JPH10167081A - ステアリングホイール芯金とその製造方法 - Google Patents

ステアリングホイール芯金とその製造方法

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Publication number
JPH10167081A
JPH10167081A JP33212296A JP33212296A JPH10167081A JP H10167081 A JPH10167081 A JP H10167081A JP 33212296 A JP33212296 A JP 33212296A JP 33212296 A JP33212296 A JP 33212296A JP H10167081 A JPH10167081 A JP H10167081A
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JP
Japan
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boss
steering shaft
steering wheel
die
wheel core
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP33212296A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Takamori
哲也 高森
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Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋼製のボスを配置させたダイカスト金属製と
しても、製造工数・製造コストを低減することができる
ステアリングホイール芯金を提供すること。 【解決手段】 ボス部12に、ステアリングシャフト1
を下方から挿入させて、シャフト1の上端の雄ねじ部4
にナット6を螺合させることにより、ステアリングシャ
フト1と連結される組付孔23が設けられる。組付孔2
3の部位には、鋼製のボス19が配置される。ボス19
は、組付孔23の下部側内周面を構成するように、ステ
アリングシャフト1の先細りのテーパ面2aに対応した
テーパ面20aを内周に有して、ダイカスト金属製の部
位16に嵌合される。組付孔23の上部側周囲には、ス
テアリングシャフト1との連結時にナット下面6aとボ
ス上端面19aとで挟持されるダイカスト金属製の挟持
部14が配置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイカスト鋳造に
よって形成されるダイカスト金属製の軽量なステアリン
グホイール芯金とその製造方法に関し、特に、ステアリ
ングシャフトと連結される部分に、鋼製のボスが配置さ
れているステアリングホイール芯金とその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、ダイカスト鋳造により製造される
アルミニウム合金やマグネシウム合金等のダイカスト金
属製のステアリングホイール芯金は、特開平8−108
258号公報に記載されているように、ステアリングシ
ャフトとの連結部分の強度を確保するために、鋼製で略
円筒状のボスを埋設させていた。
【0003】このボスは、ステアリングシャフトとの組
付孔の全長にわたって配置され、内周面の下部に、ステ
アリングシャフトのテーパ面に対応する上方絞りのテー
パ面が形成されるとともに、内周面の上部に、ステアリ
ングシャフトのセレーションに対応するセレーションが
形成されていた。
【0004】さらに、ボスの外周面における上下方向の
略中間部位には、ダイカスト金属製の部位からの抜け止
めと、その部位との相対的な回り止めを図るために、六
角柱状等の異形で突出する膨出部が形成されていた。
【0005】そして、従来のステアリングホイール芯金
の製造は、ダイカスト鋳造する鋳造型に、ボスをインサ
ートとしてセットし、型締め後に溶融したダイカスト金
属を注入して、ステアリングホイール芯金を製造してい
た。
【0006】なお、ステアリングホイール芯金とステア
リングシャフトとにテーパ面を設ける理由は、ステアリ
ングシャフトをナット止めしてステアリングホイール芯
金と連結させる際、ナットを締結することにより、ステ
アリングシャフトのテーパ面の部位が、ステアリングホ
イール芯金における組付孔のテーパ面の部位に、クサビ
