JP2750278B2 - トラス構築用ジョイント及びトラス構築用ジョイントユニット - Google Patents

トラス構築用ジョイント及びトラス構築用ジョイントユニット

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JP2750278B2
JP2750278B2 JP7093407A JP9340795A JP2750278B2 JP 2750278 B2 JP2750278 B2 JP 2750278B2 JP 7093407 A JP7093407 A JP 7093407A JP 9340795 A JP9340795 A JP 9340795A JP 2750278 B2 JP2750278 B2 JP 2750278B2
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fastening bolt
truss
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bolt hole
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良蔵 河合
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OGAWA TENTO KK
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    • E04BGENERAL BUILDING CONSTRUCTIONS; WALLS, e.g. PARTITIONS; ROOFS; FLOORS; CEILINGS; INSULATION OR OTHER PROTECTION OF BUILDINGS
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    • E04B1/38Connections for building structures in general
    • E04B1/58Connections for building structures in general of bar-shaped building elements
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    • EFIXED CONSTRUCTIONS
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    • E04B1/38Connections for building structures in general
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  • Joining Of Building Structures In Genera (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、トラス構築用のジョ
イント及びジョイントユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりトラスの組み立てに当り、ボー
ルジョイントを介して、弦材及び斜材を結合することが
行なわれている。ボールジョイントは、複数のめねじを
放射状に設けた球状部材である。この場合、弦材及び斜
材の端部にそれぞれ、おねじを設ける。そしてボールジ
ョイントのめねじにそれぞれ、対応する弦材のおねじ及
び斜材のおねじを螺合させて、トラスを組み立てる。
【0003】多層構造のトラスを構築する場合に、相隣
合う層の弦材例えば第1層目及び第2層目の弦材を、斜
材を介し相互に結合して、トラスの剛性を高める。
【0004】一般には、地上で弦材或は斜材を球状部材
に結合させてトラスの一部を組み立て、然る後、トラス
の一部を躯体上に吊り上げる。そして吊り上げたトラス
の一部を躯体に結合し、さらに吊り上げたトラスの一部
を相互に斜材或は弦材を介して結合してゆく。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述した
従来のボールジョイントでは、弦材及び斜材を、1つの
球状部材に結合させる構造となっている。
【0006】従って吊り上げたトラスの一部を相互に結
合してゆく過程において、弦材或は斜材を一本ずつ球状
部材に結合させてゆく必要があり、高所での作業が多く
なる。作業の効率や安全性を高めるためには、高所での
作業を少なくし地上での作業を増やすことが望ましい。
【0007】この発明の目的は、上述した従来の問題点
を解決するため、高所での作業を少なくできるトラス構
築用のジョイント及びジョイントユニットを提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】この目的を達成
するため、請求項1記載の発明のトラス構築用ジョイン
トは、トラス部材を結合してトラスを構築するためのジ
ョイントにおいて、別体に構成された他のジョイント本
体に締結ボルト及びナットを介して一体に締結されるジ
ョイント本体を備えて成る。
【0009】そしてジョイント本体は、当該本体を貫通
させて設けられ締結ボルトが挿通される締結ボルト穴
と、締結ボルト穴軸線方向から見て当該本体の中央部か
ら側面部へ向かう方向をめねじ軸線方向として当該本体
の側面部に設けられたトラス部材取付用のめねじと、一
体に締結したときに他のジョイント本体の係合部と互い
に係合し合う係合部とを有し、係合部を、締結ボルト穴
