JP3580080B2 - 骨組構造体 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ジョイント部においてパイプ、押出形材のような任意の断面形状を有し構造材を構成するフレーム部材を順次接続して建築物や構築物またはこれらの骨組みを構築する骨組構造体に関するものであり、トラス組み構造物等に用いられる。
【0002】
【従来の技術】
この種の骨組構造体は、端部を扁平に形成して接続端部としたフレーム部材と、周面に放射状に連結溝を形成したハブと呼ばれる接続部材とよりなり、ハブの連結溝にフレーム部材の接続端部を接続することにより構築されるもので、組立においてボルトや溶接による接合を必要としないため組立作業が簡単で、高い継手効率が得られ、スマートで高い採光性と広い無柱空間が得られるなどの優れた特徴を有していることから、野外コンサートホール、ガソリンスタンド、プール、展示場等の屋根、ビルの側面外壁、植物園用ドーム、寺院ドーム等に広く採用されている。
【0003】
このような骨組構造体を利用したものとしては、これをトラス状構造体のフレームジョイント部に用いたドーム型、モスク型、ピラミッド型、フラットストラクチャー型、あるいはバレルヴォールト型等の各種形状を呈するトラス状構造体があるが、それらが独立した構築物とされる場合ならびに構築物の一部の構造部分として併設される構造物とされる場合なども含まれる。
【0004】
このような従来の構造物における骨組構造体の接合構造において、フレーム部材の接続端部はハブの軸線方向(面外方向)に長い偏平状に形成されていることから、ハブの軸線方向の外力に対しては強度的に特に問題はない。しかし、ハブの面内方向(ハブの円周方向)に対しては相対的に弱く、そのため大型の骨組構造体にあって積雪、地震等でフレーム部材に軸線方向の圧縮または引張荷重が不均一に加わった場合、終局破壊形態として接続端部の付根部が面内において周方向に変形して折れ曲がり、部分的に破壊したり構造物全体が破壊するおそれがある。
【0005】
そのため、大きな構造物を構築するためには、厚肉パイプからなるフレーム部材を使用したり、フレーム部材の長さを短くしたり、あるいは特開平7−102633号公報に開示されているように補強板を接続端部に設けるなど種々の対策を講じている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、厚肉パイプを使用したりパイプ径を大きくすると、押出パイプの製造上の限界やコイニング加工(フレーム端部を扁平にし接続端部とする加工)の限界があり、また骨組構造体自体の重量が増加するため、構造体自体を大きくすることができず、短いフレーム部材を用いると、フレーム部材およびトラス格点となる円柱状ハブの数が増加するため組立作業に時間を要するという問題があった。一方、フレーム部材の接続端部に補強板を設けると、接続端部の製作が面倒であるばかりか、補強板により部品点数および重量がそれだけ増加し、また接続端部の厚みも増大するため、円柱状ハブの断面積も比例して大きくなりハブによる重量も大きくなるという不具合があった。
【0007】
本発明は上記した従来の問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、比較的簡単な構成でフレーム部材がハブの周方向に変形するのを確実に規制し、建築または構造物の強度を増大させることができるようにした骨組構造体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明は、両端に接続端部を有するフレーム部材と、このフレーム部材の前記接続端部が圧入嵌合される複数個の連結溝が外周に形成された柱状ハブとによって構築する骨組構造体において、フレーム本体と、このフレーム本体の先端に設けられた連結部材とでフレーム部材を構成し、前記連結部材の先端部が平面視台形状で、先端面に前記ハブの連結溝に嵌合する接続端部を突設し、前記連結部材の傾斜した両側面を隣接する他のフレーム部材の連結部材の側面に密接させたことを特徴とする。
本発明において、隣り合うフレーム部材の連結部材は、側面どうしが互いに密接する。このため、隣接するフレーム部材の連結部材間には空間が生じず、フレーム部材の割り角度を一定に保持しフレーム部材の周方向の変形を規制する。
