JP2000120165A - 骨組構造体 - Google Patents

骨組構造体

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JP2000120165A
JP2000120165A JP10295420A JP29542098A JP2000120165A JP 2000120165 A JP2000120165 A JP 2000120165A JP 10295420 A JP10295420 A JP 10295420A JP 29542098 A JP29542098 A JP 29542098A JP 2000120165 A JP2000120165 A JP 2000120165A
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JP10295420A
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English (en)
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Tomoshige Kawamura
知重 川村
Yoji Shiina
洋史 椎名
Kimio Saito
公男 斎藤
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SAITO KIMIO KENKYUSHITSU KK
Nippon Light Metal Co Ltd
Original Assignee
SAITO KIMIO KENKYUSHITSU KK
Nippon Light Metal Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品点数が少なく、組立作業が容易で、安価
に構築することができ、また軽量で美観が良好な骨組構
造体を提供する。 【解決手段】 多数のフレーム部材15と、このフレー
ム部材15の端部が嵌合される多数の柱状ハブ16によ
って単層レイヤー10と、この単層レイヤー10の下方
に張設された複数本の張弦部材11とで、平面視形状が
楕円形で上方に向かって凸レンズ形に湾曲した骨組構造
体10を構築する。単層レイヤー10は、フレーム部材
15を格子状に配列して形成されることにより多数の四
角形メッシュを有する。張弦部材11は、両端が梁部材
3に連結され、中間部が束部材12を介して柱状ハブ1
6に連結されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フレームとジョイ
ントとからなる構造材によって構築される骨組構造体に
関し、特に四角形メッシュからなるシングルレイヤー方
式の屋根用骨組構造体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】構造物の骨組構造体としては、三角形ま
たは四角形のメッシュを基調としたトラス状骨組構造体
が最も一般的である。このトラス状骨組構造体は、美麗
で高い採光性と広い無柱空間が得られるなどの優れた特
長を有していることから、野外コンサートホール、ガソ
リンスタンド、プール、展示場等の屋根、ビルの側面外
壁、植物園用ドーム、寺院ドーム等の構造物に広く採用
されている。このような構造物のトラス状骨組構造体
は、その構造材であるフレーム部材をジョイントによっ
て接続することにより構築される。
【0003】トラス状骨組構造体における構造材の節点
部のジョイント方式としては、 ボールジョイント方式 円柱状、四角柱状、三角柱状等の柱状ジョイント方式 の2方式がある。このうち、後者の柱状ジョイント方式
は、組立てにおいてボルトや溶接による接合を全く必要
としないため組立作業が簡単で、高い継手効率が得られ
るという優れた特長を有している。具体的にはハブと呼
ばれる柱状ジョイント(柱状ハブ)に連結溝を形成して
おき、これと、押し潰しによって形成した接続端部をそ
の両端に有するフレーム部材とを使用し、フレーム部材
の接続端部とハブの連結溝を利用して両者を互いに嵌合
して結合するものである(例:米国特許第2,931,
467号、実開平2−98121号公報、特開平7−1
02633号公報等)。
【0004】トラス状骨組構造体の様式としては、ドー
ム型、モスク型、ピラミッド型、フラットストラクチャ
型、バレルヴォールト型等の各種の形状を呈するものが
あるが、それらが独立した構築物とされる場合および構
築物の一部の構造部分として併設され構造物とされる場
合なども含まれる。また、フラットストラクチャ型とバ
