JPH10166415A - 繊維強化熱可塑性樹脂発泡体の連続製造方法 - Google Patents

繊維強化熱可塑性樹脂発泡体の連続製造方法

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JPH10166415A
JPH10166415A JP8331241A JP33124196A JPH10166415A JP H10166415 A JPH10166415 A JP H10166415A JP 8331241 A JP8331241 A JP 8331241A JP 33124196 A JP33124196 A JP 33124196A JP H10166415 A JPH10166415 A JP H10166415A
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JP
Japan
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thermoplastic resin
fiber
layer
hollow body
reinforced thermoplastic
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Application number
JP8331241A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Sugawara
宏 菅原
Koji Fujimoto
浩司 藤本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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  • Moulding By Coating Moulds (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 断面形状が複雑でも、発泡倍率が高くても容
易に製造することができ、同時に、表面の任意の一部も
しくは全部に熱可塑性樹脂が積層された繊維強化熱可塑
性樹脂発泡体の製造方法を提供する。 【解決手段】 繊維強化熱可塑性樹脂シート111a,
111bを中空状体Tに賦形し、その中空状体Tを可塑
化させるとともにその内部に発泡性熱可塑性樹脂組成物
111を供給・発泡させ、その発泡圧で中空状体Tを規
制部材48に沿わせて所望断面形状に賦形し、冷却固化
の後にその表面所要部分を再加熱し、その加熱部分に熱
可塑性樹脂Jを押出積層する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂発泡
体からなる芯材層と、繊維強化熱可塑性樹脂からなる表
皮層とを有する繊維強化樹脂発泡体の、更にその表面の
一部もしくは全体に熱可塑性樹脂が積層された繊維強化
熱可塑性樹脂発泡体の連続製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】横断面形状が異形形状をした長尺の発泡
成形体は、近年、内外装用建材その他の分野で広く用い
られている。
【0003】このような長尺異形断面形状の樹脂発泡体
を連続的に製造する方法として、特公昭47−1190
7号公報において、発泡性樹脂組成物をダイスを通じて
パイプ状あるいは空洞形状に押出成形すると同時に発泡
させ、その後、樹脂がまだ可塑状態にあるうちに、押出
形成した形状と異なる断面形状を有する真空サイジング
金型を通過させることによって、用いる真空サイジング
金型の断面形状に応じた様々な異形断面形状を持つ発泡
成形体を得る方法が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した従
来の提案においては、発泡体に所望の形状および表面性
を付与するためには、樹脂をサイジング金型に密着させ
る必要があるが、その際、サイジング金型との間に大き
