JP3575200B2 - トラス用フレーム部材およびそれを用いたトラスベース構造体 - Google Patents

トラス用フレーム部材およびそれを用いたトラスベース構造体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、組立式立体トラス構造物の構造部材として用いられるトラス用フレーム部材およびそれを用いたトラスベース構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】
本組立式立体トラス構造物は、フレーム部材をジョイント(筒状ハブ)によって接続することにより構築されるもので、組立においてボルトや溶接による接合を必要としないため組立作業が簡単で、高い継手効率が得られ、スマートで高い採光性と広い無柱空間が得られるなどの優れた特徴を有していることから、野外コンサートホール、ガソリンスタンド、プール、展示場等の屋根、ビルの側面外壁、植物園用ドーム、寺院ドーム等に広く採用されている。このような組立式立体トラス構造物のうち、円筒状ジョイント方式を採用したものは、トラス格点に円筒状ハブを使用し、これによってフレーム部材を順次連結している(米国特許第2,931,467号、実開平2−98121号公報、特開平7−102633号公報等)。ここで、組立式立体トラス構造物とは、トラス部分がドーム型、モスク型、ピラミッド型、フラットストラクチャー型、あるいはバレルヴォールト型等の形状を呈するトラス構造体を総称するもので、それらが独立した構築物とされる場合並びに構築物の一部の構造部分として併設される構造物とされる場合なども含まれる。
【0003】
図19(A)、(B)は従来の円筒状ジョイント方式を採用した組立式立体トラス構造物におけるトラスベースの一例を示すドーム型トラスベース構造体の平面図および正面図、図20はトラス格点を形成する接合構造を示す分解斜視図、図21(A)、(B)、(C)は従来のフレーム部材の正面図、平面図および側面図である。これらの図において、1はドーム状のトラス構造物におけるトラスベース構造体で、多数のフレーム部材2と、これらのフレーム部材2を接続する筒状ハブ(以下、単にハブともいう)3とで構成されている。フレーム部材2は、通常アルミニウム合金製の直管からなり、その両端部を鍛造などの塑性加工により偏平状の接続端部5とし、さらにその両面にディンプルと称する凹凸4を設けている。
【0004】
ハブ3は、通常アルミニウム合金(例:Al−Mg−Si系合金)製の押出形材、鍛造品等によって円筒体に形成され、中心にボルト挿通孔6を有している。また、ハブ3の外周面には、溝壁面に凹凸7を有しトラス構造物のタイプに応じて6〜9個の連結溝(スロット)8が放射状に形成され、この連結溝8に前記フレーム部材2の接続端部5が軸線方向から圧入嵌合されることによりフレーム部材2を互いに接続し、トラス格点を形成している。ボルト挿通孔6にはボルト9が挿通され、その上下の突出端部にワッシャ10および保持板11が嵌装され、ナット12の締結によって保持板11をハブ3の上下面に押し付けることで、接続端部5が連結溝8から抜けるのを防止している。また、このボルト9と保持板11は、ルーフパネル部材をハブ3上に取り付けるためにも利用される。そして、このトラス格点をフレーム部材2で連結することにより組立式トラス構造物のトラスベース構造体1が構築され、さらにその上を屋根部材で覆うとドーム型トラス構造物が完成する。
【0005】
このようなトラスベース構造体1の接合構造においては、フレーム部材2の端部に偏平状に押し潰された接続端部5を一体に設けているので、連結部材の部品点数が削減できるとともに、ドーム型やモスク型タイプのトラスベース構造物(以下、単にドーム型とも称する。)を構築する場合には、ハブ3の連結溝(6個)8間に割り角度θ以外にフレーム部材に3つの角度付け(コイン角α、ベンド角β、ツイスト角γ)をすることによってフレーム部材自体での任意の球面度を出すことができる。また、ハブ3の軸線方向(面外方向)の負荷に対しては耐力が高く、設計上は一層のトラスでよいのでトラスベース構造体を簡略化することができる。なお、コイン角αは接続端部5のフレーム本体の軸線方向に対する切断角度、ベンド角βはフレーム部材2の軸線と接続端部5の軸線とのなす角度、ツイスト角γはフレーム部材2を介して隣合い高さおよびハブ軸方向の曲率中心位置が異なるハブ間の連結溝を連結するフレーム部材における接続端部間のなす角度である。
