JPH10168651A - 表面フィブリル化繊維及びそれから得られるフィブリル含有分割繊維、並びにそれらの製造方法 - Google Patents

表面フィブリル化繊維及びそれから得られるフィブリル含有分割繊維、並びにそれらの製造方法

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JPH10168651A
JPH10168651A JP34054396A JP34054396A JPH10168651A JP H10168651 A JPH10168651 A JP H10168651A JP 34054396 A JP34054396 A JP 34054396A JP 34054396 A JP34054396 A JP 34054396A JP H10168651 A JPH10168651 A JP H10168651A
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fiber
polymer
fibril
fibers
coagulant
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Katsuhiko Shinada
勝彦 品田
Teruyuki Yamada
輝之 山田
Takashi Kozakura
隆史 小桜
Yoshihiko Hosako
芳彦 宝迫
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリアクリロニトリルを含有するフィブリル
含有した極細繊維。 【解決手段】 少なくともポリアクリロニトリルを10
重量%以上含有する重合体を溶媒に溶解した紡糸原液を
紡糸原液吐出口から吐出するに際して、該重合体の凝固
剤流体を凝固剤流体噴出口から、該紡糸原液の吐出線方
向に対して0度以上、90度未満の角度で噴出し、該重
合体を剪断流速の中で凝固させ、形成された凝固体を洗
浄して、直径2ミクロン以下のフィブリルが主体繊維の
繊維軸方向沿って、前記主体繊維表面のほとんどを覆っ
ている表面フィブリル化繊維を得る。この主体繊維は、
叩解により、分割され、極細繊維となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は表面フィブリル化繊
維、それから得られるフィブリル含有分割繊維、並びに
それらの製造方法に関する。さらに詳しくは濾過材や人
工皮革用のシート状物に用いることができるアクリロニ
トリル系重合体からなる表面フィブリル化繊維、それか
ら得られるフィブリル含有分割繊維、並びにそれらの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】超極細繊維、フィブリル化繊維は、合成
紙、または不織布等のシート状物を得るための原料とし
て好適に利用され、特にエアーフィルター等で、圧力損
失で高い濾過性能を要求される分野、微細な塵を除去す
るクリーナー、獣毛調の風合いを有する人工皮革用の基
材繊維として広く利用されている。
【0003】このような繊維としてこれまでポリエステ
ル系重合体、ポリプロピレン、ポリエチレン重合体の超
極細繊維及びフィブリル化した繊維の不織布が提案され
ている。これらの繊維は後述する方式で製造されるが、
一部は直接不織布に賦形されたり、あるいは溶解除去工
程を経て製造されるものである。これらはポリエステル
系重合体やポリオレフィン系重合体からなり、重合体の
気質から吸湿性に劣る欠点を有している。また、芳香族
ポリアミド、セルロース重合体からなるフィブリル繊維
が提案されているが、繊維形態がパルプ状を呈するた
め、高い空隙率を必要とするエアーフィルター等の不織
布用あるいは人工皮革用の基材繊維として実用に絶えな
い。ポリアクリロニトリルはその優れた重合体特性から
衣料、フィルター用などの分野に広く利用されているが
上述したようなフィブリル化繊維及びその製造法はいま
だ提案されていない。
【0004】不織布、紙等の材料として有用に使用され
るフィブリル化繊維の製造法はこれまで数多くの方法が
知られている。無数のフィブリル繊維の連続糸(プレキ
シフィラメント)を製造する方法としては特開昭40−
28125号公報および特開昭41−6215号公報に
開示されているフラッシュ紡糸があることがよく知られ
ている。この紡糸方式は、溶剤の正規な沸点より高い温
度で、かつ自生の蒸気圧域あるいはそれ以上の高い圧力
下にある結晶性重合体溶液を適当な形状のオリフィスか
ら低圧域へ押し出すことによって、溶剤が激しく蒸発し
かつ押し出した重合体の多数が引裂されることによって
連続的なフィブリル繊維を形成せしめるものである。本
方式は瞬間的な溶剤の蒸発を必要とすることから比較的
低沸点溶剤、例えばベンゼン、トルエン、シクロヘキサ
ン、塩化メチレンなどを使用する必要がありさらに重合
体も使用する溶剤の高温、高圧下で均一な溶液を形成
し、しかも低圧域へ押し出したときには該溶剤が非溶剤
となる重合体を選定する必要があり、得られるフィブリ
ル状の繊維組成は限られたものとなる。
【0005】サブミクロンオーダーの繊維を製造する方
式として、ポリエステル繊維などで工業化されているメ
ルトブローン紡糸がある。この方法は押出機により押し
出された溶融状態の重合体を高速の気流により、伸張、
細化、固化し、サブミクロンオーダーの繊維を得る方法
であるが、熱溶融する重合体が前提となり、溶融温度の
高い重合体や熱変性する重合体には適用できない方式で
ある。
【0006】溶解特性の異なる2成分の重合体を海島複
合紡糸を行い、島成分を溶出することで超極細繊維を製
造する方法がある。この方式は繊維を製造した後、島成
分を溶出する必要があり、経済的でない。また熱溶融し
ない高分子物質の紡糸方法である溶液紡糸で精密な海島
複合繊維を紡糸する事は現状では困難である。特開昭5
2−18291号公報には、疎水性で互いに相溶性のな
い二種以上の熱可塑性樹脂からなる混合物または無機
物、有機物を添加した混合物を加熱溶解し、スリットノ
ズルから押し出し、一方向に延伸して分子配向せしめた
バンドを3〜50mmの長さに切断して得たチップを物理
的外力によってフィブリル化する方法において、水溶性
高分子を添加することによって叩解フィブリル化を容易
にする方法が提案されている。該方法は熱可塑性樹脂に
適用可能な方法であり、本発明が目的とするアクリロニ