のように打ち込まれて、回転トルクの伝達力を高めて、
連結させることができることとなるからである。
【0007】また、ステアリングホイール芯金では、鋼
製のボスを設けることなく、全てをダイカスト金属から
形成しようとする場合、ステアリングシャフトのテーパ
面と対応するテーパ面が、ダイカスト金属製として軟ら
かいことから、ステアリングシャフトとの連結時に拡径
し易い。そして、ステアリングホイール芯金のテーパ面
が拡径すれば、ステアリングシャフトに対して、ステア
リングホイール芯金が、拡径した寸法に比べて大きく沈
み込む態様となって、確実に連結させ難くなっていた。
この場合、ステアリングホイール芯金とステアリングシ
ャフトとの対応するテーパ面相互をステアリングシャフ
トの軸方向と直交する方向に近付けるように深い角度で
形成すれば、ステアリングホイール芯金のテーパ面が拡
径しても、ステアリングシャフトに対するステアリング
ホイール芯金の沈み込みが大きくならず、ステアリング
ホイール芯金のステアリングシャフトとの連結強度を高
めることができる。しかし、このような構成では、ステ
アリングシャフト自体を変更する必要が生じ、ステアリ
ングホイール芯金自体の改良で対処できなくなってしま
う。その結果、従来の軽量化を図れるダイカスト金属製
のステアリングホイール芯金では、ステアリングシャフ
トとの連結部位に鋼製のボスを配置させて構成してい
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の鋼製の
ボスを配置させたステアリングホイール芯金では、製造
時、予め、鋼製のボスを鍛造等によって製造し、そのボ
スをダイカスト鋳造型にセットして製造することとなっ
ていた。
【0009】すなわち、ダイカスト鋳造において、型開
き時、離型剤の塗布等の他に、ボスをセットする必要が
生じ、型開き時の時間が長くなって、ステアリングホイ
ール芯金の鋳造の1サイクルに時間がかかり、ステアリ
ングホイール芯金の製造工数・製造コストを上昇させる
要因となっていた。
【0010】また、ボスをインサートとして鋳造型にセ
ットすることから、ボスの端面や内周側等へ溶融したダ
イカスト金属が侵入しないようにバリ切りを確実にする
ために、型締めの圧力を高くする必要が生じ、その結
果、鋳造型の寿命を短くして、ステアリングホイール芯
金の製造コストの上昇の要因の一つとなっていた。
【0011】さらに、ボスの長さにバラツキがあれば、
ボスの端面にバリが発生する場合が生じ、その場合に
は、バリ取り等の後処理が増え、これまた、製造工数・
製造コストの上昇を招いていた。
【0012】さらにまた、従来のステアリングホイール
芯金では、ボスが、その外周面における上下方向の略中
間部位に、膨出部を必要としていたことから、ボスの製
造に手間がかかり、ステアリングホイール芯金の製造工
数や製造コストの上昇の一因となっていた。
【0013】本発明は、上述の課題を解決するものであ
り、鋼製のボスを配置させたダイカスト金属製として
も、製造工数・製造コストを低減することができるステ
アリングホイール芯金とその製造方法を提供することを
目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係るステアリン
グホイール芯金は、円環状のリング部、該リング部の中
央に配置されるボス部、及び、前記リング部とボス部と
を連結するスポーク部、を備えて構成されるダイカスト
金属製として、前記ボス部に、ステアリングシャフトを
下方から挿入させて、該ステアリングシャフトの上端の
ねじ部にねじ部材を螺合させることにより、前記ステア
リングシャフトと連結される組付孔が設けられ、該組付
孔の部位に鋼製のボスが配置されているステアリングホ
イール芯金であって、前記ボスが、前記組付孔の下部側
内周面を構成するように、前記ステアリングシャフトの
先細りのテーパ面に対応したテーパ面を内周に有して、
前記ダイカスト金属製の部位に嵌合され、前記組付孔の
上部側周囲に、前記ステアリングシャフトとの連結時に
前記ねじ部材の下面と前記ボスの上端面とで挟持される
ダイカスト金属製の挟持部が配置されていることを特徴
とする。
【0015】本発明に係るステアリングホイール芯金の
製造方法は、円環状のリング部、該リング部の中央に配
置されるボス部、及び、前記リング部とボス部とを連結
するスポーク部、を備えるダイカスト金属製として、前
記ボス部に、ステアリングシャフトを下方から挿入させ
て、該ステアリングシャフトの上端のねじ部にねじ部材
