JP2000273717A - 不連続フィブリル化繊維用賦形口金ユニット及び不連続フィブリル化繊維の製造方法 - Google Patents

不連続フィブリル化繊維用賦形口金ユニット及び不連続フィブリル化繊維の製造方法

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JP2000273717A
JP2000273717A JP8016299A JP8016299A JP2000273717A JP 2000273717 A JP2000273717 A JP 2000273717A JP 8016299 A JP8016299 A JP 8016299A JP 8016299 A JP8016299 A JP 8016299A JP 2000273717 A JP2000273717 A JP 2000273717A
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coagulant
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fluid
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JP8016299A
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Hiroyuki Fujiki
浩之 藤木
Hideaki Habara
英明 羽原
Katsuhiko Shinada
勝彦 品田
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】凝固剤流体の使用量を低減でき、紡出後の溶剤
揮発を防止し、紡出後の不連続フィブリル化繊維の移送
に格別の装置を必要とせず省スペースである不連続フィ
ブリル化繊維用賦形口金ユニットと、エアフィルター用
途として好適な不連続フィブリル化繊維の製造方法とを
提供する。 【解決手段】重合体溶液を流路(5) から、更に、第1凝
固剤流体を流路(8) から前記重合体溶液の吐出線A方向
へ流れるような噴出角度θで、それぞれ第1混合領域
(7) 内へ供給する。同第1混合領域(7) 内では重合体溶
液に第1凝固剤流体が噴射されて両者が混合し、凝固し
た重合体が第1凝固剤流体の剪断流により剪断され不連
続フィブリル化繊維が形成される。その後、第1混合領
域(7) の出口(7a)から前記繊維を第2混合領域(9) 内に
吐出すると共に、第2凝固剤流体を供給路(11)から供給
する。同第2混合領域(9) 内では前記繊維が再融着しな
い程度に凝固され、同繊維と前記第2凝固剤流体との混
合体が紡出口(9a)から紡糸口金ユニット(1) の外部へ紡
出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高分子重合体溶液
から高度に且つ不連続にフィブリル化された不連続フィ
ブリル化繊維を製造するために用いられる不連続フィブ
リル化繊維用賦形口金ユニットと、工業的に優位な上記
不連続フィブリル化繊維の製造方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】不連続にフィブリル化した不連続フィブ
リル化繊維は、パルプに代表されるように、糸又は不織
布などのシート状物を製造する際の原料として好適に利
用されている。特に、エアフィルターなどのフィルター
分野においては、低圧力損失で高濾過性能をもつフィル
ターを製造するために、表面積の大きな極細繊維が有効
に利用されており、更に近年では、極細繊維の表面積を
増加させてフィルターの濾過効率を向上させるべく、フ
ィルター材料としてフィブリル化された繊維を利用する
ことが提案されている。
【0003】このように、不織布や紙などの材料として
利用される不連続フィブリル化繊維の製造方法が従来か
ら数多く提案されている。例えば、特開平9−2419
17号公報に開示された不連続フィブリル化繊維の製造
方法によれば、溶剤に高分子重合体を溶解した重合体溶
液を賦形口金オリフィスを通じて混合セル内に押し出す
と同時に、高分子重合体の凝固剤流体をノズルを通じて
前記混合セル内に、前記重合体溶液の吐出線方向に対し
て0°以上90°未満の角度で噴出し、同混合セル内で
前記重合体溶液と凝固剤流体とを混合し、それにより凝
固した高分子重合体を前記凝固剤流体の剪断流により剪
断して不連続フィブリル化繊維を形成している。
【0004】上記公報に開示された製造方法における賦
形口金内の混合セルとは、重合体溶液と凝固剤流体との
接触位置から下方に設けられた所定長さを有する空間の
ことであり、同混合セルにおいて、重合体溶液と凝固剤
流体とが混合され、それにより重合体が凝固し、更に凝
固した重合体には剪断が与えられる。かかる混合セルを
設けることにより、重合体溶液を高圧で押出したり、凝
固流体を高圧の加圧気体とする必要もなく、高圧条件下
での取り扱いが不要となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に開示された製造方法では、前記口金の混合セルから
紡出される不連続フィブリル化繊維は、溶剤により膨潤
した状態にある。そのため、賦形口金からの紡出後に、
前記繊維を直接積層すると同繊維同士が融着する場合が
ある。
【0006】そこで、上記製造方法においては、前記混
合セル内で形成された不連続フィブリル化繊維を、賦形
口金から重合体の溶剤と凝固剤流体との混合液中に紡出
し、かかる混合液中で前記不連続フィブリル化繊維を完
全に凝固させている。このような混合液中での不連続フ
ィブリル化繊維の凝固は、通常、液面開放型の混合液槽
などを用いることができるが、同混合液槽内で置換され
る重合体の溶剤が低沸点のものである場合や、凝固剤流
体として低沸点の溶剤などを使用している場合には、混
合液槽の液面から前記溶剤が揮発することとなり、作業
環境を改善すべく局所排気設備を設置しなければならな
い。
【0007】また、凝固した不連続フィブリル化繊維を
前記混合液から取り出すためには、前記混合液槽内の液
体をオーバーフローさせて、そのオーバーフローした液
体から不連続フィブリル化繊維を取り出す方法がある
が、この方法は、不連続フィブリル化繊維の形態によっ
てはオーバーフローさせるために必要となる凝固剤流体
の供給量が多量となることがある。また、前記混合液槽
から不連続フィブリル化繊維を含む流体を移送する際
に、別途、移送用の装置が必要となり、設備費が増加す
ると共に、設備が大きくなり省スペース化の観点からも
好ましくない。
【0008】本発明はかかる課題を解決することを目的
としており、即ち、賦形口金から紡出した不連続フィブ
リル化繊維を、再度、凝固剤流体に供給して凝固させる
必要がなく、次工程との間での溶剤の揮発を防止し、更