トリル系重合体などの比較的溶融温度が高くまた熱変性
を受ける重合体で溶融賦形の難しい重合体には適用でき
ない方法である。
【0007】溶融賦形の難しい重合体のフィブリル化繊
維の製造方法として、溶液紡糸が用いられる。この溶液
紡糸を必須とする重合体のサブミクロンオーダーの繊維
を得る方法として特開平3−130411号公報に、ア
クリロニトリルが85%以上である重合体からなる直径
2μm以下、アスペクト比が1000以上の超極細繊維
が提案されている。この方式は抽出溶媒に対する溶解性
の異なる重合体との混合溶液を調製し、該溶液を公知の
紡糸方式で繊維化した後一方の重合体を溶出させること
によって極細繊維を得る方式であるが、上記海島複合紡
糸繊維と同様、重合体を溶出除去するため経済的でない
だけでなく、昨今の環境問題を考えると溶出した重合体
溶液の回収あるいは廃棄の問題を解決する必要があり、
工業的に優位な手法とは言い難い。
【0008】特開平3−104915号公報にはアクリ
ロニトリルの主成分とする重量平均分子量30万以上の
重合体を3〜10重量%溶解した原液を湿式紡糸し、多
孔質の繊維とした後、叩解することで直径0.5μm以
下のフィブリルを有するアクリロニトリル系パルプの製
造方法が提案されている。この方式では叩解しても一部
が0.5μm以下のフィブリル繊維となるだけで基材繊
維が残り、高い表面積を必要とするフィルター等の用途
には不十分でありまた人工皮革用途にしようした場合、
基材繊維によって風合いの低下をきたし好ましくない。
【0009】特開平2−234909号公報は、離液晶
性液晶重合体からサブデニール繊維を製造する方法が提
案されている。この方法は光学異方性重合体溶液を室内
へ押し出すとともに、該室中へ加圧された気体を導入
し、気体を室中で該ながれの流通方向にかつその周りに
接触させつつ気体と流れを共に隙間を通じてより低圧の
帯域中へ、流れを細らせ、そしてそれを繊維に分割する
ために十分な速度で通過させ、該帯域中で分割されたな
がれを凝固流体と接触させるものである。この方式は離
液性液晶を形成する重合体溶液が前提となり、適用範囲
が限定され、さらに隙間に通す必要があり、重合体溶液
による隙間の閉塞が起こりやすく、工業的に優位な方法
とはいえない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】アクリロニトリル系重
合体を含有する重合体に対しては、従来の製造方法では
フィブリル含有繊維、及び、極細繊維を得ることが困難
であった。本発明は濾過材や人工皮革用のシート状物に
用いることができるアクリロニトリル系重合体を含有す
る表面フィブリル化繊維、それから得られるフィブリル
含有分割繊維からなる極細繊維を提供するものであり、
また、それらの繊維の工業的に優位な製造方法を提供す
るものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の要旨は、
10重量%以上のアクリロニトリル系重合体と他の重合
体からなり、直径2μm以下のフィブリルが主体繊維の
繊維軸方向に沿って前記主体繊維表面のほとんどをを覆
っていることを特徴とする表面フィブリル化繊維であ
る。
【0012】本発明で用いるアクリロニトリル系重合体
は、ポリアクリロニトリルのホモポリマー、若しくはポ
リアクリロニトリルを主成分とする共重合体である。共
重合体物としては通常のアクリル繊維、モダクリル繊維
を構成する共重合体であれば特に限定されない。共重合
体モノマーとしては、例えば、以下のモノマーが上げら
れる。すなわち、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸イソプロピルアクリル酸n-ブチル、アク
リル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2ーヒドロキシ
ルエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピルなどに代表さ
れるアクリル酸エステル類、メタアクリル酸メチル、メ
タアクリル酸エチル、メタアクリル酸イソプロピル、メ
タアクリル酸n−ブチル、メタアクリル酸イソブチル、
メタアクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−ヘキシル、
アクリル酸しく炉ヘキシル、アクリル酸ラウリル、メタ
クリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキ
シプロピル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルエチル
などに代表されるメタクリル酸エステル類、アクリル
酸、メタクリル酸マレイン酸、イタコン酸、アクリルア
ミド、N-メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリ
ルアミド、スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、塩
化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニリデン、、フッ化
ビニル、フッ化ビニリデンなどの不飽和モノマーであ
る。さらに染色改良などの目的で、p−スルホフェニル
メタリルエーテル、メタリルスルホン酸、アリルスルホ
ン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−
メチルプロパンスルホン酸、及びこれらのアルカリ金属
塩などを共重合しても良い。 本発明で用いるポリアク
リロニトリル系重合体における、共重合体モノマーとア
クリロニトリルとの重量比は、少なくとも50重量%の
アクリロニトリルを含有していることが好ましい。
【0013】本発明に用いるアクリロニトリル系重合体
の分子量は特に限定されないが、分子量10万以上かつ
100万以下が望ましい。分子量10万未満では、紡糸
性が低下すると同時に原糸の糸質も悪化する傾向にあ
る。分子量100万を越えると紡糸原液の最適粘度を与
える重合体濃度が低くなり、生産性が低下する傾向にあ
る。
【0014】本発明の繊維は、アクリロニトリル系重合
体以外に、他の重合体が混合された繊維である。他の重
合体としては、アクリロニトリル系重合体を溶解させる
