JPH10169007A - 組立式ドーム型トラスベース構造体 - Google Patents

組立式ドーム型トラスベース構造体

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JPH10169007A
JPH10169007A JP33255296A JP33255296A JPH10169007A JP H10169007 A JPH10169007 A JP H10169007A JP 33255296 A JP33255296 A JP 33255296A JP 33255296 A JP33255296 A JP 33255296A JP H10169007 A JPH10169007 A JP H10169007A
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frame
base structure
hub
frame member
truss
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JP33255296A
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Tomoshige Kawamura
知重 川村
Kiyobumi Tanaka
清文 田中
Yoshihiro Takeda
好宏 竹田
Hidekazu Nagahashi
秀和 長橋
Hiromitsu Ishikawa
博光 石川
Nobuyasu Hagisawa
亘保 萩沢
Takashi Sasaki
隆 佐々木
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Nippon Light Metal Co Ltd
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Nippon Light Metal Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 太い梁材を必要とせず、フレーム部材のみに
よって木肌の質感を得ることができるようにする。ま
た、フレーム部材がハブの周方向に変形するのを確実に
規制し、ドーム型トラスベース構造体の強度を増大させ
る。 【解決手段】 非金属製のフレーム本体26と、先端部
にハブ3の連結溝8に圧入嵌合される接続端部5を一体
に有しフレーム本体26の各端部にそれぞれ取付けられ
る金属製の端部部材27とでフレーム部材25を構成す
る。フレーム本体26は、木材または繊維強化樹脂によ
って形成される。合成樹脂の場合は、表面に木目模様の
印刷が施される。また、ドーム型トラスベース構造体の
少なくとも弱点部位におけるハブ3およびフレーム部材
25の端部をカバー21によって上下方向から覆い、両
カバーの内側に隣り合うフレーム部材25の端部間の空
間を埋める突起状規制部22を周方向に間隔をおいて一
体に成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジョイントによっ
てパイプ、押出型材のような任意の断面形状を有し構造
材を構成するフレーム部材を順次接続して組立式立体ト
ラス構造物を構築する組立式ドーム型トラスベース構造
体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本件の組立式立体トラス構造物は、フレ
ーム部材をジョイント(ハブ)によって接続することに
より構築されるもので、組立においてボルトや溶接によ
る接合を必要としないため組立作業が簡単で、高い継手
効率が得られ、スマートで高い採光性と広い無柱空間が
得られるなどの優れた特徴を有していることから、野外
コンサートホール、ガソリンスタンド、プール、展示場
等の屋根、ビルの側面外壁、植物園用ドーム、寺院ドー
ム等に広く採用されている。
【0003】このような組立式立体トラス構造物のう
ち、円筒ジョイント方式を採用したものは、トラス格点
に円筒ハブを使用し、これによってフレーム部材を順次
連結している(米国特許第2,931,467号、実開
平2−98121号公報、特開平7−102633号公
報等)。このような組立式立体トラス構造物とは、トラ
ス部分がドーム型、モスク型、ピラミッド型、フラット
ストラクチャー型、あるいはバレルヴォールト型等の形
状を呈するトラス構造体があるが、それらが独立した構
築物とされる場合並びに構築物の一部の構造部分として
併設される構造物とされる場合なども含まれる。これら
のトラス構造体の中、本発明はドーム型トラス構造物を
対象とする。
【0004】図28(A)、(B)は従来の円筒ジョイ
ント方式を採用した組立式立体トラス構造物におけるト
ラスベースの一例を示すドーム型トラスベース構造体の
平面図および正面図、図29はトラス格点を形成する接
合構造を示す分解斜視図、図30(A)、(B)、
(C)はフレーム部材の正面図、平面図および側面図で
ある。これらの図において、1はドーム状のトラス構造
物におけるトラスベース構造体で、多数のフレーム部材
2と、これらのフレーム部材2を接続する円筒状ハブ
(以下、単にハブという)3とで構成されている。
【0005】フレーム部材2は、通常アルミニウム合金
等の直管からなり、その両端部を塑性加工によって偏平
状の接続端部5とし、さらにその両面にディンプルと称
する凹凸4を設けている。
【0006】ハブ3は、通常アルミニウム合金(例:A
l−Mg−Si系合金)製の押出型材、鍛造品等によっ
て円筒体に形成され、中心にボルト挿通孔6を有してい
る。また、ハブ3の外周面には、溝壁面に凹凸7を有す
る6個の連結溝(スロット)8が放射状に形成され、こ
の連結溝8に前記フレーム部材2の接続端部5が軸線方
向から圧入嵌合されることによりフレーム部材2を互い
に接続し、トラス格点を形成している。ボルト9はボル
ト挿通孔6に挿通され、その上下の突出端部にワッシャ
10および保持板11が嵌装され、ナット12の締結に
よって保持板11をハブ3の上下面に押し付けること
で、接続端部5が連結溝8から抜けるのを防止してい
る。また、このボルト9と保持板11は、ルーフパネル
