JPH1016847A - 自動二輪車のトランク構造 - Google Patents

自動二輪車のトランク構造

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JPH1016847A
JPH1016847A JP8170430A JP17043096A JPH1016847A JP H1016847 A JPH1016847 A JP H1016847A JP 8170430 A JP8170430 A JP 8170430A JP 17043096 A JP17043096 A JP 17043096A JP H1016847 A JPH1016847 A JP H1016847A
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gap
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Zenichi Fukita
善一 吹田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トランク内への水の浸入を確実に防止できる
とともに、リッド内面の見栄えが向上する自動二輪車の
トランク構造を提供する。 【解決手段】 レッグシールド7に、物品を収納するた
めの右側トランク部201および左側トランク部202
を設けるとともに、その開口203を開閉するリッド2
10の下縁をレッグシールド7にヒンジ結合してフロン
トトランク200を構成する。リッド210は、レッグ
シールド7の外面に連なる外側リッド220の内側に、
隙間251をあけて内側リッド230を固定して構成す
る。内側リッド230の上縁に、外側リッド220とシ
ール204との間を浸入してくる水を受ける上縁樋部2
37を形成するとともに、受けた水を隙間251に導く
上側導水孔252を形成する。水は、その導水孔252
から隙間251に入った後、両リッド220,230の
下縁の間の排水隙間250aから外部に排出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動二輪車の車体
に物品を収納するスペースとして設けられるトランク構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば従来の自動二輪車には、比較的小
さな物品あるいはヘルメット程度の大きさの物品を収納
できるトランクが、シートの下方などに設けられてい
る。自動二輪車の場合には、車体の構成から自ずと物品
収納スペースの大きさや設置箇所が制限されるのは致し
方ないところだが、それでも、使用者にとって物品をな
るべく多く収納できれば、それだけ便利であることは言
うまでもない。そこで近年では、特に車体が全体的に樹
脂製のカバーで覆われたスクータ型自動二輪車におい
て、ハンドルから前輪の上部を覆うフロントカバーの後
側であって運転者に対面する位置にも、トランク(フロ
ントトランクと称される)が設けられているものが実用
化されている。
【0003】このフロントトランクは、例えば、前記フ
ロントカバーの後側に一体的に固定されて運転者の両足
の前方を覆うレッグシールドの中央部に形成された収納
凹所と、この収納凹所の開口を開閉するリッドとを備え
た構成となっている。リッドは、閉じた状態でレッグシ
ールドと一体感を持たせるためレッグシールドに沿って
やや運転者側に後傾しており、その下縁がレッグシール
ドにヒンジ結合され、自由端部である上端部が、レッグ
シールドに係止するようになっている。
【0004】このような構成のフロントトランクにおい
ては、通常、レッグシールドの開口の周囲であって閉じ
られるリッドの周縁部との合わせ目に、防水用のシール
が設けられ、さらに、リッドの内面には、リッド自体の
剛性を確保するためにリブが形成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記フロ
ントトランクにおいては、レッグシールドに対するリッ
ドの取り付け状態にがたが生じたり、シール自体が劣化
したりしてシール性が低下すると、例えば雨中走行時
に、シールとリッドの間からトランク内に雨水が浸入
し、中の収納物が濡れてしまうといった問題が生じてい
た。また、リッドの内面にはリブが形成されているの
で、リッドを開けた際のリッド内面の見栄えに劣る上、
水や埃がたまりやすく、かつそれらを拭き取りにくいこ