溶媒に溶解可能なアクリロニトリル系重合体以外の重合
体であることが好ましい。このように他の重合体を1種
以上併用することで、本発明の繊維を得ることができ、
しかも他の重合体の機能(吸湿性等)をアクリロニトリ
ル系重合体に付与することもできる。
【0015】これら他の重合体としては、ポリエーテル
スルホン、ポリアリルスルホン、ポリイミド、例えば、
セルロース、セルロースアセテート、他のセルロース誘
導体、塩化ビニル、ポリエステル系重合体、ポリスルホ
ン等が上げられるが、繊維素材としての風合いを損なわ
ない上ではセルロース、セルロースアセテートが好まし
い。さらに耐熱性、耐薬品性を必要とする工業用途には
ポリエーテルスルホン、ポリアリルスルホン、ポリイミ
ド、ポリフッ化ビニリデン、ポリイミドが好ましく用い
られる。ポリアクリロニトリル系重合体と他の重合体の
混合比率は、5/95〜60/40重量%で、好ましく
は10/90〜50/50重量%である。
【0016】本発明の表面フィブリル化繊維は、主体繊
維AとフィブリルBとで構成されている。図1に示すよう
に、主体繊維Aの繊維表面から分岐したフィブリルB'、
または/及び、主体繊維表面Aから完全に分離したフィ
ブリルB''は、主体繊維Aの繊維表面を覆っている。ま
た、図1に示すように、本発明の表面フィブリル化繊維
は、その主体繊維Aの端部、、または/及び中央部がフ
ィブリル状に分割されたものであっても良い。ここで、
直径2μm以下のフィブリルBが主体繊維Aの繊維軸方向
に沿って、前記主体繊維表面を覆っているという意味
は、図2に示すように、主体繊維の繊維軸直角方向の任
意の断面において、主体繊維表面の外側にフィブリルB
の断面が見られるような状態をいう。好ましくは、主体
繊維軸直角方向の任意の断面におけるフィブリル断面の
観察される割合は50%以上である。この主体繊維A
は、直径1μmから100μmであり、フィブリルBは
好ましくは0.1μm〜2μmの直径を有し、フィブリ
ルBが主体繊維Aの繊維表面を繊維軸に沿って直線的ある
いは曲線的に積そうされたように覆われている。またフ
ィブリルBの多くは、そのものが分岐した構造を有して
いる。
【0017】このような構造を有する表面フィブリル化
繊維は不織布等に成形した場合、分岐した2μm以下の
繊維が絡み合い、不織布等に機械的強度を与えるだけで
なく比表面積を増加させ、高い吸着特性を与えることが
できる。また、表面フィブリル化繊維は、必要に応じ
て、所定長にカットして紡績することにより、独特の
「ぬめり」感を有する糸条として利用することができ
る。
【0018】さらに、この表面フィブリル化繊維は、フ
ィブリル含有分割繊維の前駆体繊維としても利用でき
る。すなわち、表面フィブリル化繊維の該前駆体繊維
は、凝固工程などによる機械的負荷により、または叩解
処理することによって、繊維直径を無段階に種々の太さ
を有するものとすることができる。
【0019】すなわち、本発明の第2の要旨は、10重
量%以上のアクリロニトリル系重合体と他の重合体から
なり、直径2μm以下のフィブリル、及び、直径100
μm以下で、無段階に種々の太さを有する、アスペクト
比(1/d)が1000以上である分割繊維から構成され
ることを特徴とするフィブリル含有分割繊維である。こ
こで、1は繊維長、dは繊維の見掛直径を示す。本発明
のフィブリル含有分割繊維とは、表面フィブリル化繊維
の繊維が分割されて、分割繊維となったものを指し、ま
た、分割繊維の直径が2μm以下となって、分割繊維自
体がフィブリル状になったものを含む。従って、分割繊
維自体がフィブリル状となり、フィブリルと一体となっ
た集合体を形成する場合、繊維の直径は好ましくは2μ
m以下であり、さらに好ましくは、フィブリル及び、繊
維とも1μm以下の直径である。
【0020】本発明においては、叩解の程度は、任意に
コントロールできるものであり、前駆体繊維と叩解され
た繊維が混合されていてもよく、またその混合割合も制
限されるものではない。前駆体繊維を叩解することによ
って、繊維はさらに分岐し、繊維軸方向に一部分は完全
に直径2μmのフィブリルまで分割され、また、他の一
部は部分的に分割され、さらに他の一部は叩解される前
の繊維直径を有する、無段階に種々の太さを有する繊維
となる。それら繊維は、その一部が連続的に繋がり、他
の一部が不連続である繊維の集合体を形成する。このよ
うな繊維構造は不織布等に供される繊維基材としてより
好適な形状を与えることができる。さらに、叩解を続け
ると、最終的には、直径2μm以下(好ましくは1μm
以下)のフィブリル、及び、直径5μm以下(好ましく
は2μm以下)で、無段階に種々の太さを有する、アス
ペクト比(1/d)が1000以上であるフィブリル含
有分割繊維の集合体を形成する。さらには、繊維がすべ
てフィブリルと同等の直径まで分割され、直径2μm以
下のフィブリル状の繊維となる。
【0021】このような繊維は最終用途に応じて叩解条
件を変更し所望の形態の繊維を得ることができる。例え
ば、エアーフィルター用の不織布シート状物に供される
場合はシートに適切な強度を与える上で繊維の一部がフ
ィブリル化した構造、人工皮革に使用する場合は独特な
獣毛調風合いを出す上でほぼ100%フィブリル化した
フィブリル繊維から構成されるものが望ましい。
【0022】本発明の第3の要旨は、10重量%以上の
アクリロニトリル系重合体と他の重合体を溶媒に溶解し
た紡糸原液を紡糸原液吐出口から吐出するに際して、該
重合体の凝固剤流体を凝固剤流体噴出口から、該紡糸原
液の吐出線方向に対して0度以上、90度未満の角度で
噴出し、該重合体をせん断流速の中で凝固させ、形成さ
れた凝固体を洗浄することを特徴とする表面フィブリル
化繊維の製造方法である。
【0023】本発明では、重合体溶液の吐出線方向へ流
体が流れるように凝固剤流体を噴出するために、凝固剤
流体の噴出線方向と重合体溶液の吐出線方向のなす角度
を0度以上、90度未満であるように設定することが好
ましい。凝固剤流体の噴出線方向と重合体溶液の吐出線
方向のなす角度を0度以上90度未満であるように設定
することが好ましい。凝固剤流体の噴出線方向と重合体
溶液の吐出線方向のなす角度が、前記範囲の場合、形成
される前駆体繊維と重合体の溶媒及び凝固剤の混合液を
すみやかに混合セルの出口から排出することが可能とな
る。さらに好ましい角度は20度から80度、より好ま