部材をハブ3上に取り付けるためにも利用される。そし
て、このトラス格点をフレーム部材2で連結することに
より組立式トラスベース構造体1が構築され、さらにそ
の上を屋根部材で覆うとドーム型トラス構造物が完成す
る。
【0007】このようなトラスベース構造体1の接合構
造においては、フレーム部材2の端部に偏平状に押し潰
された接続端部5を一体に設けているので、連結部材の
部品点数が削減できるとともに、立体曲面構造の構造物
を構築する場合には、ハブ3の連結溝8間に割り角度θ
以外に接続部に3つの角度付け(コイン角α、ベンド角
β、ツイスト角γ)をすることによってフレーム部材自
体での任意の球面度を出すことができる。また、ハブ3
の軸線方向(面外方向)の負荷に対しては耐力が高く、
設計上は一層のトラスでよいのでトラスベース構造体を
簡略化することができる。なお、コイン角αは接続端部
5のフレー謀反Tないの軸方向に対する切断角度、ベン
ド角βはフレーム部材2の軸線と接続端部5の軸線との
なす角度、ツイスト角γはフレーム部材2を介して隣合
い高さおよびハブ軸方向の曲率中心位置が異なるハブ間
の連結溝を連結するフレーム部材における接続端部間の
なす角度である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記したように従来の
トラスベース構造体は、いずれもフレーム部材2をアル
ミニウム合金によって製作していた。しかしながら、金
属製のトラスベース構造体は、質感が冷たく馴染み難い
ため近年自然指向の傾向が強くなり、木肌の質感が注目
されている。そこで、フレーム部材2全体を木材で製作
することも考えられているが、その場合は強度上、特に
接続端部の強度に難点があることから金属製のフレーム
部材と木材からなる太い梁材を併用してトラスベース構
造体を構築したものが出現している。しかし、太い梁材
は、資源的に乏しく高価で入手が困難であるという難点
があった。特に、直径が50m程度に及ぶ大型のドーム
型トラスベース構造体には不向きである。
【0009】また、上記した従来の組立式トラスにおけ
るトラスベース構造体の接合構造において、フレーム部
材2の接続端部5はハブ3の軸線方向(面外方向)に長
い偏平状に形成されていることから、ハブ3の軸線方向
の外力に対しては強度的に特に問題はない。しかし、ハ
ブ3の面内方向(ハブの円周方向)に対しては相対的に
弱く、そのため大型のドーム型トラスベース構造体にあ
って積雪、地震等でフレーム部材2に軸線方向の圧縮ま
たは引張荷重が不均一に加わった場合、特にドームの弱
点部位における終局破壊形態として接続端部5の付根部
5aがトラス面内において周方向に変形して折れ曲が
り、部分的に破壊したり構造物全体が破壊するおそれが
想定され、今までのニーズと設計技術とから実用的には
直径50m程度のドームになっていた。
【0010】特に、図28に示すようなドーム体の場合
に、頂点から下方への角度出しのために複数箇所に三角
形以外の異形部分、本図では1Aおよび1Bの円周方向
に四角形部分が現れている。このような部分のハブ並び
に連結したハブではハブの6スロットの中5スロットに
フレーム部材が嵌合され、1スロットが空いた状態にな
るため他の部分よりバランスが異なるためにトラス構造
体での弱点部分となり易い。この部分を優先的に補強す
るのが効果的であり、コスト的に許容されれば全てのト
ラス格点を補強すればより望ましい。また、このような
弱点部分に相当するものとして、トラス構造物の基台部
への取付部である柱脚部などにも部分的にスロットにフ
レーム部材が嵌合されないものが現れるので、このよう
な部位にも適用することができる。
【0011】そのため、大きな構造物を構築するために
は、厚肉パイプからなるフレーム部材を使用したり、フ
レーム部材の長さを短くしたり、あるいは上記した特開
平7−102633号公報に開示されているように補強
板を接続端部5に設けるなど種々の対策を講じている。
【0012】しかしながら、厚肉パイプを使用すると、
トラスベース構造体自体の重量が増加し、フレーム部材
2を短くすると、フレーム部材2およびトラス格点の数
が増加するため組立作業に時間を要する。また、補強板
を用いると、部品点数が増加し接続端部5の製作が面倒
であるばかりか、接続端部5の厚みが増大するため、連
結溝8の溝幅が大きくなり、ハブ3の径も比例して大き
くなりハブ3による重量も大きくなるという不具合があ
った。
【0013】本発明は上記した従来の問題点を解決する
ためになされたもので、その目的とするところは、太い
梁材を必要とせずフレーム部材のみによって木肌の質感
を得ることができるようにした組立式ドーム型トラスベ
ース構造体を提供することにある。また、本発明は、上
記発明において、比較的簡単な構成でフレーム部材がハ
ブの周方向に変形するのを確実に規制し、トラス構造物
の強度を増大させることができるようにした組立式ドー
ム型トラスベース構造体を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、両端部が偏平な接続端部を形成するフレーム
部材と、このフレーム部材の前記接続端部が圧入嵌合さ
れる複数個の連結溝が放射状に形成された円筒状ハブと
によって組立式立体トラス構造物を構築する組立式ドー
ム型トラスベース構造体において、前記フレーム部材を
非金属製のフレーム本体と、先端部に前記円筒状ハブの
連結溝に圧入嵌合される接続端部を一体に有し前記フレ
ーム本体の各端部にそれぞれ取付けられる2つの金属製
端部部材とで構成し、トラスベース構造体の少なくとも
弱点部位における前記円筒状ハブおよびフレーム部材の
端部を2つのカバーによって上下から覆い、両カバーの
少なくとも一方の内側に隣合うフレーム部材の端部間の
空間を埋める突起状規制部を周方向に間隔をおいて一体
に成形したことを特徴とする。また、第二の本発明は、
両端部が偏平な接続端部を形成するフレーム部材と、こ
のフレーム部材の前記接続端部が圧入嵌合される複数個
の連結溝が放射状に形成された円筒状ハブとによって組
立式立体トラス構造物を構築する組立式ドーム型トラス
ベース構造体において、前記フレーム部材を非金属製の
フレーム本体と、先端部に前記円筒状ハブの連結溝に圧