【0009】
また、本発明は、連結部材の先端面に前記ハブの外周面に接触する接触面を形成したことを特徴とする。
本発明において、連結部材の端部はハブに接触するので上記発明に加えさらにフレーム部材の割り角度を一定に保持しフレーム部材の周方向の変形を形成する機能がさらに向上する。
【0010】
また、本発明は、フレーム本体と連結部材を一体に形成したことを特徴とする。
本発明のように連結部材をフレーム本体と一体に形成してもよい。
【0011】
また、本発明は、連結部材をフレーム本体とは別部材によって形成したことを特徴とする。
本発明のように連結部材をフレーム本体とは別部材で形成すると製造が容易となり形状の設計も容易となる。
【0012】
また、本発明は、連結部材をアルミニウム合金の押出形材によって形成したことを特徴とする。
本発明のように連結部材を押出形材により形成すると、連結部材の先端面に接続端部に突設端部を形成することや、他のフレームの連結部材を密接する側面部を形成することや、ハブの外周面に接触する接触面を形成することが容易となる。
【0013】
また、本発明は、フレーム本体と連結部材をねじの螺合によって結合したことを特徴とする。
本発明においてフレーム本体と連結部材をねじの螺合により結合したので結合部の外観が良好である。
【0014】
また、本発明は、互いに隣り合う連結部材どうしを締結手段によって締結したことを特徴とする。
連結部材どうしを締結手段により締結することにより結合部の機械的な接合強度をより強固にすることができ、しいては骨組構造体全体の強度を一層向上できる。
【0015】
さらに、本発明は、ハブは円柱状であることを特徴とする。
ハブは円柱状とすればその形状が単純化できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明をダブルレイヤーのフラットストラクチャー型の骨組構造体に適用した一実施の形態を示す正面図、図2は要部の正面図、図3は要部の平面図、図4は要部の側面図、図5は接合構造部の一部を破断して示す平面図、図6はハブとフレーム部材の分解斜視図である。なお、本明細書において、フレーム部材6とはフレーム本体11とその両端に連結部材12が設けられた全体を示すものであり、フレーム本体11とは連結部材12を含まない部分を示すものである。これらの図において、ダブルレイヤーのフラットストラクチャー型骨組構造体1は、上面部2、下面部3とラチス材8および斜材4よりなる中間部によってトラス状に構築されて台座構造物5上に設置され、上面全体が図示しない屋根部材等の外皮材で覆われることによりフラットストラクチャー型の構造物が完成する。なお、台座構造物5は、コンクリート壁、パネル体、窓体並びに支柱等からなり、骨組構造体1を支持するに十分な強度を有している。
【0017】
前記上面部2と前記下面部3は全く同一構造で、多数のフレーム部材6と、これらのフレーム部材6を接続する複数の円柱状ハブ(以下、単にハブともいう)7とでそれぞれ構成されている。また、上面部2のハブ7と下面部3のハブ7は、アルミニウム合金押出形材からなる1本のラチス材8の上下両端部にそれぞれ一体に形成されている。ただし、別個に製作し、ハブ7にねじ部を設け、このねじ部をラチス材8の端面に設けたねじ孔に螺合したものであってもよい。
【0018】
前記フレーム部材6は、アルミニウム材のJIS A6061−T6,A6063−T6またはステンレス材のSUS304,SUS316等の直管からなるフレーム本体11と、このフレーム本体11の両端部にそれぞれ取付けられた連結部材12の3部材によって構成されている。
【0019】
前記フレーム本体11は、外径が25〜300mmφ、長さが0.5〜4m、肉厚が1〜10mm程度で、内周面の両端部には図6に示すように前記連結部材12が螺合する雌ねじ13が形成されている。
【0020】
