JPH10167767A - 撥水性ガラス - Google Patents

撥水性ガラス

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JPH10167767A
JPH10167767A JP33089496A JP33089496A JPH10167767A JP H10167767 A JPH10167767 A JP H10167767A JP 33089496 A JP33089496 A JP 33089496A JP 33089496 A JP33089496 A JP 33089496A JP H10167767 A JPH10167767 A JP H10167767A
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glass
silicon dioxide
alkoxysilane
water
layer
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JP33089496A
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Tatsuhiro Takahashi
辰宏 高橋
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EIDP Inc
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EI Du Pont de Nemours and Co
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C17/00Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating
    • C03C17/34Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with at least two coatings having different compositions
    • C03C17/42Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with at least two coatings having different compositions at least one coating of an organic material and at least one non-metal coating
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C2217/00Coatings on glass
    • C03C2217/40Coatings comprising at least one inhomogeneous layer
    • C03C2217/425Coatings comprising at least one inhomogeneous layer consisting of a porous layer

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高熱条件下で使用しても高い撥水性を維持で
きる撥水性ガラスの提供を目的とする。 【解決手段】 ガラスの少なくとも一つの面に形成され
た二酸化ケイ素を含有する層、二酸化ケイ素を含有する
多孔質層、または二酸化スズを含有する層と、該層上
に、(a)水に乳化された加水分解性アルコキシシラン
化合物と(b)親水親油バランス(HLB)値を有する
有効量の乳化剤と、を含有する反応性水性エマルジョン
を塗布乾燥することにより形成されたアルコキシシラン
含有層とを有することを特徴とする撥水性ガラス。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、撥水性ガラスに関
し、さらに詳しくはガラス表面にアルコキシシランを含
有する反応性水性エマルジョンを塗布するに先だって、
二酸化ケイ素を含有する層、二酸化ケイ素を含有する多
孔質層、または二酸化スズを含有する層を予め形成する
ことにより製造された、密着性および耐熱性に優れた撥
水性ガラスに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のウィンドガラスやサイドミラー
などに利用できる撥水性ガラスに対する種々の提案がな
されている。
【0003】ガラス基板表面に撥水性の透明被膜を形成
し、撥水性ガラスを製造する方法として、Si(OR)
4 で表されるシリコンアルコキシドと、アルコキシル基
の一部がフルオロアルキル基で置換された置換シリコン
アルコキシドと、アルコールと、水と、酸または塩基と
を混合した溶液を調製する溶液調製工程と、前記溶液を
ガラス基板表面に塗布して塗膜を形成する焼成工程と、
を順次に行うことを特徴とする製造方法が開発されてい
る(特開平4−338137号)。この製造方法では、
シリコンアルコキシドを含有する溶液に多量のアルコー
ルと酸が含有されているためその貯蔵性がよくないとい
う問題がある。
【0004】幅広いpHの範囲での貯蔵性に優れ、高い
反応性を有し、特別なキュアリング操作を必要とせず
に、基体に撥水撥油性を提供することができる優れた加
水分解性アルコキシシラン化合物のエマルジョンが開発
された(米国特許第5,550,184号)。このエマ
ルジョンは、ポリエステルやポリアミドのようなペンダ
ント活性水素基を有するポリマー基板、木、煉瓦、コン
クリート、石、ガラス、セラミックタイル、天然および