また、トラスベース構造体としては、図2に示すように略三角筒状ハブ(スロット9個)を用いるピラミッド型(a)、円筒状ハブ(スロット8個)を用いるバレルヴォールト型(b)、フラットストラクチャー型(c)等のものもある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように従来のトラスベース構造体は、いずれもフレーム部材2をアルミニウム合金によって製作していた。しかしながら、金属製のトラスベース構造体は、質感が冷たく馴染み難いため近年自然指向の傾向が強くなり、適用環境に応じた木質の暖かい質感が注目されている。そこで、最近ではフレーム部材全体を木材で製作することも考えれているが、その場合強度上、特に接続端部の強度に難点があることから金属製のフレーム部材と木材からなる太い梁材とを併用してトラスベース構造体を構築したものも出現している。しかし、太い梁材は、資源的に乏しく高価で入手が困難であるという難点があった。特に、直径が20m程度に及ぶ大型のトラスベース構造体には不向きである。
【0007】
本発明は上記した従来の問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、太い梁材を必要とせずフレーム部材のみによって木質の質感を得ることができるようにしたトラス用フレーム部材およびそれを用いたトラスベース構造体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明に係るトラス用フレーム部材は、端部が筒状ハブに設けた連結溝に圧入嵌合されることにより前記筒状ハブとともにトラスベース構造体を構築するトラス用フレーム部材において、非金属製のフレーム本体と、前記フレーム本体の端部に取付けられる金属製の端部部材とを備え、前記端部部材は、押出成形によって一体に形成されるもので、一端に設けられ前記フレーム本体の端部に固定される基部と、他端に設けられ前記ハブの連結溝に圧入嵌合される接続端部と、前記基部と前記接続端部を連結する連結部とからなり、押出形材を前記接続端部が所定のコイン角となるように切断することにより形成されることを特徴とする。
また、本発明に係るトラス用フレーム部材は、端部部材の基部が平面視コ字状に形成されてフレーム本体の端部に外嵌され、締結手段によって固定されることを特徴とする。
また、本発明に係るトラス用フレーム部材は、端部部材の基部の互いに対向する内側面に突状体を一体に突設し、フレーム本体の端部に前記突状体が嵌合する溝を形成したことを特徴とする。
また、本発明に係るトラス用フレーム部材は、端部部材の基部を板状に形成し、この板状基部をフレーム本体に形成した溝に嵌合し締結手段によって固定したことを特徴とする。
また、本発明に係るトラスベース構造体は、両端部が偏平な接続端部を形成するフレーム部材と、このフレーム部材の前記接続端部が圧入嵌合される複数個の連結溝が放射状に形成された筒状ハブとによって組立式立体トラス構造物を構築するトラスベース構造体において、前記フレーム部材を非金属製のフレーム本体と、前記フレーム本体の端部に取付けられる金属製の端部部材とで構成してなり、前記端部部材は、押出成形によって一体に形成されるもので、一端に設けられ前記フレーム本体の端部に固定される基部と、他端に設けられ前記ハブの連結溝に圧入嵌合される接続端部と、前記基部と前記接続端部を連結する連結部とからなり、押出形材を前記接続端部が所定のコイン角となるように切断することにより形成されることを特徴とする。
また、本発明に係るトラスベース構造体は、端部部材の基部が平面視コ字状に形成されてフレーム本体の端部に外嵌され、締結手段によって固定されることを特徴とする。