しくは30度から70度の範囲に設定する必要がある。
この範囲内で両液を吐出する事によって、混合セルに吐
出される重合体溶液と凝固剤流体が十分混合され、すみ
やかに重合体溶液と凝固剤流体の混合液はせん断流とな
り、混合セルを通ることによって凝固され本発明の前駆
体繊維を得ることが可能となる。
【0024】凝固剤流体の噴出線方向と重合体溶液の吐
出線方向が平行な場合、すなわち両者のなす角度が0度
の場合、重合体溶液と凝固剤流体は混合が不十分とな
り、得られる前駆体繊維の断面は円形、楕円形を呈し、
断面の大きさも不規則となり好ましくないが、他の重合
体の混合あるいは適切な溶媒を選択することによって本
発明繊維を得ることができる。逆に、90度を越えると
重合体溶液と凝固剤流体は十分混合されるものの、凝固
した高分子重合体により、混合セルが詰まりやすくな
る。
【0025】紡糸原液と凝固剤流体は十分混合されるよ
うに吐出、噴出される必要があり、上述したように紡糸
原液の吐出線方向及び凝固剤流体の噴出線方向との角度
を調整することが必要であると共に、紡糸原液の吐出口
及び凝固剤流体の噴出口も両液が接触できるようなノズ
ルに設計することが好ましい。
【0026】本発明において、紡糸原液吐出口と凝固剤
流体噴出口との合流部に備えた混合セル部に、紡糸原液
と吐出すると共に、凝固剤流体を噴出させることが好ま
しい。混合セル内に吐出された紡糸原液は混合セル内で
凝固剤流体と混合され、凝固剤によって凝固される。
【0027】本発明でいう混合セルとは、紡糸原液と凝
固剤流体の混合による重合体の凝固及びせん断を与える
箇所を意味し、具体的には紡糸原液と凝固剤流体が接触
した位置から下方部に設けられた、ある一定の長さを有
する隙間である。
【0028】本発明でいう凝固とは重合体溶液から表面
フィブリル化繊維が形成される最小限の溶媒と凝固剤の
置換を意味するものであり、凝固した繊維は溶媒を含有
したゲル状態をも含むものである。
【0029】本発明の製造方法において、定かではない
が、凝固された重合体は混合セル内でさらにせん断流速
下でさらに凝固が進むと共に、直径2μm以下のフィブ
リルが繊維表面を覆うようになった、凝固剤または溶媒
に膨潤された繊維の集合体を形成する。
【0030】形成された凝固体と溶媒及び凝固剤流体の
混合流体は、ノズル系外に排出されるが、排出される雰
囲気としては、凝固剤や溶媒と凝固剤の混合溶媒によっ
て調整される凝固液の気相または液相が適宜選択でき
る。排出された凝固体は溶媒により膨潤状態にある場合
が多く、直接積層を行うと形成された凝固体同士が融着
し、得られる繊維の品質を損なう場合がある。このため
好ましくは液相中、さらに好ましくは重合体の溶媒と凝
固剤の混合液中に排出することが、膨潤状態にある繊維
の凝固を完結させること、洗浄等の後処理を効率よく行
う上で本発明の表面フィブリル化繊維を優位に製造する
ことができる。
【0031】また、形成された凝固体を直接凝固液中に
噴射する場合は、混合セルがなくても本発明の表面フィ
ブリル化繊維を得ることができる。
【0032】本発明においては、アクリロニトリル系重
合体以外に他の重合体を併用する必要があり、好ましく
は、他の重合体としてアクリロニトリル系重合体を溶解
させる溶媒に溶解可能なアクリロニトリル系重合体以外
の重合体を、アクリロニトリル系重合体と併用する。ア
クリロニトリル系ポリマーと他の重合体の組み合わせと
しては、該凝固剤に対する凝固性の異なる組み合わせを
選択する必要がある。この理由はさだかではないが、ノ
ズル口より吐出された紡糸原液が混合セル内で凝固剤流
体のせん断かで凝固される際に、各重合体の凝固速度の
差によってフィブリル化を起こしやすくするためと推察
される。
【0033】このような組み合わせとして、特に限定す
るものではなく、最終用途に応じ適宜選定が可能であ
る。
【0034】さらに、本発明の第4の要旨は、前述のよ
うにして得た前駆体繊維である表面フィブリル化繊維
を、叩解により極細にすることを特徴とするフィブリル
含有分割繊維の製造方法である。叩解する方式として
は、水を分散した溶液を一般に使用されるミキサー、ビ
ーター等の装置を使用し、フィブリル繊維の比率を変更
したフィブリル化繊維を得ることができる。シート状に
賦形する後工程に応じて粘剤や消泡剤を添加することも
可能である。また、前駆体繊維を適当な長さに切断した
後、水分散を調整し、公知の方法により一旦シート状に
成形した後、水洗あるいは気流によって叩解することも
可能である。
【0035】
【発明の実施の形態】ここで、本発明の高分子物質とし
て、アクリロニトリル系重合体以外の重合体としてポリ
エーテルスルホンを用いる場合について以下に詳しく述
べる。アクリロニトリル系重合体としては通常のアクリ
ル繊維を構成する共重合体であれば特に限定されない。
アクリロニトリル系重合体とポリエーテルスルホンの混
合物に用いられる溶媒としては、例えば、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルアセトアミド等が上げられる。紡糸
原液の調製は一般に公知な手法で容易に行うことができ
る。
【0036】本発明繊維を得るためのポリアクリロニト
リル/ポリエーテルスルホンの混合比率は5/95〜6
0/40重量%で、好ましくは10/90〜50/50
重量%である。溶液の濃度は、1〜50重量%の範囲内
にあることが好ましい。さらに好ましくは10〜30重
量%である。
【0037】このようにして得られた紡糸原液は通常工
業的に用いられる高粘度溶液を押し出すポンプまたは押
出機によって、紡糸ノズル1に供給される。図3及び図
4に本発明に使用される紡糸ノズル1を示す。本発明の
紡糸ノズル1は、紡糸原液の吐出部2と凝固剤流体の噴
出部3と、前記紡糸原液と前記凝固剤流体とが合流する
混合セル部4とを備えており、前記紡糸原液吐出部2の
下流方向に沿って混合セル部4が直線上に配されてい
る。
【0038】前記紡糸原液吐出部2は、前記紡糸原液の
供給口2aに連結された供給室2bと、前記紡糸原液の吐
出方向を制御する紡糸原液流路2cを有している。前記
供給室2bは垂直方向に延びる円筒形状をなし、その下
端は徐々に絞り込まれてキャピラリー状の前記紡糸原液
流路2cに直線的に接続する。前記供給口2a及び供給室
2bは、前記紡糸原液で使用されている重合体及び溶
剤、前記紡糸原液の粘度または吐出量に応じて適宜設定