には凝固剤流体の供給量も低減でき、得られた不連続フ
ィブリル化繊維の次工程への移送用に格別の装置を必要
とせず、省スペース化を図ることのできる不連続フィブ
リル化繊維用賦形口金ユニットと、エアフィルターの用
途として好適な繊維形態や表面積をもつ不連続フィブリ
ル化繊維の製造方法とを提供すること目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用効果】上記目的を
達成するために、請求項1に係る発明は、不連続にフィ
ブリル化した繊維を紡出する口金ユニットであって、高
分子重合体の重合体溶液の吐出口を有する重合体溶液流
路と、第1凝固剤流体を前記重合体溶液の吐出線に対し
て噴出角度θをもって噴射する噴出口を有する第1凝固
剤流体流路と、前記重合体溶液及び前記第1凝固剤流体
の合流部を含む第1混合領域と、前記第1混合領域に連
通する第2混合領域と、同第2混合領域に第2凝固剤流
体を供給する供給口を有する第2凝固剤流体供給路と、
前記第2混合領域に形成された紡出口と、を備えてなる
ことを特徴とする不連続フィブリル化繊維用賦形口金ユ
ニットを主要な構成としている。
【0010】本発明の不連続フィブリル化繊維用賦形口
金ユニットは、前記第1混合領域において重合体溶液と
第1凝固剤流体とを合流させ混合し、それにより高分子
重合体を凝固させると共に、同重合体を剪断流により剪
断して不連続フィブリル化繊維を形成し、その後、第2
混合領域において、前記不連続フィブリル化繊維に更に
第2凝固剤流体を混合しているため、前記不連続フィブ
リル化繊維に膨潤している溶剤と凝固剤とが置換して、
同繊維を互いに融着しない程度まで凝固させることがで
きる。そのため、前記賦形口金ユニットの紡出口から紡
出された不連続フィブリル化繊維は積層されても同繊維
同士が融着することがない。なお、前記第1凝固剤流体
を効率良く重合体溶液に作用させ、剪断流を発生させる
ことにより、十分なフィブリル化がなされ、従来のよう
に重合体溶液や凝固剤流体を高圧で吐出する必要がな
い。
【0011】また、従来のように、前記口金ユニットか
ら紡出した不連続フィブリル化繊維は、液面開放型の混
合液槽などにおいて再度、凝固させる必要がないため、
省スペース化が達成される。また、不連続フィブリル化
繊維を形成してほぼ完全に凝固させるまでを、閉塞した
上記口金ユニット内で行うことができるため、溶剤の揮
発といった不都合もなく、作業環境の向上を図ることが
できると共に、ダクト等の設備も不要となる。更には、
第1凝固剤流体及び第2凝固剤流体を効率よく作用させ
ることができるため、これら凝固剤流体の使用量を低減
させることができる。
【0012】なお、本発明でいう不連続フィブリル化繊
維とは、三次元網状組織を構成するための無数の微細な
枝分かれした構造を有する、サブμmオーダー〜μmオ
ーダーの太さ、好ましくは約0.01μm〜約20μm
の太さをもつ繊維、及びその集合体を意味するものであ
って、特に限定されるものではないが、前記不連続フィ
ブリル化繊維の長さは数μm〜数cm、好ましくは約1
μm〜約10cmの範囲にある。これらの不連続フィブ
リル化繊維は通常の方法により製造される不織布や合成
紙などの原料として好適な形態を与えるものである。
【0013】更に、請求項2記載の発明によれば、前記
噴出角度θは、0°<θ≦90°に設定される。前記噴
出角度θが上記範囲内にある場合には、前記第1混合領
域内で前記重合体溶液に前記第1凝固剤流体が噴射され
て両者が合流したときに、前記第1凝固剤流体によって
生じる剪断流により、前記重合体溶液と前記第1凝固剤
流体とが十分に混合され、高度にフィブリル化された不
連続フィブリル化繊維を得ることができると共に、前記
不連続フィブリル化繊維をを前記第1混合領域の出口か
ら第2混合領域へと円滑に吐出することができる。
【0014】前記噴出角度θが0°である、即ち前記重
合体溶液と前記第1凝固剤流体との吐出線方向が平行で
ある場合には、前記重合体溶液と前記第1凝固剤流体と
を前記第1混合領域内で十分に混合することができな
い。なお、同第1混合領域内での重合体溶液と第1凝固
剤流体との混合を十分に行うために、前記第1混合領域
の長さを長くすることで一部フィブリル化した繊維を形
成することも可能であるが、その場合には得られる不連
続フィブリル化繊維の断面形状が楕円形からフィルム状
のものとなり好ましくない。
【0015】また、前記噴出角度θが90°よりも大き
い場合には、重合体溶液と第1凝固剤流体との混合が十
分になされるが、その場合に、前記第1混合領域の長さ
が長いと、同第1混合領域が詰まりやすくなり、前記第
1混合領域の長さが短いと、枝分かれした不連続フィブ
リル化繊維の形成量が極めて少なくなり、且つ十分な繊
維長をもつ不連続フィブリル化繊維を得ることが困難に
もなる。
【0016】重合体溶液と第1凝固剤流体とを十分に混
合するためには、上述のように第1凝固剤流体の前記噴
出角度θを調整することが必要となるが、更に、重合体
溶液の前記吐出口及び第1凝固剤流体の前記噴射口の構
造によっても、両者の混合程度が異なる。
【0017】重合体溶液と第1凝固剤流体とを十分に混
合するために、重合体溶液の前記吐出口の口径は、一般
的な重合体溶液の紡糸と同程度の大きさとすることが適
切であり、数10μm〜数mmの範囲で適宜設定するこ
とが望ましく、20μm〜2mmの範囲であれば更に好
ましい。また、前記吐出口の形状は特に限定されるもの
ではないが、円形や矩形状とすることが好ましい。
【0018】請求項3に係る発明によれば、前記第1凝
固剤流体流路は、前記重合体溶液流路を囲んで配された
スリットである。また、請求項4に係る発明によれば、
前記第1凝固剤流体流路は、前記重合体溶液流路を囲ん
で配された複数のオリフィスである。
【0019】このように、前記第1凝固剤流体流路をス
リットや複数のオリフィスとすることで、第1凝固剤流
体を重合体溶液に均一に噴射することができ、特にスリ
ットを採用することが好ましい。なお、スリットとする
場合に、そのスリット幅は特に限定されるものではない
が、概ね数10μm〜1mmの範囲で設定することが好
ましく、更には20μm〜1mmの範囲とすることが好
ましい。
【0020】更に、単一の前記第1混合領域に対して、
重合体溶液を複数個の前記吐出口から吐出することも可
能である。この場合に、各吐出口に対してそれぞれ第1
凝固剤流体の単一の前記噴出口を設け、重合体溶液に第
1凝固剤流体を噴射することもできるが、効率よく不連
続フィブリル化繊維を形成するためには、重合体溶液の
複数の吐出口に対して第1凝固剤流体の単一の噴出口を
設置することが好ましい。なお、単一の前記第1混合領
域に対して重合体溶液を複数個の吐出口から吐出する場
合には、重合体溶液の各吐出口間の距離を可能な限り近
接させることが省スペースの観点から好ましいが、前記