レルヴォールト型は、通常剛性を高めるためにダブルレ
イヤー方式を採用している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
バレルヴォールト型骨組構造体およびフラットストラク
チャ型骨組構造体においては、ダブルレイヤー方式を採
用し、両レイヤーの節点間を斜部材で連結しているた
め、構造体自体の部品点数が多くなり、また節点の構造
も複雑で組立作業に煩わしさが伴い骨組構造体の構築に
時間を要するばかりか、材料費、加工費、施工費等が嵩
むという問題があった。また、斜部材の本数も多くな
り、構造体自体の重量が増加するとともに、斜部材を用
いることに加え表面側レイヤーと裏面側レイヤーの位相
がずれて配置されることに伴い美観を損なうという問題
もあった。
【0006】本発明は上記した従来の問題を解決するた
めになされたもので、その目的とするところは、上記様
式の骨組構造体のうちのいずれにも分類されず、フラッ
トストラクチャ型とバレルヴォールト型の中間的な全く
新しい様式のシングルレイヤー型骨組構造体を提供する
ことにある。また、本発明は、部品点数が少なく、組立
作業が容易で、安価に構築することができ、また軽量で
美観が良好な骨組構造体を提供することにある。
【0007】上記目的を達成するために第1の発明は、
両端に接続端部を有する多数のフレーム部材と、これら
のフレーム部材の接続端部が嵌合される複数の連結溝を
外周に有する多数の柱状ハブとによって構成される平面
視の輪郭形状が楕円形で多数の四角形メッシュを有する
とともに上方に向かって凸曲面となるように湾曲された
単層レイヤーと、この単層レイヤーの最外周に位置する
フレーム部材の端部が固定される柱状ハブを支持し台座
構造物上に楕円形に設置される梁部材と、前記単層レイ
ヤーの下方に同単層レイヤーの長軸方向に所定の間隔を
おいて短軸方向に張設され両端が前記梁部材に連結され
た複数本の張弦部材とを備え、これらの張弦部材の中間
部を当該張弦部材の直上に位置する複数個の柱状ハブに
束部材を介して連結したことを特徴とする。このような
構成においては、シングルレイヤー方式を採用している
ので、斜部材を必要とせず、部品点数、組立工数および
施工コスト等を削減することができる。また、構造も簡
素で軽量になる。張弦部材は束部材および柱状ハブを介
してフレーム部材に張力を付与することで骨組構造体の
構造強度を高める。積雪等により骨組構造体に荷重が鉛
直方向に加わると、骨組構造体は下方に撓む。このと
き、骨組構造体の外周には、外側に広がる方向の応力が
生じ、張弦部材に張力が加わる。その結果、張弦部材に
より荷重による骨組構造体の変形を妨げる方向の力が作
用し、骨組構造体の構造強度を高める。
【0008】第2の発明は、上記第1の発明において、
四角形メッシュは、単層レイヤーの長軸および短軸に対
して略45°の角度で傾斜し、前記長軸および短軸を含
む垂直面内にそれぞれ複数個の柱状ハブが位置し、張弦
部材は前記長軸を含む垂直面内に位置する柱状ハブの直
下に張設されていることを特徴とする。このような構成
においては、上下方向から見たメッシュが正方形とな
り、長軸および短軸に対して対称形状となるので、構造
がすっきりしたものとなり、長軸、短軸に対し対称構造
となり設計、施工が容易となる。
【0009】第3の発明は、上記第1または第2の発明
において、束部材は、単層レイヤーの中央において最も
長く、中央から長軸方向および短軸方向に遠くなるにし
たがって短くなることを特徴とする。このような構成に
おいては、張弦部材が下方に向かって凸曲面となるよう
に湾曲する。骨組構造体を長軸方向から見ると、単層レ
イヤーと張弦部材とで両面凸の凸レンズ形を呈し、短軸
方向から見ると単層レイヤーは上面が凸、下面が平面の
凸レンズ形を呈し、全体的に安定した曲面構造が得られ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施の
形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る骨
組構造体を組み立てた状態の一実施の形態を示す斜視
図、図2は同構造体の平面図、図3は同構造体の正面
図、図4は同構造体の右側面図、図5は同構造体の要部
の拡大平面図、図6は同構造体の要部の拡大斜視図、図
7は図2のVII −VII 線拡大断面図、図8(a)、
(b)、(c)は図2のVIII−VIII線拡大断面図、束部
材の下端部を示す図および束部材の底面図、図9は節点
部の分解斜視図、図10(A)、(B)、(C)、
(D)はフレーム部材の正面図、平面図、側面図および