合成繊維、皮革などに塗布乾燥され、優れた撥水撥油性
を提供することができる。
【0005】しかしながら、このエマルジョンをガラス
板に塗布する場合にはさらなる密着性の改良が要求され
ており、また、電子レンジ、オーブントースター、およ
び魚焼きグリルの窓ガラスなどの調理器具の窓ガラス部
分のような高熱条件下で用いられるガラス板およびガラ
ス製品に塗布する場合には、高熱下においても優れた撥
水性を維持できるような改良が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、上
記課題を解決すべく、アルコキシシラン化合物を含有す
るエマルジョンをガラス表面に塗布乾燥することにより
形成されたアルコキシシラン含有層と、ガラス表面との
密着力を高め、さらに高熱条件下で使用しても高い撥水
性を維持することができる撥水性ガラスを提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明にもとづく撥水性ガラスは、ガラスの少なく
とも一つの面に形成された二酸化ケイ素を含有する層、
二酸化ケイ素を含有する多孔質層、または二酸化スズを
含有する層と、該層上に、(a)水に乳化された加水分
解性アルコキシシラン化合物、および(b)加水分解状
態に前記アルコキシシランを保ち、そして該加水分解さ
れたアルコキシシラン化合物の自己縮合を抑制するのに
十分に高い親水親油バランス(HLB)値を有する有効
量の乳化剤と、を含有する反応性水性エマルジョンを塗
布乾燥することにより形成されたアルコキシシラン含有
層とを有するものである。
【0008】さらに、本発明にもとづく撥水性ガラス
は、前記加水分解性アルコキシシラン化合物が、
【0009】
【化2】 Rf −(CH2p −Si{−(O−CH2 CH2n −OR′}3 (1) (Rf は炭素原子が3〜18個のパーフルオロアルキル
基であり、複数のR′は炭素原子が1〜3個の同一のも
しくは異なるアルキル基であり、p=2〜4、およびn
=2〜10である。)により表されるフルオロカーボン
シランの場合も含むものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の撥水性ガラスにおいて
は、アルコキシシラン含有層とガラス表面との密着力を
高めるために、ガラス板の少なくとも一つの面に二酸化
ケイ素を含有する層、二酸化ケイ素を含有する多孔質
層、または二酸化スズを含有する層を形成する。
【0011】市販の予備洗浄されたガラス板を用いる場
合にはそのまま使用することができるが、それ以外のガ
ラスを用いる場合には、1.0重量%の酸化第二セリウ
ム水溶液などを用いてガラスの表面が完全に濡れるまで
洗浄する。
【0012】二酸化ケイ素を含有する層は、適当な溶媒
に二酸化ケイ素を分散させ、公知の方法、例えば、ディ
ッピング法、スプレー法、スピンコート法などにより塗
布焼成して形成する。特に好ましいのは、ポリシラザン
溶液を1nm〜数ミクロンの層を形成するように塗布
し、空気中で200〜600℃において、10〜100
分間、焼成する方法である。
【0013】二酸化ケイ素を含有する多孔質層は、公知
のいかなる方法を用いて形成してもよく、具体的には、
ガラス板の表面をケイフッ化水素酸のシリカ過飽和水溶
液で処理する方法(特開昭57−166337号)、ケ
イ酸化物の原料溶液として数千と数十万の異なる平均分
子量を有する2種類の前駆体ゾルを混合した溶液を塗
布、焼成する方法(特開平5−147976号)、LP
D(Liquid Phase Deposition )法、およびガラス−有
機高分子ハイブリッドを用いて焼成することにより多孔
質層を形成する方法などが知られている。好ましい方法
は、LPD法、およびガラス−有機高分子ハイブリッド
を用いる方法である。
【0014】LPD法は、ケイフッ化水素酸の水溶液に
例えばシリカゲルなどの二酸化ケイ素を飽和させ、その
後ホウ酸水溶液を添加して得られた浸漬液にガラス板を
浸漬することにより、ガラス板の表面に二酸化ケイ素膜
を析出せしめる方法である。ガラス−有機高分子ハイブ
リッドを用いる方法は、有機高分子とケイ酸化合物とを
ゾル−ゲル反応の溶媒に溶かし、酸触媒でゾル−ゲル反
応を行ってガラス−有機高分子ハイブリッドを得る工程
と、この工程によって得られたガラス−有機高分子ハイ
ブリッドをガラス板の表面に塗布し、二酸化ケイ素が溶
融しない温度で有機高分子を焼成することにより多孔質
層を形成する工程とからなる。なお、ゾルーゲル反応に
よりガラス−有機高分子ハイブリッドを製造する代表的
な方法は特開平6−509131号に記載されている。
【0015】ガラス表面に形成される多孔質層の細孔
は、数10〜数1000nmであり、好ましくは、10
〜100nmである。この多孔質層の細孔は数が多いほ
どアルコキシシラン化合物が効果的に結合し、密着性が
良好な撥水性ガラスとなる。
【0016】二酸化スズを含有する層は、公知のいかな
る方法により形成してもよく、具体的には、ゾル−ゲル
反応を利用し塗布焼成する方法、四塩化スズを直接吹き
付ける方法などが挙げられるが、ガラス板の表面に四塩
化スズを直接吹き付け、空気中で300〜700℃で、
1〜10分間にわたり焼成する方法が好ましい。
【0017】ガラスの少なくとも一つの面に上記のいず
れかの方法で、二酸化ケイ素を含有する層、二酸化ケイ
素を含有する多孔質層、または二酸化スズを含有する層
を形成した後に、その層上に反応水性エマルジョンを塗
布乾燥する。二酸化ケイ素を含有する層、二酸化ケイ素
を含有する多孔質層、または二酸化スズを含有する層を
形成したガラス表面が完全に濡れていない場合には1.
