JPH10167796A - モルタル又はコンクリートの製造方法 - Google Patents
モルタル又はコンクリートの製造方法Info
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- JPH10167796A JPH10167796A JP35237696A JP35237696A JPH10167796A JP H10167796 A JPH10167796 A JP H10167796A JP 35237696 A JP35237696 A JP 35237696A JP 35237696 A JP35237696 A JP 35237696A JP H10167796 A JPH10167796 A JP H10167796A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B28/00—Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
- C04B28/02—Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing hydraulic cements other than calcium sulfates
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
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- C04B2111/00—Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
- C04B2111/00474—Uses not provided for elsewhere in C04B2111/00
- C04B2111/00724—Uses not provided for elsewhere in C04B2111/00 in mining operations, e.g. for backfilling; in making tunnels or galleries
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- Preparation Of Clay, And Manufacture Of Mixtures Containing Clay Or Cement (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 トンネルの掘削等において、掘削作業の都合
によりコンクリートの練り置き時間が長くなっても、混
練直後に近いスランプを維持し、急結性や圧縮強度に対
する悪影響がないモルタル又はコンクリートの製造方法
を提供する。 【解決手段】 予め混練したモルタル又はコンクリート
に急結剤を添加して施工する覆工工法において、モルタ
ル又はコンクリートの混練時に、ポリカルボン酸又はそ
の塩を加えて混練するのみでなく、ポリカルボン酸のエ
ステル化物又はオキシカルボン酸塩の何れか、或いはそ
の両者を併用する。或いはポリカルボン酸のエステル化
物に代えてポリカルボン酸の一部をエステル化して使用
する。
によりコンクリートの練り置き時間が長くなっても、混
練直後に近いスランプを維持し、急結性や圧縮強度に対
する悪影響がないモルタル又はコンクリートの製造方法
を提供する。 【解決手段】 予め混練したモルタル又はコンクリート
に急結剤を添加して施工する覆工工法において、モルタ
ル又はコンクリートの混練時に、ポリカルボン酸又はそ
の塩を加えて混練するのみでなく、ポリカルボン酸のエ
ステル化物又はオキシカルボン酸塩の何れか、或いはそ
の両者を併用する。或いはポリカルボン酸のエステル化
物に代えてポリカルボン酸の一部をエステル化して使用
する。
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、急結性を要求され
る覆工モルタルや覆工コンクリートにおいて、スランプ
の経時変化を減少させ、急結剤を添加した後の急結性及