要部の拡大図である。
【0011】図1〜図6において、骨組構造体1は、平
面視の輪郭形状が楕円形(長円形)でシングルレイヤー
の骨組構造体を構成し、複数本の台座構造物2上に梁部
材3を介して設置されている。また、骨組構造体1は平
面視形状が楕円形を呈することにより長軸4と短軸5を
有し、正面形状(短軸5方向から見た形状)が図3に示
すように上面が凸面で、下面が平らな面をもつ凸レンズ
形で複数本の束部材12の下端部が下方に延在し、側面
形状(長軸4方向から見た形状)が上下両面が凸面の凸
レンズ形を呈することにより、中央の厚みが最も厚く、
外周に向かって厚さが徐々に減少している。さらに、長
軸4と短軸5に対して対称な形状に形成されている。そ
して、このような骨組構造体1は、上面全体が図示しな
い屋根部材、シート、パネル等によって覆われることに
より凸レンズ形の構造物を完成する。
【0012】さらに骨組構造体1を詳述すると、この骨
組構造体1は、所要の曲線によって上方に向かって凸曲
面となるように湾曲した形状に形成された単層レイヤー
10と、前記束部材12によって下方に向かって凸曲面
となるように湾曲した形状に張設された9本の張弦部材
11と、前記単層レイヤー10の節点のうちのいくつか
と各張弦部材11の間に介在された複数本の束部材12
と、単層レイヤー10の外周を支持する前記梁部材3等
で構成されている。ただし、曲面構造の単層レイヤー1
0を構築する場合は、曲面をフレーム部材15によって
近似的に表現しているため、実際は疑似曲面となる。
【0013】前記単層レイヤー10は、骨組構造体1の
長軸4と短軸5に対して略45°の角度をもって交差す
るように格子状に配列された多数のフレーム部材15
と、これらのフレーム部材15の端部を連結する柱状ハ
ブ16とによって構築されることにより平面視の輪郭形
状が楕円形で、長軸4と短軸5に対して略45°傾斜し
た多数の四角形メッシュZ1 を有している。また、外周
部においては、三角形メッシュZ2 と異形の四角形メッ
シュZ3 を有している。単層レイヤー10の長径L1と
短径L2の比は概ね2対1で、例えば長径L1が20
m、短径L2が10mとされる。そして、単層レイヤー
10の最外周に位置するフレーム部材15の一端が接続
された最外周に位置する柱状ハブ16は、図6に示すよ
うに前記梁部材3にブラケット14を介して固定されて
いる。なお、フレーム部材15および柱状ハブ16の構
造等についてはさらに後述する。
【0014】前記台座構造物2は、例えば18本の支柱
20によって構成されている。これらの支柱20は、ア
ルミニウム合金の押出形材によって強固に形成され、骨
組構造体1の外周に略等間隔をおいて立設されている。
なお、台座構造物2としては、支柱20に限らず骨組構
造体1を支持するに十分な強度を有するコンクリート壁
等であってもよい。
【0015】図6および図7において、前記梁部材3
は、アルミニウム合金(例:JISA5083S−H1
12、JIS A5052S−H112等)の押出形材
によって横向きのT字状に形成され、垂直板部3Aの下
半部と水平板部3Bが前記支柱20の上面に設けたブラ
ケット18に複数個のボルト19によって強固に固定さ
れている。梁部材3は図1および図2に示すように支柱
20の間隔と略同じ長さで直線状に分割して形成される
ことにより支柱20と同数の18個で構成され、隣り合
う梁部材3,3どうしの端部が互いに突き合わせられて
ジョイントプレート21によって連結され、かつ前記ブ
ラケット18上に固定されている。さらに、各梁部材3
の中央は、支柱20に取付けられたロッド等の支持部材
22(図1)によって支持されている。なお、梁部材3
の断面形状としては、横向きのT字状に限らず、十分な
強度を有する形状、例えばコ字状とすることができる。
【0016】図9および図10において、前記フレーム
部材15は、通常アルミニウム合金(例:JIS A6
061,A6063をT1ないしT4に調質のもの)ま
たはステンレス材のSUS304,SUS316等のパ
イプを用い、その両端部をプレス加工等により押し潰す
ことにより柱状ハブ16との接続端部25とテーパ部2
6を形成するとともに、接続端部25の両面に複数個の
ディンプル(凸部と凹部)からなる係止部27を設け、
その後アルミニウム合金の場合T6等の調質によって強
度を向上させたものを用いている。この係止部27は前
記接続端部25が柱状ハブ16の連結溝30に嵌合され
たとき、連結溝30の壁面に形成した凸部と凹部からな
る係合部31に係合することで、フレーム部材15の軸
線方向に加わる応力を柱状ハブ16に伝える。なお、柱