とから汚れが進行し、収納物の汚れを招くといった欠点
もあった。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、トランク内への水の浸入を確実に防止できるととも
に、剛性を高め、リッドの内面の見栄えの向上ならびに
収納物への汚れの影響を回避し得る自動二輪車のフロン
トトランクの提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明においては、自動二輪車の車体に設けられ、
その内部に物品の収納空間を有するとともに、物品出し
入れ用の開口が形成されたトランク本体と、該トランク
本体に、シール材を介して前記開口を開閉するよう取り
付けられたリッドとを備えた自動二輪車のトランク構造
において、前記リッドは、前記開口を閉じた状態で前記
トランクの外面を構成し、開口の周囲に自身の周縁部が
合わせられる外側リッドと、該外側リッドの内面に、該
内面をほぼ覆ってかつ内面との間に排水路となる隙間が
あけられた状態で外側リッドに固定された内側リッドと
を備え、前記外側リッドおよび前記内側リッドの互いに
対向する各周縁部の間には、外側リッドとトランク本体
との合わせ目から前記隙間に水を導く導水部と、該導水
部から前記隙間に浸入した水をトランク外部に排出する
排水部とが形成されていることを特徴とする。
【0008】上記構成によると、トランク本体に対する
リッドのシール性が低下し、両者の合わせ目から水がト
ランク内に入った場合、その水は、導水部から外側リッ
ドと内側リッドの間の隙間に導かれ、この隙間を排水路
として流れ排水部に達し、この排水部からトランク外部
に排出される。したがって、水は内側リッドに遮断され
て実質的にトランク内への浸入が防止され、その結果、
収納物は濡れない。
【0009】また、内側リッドにより、リッドを開けた
際のリッド内面の見栄えが向上するとともに、リッド内
面への水や埃による汚れを抑えることが可能となるので
収納物への汚れの影響が低減する。また、外側リッドに
内側リッドが固定されるためリッド全体の剛性が高ま
り、該リッドの変形が抑制され、これによってシール性
の向上がさらに図られる。
【0010】
【発明の実施の形態】好ましい実施の形態においては、
前記内側リッドには、内側リッドと前記外側リッドとの
間の前記隙間に水を導く導水孔が形成されていることを
特徴とする。また、好ましい実施の形態においては、前
記内側リッドの露出側表面の大部分が、略平滑面に形成
されていることを特徴とする。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は、本実施例に係るフロントトランクを備
えたスクータ型自動二輪車1の側面図である。同図にお
いて符号2は車体フレーム、3は動力ユニット、34、
52はそれぞれ前輪、後輪、35はハンドル、4は運転
者と、その後ろに乗員(タンデムライダー)が着座でき
るタンデムシート、1aは樹脂製の車体カバーである。
【0012】車体フレーム2は、ヘッドパイプ5と、こ
のヘッドパイプ5の中央部に固着され車体後方かつ斜め
下方に延びる1本のメインフレーム11と、このメイン
フレーム11の下端部にその前端部が固着されて車体後
方に延びる左右一対のサイドフレーム12と、ヘッドパ
イプ5におけるメインフレーム11の接合部よりも下方
およびサイドフレーム12の前端部にその前端部が固着
され、サイドフレーム12の下方においてサイドフレー
ム12にほぼ沿いながら車体後方に延びる左右一対のダ
ウンチューブ13と、サイドフレーム12とダウンチュ
ーブ13の後端部同士を一体に連結する懸架ブラケット
14と、この懸架ブラケット14の後端部にその前端部
が固着され、車体後方に延びるリヤフレーム15と、こ
のリヤフレーム15の上部に固着され、リヤフレーム1
5と略三角形を形成する支持パイプ16等から構成され
ている。サイドフレーム12とダウンチューブ13と
は、それぞれに固着された2本の縦パイプ25によって
も互いに連結され、また左右のサイドフレーム12同士
は、それぞれに固着された2本の横パイプ26によって
互いに連結されている。この車体フレーム2は、鋼材や
アルミ等の金属材料からなり、上記各要素同士の固着
は、溶接によってなされている。
【0013】前記ヘッドパイプ5には、ステアリングシ
ャフト18が貫通されている。このステアリングシャフ