入嵌合される接続端部を一体に有し前記フレーム本体の
各端部にそれぞれ取付けられる2つの金属製端部部材と
で構成し、トラスベース構造体の少なくとも弱点部位に
おける前記円筒状ハブをその軸線方向の略中央で分割し
た2つの分割ハブで構成し、この分割ハブより外径が大
きく前記フレーム部材の前記接続端部が圧入嵌合される
複数個の嵌合溝が放射状に形成された円板状の回転規制
部材を前記2つの分割ハブの間に介在させたことを特徴
とする。また、第三の本発明は、両端部が偏平な接続端
部を形成するフレーム部材と、このフレーム部材の前記
接続端部が圧入嵌合される複数個の連結溝が放射状に形
成された円筒状ハブとによって組立式立体トラス構造物
を構築する組立式ドーム型トラスベース構造体におい
て、前記フレーム部材を非金属製のフレーム本体と、先
端部に前記円筒状ハブの連結溝に圧入嵌合される接続端
部を一体に有し前記フレーム本体の各端部にそれぞれ取
付けられる2つの金属製端部部材とで構成し、トラスベ
ース構造体の少なくとも弱点部位における前記円筒状ハ
ブおよびフレーム部材の端部を上下から覆うカバーを設
け、両カバーの内側に隣合うフレーム部材の端部間の空
間を埋める補強部材を周方向に間隔をおいて配設したこ
とを特徴とする。また、第四の本発明は、上記ドーム型
トラスベース構造体において、フレーム本体を木材で形
成したことを特徴とする。また、第五の本発明は、上記
ドーム型トラスベース構造体において、フレーム本体を
繊維強化した合成樹脂で形成し、表面に木目模様の印刷
を施したことを特徴とする。さらに、第六の本発明は、
上記ドーム型トラスベース構造体において、端部部材を
アルミニウム合金の押出型材で形成したことを特徴とす
る。
【0015】本発明において、隣接するフレーム部材の
端部間の空間に介在される規制部は、フレーム部材の割
り角度θを保持しフレーム部材の周方向の変形を規制す
る。分割ハブ間に介在された回転規制部材は、外径が円
筒状ハブの外径より大きく、フレーム部材の接続端部よ
りも中央部側において当接するので、フレーム部材が軸
線方向の圧縮または引張荷重を受けたとき、フレーム部
材がハブの周方向に変形するのを規制する。隣接するフ
レーム部材の端部間の空間に介在される補強部材は、フ
レーム部材の割り角度θを保持しフレーム部材の周方向
の変形を規制する。フレーム本体を木材で形成すると、
木肌の質感が得られ、自然指向に叶っている。フレーム
本体を繊維強化合成樹脂で形成し、その表面に木目模様
の印刷を施すと、木材と殆ど変わらない質感が得られ
る。金属製の端部部材は、その扁平な接続端部が従来の
金属製フレーム部材の接続端部と同等の機械的強度を有
しているので、大型の構造物に対しても適用可能であ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施の
形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係るド
ーム型トラスベース構造体の接合構造部の一実施の形態
を示す平面図、図2は同接合構造部の正面図、図3は図
2のA−A線断面図、図4はカバーを取り外した斜視
図、図5(a)、(b)は他の形態における端部部材を
適用するケースでのフレーム部材の一部を省略した断面
図および正面図である。なお、従来技術の欄で示した構
成部材等と同一のものについては同一符号をもって示
し、その説明を適宜省略する。また、図3においては1
本のフレーム部材のみを示し、他のフレーム部材につい
ては図示を省略している。これらの図において、本実施
の形態においては、筒状を呈するカバー21によってハ
ブ3とフレーム部材2の端部を上下から覆い、このカバ
ー21の内部に一体に設けた規制部22を隣合うフレー
ム部材25の端部間の空間に介在させることによりフレ
ーム部材25の割り角度θを保持するようにしている。
また、フレーム部材25を分割して形成することによ
り、非金属製のフレーム本体26と、このフレーム本体
26の各端部にそれぞれ取付けられる同一形状からなる
2つの金属製端部部材27とで構成している。そして、
端部部材27の形態例を図4と図5に例示する。
【0017】前記ハブ3は、従来用いられているものと
同様にアルミニウム合金の押出型材または鍛造品によっ
て製作される。連結溝8の数は、図28に示すドーム型
および図27に示すモスク型の場合、通常6つである。
なお、弱点部分のハブについては、フレーム部材が嵌合
されない連結溝には、通常短尺のダミー材が嵌合される
が、所望によって弱点部分のハブについては連結される
フレーム部材数に対応する連結溝数のものとすることも
できる。
【0018】前記カバー21は、図29に示す上下一対
の保持板11を兼ね備え、ボルト9およびナット12に
よってハブ3の上下面に固定されることにより、フレー
ム部材25の接続端部5がハブ3の連結溝8からハブ3
の軸線方向に抜けるのを防止する。このようなカバー2
1は、高さ方向中央において上下に分割して形成される
ことにより同一形状からなる2つの部材21A,21B
で構成されている。部材21A,21Bは、ハブ3より
十分に大きな外径を有する円板状に形成され、その中央
には前記ボルト9が挿通されるボルト挿通孔23が形成
され、ハブ3と対向する面には6つの規制部22が周方
向に等間隔をおいて一体に突設されている。規制部22
は、図3に示すように断面形状が略五角形(または三角
形)を呈する突状体に形成され、その頂部22aが部材
21A,21Bの中心を指向し、ハブ3の外周面に近接
もしくは当接している。隣合う規制部22間に設けられ
た溝24は、溝幅が部材21A,21Bの中心側におい
て小さく、外周側に向かって大きくなるように形成され
ている。また、部材21A,21Bの中央において互い
に連通している。言い換えれば、6つの溝24は放射状
に形成され、これらの溝24を仕切る仕切壁がフレーム
部材25の左右方向(図1の矢印A,B方向)の回転を
規制する規制部22を構成している。なお、カバー21
はアルミニウムなどの金属、繊維強化プラスチック、も
しくはこれらの組み合わたものから製作することができ
る。
【0019】図5において、前記フレーム部材25を構
成するフレーム本体26は、長さが1〜3m程度で、直
径が3〜15cmの木材または繊維強化合成樹脂によっ