前記連結部材12は、アルミニウム材の押出形材を切削加工するか鋳造もしくは鍛造によって製作されることにより、円柱状の基部12Aと、この基部12Aの先端面に一体に設けられた平面視ほぼ台形状の連結部12Bとで構成されている。前記基部12Aの外周面には、前記フレーム本体11の雌ねじ13に螺合する雄ねじ14が形成されている。前記連結部12Bは、高さが前記ハブ7の高さとほぼ等しく、幅が前記基部12Aの外径より大きい平面視台形状で、先端面に前記ハブ7の外周面の一部が接触する凹面状に湾曲した接触面16が高さ方向全長にわたって形成されるとともに、前記ハブ7の連結溝28に嵌合する接続端部18が一体に突設されている。また、接続端部18の両側面には、ディンプルと称する凹凸19が設けられている。連結部12Bの両側面20は、フレーム部材6の軸線に対して45度傾斜することにより互いに直交する斜面に形成されている。このような連結部材12を押出形材によって製作する場合は、図7に示すように先端面に接触面16と接続端部18を有しハブ7の軸線方向に長い平面視台形状の押出形材21を製作し、この押出形材21をハブ7の長さとほぼ等しい長さに切断した後、接続端部18とは反対側を旋盤等によって円柱状に加工して周面に雄ねじ14を形成し、この部分を基部12Aとすればよい。
【0021】
前記ハブ7は、通常アルミニウム押出形材のJIS A6082−T6、ステンレス鋳造品材のSCS11やSCS13または鍛造品によって円柱状に形成され、中心にねじ穴26を有している。また、ハブ7の外周面には、溝壁面に凹凸27を有する前記連結溝28が周方向に等間隔をおいて4つ形成され、これらの連結溝28に前記連結部材12の接続端部18が軸線方向から圧入されることによりフレーム部材6を互いに接続し、トラス格点を形成している。保持板31はねじ穴26を利用してボルト30により締結される。この保持板31を上面部2においてはハブ7の上面に、下面部3においては下面に押し付けることで、前記接続端部18が連結溝28から抜けるのを防止している。また、このボルト30と保持板31は、上面部2の上面に図示しないルーフパネル部材を取付けるためにも利用される。なお、ハブ7の外径は50〜200mmφ、長さは40〜300mm程度である。ねじ穴26は、ハブ7を押出成形する際に貫通する下穴を成形しておき、この下穴を利用してタップ等によりねじ切りをしてもよいし、ハブに下穴を形成しておかずに必要な面のみにドリルおよび、タップ等でねじ切りしてもよい。
【0022】
ここで、前記ラチス材8を上記した通り一本の長い棒状体に形成し、両端部に上面部2と下面部3のフレームの格点を構成するハブ7をそれぞれ一体に設けることにより、トラスを構築する構造部材の部品点数を削減することができる。また、このようなラチス材8は、上面部2と下面部3のフレームの格点を互いに連結し中間部を形成しているためラチス材として機能し、前記斜材4とともに骨組構造体1の機械的強度を増大させることができる。なお、ハブ7の前記ねじ穴26は、ラチス材8の上面または下面に形成され、また前記連結溝28は、ラチス材8とその両端のハブが一体の押出形材で形成される場合、全長にわたって形成される。ただし、ハブ7とラチス材8を別個に製作する場合は、ラチス材8に連結溝を形成する必要がない。
【0023】
前記斜材4は、一端が球状の継手35にそれぞれ接続された8本のタイロッド38を備えている。前記球状継手35は、上下各4つずつ合計8本のフレーム部材6と、上下のフレーム部材6の端部を連結する4つのラチス材8によって形成される立方体の中心に位置付けられている。前記タイロッド38は、前記立方体の対角線方向に設けられ、他端が前記ラチス材8の各端部付近にブラケット36を介して取付けられた連結金具37にぞれぞれ連結されている。タイロッド38の両端部は、球状継手35と連結金具37に設けたねじ孔にそれぞれ螺合されている。この場合、球状継手35には例えば右ねじのねじ孔が形成され、連結金具37には左ねじが形成され、これによって骨組構造体1に張力を付与している。すなわち、斜材4の組立に際して、先ずタイロッド38の各端部を球状継手35と連結金具37のねじ孔に螺合し、次いで連結金具37をブラケット36に取付け、しかる後タイロッド38を回転させて球状継手35と連結金具37を互いに引き寄せる方向に移動させる。その結果、骨組構造体1は張力が付与される。
【0024】