び硬化後の圧縮強度を損なわないモルタル又はコンクリ
ートの製造方法に関する。
る覆工モルタルや覆工コンクリートにおいて、スランプ
の経時変化を減少させ、急結剤を添加した後の急結性及
び硬化後の圧縮強度を損なわないモルタル又はコンクリ
ートの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、トンネル工事等における湿式吹付
工法は混練したモルタル又はコンクリートに施工直前に
急結剤を添加してきわめて短時間に凝結させている。現
実の作業現場においては、例えば、現場プラントを有す
る湿式吹付工法の場合には、掘削と同時にモルタル又は
コンクリートを練り始めるため、掘削状況によっては練
り置き時間が長くなり、実際2時間程度の練り置きは多
く経験される。多くの場合、混練したモルタル又はコン
クリートをホース等を用いて搬送し、施工直前に急結剤
と混合させるため、モルタルやコンクリートには適度な
流動性が要求され、スランプの低下は作業を困難にす
る。モルタルやコンクリートの流動性が不適切な場合に
は、搬送ホース内の閉塞、流動調整のための加水、急結
剤の凝結不足または増量などが発生し、施工したモルタ
ルやコンクリートの強度が低下しがちであった。
工法は混練したモルタル又はコンクリートに施工直前に
急結剤を添加してきわめて短時間に凝結させている。現
実の作業現場においては、例えば、現場プラントを有す
る湿式吹付工法の場合には、掘削と同時にモルタル又は
コンクリートを練り始めるため、掘削状況によっては練
り置き時間が長くなり、実際2時間程度の練り置きは多
く経験される。多くの場合、混練したモルタル又はコン
クリートをホース等を用いて搬送し、施工直前に急結剤
と混合させるため、モルタルやコンクリートには適度な
流動性が要求され、スランプの低下は作業を困難にす
る。モルタルやコンクリートの流動性が不適切な場合に
は、搬送ホース内の閉塞、流動調整のための加水、急結
剤の凝結不足または増量などが発生し、施工したモルタ
ルやコンクリートの強度が低下しがちであった。
【0003】最近の骨材事情の悪化に伴う単位水量の増
加対策、または高強度施工のため、水セメント比の低下
に伴う単位水量の低減のため、高性能セメント減水剤が
使用されるが、定評のあるナフタリンのスルホン酸ホル
マリン縮合物系又はメラミンのスルホン酸ホルマリン縮
合物系減水剤はスランプロスが大きく、急結剤の急結効
果を阻害するおそれもあった。これに対しポリカルボン
酸系の減水剤はスランプロスが少なく、急結性能を阻害
せず覆工工法に適した高性能セメント減水剤である。
加対策、または高強度施工のため、水セメント比の低下
に伴う単位水量の低減のため、高性能セメント減水剤が
使用されるが、定評のあるナフタリンのスルホン酸ホル
マリン縮合物系又はメラミンのスルホン酸ホルマリン縮
合物系減水剤はスランプロスが大きく、急結剤の急結効
果を阻害するおそれもあった。これに対しポリカルボン
酸系の減水剤はスランプロスが少なく、急結性能を阻害
せず覆工工法に適した高性能セメント減水剤である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポリカ
ルボン酸又はその塩系セメント減水剤を用いても1時間
以上の練り置きは不可能に近く、特に夏期においてはポ
リカルボン酸又はその塩系セメント減水剤のみではスラ
ンプ保持性能が不十分である現状から有効なスランプロ
ス防止対策が要求されていた。
ルボン酸又はその塩系セメント減水剤を用いても1時間
以上の練り置きは不可能に近く、特に夏期においてはポ
リカルボン酸又はその塩系セメント減水剤のみではスラ
ンプ保持性能が不十分である現状から有効なスランプロ
ス防止対策が要求されていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
することを目的とし、その構成は、予め混練したモルタ
ル又はコンクリートの混練時に急結剤を添加して施工す
る覆工工法において、モルタル又はコンクリートに、ポ
リカルボン酸又はその塩を加えて混練するのみでなく、
ポリカルボン酸のエステル化物又はオキシカルボン酸塩