重合体溶液流路を加工する上での制約や、同吐出口から
吐出された重合体溶液の再融着を防止するために、重合
体溶液の前記吐出口の間隔は、同吐出口径の2〜10倍
とすることが好ましい。前記間隔が前記吐出口径の10
倍を越えると、所定の孔数を形成する場合に口金の寸法
を大きくせざるを得ず、凝固剤流体の供給量も多くな
り、製造効率が低下する。
【0021】なお、重合体溶液の前記吐出口と第1凝固
剤流体の前記噴出口との間隔は20mm以下とすること
が好ましく、更には5mm以下とすることが好ましい。
特に、重合体溶液の前記吐出口が複数個に対して単一の
第1凝固剤流体の前記噴出口を配する場合には、吐出直
後の前記重合体溶液が互いに接触する前に、前記第1凝
固剤流体と合流して同凝固剤流体と十分に接触させる必
要があるため、前記吐出口と前記噴出口との距離は5m
m以下に設定することが好ましい。同吐出口と前記噴出
口との距離が20mmより大きい場合には、吐出直後の
重合体溶液が凝固前に互いに接触し、第1混合領域で詰
まりが発生したり、不連続フィブリル化繊維を得ること
が困難となる。
【0022】また、前記第1混合領域の長さ寸法、即
ち、同第1混合領域の出口の設置位置を、重合体溶液の
吐出量と第1凝固剤流体の噴出量、及び所望する不連続
フィブリル化繊維の形態に応じて、適宜設定する必要が
ある。前記第1混合領域内において、高分子重合体が繊
維形態に凝固され得るのに必要な、且つ剪断により前記
高分子重合体が枝分かれした不連続フィブリル化繊維に
形成されるのに必要な時間を確保できる位置に、前記第
1混合領域の出口が形成される。好ましくは、前記第1
混合領域の出口を、前記重合体溶液の吐出線と前記第1
凝固剤流体の噴出線との交点Pから下方に約20mmま
での位置、更には前記交点Pから下方に約10mmまで
の位置となるように設定する。更には、前記第1混合領
域の出口を、同交点Pから下方に約10mm〜同交点P
から上方に10mmの範囲に設定することが好ましい。
【0023】前記第1混合領域の出口の位置を、上述の
範囲よりも下方に設定した場合には、得られる不連続フ
ィブリル化繊維の平均デニールが小さくなり、枝分かれ
した不連続フィブリル化繊維の割合も多くなるが、生成
された不連続フィブリル化繊維によって第1混合領域に
詰まりが発生しやすくなるため、問題となる。逆に、前
記第1混合領域の出口の位置を、上述の範囲よりも上方
に設定した場合には、得られる不連続フィブリル化繊維
の平均デニールが大きくなり、枝分かれした不連続フィ
ブリル化繊維の割合も少なくなり、かかる不連続フィブ
リル化繊維では優れた吸着性能を備えたフィルターを得
ることができない。
【0024】また、前記第1混合領域の出口の形状は、
円形や矩形など口金ユニットの形状に応じて任意の形状
とすることができ、特に限定されるものではない。更
に、同第1混合領域の出口の寸法は、形成された不連続
フィブリル化繊維による詰まりを防止するために、円形
とする場合には直径が1mm以上、矩形状の場合には短
辺を1mm以上とすることが望ましい。なお、第1混合
領域の出口の寸法は、後述するように、第1混合領域及
び同出口近傍における所要の第1凝固剤流体の剪断流速
を確保する観点からも、その値を設定する必要がある。
【0025】なお、前記第1混合領域は、その出口に向
けて断面積を漸減又は漸増することもでき、或いは、前
記出口の開口縁を面取りして出口縁で開口面積を漸増す
ることもできる。
【0026】また、前記第2混合領域の大きさ及び形状
は、形成された不連続フィブリル化繊維の紡出及び移送
に支障を来すことがなく、且つ同第2混合領域において
対流が発生しない構造とすることが好ましい。同第2混
合領域において対流が生じると、条件によっては第2混
合領域において形成された不連続フィブリル化繊維が同
第2混合領域での対流により交絡し、前記第1混合領域
の出口を閉塞する虞れがある。この第2混合領域の大き
さ及び形状は、前記第1混合領域の出口の寸法と、重合
体溶液、第1凝固剤流体及び第2凝固剤流体の各供給量
及び供給圧力といった賦形条件と、同第2混合領域内の
管路流動抵抗とを考慮して、適宜設定することができ
る。通常は、第1混合領域の出口の寸法以上の寸法であ
ればよいが、小さすぎると同第2混合領域内での管路流
動抵抗が大きくなるため、かかる点を考慮して設定す
る。
【0027】更に、第2凝固剤流体供給路は、前記第1
混合領域の出口近傍に前記第2凝固剤流体が随時、更
新、供給されて、前記第1混合領域の出口から吐出され
た不連続フィブリル化繊維に速やかに前記凝固剤流体を
作用させ、前記繊維同士の融着を防ぐと共に、前記第1
混合領域の出口から第2混合領域内へと前記繊維を導入
できる構造としなければならない。かかる観点から、請
求項5に係る発明は、前記第2凝固剤流体の前記供給口
を、前記第1混合領域の出口近傍に配している。更に、
同様の理由から、請求項6に係る発明では、前記第2凝
固剤流体供給路は、前記第1混合領域の出口を囲んで配
されたスリットであり、請求項7に係る発明では、前記
第2凝固剤流体供給路は、前記第1混合領域の出口を囲
んで配された複数のオリフィスとしている。
【0028】更に、請求項8に係る発明によれば、不連
続にフィブリル化した繊維を製造する方法であって、高
分子重合体の重合体溶液を第1混合領域内に吐出させる
こと、前記重合体溶液の吐出線方向に流れるように第1
凝固剤流体を前記第1混合領域内に噴出させること、前
記第1混合領域内で前記重合体溶液と前記第1凝固剤流
体とを混合させること、前記第1凝固剤流体との混合に
より凝固した高分子重合体を前記第1凝固剤流体の剪断
流により剪断して不連続フィブリル化繊維を形成するこ
と、前記不連続フィブリル化繊維を前記第1混合領域か
ら第2混合領域内に吐出すること、前記第2混合領域内
に第2凝固剤流体を供給すること、前記第2混合領域内
で、前記第2凝固剤流体をもって前記不連続フィブリル
化繊維を再融着しない程度に凝固させること、及び前記
不連続フィブリル化繊維と第2凝固剤流体との混合体を
前記第2混合領域から紡出すること、を備えてなること
を特徴とする不連続フィブリル化繊維の製造方法を主要
な構成としている。
【0029】なお、本発明において凝固とは、重合体溶
液と第1凝固剤流体との混合により、重合体溶液からフ
ィブリル状の繊維を形成せしめる最小限の、前記溶剤と
凝固剤との置換を意味するものであり、凝固した不連続
フィブリル化繊維としては溶剤を含有したゲル状態の繊
維をも含むものである。また、前記不連続フィブリル化
繊維を再融着しない程度に凝固させるとは、重合体溶液
から不連続フィブリル状繊維を形成した後、フィブリル
中に溶剤が残存していてもその繊維形態が維持できる状
態まで、前記溶剤と凝固剤との置換が行われている状態
を意味する。
【0030】本発明において前記高分子重合体として