前記ブラケット36は、Ω形に形成された2つの金具で構成され、これらの金具をラチス材8の端部寄りに設けた嵌合溝40(図6参照)に嵌合して挟み込み、両端部をボルトによって連結することによりラチス材8に取付けられている。なお、嵌合溝40は、ブラケット36がラチス材8の軸線方向に移動するのを防止するために設けられるもので、ラチス材8の成形後に切削加工によって形成される。また、このブラケット36は連結部材の接続端部18がハブ7の連結溝28より移動しないように保持板31とともに保持する。ただし、ブラケット36をボルトによってラチス材8に直接固定する場合は、嵌合溝40は不要である。なお、斜材4の配置は上記の他、上面部2と下面部3の対向する一対のフレーム部材どうしと、この両端に配置されるラチス材8により形成される四角形平面内および上面部2、下面部3を形成するフレーム材により形成される四角形平面内において対角線を結ぶように配設してもよい。
【0025】
このような構成からなる骨組構造体1を組立てるには、ラチス材8の両端部に設けた各ハブ7の連結溝28に、フレーム部材6の端部を構成する連結部材12の接続端部18をハブ7の軸線方向から順次圧入し、ボルト30によりハブ7と保持板31を締結する。接続端部18を連結溝28に圧入によって嵌合すると、ハブ7の外周面と連結部材12の接触面16は互いに接触する。また、各連結部材12の側面20は、フレーム部材6の軸線に対して45度傾斜し互いに直交する斜面に形成されているため、図5に示すようにハブ7に連結されるとハブ7の周方向に90度離間して設けられる他の連結部材12の側面20に密接する。以上により上面部2と下面部3の各フレーム部材6とラチス材8とが組立てられる。
【0026】
次に、斜材4を組立てる。この組立は先ずラチス材8の嵌合溝40にブラケット36を取付ける。次に上記したようにタイロッド38の各端部を球状継手35と連結金具37のねじ孔に螺合し、次いで連結金具37を前記ブラケット36に取付け、しかる後タイロッド37を締付け方向に回転させて球状継手35と連結金具37を互いに近接する方向に移動させることにより骨組構造体1に所定の張力を付与する。しかして、骨組構造体1を構築することができる。
【0027】
このような構造からなるフラットストラクチャー型の骨組構造体1においては、連結部材12の側面を斜面に形成し、隣り合う連結部材12の側面20に密接させているので、隣り合うフレーム部材6の端部間に隙間が生じず、隣り合うフレーム部材6の割り角度θ(90度、図5参照)を一定に保持することができる。したがって、フレーム部材6が軸線方向の圧縮または引張荷重を受けたとき、ハブ7に周方向の回転モーメントが発生せず、ハブ7の面内方向(図5の矢印A,B方向)の回転に対する抵抗力を増大させることができ、フレーム部材6の接続端部18が面内方向に折れ曲がったりせず、骨組構造体1の強度を増大させることができる。
【0028】
また、厚肉のパイプでフレーム本体11を形成したり、接続端部18を厚肉に形成する必要がないので、フレーム本体11やハブ7が大型、重量化することもない。
【0029】
図8は本発明の他の実施の形態を示す接合構造部の一部を破断して示す平面図、図9は正面図、図10は連結部材の斜視図である。
上記した実施の形態においては、ハブ7と連結部材12とを単に接続端部18と連結溝28との嵌合によって連結したが、本実施の形態においては接続端部18と連結溝28を嵌合させるとともに、ボルト42およびナット43によって隣り合う連結部材12どうしを互いに締結している。このため、連結部材12の連結部12Bの背面側の各角部には、ボルト取付孔44が側面20に貫通して形成されている。このボルト取付孔44の背面側開口部、すなわち側面20とは反対側の開口部には、座ぐりが形成されている。その他の構成は上記した実施の形態と同一である。
このような構造においては、ボルト42とナット43によって隣り合うフレーム部材6どうしの連結部材12どうしを締結しているので、これらジョイント部の結合強度を一層増大させることができる。
【0030】
図11は上記した実施の形態の変形例を示す接合構造部の平面図である。
この実施の形態においては、連結部材12の軽量化を図るため連結部12Bの上下面に開口する2つの中空部48を軸線を挟んで対称な形状に形成し、薄肉化している。その他の構成は図8〜図10に示した実施の形態と同じである。この例ではボルト、ナットのための座ぐりは必要ない。
【0031】
このような構造においては、連結部材12を軽量化、ひいては骨組構造体自体を軽量化することができる。