を螺合させることにより、前記ステアリングシャフトと
連結される組付孔が設けられ、該組付孔の部位に鋼製の
ボスが配置され、該ボスが、前記組付孔の下部側内周面
を構成するように、前記ステアリングシャフトの先細り
のテーパ面に対応したテーパ面を内周に有するステアリ
ングホイール芯金の製造方法であって、前記組付孔の上
部側周囲に、前記ステアリングシャフトとの連結時に前
記ねじ部材の下面と前記ボスの上端面とで挟持される挟
持部を配置させるとともに、該挟持部の下部側に前記ボ
スを嵌合可能な嵌合部を配置させて、ダイカスト金属製
の芯金本体をダイカスト鋳造し、前記芯金本体の嵌合部
に前記ボスを嵌合させて製造することを特徴とする。
【0016】前記挟持部と前記ステアリングシャフトと
には、前記ねじ部材の緩み時の前記挟持部と前記ステア
リングシャフトとの相対的な回り止めを可能とする係合
部を形成することが望ましい。
【0017】また、前記ボスの内周面における前記テー
パ面の上部には、前記テーパ面の上端の内径と等しいか
若しくは広がった挿通孔を、形成することが望ましい。
【0018】
【発明の効果】本発明に係るステアリングホイール芯金
では、ステアリングシャフトと連結させる際、組付孔の
下方からステアリングシャフトを挿入させて、組付孔か
ら突出したステアリングシャフトの上端のねじ部にねじ
部材を螺合させれば、ボス内周面のテーパ面とステアリ
ングシャフトのテーパ面とが相互に圧接されて、組付孔
の上部側周囲におけるダイカスト金属製の挟持部が、ね
じ部材の下面とボスの上端面とで挟持される。
【0019】この連結時、ねじ部材の締結力を強くして
も、挟持部におけるねじ部材下面とボス上端面とで挟持
される面積を予め広くするように構成しておけば、挟持
部に加わる単位面積当りの圧縮応力を小さくすることが
できるため、挟持部が軟らかいダイカスト金属製として
いても、ステアリングホイール芯金のステアリングシャ
フトに対する沈み込みを抑えることができ、ステアリン
グホイール芯金をステアリングシャフトに確実に連結す
ることができる。
【0020】また、ステアリングシャフトと連結したス
テアリングホイール芯金では、リング部からのトルク
は、ボスとダイカスト金属製の部位(嵌合部)との嵌合
面を経て、ボスのテーパ面から、ステアリングシャフト
のテーパ面に支障無く伝達することができる。
【0021】さらに、挟持部があることから、ステアリ
ングシャフトをねじ部材で止めすれば、ステアリングシ
ャフトからステアリングホイール芯金の抜けることを防
止することもできる。
【0022】そして、本発明に係るステアリングホイー
ル芯金の製造方法では、ボスを鍛造等で製造し、ダイカ
スト金属製の部位である芯金本体をダイカスト鋳造して
製造して、ボスをダイカスト金属製部位の所定部位(嵌
合部)に圧入すれば、製造することができる。
【0023】すなわち、ダイカスト鋳造時には、ボスを
インサートとしてセットしなくとも良いため、型の開い
ている時間を短くすることができ、鋳造サイクルを短縮
することができる。
【0024】そのため、本発明に係るステアリングホイ
ール芯金とその製造方法では、ボスの圧入作業が増加す
るものの、鋳造サイクルの時間短縮が大きく寄与して、
製造工数・製造コストの低減を図ることができる。
【0025】さらに、鋳造時、ボスをインサートとして
鋳造型にセットする訳ではないことから、ボスでのバリ
切りを考慮しなくとも良く、その結果、ボスのバリ取り
作業が無くなり、また、鋳造型の型締めの圧力を高くし
なくとも良くなって、鋳造型の寿命が長くなり、ステア
リングホイール芯金の製造コストを低減させることに寄
与できる。
【0026】さらにまた、本発明に係るステアリングホ
イール芯金の鋼製のボスは、ダイカスト金属製の部位に
対して、嵌合結合されて回り止めされ、また、ステアリ
ングシャフトとの連結時にダイカスト金属製の部位から
の抜け止めが図られることから、従来のように、外周面
の略中間部位に膨出部を設けなくとも良くなるため、容
易に鍛造等で製造することができ、ステアリングホイー
ル芯金の製造工数・製造コストの低減に寄与できる。
【0027】したがって、本発明に係るステアリングホ
イール芯金とその製造方法では、鋼製のボスを配置させ
たダイカスト金属製のステアリングホイール芯金として
も、ステアリングシャフトとの連結強度を低下させるこ
となく、製造工数・製造コストを低減することができ
る。
【0028】そして、挟持部とステアリングシャフトと
に、ねじ部材の緩み時の挟持部とステアリングシャフト