な摩擦抵抗が生じ、従って成形体には、それに見合う抗
張力が必要となる。そのためには、押出された発泡樹脂
をサイジング金型にて急冷して抗張力を付与しなければ
ならない。従って、この提案方法を用いて実際に樹脂発
泡体を製造するためには、成形条件、サイジング金型断
面形状等、総合的にバランスを取りながら成形する必要
がある。単純な断面形状であればこのようなバランスを
取りながら成形することも可能であるが、部分的に肉厚
の異なる成形品など、上記した摩擦抵抗が部分的に異な
る、より複雑な断面形状の成形品を得ようとしたときに
は、単純にサイジング金型のみを変更して成形すること
は極めて困難である。
【0005】また、この提案方法においては、発泡倍率
の高い発泡体を得ようとする場合、発泡体を冷却固化し
たとしても充分な抗張力が得られず、成形体が長手方向
に延伸したり、あるいは成形途上において破断してしま
うなどの不具合が発生するため、高い発泡倍率の発泡体
を得ることも困難である。
【0006】更に、上記提案方法を用いた製造工程にお
いて、発泡体の表面に熱可塑性樹脂を押出積層しようと
する場合、発泡樹脂を押出すための押出金型にダイリッ
プを設けて、発泡樹脂が溶融状態にある間にダイリップ
から押出した熱可塑性樹脂を積層する方法が考えられる
が、この方法では、発泡しながら押出される樹脂に対し
て非発泡の熱可塑性樹脂を積層することになるため、樹
脂どうしの積層圧力のバランス調整が難しく、また、積
層後も発泡樹脂は発泡を続けるため、積層した熱可塑性
樹脂の形状を保持することが極めて困難である。そこ
で、発泡体を一旦冷却固化させ、その後、熱可塑性樹脂
を積層する方法を採用しようとすると、発泡体と熱可塑
性樹脂とが融着する温度にまで発泡体表面を再加熱する
必要が生じ、この再加熱により発泡体表面の気泡が破壊
されて、製品の形状を保持することができなくなってし
まうという問題が発生する。
【0007】本発明はこのような実情に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、上記した従来の提案
方法における諸問題点を一挙に解決して、様々な形状の
発泡成形体を得ることができ、また、高い発泡倍率の成
形体でも容易に製造することができ、かつ、高い強度を
付与することが可能で、もって建材分野で充分に利用可
能な程度に軽量で比強度、比剛性が高く、かつ、任意の
異形断面形状を持つ発泡成形体を連続的に製造すること
ができ、同時に、発泡成形体の用途に応じてその表面の
任意の一部もしくは全部に熱可塑性樹脂を積層して成形
体の高機能化を図ることのできる方法を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の繊維強化熱可塑性樹脂発泡体の製造方法
は、多数の連続モノフィラメントが一方向に引き揃えら
れた状態で樹脂と一体化された層を含む、単層または複
数層の繊維強化熱可塑性樹脂シートの1枚または複数枚
を、上記の各連続モノフィラメントが軸線方向に略沿う
ように連続的に中空状体に賦形し、その中空状体の内部
に発泡性熱可塑性樹脂組成物を発泡させながら供給する
とともに当該中空状体を可塑化させ、その中空状体内で
の発泡樹脂の充満による発泡圧で中空状体の外周面を規
制部材に沿わせて所望断面形状に賦形した後、その断面
形状を保持しつつ冷却固化させることにより、発泡樹脂
からなる芯材層が繊維強化樹脂からなる表皮層で覆われ
た複合成形体を連続的に製造しつつ、その複合形成体の
表面を再加熱して、その加熱部分に熱可塑性樹脂を押出
積層した後に冷却固化させることにより、上記複合成形
体の表面の一部もくしは全部に熱可塑性樹脂層が積層さ
れてなる成形体を連続的に得ることによって特徴づけら
れる。
【0009】ここで、本発明においては、中空状体内に
発泡性熱可塑性樹脂組成物を発泡させながら供給するこ
とに代えて、中空状体内に未発泡の発泡性熱可塑性樹脂
組成物を供給した後に、外部からの加熱等によって中空