が可能である。前記キャピラリー状の紡糸原液流路2c
は前記混合セル部4の上壁面に連通して前記紡糸原液の
吐出口2dを形成する。前記紡糸原液流路2cは前記紡糸
原液が前記紡糸原液吐出口2dから吐出されて前記前記凝
固剤流体と合流する際に斜行しない程度の長さに設定す
れば十分であり、一般に紡糸原液から繊維を紡糸する際
に使用される紡糸ノズル形状に用いられる構造により容
易に達成することができる。
【0039】なお、前記紡糸原液流路2cを図4に示す
ように、前記混合セル部4の上壁から突出させて前記紡
糸原液吐出口2dを前記混合セル部4の中程に形成するこ
とも可能である。また、紡糸原液の吐出方向を制御する
ために前記紡糸原液流路2cの下流部にテーパー状の絞
り部を形成し、さらに前記絞り部の下流をキャピラリー
状に形成することも可能であり、前記紡糸原液流路2c
の形状は前記紡糸原液に応じて適宜選択できる。前記紡
糸原液吐出口2dの大きさは、前記重合体溶液の粘度、吐
出量に応じ適宜選択可能であるが、概ね重合体溶液を紡
糸原液とした紡糸に使用されるノズル口径であり、数十
μm(20μm)から数ミリ(2ミリ)の範囲で適宜設
定される。吐出口の形は特に限定するものではなく、円
形断面でも良いが、好ましくは多葉状断面さらに好まし
くは、図5で示すようなY字、+字、又は矩形断面を有
する吐出口を使用することで、比表面積を維持したつ
つ、繊維形態を改善することが可能となり、さらに高い
ポリマー濃度の原液から本発明繊維を効率的に製造する
ことが可能となる。また複数の吐出口から混合セルに吐
出することも可能である。
【0040】前記凝固剤噴出部3は、前記凝固剤流体の
供給口3aが形成された供給室3bと、前記凝固剤流体の
吐出方向を制御する凝固剤流路3cとを有し、前記凝固
剤流路3cは前記混合セル部4の上壁面に連通して前記
紡糸原液吐出口2dを囲む円形の開口が形成され、前記開
口が前記凝固剤流体の噴出口3dを形成する。なお、前記
凝固剤流路3cを前記混合セル部4の側部壁面に連通し
て形成することも可能である。
【0041】前記凝固剤流路3cはその中心が、前記紡
糸原液流路2cの中心線となす角度θが、前記紡糸原液
の吐出方向に0°≦θ<90°の範囲にあるように形成
される。図3のように0°<θ<90°の範囲にしても
よく、また、図4のように0°になるようにしても良
い。このように角度θを設定することにより、凝固剤流
体を該紡糸原液の吐出線に対して0度以上、90度未満
の角度で噴出させることができる。なお、好ましくは、
前記角度θを20°〜80°、より好ましくは30°〜
70°の範囲となるように前記凝固剤流路3cを設定す
る。
【0042】さらに、前記凝固剤流路3cは、同凝固剤
流路3cの中心線と前記紡糸原液流路2cの中心線との交
点Pの上流側に前記紡糸原液吐出口2dが配されるように
形成される。前記交点Pと前記紡糸原液吐出口2dとの距
離Lは0mm≦L≦10mmであることが好ましい。前記紡糸
原液吐出口2dが交点Pよりも下流側にある場合、前記紡
糸原液と前記凝固剤流体とは十分に混合されず、フィブ
リルの発生度合いが極端に少なくなると同時に、表面フ
ィブリル化繊維の主体繊維の形状が楕円形またはフィル
ム状を呈し好ましくない。また、交点Pより必要以上に
上方にある場合には、前記紡糸原液と前記凝固剤流体の
混合が円滑に行われず、前記混合セル部4の壁面に重合
体が付着し、前記混合セル部4の閉塞を誘発する。さら
に前記紡糸原液吐出口2d徒然気凝固剤噴出口3dとはフィ
ブリルの発生の度合いを向上させる上で、ノズル製作上
の制約範囲内で、可能な限り近くにあることが好まし
い。
【0043】さらに、本実施の態様における前記凝固剤
流路3cは、前記紡糸原液吐出口2dを囲む円形のスリッ
ト形状であり、これは前記凝固剤流体を前記紡糸原液吐
出口2dから吐出された前記紡糸原液の周面に均一に噴射
するために好適な形状である。なお、複数のキャピラリ
ー状流路を前記紡糸原液吐出口2dを中心にして放射状に
配することも可能である。前記凝固剤流路3cをスリッ
ト形状にする場合、スリットの開度は特に限定されるも
のではないが、概ね20μm〜1mmの範囲で設定が可能
である。前記凝固剤流体の噴出量は、前記紡糸原液の吐
出量に応じ、所望の表面フィブリル化繊維の形態が得ら
れるように設定されることが好ましい。なお、前記凝固
剤流体は気相状態にして噴射する場合が好ましいが、こ
のとき前記スリットの開度によって前記凝固剤流体の噴
出量をコントロールするよりも圧力コントロールを行う
方が容易である。また、前記凝固剤流体噴出口を紡糸原
液吐出口の中央部に設けることも可能である。
【0044】混合セル部4は上壁に前記紡糸原液吐出口
2dと前記凝固剤噴出口3dとを有すると共に、下部は開放
して排出口4aを形成する円筒形状をなし、直径1mmφ
以上、6mmφ以下に設定されている。前記混合セル部4
は前記紡糸原液流路2cの中心線と前記凝固剤流路3cの
中心線との交点Pから下流側に少なくとも1mm以上の長
さを有することが必要であり、前記紡糸原液の吐出量、
前記凝固剤流体の噴出量、また所望する表面フィブリル
化繊維の形態に応じて適宜設定することができる。前記
混合セル部4の長さは、前記紡糸原液が、繊維形態に凝
固するために要する時間を確保できる長さがあれば十分
であり、概ね交点からPから下流側に1mm以上、好まし
くは10mm以上、さらに好ましくは30mm以上である。
なお、形成された凝固体を直接凝固液中に噴射する場合
は、混合セルがなくても本発明の表面フィブリル化繊維
を得ることができるが、紡糸原液吐出口2d、凝固剤流体
の噴出口3dを閉塞しないような長さの混合セルを設ける
方が好ましい。
【0045】前記混合セル部4の長さを長くすると得ら
れる主体繊維の平均デニールは小さくなり、またフィブ
リルの直径も小さくなるが、必要以上に長くすると生成
する主体繊維及びフィブリルによって詰まりが発生しや
すくなる。逆に前記混合セル部4の長さを短くすると主
体繊維の平均デニールは大きくなり、また、主体繊維自
体が枝分かれすることも少なくなり主体繊維の断面形状
は楕円〜フィルム状の不均一なものとなる。
【0046】前記混合セル4の径は、本発明が目的とす
る表面フィブリル化繊維を得る上で重要な要件である前
記混合セル部4内での前記凝固剤流体の線流速を支配す
る要因であり、十分な線流速を得られる大きさに設定す