ト18の上端および下端には、アッパホルダ36および
アンダホルダ17が固定されている。アッパホルダ36
には前記ハンドル35が固定され、アンダホルダ17に
は、左右一対のフロントフォーク33が支持されてい
る。フロントフォーク33の下端部には、前記前輪34
が回転自在に支持されている。また、ダウンチューブ1
3の後端部には、駐車時に車体を安定して支持するスタ
ンド23が取り付けられている。
【0014】前記動力ユニット3は、気筒軸が前傾され
た水冷式4サイクル型エンジン50に、Vベルト式無段
変速機51が接続されたものである。この動力ユニット
3は、リンク20を介して前記懸架ブラケット14に揺
動自在に支持されている。無段変速機51の後端部には
前記後輪52が支持されており、エンジン50の動力が
無段変速機51を介して後輪52に伝達されるようにな
っている。無段変速機51の後端部と前記リヤフレーム
15との間には、リヤクッション53が架け渡されてい
る。このリヤクッション53により、動力ユニット3お
よび後輪52の揺動が緩衝される。なお、符号116は
エンジンのラジエータである。
【0015】前記シート4は、運転者が着座するメイン
シート4aの後方に、乗員が着座するタンデムシート4
bが形成されてなるもので、前記車体フレーム2の上部
に支持されている。後部のタンデムシート4bはメイン
シート4aより一段高くなっており、両シート4a,4
bの間には、バックレスト191が配設されている。こ
のバックレスト191は、主に運転者の腰部を支持する
ことにより乗り心地の向上を図るためのもので、配設位
置を、運転者の身長等に応じて前後に調整できるように
なっている。シート4は、前端下部が車体フレーム2に
ヒンジ結合され、その前端部を中心に上下に回動(開
閉)自在となっており、閉じた状態で、その後端部に設
けられた図示せぬシートロックを介して車体に着脱可能
に係合するようになっている。
【0016】シート4におけるメインシート4aの下方
には、燃料タンク211が、車体フレーム2に固定され
て配設されている。この燃料タンク211は、その前端
上部に、斜め前方に突出する給油口211aを有してい
る。前記シート4の前端面には、給油口211aを露出
させる給油開口(図示略)が設けられるとともに、この
給油開口211aを開閉するフューエルリッド215が
取り付けられている。前記車体カバー1aは、前輪3
4、後輪52およびシート4を除く車体のほぼ全体を覆
っている。この車体カバー1aは、ヘッドパイプ5およ
び左右のフロントフォーク33の前方から側方を覆うフ
ロントカバー6と、このフロントカバー6の上方に固定
された透明なウインドシールド134と、ハンドル35
を覆うハンドルカバー43と、フロントカバー6の後部
に配設されヘッドパイプ5やサイドフレーム12等の後
部を覆うレッグシールド7と、このレッグシールド7の
下方に連続して配設されて車体後方に延び、左右のサイ
ドフレーム12の側方を覆うフートボード8と、このフ
ートボード8の下面に連続して配設されて車体後方に延
び、左右のダウンチューブ13の側方を覆うアンダーカ
バー9と、フートボード8およびアンダーカバー9に連
続して配設され、シート4の下方から動力ユニット3の
上方を覆うサイドカバー10とから構成されている。
【0017】前記レッグシールド7には、本発明に係る
フロントトランク200が設けられており、以下、この
フロントトランク200をレッグシールド7と合わせて
詳述する。
【0018】図2に示すように、レッグシールド7は、
車体前方から後方に向かって若干下方に傾斜するよう形
成された上板部7eと、この上板部7eの後端から車体
前方かつ下方に向かって形成された縦壁部7aと、縦壁
部7aの中央下部に形成された上下方向に延びるトンネ
ル部7bと、このトンネル部7bの下端から左右に延
び、足載せ部を構成するフート部7cとが一体成形され
たものである。上板部7eの前端と前記ウインドシール
ド134の間には、スピードメータやタコメータ等のメ
ータ類が設けられたメータパネル7hが組み込まれてい
る。また、メータパネル7hと上板部7eの境界部の中
央には、前記ステアリングシャフト18が貫通する貫通
孔42が形成されている。トンネル部7bは車体後方に
膨出しており、その内部に、前記メインフレーム11お
よびサイドフレーム13の前端部が収まっている。ま
た、縦壁部7aの上端中央部のやや右側には、略長方形