との相対的な回り止めを可能とする係合部を形成すれ
ば、ねじ部材が緩んでも、係合部相互の係合により、リ
ング部からのトルクをステアリングシャフトへ伝達する
ことができる。また、このような係合部の構成では、ス
テアリングシャフトに対応させて挟持部の内周にセレー
ションや非円形孔等を設けることとなるが、挟持部の係
合部は、ダイカスト鋳造でステアリングホイール芯金の
製造時に一体的に形成できるため、ステアリングホイー
ル芯金の製造コストの上昇を抑えることができる。
【0029】また、ボスの内周面におけるテーパ面の上
部に、テーパ面の上端の内径と等しいか若しくは広がっ
た挿通孔を、形成するように構成する場合には、ボスの
内周面の全長にわたって、テーパ面を形成する場合に比
べ、挿通孔の形成部位を簡単なトリミングや打抜き加工
等で対処でき、上端部側の精度管理が容易となることか
ら、ボスの製造が容易となる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。
【0031】第1実施形態のステアリングホイール芯金
W1は、図3に示すように、円環状のリング部10、リ
ング部10の中央に配置されるボス部12、及び、リン
グ部10とボス部12とを連結する4本のスポーク部1
1、を備えて構成されたアルミニウム合金やマグネシウ
ム合金等の軽合金からなるダイカスト金属製としてい
る。
【0032】ボス部12は、図1〜3に示すように、ス
テアリングシャフト1を下方から挿入させて、ステアリ
ングシャフト1の上端に設けられたねじ部としての雄ね
じ部4にねじ部材としてのナット6を螺合させることに
より、ステアリングシャフト1と連結される組付孔23
を備えている。
【0033】なお、ステアリングシャフト1は、上端に
雄ねじ部4を備え、雄ねじ部4の下方に、係合部として
のセレーション3を備え、セレーション3の下方に、下
方に向かうにつれて直径を拡径させるテーパ面2aを有
したテーパ部2を備えて構成されている。テーパ面2a
のステアリングシャフト1の軸方向からの角度は、8°
程度としている。
【0034】そして、ボス部12の組付孔23の下部側
内周面には、鋼製のボス19が嵌合されて配置されてお
り、ボス部12は、ダイカスト金属製のダイカスト部1
3と、鋼製のボス19と、の二種類の材料から構成され
ている。なお、ステアリングホイール芯金W1の全体か
ら見れば、ダイカスト金属製のリング部10・スポーク
部11・ダイカスト部13を備えた芯金本体18と、鋼
製のボス19と、の二種類の材料から構成されることに
もなる。
【0035】ボス19は、略円筒状として、内周面に、
組付孔23の下部の内周面を構成できるように、下方か
ら順にテーパ孔20と挿通孔21と、を備えて構成され
ている。テーパ孔20は、ステアリングシャフト1のテ
ーパ面2aと対応するテーパ面20aを備え、挿通孔2
1は、テーパ孔20の上端の内径と等しいストレート面
21をテーパ面20aから連続させるように配置させる
とともに、ボス19の上端側に、ストレート面21aか
ら拡径する拡径面21bを配置させて構成されている。
【0036】なお、ボス19の上端面19aの厚さ(肉
厚)は、ステアリングシャフト1との連結時にナット下
面6aとボス上端面19aとで挟持する際、後述する挟
持部14に作用する圧縮応力を低減できるように、5mm
程度以上設けることが望ましい。勿論、ナット6も、ボ
ス19の上端面19aと同程度の外径となるものを使用
することが望ましい。
【0037】ダイカスト部13は、上部に配置される挟
持部14と、下部に配置される嵌合部16と、から構成
されている。
【0038】挟持部14は、組付孔23の上部側周囲を
構成して、ステアリングシャフト1との連結時にナット
6の下面6aとボス19の上端面19aとで挟持される
部位となる。また、挟持部14の組付孔23の構成部位
には、ステアリングシャフト1のセレーション3と対応
した係合部としてのセレーション15が形成されてい
る。
【0039】嵌合部16は、ボス19を嵌合させる嵌合
孔17を備えて構成されている。嵌合孔17は、円形に
開口して、上方に向かうつれて内径を若干狭めるよう
に、組付孔23の軸方向に沿って、1〜2°程度、上狭
まりのテーパ状としている。勿論、ボス19の外周形状
も、嵌合孔17に対応した形状としている。そして、嵌
合孔17のボス19に対する締代は、0.05〜0.1
mmとしている。
【0040】第1実施形態のステアリングホイール芯金
W1の製造について説明すると、予め、ボス19と、リ