0重量%の酸化第二セリウム水溶液などを用いてガラス
の表面が完全に濡れるまで洗浄した後に、反応水性エマ
ルジョンを塗布乾燥する。
【0018】これら、二酸化ケイ素を含有する層、二酸
化ケイ素を含有する多孔質層、または二酸化スズを含有
する層、に塗布する反応水性エマルジョンとしては、
(a)水に乳化された加水分解性アルコキシシラン化合
物、および(b)加水分解状態に前記アルコキシシラン
を保ち、そして該加水分解されたアルコキシシラン化合
物の自己縮合を抑制するのに十分に高いHLB値を有す
る有効量の乳化剤を含有する。このエマルジョンに含有
されるアルコキシシラン化合物は、水性媒体において容
易に乳化することができ、しかも安定に水中に存在でき
るようにシランへの十分な親水性を供する加水分解可能
基を有していなければならない。水性媒体において容易
に乳化することができるとは、乳化剤を用いて水性媒体
に容易に乳化できる場合も含む。
【0019】好ましいアルコキシシラン化合物は、
【0020】
【化3】 Rf −(CH2p −Si{−(O−CH2 CH2n −OR′}3 (1) で表され、Rf は炭素原子が3〜18個のパーフルオロ
アルキル基であり、複数のR′は炭素原子が1〜3個の
同一のもしくは異なるアルキル基であり、p=2〜4、
およびn=2〜10であるフルオロカーボンシランであ
る。さらに好ましくは、Rf は平均で8〜12個の炭素
原子を有する混合されたパーフルオロアルキル基であ
り、R′はメチルであり、p=2、およびn=2〜4で
ある。nが0または1では、安定な水性エマルジョンを
得ることができない。nが2であるフルオロカーボンシ
ランは、安定な水性エマルジョンを得るために乳化剤を
必要とする。nが3またはそれ以上であれば、乳化剤は
必要ではない。nが2であるとき、好ましいフルオロカ
ーボンシランは、パーフルオロアルキルエチルトリス
(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)シランであ
り、nが3であるとき、好ましいフルオロカーボンシラ
ンは、2−パーフルオロアルキルエチルトリス(2−
(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)
シランである。このようなフルオロカーボンシランは公
知の方法により製造される。2種以上のアルコキシシラ
ンを混合して使用してもよい。
【0021】本発明で使用される反応水性エマルジョン
は、加水分解状態に前記アルコキシシランを保ち、そし
て該加水分解されたアルコキシシラン化合物の自己縮合
を抑制するのに十分に高いHLB値を有する有効量の乳
化剤を含有する。加水分解状態とは、完全に加水分解さ
れている状態だけでなく、実質的に全体的に加水分解さ
れた状態をも含む。乳化剤は、アニオン型、カチオン
型、非イオン型、および両性型から選択することができ
る。好ましい乳化剤は、HLBの値が12より大きく、
さらに好ましくは16より大きい乳化剤である。12か
ら16のHLB値を有する乳化剤を使用する場合には、
安定なエマルジョンとするために、通常、非常に多量の
乳化剤を配合しなければならない。12より小さいHL
B値の乳化剤では本発明の好ましい組成の安定なエマル
ジョンを形成できない。上記のHLB値を満足すれば、
相溶性の2種以上の乳化剤を混合して用いてもよい。
【0022】非イオン型のHLB値は、米国のアトラス
社(現在ICIアメリカ社)のグリフィン氏により創案
された計算式などにより計算で求めることができるが、
アニオン型やカチオン型の場合は、今のところ計算によ
り求める方法がない。しかしながら、アトラス社ではH
LB値が変化すると乳化性が敏感に変化することに着目
して、標準の油の乳化実験によって実験的にHLB値を
決定する方法を確立して発表している。アトラス社以外
にもHLB値を実験的に決定する方法が確立されている
が、いずれの実験方法を採用してもアニオン型やカチオ