状体内で発泡を開始させてもよい。
【0010】以上の本発明方法によれば、繊維強化熱可
塑性樹脂シートを例えば円形や長方形等の単純な断面形
状に連続的に賦形した中空状体の内部で、発泡性熱可塑
性樹脂組成物を発泡させ、かつ、中空状体を可塑化させ
ることにより、可塑状態の中空状体の内部空間に発泡樹
脂を充満させる。この発泡樹脂の発泡・充満により、中
空状体にはその内側から外側に向かう圧力が作用し、こ
の圧力によって可塑状態の中空状体が引き抜き金型等の
規制部材に押しつけられて所望の断面形状に賦形され
る。この規制部材による賦形に際して、成形体に作用す
る摩擦抵抗に抗して成形体が規制部材を通過するのに必
要な抗張力は、繊維強化熱可塑性樹脂シート内に一方向
に引き揃えられた、つまり中空状体の軸線方向に沿って
存在する多数の連続モノフィラメントがその殆どを担う
ため、賦形に際して発泡樹脂を急冷して抗張力を付与す
る必要がないことから、複雑な断面形状への賦形に際し
ても特に困難性を伴うことなく成形条件を定めることが
でき、また、内部の発泡層の発泡倍率を高く設定して
も、長手方向への延伸や成形途上での破断とっいた不具
合も生じない。
【0011】また、以上のような断面異形形状への賦形
の後に一旦冷却固化した複合成形体の表面を再加熱して
熱可塑性樹脂を積層するとき、この複合成形体の表面は
繊維強化熱可塑性樹脂層で覆われているが故に、この再
加熱によって発泡層の気泡が破壊されることもない。
【0012】そして、本発明方法により得られた発泡成
形体は、発泡層の表面が繊維強化熱可塑性樹脂層によっ
て覆われ、その更に表面の一部または全部の必要に応じ
た箇所に熱可塑性樹脂が積層された状態となるため、軽
量で比強度並びに比剛性が高く、しかも表面任意位置に
熱可塑性樹脂層を備えた高機能成形体となる。
【0013】本発明においては、繊維強化熱可塑性樹脂
シートに用いる樹脂並びに繊維の材質、あるいは発泡性
熱可塑性樹脂組成物に用いる樹脂の材質、また、繊維強
化熱可塑性樹脂シートの製法や中空状体への賦形、更に
は規制部材による中空状体の所望断面形状への賦形の具
体的方法等については、以下に示す通りのものを採用す
ることができる。
【0014】(1)繊維強化熱可塑性樹脂シートについ
て (1−1)繊維強化熱可塑性樹脂シートの熱可塑性樹脂
の種類 本発明において使用される繊維強化熱可塑性樹脂シート
の熱可塑性樹脂の種類は、特に限定されず、例えば、ポ
リ塩化ビニル、塩素化ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカー
ボネート、ポリフェニレンサルファイド、ポリスルホ
ン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンオキサイ
ド、ポリフッ化ビニリデン、ポリエーテルエーテルケト
ン、ポリメチルメタクリレートや、熱可塑性エラストマ
ーを挙げることができる。
【0015】また、上記熱可塑性樹脂を主成分とする共
重合体やグラフト樹脂、例えばエチレン−塩化ビニル共
重合体、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、シラン変性
ポリエチレン、アクリル酸変性ポリプロピレン等を挙げ
ることができる。
【0016】更に、上記熱可塑性は、単独で使用されて
も、併用すなわちポリマーアロイとして使用されてもよ
く、また、熱安定剤、可塑剤、滑剤、酸化防止剤、紫外
線吸収剤、顔料、無機充填材、補強短繊維等の、添加
剤、充填材、加工助剤、改質剤等が添加されてもよい。
【0017】(1−2)繊維強化熱可塑性樹脂シート中
の熱可塑性樹脂の条件 本発明において、繊維強化熱可塑性樹脂シートに用いら
れる熱可塑性樹脂は、溶融粘度が1×105 〜1×10
7 ポイズの高粘度の熱可塑性樹脂とすることにより、規
制部材として引抜金型を用いた場合において、その引抜
金型内部での断面変化の際にも繊維強化熱可塑性樹脂層
の厚みムラを抑制することができ、成形性に優れた繊維