軸線方向に高低を生ずる段差として、締結ボルト穴軸線
回りにリング状に配置して成る。
【0010】このような構成によれば、ジョイント本体
は締結ボルトが挿通されるボルト穴を有する。従ってト
ラスの構築に当り、ジョイント本体を単独で用いてトラ
ス部材を相互に結合したり、またジョイント本体を当該
本体とは別体の他のジョイント本体と一体に締結しこれ
ら一体のジョイント本体を用いてトラス部材を相互に結
合したりすることができる。
【0011】ジョイント本体を単独で用いるのは、単層
トラスを構築する場合に適しており、この場合には弦材
をトラス部材としてジョイント本体に結合すれば良い。
【0012】またジョイント本体と他のジョイント本体
とを一体に締結して用いるのは、多層トラスを構築する
場合に適している。この場合には、トラスの組立て作業
を効率良く行なうため、弦材及び斜材の一方をトラス部
材としてジョイント本体に結合すると共に、弦材及び斜
材の他方をトラス部材として他のジョイント本体に結合
し、然る後、ジョイント本体及び他のジョイント本体を
一体に締結すると良い。このようにすれば、地上でジョ
イント本体に結合させるトラス部材の個数を増やし、か
つ、躯体上に吊り上げた状態でジョイント本体に結合さ
せるトラス部材の個数を減少させることができる。
【0013】これら一体に締結するジョイント本体及び
他のジョイント本体は、互いに係合し合う相対応した形
状の係合部を有し、例えば、ジョイント本体の係合部を
凸部としかつ他のジョイント本体の係合部を凹部とする
ことができる。そしてこれらジョイント本体及び他のジ
ョイント本体はそれぞれ、この発明のトラス構築用ジョ
イントの実施態様のひとつとなるものであって、例え
ば、ジョイント本体は係合部を凸部とした実施態様の
例、かつ、他のジョイント本体は係合部を凹部とした他
の実施態様の例である。これら凸部及び凹部はいずれ
も、締結ボルト穴軸線方向に高低を生ずる段差の一例で
ある。
【0014】ジョイント本体の係合部と他のジョイント
本体の係合部とは、締結ボルト穴軸線方向に高低を生ず
る段差であるので、締結ボルト穴軸線方向と交差する方
向の力に抗するように、互いに係合し合う。しかも係合
部を、締結ボルト穴の回りを囲むように、締結ボルト穴
軸線回りにリング状に配置するので、ジョイント本体及
び他のジョイント本体を一体に締結したとき、締結ボル
トに負荷される剪断力を軽減できる。またトラスの典型
的な設計思想においては、ジョイントにトラス部材を結
合させたときに曲げモーメントが生じないようにするた
め、めねじ軸線を一点で交差させるようにしてめねじを
ジョイント本体に設け、従ってめねじに結合させたトラ
ス部材の軸線が一点で交差するようにする。しかしなが
ら、ジョイント及びトラス部材を作成したときの作成誤
差や、トラスを組み立てたときの組立て誤差によって、
トラス部材に曲げモーメントを生ずることもある。この
ように曲げモーメントが生じる場合でも、係合部が係合
し合うので、締結ボルトに負荷される曲げモーメントを
軽減できる。剪断力或はこれに加え曲げモーメントを軽
減することにより、ジョイント本体及び他のジョイント
本体の締結に用いる締結ボルトの個数を減少させること
ができる。
【0015】また請求項4記載の発明のジョイントユニ
ットは、トラス部材を結合してトラスを構築するための
ジョイントユニットにおいて、別体に構成された第一及
び第二のジョイント本体と、第一及び第二のジョイント
本体を一体に締結する締結ボルト及びナットとを備えて
成る。
【0016】そして第一のジョイント本体は、当該本体
を貫通させて設けられ締結ボルトが挿通される第一締結
ボルト穴と、第一締結ボルト穴軸線方向から見て当該本
体の中央部から側面部へ向かう方向を第一めねじ軸線方
向として当該本体の側面部に設けられたトラス部材取付
用の第一めねじと、一体に締結したときに第二のジョイ
ント本体の第二係合部と互いに係合し合う第一係合部と
を有し、第一係合部を、第一締結ボルト穴軸線方向に高
低を生ずる段差として、第一締結ボルト穴軸線回りにリ
ング状に配置して成る。
【0017】第二のジョイント本体は、当該本体を貫通
させて設けられ締結ボルトが挿通される第二締結ボルト
穴と、第二締結ボルト穴軸線方向から見て当該本体の中
央部から側面部へ向かう方向を第二めねじ軸線方向とし
て当該本体の側面部に設けられたトラス部材取付用の第
二めねじと、一体に締結したときに第一のジョイント本
体の第一係合部と互いに係合し合う第二係合部とを有
し、第二係合部を、第二締結ボルト穴軸線方向に高低を
生ずる段差として、第二締結ボルト穴軸線回りにリング
状に配置して成る。
【0018】このような構成によれば、トラスの構築に
当り、第一又は第二のジョイント本体を単独で用いてト
ラス部材を相互に結合したり、また第一及び第二のジョ
イント本体を一体に締結しこれら一体のジョイント本体
を用いてトラス部材を相互に結合したりすることができ
る。
【0019】第一又は第二のジョイント本体を単独で用
いるのは、単層トラスを構築する場合に適しており、こ
の場合には弦材をトラス部材として第一又は第二のジョ
イント本体に結合すれば良い。
【0020】また第一及び第二のジョイント本体を一体
に締結して用いるのは、多層トラスを構築する場合に適
している。この場合には、トラスの組立て作業を効率良
く行なうため、弦材及び斜材の一方をトラス部材として
第一のジョイント本体に結合すると共に、弦材及び斜材
の他方をトラス部材として第二のジョイント本体に結合
し、然る後、これら第一及び第二のジョイント本体を一
体に締結すると良い。このようにすれば、地上で第一及
び第二のジョイント本体に結合させるトラス部材の個数
