JP2004176944A - 車両の暖房用熱交換器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】熱交換用コア部と、コア部の一方側に配置されかつ第一穴を有する温水入口側タンクと、コア部の他方側に配置されかつ第一穴と同じ形状及び寸法の第二穴を有する温水出口側タンクと、温水入口側タンクに当接する第一当接部と温水出口側タンクに当接する第二当接部とを有する基部と、第一当接部から長手方向に突出した温水入口側タンクの第一穴と同じ断面形状及び寸法の第一挿入部と、第二当接部から長手方向に突出した温水出口側タンクの第二穴と同じ断面形状及び寸法の第二挿入部とを有するサイドプレートとを備えた車両の暖房用熱交換器において、サイドプレートの横断方向における第一当接部の寸法が第一挿入部の寸法を超えず、サイドプレートの横断方向における第二当接部の寸法が第二挿入部の寸法を超えない。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は車両の暖房用熱交換器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両の暖房用熱交換器は、熱交換用コア部と、熱交換用コア部の上下両側部にそれぞれ嵌着した温水入口側筒状タンクと、温水出口側筒状タンクと、これらタンクを互いに接続するサイドプレートとを備えている。このサイドプレートと各タンクを接続させる方法としては、例えば、図4の従来の熱交換器のサイドプレートの斜視図に示すようなサイドプレート6の基部6aよりも幅の狭い挿入部6cをタンクに設けられた穴内に嵌合させつつ、サイドプレート6の基部6aの当接部6bをタンクの穴に隣接した側面に当接させる方法が公知である(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−168347号公報
【0004】
この組み付け方法では、サイドプレート6とタンクの位置決めが正確かつ容易であるという利点があるが、サイドプレート6の挿入部6cよりも基部6aの幅が広いので、必然的にサイドプレート6の幅が広くなり、熱交換器が大型化してしまうという問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記問題点に鑑み、本発明の目的は、車両の暖房用熱交換器を小型化することと、サイドプレートとタンクの位置決めを両立することである、そして、その位置決めのための追加工を不要にし、コストダウンをすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る車両の暖房用熱交換器によれば、熱交換用コア部と、コア部の一方側に配置されかつ第一穴を有する温水入口側タンクと、コア部の他方側に配置されかつ第一穴と同じ形状及び寸法の第二穴を有する温水出口側タンクと、温水入口側タンクに当接する第一当接部と温水出口側タンクに当接する第二当接部とを有する基部と、第一当接部から長手方向に突出した温水入口側タンクの第一穴と同じ断面形状及び寸法の第一挿入部と、第二当接部から長手方向に突出した温水出口側タンクの第二穴と同じ断面形状及び寸法の第二挿入部とを有するサイドプレートとを備えた車両の暖房用熱交換器において、サイドプレートの横断方向における第一当接部の寸法が第一挿入部の寸法を超えず、サイドプレートの横断方向における第二当接部の寸法が第二挿入部の寸法を超えない。これにより、サイドプレートの先端部をタンクの穴内に嵌合させつつサイドプレートの基部をタンクの穴に隣接した側面に当接させてサイドプレートとタンクを組み付けた時、サイドプレートの横断方向における基部の当接部の寸法は各挿入部の寸法を超えないので、サイドプレートの横断方向の寸法を小さくする、すなわち熱交換器の幅を狭くすることができる。
【0007】
請求項2に係る車両の暖房用熱交換器によれば、第一当接部と第二当接部の横断面の形状はそれぞれ矩形であり、第一挿入部及び第二挿入部の各々の横断面の形状は矩形の各角部が湾曲した形状である。これにより、サイドプレートの当接部及び挿入部及びタンクの穴の横断面形状をさらに特定している。
【0008】