強化熱可塑性樹脂シートが得られ、好適である。
【0018】溶融粘度が1×105 ポイズ未満である
と、発泡樹脂の圧力により、繊維強化熱可塑性樹脂層に
厚みムラが生じてしまう恐れがあり、また、溶融粘度が
1×107 ポイズを越えると、単純断面形状であれば成
形できるが、複雑な形状になると発泡樹脂の圧力で賦形
することが難しくなり、成形性が悪くなる。
【0019】また、引抜金型において空気内圧を付与す
る場合には、繊維強化熱可塑性樹脂層には気密性が要求
され、この要求される気密性の程度は、繊維強化熱可塑
性樹脂層中の強化繊維の体積割合や、強化繊維と熱可塑
性樹脂との密着性、あるいは断面変化の程度、伸長変化
の程度によるが、気密性を付与するために繊維強化熱可
塑性樹脂シート中に、別途延伸性、気密性に富む熱可塑
性樹脂のみの層を設けてもよい。
【0020】(1−3)繊維強化熱可塑性樹脂シート中
の強化繊維 本発明において、繊維強化熱可塑性樹脂シートに用いら
れる繊維の材質は、製造工程において加えられる熱や応
力により溶融軟化や炭化、延伸変化し難いものであれば
任意のものを使用することができ、例えば、ガラス繊
維、炭素繊維等の無機繊維、シリコン繊維、ボロン繊
維、ポリエステル繊維、アラミド繊維、ビニロン等の有
機合成繊維、鉄、チタン等の金属繊維や、絹、綿、麻等
の天然繊維など、補強繊維として使用可能な全ての繊維
を使用することができる。また、これらのうちの単一種
の繊維とするほか、これらのうちの任意の異なる種類の
繊維の混合繊維としてもよい。
【0021】上記の繊維は、得られる繊維強化熱可塑性
樹脂層の耐衝撃性を維持しつつ表面円滑性を損なわない
ためには、直径1〜50μm、特に3〜25μmとする
ことが好ましく、長さ10mm以上の長繊維または連続
繊維を用いるのが好ましい。
【0022】また、補強効果、気密性を得るために、繊
維はフィラメント1本1本の間に熱可塑性樹脂が充分に
含浸し、保持された状態のものが好ましい。そこで繊維
と樹脂との接着性を高めるために、従来よりガラス繊維
に施されている表面処理や、繊維と樹脂との親和性を改
善するための前処理を繊維に施してもよい。
【0023】(1−4)強化繊維の形態 繊維強化熱可塑性樹脂シート内部での繊維形態として
は、少なくとも1層、連続繊維が長手方向に配された層
を有してさえいれば、あとは特に限定されず、例えば、
長繊維がランダム配向した状態、または長繊維が相互に
絡み合ったマット状、連続繊維が集束されたストランド
状、繊維を2次元ないしは3次元に織ったクロス状、更
に連続フィラメント1本1本が熱可塑性樹脂中に分散
し、かつ、シートの長手方向に引き揃えられた状態のも
の等が挙げられる。
【0024】また、繊維強化熱可塑性樹脂シートはこれ
らの繊維形態を相互に積層した複数層の積層体としても
よい。 (1−5)繊維強化熱可塑性樹脂シートの条件 本発明方法により得られる繊維強化熱可塑性樹脂発泡体
における繊維強化熱可塑性樹脂層を形成する繊維強化熱
可塑性樹脂シートのその他の条件として、その厚みは特
に限定されないが、薄いと補強効果がなく、厚いと賦形
が困難となるので、厚み0.1〜5mm程度とすること
が好ましい。繊維強化熱可塑性樹脂シート中の繊維量
は、少ないと充分な補強効果および成形安定性が得られ
ず、多いと熱可塑性樹脂が含浸できず融着が困難とな
り、却って補強効果、気密性が低下するので、5〜70
容量%とすることが好ましい。
【0025】また、繊維強化熱可塑性樹脂シートは成形
途上に発生する剪断抵抗の殆ど全てを担うことになるた
め、成形温度領域において、その長手方向への引張強
度、弾性率ともに、上記抵抗レベルに合わせて設計され
る必要があるが、例として、後述する実施例に挙げた繊
維強化層は、引張強度および弾性率レベルがそれぞれ5
0MPa,5GPa以上のものであり、このような引張
強度および弾性率レベルとすることによって、成形途上
において繊維強化熱可塑性樹脂シート(層)が長手方向