は、適切な溶剤を用いて重合体溶液として調製できるも
のを使用でき、特に限定されるものではない。また、重
合体溶液の溶液状態としては二相分離溶液や液晶溶液、
或いはゲル状溶液などの状態を含むものであり、広義の
溶液を意味するものである。このような高分子重合体と
しては、セルロース、セルロースエステル、ポリアクリ
ロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリイミ
ド、ポリウレタン、ポリエステルなどのホモポリマー又
はコポリマーが挙げられるが、比較的ガラス転移温度の
高い高分子重合体や熱変性を受けやすい高分子重合体、
セルロース、セルロースアセテート、ポリアクリロニト
リル、ポリ塩化ビニルなどを、従来の不連続フィブリル
化繊維の製造方法比べて優位に利用することができ
る。
【0031】また、前記高分子重合体を溶解する溶剤も
特に限定はなく、低沸点溶剤から高沸点溶剤まで広範囲
にわたる利用が可能であり、特に水と相溶性を有する溶
剤を利用した場合には不連続フィブリル化繊維を製造し
たした後に、同繊維に付着している溶剤を除去するため
の洗浄を効果的に行う上で優位である。更には、2種以
上の溶剤を混合して使用することもできる。
【0032】なお、重合体溶液としては、2種以上の高
分子重合体をブレンドして溶剤に溶解したものも含み、
更には各種添加剤を添加したり、予め凝固剤を添加する
ことも可能である。また、重合体溶液中の重合体の濃度
や重合体溶液の粘度及び温度などは使用する高分子重合
体の種類や溶剤によって適宜設定することが可能である
が、概ね各種溶液紡糸により繊維を紡糸する際の通常の
条件とすることができ、同重合体溶液の調製は一般に公
知の手法で容易に行うことができる。
【0033】また、第1凝固剤流体及び第2凝固剤流体
としては、使用する高分子重合体によって適宜の流体を
選択することができる。なお、第1凝固剤流体と第2凝
固剤流体とは同一のものを採用してもよく、或いは、異
なるものを採用することもできる。
【0034】請求項9に係る発明によれば、前記第2混
合領域から紡出された前記混合体を、前記第2凝固剤流
体の供給圧力により次工程へ移送することを備えてい
る。この場合には、本発明の賦形口金ユニットから紡出
された不連続フィブリル化繊維を次工程へ移送するため
に格別の移送手段を設ける必要がなく、更なる省スペー
ス化を図ることができと共に、設備費も低減できる。ま
た、紡出口と次工程の供給口とを配管で接続することに
より、紡出された不連続フィブリル化繊維と第2凝固剤
流体との混合体を任意の場所へ容易に移送することが可
能となる。
【0035】請求項10に係る発明によれば、前記第1
凝固剤流体は蒸気である。このように前記第1凝固剤流
体として蒸気を採用する場合には、同蒸気により前記第
1混合領域内において十分な剪断流を得ることができ、
十分にフィブリル化された繊維を製造するために十分な
剪断速度を容易に得ることができる。
【0036】前記第1凝固剤流体の噴出量は、前記第1
混合領域において重合体溶液に第1凝固剤流体を噴射、
合流させ、混合することにより高分子重合体を凝固させ
ると共に、同第1混合領域及びその出口において重合体
溶液に対し剪断を与える上で重要である。高分子重合体
の凝固を十分に行うために適当な前記第1凝固剤流体の
噴出量は、前記高分子重合体の種類や重合度、前記重合
体溶液における高分子重合体の濃度、重合体溶液の吐出
量、使用する凝固剤の種類や温度に応じて適宜設定され
る。
【0037】前記第1凝固剤流体として蒸気を採用する
場合に、その噴出量は、前記第1混合領域及びその出口
において重合体溶液に対し十分な剪断を与えるために必
要な線流速を確保できるように決定される。その値は特
に限定されるものではないが、重合体/凝固剤の重量比
が概ね15以上となるよう設定されることが好ましい。
重合体/凝固剤の重量比が15未満であると、剪断時に
繊維同士が再融着してしまう。また、前記蒸気の噴出量
は、工業的な観点から圧力により制御する方式が有利で
ある。この場合、前記第1凝固剤流体流路及びその噴出
口の形状が、蒸気の流量に影響を及ぼす。従って、所望
の不連続フィブリル化繊維を製造するのに好適な蒸気の
流量とするために、前記第1凝固剤流体流路及びその噴
出口の形状を適宜決定することが望ましい。
【0038】更に、前記第1凝固剤流体の噴出線速度
は、所望の不連続フィブリル化繊維を得るために重要な
要件となる。同第1凝固剤流体の噴出線速度は同凝固剤
流体の噴出量及び第1混合領域の出口の寸法によって変
化する。同第1凝固剤流体として蒸気を採用する場合に
は、前記噴出線速度を100m/sec 以上の速度とする
ことが必要となる。前記噴出線速度が100m/sec よ
りも小さいと、形成される繊維のフィブリル化の程度が
小さく好ましくない。更には、第1混合領域での詰まり
が発生し易くなるため、製造効率の観点からも好ましく
ない。前記噴出線速度が高速であると繊維はフィブリル
化し易くなり、特にフィルターなどの用途として使用さ
れる不織布の原料に用いられる不連続フィブリル化繊維
としては好適な形態となる。しかしながら、流速を上げ
るために第1凝固剤流体の供給量を増加すると、溶剤回
収などの後工程での処理量が増大し、経済的にも好まし
くない。また、第1混合領域の出口寸法を小さくするこ
とで、前記第1凝固剤流体の流速を高めることもできる
が、上述したように、第1混合領域の出口寸法を極度に
小さくすることは同第1混合領域での詰まりの原因とな
り好ましくない。また、請求項11に係る発明によれ
ば、前記第2凝固剤流体は主成分が水である。この場合
には、得られた不連続フィブリル化繊維を後工程におい
て洗浄する際に、洗浄効率が向上し工業的にも好まし
い。
【0039】更に、請求項12に係る発明によれば、前
述したような理由から、前記第1凝固剤流体を前記重合
体溶液の吐出線に対して噴出角度θが0°<θ≦90°
で噴出させる。
【0040】また、同一形状の賦形口金ユニットを採用
して、重合体溶液の吐出量を変更した場合、同重合体溶
液の吐出量を増加させると、得られる不連続フィブリル
化繊維の平均デニールが太くなり、また、枝分かれした
不連続フィブリル化繊維の数が少なくなるが、繊維長は
長くなる。逆に重合体溶液の吐出量を減少させると、得
られる不連続フィブリル化繊維の平均デニールが細くな
り、また、枝分かれした不連続フィブリル化繊維の数が
多くなるが、繊維長は短くなる。
【0041】上述したように、重合体溶液の高分子重合
体濃度、重合体溶液の吐出量、第1凝固剤流体の噴出角
度θ、第1凝固剤流体の噴出量、第1混合領域の出口の
位置、即ち、第1混合領域の長さ寸法、同第1混合領域
の出口の寸法を調整することにより、得られる不連続フ
ィブリル化繊維の平均デニールや、フィブリル化の程度
を変更でき、種々の不連続フィブリル化繊維を得ること