の何れか、或いはその両者を併用する。或いはポリカル
ボン酸のエステル化物に代えてポリカルボン酸の一部を
エステル化して使用する。
することを目的とし、その構成は、予め混練したモルタ
ル又はコンクリートの混練時に急結剤を添加して施工す
る覆工工法において、モルタル又はコンクリートに、ポ
リカルボン酸又はその塩を加えて混練するのみでなく、
ポリカルボン酸のエステル化物又はオキシカルボン酸塩
の何れか、或いはその両者を併用する。或いはポリカル
ボン酸のエステル化物に代えてポリカルボン酸の一部を
エステル化して使用する。
【0006】すなわち、本発明は覆工工法の実施にあた
り、予めモルタルやコンクリートを混練する際に、ポリ
カルボン酸系又はポリカルボン酸塩系の混和剤のみでな
くポリカルボン酸のエステル化物又はオキシカルボン酸
塩を配合することによって、スランプロスの低下が顕著
に防止され、更に、ポリカルボン酸のエステル化物とオ
キシカルボン酸塩を併用することによってより好ましい
効果が得られること、且つ急結剤を添加した後の急結性
能や硬化後の圧縮強度には何ら悪影響がないことを確認
し、本発明を完成するに至った。
り、予めモルタルやコンクリートを混練する際に、ポリ
カルボン酸系又はポリカルボン酸塩系の混和剤のみでな
くポリカルボン酸のエステル化物又はオキシカルボン酸
塩を配合することによって、スランプロスの低下が顕著
に防止され、更に、ポリカルボン酸のエステル化物とオ
キシカルボン酸塩を併用することによってより好ましい
効果が得られること、且つ急結剤を添加した後の急結性
能や硬化後の圧縮強度には何ら悪影響がないことを確認
し、本発明を完成するに至った。
【0007】
【発明の実施の形態】急結剤とはセメントの水和反応を
著しく早め、凝結時間を短縮するために用いられるセメ
ント混和剤であり、無機塩系、セメント鉱物系、天然鉱
物系及び水ガラス系等に大別される。無機塩系急結剤と
してはアルミン酸塩及び/又は炭酸塩が挙げられ、セメ
ント鉱物系としてはカルシウムアルミネート類、及びカ
ルシウムサルホアルミネート類、更にこれに石こうや無
機塩系急結剤を添加したものも含まれる。セメント重量
に対する添加量は一般的には無機塩系の場合は3〜6重
量%、セメント鉱物系の場合は4〜30重量%、天然鉱
物系の場合は4〜10重量%である。
著しく早め、凝結時間を短縮するために用いられるセメ
ント混和剤であり、無機塩系、セメント鉱物系、天然鉱
物系及び水ガラス系等に大別される。無機塩系急結剤と
してはアルミン酸塩及び/又は炭酸塩が挙げられ、セメ
ント鉱物系としてはカルシウムアルミネート類、及びカ
ルシウムサルホアルミネート類、更にこれに石こうや無
機塩系急結剤を添加したものも含まれる。セメント重量
に対する添加量は一般的には無機塩系の場合は3〜6重
量%、セメント鉱物系の場合は4〜30重量%、天然鉱
物系の場合は4〜10重量%である。
【0008】本発明におけるポリカルボン酸又はその塩
とは、不飽和カルボン酸モノマーを一成分として含む共
重合体又はその塩であり、例えば、ポリオキシエチレン
モノアリルモノメチルエーテル、無水マレイン酸及びス
チレンの共重合体やポリオキシエチレンモノメチルエー
テル、アクリル酸やメタクリル酸塩の共重合体及びこれ
らの単量体と共重合可能な単量体から導かれた共重合体
などを挙げることができる。
とは、不飽和カルボン酸モノマーを一成分として含む共
重合体又はその塩であり、例えば、ポリオキシエチレン
モノアリルモノメチルエーテル、無水マレイン酸及びス
チレンの共重合体やポリオキシエチレンモノメチルエー
テル、アクリル酸やメタクリル酸塩の共重合体及びこれ
らの単量体と共重合可能な単量体から導かれた共重合体
などを挙げることができる。
【0009】ポリカルボン酸又はその塩の添加量は、混
練される又は混練されたモルタル又はコンクリートのセ
メント重量に対し、固形分換算で0.01〜0.6重量
%、好ましくは0.05〜0.4重量%である。この添
加量は吹付モルタル又はコンクリートの製造方法におい
ては、ポリカルボン酸又はその塩をミキサーに添加する
ことにより、一般的な強度から高強度施工における減水
性能と適度な流動性能が得られ、且つ急結剤添加による