を増やし、従って躯体上に吊り上げた状態でジョイント
本体に結合させるトラス部材の個数を減少させることが
できる。
【0021】第一のジョイント本体が有する第一の係合
部と第二のジョイント本体が有する第二の係合部とは、
互いに係合し合う相対応した形状を有し、例えば、第一
係合部を凸部としかつ第二係合部を凹部とすることがで
きる。これら凸部及び凹部はいずれも、締結ボルト穴軸
線方向に高低を生ずる段差の一例である。
【0022】第一及び第二係合部は、第一及び第二締結
ボルト穴軸線方向に高低を生ずる段差であるので、第一
及び第二のジョイント本体を一体に締結したとき、第一
及び第二係合部は、第一及び第二締結ボルト穴軸線方向
と交差する方向の力に抗するように、互いに係合し合
う。しかも第一及び第二係合部を、第一及び第二締結ボ
ルト穴の回りを囲むように、第一及び第二締結ボルト穴
軸線回りにリング状に配置するので、第一及び第二のジ
ョイント本体を一体に締結したとき、締結ボルトに負荷
される剪断力を軽減できる。また上述したようにトラス
の典型的な設計思想においては、ジョイントにトラス部
材を結合させたときに曲げモーメントが生じないように
するため、めねじ軸線を一点で交差させるようにしてめ
ねじをジョイント本体に設ける。しかしながらジョイン
ト及びトラス部材を作成したときの作成誤差や、トラス
を組み立てたときの組立て誤差によって、トラス部材に
曲げモーメントを生ずる場合でも、第一及び第二係合部
が係合し合うので、締結ボルトに負荷される曲げモーメ
ントを軽減できる。剪断力或はこれに加え曲げモーメン
トを軽減することにより、第一及び第二のジョイント本
体の締結に用いる締結ボルトの個数を減少させることが
できる。
【0023】
【実施例】まず、請求項1記載の発明の実施例及び他の
実施例として、トラス構築用ジョイントA及びBについ
て説明する。
【0024】図1〜図3はトラス構築用ジョイントAの
構成を概略的に示す側断面図、上面図及び下面図であ
る。図2及び図3は、締結ボルト穴12の軸線方向PA
から見たジョイントAの上面及び下面の様子を示す。図
1は、図2のI−I線に沿って取ったジョイントAの側
断面であって、締結ボルト穴12の軸線XA を通りその
軸線方向PA に平行な側断面を示す。
【0025】図1にも示すように、この実施例のトラス
構築用ジョイントAは、別体に構成された他のジョイン
ト本体に締結ボルト及びナットを介して一体に締結され
るジョイント本体10を備える。ジョイント本体10と
締結される他のジョイント本体は、ここでは、後述する
他の実施例のトラス構築用ジョイントBが備えるジョイ
ント本体22である。
【0026】そしてジョイント本体10は、当該本体1
0を貫通させて設けられ締結ボルトが挿通される締結ボ
ルト穴12と、締結ボルト穴軸線方向PA から見て当該
本体10の中央部から側面部へ向かう方向をめねじ軸線
方向QA として当該本体10の側面部に設けられたトラ
ス部材取付用のめねじ14と、一体に締結したときに他
のジョイント本体の係合部と互いに係合し合う係合部1
6とを有する。軸線方向PA は締結ボルト穴12の軸線
A に沿う方向、また軸線方向QA はめねじ14の軸線
A に沿う方向である。
【0027】そして係合部16を、締結ボルト穴12の
軸線方向PA に高低を生ずる段差として、締結ボルト穴
12の軸線XA 回りにリング状に配置する。
【0028】この実施例では、ジョイント本体10を樽
状部材とし、このジョイント本体10の上面10aから
下面10bまで貫通する締結ボルト穴12を設ける。
【0029】樽状部材は、球Rと交わる平行2平面が挟
みかつ球Rの中心Oを含んだ領域の球Rの一部もしくは
それに類似した形状の部材である。図示例では、樽状部
材を球Rの一部としており、従ってジョイント本体10
の側面10cは球帯となっている。
【0030】ここで、めねじ14を設ける部分のジョイ
ント本体10の肉厚であって、軸線方向PA において中
心Oから上側の部分のジョイント本体10の肉厚をHA
及び軸線方向PA において中心Oから下側の部分のジョ
イント本体10の肉厚をhAと表し、さらに中心Oより
も上側部分の締結ボルト穴軸線XA とめねじ軸線YA
が成す角度をαA と表す。
【0031】この場合に、肉厚HA を増せばその増分に
応じて、角度αA を鋭角と成して変更できる範囲を広く
でき、また肉厚hA を増せばその増分に応じて、角度α
A を鈍角と成して変更できる範囲を広くできる。従って
ジョイント本体10を例えば鋳造する場合において肉厚
A 及び又はhA を任意好適な厚さとしておけば、めね
じ14を設けていないジョイント本体10を、同一寸法
形状の鋳型を用いて、大量に鋳造し、然る後、ジョイン
ト本体10に所望の角度αA でめねじ14を設けること
ができる。このようにジョイント本体10を樽状部材と
して鋳造により製造すれば、鋳型のコストを削減し、製
造コストを低減できる。
【0032】さらに図2及び図3にも示すように、この
実施例では、締結ボルト穴12の軸線方向PA から見
て、締結ボルト穴12をジョイント本体10のほぼ中央
部に配置し、めねじ14をジョイント本体10の側面部
に設ける。めねじ14の軸線方向QA をジョイント本体
10の中央部から側面部へ向かう方向として、おねじと
螺合させるためのめねじ14の開口部を、ジョイント本
体10の側面10cに形成する。
【0033】そして締結ボルト穴12の軸線方向PA
ら見て、複数のめねじ14を、締結ボルト穴12の軸線
A まわりに放射状にかつ回転対称に設ける。すなわ
ち、各めねじ14の軸線YA を、締結ボルト穴12の軸