る必要がある。なお、上述のような円筒形状に限るもの
ではなく、矩形スリットとすることも可能であり、その
場合でも断面の幅を1mm以上、6mm以下とすることが好
ましい。前記混合セル部4の断面積を小さくすれば、線
流速は増大するが、形成される主体繊維及びフィブリル
による詰まりを発生しやすくなり、不都合が生じる。逆
に前記混合セル部4の断面積を大きくすると凝固剤流体
の線流速が低下し、フィブリルの発生の度合いが低下し
てしまう。所望の表面フィブリル化繊維を得るために必
要な流速は、例えば、凝固剤流体として気相状態を使用
した場合、100m/sec.以上の速度が必要である。前
記混合セル部4の断面積を大きくしても、気相の流量を
増加することによって必要な線流速を確保することも可
能であるが、気相の流量の増大は溶剤回収等の後工程で
の負荷が増大し、経済的不利益が大きくなる。前記混合
セル部4の形状は、上記の如く十分な長さ及び必要な線
流速を確保できる断面積を有するものであればよく、断
面の形状が円形、矩形等どのような形であっても本発明
の目的を達成することができる。また、前記混合セル部
4を前記排出口4aに向けて断面積が漸減または漸増す
る形状としたり、前記混合セル部4の先端部を丸くして
前記排出口4aを広げることもできる。
【0047】なお、前記混合セル部4に前記紡糸原液吐
出口2dを複数個設けることも可能であり、さらに複数の
前記紡糸原液吐出口2dそれぞれに対して前記凝固剤噴出
口3dを配して、1つの混合セル部4に設けることも可能
であり、生産性の高い紡糸ノズルを得ることができる。
【0048】一方、混合セルの長さを一定として、紡糸
原液の吐出量を変更した場合、吐出量を上げると得られ
る主体繊維の平均デニールが太くなり、フィブリルも大
きくなる一方、繊維長も長くなる。逆に、吐出量を低下
すると、主体繊維の平均デニールは小さくなり、フィブ
リルの直径も小さくなる一方、繊維長は短くなる。
【0049】凝固剤流体の噴出量は混合セル内のせん断
を与える一方、紡糸原液との接触による重合体を凝固せ
しめる役割を有している。凝固を十分行う上での凝固流
体の適切な量は、重合体の種類、重合体の重合度、重合
体溶液の重合体濃度、重合体溶液の吐出量、使用する凝
固剤の種類、温度を適宜設定する必要がある。本発明に
おいて、例えば、気相状態の凝固剤流体を使用する場
合、混合セル内での凝固剤流体が紡糸原液に対し十分な
せん断を与えるに必要な線流速を確保できるように、凝
固剤流体の流速を設定する。本発明の実施例に示すよう
に、凝固剤流体として気相状態の凝固剤流体を使用した
場合、重合体/凝固剤の重量比は概ね10から200の
範囲にあるが、特に限定するものではない。凝固剤流体
としては使用する重合体によって適宜選択が可能である
が、工業的には水が優位に使用される。また、十分なせ
ん断流速を得る上では、凝固剤流体が気相である方が、
より効果的であり、即ち、凝固剤流体として水蒸気を利
用することによって、本発明の表面フィブリル化繊維を
得るに十分なせん断速度を容易に得ることができる。
【0050】上述した如く、混合セルの長さ、断面積、
紡糸原液の吐出量、紡糸原液の重合体濃度凝固剤の噴出
量を調製することによって表面フィブリル化繊維の平均
デニール、及び繊維径を変更したものを得ることができ
る。
【0051】このようにして、前述した方法で調整され
た紡糸原液を前記紡糸原液供給口2aから前記紡糸原液
吐出部2へ供給すると共に、凝固剤流体を前記凝固剤供
給口3aから前記紡糸原液供給室2bを通って前記紡糸原
液流路2cにより吐出方向が規定され、前記紡糸原液吐
出口2dから前記混合セル部4内へ吐出される。それと同
時に、前記凝固剤流体は前記凝固剤噴射部3の前記供給
室3bを通って前記凝固剤流路3cにより噴射角度が規定
され、前記凝固剤噴射口3dから前記混合セル部4内の前
記紡糸原液に向けて噴射される。前記紡糸原液は噴射さ
れた前記凝固剤流体と混合され、前記混合セル部4内で
凝固、せん断を受けることにより表面フィブリル化繊維
に賦形される。
【0052】さらに、混合セル4から、凝固体は凝固液
中に排出され、公知の方法で、さらに溶媒を除去するこ
とによって本発明の表面フィブリル化繊維を得ることが
できる。また、表面フィブリル化繊維を定法により叩解
することにより、所望のフィブリル繊維を含んだ本発明
のフィブリル含有分割繊維を得ることができる。本発明
によるフィブリル含有分割繊維は洗浄工程、叩解工程の
後に公知のシート賦形装置を連続的に取り付け、シート
賦形後、公知の方法により乾燥を行うことによって不織
布または紙状に成形できる。なお、本発明で使用される
溶媒、凝固剤の回収は、蒸留等の公知の方法で回収され
る。
【0053】
【実施例】本発明を実施例により具体的に説明する。 (実施例1)アクリロニトリル100重量%の重合を行
い、洗浄乾燥して、得られたアクリロニトリル重合体13
0gとポリエーテルスルホン(帝人アモコ製 RADEL A-10
0)130gを740gのジメチルホルムアミドに溶解し、アク
リロニトリル重合体/ポリエーテルスルホン=50/50重
量部の26重量%の混合溶液を得た。次いで得られた溶
液を60℃に保ったまま、1.5kg/cm2の窒素加圧下で押し
出し、ギヤポンプを用いてノズル部へ定量供給を行っ
た。重合体溶液の吐出量はギヤポンプの回転数により規
定した。凝固剤流体として蒸気を使用し、蒸気の供給量
は減圧弁により供給圧力を規定することにより行った。
蒸気量はノズルより供給圧力を変えて蒸気のみを水中に
噴射し、単位時間当たりの重量の増分を求めることによ
り測定した。図5に示したY字断面吐出口、混合セル部
の直径が2mm、長さが1.5mm、凝固剤流体のスリット開度
を390μmとし、重合体溶液の吐出線と蒸気の吐出線との
なす角度が30度になるように製作したノズルを用い、重
合体溶液の供給量を12.0ml/min.、蒸気の供給量を1.5kg
/cm2とし、温度30℃の水中へ噴出した。このときの蒸気
消費量は水換算で70.5g/minで有り、混合セル内の蒸気
の線流速を計算すると約560m/sec.となった。凝固液中
に浮遊した繊維を捕集しさらに沸騰水中で1時間以上洗
浄を行い、室温下で風乾を行った。
【0054】この得られた繊維を走査型電子顕微鏡を用
いて繊維断面、側面の形態を観察した。得られた繊維
は、直径1μm〜100μm、長さ0.1〜数cmで、0.