また、本発明に係るトラスベース構造体は、端部部材の基部の互いに対向する内側面に突状体を一体に突設し、フレーム本体の端部に前記突状体が嵌合する溝を形成したことを特徴とする。
さらに、本発明に係るトラスベース構造体は、端部部材の基部を板状に形成し、この板状基部をフレーム本体に形成した溝に嵌合し締結手段によって固定したことを特徴とする。
【0009】
本発明において、非金属製のフレーム本体として木材を使用したものは、木質の暖かい質感が得られ、自然指向に叶っている。繊維強化合成樹脂製のフレーム本体は、木目模様の印刷により木材のものと殆ど変わらない質感を得ることができる。
金属製の端部部材は、ハブと同一系統の材質のもの、例えばアルミニウム合金製ハブにはアルミニウム合金製部材、ステンレス製ハブにはステンレス製部材から製作され、偏平な接続端部の強度が従来の金属製フレーム部材の接続端部と同等の機械的強度を有し、大型の構造物に対しても適用可能である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1(a)、(b)は本発明に係るフレーム部材の一実施の形態を示す一部を省略した平面図および側面図、図2(a)、(b)、(c)は本発明に係るフレーム部材によって構築されたピラミッド型、バレルヴォールト型およびフラットストラクチャー型のトラスベース構造体を示す正面図である。なお、従来技術の欄で説明した構成部材等と同一のものについては同一符号をもって示し、その説明を適宜省略する。これらの図において、本実施の形態においては、非金属製のフレーム本体21と、このフレーム本体21の各端部にそれぞれ取付けられる略同一形状からなる2つの金属製端部部材22とによってフレーム部材20を構成している。
【0011】
フレーム本体21としては、長さが1〜3m程度で、3〜15cm角の角材または丸棒等によって形成され、両端部に端部部材22を締結固定するためのボルト23が挿通される図示しないボルト取付孔が側面方向に貫通して形成されている。フレーム本体21を角材とした理由は、それを木質材とするときには製作が容易である上、建築用の汎用材から選択可能であるからである。なお、フレーム本体21としては、角材に限らず種々の形状とすることが可能であり、例えば円柱状のものや中央部の断面形状が丸形で、端部が角形のものであってもよい。
【0012】
フレーム本体21の材質としては、木材の場合、杉、桧、松、米松、樫、欅、ラワン材、レッドウッド、ジラ、ボンゴシ等の木材を、またそれらの含浸強化材、防腐剤、表面汚染防止材、強化剤等によって処理したものが用いられる。繊維強化合成樹脂体の場合は、例えば繊維強化エンジニアリングプラスチックスが用いられ、表面に木目模様が印刷される。
【0013】
端部部材22は、嵌合部も一体形成した長尺押出形材を切断して製作するものが適用される。例えば図1の断面図に示される長尺状の端部部材22をJISA6063合金のT6調質材とし、それを筒状ハブ3の長さと等しい長さに切断することによって製作されることにより、平面視コ字状の基部22aと、ハブ3の連結溝8に圧入嵌合される接続端部22bと、この接続端部22bと基部22aを連結する連結部22cとで構成される(以下、「押出形材製端部部」ともいう。)。基部22aは、フレーム本体21の端部に嵌合され、それぞれ4本のボルト23およびナット24によって締結固定される。接続端部22bの両面には、従来と同様、ディンプルと称する凹凸4が形成されている。連結部22cは、平面視A字状を呈することにより所要角度で交差する2つの側板22c−1,22c−2と、これら両側板の中間部を連結する補強用の連結板22c−3とで構成されている。連結部22cとしては、平面視A字状のもの(22A2 )に限らず、図3に示すように平面視V字状のもの(22A2 )であってもよい。このような形状からなる押出形材製端部部材22A1 ,22A2 は、フレーム部材20の軸線方向と直交する方向に押し出し成形された押出形材を押出方向と直交する方向において切断することにより形成されるものであるため、パイプ製のものと異なり接続端部22bを押出形材の成形時に同時に形成することができコスト低減ができる利点を有する。