また、中空部48をフレーム部材6の回転防止部として利用することができる。すなわち、図12に示すように保持板31をハブ7の外径より大きく形成してハブ7との接合面に前記中空部48に嵌挿される突起50を設けておくと、フレーム部材6の回転をより確実に防止することができ、またその場合には連結部材12をボルト42によって締結する必要がなく、このため組立が容易である。
【0032】
図13は本発明のさらに他の実施の形態を示す接合構造部の一部を破断した平面図である。
この実施の形態においては、ハブ7の外周に6つの連結溝28を周方向に60度の間隔をおいて形成し、各連結溝28に各フレーム部材6の接続端部18を圧入することにより1つのハブ7と6つのフレーム部材6とによって骨組構造体のジョイント部格点を形成している。連結部材12の連結部12Bの左右両側面20は、軸線に対して30度傾斜した斜面に形成されることにより60度の角度で交差し、隣り合う連結部材12の側面20に密接している。また、隣り合う連結部材12は、図8〜図10に示した連結部材と同様にボルト42とナット43によって互いに連結されている。
【0033】
図14は図13に示した実施の形態の変形例を示す接合構造部の一部を破断した平面図である。
この実施の形態においては、連結部材12の軽量化を図るため連結部12Bの上下面に開口する2つの中空部48を軸線を挟んで対称な形状に形成し、薄肉化している。
このような構造においては、図11に示した実施の形態と同様な効果が得られる。
【0034】
図15は本発明をドーム型骨組構造体に適用した実施の形態を示す正面図、図16は接合構造部の平面図、図17はフレーム部材の側面図である。
立体曲面構造の構造物であるドーム型骨組構造体55を構築する場合、フレーム部材56に3つの角度付け(コイン角α、ベンド角β、ツイスト角γ)をすることによってフレーム部材56自体での任意の球面度を出すことができる。コイン角αは接続端部18のフレーム部材56の軸方向に対する切断角度、ベンド角βはフレーム部材56の軸線と接続端部18の軸線とのなす角度、ツイスト角γはフレーム部材56を介して隣合い高さおよびハブ軸方向の曲率中心位置が異なるハブ7間の連結溝28を連結するフレーム部材6における2つの接続端部18間の軸線と直交する方向になす角度である。
【0035】
フレーム部材56は、上記した実施の形態と同様に、フレーム本体11と、フレーム本体11の端部に取付けられた連結部材12の2部材で構成されている。フレーム本体11は角柱体に形成され、端部に連結部材12の基部12Aが嵌合され、2本のボルト58とナットによって締結固定されている。また、フレーム本体11の上下面両端部は、プレート59によってそれぞれ覆われ、これらのプレート59をボルト60およびナット61によって締結固定している。連結部材12の基部12Aは、左右に平行に対向して設けられフレーム本体11の両側面に密接する2つの板部で構成されている。連結部12Bの構成は、連結端部18にベンド角βが付与されている点が異なるだけで、その他の構成は上記した実施の形態における連結部材12の連結部12Aと同じである。ハブ7は図13、図14に示したハブと同一で、6つの連結溝28を備えている。このような構成においても上記した実施の形態と同様な効果が得られる。
【0036】
なお、本発明は上記した実施の形態に何等特定されるものではなく、種々の変形、変更が可能であり、例えば、フレーム本体11を、アルミニウム材に限らず木材で製作してもよい。木材の場合は、杉、桧、松、米松、樫、欅、ラワン材、レッドウッド、ジラ、ボンゴシ等の木材を、またそれらの含浸強化材、防腐剤、表面汚染防止材、強化剤等によって処理したものが用いられる。繊維強化合成樹脂体の場合は、例えば繊維強化エンジニアリングプラスチックスが用いられ、表面に木目模様が印刷される。また、フレーム本体11と連結部材12を一体に製作したものであってもよい。
また、本発明は、ダブルレイヤー式に限らずシングルレイヤー式のフラットストラクチャー型骨組構造体や、図18に示すバレルヴォールト型骨組構造体70等にも適用することが可能である。
さらに、上記した実施の形態において連結部材はフレーム部材とは別部材としこれを結合して形成したが、フレーム本体の端部を加工してフレーム本体と一体の材料で形成してもよい。
【0037】
【発明の効果】