状の取付け座7dが垂直面をなすように凹設されてお
り、この取付け座7dには、エンジン50や電装部品
(図示略)のメインスイッチ151が固定されている。
【0019】縦壁部7aの中央部には、車体後方に膨出
する仕切り部152aが形成されている。この仕切り部
152aは、上下方向に延び、かつ前傾しており、前記
ヘッドパイプ5の後側を囲んでいる。そして、この仕切
り部152aの両側に、フロントトランク200を構成
する右側トランク部(トランク本体)201と左側トラ
ンク部(トランク本体)202とが形成されている。ま
た、縦壁部7aには、各トランク部201,202に対
して収納物を出し入れするための共通のトランク開口2
03が形成されているとともに、このトランク開口20
3を開閉するリッド210が取り付けられている。トラ
ンク開口203は、レッグシールド7の縦壁部7aの中
央部において、横に長く、両端部がやや上がった長方形
状に形成され、さらに、前記取付け座7dに対応する凹
部203aを有している。
【0020】右側トランク部201は、レッグシールド
7と一体成形されて車体前方に膨出する直方箱体であ
り、その内部が物品の収納空間となっている。右側トラ
ンク部201を構成する天板部152bの中央部は、前
記取付け座7dに沿って湾曲形成されている。また、右
側トランク部201を構成する底板部152cには、前
記ラジエータ116の給水口(図示略)が貫通してお
り、この給水口は、底板部152cに着脱可能に装着さ
れたキャップ155をあけることにより、右側トランク
部201内に臨むようになっている。
【0021】一方、左側トランク部202は、レッグシ
ールド7とは別体のトランク部材154で構成されてい
る。このトランク部材154は、車体前方に膨出し、前
方に開口154aを有する直方箱体で、右側トランク部
201よりも前方および下方に深く形成され、その内部
が、物品の収納空間となっている。左側トランク部20
2の開口154aは、トランク開口203における左側
トランク部202への開口部分よりも大きく、その開口
154aの周縁には全周にわたってフランジ154cが
一体に形成され、このフランジ154cには、複数のボ
ス154dが間隔をおいて形成されている。トランク部
材154は、各ボス154dがレッグシールド7の裏面
に一体に形成された図示せぬ突起に嵌合され、かつ溶着
等の手段で接着されることにより、レッグシールド7に
固着されている。前記仕切り部152aは、閉じられる
リッド210の内面よりもやや前方に奥まった位置にあ
り、したがって、リッド210が閉じられた状態でも、
左右のトランク部201,202の内部は、前方におい
て互いに連通するようになっている。
【0022】リッド210は、図2ないし図5に示すよ
うに、前記トランク開口203を閉じた状態でフロント
トランク200の外面(メインシート4に着座する運転
者に対向する面)を構成する外側リッド220と、この
外側リッド220の内面に固定された内側リッド230
との2枚構造となっている。
【0023】外側リッド220は、トランク開口203
に対応する形状および寸法を有し、平板状ではあるもの
の左右にわたってやや後方に突出するよう湾曲形成され
たもので、外面は平滑に形成され、その上縁には、トラ
ンク開口203の凹部203aに対応する凹部220a
が形成されている。この外側リッド220は、その下縁
に形成された左右一対のヒンジ221を介してトランク
開口203の下縁に回動自在に取り付けられている。外
側リッド220の内面における上側半分以上の領域に
は、多数のリブ222が一体に形成されている。このリ
ブ222は、斜めリブ222aと縦リブ222bが適宜
に組み合わされたもので、左右対称に形成されている。
また、外側リブ220の内面であって左右両端部の上下
には、図4および図9に示すように、ねじ孔が形成され
た突起223が一体に形成されている。この突起223
は、リブ222よりも若干高くなっている。また、その
周縁には、図6ないし図8に示すように、内側に突出す
るシール突条(周縁部)224が一体に形成されてい
る。このシール突条224は、図4に示すように、一方
のヒンジ221の外側近傍から他方のヒンジ221の外
側近傍までにわたって形成され、下縁におけるシール突
条224の間が切欠き225として形成されている。ま
た、外側リッド220の外面の中央上部には、取付け座
226が垂直面をなすように凹設され、この取付け座2
