。そのため、フレーム
部材の接続端部がハブの周方向に折れ曲がったりせず、
トラスベース構造体の弱点部分や全体強度を向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)、(b)は本発明に係るフレーム部材
の一実施の形態を示す一部を省略した平面図および側面
図である。
【図2】 (a)、(b)、(c)は本発明に係るフレ
ーム部材によって構築されたピラミッド型、バレルヴォ
ールト型およびフラットストラクチャー型のトラスベー
ス構造体を示す正面図である。
【図3】 端部部材の他の実施の形態を示す平面図であ
る。
【図4】 端部部材の他の実施の形態を示す要部の一部
を破断した平面図である。
【図5】 図4の正面図である。
【図6】 端部部材のさらに他の実施の形態を示す要部
の一部を破断した平面図である。
【図7】 図6の正面図である。
【図8】 端部部材のさらに他の実施の形態を示す要部
の平面図である。
【図9】 図8の正面図である。
【図10】 端部部材のさらに他の実施の形態を示す要
部の一部を破断した平面図である。
【図11】 図10の正面図である。
【図12】 (a)はハブと端部部材との接続状態を、
(b)はフレーム本体の端部の一例を示すそれぞれの斜
視図である。
【図13】 端部部材のさらに他の実施の形態を示す図
14のA−A線断面図である。
【図14】 端部部材を切り出す前の押出形材の斜視図
である。
【図15】 図13でのA−A矢視断面図である。
【図16】 ブロックの斜視図である。
【図17】 端部部材のさらに他の実施の形態を示す要
部の一部を破断した平面図である。
【図18】 モスク型トラスベース構造体の正面図であ
る。
【図19】 (A)、(B)は組立式立体トラス構造物
の一例を示すドーム型トラスベース構造体の平面図およ
び正面図である。
【図20】 従来のトラス格点を形成する接合構造部を
示す分解斜視図である。
【図21】 (A)、(B)、(C)はフレーム部材の
正面図、平面図および側面図である。
【符号の説明】
1…トラスベース構造体、2…フレーム部材、3…ハ
ブ、5…接続端部、8…連結溝、9…ボルト、20…フ
レーム部材、21…フレーム本体、22,22A1 ,2
2A2 ,22A3 ,22A4 ,22A5 ,22A6 ,2
2A7 …端部部材、22a…基部、22b…接続端部、
22c…連結部、48…回転防止用突起。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川村 知重 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 日本軽金属株式会社グループ技術センター 内 (72)発明者 竹田 好宏 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 日本軽金属株式会社グループ技術センター 内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 端部が筒状ハブに設けた連結溝に圧入嵌
    合されることにより前記筒状ハブとともにトラスベース
    構造体を構築するトラス用フレーム部材において、 非金属製のフレーム本体と、先端部に前記ハブの連結溝
    に圧入嵌合される接続端部を一体に有し前記フレーム本
    体の各端部にそれぞれ取付けられる金属製の端部部材と
    で構成したことを特徴とするトラス用フレーム部材。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のトラス用フレーム部材に
    おいて、 フレーム本体を木材で形成したことを特徴とするトラス
    用フレーム部材。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のトラス用フレーム部材に
    おいて、 フレーム本体を繊維強化合成樹脂体で形成し、表面に木
    目模様の印刷を施したことを特徴とするトラス用フレー
    ム部材。
  4. 【請求項4】 請求項1,2または3記載のトラス用フ
    レーム部材において、 端部部材をアルミニウム合金の押出形材で形成したこと
    を特徴とするドーム型トラス用フレーム部材。
  5. 【請求項5】 請求項1,2,3または4記載のトラス
    用フレーム部材において、 端部部材の側面に回転防止用の突起を一体に設けたこと
    を特徴とするドーム型トラス用フレーム部材。
  6. 【請求項6】 両端部が偏平な接続端部を形成するフレ
    ーム部材と、このフレーム部材の前記接続端部が圧入嵌
    合される複数個の連結溝が放射状に形成された筒状ハブ
    とによって組立式立体トラス構造物を構築するトラスベ
    ース構造体において、 前記フレーム部材を非金属製のフレーム本体と、先端部
    に前記筒状ハブの連結溝に圧入嵌合される接続端部を一
    体に有し前記フレーム本体の各端部にそれぞれ取付けら
    れる金属製の端部部材とで構成したことを特徴とするト
    ラスベース構造体。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のトラスベース構造体にお
    いて、 フレーム本体を木材で形成したことを特徴とするトラス
    ベース構造体。
  8. 【請求項8】 請求項6記載のトラスベース構造体にお
    いて、 フレーム本体を繊維強化合成樹脂体で形成し、表面に木
    目模様の印刷を施したことを特徴とするトラスベース構
    造体。
  9. 【請求項9】 請求項6,7または8記載のトラスベー
    ス構造体において、 端部部材をアルミニウム合金の押出形材で製作したこと
    を特徴とするトラスベース構造体。
  10. 【請求項10】 請求項6,7,8または9記載のトラ
    スベース構造体において、 端部部材の側面に回転防止用の突起を一体に設けたこと
    を特徴とするドーム型トラスベース構造体。
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