ができる。
【0042】なお、不連続フィブリル化繊維と第2凝固
剤流体との混合体から不連続フィブリル化繊維を取り出
し、洗浄する方法、及び溶剤の回収には従来の方法を採
用できる。また、洗浄工程の後に、或いは洗浄工程と同
時に、公知のシート賦形装置を連続して設けることがで
き、更にシート賦形後、公知の方法により乾燥を行うこ
とにより、前記不連続フィブリル化繊維を不織布又は紙
に成形することが可能である。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について、図面を参照して詳細に説明する。図1は本発
明の好適な実施の形態である不連続フィブリル化繊維用
賦形口金ユニット1を概略的に示す縦断面図、図2には
同賦形口金ユニット1を用いた不連続フィブリル化繊維
の製造装置の概略図である。
【0044】本実施の形態による賦形口金ユニット1
は、上口金部材2と、下口金部材3と、同上下口金部材
2,3間に配されるスペーサ4とから構成されている。
前記上口金部材2は金属製の肉厚板材からなり、その下
面中央に逆載頭円錐形状の突出部2aを有している。同
上口金部材2は前記突出部2aの中心線上に延びる上下
方向の貫通孔5を有しており、同貫通孔5は本発明の重
合体溶液流路5を構成している。同流路5はその上端5
aが重合体溶液の導入口5aとなっており、上流側の大
径部からテーパ部を通って下流側の小径部へと重合体溶
液が流れ、前記小径部の下端の吐出口5bから吐出され
る。同重合体溶液の吐出口5bの口径は、一般に重合体
溶液の紡糸に利用される場合の吐出口の寸法とすること
が好ましく、数10μm〜数mmの範囲、好ましくは約
20μm〜約2mmの範囲で適宜設定される。なお、前
記流路5は円形断面形状であるがこれに限定されるもの
ではなく、矩形断面やその他、多角形断面形状とするこ
とが可能である。
【0045】更に、前記上口金部材2の下面には、前記
突出部2aの全周にわたって凹溝2bが形成されてお
り、同凹溝2bと前記スペーサ4の上面との間に形成さ
れる空間が第1凝固剤流体の貯留部6を構成する。この
貯留部6の外周の一部に連通する第1凝固剤流体の導入
口6aを有している。
【0046】前記スペーサ4は金属製板材からなり、そ
の中心には円形の貫通孔4aが形成されている。同貫通
孔4aはその上部に逆載頭円錐形状をなす上記突出部2
aの外周面と同一の傾斜をもつテーパ面4bを有してい
る。前記突出部2aの頂面から前記貫通孔4aの下端に
到るまでに形成される空間7が本発明の第1混合領域7
を構成し、前記貫通孔4aの下端が同第1混合領域7の
出口7aであって、本発明の第2混合領域9の入口とも
なる。更に、前記テーパ面4bと前記突出部2aとの間
には連続するスリット8が形成され、同スリット8は第
1凝固剤流体流路8を構成し、前記第1混合領域7に開
口する噴出口8aを有している。
【0047】この第1凝固剤流体流路8は、前記重合体
流路5の吐出線Aと同第1凝固剤流体流路8の噴出線B
とのなす噴出角度θが0°<θ≦90°となるように形
成されている。かかる噴出角度θとすることで、前記第
1凝固剤流体は重合体溶液の吐出線Aの方向へ流れるよ
うに吐出される。
【0048】このように、第1凝固剤流体流路8をその
噴出口8aが、前記重合体溶液流路5の吐出口5bの全
周に開口するスリット8とすることにより、第1凝固剤
流体を重合体溶液に対して効率よく噴射、合流させるこ
とができる。なお、前記第1凝固剤流路8はスリットに
限定されるものではなく、前記重合体流路5を囲んで配
される複数のオリフィスを採用することができる。
【0049】なお、前記第1凝固剤流体流路8はスリッ
ト幅を約数10μm〜1mmの範囲で設定することが好
ましく、更には前記スリット幅を約20μm〜1mmの
範囲で設定することが好ましい。また、前記第1凝固剤
流体流路8の噴出口8aと、前記重合体流路5の吐出口
5bとの距離は、20mm以下に設定することが好まし
く、更には5mm以下に設定することがより好ましい。
【0050】前記第1混合領域7の長さ寸法、即ち、同
第1混合領域7の出口7aの位置は、重合体溶液の吐出
量、第1凝固剤流体の噴出量、所望するフィブリル化繊
維の形態に応じて適宜選定される。前記出口7aの位置
は、高分子重合体が不連続フィブリル化繊維の所望の形
態に凝固されるために必要な、更には剪断により高分子
重合体が枝分かれしたフィブリル化繊維を形成するため
に必要な時間を確保する位置にあれば十分である。具体
的には、既述したように前記重合体流路5の吐出口5b
と前記第1混合領域7の出口7aとが同一平面内となる
位置よりも下方で、且つ、重合体溶液の吐出線Aと第1
凝固剤流体の噴出線Bとの交点Pを基準としたときに、
同交点Pから下方に略20mm、更には前記交点Pから
下方に略10mmの位置よりも上方に設定することが好
ましい。更に好ましくは、前記出口7aを前記交点Pか
ら下方に5mmの位置と、同交点から上方に10mmの
位置との間に設定する。
【0051】また、前記第1混合領域7の出口7aの形
状は、円形や矩形、多角形など、特に限定するものでは
く、適宜選定が可能である。また、同出口7aの寸法
は、形成された不連続フィブリル化繊維による同出口7
aの詰まりを防止するために、同出口7aが円形の場合
には直径1mm以上、矩形状の場合には短辺を1mm以
上とすることが望ましい。
【0052】前記下口金部材3も金属製厚板材からな
り、その中心には上下方向に同一径の円形断面もつ貫通
孔9が形成されている。この貫通孔9は本発明の第2混
合領域9を構成し、その下端は紡出口9aとなってい
る。同下口金部材3の上面には前記同貫通孔9の周囲に
第1凹溝3aが形成されており、更にその外周に、同第
1凹溝3aよりも深い第2凹溝3bが形成されている。
前記第2凹溝3bと前記スペーサ4の下面との間に形成
される空間10は、第2凝固剤流体の貯留部10を構成
し、同貯留部10の一部には第2凝固剤流体の導入口1
0aが形成されている。更に、前記第1凹溝3aと前記
スペーサ4の下面との間には、前記貯留部10と前記第
2混合領域9とを連通するスリット11が形成され、同
スリット11は第2凝固剤流体供給路11を構成する。
【0053】この第2凝固剤流体供給路11の供給口1
1aは、前記第1混合領域7の出口7a近傍に開口して
おり、前記出口7aに第2凝固剤流体を随時、更新して
供給することができる。そのため、前記第1混合領域7
の出口7aから吐出された不連続フィブリル化繊維に第
2凝固剤流体を速やかに作用させて前記不連続フィブリ
ル化繊維を凝固させ、前記繊維が互いに融着するのを効
果的に防止することができる。また、前記繊維を速やか
に第2混合領域9内へと導入でき、前記第1混合領域7
の出口7aにおける前記繊維の詰まりをなくす。なお、
前記第2凝固剤流体供給路11としては上述のスリット