請求項3に係る車両の暖房用熱交換器によれば、第一挿入部及び第二挿入部の横断面の形状は、楕円形状である。これにより、サイドプレートの当接部及び挿入部及びタンクの穴の横断面形状をさらに特定している。
【0009】
請求項4に係る車両の暖房用熱交換器によれば、各タンクとサイドプレートを組み付ける時にサイドプレートの挿入部及び当接部を各タンクの穴に嵌合させることにより各タンクとサイドプレートの位置決めが行われる。これにより、サイドプレートの当接部と挿入部が組付時の位置決めを兼ね、新たに位置決め形状を付ける必要をなくし、そのためのコスト上昇を抑制する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について添付図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の車両の暖房用熱交換器10の一部破断した斜視図である。熱交換器10は、熱交換用コア部1と、熱交換用コア部1の両側部にそれぞれ嵌着した温水入口側筒状タンク2及び温水出口側筒状タンク3とを備えている。
【0011】
熱交換用コア部1は、図1に示すように、長手状の偏平チューブ7と波形状のコルゲートフィン8とを並列に積層して構成されている。なお、暖房用空気は、図1の左斜め上方(熱交換用コア1への暖房用空気の流入側、すなわち熱交換用コア部の前側)から図1の右斜め下方(熱交換用コア部1からの暖房用空気の流出側、すなわち熱交換用コア部1の後側)へ流れる。
【0012】
熱交換用コア部1は暖房用空気の流れ方向に対して平行な偏平状に形成された偏平チューブ7を多数個、図1において左から斜め上方向に並列配置している。この多数個の偏平チューブ7相互の間に波形状に整形されたコルゲートフィン8を配置して接合している。
【0013】
偏平チューブ7の両端開口部はシートメタル2a、3aのチューブ挿入穴内にそれぞれ挿通され、接合される。また、熱交換用コア部1の最外側のコルゲートフィン8のさらに外側にはサイドプレート6が配設され、このサイドプレート6は、内側面において、最外側のコルゲートフィン8に接合され、両端部において、タンク2、3の一部を構成するシートメタル2a、3aに接合される。
【0014】
温水入口側タンク2は、車両のエンジン(図示しない)からの温水(エンジン冷却水)を流入させる入口パイプ4を備えており、一方、温水出口側タンク3は、温水を外部へ流出させてエンジン側に還流させる出口パイプ5を備えている。なお、本例の熱交換器は、図1に示すように対称形であるので、温水入口側タンク2と温水出口側タンク3とを逆転させてもよい。
【0015】
各タンク2、3は、それぞれ、タンク本体部2b、3bと、このタンク本体部2a、3aの開口端面を閉じるシートメタル2a、3aとからなり、図1において右斜め上方向が長手方向となる周知のタンク構造である。シートメタル2a、3aには、偏平状のチューブ挿入穴2cが多数個、図1において右斜め上方向に一列又は複数列で並んで形成されている。
【0016】
なお、熱交換器の作動時、すなわち暖房時には、図示しない空調用送風機が作動し、図示しない空調ユニットケース内に暖房用空気が送風され、暖房用熱交換器のコア部1の偏平チューブ7とコルゲートフィン8との間の空隙部を暖房用空気が通過する。一方、車両用エンジンのウォータポンプ(図示せず)の作動により、エンジンから温水が入口パイプ4より温水入口側タンク2内に流入する。温水は、入口側タンク2にて多数本の偏平チューブ7に分配され、この偏平チューブ7を同時に流れる間にコルゲートフィン8を介して暖房用空気に放熱する。多数本の偏平チューブ7を通過した温水は、温水出口側タンク3に流入し、ここで集合され、出口パイプ5から温水は熱交換器外部へ流出し、エンジン側に還流する。
【0017】
次にサイドプレート6とシートメタル2a、3aの構成についてより詳細に説明する。図2はサイドプレート6とシートメタル2a、3aの斜視図である。サイドプレート6は、図2に示すように、基部6aと、基部6aの両端から突出した挿入部6cとで構成されている。基部6aは、その両端面において、温水入口側タンク2に当接する第一当接部6bと、温水出口側タンク3に当接する第二当接部とを備えている。第一挿入部6cは第一当接部6bから長手方向に突出している。一方、第一挿入部6cと同様に、第二挿入部は第二当接部から長手方向に突出している。なお、これら第一及び第二の挿入部は、温水入口側タンク2の第一穴2c、温水出口側タンク3の第二穴それぞれに挿入する時にこれら穴を閉鎖させるように、これら穴と同じ断面形状及び寸法である。