【0014】
このような端部部材22A1 ,22A2 は、構築するトラスベース構造体の大きさに応じて大きさが異なるが、通常肉厚が3〜12mm、接続端部22bの長さが5〜30mm、接続端部22bの嵌合長さが5〜20mm程度とされる。また、図2に示すピラミッド型およびフラットストラクチャー型のトラスベース構造体の構築に用いられるフレーム部材20の場合は、接続端部22bのコイン角αが40°〜90°に、ベンド角βおよびツイスト角γ(図13、図21参照)が0°にそれぞれ設定される。また、バレルヴォールト型の場合には40°〜90°のコイン角と、0°〜60°のベンド角並びにツイスト角γの角度付けがされる。
【0015】
筒状ハブ3は、従来用いられているものと同様にアルミニウム合金の押出形材または鍛造品あるいはステンレス材の精密鋳造品等によって製作される。連結溝8の数は、ピラミッド型の場合9つ、バレルヴォールト型とフラットストラクチャー型の場合8つである。また、ハブ3の形状としては、構築するトラスベース構造体の構造に応じて変えることが可能で、ドーム型、モスク型、バレルヴォールト型およびフラットストラクチャー型の場合、円筒形状とし、ピラミッド型の場合は略三角筒形状とすることが好適である。
【0016】
フレーム部材20を組立てるには、端部部材22A1 の基部22aをフレーム本体21の端部に嵌合してボルト23およびナット24で締結すればよい。
また、トラスベース構造体の組立てに際しては、端部部材22A1 の接続端部22bをハブ3の連結溝8に順次圧入嵌合していくと、トラスベース構造体を構築することができる。
【0017】
このような構造からなるトラス用フレーム部材20においては、木材または表面に木目模様の印刷が施された繊維強化合成樹脂体によって形成されたフレーム本体21と、このフレーム本体21の各端部に接続された金属製の端部部材22とで構成したので、従来の金属製フレーム部材には期待できない木肌の質感、暖かさないし柔らかさを得ることができ、組立式トラス構造物への親近感さらには居心地性を向上させることができる。
また、この場合のフレーム本体21は入手が容易な角材で形成でき、しかも従来の金属製フレーム部材に比べて強度的に何ら問題がなく、大型のトラスベース構造体の構築にも適用することが可能である。例えば、ドーム型およびモスク型の場合は、ドーム径が2〜50m、ピラミッド型の場合は一辺が5〜60m、バレルヴォールト型およびフラットストラクチャー型の場合は一辺が3〜30mのトラスベース構造体の構築が可能である。
【0018】
図3〜図9は、嵌合部を一体形成した長尺押出形材による端部部材の他の実施の形態を示す図であり、図10〜図12は端部圧潰型パイプによる参考の態様としての端部部材を示す図である。すなわち、図3に示すものは端部部材22A1 において中間連結板22−c−3を欠いた形の端部部材22A2 を示し、図4に示すものは、端部部材22A1 の基部22aの互いに対向する内側面に2つの突状体30を端部部材22の高さ方向に一体に突設し、これらの突状体30をフレーム本体21の側面に設けた溝31に嵌合するともに、2つのカバープレート32によってフレーム本体21の端部の上下面を覆い、かつボルト23およびナット24によって締結固定している。その他の構成は、上記した実施の形態と同様である。
【0019】
このような構成においては、端部部材22の基部22aと2つのカバープレート32によってフレーム本体21の端部の上下面および左右両側面を覆っているので、フレーム本体21と端部部材22A2 の接合強度を増大させることができる。
【0020】
