JPH10167832A - 長繊維強化炭化ケイ素複合材料の製造方法 - Google Patents
長繊維強化炭化ケイ素複合材料の製造方法Info
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Abstract
00℃以上の超耐熱性を要求される過酷な環境において
も使用可能な長繊維強化炭化ケイ素複合材料を提供す
る。 【解決手段】 分子量1000以下の低分子量成分を
含まない高分子量ポリカルボシランと分子量10000
以上のビニル基含有シリコンポリマーとを有機溶媒の溶
液にして、粒径の異なる2種類以上のSiC粉末と必要
に応じて粒径が4μm以下のSi微粉末を加え混合した
ものを分散してスラリーとし、1600℃以上の耐熱性
を有するセラミックス長繊維をフィラーとしたプリプレ
グシートを作製し、脱気、積層した後、成形してグリー
ン成形体とし、さらに不活性雰囲気中で仮焼成体を得た
後、ホットプレス成形して必要に応じて分子量1000
以下の低分子量成分を含まない高分子量ポリカルボシラ
ンに有機溶媒の存在下、粒径4μm以下のSiCおよび
またはSi微粉末を加え混合分散スラリーを含浸、溶媒
除去、焼成を繰り返して緻密化する長繊維強化炭化ケイ
素複合材料の製造方法。
Description
合材料の製造方法に関し、特にマトリックスとしてポリ
カルボシラン、ビニル基含有シリコンポリマー、2種類
以上のSiC粉末を用いた高密度、高強度の長繊維強化
炭化ケイ素複合材料の製造方法に関する。
長繊維強化炭化ケイ素複合材料のマトリックス用プレセ
ラミックスポリマーとして、ポリカルボシランはきわめ
てすぐれたポリマーである。しかし、ポリカルボシラン
には、また次のような問題点もある。
ス雰囲気中で焼成すると分子量1000以下の低分子量
成分が揮発し、マトリックスのボイド(空隙)が多くな
る、あるいは発泡して、吹き出してしまうという問題が
ある。そこで、不融化として例えば、酸素不融化する
と、マトリックス中に酸素が混入され、最終的にSiO
2 となってマトリックスの耐熱性を低下させる原因とな
る。
に欠けるポリマーであるのでFRPのようなプリプレグ
シートの作製が困難なため、グリーン成形体の密度を上
げるのに難がある これは最終的に複合材の密度低下の原因になるので、十
分な強度を有する複合材を得るには密度を上げることが
必要である。即ち含浸、焼成を繰り返す緻密化工程が必
要であり、緻密化回数が5回以上と必然的に多くなる。
Siよりモル分子数が多いので、その焼成物もCが優勢
となり、SiCとしては耐酸化性が低くなる原因となつ
ていた。
にすぐれた長繊維強化炭化ケイ素複合材料の開発が望ま
れている。
で強化された炭化珪素を母相とする複合材料を製造する
方法において、有機ケイ素高分子と無機粉末の泥漿に無
機長繊維を混合し、有機珪素高分子の融解温度及び分解
温度に加熱保持した後に、高温で炭化珪素の耐熱化処理
をする繊維強化炭化珪素複合材料の製造方法が記載され
ている。この発明は高密度で強度と破壊靭性に優れた繊
維強化SiC複合材料を安価に製造する方法だが、さら
に1600℃以上の超耐熱性を要求される過酷な環境に
おいても使用可能なすぐれた繊維強化炭化ケイ素複合材
料が望まれていた。
み本発明者は高分子量ポリカルボシランを用いて、高密
度、高強度で1600℃以上の超耐熱性を要求される使
用環境においても、耐熱性、耐酸化性を示す優れた繊維
強化炭化ケイ素複合材料を製造する方法を提供する。
するため本発明者が提案するのは、分子量1000以下
の低分子量成分を含まない高分子量ポリカルボシランと
分子量10000以上のビニル基含有シリコンポリマー
とを有機溶媒の存在下、粒径の異なる2種類以上のSi
C粉末と必要に応じて粒径が4μm以下のSi微粉末を
加え混合分散スラリーとし、この混合分散スラリーと1
600℃以上の耐熱性を有するセラミックス長繊維をフ
イラーとしたプリプレグシートを作製し、脱気、積層し
た後、成形してグリーン成形体とし、さらに不活性雰囲
気中で焼成して仮焼成体を得た後、ホットプレス成形す
ることを特徴とする繊維強化炭化ケイ素複合材料の製造
方法である。さらに上記の製造方法においてホットプレ
ス成形した後、分子量1000以下の低分子量成分を含
まない高分子量ポリカルボシランに有機溶媒の存在下、
必要に応じて粒径4μm以下のSiCおよびまたはSi
微粉末を加え混合分散スラリーを含浸、溶媒除去、焼成
を繰り返して緻密化することを特徴とする長繊維強化炭
化ケイ素複合材料の製造方法である。
のプレセラミックポリマーとして分子量1000以下の
低分子量成分を含まない高分子量ポリカルボシランを用
いる。分子量が1000以下の低分子量ポリカルボシラ
ンを含むと、酸素架橋等の不融化をしないと焼成の際に
揮発、発泡してしまいボイド(空隙)の多いマトリック
スしか得られない。
にビニル基含有シロキサンポリマーと2種以上の粒径の
SiC粉末また必要に応じSi微粉末を加え混合したも
のをマトリックスとする。
ポリカルボシランの柔軟性に欠ける欠点を解消し、柔軟
性の高いプリプレグシートを作製するために用いるもの
で、分子量は10000以上である。分子量が1000
0以下では、十分な柔軟性が得られず好ましくない。
に用いるもので、2種類以上の粒径の異なる粉末を利用
することで効果をあげることができる。大きな粒子は単
繊維同志の接触を防ぎ、複合材中の強化繊維の分散性を
向上し、小さい粒子は、大きな粒子や繊維の空隙を埋め
るために用いる。粒径としては4〜3μmのSiC粉末
と1〜0.5μmのSiC粉末の2種を用いることが適
当である。
の過剰分と反応してSiC化して成形体のSiC純度を
高め耐酸化性を向上させるために用いる。Si微粉末の
粒径は1μm〜4μmであることが必要で、4μm以上
では単繊維間の分散が悪いので好ましくなく、1μm以
下では粒子同志が凝集し易くかつ表面積が大きいために
Si粒子の表面酸化皮膜がSiC化反応性を下げるとい
う不都合が生じる。
含有シロキサンポリマー、SiC粉末、Si微粉末をマ
トリックスとして用いるが、フィラーとして用いる繊維
は1600℃以上の耐熱性を有する超耐熱性セラミック
ス長繊維である。かかる繊維としては酸素含有率が1.