凝結効果に影響を与えない範囲である。
練される又は混練されたモルタル又はコンクリートのセ
メント重量に対し、固形分換算で0.01〜0.6重量
%、好ましくは0.05〜0.4重量%である。この添
加量は吹付モルタル又はコンクリートの製造方法におい
ては、ポリカルボン酸又はその塩をミキサーに添加する
ことにより、一般的な強度から高強度施工における減水
性能と適度な流動性能が得られ、且つ急結剤添加による
凝結効果に影響を与えない範囲である。
【0010】ポリカルボン酸のエステル化物とは、上記
ポリカルボン酸又はその塩のカルボキシル基をエステル
化することにより得られる。エステルとしてはメチルエ
ステル、エチルエステル、i−プロピルエステル等のア
ルキルエステルが一般的であり、また、不飽和アルキル
エステルや高級アルコールや多価アルコールとのエステ
ルも使用される。モルタル又はコンクリート用の混練物
に、ポリカルボン酸又とその塩とポリカルボン酸のエス
テル化物を併用添加することにより混練したモルタル又
はコンクリートのスランプロスが顕著に低下し、1時間
以上練り置きしたモルタル又はコンクリートであっても
安心して覆工作業ができる程度の流動性である。ポリカ
ルボン酸のエステル化物の添加量は、セメントに対し固
形分換算で0.01〜0.2重量%、好ましくは0.0
2〜0.1重量%である。
ポリカルボン酸又はその塩のカルボキシル基をエステル
化することにより得られる。エステルとしてはメチルエ
ステル、エチルエステル、i−プロピルエステル等のア
ルキルエステルが一般的であり、また、不飽和アルキル
エステルや高級アルコールや多価アルコールとのエステ
ルも使用される。モルタル又はコンクリート用の混練物
に、ポリカルボン酸又とその塩とポリカルボン酸のエス
テル化物を併用添加することにより混練したモルタル又
はコンクリートのスランプロスが顕著に低下し、1時間
以上練り置きしたモルタル又はコンクリートであっても
安心して覆工作業ができる程度の流動性である。ポリカ
ルボン酸のエステル化物の添加量は、セメントに対し固
形分換算で0.01〜0.2重量%、好ましくは0.0
2〜0.1重量%である。
【0011】モルタル又はコンクリートを混練する際
に、水の一部として計量水と同時に又は混練中にミキサ
ーに、ポリカルボン酸又はその塩とポリカルボン酸のエ
ステル化物を各々又は混合して添加する方法が一般的で
ある。モルタル又はコンクリート用の混練物に、ポリカ
ルボン酸又はその塩とオキシカルボン酸塩を併用添加す
ることにより、混練したモルタル又はコンクリートのス
ランプロスが顕著に低下する。
に、水の一部として計量水と同時に又は混練中にミキサ
ーに、ポリカルボン酸又はその塩とポリカルボン酸のエ
ステル化物を各々又は混合して添加する方法が一般的で
ある。モルタル又はコンクリート用の混練物に、ポリカ
ルボン酸又はその塩とオキシカルボン酸塩を併用添加す
ることにより、混練したモルタル又はコンクリートのス
ランプロスが顕著に低下する。
【0012】オキシカルボン酸塩としては、グルコン酸
塩、乳酸、クエン酸塩、酒石酸塩、リンゴ酸塩等を挙げ
ることができ、一般にナトリウム塩、カリウム塩等のア
ルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアル
カリ土類金属塩が使用される。オキシカルボン酸塩の使
用量は、モルタルやコンクリート中のセメントの重量に
対し固形分換算で0.005〜0.2重量%、好ましく
は0.01〜0.1重量%である。しかしながら、オキ
シカルボン酸塩を0.2重量%以上添加すると、初期混
練時の流動性が若干低くなる。
塩、乳酸、クエン酸塩、酒石酸塩、リンゴ酸塩等を挙げ
ることができ、一般にナトリウム塩、カリウム塩等のア
ルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアル
カリ土類金属塩が使用される。オキシカルボン酸塩の使
用量は、モルタルやコンクリート中のセメントの重量に
対し固形分換算で0.005〜0.2重量%、好ましく
は0.01〜0.1重量%である。しかしながら、オキ
シカルボン酸塩を0.2重量%以上添加すると、初期混