線方向PA から見て締結ボルト穴12の軸線XA と交差
させるように放射状に配置し、かつ、これらめねじ14
の軸線YA を、締結ボルト穴12の軸線方向PA から見
て締結ボルト穴12の軸線XA のまわりに所定角度間隔
で設ける。図示例では、4個のめねじ14の軸線YA
を、締結ボルト穴12の軸線XA のまわりに、放射状に
配置しかつ90°間隔で回転対称の位置に配置してい
る。
【0034】またこの実施例では、締結ボルト穴12の
軸線方向PA におけるジョイント本体10の両端部のう
ち一方の端部ここではジョイント本体10の下面10b
に、係合部16を設ける。軸線方向PA におけるジョイ
ント本体10の他方の端部ここではジョイント本体10
の上面10aには、係合部16を設けない。尚、ジョイ
ント本体10の上面10aには、締結ボルト若しくはナ
ットのための座ぐり18を設けてある。
【0035】そして係合部16を、逆円錐台状の凹部2
0が形成する段差とする。凹部20の径は、ジョイント
本体10の上面10aから下面10bに向かう方向にお
いて、次第に広くなる。また凹部20の側壁面は、図3
中にハッチングを付して示すように、締結ボルト穴12
の軸線方向PA から見て、リング状に連続して延在し従
って閉ループを成す。
【0036】ここでは、締結ボルト穴12の軸線方向P
A から見て、この凹部20の側壁面が囲む領域の内側に
締結ボルト穴12を設け、従って締結ボルト穴12の周
りをその全周にわたって連続的に凹部20の側壁面で囲
む。
【0037】さらにこの実施例では、図3にも示すよう
に、他のジョイント本体22の位置決め部27と嵌合す
る位置決め部21を、ジョイント本体10に設ける。こ
れら位置決め部21、27は、締結ボルト穴軸線XA
B 回りにおけるジョイント本体10、22の相対的回
転位置を、所定角度β間隔で調整するためのものであ
る。
【0038】このため複数の位置決め部21を、係合部
16を設けた側のジョイント本体10の端部ここではジ
ョイント本体10の下面10bに設ける。そして締結ボ
ルト穴12の軸線XA 回りに回転対称な位置に設ける。
すなわち、これら位置決め部21を、締結ボルト穴12
の軸線方向PA から見て締結ボルト穴12の軸線XA
りに所定角度β間隔で設ける。図示例では、位置決め部
21を凸部とし、8個の位置決め部21をβ=45°間
隔で回転対称の位置に設ける。
【0039】次に請求項1記載の発明の他の実施例であ
るトラス構築用ジョイントBについて説明する。
【0040】図4〜図6はトラス構築用ジョイントBの
構成を概略的に示す側断面図、上面図及び下面図であ
る。図5及び図6は、締結ボルト穴の軸線方向PB から
見たジョイントBの上面及び下面の様子を示す。図4
は、図5のIV−IV線に沿って取ったジョイントBの
側断面であって、締結ボルト穴の軸線XB を通りその軸
線方向PB に平行な側断面を示す。
【0041】図4にも示すように、この実施例のトラス
構築用ジョイントBは、別体に構成された他のジョイン
ト本体に締結ボルト及びナットを介して一体に締結され
るジョイント本体22を備える。ジョイント本体22と
締結される他のジョイント本体は、ここでは、前述した
実施例のトラス構築用ジョイントAが備えるジョイント
本体10である。
【0042】そしてジョイント本体22は、当該本体2
2を貫通させて設けられ締結ボルトが挿通される締結ボ
ルト穴24と、締結ボルト穴軸線方向PB から見て当該
本体22の中央部から側面部へ向かう方向をめねじ軸線
方向QB として当該本体22の側面部に設けられたトラ
ス部材取付用のめねじ26と、一体に締結したときに他
のジョイント本体の係合部と互いに係合し合う係合部2
8とを有する。軸線方向PB は締結ボルト穴24の軸線
B に沿う方向、また軸線方向QB はめねじ26の軸線
B に沿う方向である。
【0043】そして係合部28を、締結ボルト穴24の
軸線方向PB において高低を生ずる段差として、締結ボ
ルト穴24の軸線XB 回りにリング状に配置する。
【0044】この実施例では、ジョイント本体22を椀
状部材とし、このジョイント本体22の上面22aから
下面22bまで貫通する締結ボルト穴24を設ける。
【0045】椀状部材(半球状部材とも言う)は、球R
と交わる平行2平面が挟みかつ球Rの中心Oを含まない
領域の球Rの一部もしくはそれに類似した形状の部材で
ある。また椀状部材は、球Rと交わる平行2平面のうち
一方が中心Oを通りこれら平行2平面が挟む領域の球R
の一部もしくはそれに類似した形状の部材を含む。図示
例では、球Rの中心Oを含まない領域の球の一部を、椀
状部材としており、従ってジョイント本体22の側面2
2cは球帯となっている。
【0046】さらに図5及び図6にも示すように、この
実施例では、締結ボルト穴24の軸線方向PB から見
て、締結ボルト穴24をジョイント本体22のほぼ中央
部に配置し、めねじ26をジョイント本体22の周辺部
に設ける。めねじ26の軸線方向QB をジョイント本体
22の中央部から周辺部へ向かう方向として、おねじと
螺合させるためのめねじ26の開口部を、ジョイント本
体22の側面22cに形成する。
【0047】そして締結ボルト穴24の軸線方向PB
ら見て、複数のめねじ26を、締結ボルト穴24の軸線
B まわりに放射状にかつ回転対称に設ける。すなわ
ち、各めねじ26の軸線YB を、締結ボルト穴24の軸
線方向PB から見て締結ボルト穴24の軸線XB と交差
させるように放射状に配置し、かつ、これらめねじ26
の軸線YB を、締結ボルト穴24の軸線方向PB から見
て締結ボルト穴24の軸線XB のまわりに所定角度間隔