ング部10・スポーク部11・及びボス部12のダイカ
スト部13からなる芯金本体18と、を製造しておく。
【0041】すなわち、図4の上段に示すように、鋼製
のボス素材Sを、鍛造によって、まず、アのように一次
加工し、ついで、イのように後方押出しの二次加工を行
ない、さらに、パンチによる三次加工を行なって、テー
パ面20aとストレート面21aとを賦形し、その後、
エのようにトリミングや打抜き加工して、拡径面21b
を賦形して、ボス19を製造する。なお、このような鍛
造による製造の方が、ボス19の強度・製造工数・コス
ト等の見地から望ましいが、勿論、ボス素材Sから切削
加工によってボス19を製造しても良い。
【0042】また、図4の下段に示すように、ダイカス
ト鋳造により、芯金本体18を製造する。なお、実施形
態の場合には、ボス部12のダイカスト部13における
セレーション15と嵌合孔17との境界部位に、セレー
ション15と嵌合孔17との内周形状を容易に鋳造でき
るように、薄板25を設けて分離して鋳造し、鋳造後、
薄板25をトリミングで除去して、芯金本体18を製造
している。
【0043】そして、芯金本体18の嵌合孔17にボス
19を嵌合させれば、ステアリングホイール芯金W1を
製造することができる。
【0044】なお、ステアリングホイール芯金W1を製
造した後には、リング部10やスポーク部11に被覆層
を設け、ボス部12の上下にエアバッグ装置やロアカバ
ー等を設けて、ステアリングホイールを製造し、車両の
ステアリングシャフト1にナット6止めして連結するこ
ととなる。
【0045】そして、このようなステアリングホイール
芯金W1では、ステアリングシャフト1と連結させる
際、組付孔23の下方からステアリングシャフト1を挿
入させて、組付孔23から突出したステアリングシャフ
ト1の雄ねじ部4にナット6を螺合させれば、ボス19
のテーパ面20aとステアリングシャフト1のテーパ面
2aとが相互に圧接されて、組付孔23の上部側周囲に
おけるダイカスト金属製の挟持部14が、ナット下面6
aとボス上端面19aとで挟持される。
【0046】この連結時、ナット6の締結力を強くして
も、挟持部14におけるナット下面6aとボス上端面1
9aとで挟持される面積が予め広くなるように設定され
ており、挟持部14に加わる単位面積当りの圧縮応力を
小さくすることができるため、挟持部14が軟らかいダ
イカスト金属製としていても、ステアリングホイール芯
金W1のステアリングシャフト1に対する沈み込みを抑
えることができ、ステアリングホイール芯金W1をステ
アリングシャフト1に確実に連結することができる。
【0047】また、ステアリングシャフト1と連結した
ステアリングホイール芯金W1では、リング部10から
のトルクは、ボス19とダイカスト金属製の嵌合部16
との嵌合面(ボス19の外周面と嵌合孔17の内周面)
を経て、ボス19のテーパ面20aから、ステアリング
シャフト1のテーパ面2aに支障無く伝達することがで
きる。
【0048】さらに、挟持部14があることから、ステ
アリングシャフト1をナット6止めすれば、ステアリン
グシャフト1からステアリングホイール芯金W1が抜け
ることも無い。
【0049】そして、実施形態のステアリングホイール
芯金W1は、ボス19を鍛造等で製造し、ダイカスト金
属製の芯金本体18をダイカスト鋳造して製造して、ボ
ス19を芯金本体18の嵌合孔17に圧入すれば、製造
することができて、芯金本体18のダイカスト鋳造時、
ボス19をインサートとしてセットしなくとも良いこと
から、鋳造型の開いている時間を短くすることができ、
鋳造サイクルを短縮することができる。そのため、ステ
アリングホイール芯金W1では、ボスの圧入作業が増加
するものの、鋳造サイクルの時間短縮が大きく寄与し
て、製造工数・製造コストの低減を図ることができる。
【0050】さらに、芯金本体18の鋳造時、ボス19
をインサートとして鋳造型にセットする訳ではないこと
から、ボス19でのバリ切りを考慮しなくとも良く、そ
の結果、ボス19のバリ取り作業が無くなり、また、鋳
造型の型締めの圧力を高くしなくとも良くなって、鋳造
型の寿命が長くなり、ステアリングホイール芯金W1の
製造コストを低減させることに寄与できる。
【0051】さらにまた、実施形態のステアリングホイ
ール芯金W1のボス19は、ダイカスト金属製の嵌合部
16に対して、嵌合結合されて回り止めされ、また、ス
テアリングシャフト1との連結時にダイカスト金属製の
ダイカスト部13からの抜け止めが図られることから、