1〜2μmのフィブリル繊維が繊維軸方向に沿って繊維
表面に積層した構造を有する表面フィブリル化繊維であ
った。繊維の電子顕微鏡写真を図6に示す。得られた表
面フィブリル化繊維を前駆体繊維として5mmにカットし
た繊維5gを水1Lに分散させ、家庭用ミキサーで30秒
叩解処理を行った。叩解処理後の繊維を風乾した後、走
査型顕微鏡を用いて繊維側面の形態を観察した。前駆体
繊維から直径1μm以下のフィブリル繊維が一部分かれ
た様子が観察された。さらに叩解処理を続け、5分間の
叩解処理を行い、同様に得られた繊維を風乾した後、走
査型電子顕微鏡で側面を観察した。前駆体繊維から直径
1μm以下のフィブリル繊維が数多く分岐している様子
が観察された。得られた電子顕微鏡写真を図7に示す。
【0055】(実施例2)実施例1と同じ溶液を用い、
吐出口の直径が0.2mm、混合セル部の直径が2mm、長さを
14mm、重合体溶液の吐出線と蒸気の吐出線とのなす角度
が60度になるように製作したノズルを用い、重合体溶
液の供給量を9.0ml/minにする以外実施例1と同一条件
で紡糸を行った。得られた繊維を実施例1と同様な方法
で10分間叩解した繊維を走査型電子顕微鏡で観察したと
ころ、実施例1と同様に直径1μm以下のフィブリル繊
維が分岐している様子が観察された。得られた電子顕微
鏡写真を図8に示す。
【0056】(実施例3)実施例2と同じ溶液を用い、
混合セル部の長さを1.5mmにする以外実施例2と同様な
条件で紡糸を行った。得られた繊維を実施例2と同様な
方法で10分間叩解した繊維を走査型電子顕微鏡で観察
したところ、実施例2と同様に直径1μm以下のフィブ
リルが分岐している様子が観察されたが、分岐の数は実
施例2と比較すると減少していた。
【0057】(実施例4)実施例3と同じ紡糸原液、ノ
ズルを使用し、紡糸原液の吐出量を72.0ml/min.にし、
水蒸気を供給スチーム圧2.5kg/cm2に保ち混合セル内に
噴出した。水蒸気流量は実施例1と同様な方法で測定し
た結果、150g/min.であった。それ以外、実施例3と同
様な条件で紡糸を行った。
【0058】(実施例5〜8)実施例3と同様な重合体
と溶剤を用い、実施例3と同様な方法でアクリロニトリ
ルポリマー/ポリエーテルスルホンの組成比率及び重合
体濃度の異なる溶液を調製し、実施例3と同様な方法で
紡糸を行い、同様な処理を実施して表面フィブリル化繊
維の前駆体繊維を得た。重合体の比率及び紡糸原液の重
合体濃度を表1に示した。実施例5〜8で得られた表面
フィブリル化繊維は実施例3と同様に、表面フィブリル
化繊維より直径1μm以下のフィブリルが繊維表面に沿
って積層した構造が見られた。実施例3と同様な方法で
10分間の叩解処理を施した結果、実施例3と同様に前
駆体繊維より部分的に直径1μm以下のフィブリルが枝
分かれした構造を有していた。
【0059】
【表1】
【0060】(比較例1)実施例1で使用したアクリロ
ニトリル重合体260gを740gのジメチルホルムアミ
ドに溶解し、アクリロニトリル重合体単独の26重量%
の溶液を得た。この重合体溶液を実施例2と同じノズル
を用い、同様な条件で紡糸を行い、実施例2と同様な方
法で5分間の叩解処理を行い得られた繊維の形態観察を
行った。繊維はフィルム状であり、分割あるいは分岐し
たフィブリルが見られるものの繊維表面にはフィブリル
が積層した様子は観察されなかった。
【0061】(比較例2)実施例2と同様な方法で調製
した重合体溶液を紡糸原液に用い、実施例2と同様なノ
ズルを用い紡糸を行った。紡糸原液を60℃に保ちなが
ら、4.5ml/min.の速度で混合セル内に吐出すると同時
に、水蒸気の代わりにゲージ圧2.0kg/cm2の加圧空気を
凝固剤流体流路から混合セルへ噴出した。混合セルより
塊状重合体が断続的に排出されるだけで本発明の繊維は
得られなかった。
【0062】(実施例9)アクリロニトリル93重量
%、酢酸ビニル7重量%の重合を行い、洗浄乾燥して、
得られたアクリロニトリル系共重合体130gとポリフ
ッ化ビニリデン130gを740gのジメチルアセトアミ
ドに溶解し、アクリロニトリル系重合体/ポリフッ化ビ
ニリデンの26重量%の混合溶液を得た。得られた溶液
を実施例1と同一条件で紡糸を行った。得られた電子顕
微鏡写真を図9に示す。得られた繊維を実施例1と同様
な方法で10分間叩解した繊維を走査型電子顕微鏡で観
察したところ、実施例1とほぼ同様に前駆体繊維からフ
ィブリルが分岐している様子が観察された。得られた電
子顕微鏡写真を図10に示す。
【0063】(実施例10)アクリロニトリル93重量
%、アクリルアミド7重量%の重合を行い、洗浄乾燥し
て、得られたアクリロニトリル系重合体120gとポリ
イミド120gを760gのジメチルホルムアミドに溶解
し、アクリロニトリル系共重合体/ポリイミドの24重
量%の混合溶液を得た。得られた溶液を実施例2と同一
条件で紡糸を行った。得られた繊維を実施例1と同様な
方法で10分間叩解した繊維を走査型電子顕微鏡で観察
したところ、実施例1とほぼ同様に前駆体繊維からフィ
ブリルが分岐している様子が観察された。
【0064】(実施例11)アクリロニトリル/酢酸ビ
ニル=93/7重量%を水を媒体として過硫酸アンモニ
ウムと亜硫酸ナトリウムを重合触媒とし、重合を行い洗
浄乾燥して得られたアクリロニトリル系重合体115g
とセルロースジアセテート(ダイセル化学工業社製 MB
H)115gを770gのジメチルアセトアミドに溶解
し、アクリロニトリル系重合体/セルロースジアセテー
トの23重量%の混合溶液を得た。この混合溶液を紡糸
原液として、紡糸原液の吐出口の直径が0.2mm混合セル
部の直径が2mm、長さが24mm凝固剤流体のスリット開度3
90μm、紡糸原液の吐出線と水蒸気の吐出線のなす角度
が60°になるように製作したノズルを用い、紡糸原液を
50℃に保ち、9.0ml/min.の速度で混合セル内に吐
出した。凝固流体として水蒸気を用い、供給スチーム圧
を1.0kg/cm2に保ち混合セル内に噴出した。水蒸気
流量は実施例1と同様な方法で測定した結果、75g/mi
n.であった。得られた繊維を洗浄、乾燥した後繊維の
形態を観察した。得られた繊維は太さ1μmから100
μmであり、直径2μm以下のフィブリルが繊維表面の繊