で設ける。図示例では、4個のめねじ26の軸線YB
を、締結ボルト穴24の軸線XB のまわりに、放射状に
配置しかつ90°間隔で回転対称の位置に配置してい
る。
【0048】またこの実施例では、締結ボルト穴24の
軸線方向PB におけるジョイント本体22の両端部のう
ち一方の端部ここではジョイント本体22の上面22a
に、係合部28を設ける。軸線方向PB におけるジョイ
ント本体22の他方の端部ここではジョイント本体22
の下面22aには、係合部28を設けない。尚、ジョイ
ント本体22の下面22aには、締結ボルト若しくはナ
ットのための座ぐり30を設けてある。
【0049】そして係合部28を、円錐台状の凸部32
が形成する段差とする。凸部32の径は、ジョイント本
体22の下面22bから上面22aに向かう方向におい
て、次第に狭くなる。また凸部32の側壁面は、図5中
にハッチングを付して示すように、締結ボルト穴24の
軸線方向PB から見て、リング状に連続して延在し従っ
て閉ループを成す。
【0050】ここでは、締結ボルト穴24の軸線方向P
B から見て、この凸部32の側壁面が囲む領域の内側に
締結ボルト穴24を設け、従って締結ボルト穴24の周
りをその全周にわたって凸部32の側壁面で囲む。
【0051】さらにこの実施例では、図5にも示すよう
に、他のジョイント本体10の位置決め部21と嵌合す
る位置決め部27を、ジョイント本体22に設ける。
【0052】このため複数の位置決め部27を、係合部
28を設けた側のジョイント本体22の端部ここではジ
ョイント本体22の上面22bに設ける。そして締結ボ
ルト穴24の軸線XB 回りに回転対称な位置に設ける。
すなわち、これら位置決め部27を、締結ボルト穴24
の軸線方向PB から見て締結ボルト穴24の軸線XB
りに所定角度β間隔で設ける。図示例では、位置決め部
21を凹部とし、8個の位置決め部27をβ=45°間
隔で回転対称の位置に設ける。
【0053】次に請求項8記載の発明の実施例として、
上述したジョイントA及びBを組み合わせて構成したジ
ョイントユニットCにつき説明する。
【0054】図7はジョイントユニットCの構成の説明
に供する断面図である。同図にあっては、第一及び第二
のジョイント本体を一体に締結した状態のジョイントユ
ニットCの構成を断面で示すと共に、ジョイントユニッ
トCの一部のめねじにトラス部材を結合させている状態
を示す。この実施例では、上述したジョイントAのジョ
イント本体10を、ジョイントユニットCの第一のジョ
イント本体とし、上述したジョイント本体Bのジョイン
ト本体22を、ジョイントユニットCの第二のジョイン
ト本体として説明する。以下、上述したジョイントA及
びBの構成成分と同様の構成成分については、同一の符
号を付して示し、上述したジョイントA及びBの構成と
同様の点については、その詳細な説明を省略する。
【0055】この実施例のジョイントユニットCは、別
体に構成された第一のジョイント本体10及び第二のジ
ョイント本体22と、これらジョイント本体10及び2
2を一体に締結する締結ボルト34及びナット36とを
備える。
【0056】第一のジョイント本体10は、当該本体1
0を貫通させて設けられ締結ボルト34が挿通される第
一締結ボルト穴12と、第一締結ボルト穴軸線方向XA
から見て当該本体10の中央部から側面部へ向かう方向
を第一めねじ軸線方向YA として当該本体10の側面部
に設けられたトラス部材取付用の第一めねじ14と、一
体に締結したときに第二のジョイント本体22の第二係
合部28と互いに係合し合う第一係合部16とを有し、
この第一係合部16を、第一締結ボルト穴軸線方向XA
において高低を生ずる段差として、第一締結ボルト穴軸
線XA 回りにリング状に配置している。
【0057】さらに第二のジョイント本体22は、当該
本体22を貫通させて設けられ締結ボルト34が挿通さ
れる第二締結ボルト穴24と、第二締結ボルト穴軸線方
向XB から見て当該本体22の中央部から側面部へ向か
う方向を第二めねじ軸線方向QB として当該本体22の
側面部に設けられたトラス部材取付用の第二めねじ26
と、一体に締結したときに第一のジョイント本体10の
第一係合部16と互いに係合し合う第二係合部28とを
有し、この第二係合部28を、第二締結ボルト穴軸線方
向XB において高低を生ずる段差として、第二締結ボル
ト穴軸線XB 回りにリング状に配置している。
【0058】この実施例では、第一のジョイント本体1
0を樽状部材及び第二のジョイント本体22を椀状部材
とし、これらジョイント本体10及び22を1個ずつ組
み合わせてジョイントユニットCを構成する。ここで
は、これらジョイント本体10及び22を、互いに近接
し合う球Rの一部としている。
【0059】トラスの構築は例えば次のように行なえば
良い。まず、トラス部材として、端部におねじ38aを
有する弦材38と、端部におねじ40aを有する斜材4
0とを用意する。そして第一のジョイント本体10及び
第二のジョイント本体22を一体に締結しない状態で、
地上において、第一のジョイント本体10のめねじ14
に、弦材38のおねじ38aを結合させて、トラスの一
部aを組み立てる。同様にして、地上において、第二の
ジョイント本体22のめねじ26に、斜材40のおねじ
40aを結合させて、トラスの一部bを組み立てる。
【0060】然る後、これらトラスの一部a及びbを、
躯体上に吊り上げる。そして躯体上において、トラスの
一部a同士、トラスの一部b同士、或は、トラスの一部
a及びb同士を、結合させてゆき、トラスを構築する。
【0061】トラスの一部a同士の場合は、トラスの一
部aの第一のジョイント本体10に弦材38を結合させ