て形成され、両端部に前記端部部材27aを締結固定す
るためのボルト30が挿通される図示しないボルト取付
孔が側面方向に貫通して形成されている。なお、図4に
おいてはボルト30の図示を省略している。フレーム本
体26としては、丸材に限らず種々の形状とすることが
可能であり、例えば角材を用いたり、あるいは図6に示
すように中央部の断面形状が角形で、端部が丸形のもの
であってもよい。
【0020】フレーム本体26の材質としては、木材の
場合、杉、桧、松、米松、樫、欅、ラワン材、レッドウ
ッド、ジラ、ボンゴン等の木材を、含浸強化材、防腐
剤、表面汚染防止材、強化剤等によって処理したものが
用いられる。合成樹脂の場合は、繊維強化樹脂(FR
P)が用いられ、表面に木目模様が印刷される。
【0021】端部部材27は、通常JISA6063合
金のT6調質材(特殊な場合はSUS304)のパイプ
からなる押出型材を所定長さに切断し、プレス加工する
ことにより製作されるもので、円筒状の基部27aと、
ハブ3の連結溝8に圧入嵌合される接続端部5と、この
接続端部5と基部27aを連結する連結部27bとから
なり、基部27aがフレーム本体26の端部に嵌合さ
れ、それぞれ4つのボルト30およびナット31によっ
て締結固定される。連結部27bは、プレス加工により
両側から押し潰されることにより平面視形状が略三角形
で、図3に示すように前記カバー21の溝24に嵌合さ
れる。したがって、各フレーム部材25の接続端部5を
ハブ3の連結溝8にそれぞれ圧入嵌合した後、2つの部
材21A,21Bをハブ3にその上下方向から被冠して
溝24にフレーム部材25の連結部27bを挿入する
と、その側面が溝壁に密接するため、規制部22が全て
のフレーム部材25の左右方向の回転を完全に規制す
る。そして、ボルト9をカバー21およびハブ3のボル
ト挿通孔6に挿通してナット12を締結すると、カバー
21をハブ3に取り付けることができる。なお、接続端
部5の両面には、従来と同様、ディンプルと称する凹凸
4が形成されている。
【0022】このような端部部材27は、構築するトラ
スベース構造体の大きさに応じて大きさが異なるが、通
常肉厚が3〜12mm、接続端部5の長さが5〜30m
m、接続端部5の嵌合長さが5〜20mm程度とされ
る。
【0023】このような構成からなるフレーム部材25
は、ドーム型またはモスク型トラスベース構造体を構築
する場合、従来のフレーム部材2と同様に、所定のコイ
ン角α、ベンド角βおよびツイスト角γ(図30参照)
が付与される。
【0024】フレーム部材25を組立てるには、端部部
材27の基部27aをフレーム本体26の端部に嵌合し
てボルト30およびナット31で締結すればよい。ま
た、トラスベース構造体の組立てに際しては、端部部材
27の接続端部5をハブ3の連結溝8に順次圧入嵌合し
てカバー21をハブ3とフレーム部材25の端部に固定
していくと、ドーム型トラスベース構造体を構築するこ
とができる。
【0025】このような構造からなるドーム型トラスベ
ース構造体においては、木材または表面に木目模様の印
刷が施された繊維強化合成樹脂によって形成されたフレ
ーム本体26と、このフレーム本体26の各端部に接続
された金属製の端部部材27とでフレーム部材25を構
成したので、従来の金属製フレーム部材には期待できな
い木肌の質感、暖かさないし柔らかさを得ることがで
き、その使用環境に応じて組立式トラス構造物への親近
感さらには居心地性を向上させることができる。
【0026】また、フレーム部材25は端部部材27を
金属で形成しているので、従来の金属製フレーム部材2
に比べて強度的に何ら問題がなく、大型のトラスベース
構造体の構築にも適用することが可能である。例えば、
ドーム型およびモスク型の場合は、木質フレーム本体を
使用するときドーム径が2mから70m級のトラスベー
ス構造体の構築が可能である。さらに、端部部材27
は、アルミニウム合金の押出型材によって製作されるた
め、従来の設備をそのまま使用して製作することがで
き、しかも長さが短かいので軽くて取扱い性に優れ、穴
明け工程時等において有利である。
【0027】また、本発明においては、カバー21の規
制部22によって隣り合うフレーム部材25の割り角度
θを一定に保持するようにしているので、フレーム部材
25が軸線方向の圧縮または引張荷重を受けたとき、ハ
ブ3に周方向の回転モーメントが発生せず、ハブ3の面
内方向(図1の矢印A,B方向)の回転に対する抵抗力
を増大させることができる。したがって、フレーム部材
2の接続端部5が面内方向に折れ曲がったりせず、トラ
スベース構造体の強度を増大させることができる。ま
た、カバー21に規制部22を設けているので、厚肉の
パイプで端部部材27を形成したり、フレーム本体26
を短くしたり、あるいは接続端部5に補強板を設けたり
する必要がない。さらに、カバー21の構造も簡単で容
易に鋳造法などで製作することができる。
【0028】図7は本発明の他の実施の形態を示すドー
ム型トラスベース構造体の接合構造部の平面図、図8は
同接合構造部の正面図、図9は図8のB−B線断面図で
ある。この実施の形態においては、6つの突状規制部2
2が一体に形成された第1の部材21Cと、円板状に形
成され規制部22を備えない第2の部材21Dとでカバ
ー21を構成している。その他の構成は上記した実施の
形態と同じである。
【0029】図10は本発明のさらに他の実施の形態を
示す組立式ドーム型トラスベース構造体の接合構造部の
平面図、図11は同接合構造部の正面図、図12は図1
3のC−C線断面図である。トラスベース構造体の周端
部にあって基台への取付部位である柱脚部並びに異形メ
ッシュでの弱点部分などでは3〜5本のフレーム部材2
が連結されるので、ハブ3の連結溝8に空きができる。
その場合は、図に示すように大きさの異なる2種類の突
状規制部22(22A,22B)をカバー21に設け、
隣合うフレーム部材2の端部間の空間にそれぞれ介在さ
せればよい。カバー21は、図1〜図3に示した実施の
形態と同様に高さ方向中央で上下に分割されることによ
り同一形状の規制部材を形成してなる2つの部材21
A,21Bによって形成される。その他の構成は上記し