従来のように、外周面の略中間部位に膨出部を設けなく
とも良くなるため、容易に鍛造等で製造することがで
き、ステアリングホイール芯金W1の製造工数・製造コ
ストの低減に寄与できる。
【0052】したがって、実施形態のステアリングホイ
ール芯金W1とその製造方法では、鋼製のボス19を配
置させたダイカスト金属製としても、ステアリングシャ
フト1との連結強度を低下させることなく、製造工数・
製造コストを低減(1割程度)することができる。
【0053】そして、実施形態では、挟持部14とステ
アリングシャフト1とに、ナット6の緩み時の挟持部1
4とステアリングシャフト1との相対的な回り止めを可
能とする係合部として、セレーション15・3が形成さ
れている。そのため、ナット6が緩んでも、セレーショ
ン15・3相互の係合により、リング部10からのトル
クをステアリングシャフト1へ伝達することができる。
【0054】さらに、実施形態の場合、挟持部14の係
合部としてのセレーション15は、ダイカスト鋳造で芯
金本体18の製造時に同時に一体的に形成しているた
め、一層、ステアリングホイール芯金W1の製造コスト
の上昇を抑えることができる。勿論、この効果は奏しな
いものの、芯金本体18の鋳造後に、セレーション15
をブローチ加工等で形成しても良い。
【0055】なお、実施形態では、係合部として、セレ
ーション15・3を例示したが、図5・6の第2実施形
態のステアリングホイール芯金W2に示すように、ステ
アリングシャフト1に対応させて、挟持部14の内周
に、丸孔の内周面に軸方向に沿って全長にわたる平坦面
を設けた孔35や、あるいは、多角孔、楕円孔、長円孔
等の非円形孔を設けて対処しても良い。勿論、これらの
場合も、芯金本体18を鋳造する際、非円形孔を同時に
一体的に形成することが望ましい。ちなみに、第2実施
形態のステアリングホイール芯金W2では、第1実施形
態と同様な部材には同一符号が付してあり、それらの説
明は省略する。
【0056】また、実施形態のステアリングホイール芯
金W1では、ボス19の内周面におけるテーパ面20a
の上部に、テーパ面20aの上端の内径と等しいストレ
ート面21aと広がった拡径面21bとからなる挿通孔
21が形成されている。このように構成する場合には、
図7に示す第3実施形態のステアリングホイール芯金W
3のように、鋼製のボス39の内周面の全長にわたっ
て、テーパ面20aを形成する場合に比べ、挿通孔21
の形成部位を簡単なトリミングや打抜き加工で対処で
き、上端部側の精度管理が容易となることから、テーパ
面20aを鍛造によって形成する場合にボス19の製造
が一層容易となる。勿論、テーパ面20aの上部には、
トリミングや打抜き加工によって、ストレート面21a
や拡径面21bだけを形成しても、同様な効果を奏す
る。また、この効果を奏しないものの、ボス39を使用
したステアリングホイール芯金W3でも、請求項1及び
請求項2の作用・効果を得ることができる。ちなみに、
第3実施形態のステアリングホイール芯金W3でも、第
1実施形態と同様な部材には同一符号が付してあり、そ
れらの説明は省略する。
【0057】さらに、第1・2・3実施形態のステアリ
ングホイール芯金W1・W2・W3では、ボス19・3
9の外周面をテーパ状の円形状としたが、ボス19・3
9を六角筒等の多角筒形状としても良い。
【0058】さらにまた、各実施形態では、ステアリン
グホイール芯金W1・W2・W3と連結されるステアリ
ングシャフト1として、連結時にナット6と螺合する雄
ねじ部4を有したものを示したが、他に、ステアリング
シャフト上端面にねじ孔を設けた雌ねじ部を形成し、ね
じ部材としてのボルトをその雌ねじ部のねじ孔に螺合さ
せることにより、ステアリングホイール芯金と連結させ
るステアリングシャフトとしても良い。この場合、ステ
アリングホイール芯金W1・W2・W3の挟持部14
は、ボス19・39の上端面と、ねじ部材としてのボル
トの頭部の下面と、で挟持されることとなる。また、こ
の場合にも、ボルトの頭部の大きさは、連結時のボス1
9・39とで挟持部14に作用させる圧縮応力を低減で
きるように、ボルトの軸部(雄ねじ部)より所定半径突
出させることが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態のステアリングホイ
ール芯金のボス付近の縦断面図であり、図3のI−I部
位に対応する。
【図2】同実施形態におけるステアリングシャフトとの
連結状態を示す部分縦断面図である。
【図3】同実施形態の平面図である。