状ハブ16には後述する通り連結溝30が周方向に4個
形成されており、これらの連結溝30に各フレーム部材
15の接続端部25が接続される。また、フレーム部材
15の係止部27と柱状ハブ16の係合部31は、図2
示す形状に限らず他の適宜な形状であってもよい。
【0017】さらに、一般的にはフレーム部材15に
は、ドーム型やモスク型のトラス状骨組構造体を構築す
る際、割り角度θ(図9)以外にその配設位置に応じて
3つの角度、すなわちコイン角α、ベンド角β、ツイス
ト角γ(図10)が付与され、これによって任意の曲面
を有する骨組構造体の構築を可能にしている。コイン角
αは接続端部25のフレーム部材15の軸線方向に対す
る切断角度、ベンド角βはフレーム部材15の軸線と接
続端部25の軸線とのなす角度、ツイスト角γはフレー
ム部材15の両端に設けられている接続端部25と25
のなす角度である。
【0018】ただし、本発明に係る骨組構造体1におい
て、単層レイヤー10の外周部より内側に位置するフレ
ーム部材15は、互いに直交するように柱状ハブ16に
連結されているため、ベンド角βおよびツイスト角γが
それぞれ0°で、コイン角αが単層レイヤー10の疑似
曲面に応じた角度に角度付けされ、外周部に位置するフ
レーム部材15の接続される梁部材側柱状ハブも同様で
ある。フレーム部材15の外径は40mmφで、肉厚は
2.5mm程度である。長さは同一ではなく、単層レイ
ヤー10の最外周部に位置するものが短く形成されてい
る。また、中央部もフレーム部材15の取付け勾配によ
り長さは若干相違する。
【0019】図9において、前記柱状ハブ16は、通常
アルミニウム合金のJIS A6082−T6、ステン
レス材のSCS11やSCS13の押出形材、鋳造品ま
たは鍛造品によって円柱状に形成され、中心にボルト挿
通孔32を有している。また、柱状ハブ16の外周面に
は、溝壁面に前記係合部31を有する4個の連結溝30
が周方向に略等間隔をおいて放射状に形成されており、
これらの連結溝30に4本のフレーム部材15の接続端
部25が軸線方向からそれぞれ嵌合されることによりト
ラス節点を形成している。柱状ハブ16は全て同じであ
る。ただし、単層レイヤー10の最外周部に用いられる
ものの場合、これに固定されるフレーム部材15は1本
または2本のため、柱状ハブ16に形成される連結溝3
0のうち2つまたは3つの連結溝は利用されないことに
なる。
【0020】前記ボルト挿通孔32にはボルト35が貫
通され、その上下の突出端部にワッシャ36が嵌装さ
れ、ナット37の締結によってワッシャ36を柱状ハブ
16の上下面に押付けることで、接続端部25が連結溝
30から抜けるのを防止している。また、このボルト3
5とワッシャ36は、図示しないガラス、ルーフパネル
部材等を柱状ハブ16の上に取付けるためにも利用され
る。ただし、前記張弦部材11の真上に位置する柱状ハ
ブ16においては、ボルト35の下端部が柱状ハブ16
の下方に突出して図8に示すように束部材12に挿通さ
れ、ナット37にねじ込まれることにより束部材12と
柱状ハブ16を軸線を一致させて連結している。そし
て、単層レイヤー10の最外周に位置する柱状ハブ16
は、図6に示すように前記梁部材3の垂直板部3Aの表
面に固定したコ字状のブラケット14の内部に挿入さ
れ、前記ボルト35およびナットによって固定されてい
る。この場合、単層レイヤー10の最外周に位置する柱
状ハブ16については、上記したワッシャ36が用いら
れず、ブラケット14によってフレーム部材15の接続
端部25が柱状ハブ16の連結溝30から抜けるのを防
止している。なお、柱状ハブ16の外径は66mmφ、
長さは64mm程度である。
【0021】ここで、フレーム部材15の接続端部25
は柱状ハブ16の軸線方向(面外方向、図10参照)に
長い扁平状に形成されていることから、柱状ハブ16の
軸線方向の外力に対しては強度的に特に問題ないが、柱
状ハブ16の面内方向(ハブの円周方向)に対しては管
を押し潰して扁平状に形成しているため相対的に弱い。
このため、大型の骨組構造体1においては、積雪、地
震、風等でフレーム部材15に軸線方向の圧縮または引
張荷重が加わったとき、柱状ハブ16をその軸線回りに
回転させようとする回転力が働き、接続端部25が折れ
曲がったり、部分的に破壊することが想定される。そこ
で、特開平10−169007号公報に示される如き柱
状ハブ16の回転を防止する構造を節点に用いることに
より、柱状ハブ16の面内方向の回転を確実に防止する
ことができる。
【0022】図6および図8において、前記束部材12
は、アルミニウム合金の押出形材からなるパイプによっ