練時の流動性が若干低くなる。
【0013】ポリカルボン酸又はその塩に加えるに、ポ
リカルボン酸のエステル化物とオキシカルボン酸塩を併
用することもできる。ポリカルボン酸のエステル化物と
オキシカルボン酸塩の両者を添加することによりスラン
プの経時変化は一段と減少し、混練後2時間以上経過し
ても湿式吹付工法のような適度な流動性が要求される工
法に使用することができる。しかも急結性に対しては悪
影響は全く認められない。本発明は急結性を要求される
現場において使用され、特にトンネル等の覆工工法にお
ける湿式吹付工法のモルタルやコンクリートに粉塵低減
剤及び/又はファイバーを混入したモルタルやコンクリ
ートにも使用することができる。
リカルボン酸のエステル化物とオキシカルボン酸塩を併
用することもできる。ポリカルボン酸のエステル化物と
オキシカルボン酸塩の両者を添加することによりスラン
プの経時変化は一段と減少し、混練後2時間以上経過し
ても湿式吹付工法のような適度な流動性が要求される工
法に使用することができる。しかも急結性に対しては悪
影響は全く認められない。本発明は急結性を要求される
現場において使用され、特にトンネル等の覆工工法にお
ける湿式吹付工法のモルタルやコンクリートに粉塵低減
剤及び/又はファイバーを混入したモルタルやコンクリ
ートにも使用することができる。
【0014】
【実施例】以下の実施例に用いた材料は次の通りであ
る。 セメント:秩父小野田普通ポルトランドセメント、比重
3.16 細骨材: 大井川水系産陸砂と千葉産陸砂を混合使用し
た。比重2.61、FM2.67 粗骨材: 青梅産砕石 最大寸法15mm、比重2.6
7 混和剤: (a)ポリカルボン酸系混和剤 ポリオキシエチレンモノアリルモノメチルエーテル、無
水マレイン酸及びスチレン共重合体を主成分とする水溶
液(デンカグレース社製、商品名、FTN−30) (b)ポリカルボン酸塩系混和剤 ポリオキシエチレンモノメチルエーテルとメタクリル酸
のカルシウム塩との共重合体を主成分とする水溶液(ポ
ゾリス物産社製、商品名、NT−1000) (c)ポリカルボン酸のエステル化物 ポリオキシエチレンモノアリルモノメチルエーテルと、
無水マレイン酸の共重合物とポリオキシエチレンモノメ
チルエーテルとのエステル化物の水溶液(日本油脂社
製、商品名、マリアリムEKM60K) (d)オキシカルボン酸塩 グルコン酸ナトリウム(藤沢薬品工業社製) 急結剤: (A) 商品名、ナトミックType−5(電気化学工
業社製、カルシウムアルミネート系急結剤) (B) 商品名、ナトミックType−10(電気化学
工業社製、カルシウムアルミネート系急結剤)
る。 セメント:秩父小野田普通ポルトランドセメント、比重
3.16 細骨材: 大井川水系産陸砂と千葉産陸砂を混合使用し
た。比重2.61、FM2.67 粗骨材: 青梅産砕石 最大寸法15mm、比重2.6
7 混和剤: (a)ポリカルボン酸系混和剤 ポリオキシエチレンモノアリルモノメチルエーテル、無
水マレイン酸及びスチレン共重合体を主成分とする水溶
液(デンカグレース社製、商品名、FTN−30) (b)ポリカルボン酸塩系混和剤 ポリオキシエチレンモノメチルエーテルとメタクリル酸
のカルシウム塩との共重合体を主成分とする水溶液(ポ
ゾリス物産社製、商品名、NT−1000) (c)ポリカルボン酸のエステル化物 ポリオキシエチレンモノアリルモノメチルエーテルと、
無水マレイン酸の共重合物とポリオキシエチレンモノメ
チルエーテルとのエステル化物の水溶液(日本油脂社
製、商品名、マリアリムEKM60K) (d)オキシカルボン酸塩 グルコン酸ナトリウム(藤沢薬品工業社製) 急結剤: (A) 商品名、ナトミックType−5(電気化学工
業社製、カルシウムアルミネート系急結剤) (B) 商品名、ナトミックType−10(電気化学
工業社製、カルシウムアルミネート系急結剤)
【0015】以下の実施例に用いた試験方法は次の通り
である。 (1)スランプ:JIS A1101「コンクリートの
スランプ試験方法」に準拠した。 なお、一定時間経過後のスランプの測定は、静置状態に
放置し、測定前にコンクリートの切り替しを行った。 (2)凝結時間:JIS A6402「コンクリート用