【図4】同実施形態の製造工程の概略を説明する図であ
る。
【図5】第2実施形態のステアリングホイール芯金のボ
ス付近の縦断面図である。
【図6】図5のVI−VI部位の端面図である。
【図7】第3実施形態のステアリングホイール芯金のボ
ス付近の縦断面図である。
【符号の説明】
1…ステアリングシャフト、 2a・20a…テーパ面、 3・15…(係合部)セレーション、 4…(ねじ部)雄ねじ部、 6…(ねじ部材)ナット、 10…リング部、 11…スポーク部、 12…ボス部、 14…挟持部、 16…嵌合部、 19・39…ボス、 21…挿通孔、 23…組付孔、 35…(係合部)孔、 W1・W2・W3…ステアリングホイール芯金。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円環状のリング部、該リング部の中央に
    配置されるボス部、及び、前記リング部とボス部とを連
    結するスポーク部、を備えて構成されるダイカスト金属
    製として、 前記ボス部に、ステアリングシャフトを下方から挿入さ
    せて、該ステアリングシャフトの上端のねじ部にねじ部
    材を螺合させることにより、前記ステアリングシャフト
    と連結される組付孔が設けられ、 該組付孔の部位に鋼製のボスが配置されているステアリ
    ングホイール芯金であって、 前記ボスが、前記組付孔の下部側内周面を構成するよう
    に、前記ステアリングシャフトの先細りのテーパ面に対
    応したテーパ面を内周に有して、前記ダイカスト金属製
    の部位に嵌合され、 前記組付孔の上部側周囲に、前記ステアリングシャフト
    との連結時に前記ねじ部材の下面と前記ボスの上端面と
    で挟持されるダイカスト金属製の挟持部が配置されてい
    ることを特徴とするステアリングホイール芯金。
  2. 【請求項2】 前記挟持部と前記ステアリングシャフト
    とに、前記ねじ部材の緩み時の前記挟持部と前記ステア
    リングシャフトとの相対的な回り止めを可能とする係合
    部が形成されていることを特徴とする請求項1記載のス
    テアリングホイール芯金。
  3. 【請求項3】 前記ボスの内周面における前記テーパ面
    の上部に、前記テーパ面の上端の内径と等しいか若しく
    は広がった挿通孔が、形成されていることを特徴とする
    請求項1若しくは請求項2記載のステアリングホイール
    芯金。
  4. 【請求項4】 円環状のリング部、該リング部の中央に
    配置されるボス部、及び、前記リング部とボス部とを連
    結するスポーク部、を備えるダイカスト金属製として、 前記ボス部に、ステアリングシャフトを下方から挿入さ
    せて、該ステアリングシャフトの上端のねじ部にねじ部
    材を螺合させることにより、前記ステアリングシャフト
    と連結される組付孔が設けられ、 該組付孔の部位に鋼製のボスが配置され、該ボスが、前
    記組付孔の下部側内周面を構成するように、前記ステア
    リングシャフトの先細りのテーパ面に対応したテーパ面
    を内周に有するステアリングホイール芯金の製造方法で
    あって、 前記組付孔の上部側周囲に、前記ステアリングシャフト
    との連結時に前記ねじ部材の下面と前記ボスの上端面と
    で挟持される挟持部を配置させるとともに、該挟持部の
    下部側に前記ボスを嵌合可能な嵌合部を配置させて、ダ
    イカスト金属製の芯金本体をダイカスト鋳造し、 前記芯金本体の嵌合部に前記ボスを嵌合させて製造する
    ことを特徴とするステアリングホイール芯金の製造方
    法。
JP33212296A 1996-12-12 1996-12-12 ステアリングホイール芯金とその製造方法 Withdrawn JPH10167081A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6634254B1 (en) 1998-05-05 2003-10-21 Takata-Petri Ag Device for fixing a hub on a shaft, especially a steering wheel hub on a steering column

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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