て、トラスの一部aを相互に結合させる。トラスの一部
b同士の場合は、トラスの一部bの第二のジョイント本
体22に斜材40を結合させて、トラスの一部b同士を
結合させる。またトラスの一部a、b同士の場合は、ト
ラスの一部aの第一のジョイント本体10とトラスの一
部bの第二のジョイント本体22とを、締結ボルト34
及びナット36で締結して、トラスの一部aとbとを結
合させる。
【0062】このようにこの実施例のジョイントユニッ
トC及びこのユニットCを構成するジョイントA、Bに
よれば、次に述べる効果を得ることができる。
【0063】1個の第一のジョイント本体10と1個の
第二のジョイント本体22とを、1組の締結ボルト34
及びナット36で締結することにより、弦材38及び斜
材40を結合させることができ、従って躯体上において
弦材38と斜材40とを結合させる作業を簡略化でき
る。
【0064】しかも1組の締結ボルト34及びナット3
6で第一のジョイント本体10と第二のジョイント本体
22とを締結したとしても、これら本体10及び22の
係合部16及び28が互いに係合し合うので、締結ボル
ト34に負荷される剪断力或はこれに加え曲げモーメン
トを軽減できる。従って1組の締結ボルト34及びナッ
ト36を用いる場合でも、実用上充分な構造強度を得る
ことができる。
【0065】さらに躯体上においては、トラスの一部a
同士を弦材38で相互に結合し、またトラスの一部b同
士を斜材40で結合させれば良く、従って躯体上におい
て、弦材38同志を結合させる作業及び斜材40同志を
結合させる作業を減少させることができる。
【0066】また第一及び第二のジョイント本体10及
び22を一体に締結したとき、これらの締結ボルト穴1
2及び24の軸線XA 及びXB はほぼ一致する。そして
位置決め部21及び27を、これら軸線XA 及びXB
まわりに所定角度β例えばβ=45°間隔で回転対称の
位置に設けている。従って一体に締結したとき締結ボル
ト穴12、24の軸線方向PA 、PB から見て、第一め
ねじ14の軸線YA と第二めねじ26の軸線YB とが成
す角度を、所定角度β間隔で変化させることができる。
しかもこれら軸線YA 、YB の成す角度を変化させる作
業は、位置決め部21、27を互いに嵌合させれば良い
ので、容易かつ精度良く行なえる。
【0067】また位置決め部21、27は、締結ボルト
34の剪断力及び曲げモーメントを軽減するための係合
部16、24であると考えることもできる。すなわち位
置決め部21、27を、軸線XA 、XB の回りに断続的
にリング状に配置した係合部16、24の例と考えるこ
とができる。
【0068】そしてこの実施例のジョイントユニットC
にあっては、第一及び第二のジョイント本体10及び2
2を1個ずつ組み合わせてジョイントユニットCを構成
しており、これら本体10及び22を一体に締結した場
合、このユニットCは、多層構造例えば2層構造或は3
層構造のトラスを構築するのに用いて便利である。また
これら本体10及び20を一体に締結せずに1個ずつ用
いれば、単層トラスを構築するのに用いることもでき
る。
【0069】次にジョイントユニットCの他の構成例に
ついて説明する。図8はジョイントユニットCの他の構
成の説明に供する断面図である。
【0070】図8はジョイントユニットCの他の構成例
の説明に供する断面図である。同図にあっては、第一及
び第二のジョイント本体を一体に締結した状態のジョイ
ントユニットCの構成を断面で示す。以下の説明では、
上述したジョイントユニットCの構成と相違する点につ
き説明し、上述したジョイントユニットCと同様の点に
ついてはその詳細な説明を省略する。
【0071】この実施例では、第一のジョイント本体1
0を樽状部材及び第二のジョイント本体22を椀状部材
とする。そして第一のジョイント本体10を1個及び第
二のジョイント本体22を2個用い、第一のジョイント
本体10を第二のジョイント本体22の間に挟んで組み
合わせ、これらジョイント本体10及び22によりジョ
イントユニットCを構成する。ここでも、第一のジョイ
ント本体10と第二のジョイント本体22とは、互いに
近接し合う球Rの一部である。
【0072】第一のジョイント本体10を第二のジョイ
ント本体22の間に挟んでこれらジョイント本体10、
22を一体に締結するので、締結ボルト穴12の軸線方
向PA における第一のジョイント本体10の一方の端部
ここでは第一のジョイント本体10の下面10bと、軸
線方向PA における第一のジョイント本体10の他方の
端部ここでは第二のジョイント本体10の上面10aと
にそれぞれ、係合部16を設ける。
【0073】また上述した実施例では、第一のジョイン
ト本体10の肉厚HA を肉厚hA よりも厚くしていたが
(図1参照)、この実施例では肉厚HA とhA とをほぼ
等しくする(図8参照)。さらに第一及び第二のジョイ
ント本体10及び22には、位置決め部21、27を設
けない。
【0074】この実施例のジョイントユニットC及びこ
のユニットCを構成するジョイントA、Bによれば、次
に述べる効果を得ることができる。
【0075】トラスの構築に当り、1個の第一のジョイ
ント本体10と2個の第二のジョイント本体22とを、
1組の締結ボルト34及びナット36で締結することに
より、弦材38及び斜材40を結合させることができ、
従って躯体上において弦材38と斜材40とを結合させ
る作業を簡略化できる。
【0076】しかも1組の締結ボルト34及びナット3
6で第一のジョイント本体10と第二のジョイント本体
22とを締結したとしても、これら本体10及び22の