化学混和剤」附属書1コンクリートの凝結時間試験方法
に準拠して凝結の始発時間を測定した。なお、凝結時間
は急結剤を添加してからの経過時間である。 (3)圧縮強度:JIS A1132「コンクリートの
強度試験用供試体の作り方」及びJIS A1108
「コンクリートの圧縮強度試験方法」に準拠して測定し
た。 (4)プルアウト強度:プルアウト試験法に準拠して測
定した。 (5)コアー強度:吹付コンクリートをJIS A 1
107に準拠して測定した。 (6)フロー :JIS R5201「セメントの物理
試験方法」に示されるフローコーンを用い、モルタルを
詰めたフローコーンを引き上げた時の無振動によるモル
タルの広がりを測定した。
である。 (1)スランプ:JIS A1101「コンクリートの
スランプ試験方法」に準拠した。 なお、一定時間経過後のスランプの測定は、静置状態に
放置し、測定前にコンクリートの切り替しを行った。 (2)凝結時間:JIS A6402「コンクリート用
化学混和剤」附属書1コンクリートの凝結時間試験方法
に準拠して凝結の始発時間を測定した。なお、凝結時間
は急結剤を添加してからの経過時間である。 (3)圧縮強度:JIS A1132「コンクリートの
強度試験用供試体の作り方」及びJIS A1108
「コンクリートの圧縮強度試験方法」に準拠して測定し
た。 (4)プルアウト強度:プルアウト試験法に準拠して測
定した。 (5)コアー強度:吹付コンクリートをJIS A 1
107に準拠して測定した。 (6)フロー :JIS R5201「セメントの物理
試験方法」に示されるフローコーンを用い、モルタルを
詰めたフローコーンを引き上げた時の無振動によるモル
タルの広がりを測定した。
【0016】実施例1〜5及び比較例1〜2 水 180 Kg/m3 セメント 450 Kg/m3 細骨材 1030 Kg/m3 粗骨材 702 Kg/m3 の配合を用
いた。 したがって、水セメント比は40%、細骨材率は60%
であった。混和剤の種類及び添加量は表1に示す配合を
用い、混練水に溶かして添加した。混練直後から一定時
間経過後のスランプを測定し表1に併記した。
いた。 したがって、水セメント比は40%、細骨材率は60%
であった。混和剤の種類及び添加量は表1に示す配合を
用い、混練水に溶かして添加した。混練直後から一定時
間経過後のスランプを測定し表1に併記した。
【0017】
【表1】
【0018】急結剤使用による凝結時間試験は、表1に
示された練混ぜられた直後のコンクリートの一部を取
り、5mmの篩を用いてモルタル部分を分離した。練混
ぜ直後から30分経過後、急結剤を添加してJISモル
タルミキサーで20秒間練混ぜ、急結剤添加時間からの
凝結始発時間について測定し表2に示した。その結果、
急結剤(A)をコンクリート中のセメントの7重量%使
用した場合も、急結剤(B)をコンクリート中のセメン
トの10重量%使用した場合も凝結始発時間は45〜5
0秒の範囲にあり、何れも1分以内であり、有意の差は
認められなかった。また、コンクリートの圧縮強度とし
てベースコンクリート及び吹付コンクリートの圧縮強度
試験の結果を表2に示した。なお、吹付機はアリバ28
0を用い、吹付量4m3 /Hr、設定圧力4kg/cm
2 とし、急結剤添加機はナトムクリートPAC−150
を用いた。
示された練混ぜられた直後のコンクリートの一部を取
り、5mmの篩を用いてモルタル部分を分離した。練混
ぜ直後から30分経過後、急結剤を添加してJISモル
タルミキサーで20秒間練混ぜ、急結剤添加時間からの
凝結始発時間について測定し表2に示した。その結果、
急結剤(A)をコンクリート中のセメントの7重量%使
用した場合も、急結剤(B)をコンクリート中のセメン
トの10重量%使用した場合も凝結始発時間は45〜5
0秒の範囲にあり、何れも1分以内であり、有意の差は
認められなかった。また、コンクリートの圧縮強度とし
てベースコンクリート及び吹付コンクリートの圧縮強度
試験の結果を表2に示した。なお、吹付機はアリバ28
0を用い、吹付量4m3 /Hr、設定圧力4kg/cm
2 とし、急結剤添加機はナトムクリートPAC−150