11の他にも、前記出口7aの外周に複数配されたオリ
フィスを採用することもできる。
【0054】また、前記第2混合領域9の寸法、形状
は、第1混合領域7からの不連続フィブリル化繊維の吐
出、及び同不連続フィブリル化繊維と第2凝固剤流体と
の混合体の移送に支障を来すことなく、且つ同第2混合
領域9内で対流の生じない構造となるよう設定すること
が好ましい。更に、同第2混合領域9の寸法及び形状
は、第1混合領域7の出口7aの大きさや、重合体溶液
の吐出量及び吐出圧力、第1凝固剤流体の噴出量及び噴
出圧力、第2凝固剤流体の供給量及び供給圧力といった
賦形条件、更には同第2混合領域9内の管路流動抵抗を
考慮して適宜選定される。通常は、第1混合領域7の出
口7aの寸法以上の寸法であればよい。
【0055】かかる賦形口金ユニット1の重合体溶液の
前記導入口5aには所望の重合体濃度、及び粘度に調整
された重合体溶液が、重合体溶液供給タンク20からギ
ヤポンプ21によって加圧導入される。前記ギヤポンプ
21はギヤポンプ駆動モータ22により駆動され、前記
重合体溶液の定量導入がなされる。また、第1凝固剤流
体は第1凝固剤流体供給部23から第1凝固剤流体の導
入口6aに、また、第2凝固剤流体は第2凝固剤流体供
給部24から第2凝固剤流体の導入口10aに、それぞ
れ導入される。
【0056】前記賦形口金ユニット1へ定量導入された
重合体溶液は、前記流路5を通ってその吐出口5bから
第1混合領域7へと吐出される。それと同時に、第1凝
固剤流体も前記第1凝固剤流体流路8を通ってその噴出
口8aから第1混合領域7へと噴出される。この第1凝
固剤流体の噴出線速度は、同第1凝固剤流体の噴出量及
び第1混合領域7の出口7aの寸法によって変化する
が、第1凝固剤流体として蒸気を使用する場合、その噴
出線速度を100m/sec 以上とすることが望ましい。
前記速度が100m/sec 以下では形成される繊維のフ
ィブリル化の程度が少なくなり好ましくないだけでな
く、第1混合領域7での詰まりも発生し易くなり工業的
にも好ましくない。逆に、前記速度を大きくすると繊維
はフィブリル化し易くなり、フィルター用途などに使用
される不織布に供される繊維基材としては好適な形態と
なるが、同速度を上げるために必要以上に第1凝固剤流
体の噴出量を増加すると、溶剤回収などの後工程での負
荷が増大し経済的に好ましくない。
【0057】また、第1凝固剤流体の噴出量は、第1混
合領域7及びその出口7aでの剪断を与える一方、重合
体溶液への噴射、混合により高分子重合体を凝固せしめ
る上で重要な要素である。凝固を十分行うために適切な
第1凝固剤流体の噴出量は、高分子重合体の種類、重合
度や重合体溶液の重合体濃度、重合体溶液の吐出量、使
用する凝固剤の種類、温度に応じて設定されるが、第1
凝固剤流体として蒸気を使用する場合には、重合体/凝
固剤の重量比が概ね15以上となるように設定すること
が好ましい。また、この第1凝固剤流体の噴出量は、同
第1凝固剤流体が蒸気である場合には、工業的な観点か
ら圧力により制御する方式を採用することが有利であ
る。
【0058】第1混合領域7に重合体溶液が吐出される
共に、第1凝固剤流体とが噴出されると、上述したよう
に重合体溶液流路5の吐出線Aと、第1凝固剤流体流路
8の噴出線Bとのなす噴出角度θを0°<θ≦90°と
しているため、第1凝固剤流体は重合体溶液の吐出線A
の方向に流れるように合流し、両者が十分に混合され、
その後、形成された不連続フィブリル化繊維が同第1混
合領域7の出口7aから円滑に吐出される。
【0059】この前記第1混合領域7内で形成された不
連続フィブリル化繊維は、溶剤を多く含み凝固が不完全
な状態にある。そのため、同不連続フィブリル化繊維を
そのまま積層すると、同繊維同士が互いに融着してしま
う。しかしながら、本発明にあっては、かかる凝固が不
十分な不連続フィブリル化繊維は、前記第1混合領域7
の出口7aから第2混合領域9へと吐出され、その後、
同第2混合領域9内において第2凝固剤流体供給路11
から第2凝固剤流体が速やかに供給される。そのため、
前記不連続フィブリル化繊維は互いに融着することな
く、同第2混合領域9内において前記第2凝固剤流体と
混合される。このとき、前記不連続フィブリル化繊維に
含まれている溶剤が前記第2凝固剤流体と置換され、前
記不連続フィブリル化繊維は再融着しない程度にまで凝
固が進む。
【0060】このように凝固が十分になされた不連続フ
ィブリル化繊維と前記第2凝固剤流体との混合体は、前
記第2混合領域9の紡出口9aから前記賦形口金ユニッ
ト1の外部へと紡出される。このとき、前記紡出口9a
に移送用フレキホース25を接続すれば、前記混合体を
前記第2凝固剤流体の供給圧力により、任意の位置に設
置された次工程まで容易に圧送することができる。更
に、前記混合体から取り出した不連続フィブリル化繊維
は、公知の方法で洗浄され、溶剤が除去される。
【0061】なお、上述した好適な実施の形態による賦
形口金ユニット1において、上口金部材2と下口金部材
3との間にスペーサ4を配することにより、重合体溶液
に対して第1凝固剤流体を噴射し、更に、形成された不
連続フィブリル化繊維に第2凝固剤流体を供給し、凝固
剤流体を2段階で作用させている。このように、第1混
合領域7において重合体溶液に前記第1凝固剤流体を噴
射して両者を混合することによって、重合体溶液の最小
限の溶剤と凝固剤との置換及びフィブリル化のための剪
断を与えることができる。また、その後、第2混合領域
9において再度、凝固剤流体を供給することにより、不
連続フィブリル化繊維の凝固が十分になされる。
【0062】このような賦形口金ユニット1において、
前記スペーサ4を排除した場合、即ち、従来の賦形口金
ユニットのように重合体溶液には凝固剤流体を一度だけ
供給し、単一の混合領域において重合体溶液と凝固剤流
体とを混合する場合には、形成される賦形重合体はフィ
ルム状物や長繊維状となりやすく、目的とする不連続フ
ィブリル化繊維を得ることが困難である。
【0063】上述した本発明によるフィブリル化繊維の
製造方法に続いて、洗浄工程や、更には同洗浄工程の後
に又は同時に公知のシート賦形装置を連続的に取り付
け、シート賦形後、公知の方法により乾燥を行うことに
よって、不織布又は紙状に成形できる。また、使用され
る溶剤の回収も公知の方式を採用することで達成され
る。
【0064】なお、本発明は図面に開示された上述した
ような構成に限定されるものではなく、上述した本発明
の要件を満足する範囲において適宜変更が可能である。
例えば、単一の第1混合領域7に重合体溶液の吐出口5
bを複数個配して生産性の向上を図ることもでき、その
場合に、重合体溶液の複数の吐出口5bに対して単一の
第1凝固剤流体の噴出口8aを配してもよく、或いは、
重合体溶液の各吐出口5bに対してそれぞれ単一の第1