た実施の形態と同様である。なお、この場合、図8に示
すように一方のカバー部材に規制部材を設けることがで
きることは勿論である。
【0030】図13は本発明のさらに他の実施の形態を
示すドーム型トラスベース構造体の接合構造部の主要部
品を示す分解斜視図で、図29に示したボルト9と保持
板11を省略した状態で描かれている。本実施の形態に
おいては、少なくともトラスベース構造体の弱点部分に
属する位置の円筒状ハブ3をその軸線方向の略中央で上
下に分割した2つの分割ハブ3A,3Aで構成し、これ
らの分割ハブ3A,3Aの間に回転規制部材31を介在
させ、これらを図29に示した一対の保持板11を介し
てボルト9およびナット12により締結している。フレ
ーム部材25は、図5に示したものと同一である。
【0031】各分割ハブ3Aは、アルミニウム合金の押
出成形によって製作され、その外周にはフレーム部材2
5の接続端部5が圧入嵌合される複数個の連結溝8が放
射状に形成されている。また、連結溝8の溝壁面には凹
凸(ディンプル)7が全長にわたって形成され、この連
結溝8にフレーム部材2の接続端部5が軸線方向から圧
入嵌合されることによりフレーム部材25を互いに接続
し、トラス格点を形成している。
【0032】前記回転規制部材31は、適宜な板厚を有
する円板状に形成されて外径が分割ハブ3Aの外径より
大きく、外周にはフレーム部材25の接続端部5が圧入
嵌合される複数個の嵌合溝32が放射状に形成されてい
る。この嵌合溝32の奥側溝壁面には、凹凸33が前記
分割ハブ3Aの凹凸7と対応して一致するように形成さ
れ、開放部は外側に向かって広がる扇形状に形成されて
いる。
【0033】このような回転規制部材31としては、種
々の製造方法によって製作することができるが、量産す
る場合はアルミ押出材を輪切りにして製作する。また、
少量生産時にはアルミニウム合金等からなる板材をレー
ザー切断したり、ダイキャスト鋳造によって製作する。
【0034】このような構造からなる接合構造において
は、2つの分割ハブ3Aの間にこれらより外径が大きい
回転規制部材31を介在させ、その嵌合溝32の開放部
側溝壁面をフレーム部材25の連結部27bの傾斜した
側面に密接させているので、フレーム部材25に対して
回転規制部材31が支えとなり、隣合うフレーム部材2
5の割り角度(θ)を一定に保持する。したがって、局
部的にフレーム部材25が軸線方向の圧縮または引張荷
重を受けたとき、フレーム部材25がハブ3の周方向に
回転するような回転モーメントが発生せず、フレーム部
材25の面内方向(矢印A,B方向)の回転に対する抵
抗力を増大させることができる。そのため、端部部材2
7の接続端部5がハブの周方向に折れ曲がったりせず、
ドーム型トラスベース構造体の全体強度を増大させるこ
とができる。
【0035】また、分割ハブ3Aは、接続端部5の長さ
から回転規制部材31の板厚を引いた長さの1/2の長
さに形成するだけでよいので、形状を設計変更せずに利
用できる。また、アルミ押出材を輪切りにして形成した
回転規制部材31は、大量に使用する場合、低コストで
製作できる。一方、少量生産時には板材をレーザー切断
して形成することにより、アルミ押出型材を製作するた
めの押出ダイスの製作が不要で、コスト上有利である。
【0036】図14は本発明のさらに他の実施の形態を
示す分解斜視図である。この実施の形態においては、回
転規制部材31Aをダイキャスト鋳造によって製作し、
この回転規制部材31のフレーム部材25の接続端部5
より外側となる外周部31aを内周部31bより厚肉に
形成している。また、回転規制部材31Aの上下面中央
部に上方、下方側の分割ハブ3Aが嵌合する凹陥部35
を形成している。更に、所望によって厚肉の外周部31
aの上下面側に凹部36を形成し、これによって軽量化
を図ってもよい。これらは鋳造法や鍛造法によって製作
される。
【0037】このような回転規制部材31Aにおいて
は、フレーム部材25を構成する端部部材27の連結部
27bが当接する外周部31aの肉厚が上記した実施の
形態に比べて大であるため、フレーム部材25の面内方
向の回転に対する抵抗力をより一層増大させることがで
きる。その結果、接続端部5がドームの面内方向に折れ
曲がったりせず、トラスベース構造体の全体強度を増大
させることができる。また、回転規制部材31Aをダイ
キャスト鋳造で製作すると、切削加工によって製作した
ものと比較して安価である。なお、本実施の形態におい
ては、回転規制部材31Aの上面側に凹部35を形成し
たが、下面側または上下両面に凹部を形成したものであ
ってもよい。また、これらの回転規制部材における嵌合
溝の数は、ハブへのフレーム部材の嵌合数に対応するも
のとされる。
【0038】図15は本発明のさらに他の実施の形態を
示す接合構造部の平面図、図16は同接合構造部の正面
図、図17は図16のD−D線断面図である。これらの
図において、本実施の形態においては、筒状を呈するカ
バー40によってハブ3とフレーム部材25の端部を上
下から覆い、このカバー40の内部に設けた6つの補強
部材42を隣合うフレーム部材25の端部間の空間に介
在させることによりフレーム部材25の割り角度θを保
持するようにしている。フレーム部材25は図5に示し
たものと同一である。なお、ハブに5本のフレーム部材
が連結される場合には補強部材42も5個となる。
【0039】カバー40は、図29に示す上下一対の保
持板11を兼ね備え、またボルト9およびナット12に
よって円筒状ハブ3の上下面に締結固定されることによ
り、フレーム部材25の接続端部5がハブ3の連結溝8
からハブ3の軸線方向に抜けるのを防止している。この
ようなカバー40は、アルミニウム、強化プラスチッ
ク、もしくはこれらの組み合わたものによって上下方向
に分割して形成されることにより略同一形状からなる2
つの部材41A,41Bで構成されている。部材41
A,41Bは、ハブ3より大きな外径を有する円筒状に
形成され、その対向面には図18および図19に示すよ
うにハブ3の端部外周面が嵌合する凹陥部43がそれぞ
れ形成され、また中央には前記ボルト9が挿通されるボ
ルト挿通孔44が形成されている。さらに、下側の部材
41Bの凹陥部43の底面中央には前記挿通孔44を取