0重量%未満である炭化ケイ素繊維やSi粉末を使う時
には該炭化ケイ素繊維にBN及びSiCを被覆したもの
などが挙げられる。
ボシランに各種の成分を添加したマトリックスとフィラ
ーであるセラミックス繊維より、まずプリプレグシート
を作製する。このプリプレグシートはビニル基含有シロ
キサンポリマーが可塑剤として作用するので高い柔軟性
を有する。
加熱成形してグリーン成形体を得るが、このグリーン成
形体は高密度のものが得られる。
0℃で、N2 等の不活性雰囲気中で仮焼成して、仮焼成
体を得る。この仮焼成体は発泡や溶融による流れ出しは
生じず、十分ハンドリングが可能なものである。
温で脱気して、加熱成形し高密度に燒結することによ
り、本発明の繊維強化炭化ケイ素複合材料が得られる。
反応とほぼ同一の反応温度域で起こりかつ1度Siの溶
融過程を含むので、マトリックスの緻密化に寄与する。
また金属Si粉末の表面の酸化物等も上記反応温度域で
は、ポリカルボシランの炭素で還元されSiC化するの
で、より高いSiC純度が得られる。
材料は、そのままでも高強度であるが、マトリックスに
用いた分子量1000以下の低分子量成分を含まない高
分子量ポリカルボシランの有機溶媒の溶液に必要に応じ
て4μm以下のSiCおよび又はSi粒子の混合分散ス
ラリーを含浸後、溶媒除去1500℃以上で焼成し緻密
化することを繰り返し、より少ない処理回数(3〜4
回)で、きわめて高強度の複合材料が得られる。
材料は、密度が2.5〜2.8と高密度のものである。
また1600℃以上の高温下においても耐熱性、耐酸化
性を有する。
合材料のプレセラミックスポリマーとして優れたポリカ
ルボシランのもつ欠点を解消し、超耐熱性炭化ケイ素繊
維と組合わせ高強度、高密度の複合材料を得ることがで
きる。本発明の繊維強化炭化ケイ素複合材料は、160
0℃以上の超耐熱性を要求される環境においても耐熱
性、耐酸化性を有するもので、宇宙航空分野等できわめ
て有用である。
Claims (2)
- 【請求項1】分子量1000以下の低分子量成分を含ま
ない高分子量ポリカルボシランと分子量10000以上
のビニル基含有シリコンポリマーとを有機溶媒の存在
下、粒径の異なる2種類以上のSiC粉末と必要に応じ
て粒径が4μm以下のSi微粉末を加え混合分散スラリ
ーとし、この混合分散スラリーと1600℃以上の耐熱
性を有するセラミックス長繊維をフイラーとしたプリプ
レグシートを作製し、脱気、積層した後、成形してグリ
ーン成形体とし、さらに不活性雰囲気中で焼成して仮焼
成体を得た後、ホットプレス成形することを特徴とする
長繊維強化炭化ケイ素複合材料の製造方法。 - 【請求項2】請求項1においてホットプレス成形した
後、分子量1000以下の低分子量成分を含まない高分
子量ポリカルボシランに有機溶媒の存在下、必要に応じ
て粒径4μm以下のSiCおよびまたはSi微粉末を加
え混合分散スラリーを含浸、溶媒除去、焼成を繰り返し
て緻密化することを特徴とする長繊維強化炭化ケイ素複
合材料の製造方法。
Priority Applications (1)
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JP08351778A JP3140701B2 (ja) | 1996-12-12 | 1996-12-12 | 長繊維強化炭化ケイ素複合材料の製造方法 |
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JPH10167832A true JPH10167832A (ja) | 1998-06-23 |
JP3140701B2 JP3140701B2 (ja) | 2001-03-05 |
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CN115124360A (zh) * | 2022-06-27 | 2022-09-30 | 河北工业大学 | 一种碳纤维增韧陶瓷材料及其制备方法 |
-
1996
- 1996-12-12 JP JP08351778A patent/JP3140701B2/ja not_active Expired - Fee Related
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