26には、後述するロック部材240が取り付けられる
取付け孔226aが形成されている。さらに、外側リッ
ド220の内面における左右のヒンジ221の間には、
左右一対の位置決め片227が突設されている。
【0024】一方、内側リッド230は、外側リッド2
20の内面に沿ってこの内面をほぼ覆う形状および寸法
を有しており、その上縁には、前記凹部220aに対応
する凹部230aが形成されている。この内側リッド2
30の周縁には、図6ないし図8に示すように、内面側
に突出する断面略コ字状の突条(周縁部)231が形成
されている。また、特に上縁を構成する突条231のさ
らに上側には、内側リッド230の面方向に沿って上方
に延びる上縁鍔部(周縁部)232が形成されている。
また、内側リッド230の両端部の上下には、図4およ
び図9に示すように、前記突起223に対応するねじ挿
通孔233が形成されている。また、内側リッド230
の中央上部には、外側リッド220の取付け座226に
対する逃げとして凹所234が形成され、この凹所23
4ならびに凹所234の下方にあたる部分に、前記取付
け孔226aに対応する取付け孔234aが形成されて
いる。さらに、内側リッド230の下縁には、前記ヒン
ジ221に対する逃げとして切欠き235が左右に形成
されている。突条231に囲まれた内側リッド230の
内面は、平滑に形成されている。
【0025】上記内側リッド230は、凹部230aを
外側リッド220の凹部220aに合わせた状態で、内
側から各ねじ挿通孔233に通したねじ236を各突起
223のねじ孔にねじ込むことにより、外側リッド22
0の内側に取り付けられる。取り付けにあたっては、切
欠き235の間の下縁を左右のヒンジ221の間に差し
入れるとともに、図10に示すように位置決め片227
の上に当てることにより、外側リッド220に対する取
付け位置を容易に決定できる。このように外側リッド2
20に内側リッド230が取り付けられた状態におい
て、内側リッド230の凹所234に外側リッド220
の取付け座226が嵌合して両者に形成された取付け孔
226a,234aが連続し、ここに、図2および図8
に示すロック部材240が取り付けられている。
【0026】このロック部材240は、トランク開口2
03を閉じたリッド210をレッグシールド7に係合さ
せ、かつその状態をロックするもので、キーシリンダ2
41とホルダ242の組み合わせで構成されている。こ
のロック部材240は、キーシリンダ241がリッド2
10の外側から各取付け孔226a,234aに挿入さ
れ、ホルダ242をナット243により外側リッド22
0に締付け固定することにより、リッド210に取り付
けられている。キーシリンダ241の先端には、前記右
側トランク部201の天壁部152bに形成された突片
152dに係合するロック爪241aが形成されてい
る。このロック爪241aは、図示せぬスプリングで付
勢されることにより常にキーシリンダ241から突出し
ており、リッド210を閉じていく過程において、一旦
突片152dに押されてキーシリンダ241内に退行し
た後、突片152dの頂上を過ぎるとスプリングによっ
て復帰し、突片152dに係合する。このとき、リッド
210はトランク開口203を閉じる。ホルダ242に
は、突片152dに対するロック爪241aの係合を解
くボタン244が設けられている。このボタン244
を、ホルダ242とともに指で挟み、ホルダ242内に
スライドさせると、ロック爪241aがキーシリンダ2
41内に退行するようになっている。また、ホルダ24
2には、前記メインスイッチを操作するキーが挿入さ
れ、このキーを回転させると、ボタン244がスライド
不能となってリッド210がロックされるようになって
いる。
【0027】図6ないし図8に示すように、トランク開
口203の周縁には、リッド210が閉じた際に外側リ
ッド220のシール突条224が液密的に当接するゴム
性のシール204が設けられている。トランク開口20
3を閉じたリッド210は、レッグシールド7の縦壁部
7aに沿ってやや後傾し、このとき、上縁の突条231
と上縁鍔部232とにより左右に延びる上縁樋部237
が現出し、同様に、下縁の突条231と内面とにより左
右に延びる下縁樋部238が現出する。
【0028】さて、内側リッド230の突条231ない
し上縁鍔部237は、外側リッド220のシール突条2
24の内側に囲まれ、これらの周縁と外側リッド220