り囲む筒部45が上方へ向かって一体に突設されてお
り、この筒部45上には前記ハブ3が載置される。ハブ
3と筒部45の外径は略等しい。
【0040】前記補強部材42は、図17および図20
に示すように断面形状が略扇形状を呈する中空体に形成
され、隣合う端部部材27の間に介在されることにより
左右両側面42aが隣合うフレーム部材25の連結部2
7bの側面に密接し、外側円弧部42bの上下端部が前
記各部材41A,41Bの内周面、すなわち凹陥部43
を取り囲む周壁部41aの内面に密接する。このような
補強部材42としては、アルミニウム合金の押出型材、
強化プラスチックの押出型材等によって形成される。な
お、補強部材42は同形の扇形中空体となし得るが、金
属製の場合、高重量化するので余り好ましくないが、強
力プラスチック製であれば適用できる。
【0041】このような構成において、各端部部材27
の接続端部5をハブ3の連結溝8に圧入嵌合した後、下
側の部材41Bをハブ3の下端側外周面に下から嵌合し
て隣合う端部部材27間に補強部材42を嵌装し、しか
る後上側の部材41Aをハブ3の上端側外周面に嵌合す
る。そして、ボルト9をカバー41およびハブ3のボル
ト挿通孔に挿通してナット12で締結すると、ドーム型
トラスベース構造体のトラス格点を形成することができ
る。
【0042】トラスベース構造体の組立に際しては、上
記のカバー40と補強部材42を備えたハブ3をトラス
格点の弱点部分に設け、他の部位では従来型のハブを用
いてトラスベース構造体を構築したりあるいは全てのト
ラス格点にカバー40と補強部材42を用いて構築する
ことができ、その全体構造の外観は図28と同様なもの
となる。
【0043】このような構造からなるカバー40と補強
部材42を用いて組み立てたトラスベース構造体の接合
構造においては、補強部材42によってフレーム部材2
5の割り角度θを一定に保持するようにしているので、
フレーム部材25が軸線方向の圧縮または引張荷重を受
けたとき、ハブ3に周方向の回転モーメントが発生した
場合においても、ハブ3の面内方向(矢印A,B方向)
の回転に対する抵抗力を増大させることができる。した
がって、フレーム部材25の接続端部5の付根部が面内
方向に折れ曲がったりせず、トラスベース構造体の強度
を増大させることができる。また、補強部材42を用い
ているので、厚肉のパイプでフレーム部材25を形成し
たり、フレーム部材25を短くしたり、あるいは接続端
部5に補強板を設けたりする必要がない。さらに、カバ
ー40の構造も簡単で容易に製作することができる。
【0044】図21(A)〜(D)はそれぞれ補強部材
42の他の実施の形態を示す平面図である。補強部材4
2の形状としては、上記した実施の形態において示した
扇形中空部材に限らず種々の形状とすることができる。
例えば、円筒状ハブの中心に向かって幅が連続的に狭く
なる断面Hの字状部材(A)や、同じくハブの中心に向
かって幅が連続的に狭くなる断面梯子状部材(B)を補
強部材として用いてもよい。また、ハブの周方向に延在
しフレーム部材の端部側面に当接する3つの当接部42
c,42d,42eの長さが異なりハブの中心に近いも
のほど短い辺になっている断面王の字状部材(C)、同
じくハブの周方向に延在しフレーム部材の端部側面に当
接する2つの当接部42f,42gの長さが異なり、ハ
ブの中心に近い当接部42gが外側の当接部42fより
短い辺になっている断面エの字状部材(D)を補強部材
としてもよい。
【0045】図22は本発明の補強部材の取付状態を示
すトラスベース構造体の接合構造部の概念図である。こ
の実施の形態においては、下側の部材41Bの凹陥部の
底面中央に突設される筒部45の高さを十分に高くして
部材41Bの上方に突出させ、その上にハブ3を載置し
ている。このように筒部45を高く形成すると、フレー
ム部材25の高さが高くなり、フレーム部材25の下面
が前記部材41Bの上面に接触しないようにすることが
できる。なお、その他の構成は図15〜図17に示した
実施の形態と同じである。
【0046】次に、フレーム部材、特にその中の端部部
材の他の実施の形態について説明する。図23(a)は
端部部材の他の実施の形態を示す一部を省略した正面
図、(b)は(a)図のII−II線矢視断面図であり、図
24はこの端部部材の製作を示す斜視図である。また、
図25は図23のIII −III 線矢視断面図であり、図2
6はそれに用いられるブロックの斜視図である。この実
施の形態においては、フレーム本体26の端部を円柱体
に形成し、中央部を角柱体に形成している。端部部材2
7Aは図1に示した端部部材と同様に形成され、その基
部27aが2本のボルト30およびナット31によって
フレーム本体26の端部に締結固定される。また、フレ
ーム本体26の端部を、合成樹脂等によって図26に示
すような形状に形成された2つのブロック60で挾み、
これらのブロック60をボルト61およびナット62に
よって締結固定している。
【0047】なお、この場合、端部部材27Aは、押出
成形素体をコイン角相当分斜めにして切断して製作され
る(図24参照)し、フレーム部材26の端部を丸棒状
とすることによってツイスト角に対する角度付けが容易
になるとともに、ブロック60によって適切に固定され
る。また、63は補強固定用のプレートであるが、必ず
しも必要ではなく、本発明は上記した実施の形態に特定
されるものではなく、種々の変形、変更が可能である。
例えば、ハブ3および端部部材27,27A等をステン
レス製のものとすることも適宜成し得ることである。
【0048】
【発明の効果】以上述べたように本発明に係る組立式ド
ーム型トラスベース構造体は、両端部が偏平な接続端部
を形成するフレーム部材と、このフレーム部材の前記接
続端部が圧入嵌合される複数個の連結溝が放射状に形成
された円筒状ハブとによって組立式立体トラス構造物を
構築する組立式ドーム型トラスベース構造体において、
前記フレーム部材を非金属製のフレーム本体と、先端部
に前記円筒状ハブの連結溝に圧入嵌合される接続端部を
一体に有し前記フレーム本体の各端部にそれぞれ取付け
られる2つの金属製端部部材とで構成し、トラスベース
構造体の少なくとも弱点部位における前記円筒状ハブお