図6は端部部材22のさらに他の実施の形態を示す要部の一部を破断した平面図、図7は正面図である。この実施の形態においては、カバープレート32をフレーム本体21に締結固定するためのボルト23が挿通されるボルト挿通孔35を、端部部材22の基部22aの互いに対向する内側面に突設した突状体30に、その上下面に貫通するように形成しているもの(22A3 )である。その他の構成は図4および図5に示した実施の形態と同一である。
【0021】
このような構成においては、フレーム本体21にボルト挿通孔35を形成しないでよいので、フレーム本体21の強度低下を防止することができる。
【0022】
図8は端部部材22のさらに他の実施の形態を示す要部の平面図、図9は正面図である。この実施の形態においては、端部部材22A4 を、板状の基部22aと、ハブとの接続端部22bと、この接続端部22bと基部22aを連結する平面視三角形の連結部22cとで構成し、前記基部22aをフレーム本体21の木口面36に形成した溝37に嵌合し、ボルト23およびナット24によって締結固定している。
【0023】
図10は端部部材22の参考の形態を示す要部の一部を破断した平面図、図11は正面図、図12(a)、(b)は斜視図である。この参考の形態においては、図12(a)に示すようにフレーム本体21を丸材で形成し、端部部材22A5 を、筒状の基部22aと、パイプ端の圧潰で形成する接続端部22bと、この接続端部22bと基部22aを接続する略円錐状の連結部22cとで構成し、基部22aにフレーム本体21の端部を嵌合し、複数個のボルト23およびナット24によって固定している。本端部部材22A5 は、筒状体からなるアルミニウム合金等の押出形材を所定長さに切断し、接続端部22bおよび連結部22cに相当する部分をプレス加工によって押し潰すことにより形成される。フレーム本体21としては、丸材に限らず、図12(b)に示すように、端部部材22A5 が接続される端部のみを円柱状とし、中央部を角柱状にしたフレーム本体であってもよい。
【0024】
図13は端部部材22のさらに他の実施の形態22A6 を示し、図14は端部部材22を切り出す前の長尺押出形材25の斜線図であり、図15は図13のA−A線側断面図、図16は図13に示されているブロックの斜視図である。この実施の形態においては、ドーム型トラスベース構造体を形成するときに使用されるトラス用フレーム部材において適用される端部部材の実施の形態の一つを示すものであって、フレーム本体21の端部を円柱体に形成し、中央部を角柱体に形成している。端部部材22A6 は図1に示した端部部材と同一断面に形成されるが、長尺押出形材25をハブへの嵌合幅方向にコイン角相当に斜めに切断加工することによって製作され(図14参照)、その基部22aが一本のボルト23およびナット24にフレーム本体21の端部に締結固定される。また、フレーム本体21の端部の上下面には、合成樹脂やアルミニウム等によって図15に示すような形状に形成されたブロック42が嵌合され、このブロック42をボルト43およびナット44によって締結固定している。なお、45は補強用のプレートであるが、必ずしも必要ではない。
【0025】
このような構成においては、図16に例示されるブロック42をフレーム本体21の端部に取付けることによってフレーム本体21の端部の強度を増大させることができるとともに、ツイスト角の調整を容易にする。
【0026】
図17は端部部材のさらに他の実施の形態を示す要部の一部を破断した平面図である。この実施の形態においては、図19に示したドーム型または図18に示すモスク型のトラスベース構造体に用いられる端部部材22A7 の例を示す。このフレーム部材20’を構成するフレーム本体21は、角材で形成されている。端部部材22A7 は、図4および図5に示した端部部材22A2 と同様に、平面視コ字状の基部22aと、ハブ3との接続端部22bと、この接続端部22bと基部22aを連結する平面視A字型の連結部22cとで構成され、基部22aの互いに対向する内側面に突設した突状体30をフレーム本体21の端部側面に設けた溝31に嵌合するとともに、2つのカバープレート32によってフレーム本体21の端部の上下面を覆い、かつボルト23およびナット24によって締結固定している。接続端部22bには、ドーム型並びにモスク型の両者共所要角度のコイン角α(80°〜90°)、ベンド角β(0°〜35°)およびツイスト角γ(0°〜5°)(図13,図21参照)がそれぞれ付与される。このような端部部材22を形成するには、押出形材25をコイン角αに相当する角度をもって斜めに切断し、接続端部22bの両側縁部を端部部材22の軸線に対してコイン角αに相当する角度をもって斜めに切断するとともに、接続端部22bを板厚方向に折り曲げてベンド角βを付与すればよい。