の内面との間には、図6ないし図8に示すように、わず
かな隙間250が形成されている。ここで、特に下縁側
の隙間250が、図7および図8に示す排水隙間(排水
部)250aとされる。また、両リッド220,230
の互いの対向面の間にも隙間251があいている。そし
て、上縁鍔部232には、図4および図8に示すよう
に、所定の間隔をおいて複数の矩形状の上側導水孔(導
水部)252が形成されている。これら上側導水孔25
2は、上縁の突条231との角部にわたって形成されて
おり、上側導水孔252を介して上縁樋部237と両リ
ッド220,230の間の隙間251とが連通してい
る。また、図4および図8に示すように、下縁の突条2
31に連なる内側リッド230の下部にも、同様の下側
導水孔253が複数形成され、これら下側導水孔253
を介して下縁樋部238と両リッド220,230の間
の隙間251が連通している。
【0029】次に、上述したフロントトランク200の
作用ならびにそれに伴う効果を説明する。リッド210
が閉じてロックされている状態からフロントトランク2
00に物品を収納するには、まず、ロック部材240の
ホルダ242にキーを差し込んでロックを解き、ボタン
244を、ホルダ242とともに指で挟むことによりホ
ルダ242内にスライドさせる。これでロック爪241
aは突片152dとの係合が解かれるので、ホルダ24
2を手前に引けばリッド210は回動して開く。次い
で、収納する物品を、右側トランク部201や左側トラ
ンク部202に収納する。物品を収納したら、リッド2
10を上方に回動させて閉じる。リッド210を閉じる
際には、リッド210の外面を前方に押せば、ロック部
材240のロック爪241aが突片152dに係合し、
これによって閉状態が保持される。次に、ホルダ242
にキーを差し込んで回転させ、ロックする。
【0030】本実施例のフロントトランク200によれ
ば、リッド210が閉じている通常の状態において、雨
中走行した場合などに雨水がリッド210とレッグシー
ルド7の合わせ目に付いても、シール204に遮断され
てフロントトランク200内にその水は浸入しない。と
ころが、そのシール204が劣化したり、あるいはリッ
ド210の取付け状態にがたが生じたりしてシール性が
低下すると、フロントトランク200内に水が浸入する
場合がある。
【0031】そのような状態がリッド210の上縁に生
じると、図7および図8に示すように、水はシール20
4と外側リッド220との間を通り、内側リッド230
の突条231と上縁鍔部232とによる上縁樋部237
に落下し、次いで、上側導水孔252から内側リッド2
30と外側リッド220との間の隙間251に入る。さ
らにその水は、隙間251を導水路として下方に流れ落
ち、外側リッド220の下縁を構成するシール突条22
4の内面から切欠き225に至るか、あるいは直接切欠
き225に至り、その切欠き225の下縁と外側リッド
220の内面との間の排水隙間250aから外部に排出
させられる。また、水がリッド210の側縁に付いた場
合は、外側リッド220のシール突条224の内面を伝
って下方に流れ落ち、さらに、下縁を構成するシール突
条224の内面を伝った後、同様に排水隙間250aか
ら外部に排出させられる。また、リッド210の下縁に
おいては、特にシール性に関係なく、レッグシールド7
の外面に流れ落ちる。
【0032】このように、特に水がフロントトランク2
00内に浸入しやすいリッド210の上縁に付き、そこ
からフロントトランク200内に浸入しても、その水は
内側リッド230と外側リッド220の間の隙間251
から排水隙間250aを経て外部に排出させられる。し
たがって、実質的にはフロントトランク200内への水
の浸入が防止され、このため、フロントトランク200
内に収納された物品が濡れることはない。
【0033】また、リッド210を開いているときに水
が内側リッド230の内面に付着したり、あるいは不注
意でジュース等の飲料水が内側リッド230の内面にこ
ぼれても、その水は、図8に示すように、下縁樋部23
8から下側導水孔253より隙間251に入り、次いで
排水隙間250aから外部に排出させられる。その結
果、内側リッド230の内面には水が溜まりにくく、収
納物が濡れにくくなる。また、リッド210が開いてい
るとリッド210の内面すなわち内側リッド230の内
面が露出して視認されるが、内側リッド230の内面は