【0018】
図3を参照して、サイドプレート6の挿入部6cの断面形状について説明する。熱交換器は対称形である、すなわち、第一挿入部6cと第二挿入部は同じ形状であるので、第一挿入部6c及び温水入口側タンク2側のみを例にとり説明する。本実施例では、図3に示すように、第一当接部6bの横断面の形状は矩形であり、その一方で、第一挿入部6cの横断面の形状は、この矩形の各角部が湾曲した形状である。この矩形の各角部が湾曲した形状には、例えば、楕円形状が含まれる。
【0019】
このように、第一当接部6bを設けることにより、サイドプレート6とシートメタル2a、3aを接合する前に組み付けるために、第一挿入部6cを温水入口側タンク2の第一穴に嵌合する時、第一当接部6bをタンク2の穴に隣接した側面に当接させ、サイドプレート6とタンク2の位置決めを正確かつ容易にすることができる。一方、サイドプレート6の横断方向における第一当接部6bの寸法が第一挿入部の寸法を超えないので、サイドプレート6の横断方向の寸法を小さくする、すなわち、熱交換器の幅を狭くして熱交換器を小型化することができる。また、位置決めのための突起等の加工が不要となり、コストの上昇を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両の暖房用熱交換器の一部破断した斜視図である。
【図2】本発明のサイドプレートとシートメタルの斜視図である。
【図3】本発明のサイドプレートの挿入部の端面図である。
【図4】従来の熱交換器のサイドプレートの斜視図である。
【符号の説明】
1…熱交換用コア部
2…温水入口側タンク
2c…タンクの第一穴
3…温水出口側タンク
6…サイドプレート
6a…基部
6b…第一当接部
6c…第一挿入部
10…車両の暖房用熱交換器
Claims (4)
- 熱交換用コア部と、
前記コア部の一方側に配置されかつ第一穴を有する温水入口側タンクと、
前記コア部の他方側に配置されかつ前記第一穴と同じ形状及び寸法の第二穴を有する温水出口側タンクと、
前記温水入口側タンクに当接する第一当接部と前記温水出口側タンクに当接する第二当接部とを有する基部と、第一当接部から長手方向に突出した前記温水入口側タンクの前記第一穴と同じ断面形状及び寸法の第一挿入部と、前記第二当接部から長手方向に突出した前記温水出口側タンクの前記第二穴と同じ断面形状及び寸法の第二挿入部とを有するサイドプレートとを備えた車両の暖房用熱交換器において、
前記サイドプレートの横断方向における前記第一当接部の寸法が前記第一挿入部の寸法を超えず、前記サイドプレートの横断方向における前記第二当接部の寸法が前記第二挿入部の寸法を超えないことを特徴とする車両の暖房用熱交換器。 - 前記第一当接部と前記第二当接部の横断面の形状はそれぞれ矩形であり、前記第一挿入部及び第二挿入部の各々の横断面の形状は前記矩形の各角部が湾曲した形状であることを特徴とする請求項1に記載の車両の暖房用熱交換器。
- 前記第一挿入部及び前記第二挿入部の横断面の形状は、楕円形状であることを特徴とする請求項2に記載の車両の暖房用熱交換器。
- 各前記タンクと前記サイドプレートを組み付ける時に前記サイドプレートの挿入部及び当接部を前記各タンクの穴に嵌合させることにより前記各タンクと前記サイドプレートの位置決めが行われることを特徴とする請求項3に記載の車両の暖房用熱交換器。
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-
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- 2002-11-25 JP JP2002340643A patent/JP2004176944A/ja active Pending
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