を用いた。
【0019】
【表2】
【0020】表1及び表2より、コンクリート混和剤と
してポリカルボン酸系又はポリカルボン酸塩系混和剤を
加えるのみでなく、更にポリカルボン酸のエステル化物
又はオキシカルボン酸塩を混和した場合は、練混ぜ後の
コンクリートのスランプの経時変化が少なく、練り置き
時間が延長しても作業性に影響されない。しかも急結剤
を使用した場合の凝結時間や圧縮強度に対する悪影響は
全くない。更にポリカルボン酸又はその塩に、ポリカル
ボン酸のエステル化物とオキシカルボン酸を併用すると
本発明の効果は一層顕著である。
してポリカルボン酸系又はポリカルボン酸塩系混和剤を
加えるのみでなく、更にポリカルボン酸のエステル化物
又はオキシカルボン酸塩を混和した場合は、練混ぜ後の
コンクリートのスランプの経時変化が少なく、練り置き
時間が延長しても作業性に影響されない。しかも急結剤
を使用した場合の凝結時間や圧縮強度に対する悪影響は
全くない。更にポリカルボン酸又はその塩に、ポリカル
ボン酸のエステル化物とオキシカルボン酸を併用すると
本発明の効果は一層顕著である。
【0021】実施例6〜12及び比較例3 水 400 Kg/m3 セメント 1000 Kg/m3 細骨材 2500 Kg/m3 の配合を用
いた。 したがって、水セメント比は40%であった。モルタル
の練混ぜは、上記基本モルタル配合に表3に示す種類及
び量の混和剤を水溶液として配合し、温度30℃でJI
Sモルタルミキサーを用いた。混練直後及び一定時間経
過後のフローを測定し表3に併記した。
いた。 したがって、水セメント比は40%であった。モルタル
の練混ぜは、上記基本モルタル配合に表3に示す種類及
び量の混和剤を水溶液として配合し、温度30℃でJI
Sモルタルミキサーを用いた。混練直後及び一定時間経
過後のフローを測定し表3に併記した。
【0022】
【表3】
【0023】急結剤使用による凝結時間試験は、練混ぜ
直後から60分経過後のモルタルを使用し、セメントに
対し10重量%の急結剤(B)を添加してJISモルタ
ルミキサーで20秒間練混ぜ、急結剤添加時からの凝結
始発時間を測定し、試験結果を表3に併記した。表3よ
り、モルタルにおいてもポリカルボン酸系混和剤にポリ
カルボン酸のエステル化物又はオキシカルボン酸塩、更
にポリカルボン酸のエステル化物とオキシカルボン酸塩
を併用した場合は、フローの経時変化が少なく、急結剤
添加による凝結効果にも影響のない結果が得られる。
直後から60分経過後のモルタルを使用し、セメントに
対し10重量%の急結剤(B)を添加してJISモルタ
ルミキサーで20秒間練混ぜ、急結剤添加時からの凝結
始発時間を測定し、試験結果を表3に併記した。表3よ
り、モルタルにおいてもポリカルボン酸系混和剤にポリ
カルボン酸のエステル化物又はオキシカルボン酸塩、更
にポリカルボン酸のエステル化物とオキシカルボン酸塩
を併用した場合は、フローの経時変化が少なく、急結剤
添加による凝結効果にも影響のない結果が得られる。
【0024】
【発明の効果】本発明により、トンネルの掘削等におい
て、掘削作業の都合によりコンクリートの練り置き時間
が長くなっても、混練直後に近いスランプを維持し、急
結性及び硬化後の圧縮強度に対する悪影響がなく、掘削
作業に時間を要するような場合であっても効率的に覆工
作業を続行することができる。
て、掘削作業の都合によりコンクリートの練り置き時間
が長くなっても、混練直後に近いスランプを維持し、急
結性及び硬化後の圧縮強度に対する悪影響がなく、掘削
作業に時間を要するような場合であっても効率的に覆工
作業を続行することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C04B 22:08 24:26 24:06) 111:20
Claims (4)
- 【請求項1】 予め混練したモルタル又はコンクリート
に急結剤を添加して施工する覆工工法において、モルタ
ル又はコンクリートの混練時に、ポリカルボン酸又はそ
の塩と、ポリカルボン酸のエステル化物を配合すると共
に、ポリカルボン酸又はその塩の配合量がセメントに対