係合部16及び28が互いに係合し合うので、締結ボル
ト34に負荷される剪断力或はこれに加え曲げモーメン
トを軽減できる。従って1組の締結ボルト34及びナッ
ト36を用いる場合でも、実用上充分な構造強度を得る
ことができる。
【0077】さらに躯体上においては、トラスの一部a
同士を弦材38で相互に結合し、またトラスの一部b同
士を斜材40で結合させれば良く、従って躯体上におい
て、弦材38同志を結合させる作業及び斜材40同志を
結合させる作業を減少させることができる。
【0078】そしてこの実施例のジョイントユニットC
にあっては、第一のジョイント本体10を1個及び第二
のジョイント本体を2個組み合わせてジョイントユニッ
トCを構成しており、従って1個のジョイント本体10
及び2個のジョイント本体22を一体に締結した場合、
このユニットCは、多層構造例えば3層構造のトラスを
構築するのに用いて便利である。また1個のジョイント
本体10及び1個のジョイント本体22を一体に締結し
て用いれば、このユニットCは、多層構造例えば2層或
は3層構造のトラスを構築するのに用いることもでき
る。さらにこれら本体10及び20を一体に締結せずに
1個ずつ用いれば、単層トラスを構築するのに用いるこ
ともできる。
【0079】発明は上述した実施例にのみ限定されるも
のではなく、従って各構成成分の形状、寸法、配設個
数、配設位置及びそのほかを任意好適に変更できる。
【0080】例えば第一のジョイント本体の係合部10
を、凸部及び凹部の一方とし、第二のジョイント本体2
2を、凸部及び凹部の他方とすることができる。
【0081】また2個以上の締結ボルト穴24を設け、
第一のジョイント本体10と第二のジョイント本体22
とを2個以上の締結ボルト34で締結するようにしても
良い。但し、締結に用いる締結ボルト34の総個数は、
トラスの構築作業を簡略化できる範囲内でなるべく少な
くするのが好ましい。
【0082】
【発明の効果】上述した説明からも明らかなように、請
求項1記載の発明のトラス構築用ジョイントによれば、
トラスの構築に当り、ジョイント本体を単独で用いてト
ラス部材を相互に結合したり、またジョイント本体を当
該本体とは別体の他のジョイント本体と一体に締結しこ
れら一体のジョイント本体を用いてトラス部材を相互に
結合したりすることができる。
【0083】ジョイント本体を単独で用いるのは、単層
トラスを構築する場合に適している。またジョイント本
体と他のジョイント本体とを一体に締結して用いるの
は、多層トラスを構築する場合に適している。
【0084】多層トラスを構築する場合には、弦材及び
斜材の一方をトラス部材としてジョイント本体に結合
し、さらに弦材及び斜材の他方をトラス部材として他の
ジョイント本体に結合し、然る後、ジョイント本体及び
他のジョイント本体を一体に締結することができる。こ
れがため地上でジョイント本体に結合させるトラス部材
の個数を増やし、従って躯体上に吊り上げた状態でジョ
イント本体に結合させるトラス部材の個数を減少させる
ことができる。しかもこれら一体に締結されるジョイン
ト本体の係合部と他のジョイント本体の係合部とは締結
ボルト穴軸線方向に高低を生ずる段差であるので、ジョ
イント本体を一体に締結したとき、これら係合部は、締
結ボルトに負荷される剪断力或はこれに加え曲げモーメ
ントに抗するように、係合する。これがため締結ボルト
に負荷される剪断力或はこれに加え曲げモーメントを軽
減できるので、ジョイント本体及び他のジョイント本体
の締結に用いる締結ボルトの総個数を減少させることが
できる。
【0085】このように多層トラスを構築する場合に、
地上で組み立てるトラス部材の個数を増やし従って躯体
上で組み立てるトラス部材の個数を減少させることがで
き、しかも躯体上でジョイント本体を相互に結合する締
結ボルトの総個数を減少させることができるので、従来
よりも地上作業を増やしてトラス構築作業の効率を高め
かつその安全性を高めることができる。
【0086】また請求項8記載の発明のジョイントユニ
ットによれば、トラスの構築に当り、第一又は第二のジ
ョイント本体を単独で用いてトラス部材を相互に結合し
たり、第一及び第二のジョイント本体を一体に締結しこ
れら一体のジョイント本体を用いてトラス部材を相互に
結合したりすることができる。
【0087】第一又は第二のジョイント本体を単独で用
いるのは、単層トラスを構築する場合に適しており、第
一及び第二のジョイント本体を一体に締結して用いるの
は、多層トラスを構築する場合に適している。
【0088】多層トラスを構築する場合には、弦材及び
斜材の一方をトラス部材として第一のジョイント本体に
結合し、さらに弦材及び斜材の他方をトラス部材として
第二のジョイント本体に結合し、然る後、これら第一及
び第二のジョイント本体を一体に締結することができ
る。これがため地上で第一及び第二のジョイント本体に
結合させるトラス部材の個数を増やし、従って躯体上に
吊り上げた状態でジョイント本体に結合させるトラス部
材の個数を減少させることができる。しかもこれら一体
に締結される第一のジョイント本体の第一係合部と第二
のジョイント本体の第二係合部とは、第一及び第二締結
ボルト穴の軸線方向に高低を生ずる段差であるので、ジ
ョイント本体を一体に締結したとき、これら係合部は、
締結ボルトに負荷される剪断力或はこれに加え曲げモー
メントに抗するように、係合する。これがため締結ボル
トに負荷される剪断力或はこれに加え曲げモーメントを
軽減できるので、第一及び第二のジョイント本体の締結
に用いる締結ボルトの総個数を減少させることができ
る。
【0089】このように多層トラスを構築する場合に、