て形成され、上端側開口部に前記ボルト35が挿通され
る挿通孔43を有する丸棒44が嵌合され、かつ複数個
のねじ45によって固定されている。一方、束部材12
の内部で下端側開口部付近には、円板状に形成され前記
張弦部材11を挟持する上下一対の挟持部材47,47
が嵌合され、かつ2本のボルト48によって連結されて
いる。また、束部材12の下端部の周面には、張弦部材
11が挿通される2つの長穴49,49が180°位相
を異ならせて形成されている。この長孔49は、束部材
12の下端面に開放されている。前記一対の挟持部材4
7,47の互いに対接する面には、前記張弦部材11が
挿通される半円形の溝50がそれぞれ形成されている。
束部材12の外径は、30mmφ、厚さが2.5mm程
度で、長さは単層レイヤー10の中央において最も長
く、中央から長軸4方向および短軸5方向に遠くなるに
したがって段階的に短くなるように形成されている。
【0023】前記張弦部材11は、前記単層レイヤー1
0の構造強度を高め、鉛直方向の荷重Pによる骨組構造
体の変形を抑制するために用いられるもので、例えばス
テンレス製撚線または溶融亜鉛めっき鋼線の撚線からな
る直径が4mmφ程度のワイヤーが用いられ、単層レイ
ヤー10の下方にその長軸4方向に所定の間隔をおいて
短軸5方向にそれぞれ張設され、両端が前記梁部材3に
丸カンボルト51、連結金具52(図6)等を介して連
結されている。また、各張弦部材11は、図2に示すよ
うに前記単層レイヤー10の長軸4を含む垂直面内に位
置する柱状ハブ16の真下に位置するように張設され、
中間部が前記長軸4と直交する垂直面で当該張弦部材1
1の真上に位置する柱状ハブ16に前記束部材12を介
して連結されている。このため、張弦部材11の中間部
は、図8に示すように束部材12の下端部に形成した前
記長孔49に挿通され、上下一対の挟持部材47,47
によって挟持されている。また、各張弦部材11の一端
部寄りには、ターンバックル53(図6)が取付けられ
ており、これによって所定の緊張力が付与されている。
なお、張弦部材11の太さ、強度、緊張力等は、骨組構
造体1の与えられた設計条件に応じて適宜決定される。
【0024】ここで、本実施の形態においては、図2に
示すように長軸4を含む垂直面内に11個の柱状ハブ1
6を並設し、両端に位置するハブを除く9個の柱状ハブ
16の真下に張弦部材11をそれぞれ張設した例を示し
たが、十分な剛性が得られる場合は、張弦部材11の本
数を減らし、一つおきの柱状ハブ16に対して張設して
もよい。また、張弦部材11としては、ワイヤーに限ら
ず、パイプやロッドであってもよい。
【0025】前記張弦部材11は、中間部が上記した通
り束部材12によって支持されることにより下方に向か
って凸曲面となるように湾曲され、、単層レイヤー10
の下面より下方に延在している。このように張弦部材1
1を単層レイヤー10の下方に凸曲面となるように張設
すると、全体としての張弦部材11は、緊張力の反力に
よって束部材12を介して単層レイヤー10の下向きの
変形を防ぐ力が作用する。これによって骨組構造体1に
加わる荷重Pによる骨組構造体の変形が抑制される。
【0026】このような構造からなる骨組構造体1にお
いては、単層レイヤー10と張弦部材11とで平面視形
状が楕円形で、正面視形状が凸レンズ形のシングルレイ
ヤー式骨組構造体を構築しているので、従来の様式に属
さない全く新しいタイプの屋根用骨組構造体を構築する
ことができる。また、斜部材を一切必要とせず、従来の
ダブルレイヤー方式を採用した骨組構造体に比べてフレ
ーム部材15および柱状ハブ16の数が少なく、部品点
数を大幅に削減することができ、材料費、加工費、施工
費等の低減および軽量化を達成することができる。
【0027】また、構造も曲面形状であるためすっきり
して外観美を向上させることができる。また、フレーム
部材15と柱状ハブ16を用いた柱状ジョイント方式を
採用し、フレーム部材群はアーチを形成しているので、
ライズ比の小さい扁平な骨組構造体であっても大きな面
外剛性を確保することができる。
【0028】また、張弦部材11によって荷重Pによる
骨組構造体1の下方への変形を効果的に抑制することが
できるため、シングルレイヤー方式にも拘わらず剛性を
増大させることができる。
【0029】なお、上記した実施の形態において示した
骨組構造体1の大きさ、張弦部材11、束部材12、フ
レーム部材15、柱状ハブ16等の数、長さ、外径等は
あくまでも一例であってその数値に何等限定されるもの
ではなく、骨組構造体1の大きさに応じて設計されるも
のである。
【0030】