ン型のHLB値は16より大きくなる。
【0023】本発明において用いられる乳化剤として具
体的には、アルキルベンゼンスルホネート、線状アルキ
ルジフェニルエーテルジスルホネート、アルファ−オレ
フィンスルホネート、エトキシ化されたアルキルアルコ
ールエーテル、エトキシ化されたアルキルアルコールエ
ーテルスルフェート、エトキシ化されたアルキルフェノ
ール、エトキシ化されたアルキルフェノールエーテルス
ルフェート、エトキシ化されたパーフルオロアルキルア
ルカノール、C8-18アルキルトリメチルアンモニウム
塩、C8-18アルキルジメチルアンモニウム塩、エトキシ
化されたC8-18アミン塩、アルファ−トリメチルアミノ
脂肪酸ベタインとR″がHまたはアセチルであるRf
CH2 CH(OR″)CH2 N(CH32 CH2 CO
2 (分子内塩)型のパーフルオロアルキル両性界面活性
剤、およびRf −CH2 CH2 SCH2 CH(OH)C
2 N(CH33 +Cl−型の第四級塩などを挙げる
ことができる。
【0024】乳化剤は、顕著に不可逆性の自己縮合が起
こらなければ、予め乳化された水/加水分解性シラン混
合物に添加することができる。しかしながら、好ましく
は、水に乳化剤を溶かし、ついで標準的な撹拌技術によ
ってアルコキシシラン化合物にゆっくり添加することに
よりエマルジョンを調製する。そして、よく配合した
後、さらに撹拌してもあるいはしなくてもよいが、平衡
安定な組成物にするために72時間まで保持する。
【0025】エマルジョンは、通常、本質的に無色透明
である。
【0026】好ましいエマルジョン中の乳化剤の濃度
は、乳化剤およびシランの種類に応じて変化する。通
常、乳化剤の濃度はシランの重量に基づいて5から10
0重量%またはそれ以上である。乳化剤の好ましい濃度
は、10〜50重量%である。シランの濃度は、エマル
ジョンの全重量に基づいて、0.01〜50重量%であ
り、実用的には0.1〜25重量%である。
【0027】水性エマルジョンは、公知のいかなる方法
によっても塗布することができる。例えばディッピング
法、スプレー法、スピンコート法などにより塗布され、
1〜24時間にわたり乾燥される。乾燥工程を促進する
ために、加熱されてもよい。エマルジョンを塗布乾燥さ
れたガラスは、必要に応じて、乾燥後水で洗浄され、撥
水性に影響を及ぼすであろう残留の乳化剤を除去する。
【0028】エマルジョンは、顔料、殺生物剤、紫外線
吸収剤、および酸化防止剤などの添加剤を、エマルジョ
ンの特性に影響を及ぼさない範囲で含有することができ
る。
【0029】
【実施例】本発明を実施例を挙げて説明するが、本発明
は本実施例のみに限定されるものではない。
【0030】(実施例1〜6、比較例1〜2)フルオロ
カーボンシランエマルジョン(C817CH2 CH2
i(OCH2CH2 OCH2 CH2 OCH33 )10
重量%および表1の界面活性剤3重量%を含有するフル
オロシランエマルジョン水溶液10重量%をラウダ社製
のフィルムリフトFL−1(商品名)を用いてディッピ
ング引き下げ速度300mm/分、待ち時間30秒、引
き上げ速度10mm/分の条件下で、表1の種々のガラ
ス板にディップコートした。室温にてしばらく放置した
後、200℃のオーブンにて約1時間焼成し、試験片と
した。
【0031】得られた試験片に対する水の接触角を測定
し、その接触角度を0時間のデータとした。さらに、こ
の試験片を250℃の空気循環式オーブンに入れ、上か
らクリップでつるして試験片に均等に熱風が当たるよう
にセットした。200時間経過後に試験片をオーブンか
ら取り出し、表面に付着した埃や塵によるデータのばら
つきや誤差をなくすためにエタノールと純水をそれぞれ
含ませたキムワイプを用いて軽く表面を払拭し、ついで
乾燥窒素により表面の水を完全に除去した後、試験片に
対する水の接触角を測定し、その接触角度を200時間
経過後のデータとした。
【0032】表1中の各ガラス板および各界面活性剤は