地上で組み立てるトラス部材の個数を増やし従って躯体
上で組み立てるトラス部材の個数を減少させることがで
き、しかも躯体上で第一及び第二のジョイント本体を相
互に結合する締結ボルトの総個数を減少させることがで
きるので、従来よりも地上作業を増やしてトラス構築作
業の効率を高めかつその安全性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の発明の実施例の構成を概略的に
示す側断面図である。
【図2】請求項1記載の発明の実施例の構成を概略的に
示す上面図である。
【図3】請求項1記載の発明の実施例の構成を概略的に
示す下面図である。
【図4】請求項1記載の発明の他の実施例の構成を概略
的に示す側断面図である。
【図5】請求項1記載の発明の他の実施例の構成を概略
的に示す上面図である。
【図6】請求項1記載の発明の他の実施例の構成を概略
的に示す下面図である。
【図7】請求項8記載の発明の実施例の構成の説明に供
する側断面図である。
【図8】請求項8記載の発明の他の実施例の構成の説明
に供する側断面図である。
【符号の説明】 10:ジョイント本体(第一のジョイント本体) 12:締結ボルト穴(第一締結ボルト穴) 14:めねじ(第一めねじ) 16:係合部(第一係合部) 22:ジョイント本体(第二のジョイント本体) 24:締結ボルト穴(第二締結ボルト穴) 26:めねじ(第二めねじ) 28:係合部(第二係合部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−35978(JP,A) 特開 平3−55333(JP,A) 実開 昭62−21208(JP,U) 特公 昭49−47493(JP,B1) 実公 昭46−40(JP,Y1) 国際公開94/13895(WO,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04B 1/58 E04B 1/19

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トラス部材を結合してトラスを構築する
    ためのジョイントであって、 別体に構成された他のジョイント本体に締結ボルト及び
    ナットを介して一体に締結されるジョイント本体を備
    え、 該ジョイント本体は、当該本体を貫通させて設けられ前
    記締結ボルトが挿通される締結ボルト穴と、締結ボルト
    穴軸線方向から見て当該本体の中央部から側面部へ向か
    う方向をめねじ軸線方向として当該本体の側面部に設け
    られたトラス部材取付用のめねじと、一体に締結したと
    きに他のジョイント本体の係合部と互いに係合し合う係
    合部とを有し、 該係合部を、締結ボルト穴軸線方向に高低を生ずる段差
    として、締結ボルト穴軸線回りにリング状に配置し、 更に、該係合部が、締結ボルト穴軸線方向におけるジョ
    イント本体の両端部に、設けられていることを特徴とす
    るトラス構築用ジョイント。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のトラス構築用ジョイン
    トであって、 前記係合部が、逆円錐台状の凹部によって形成されてい
    ることを特徴とするトラス構築用ジョイント。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のトラス構築用ジョイン
    トであって、 前記係合部が、円錐台状の凸部によって形成されている
    ことを特徴とするトラス構築用ジョイント。
  4. 【請求項4】 トラス部材を結合してトラスを構築する
    ためのジョイントユニットであって、 別体に構成された第一及び第二のジョイント本体と、該
    第一及び第二のジョイント本体を一体に締結する締結ボ
    ルト及びナットとを備え、 前記第一のジョイント本体は、当該本体を貫通させて設
    けられ前記締結ボルトが挿通される第一締結ボルト穴
    と、第一締結ボルト穴軸線方向から見て当該本体の中央
    部から側面部へ向かう方向を第一めねじ軸線方向として
    当該本体の側面部に設けられたトラス部材取付用の第一
    めねじと、一体に締結したときに前記第二のジョイント
    本体の第二係合部と互いに係合し合う第一係合部とを有
    し、 該第一係合部を、第一締結ボルト穴軸線方向に高低を生
    ずる段差として第一締結ボルト穴軸線回りにリング状に
    配置し、かつ、第一締結ボルト穴軸線方向における第一
    のジョイント本体の両端部に設け、 前記第二のジョイント本体は、当該本体を貫通させて設
    けられ前記締結ボルトが挿通される第二締結ボルト穴
    と、第二締結ボルト穴軸線方向から見て当該本体の中央
    部から側面部へ向かう方向を第二めねじ軸線方向として
    当該本体の側面部に設けられたトラス部材取付用の第二
    めねじと、一体に締結したときに前記第一のジョイント
    本体の第一係合部と互いに係合し合う第二係合部とを有
    し、 該第二係合部を、第二締結ボルト穴軸線方向に高低を生
    ずる段差として、第二締結ボルト穴軸線回りにリング状
    に配置し、 前記第一のジョイント本体を1個及び前記第二のジョイ
    ント本体を2個用い、前記第一のジョイント本体を前記
    第二のジョイント本体の間に挟んで組み合わせて構成さ
    れていることを特徴とするトラス構築用ジョイントユニ
    ット。
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