凝固剤流体の噴出口8aを配することもできる。また、
重合体溶液の供給タンクに変えて、連続溶解混練機など
を配し、前記賦形口金ユニットへの重合体溶液の供給を
連続的に行うこともできる。
【0065】更には、前記賦形口金ユニット1における
上下口金部材2,3及びスペーサ4には金属材料を採用
しているが、これに限定されるものではなく、例えば合
成樹脂やセラミック、その他、機械加工の可能な材料な
どを採用することもできる。また、上述した実施形態で
は上下口金部材2,3及びスペーサ4は厚板材を切削加
工して形成しているが、これに限定されるものではな
く、それぞれ複数の部位に分割して形成し、各部位を適
宜の接合手段により接合一体化したり、ボルト類やねじ
込みでの締結によって一体化して形成してもよい。
【0066】以下、本発明の不連続フィブリル化繊維用
賦形口金ユニットを用いた、本発明の不連続フィブリル
化繊維の製造方法について具体的な実施例と比較例とを
参照して説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限
定されるものではない。
【0067】「実施例1」高分子重合体溶液として18
wt%のセルロースアセテート溶液を、第1凝固剤流体
として水蒸気を、第2凝固剤流体として水を採用した。
更に、賦形口金として図1に示す賦形口金ユニット1を
採用した。図1に示す口金ユニット1において、重合体
溶液流路5の吐出口5bとして、単一の第1混合領域7
に直径0.1mmの吐出口5bを26ホール穿孔してお
り、その吐出口5b間のピッチは0.24mmとした。
前記第1混合領域7の出口7aの直径は2mmであり、
同出口7aは重合体溶液流路5の吐出線Aと第1凝固剤
流体流路8の噴出線Bとの交点Pよりも上方に0.53
mmの位置に設定した。また、重合体溶液の吐出口5b
から前記第1混合領域7の出口7aまでの距離、即ち、
第1混合領域7の長さ寸法は2mmとした。また、第1
凝固剤流体流路8であるスリット8は開度(スリット
幅)が0.36mmであり、噴出角度θ(重合体溶液流
路5の吐出線Aと第1凝固剤流体流路8の噴出線Bとの
なす角度)は30°に設定している。第2混合領域9は
長さが95mmで、その紡出口9aは直径が10mmで
ある。第2凝固剤流体供給路11であるスリットの開度
(スリット幅)は5mmである。
【0068】前記セルロースアセテート溶液を重合体溶
液供給タンク20へ投入し、0.15MPaの窒素加圧
下で押し出し、ギヤポンプ21を用いて上記賦形口金ユ
ニット1へ同セルロースアセテート溶液を導入量を96
cm3/min として定量導入した。それと同時に、水蒸気
を第1凝固剤流体供給部23から前記口金ユニット1の
第1凝固剤流体導入口6aへ導入し、水を第2凝固剤流
体供給部24から第2凝固剤流体導入口10aへ導入し
た。このとき、水蒸気の圧力は減圧弁で制御し、同水蒸
気の噴出量は第2凝固剤流体供給路11の寸法を規定す
ることにより制御した。水蒸気の噴出量の測定は、重合
体溶液流路5を閉塞し、温度制御の可能な浴槽に水を張
り、その浴槽中に水蒸気を導入して凝縮させ、単位時間
当たりに増加した浴槽内の水の重量を測定することによ
り行った。また、水の供給圧力は圧力計で、水の供給量
は容積式流量計を用いて測定した。
【0069】水蒸気の噴出圧力を0.123MPa、水
の供給圧力を0.294MPa、水の供給量を1.5×
103cm3/min とし不連続フィブリル化繊維の紡出を行
ったところ、第1混合領域7及び第2混合領域9での詰
まりは全く発生しなかった。また、水の供給圧力が高い
ため、賦形口金ユニットの紡出口9aに接続された内径
15mmの移送用フレキシブルホース25を通って、同
紡出口9aよりも上方へ1.5mの位置まで円滑に移送
することが可能であった。なお水蒸気の消費量は水換算
で64g/min であり、第1混合領域7内における最小
径部での水蒸気の線流速を計算すると約630m/sec
であった。
【0070】紡出後の不連続フィブリル化繊維を沸騰水
中で1時間以上洗浄した後、濾過して含水セルロースア
セテートフィブリル化繊維を得た。この含水物の固形分
重量は約26wt%であった。得られたセルロースアセ
テートフィブリル化繊維は繊維長及びその形態がいずれ
も良好であった。また、同不連続フィブリル化繊維は、
十分にフィブリル化がなされ比表面積が大きく、エアフ
ィルター、特にタバコフィルターとしての用途に適した
比表面積と形態とを有するものであった。
【0071】「比較例1」賦形口金として、図1に示す
賦形口金ユニットから下口金部材3を取り除いたものを
用いてフィブリル化繊維の製造を行った。このとき、水
を張った槽容量70×103cm3、堰幅300mmの開放
型オーバーフロータイプの凝固浴槽を併用し、賦形口金
の第1混合領域7の出口7aから直接、前記凝固浴槽内
へ紡出した。なお、凝固浴槽の液面からは溶剤が揮発す
るため、凝固浴槽解放面上部にフード型の局所排気設備
を設けている。かかる装置を用いて、重合体溶液として
実施例1と同一の18wt%のセルロースアセテート溶
液を、第1凝固剤流体として水蒸気を採用し、実施例1
と同様にフィブリル化繊維の製造を行った。前記凝固浴
槽からは、凝固剤流体と重合体溶液との混合液における
液体のみがオーバーフローし、形成されたフィブリル化
繊維は浴槽中に停滞していた。その後、紡出開始から
0.5時間で、賦形口金における第1混合領域7の出口
7aの近傍がフィブリル化繊維で覆われてしまい、同出
口7aが閉塞され、フィブリル化繊維の製造が不能とな
った。
【0072】「比較例2」賦形口金として、比較例1と
同様に、図1に示す賦形口金ユニットから下口金部材3
を取り除いたものを用いてフィブリル化繊維の製造を行
った。このとき、水を張った槽容量70×103cm3、堰
幅300mmの開放型オーバーフロータイプの凝固浴槽
を併用し、賦形口金の第1混合領域7の出口7aから直
接、前記凝固浴槽内へ紡出した。なお、凝固浴槽解放面
上部にはフード型の局所排気設備を設けている。かかる
装置を用いて、凝固浴槽中へ10×103cm3/min で水
を供給し、重合体溶液として実施例1と同一の18wt
%のセルロースアセテート溶液を、第1凝固剤流体とし
て水蒸気を採用し、実施例1と同様にフィブリル化繊維
の製造を行った。また、凝固浴槽内へ紡出されたフィブ
リル化繊維は、コンベア装置によって同凝固浴槽の排出
面より上方へ移送した。前記凝固浴槽からはフィブリル
化繊維が排出され、浴槽内に停滞することはなかった
が、同浴槽には多量の水が供給されるため、後に排水か
ら溶剤を除去する工程での処理量が多量となる。
【0073】以上、本発明の不連続フィブリル化繊維用
賦形口金ユニットは、同口金ユニットから紡出される不
連続フィブリル化繊維が互いに融着しない程度に凝固し
ているため、直接、洗浄、濾過等の後工程に移送するこ