次の通りである。
【0033】ソーダ石灰ガラス: JIS R3202
に分類されるソーダ石灰フロートガラスであり、スズが
含まれていない表面を用いた。
【0034】ARガラス: LPD法で作成された表面
に二酸化ケイ素の多孔質層が形成された低反射ガラス
(日本板硝子アビ社製) SiO2 コートガラス: ポリシラザン溶液(東燃株式
会社製)をディッピング法により上記のソーダ石灰ガラ
スに塗布した後、空気中で500℃にて約1時間焼成す
ることにより表面に二酸化ケイ素層を形成したガラス SnO2 コートガラス: 加熱された上記のソーダ石灰
ガラスに四塩化スズ溶液をスプレーを用いて塗布するこ
とにより表面に二酸化スズ層を形成したガラス ノニオン: C919−C64 O(CH2 CH2 O)
50H (HLB値18) カチオン: Rf CH2 CH2 SCH2 CH(OH)C
2 N(CH32 +Cl−(HLB値>20)
【0035】
【表1】
【0036】実施例1〜6と比較例1〜2とを比較する
と、ガラス表面に二酸化ケイ素の多孔質層、二酸化ケイ
素層、または二酸化スズ層を形成した後に、本発明のフ
ルオロカーボンシランエマルジョン水溶液を塗布したガ
ラス表面は優れた高熱条件下で使用しても優れた撥水性
を維持できることがわかる。特に、実施例1および2の
二酸化ケイ素の多孔質層を形成したガラスは、高熱条件
下に曝す前の撥水性も比較例1および2よりも優れてい
ることがわかる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によりガラ
ス表面とアルコキシシラン化合物との密着力を高め、さ
らに高熱条件下で使用しても高い撥水性を維持すること
ができる撥水性ガラスを提供することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラスの少なくとも一つの面に形成され
    た二酸化ケイ素を含有する層、二酸化ケイ素を含有する
    多孔質層、または二酸化スズを含有する層と、 該層上に (a)水に乳化された加水分解性アルコキシシラン化合
    物と、 (b)加水分解状態に前記アルコキシシランを保ち、そ
    して該加水分解されたアルコキシシラン化合物の自己縮
    合を抑制するのに十分に高い親水親油バランス(HL
    B)値を有する有効量の乳化剤と、を含有する反応性水
    性エマルジョンを塗布乾燥することにより形成されたア
    ルコキシシラン含有層とを有することを特徴とする撥水
    性ガラス。
  2. 【請求項2】 前記加水分解性アルコキシシラン化合物
    は、 【化1】 Rf −(CH2p −Si{−(O−CH2 CH2n −OR′}3 (1) (Rf は炭素原子が3〜18個のパーフルオロアルキル
    基であり、複数のR′は炭素原子が1〜3個の同一のも
    しくは異なるアルキル基であり、p=2〜4、およびn
    =2〜10である。)により表されるフルオロカーボン
    シランであることを特徴とする請求項1に記載の撥水性
    ガラス。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003534439A (ja) * 2000-05-19 2003-11-18 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー エマルジョンおよび撥水性組成物
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JP2013520368A (ja) * 2010-02-22 2013-06-06 アイティーダブリュ シーシーアイピー ホールディングス エルエルシー フロントガラス処理剤とワイパーブレードとの組合せ

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