【0027】
また、連結部22cの先端部両側面には、回転防止用の突起48が一体に突設されている。このような突起48を設けると、異常な応力が上方から負荷されたときフレーム部材20’の割り角度θ(図20参照)を保持し、フレーム部材20’のトラス面内における周方向の変形を規制することができる。
すなわち、ドーム型またはモスク型のトラスベース構造体において、フレーム部材20’の接続端部bはハブ3の軸線方向(面外方向)に長い偏平状に形成されていることから、ハブ3の軸線方向の外力に対しては強度的に特に問題はないが、ハブ3の面内方向(ハブの円周方向)に対しては相対的に弱く、そのため大型のトラスベース構造体において、積雪、地震等でフレーム部材20’に軸線方向の圧縮または引張荷重が加わった場合、フレーム部材20’がトラス面内において周方向に変形して接続端部bの基部が折れ曲がり、部分的に破壊したり構造物全体が破壊するおそれがある。そこで、回転防止用突起48を設けて隣接するフレーム部材の端部の外周面に当接させておくと、この突起48がフレーム部材20’の周方向の変形を規制し、トラス格点の弱点部分となる三角形以外の異径部分(図18、図20の1A,1Bに示されるような四角形部分)または全部分を補強することができる。
【0028】
なお、本発明は上記した実施の形態に限らず本発明の技術思想の範囲で種々の変形、変更が可能である。
【0029】
【発明の効果】
以上述べたように本発明に係るトラス用フレーム部材およびそれを用いたトラスベース構造体は、非金属製のフレーム本体と、先端部に前記ハブの連結溝に圧入嵌合される接続端部を一体に有し前記フレーム本体の各端部にそれぞれ取付けられる金属製の端部部材とでフレーム部材を構成したので、フレーム本体を木材で形成したりあるいは合成樹脂で形成してその表面に木目模様を印刷すると、従来の金属製フレーム部材には期待できない木肌の質感、暖かさないし柔らかさに溢れたトラスベース構造体を構築することができ、構造体の使用環境に応じた組立式トラス構造物への親近感さらには居心地性を向上させることができる。また、入手困難な太くて長い木製梁材を必要とせず、木材の入手が容易である。
また、金属製のフレーム部材と比較して機械的に何ら問題がなく、大型の構造物に対しても適用可能である。さらに、端部部材は、長さが短く、軽くて取扱い性に優れ、孔明け工程時等において有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)、(b)は本発明に係るフレーム部材の一実施の形態を示す一部を省略した平面図および側面図である。
【図2】(a)、(b)、(c)は本発明に係るフレーム部材によって構築されたピラミッド型、バレルヴォールト型およびフラットストラクチャー型のトラスベース構造体を示す正面図である。
【図3】端部部材の他の実施の形態を示す平面図である。
【図4】端部部材の他の実施の形態を示す要部の一部を破断した平面図である。
【図5】図4の正面図である。
【図6】端部部材のさらに他の実施の形態を示す要部の一部を破断した平面図である。
【図7】図6の正面図である。
【図8】端部部材のさらに他の実施の形態を示す要部の平面図である。
【図9】図8の正面図である。
【図10】端部部材の参考の形態を示す要部の一部を破断した平面図である。
【図11】図10の正面図である。
【図12】(a)はハブと端部部材との接続状態を、(b)はフレーム本体の端部の一例を示すそれぞれの斜視図である。
【図13】端部部材のさらに他の実施の形態を示す図14のA−A線断面図である。