よびフレーム部材の端部を2つのカバーによって上下か
ら覆い、両カバーの少なくとも一方の内側に隣合うフレ
ーム部材の端部間の空間を埋める突起状規制部を周方向
に間隔をおいて一体に成形したので、フレーム本体を木
材で形成したりあるいは繊維強化合成樹脂で形成してそ
の表面に木目模様を印刷すると、従来の金属製フレーム
部材には期待できない木肌の質感、暖かさないし柔らか
さに溢れたトラスベース構造体を構築することができ、
組立式トラス構造物への親近感さらには居心地性を向上
させることができる。また、太くて長い梁材を必要とせ
ず、木材の入手が容易である。また、金属製のフレーム
部材と比較して機械的に何ら問題がなく、大型の構造物
に対しても適用可能である。さらに、端部部材は、長さ
が短く、軽くて取扱い性に優れ、孔明け工程時等におい
て有利である。
【0049】また、カバーの突起状規制部によって隣り
合うフレーム部材の割り角度を一定に保持しているの
で、積雪や地震などによってフレーム部材が軸線方向の
圧縮または引張荷重を受けたとき、フレーム部材にハブ
の周方向の回転モーメントが発生せず、フレーム部材の
面内方向の回転に対する抵抗力を増大させることができ
る。そのため、フレーム部材の接続端部がハブの周方向
に折れ曲がったりせず、ドーム型トラスベース構造体の
弱点部分や全体強度を向上させることができる。
【0050】また、本発明に係る組立式ドーム型トラス
ベース構造体は、両端部が偏平な接続端部を形成するフ
レーム部材と、このフレーム部材の前記接続端部が圧入
嵌合される複数個の連結溝が放射状に形成された円筒状
ハブとによって組立式立体トラス構造物を構築する組立
式ドーム型トラスベース構造体において、前記フレーム
部材を非金属製のフレーム本体と、先端部に前記円筒状
ハブの連結溝に圧入嵌合される接続端部を一体に有し前
記フレーム本体の各端部にそれぞれ取付けられる2つの
金属製端部部材とで構成し、トラスベース構造体の少な
くとも弱点部位における前記円筒状ハブをその軸線方向
の略中央で分割した2つの分割ハブで構成し、この分割
ハブより外径が大きく前記フレーム部材の前記接続端部
が圧入嵌合される複数個の嵌合溝が放射状に形成された
円板状の回転規制部材を前記2つの分割ハブの間に介在
させたので、上記発明と同様にフレーム部材の面内方向
の回転に対する抵抗力を増大させることができる。その
ため、フレーム部材の接続端部がハブの周方向に折れ曲
がったりせず、ドーム型トラスベース構造体の弱点部分
や全体強度を向上させることができる。また、フレーム
本体を木材で形成したりあるいは合成樹脂で形成してそ
の表面に木目模様を印刷すると、従来の金属製フレーム
部材には期待できない木肌の質感、暖かさないし柔らか
さに溢れたトラスベース構造体を構築することができ
る。
【0051】さらに、本発明に係る組立式ドーム型トラ
スベース構造体は、両端部が偏平な接続端部を形成する
フレーム部材と、このフレーム部材の前記接続端部が圧
入嵌合される複数個の連結溝が放射状に形成された円筒
状ハブとによって組立式立体トラス構造物を構築する組
立式ドーム型トラスベース構造体において、前記フレー
ム部材を非金属製のフレーム本体と、先端部に前記円筒
状ハブの連結溝に圧入嵌合される接続端部を一体に有し
前記フレーム本体の各端部にそれぞれ取付けられる2つ
の金属製端部部材とで構成し、トラスベースの少なくと
も弱点部位における前記円筒状ハブおよびフレーム部材
の端部を上下から覆うカバーを設け、両カバーの内側に
隣合うフレーム部材の端部間の空間を埋める補強部材を
周方向に間隔をおいて配設したので、上記発明と同様に
フレーム部材の接続端部がハブの周方向に折れ曲がった
りせず、トラスベース構造体の弱点部分や全体強度を向
上させることができ、特に従来困難であったドーム型や
モスク型などの大型トラスを構築することが可能とな
る。また、フレーム本体を木材で形成したりあるいは合
成樹脂で形成してその表面に木目模様を印刷すると、上
記した発明と同様に木肌の質感、暖かさないし柔らかさ
に溢れたトラスベース構造体を構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るトラスベース構造体の接合構造
部の一実施の形態を示す平面図である。
【図2】 図1に示す接合構造部の正面図である。
【図3】 図2のA−A線断面図である。
【図4】 カバーを取り外した斜視図である。
【図5】 (a)、(b)はフレーム部材の断面図およ
び正面図である。側面図である。
【図6】 フレーム本体の他の実施の形態を示す斜視図
である。
【図7】 本発明の他の実施の形態を示すトラスベース
構造体の接合構造部の平面図である。
【図8】 図7の接合構造部の正面図である。
【図9】 図8のB−B線断面図である。
【図10】 本発明のさらに他の実施の形態を示す組立
式ドーム型トラスベース構造体の接合構造部の平面図で
ある。
【図11】 図10の接合構造部の正面図である。
【図12】 図11のC−C線断面図である。
【図13】 本発明のさらに他の実施の形態を示すトラ
スベース構造体の接合構造部の主要部品を示す分解斜視
図である。
【図14】 本発明のさらに他の実施の形態を示す分解
斜視図である。
【図15】 本発明のさらに他の実施の形態を示す接合
構造部の平面図である。
【図16】 図15の接合構造部の正面図である。
【図17】 図16のD−D線断面図である。こ
【図18】 (A)、(B)は上側のカバーの底面図お
よび一部を破断して示す側面図である。
【図19】 (A)、(B)は下側のカバーの底面図お
よび一部を破断して示す側面図である。
【図20】 (A)、(B)は補強部材の正面図および
一部を破断して示す側面図である。
【図21】 (A)〜(D)はそれぞれ補強部材の他の
実施の形態を示す平面図である。
【図22】 本発明の補強部材の取付状態を示すトラス
ベース構造体の接合構造部の概念図である。
【図23】 (a)、(b)は端部部材の他の実施の形
態を示す一部を省略した正面図および断面図である。
【図24】 押出成形素体から端部部材を切り出す態様
を示す斜視図である。
【図25】 図23のIII −III 線矢視断面図である。
【図26】 図25に示すブロックの斜視図である。