突条231を除けば平滑面に形成されているので、従来
よりも見栄えが向上する。また、内側リッド230の内
面は、水や埃が溜まりにくく、かつ汚れにくいことに加
え、例え汚れたとしても拭きやすいので、収納物への汚
れの影響が低減する。
【0034】さらに、外側リッド220に内側リッド2
30が固定されることにより、リッド210全体の剛性
が高まるので、リッド210の変形が抑制される。これ
によって、シール204に対する外側リッド220の周
縁の密着度が長期にわたって高く維持され、シール性の
向上が図られる。
【0035】なお、上記フロントトランクは本発明の一
実施例であり、本発明はこの一実施例に限られるもので
はなく、例えば、シートの後方に配設されるリヤトラン
クやサイドトランク等への適用も可能である。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の自動二輪
車のトランク構造によれば、該トランク内に浸入した雨
水等の水は、内側リッドと外側リッドとの間の隙間を排
水路として通った後外部に排出されるので、実質的にト
ランク内への水の浸入が防止され、その結果、収納物の
濡れが防止される。また、内側リッドにより、リッドを
開けた際のリッド内面の見栄えが向上するとともに、リ
ッド内面は水や埃によって汚れにくくなり、収納物への
汚れの影響が低減する。さらに、外側リッドに内側リッ
ドが固定されてなるリッド全体の剛性が高まるので、該
リッドの変形が抑制され、これによってシール性の向上
が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係るフロントトランクを
備えたスクータ型自動二輪車の側面図である。
【図2】 フロントトランクの正面図である。
【図3】 リッドの裏面図である。
【図4】 リッドの分解斜視図である。
【図5】 リッドの側面図である。
【図6】 図5のE−E線矢視断面図である。
【図7】 図3のB−B線矢視断面図である。
【図8】 図3のA−A線矢視断面図である。
【図9】 図3のC−C線矢視断面図である。
【図10】 図3のD−D線矢視断面図である。
【符号の説明】
1…自動二輪車、200…フロントトランク、201…
右側トランク部(トランク本体)、202…左側トラン
ク部(トランク本体)、203…トランク開口、210
…リッド、220…外側リッド、224…シール突条
(外側リッドの周縁部)、230…内側リッド、231
…突条(内側リッドの周縁部)、232…上縁鍔部(内
側リッドの周縁部)、250a…排水隙間(排水部)、
251…隙間(排水路)、252…上側導水孔(導水
部)、253…下側導水孔。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動二輪車の車体に設けられ、その内部
    に物品の収納空間を有するとともに、物品出し入れ用の
    開口が形成されたトランク本体と、 該トランク本体に、シール材を介して前記開口を開閉す
    るよう取り付けられたリッドとを備えた自動二輪車のト
    ランク構造において、 前記リッドは、 前記開口を閉じた状態で前記トランクの外面を構成し、
    開口の周囲に自身の周縁部が合わせられる外側リッド
    と、 該外側リッドの内面に、該内面をほぼ覆って、かつ内面
    との間に排水路となる隙間があけられた状態で外側リッ
    ドに固定された内側リッドとを備え、 前記外側リッドおよび前記内側リッドの互いに対向する
    各周縁部の間には、 外側リッドとトランク本体との合わせ目から前記隙間に
    水を導く導水部と、該導水部から前記隙間に浸入した水
    をトランク外部に排出する排水部とが形成されているこ
    とを特徴とする自動二輪車のトランク構造。
  2. 【請求項2】 前記内側リッドには、内側リッドと前記
    外側リッドとの間の前記隙間に水を導く導水孔が形成さ
    れていることを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車
    のトランク構造。
  3. 【請求項3】 前記内側リッドの露出側表面の大部分
    が、略平滑面に形成されていることを特徴とする請求項
    1または2に記載の自動二輪車のトランク構造。
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