【発明の効果】以上述べたように本発明に係る骨組構造
体は、シングルレイヤー方式を採用しているので、斜部
材を必要とせず、ダブルレイヤー方式に比べて部品点数
を大幅に削減でき、材料費、加工費、施工費等を低減す
ることができる。また、軽量で、デザイン的にもすっき
りした全く新しい様式の屋根用骨組構造体を提供するこ
とができる。
【0031】また、張弦部材を用いているので、骨組構
造体の剛性を増大させることができる。さらに、単層レ
イヤーのメッシュの四角形メッシュを単層レイヤーの長
軸および短軸に対して略45°の角度で傾斜させ、複数
個の柱状ハブを単層レイヤーの長軸および短軸を含む垂
直面内にそれぞれ位置させているので、シンメトリーな
形状で美観の優れた骨組構造体を提供することができ
る。
【0032】さらに、束部材によって張弦部材を単層レ
イヤーの下方に凸曲面になるように湾曲させているの
で、短軸方向から見た骨組構造体の形状が両面が凸の凸
レンズ形を呈し、デザイン的にもすっきりした骨組構造
体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る骨組構造体を組み立てた状態の
一実施の形態を示す斜視図である。
【図2】 同構造体の平面図である。
【図3】 同構造体の正面図である。
【図4】 同構造体の右側面図である。
【図5】 同構造体の要部の拡大平面図である。
【図6】 同構造体の要部の拡大斜視図である。
【図7】 図2のVII −VII 線拡大断面図である。
【図8】 (a)、(b)、(c)は図2のVIII−VIII
線拡大断面図、束部材の下端部を示す図および束部材の
底面図である。
【図9】 節点部の分解斜視図である。
【図10】(A)、(B)、(C)、(D)はフレーム
部材の正面図平面図、側面図および要部の拡大図であ
る。
【符号の説明】
1…シングルレイヤー方式の骨組構造体、2…台座構造
物、3…梁部材、10…単層レイヤー、11…張弦部
材、12…束部材、15…フレーム部材、16…柱状ハ
ブ、20…支柱、25…接続端部、30…連結溝。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 椎名 洋史 東京都品川区東品川2−2−20 日本軽金 属株式会社内 (72)発明者 斎藤 公男 埼玉県浦和市原山4−11−13 Fターム(参考) 2E125 AA35 AB13 AB17 AC18 AC19 AG03 AG12 BB08 BB19 BB25 BB32 BC07 BC08 BC09 BD02 BE01 BF01 CA05 CA15 EA33 2E163 FA14 FB06 FB09 FB32 FB45 FB46 FB49

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端に接続端部を有する多数のフレーム
    部材と、これらのフレーム部材の接続端部が嵌合される
    複数の連結溝を外周に有する多数の柱状ハブとによって
    構成される平面視の輪郭形状が楕円形で多数の四角形メ
    ッシュを有するとともに上方に向かって凸曲面となるよ
    うに湾曲された単層レイヤーと、この単層レイヤーの最
    外周に位置するフレーム部材の端部が固定される柱状ハ
    ブを支持し台座構造物上に楕円形に設置される梁部材
    と、前記単層レイヤーの下方に同単層レイヤーの長軸方
    向に所定の間隔をおいて短軸方向に張設され両端が前記
    梁部材に連結された複数本の張弦部材とを備え、これら
    の張弦部材の中間部を当該張弦部材の直上に位置する複
    数個の柱状ハブに束部材を介して連結したことを特徴と
    する骨組構造体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の骨組構造体において、 四角形メッシュは、単層レイヤーの長軸および短軸に対
    して略45°の角度で傾斜し、前記長軸および短軸を含
    む垂直面内にそれぞれ複数個の柱状ハブが位置し、張弦
    部材は前記長軸を含む垂直面内に位置する柱状ハブの直
    下に張設されていることを特徴とする骨組構造体。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の骨組構造体にお
    いて、 束部材は、単層レイヤーの中央において最も長く、中央
    から長軸方向および短軸方向に遠くなるにしたがって短
    くなることを特徴とする骨組構造体。
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