以上述べたように本発明に係る骨組構造体は、隣り合うフレーム部材の端部側面を互いに密接させたので、隣り合うフレーム部材の割り角度を一定に保持することができる。したがって、フレーム部材が軸線方向の圧縮または引張荷重を受けたとき、ハブに周方向の回転モーメントが発生せず、ハブの面内方向の回転に対する抵抗力を増大させることができる。そのため、フレーム部材の接続端部が面内方向に折れ曲がったりせず、骨組構造体のジョイント部の弱点部分や全体強度を向上させることができ、特に従来困難であったドーム型やモスク型などの大型建築物や構造物を構築することも容易となる。
また、本発明はフレーム部材のみを設計変更するだけで回転防止のための別部材を設ける必要がなく、またハブ自体は従来のものをそのまま用いることができるため、安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をダブルレイヤーのフラットストラクチャー型骨組構造体に適用した一実施の形態を示す正面図である。
【図2】要部の正面図である。
【図3】要部の平面図である。
【図4】要部の側面図である。
【図5】接合構造部の一部を破断して示す平面図である。
【図6】ハブとフレーム部材の分解斜視図である。
【図7】連結部材を製作する前の押出形材を示す斜視図である。
【図8】本発明の他の実施の形態を示す接合構造部の一部を破断した平面図である。
【図9】接合構造部の一部を破断した正面図である。
【図10】連結部材の斜視図である。
【図11】本発明の他の実施の形態を示す接合構造部の一部を破断した平面図である。
【図12】保持板の斜視図である。
【図13】本発明のさらに他の実施の形態を示す接合構造部の一部を破断した平面図である。
【図14】本発明の他の実施の形態を示す接合構造部の一部を破断した平面図である。
【図15】ドーム型骨組構造体の正面図である。
【図16】接合構造部の平面図である。
【図17】フレーム部材の側面図である。
【図18】バレルヴォールト型骨組構造体の正面図である。
【符号の説明】
1…骨組構造体、2…上面部、3…下面部、4…斜材、6…フレーム部材、7…ハブ、8…ラチス材、11…フレーム本体、12…連結部材、12A…基部、12B…連結部、16…接触面、18…接続端部、20…側面、28…連結溝、42…ボルト、56…フレーム部材。

Claims (8)

  1. 両端に接続端部を有するフレーム部材と、このフレーム部材の前記接続端部が圧入嵌合される複数個の連結溝が外周に形成された柱状ハブとによって構築する骨組構造体において、
    フレーム本体と、このフレーム本体の先端に設けられた連結部材とでフレーム部材を構成し、前記連結部材の先端部が平面視台形状で、先端面に前記ハブの連結溝に嵌合する接続端部を突設し、前記連結部材の傾斜した両側面を隣接する他のフレーム部材の連結部材の側面に密接させたことを特徴とする骨組構造体。
  2. 請求項1記載の骨組構造体において、
    連結部材の先端面に前記ハブの外周面に接触する接触面を形成したことを特徴とする骨組構造体。
  3. 請求項1記載の骨組構造体において、
    フレーム本体と連結部材を一体に形成したことを特徴とする骨組構造体。
  4. 請求項1記載の骨組構造体において、
    連結部材をフレーム本体とは別部材によって形成したことを特徴とする骨組構造体。
  5. 請求項4記載の骨組構造体において、
    連結部材をアルミニウム合金の押出形材によって形成したことを特徴とする骨組構造体。
  6. 請求項1または5記載の骨組構造体において、
    フレーム本体と連結部材をねじの螺合によって結合したことを特徴とする骨組構造体。
  7. 請求項1〜6のうちのいずれか1つに記載の骨組構造体において、
    互いに隣り合う連結部材どうしを締結手段によって締結したことを特徴とする骨組構造体。
  8. 請求項1〜7のうちのいずれか1つに記載の骨組構造体において、
    ハブは円柱状であることを特徴とする骨組構造体。
JP09209397A 1997-04-10 1997-04-10 骨組構造体 Expired - Fee Related JP3580080B2 (ja)

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