とができ、従来のように凝固浴槽や局所排気設備を必要
としないため、省スペース化を図ることができる。更に
は、同口金ユニットから紡出される混合液からは溶剤の
揮発もない。また、同口金ユニットから紡出された混合
体の後工程への移送を第2凝固剤流体の供給圧力で行う
場合には、移送に特殊な装置が不要となるため、更なる
省スペース化が達成される。また、凝固剤流体を効率よ
く重合体溶液と混合させることができるため、凝固剤流
体の使用量も減少し、溶剤除去等の後処理量も低減する
ため、好ましい。更に、本発明の不連続フィブリル化繊
維の製造方法により製造された不連続フィブリル化繊維
は、その形態及びフィブリル化の程度が良好であり、エ
アフィルター、特にタバコフィルターの用途に適した比
表面積と形態を有するものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施の形態である不連続フィブ
リル化繊維用賦形口金ユニットを概略的に示す縦断面図
である。
【図2】上記賦形口金ユニットを用いた不連続フィブリ
ル化繊維の製造装置の概略図である。
【符号の説明】
1 賦形口金ユニット 2 上口金部材 2a 突出部 2b 凹溝 3 下口金部材 3a 第1凹溝 3b 第2凹溝 4 スペーサ 4a 貫通孔 4b テーパ面 5 重合体溶液流路 5a 重合体溶液の導入口 5b 吐出口 6 第1凝固剤流体の貯留部 6a 第1凝固剤流体の導入口 7 第1混合領域 7a 第1混合領域の出口 8 第1凝固剤流体流路(スリット) 8a 第1凝固剤流体の噴出口 9 第2混合領域 9a 紡出口 10 第2凝固剤流体の貯留部 10a 第2凝固剤流体の導入口 11 第2凝固剤流体供給路(スリット) 11a 第2凝固剤流体の供給口 20 重合体溶液供給タンク 21 ギヤポンプ 22 ギヤポンプ駆動モータ 23 第1凝固剤流体供給部 24 第2凝固剤流体供給部 25 移送用フレキシブルホース A 重合体流路の吐出線 B 第1凝固剤流体流路の噴出線 θ 噴出角度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 品田 勝彦 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨ ン株式会社中央技術研究所内 Fターム(参考) 4L045 AA14 BA03 BA05 BA39 BA60 CA08 CB01 CB04 CB10 CB16 DA02 DA10 DA32

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不連続にフィブリル化した繊維を紡出す
    る口金ユニットであって、 高分子重合体の重合体溶液の吐出口を有する重合体溶液
    流路と、 第1凝固剤流体を前記重合体溶液の吐出線に対して噴出
    角度θをもって噴射する噴出口を有する第1凝固剤流体
    流路と、 前記重合体溶液及び前記第1凝固剤流体の合流部を含む
    第1混合領域と、 前記第1混合領域に連通する第2混合領域と、 同第2混合領域に第2凝固剤流体を供給する供給口を有
    する第2凝固剤流体供給路と、 前記第2混合領域に形成された紡出口と、を備えてなる
    ことを特徴とする不連続フィブリル化繊維用賦形口金ユ
    ニット。
  2. 【請求項2】 前記噴出角度θは、0°<θ≦90°で
    ある請求項1記載の不連続フィブリル化繊維賦形口金ユ
    ニット。
  3. 【請求項3】 前記第1凝固剤流体流路は、前記重合体
    溶液流路を囲んで配されたスリットである請求項1又は
    2記載の不連続フィブリル化繊維賦形口金ユニット。
  4. 【請求項4】 前記第1凝固剤流体流路は、前記重合体
    溶液流路を囲んで配された複数のオリフィスである請求
    項1又は2記載の不連続フィブリル化繊維賦形口金ユニ
    ット。
  5. 【請求項5】 前記第2凝固剤流体の前記供給口は、前
    記第1混合領域の出口近傍に配されてなる請求項1〜4
    のいずれかに記載の不連続フィブリル化繊維賦形口金ユ
    ニット。
  6. 【請求項6】 前記第2凝固剤流体供給路は、前記第1
    混合領域の出口を囲んで配されたスリットである請求項
    5記載の不連続フィブリル化繊維賦形口金ユニット。
  7. 【請求項7】 前記第2凝固剤流体供給路は、前記第1
    混合領域の出口を囲んで配された複数のオリフィスであ
    る請求項5記載の不連続フィブリル化繊維賦形口金ユニ
    ット。
  8. 【請求項8】 不連続にフィブリル化した繊維を製造す
    る方法であって、 高分子重合体の重合体溶液を第1混合領域内に吐出させ
    ること、 前記重合体溶液の吐出線方向に流れるように第1凝固剤
    流体を前記第1混合領域内に噴出させること、 前記第1混合領域内で前記重合体溶液と前記第1凝固剤
    流体とを混合させること、 前記第1凝固剤流体との混合により凝固した高分子重合
    体を前記第1凝固剤流体の剪断流により剪断して不連続
    フィブリル化繊維を形成すること、 前記不連続フィブリル化繊維を前記第1混合領域から第
    2混合領域内に吐出すること、 前記第2混合領域内に第2凝固剤流体を供給すること、 前記第2混合領域内で、前記第2凝固剤流体をもって前
    記不連続フィブリル化繊維を再融着しない程度に凝固さ
    せること、及び前記不連続フィブリル化繊維と第2凝固
    剤流体との混合体を前記第2混合領域から紡出するこ
    と、 を備えてなることを特徴とする不連続フィブリル化繊維
    の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記第2混合領域から紡出された前記混
    合体を、前記第2凝固剤流体の供給圧力により次工程へ
    移送することを備えてなる請求項8記載の不連続フィブ
    リル化繊維の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記第1凝固剤流体は蒸気である請求
    項8又は9記載の不連続フィブリル化繊維の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記第2凝固剤流体の主成分が水であ
    る請求項8〜10のいずれかに記載の不連続フィブリル
    化繊維の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記第1凝固剤流体を前記重合体溶液
    の吐出線に対して噴出角度θを0°<θ≦90°で噴出
    させてなる請求項8〜11のいずれかに記載の不連続フ
    ィブリル化繊維の製造方法。
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