【図14】端部部材を切り出す前の押出形材の斜視図である。
【図15】図13でのA−A矢視断面図である。
【図16】ブロックの斜視図である。
【図17】端部部材のさらに他の実施の形態を示す要部の一部を破断した平面図である。
【図18】モスク型トラスベース構造体の正面図である。
【図19】(A)、(B)は組立式立体トラス構造物の一例を示すドーム型トラスベース構造体の平面図および正面図である。
【図20】従来のトラス格点を形成する接合構造部を示す分解斜視図である。
【図21】(A)、(B)、(C)はフレーム部材の正面図、平面図および側面図である。
【符号の説明】
1…トラスベース構造体、2…フレーム部材、3…ハブ、5…接続端部、8…連結溝、9…ボルト、20…フレーム部材、21…フレーム本体、22,22A1 ,22A2 ,22A3 ,22A4 ,22A5 ,22A6 ,22A7 …端部部材、22a…基部、22b…接続端部、22c…連結部、48…回転防止用突起。

Claims (8)

  1. 端部が筒状ハブに設けた連結溝に圧入嵌合されることにより前記筒状ハブとともにトラスベース構造体を構築するトラス用フレーム部材において、
    非金属製のフレーム本体と、前記フレーム本体の端部に取付けられる金属製の端部部材とを備え、
    前記端部部材は、押出成形によって一体に形成されるもので、一端に設けられ前記フレーム本体の端部に固定される基部と、他端に設けられ前記ハブの連結溝に圧入嵌合される接続端部と、前記基部と前記接続端部を連結する連結部とからなり、押出形材を前記接続端部が所定のコイン角となるように切断することにより形成されることを特徴とするトラス用フレーム部材。
  2. 請求項1記載のトラス用フレーム部材において、
    端部部材の基部は平面視コ字状に形成されてフレーム本体の端部に外嵌され、締結手段によって固定されることを特徴とするトラス用フレーム部材。
  3. 請求項2記載のトラス用フレーム部材において、
    端部部材の基部の互いに対向する内側面に突状体を一体に突設し、フレーム本体の端部に前記突状体が嵌合する溝を形成したことを特徴とするトラス用フレーム部材。
  4. 請求項1記載のトラス用フレーム部材において、
    端部部材の基部を板状に形成し、この板状基部をフレーム本体に形成した溝に嵌合し締結手段によって固定したことを特徴とするトラス用フレーム部材。
  5. 両端部が偏平な接続端部を形成するフレーム部材と、このフレーム部材の前記接続端部が圧入嵌合される複数個の連結溝が放射状に形成された筒状ハブとによって組立式立体トラス構造物を構築するトラスベース構造体において、
    前記フレーム部材を非金属製のフレーム本体と、前記フレーム本体の端部に取付けられる金属製の端部部材とで構成してなり、
    前記端部部材は、押出成形によって一体に形成されるもので、一端に設けられ前記フレーム本体の端部に固定される基部と、他端に設けられ前記ハブの連結溝に圧入嵌合される接続端部と、前記基部と前記接続端部を連結する連結部とからなり、押出形材を前記接続端部が所定のコイン角となるように切断することにより形成されることを特徴とするトラスベース構造体。
  6. 請求項5記載のトラスベース構造体において、
    端部部材の基部は平面視コ字状に形成されてフレーム本体の端部に外嵌され、締結手段によって固定されることを特徴とするトラスベース構造体。
  7. 請求項6記載のトラスベース構造体において、
    端部部材の基部の互いに対向する内側面に突状体を一体に突設し、フレーム本体の端部に前記突状体が嵌合する溝を形成したことを特徴とするトラスベース構造体。
  8. 請求項5記載のトラスベース構造体において、
    端部部材の基部を板状に形成し、この板状基部をフレーム本体に形成した溝に嵌合し締結手段によって固定したことを特徴とするトラスベース構造体。
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