維軸方向に積層した構造を有する。得られた繊維を実施
例1と同様な方法で5分間の叩解処理を行ったところ、
直径2μm以下のフィブリルが積層した構造が観察され
た。得られた電子顕微鏡写真を図11に示す。
【0065】
【発明の効果】本発明の表面フィブリル化繊維は、エア
ーフィルター等で、特に低圧力損失で高い濾過性能を要
求される不織布等のシート状物の基材繊維分野、あるい
は天然素材の風合いを有した人工皮革用の基材繊維等、
広い分野で有効に利用できる。また、本発明の製造法に
よれば、直径2μm以下のフィブリルを含有する繊維を
工業的に優位な方法で製造することが可能であり、さら
に従来の技術では不可能であった比較的ガラス転移温度
の高い重合体または熱変性を受ける重合体のフィブリ
ル、及び極細繊維を低コストでしかも安定に製造するこ
とが可能であり、その工業的意味は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表面フィブリル化繊維の側面を示す模
式図である。
【図2】本発明の表面フィブリル化繊維の繊維軸直角方
向の断面を示す模式図である。
【図3】本発明で用いられるノズルの一例を示す断面図
である。
【図4】本発明で用いられるノズルの別の一例を示す断
面図である。
【図5】本発明で用いられるY字断面ノズル孔を示す図
である。
【図6】本発明の実施例1で得られた表面フィブリル化
繊維の形態の一例を示す電子顕微鏡写真(1,000倍)で
ある。
【図7】本発明の実施例1で得られた表面フィブリル化
繊維を10分間叩解した後のフィブリル含有分割繊維の
一例を示す電子顕微鏡写真(2,000倍)である。
【図8】本発明の実施例2で得られた表面フィブリル化
繊維を10分間叩解処理した後のフィブリル含有分割繊
維の一例を示す電子顕微鏡写真(1,000倍)である。
【図9】本発明の実施例9で得られた表面フィブリル化
繊維の形態の一例を示す電子顕微鏡写真(500倍)であ
る。
【図10】本発明の実施例9で得られた表面フィブリル
化繊維を10分間叩解処理した後のフィブリル含有分割
繊維の一例を示す電子顕微鏡写真(2,000倍)である。
【図11】本発明の実施例11で得られた表面フィブリ
ル化繊維を10分間叩解処理した後のフィブリル含有分
割繊維の一例を示す電子顕微鏡写真(1,000倍)であ
る。
【符号の説明】
A :主体繊維表面 B :フィブリル B’ :主体繊維表面から分岐したフィブリル B'' :主体繊維表面から完全に分離したフィブリル
B’ 1 :紡糸ノズル 2 :紡糸原液吐出部 2a :紡糸原液吐出口 2b :紡糸原液供給口 2c :紡糸原液流路 2d :紡糸原液吐出部 3 :凝固剤噴出部 3a :凝固剤供給口 3b :凝固剤供給室 3c :凝固剤流路 3d :凝固剤噴出口 4 :混合セル部 4a :排出口 P :紡糸流路の中心線と凝固剤流路の中心線との交
点 θ :紡糸流路の中心線と凝固剤流路の中心線との角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宝迫 芳彦 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨ ン株式会社中央技術研究所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 10重量%以上のアクリロニトリル系重
    合体と他の重合体からなり、直径2μm以下のフィブリ
    ルが主体繊維の繊維軸方向に沿って前記主体繊維表面の
    ほとんどを覆っていることを特徴とする表面フィブリル
    化繊維。
  2. 【請求項2】 10重量%以上のアクリロニトリル系重
    合体と他の重合体からなり、直径2μm以下のフィブリ
    ル、及び、直径100μm以下で、無段階に種々の太さ
    を有する、アスペクト比(1/d)が1000以上である
    分割繊維から構成されることを特徴とするフィブリル含
    有分割繊維。
  3. 【請求項3】 他の重合体が、アクリロニトリル系重合
    体を溶解する溶媒に溶解可能なアクリロニトリル系重合
    体以外の重合体を含有する重合体である請求項1記載の
    表面フィブリル化繊維、または、請求項2記載のフィブ
    リル含有分割繊維。
  4. 【請求項4】 分割繊維の直径が2μm以下で、分割繊
    維自体がフィブリル状である請求項2記載のフィブリル
    含有分割繊維。
  5. 【請求項5】 他の重合体が少なくともポリエーテルス
    ルホン、ポリアリルスルホン、ポリフッ化ビニリデン、
    ポリイミドから選ばれる一つである請求項1記載の表面
    フィブリル化繊維、または、請求項2記載のフィブリル
    含有分割繊維。
  6. 【請求項6】 10重量%以上のアクリロニトリル系重
    合体と他の重合体を溶媒に溶解した紡糸原液を紡糸原液
    吐出口から吐出するに際して、該重合体の凝固剤流体を
    凝固剤流体噴出口から、該紡糸原液の吐出線方向に対し
    て0度以上、90度未満の角度で噴出し、該重合体をせ
    ん断流速の中で凝固させ、形成された凝固体を洗浄する
    ことを特徴とする表面フィブリル化繊維の製造方法。
  7. 【請求項7】 紡糸原液吐出口と凝固剤流体噴出口との
    合流部に備えた混合セル部に、紡糸原液を吐出すると共
    に、凝固剤流体を噴出させる請求項6記載の表面フィブ
    リル化繊維の製造方法。
  8. 【請求項8】 せん断流速の中で凝固された凝固体を、
    凝固剤溶液中に噴出させる請求項6、または請求項7記
    載の表面フィブリル化繊維の製造方法。
  9. 【請求項9】 凝固剤流体が水蒸気である請求項6、請
    求項7、または、請求項8記載の表面フィブリル化繊維
    の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項6記載の方法で得た表面フィブ
    リル化繊維を、叩解により極細にすることを特徴とする
    フィブリル含有分割繊維の製造方法。
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