し、固形分換算で0.01〜0.6重量%であり、ポリカル
ボン酸のエステル化物の配合量がセメントに対し、固形
分換算で0.01〜0.2重量%であることを特徴とするモ
ルタル又はコンクリートの製造方法。 - 【請求項2】 予め混練したモルタル又はコンクリート
に急結剤を添加して施工する覆工工法において、モルタ
ル又はコンクリートの混練時に、ポリカルボン酸又はそ
の塩と、オキシカルボン酸塩を配合すると共に、ポリカ
ルボン酸又はその塩の配合量がセメントに対し、固形分
換算で0.01〜0.6重量%であり、オキシカルボン
酸塩の配合量がセメントに対し、固形分換算で0.005
〜0.2重量%であることを特徴とするモルタル又はコン
クリートの製造方法。 - 【請求項3】 予め混練したモルタル又はコンクリート
に急結剤を添加して施工する覆工工法において、モルタ
ル又はコンクリートの混練時に、ポリカルボン酸又はそ
の塩と、ポリカルボン酸のエステル化物と、オキシカル
ボン酸塩を配合すると共に、ポリカルボン酸又はその塩
の配合量がセメントに対し、固形分換算で0.01〜
0.6重量%であり、ポリカルボン酸のエステル化物の
配合量がセメントに対し、固形分換算で0.01〜0.
2重量%であり、オキシカルボン酸塩の配合量がセメン
トに対し、固形分換算で0.005〜0.2重量%であ
ることを特徴とするモルタル又はコンクリートの製造方
法。 - 【請求項4】 予め混練したモルタル又はコンクリート
に急結剤を添加して施工する覆工工法において、モルタ
ル又はコンクリートの混練時に、ポリカルボン酸又はそ
の塩のカルボキシル基の一部をエステル化した混和剤
と、オキシカルボン酸塩を配合すると共に、ポリカルボ
ン酸又はその塩のカルボキシル基の一部をエステル化し
た混和剤の配合量がセメントに対し、固形分換算で0.
02〜0.8重量%であり、オキシカルボン酸塩の配合
量がセメントに対し、固形分換算で0.005〜0.2
重量%であることを特徴とするモルタル又はコンクリー
トの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35237696A JPH10167796A (ja) | 1996-12-13 | 1996-12-13 | モルタル又はコンクリートの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35237696A JPH10167796A (ja) | 1996-12-13 | 1996-12-13 | モルタル又はコンクリートの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10167796A true JPH10167796A (ja) | 1998-06-23 |
Family
ID=18423653
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35237696A Pending JPH10167796A (ja) | 1996-12-13 | 1996-12-13 | モルタル又はコンクリートの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10167796A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009517308A (ja) * | 2005-10-14 | 2009-04-30 | ダブリュー・アール・グレイス・アンド・カンパニー−コネチカット | セメント質組成物のスランプ維持 |
-
1996
- 1996-12-13 JP JP35237696A patent/JPH10167796A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009517308A (ja) * | 2005-10-14 | 2009-04-30 | ダブリュー・アール・グレイス・アンド・カンパニー−コネチカット | セメント質組成物のスランプ維持 |
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