【図27】 モスク型トラスベース構造体の正面図であ
る。
【図28】 (A)、(B)は組立式ドーム型トラスベ
ース構造体の平面図および正面図である。
【図29】 従来のトラス格点を形成する接合構造部を
示す分解斜視図である。
【図30】 (A)、(B)、(C)はフレーム部材の
正面図、平面図および側面図である。
【符号の説明】
1…ドーム型トラスベース構造体、1A,1B…弱点部
分、2,2A…フレーム部材、3…ハブ、5…接続端
部、8…連結溝、9…ボルト、21…カバー、21A,
21B…部材、22…規制部、24…溝、25…フレー
ム部材、26…フレーム本体、27,27A…端部部
材、27a…基部、27b…連結部、31…回転規制部
材、32…嵌合溝、40…カバー、41A,41B…部
材、42…補強部材、60…ブロック。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹田 好宏 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 日本軽金属株式会社グループ技術センター 内 (72)発明者 長橋 秀和 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 日本軽金属株式会社グループ技術センター 内 (72)発明者 石川 博光 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 日本軽金属株式会社グループ技術センター 内 (72)発明者 萩沢 亘保 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 日本軽金属株式会社グループ技術センター 内 (72)発明者 佐々木 隆 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 日本軽金属株式会社グループ技術センター 内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端部が偏平な接続端部を形成するフレ
    ーム部材と、このフレーム部材の前記接続端部が圧入嵌
    合される複数個の連結溝が放射状に形成された円筒状ハ
    ブとによって組立式立体トラス構造物を構築する組立式
    ドーム型トラスベース構造体において、 前記フレーム部材を非金属製のフレーム本体と、先端部
    に前記円筒状ハブの連結溝に圧入嵌合される接続端部を
    一体に有し前記フレーム本体の各端部にそれぞれ取付け
    られる2つの金属製端部部材とで構成し、 トラスベース構造体の少なくとも弱点部位における前記
    円筒状ハブおよびフレーム部材の端部を2つのカバーに
    よって上下から覆い、両カバーの少なくとも一方の内側
    に隣合うフレーム部材の端部間の空間を埋める突起状規
    制部を周方向に間隔をおいて一体に成形したことを特徴
    とする組立式ドーム型トラスベース構造体。
  2. 【請求項2】 両端部が偏平な接続端部を形成するフレ
    ーム部材と、このフレーム部材の前記接続端部が圧入嵌
    合される複数個の連結溝が放射状に形成された円筒状ハ
    ブとによって組立式立体トラス構造物を構築する組立式
    ドーム型トラスベース構造体において、 前記フレーム部材を非金属製のフレーム本体と、先端部
    に前記円筒状ハブの連結溝に圧入嵌合される接続端部を
    一体に有し前記フレーム本体の各端部にそれぞれ取付け
    られる2つの金属製端部部材とで構成し、 トラスベース構造体の少なくとも弱点部位における前記
    円筒状ハブをその軸線方向の略中央で分割した2つの分
    割ハブで構成し、この分割ハブより外径が大きく前記フ
    レーム部材の前記接続端部が圧入嵌合される複数個の嵌
    合溝が放射状に形成された円板状の回転規制部材を前記
    2つの分割ハブの間に介在させたことを特徴とする組立
    式ドーム型トラスベース構造体。
  3. 【請求項3】 両端部が偏平な接続端部を形成するフレ
    ーム部材と、このフレーム部材の前記接続端部が圧入嵌
    合される複数個の連結溝が放射状に形成された円筒状ハ
    ブとによって組立式立体トラス構造物を構築する組立式
    ドーム型トラスベース構造体において、 前記フレーム部材を非金属製のフレーム本体と、先端部
    に前記円筒状ハブの連結溝に圧入嵌合される接続端部を
    一体に有し前記フレーム本体の各端部にそれぞれ取付け
    られる2つの金属製端部部材とで構成し、 トラスベース構造体の少なくとも弱点部位における前記
    円筒状ハブおよびフレーム部材の端部を上下から覆うカ
    バーを設け、両カバーの内側に隣合うフレーム部材の端
    部間の空間を埋める補強部材を周方向に間隔をおいて配
    設したことを特徴とする組立式ドーム型トラスベース構
    造体。
  4. 【請求項4】 請求項1,2または3記載の組立式ドー
    ム型トラスベース構造体において、 フレーム本体を木材で形成したことを特徴とする組立式
    ドーム型トラスベース構造体。
  5. 【請求項5】 請求項1,2または3記載の組立式ドー
    ム型トラスベース構造体において、 フレーム本体を繊維強化した合成樹脂で形成し、表面に
    木目模様の印刷を施したことを特徴とする組立式ドーム
    型トラスベース構造体。
  6. 【請求項6】 請求項1,2または3記載の組立式ドー
    ム型トラスベース構造体において、 端部部材をアルミニウム合金の押出型材で形成したこと
    を特徴とする組立式ドーム型トラスベース構造体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004176944A (ja) * 2002-11-25 2004-06-24 Denso Corp 車両の暖房用熱交換器
CN110424632A (zh) * 2019-08-13 2019-11-08 北京矿冶科技集团有限公司 装配式预制泡沫铝芯圆钢管混凝土柱及其装配结构

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