に歪むことなく、また、破断することなく、安定して成
形できることが確認された。
【0026】(1−6)繊維強化熱可塑性樹脂シートの
製造方法 本発明で使用される繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造
方法は、特に限定されないが、例えば以下の方法を採用
することができる。
【0027】強化繊維が一方向に引き揃えられた状態で
配された繊維形態を有する繊維強化熱可塑性樹脂シート
を得ようとするときには、流動槽内に粉体状熱可塑性樹
脂を入れ、槽底に設けた多孔板から空気を噴出させるこ
とによりその樹脂粉を流動化状態として、その中にガイ
ドロールにより誘導された繊維束を複数本通過させ、熱
可塑性樹脂付着繊維束とし、その後加熱ロールを通過さ
せることによって繊維に熱可塑性樹脂を含浸させ、冷却
ロールを通過させることによって所望の繊維強化熱可塑
性樹脂シートを得る。
【0028】また、繊維がランダムな状態で配されてい
る層を含む繊維強化熱可塑性樹脂シートを得ようとする
ときには、その層は、上記のようにして得られた熱可塑
性樹脂付着繊維束を、ロータリーカッターで細断して無
端ベルト上に落下させて集積し、その上から別の無端ベ
ルトを押しつけて、上下の無端ベルト間で挟みつつ加圧
して加熱炉内を通過させ、細断された繊維に熱可塑性樹
脂を含浸させ、その後冷却ガイドロールを通過させるこ
とによって得ることができる。
【0029】一方、溶融粘度が低い樹脂を使用する場合
には、熱可塑性樹脂を溶融状態で繊維基材中に直接浸透
させて繊維強化熱可塑性樹脂シートを得ることができ
る。この際、複合化された後、熱可塑性樹脂が溶融時に
自重により流動しないものである必要がある。そのた
め、複合化の後、架橋処理等により熱可塑性樹脂を高分
子化し、あるいは変性することにより、溶融粘度を高く
することが必要である。
【0030】(2)発泡性熱可塑性樹脂発泡層について (2−1)熱可塑性樹脂発泡体層に使用される熱可塑性
樹脂の条件 本発明において中空状体内に供給される発泡性熱可塑性
樹脂組成物に用いられる熱可塑性樹脂としては、発泡体
として連続的に成形できるものであれば、基本的には使
用可能であるが、繊維強化熱可塑性樹脂シートに使用さ
れる熱可塑性樹脂と熱融着性を有するものが好ましい。
しかし、接着剤層を介して繊維強化熱可塑性樹脂シート
に接合され、成形での加熱および冷却固化されて後、繊
維強化熱可塑性樹脂層と発泡体層が容易に剥離しないも
のであれば使用可能である。また、成形温度領域におい
て、繊維強化熱可塑性樹脂層とともに可塑化状態とな
り、かつ、繊維強化熱可塑性樹脂層の熱可塑性樹脂より
も粘度の低い、流動しやすいものであることが好まし
い。また、製品用途にもよるが、発泡体自体には、硬
質、軟質の別は問わない。
【0031】(2−2)熱可塑性樹脂発泡体層の条件 熱可塑性樹脂発泡体層の条件としては、発泡倍率は2倍
から30倍が好ましく、更に好適には5倍から15倍と
することが望ましい。発泡倍率が2倍未満となると、断
面変化の後、中空状体内部を発泡樹脂で満たすことが困
難となり、30倍を越えると成形時の加熱により発泡セ
ルが破泡してしまい、気密性を保持できなくなる。ま
た、独泡率としては60%以上が好ましく、60%を下
回ると、安定して気密性を保持することが難しくなる。
【0032】発泡体層の厚みとしては、成形する形状に
もよるが、2mmから30mmとすることが好ましく、
更に好適には3mmから6mmとすることが望ましい。
厚みが2mmを下回ると、複雑な断面形状を成形するこ
とが困難となり、30mmを越えると、発泡体内部まで
均一に加熱することが難しく、繊維強化熱可塑性樹脂シ
ートからなる中空状体を安定して異形断面形状に賦形す
ることが難しくなる。
【0033】(3)繊維強化熱可塑性樹脂シートを中空
状体に賦形する方法 繊維強化熱可塑性樹脂シートを中空状体に賦形する方法
は特に限定されないが、例えば、実施例において後述す
る金型を用いる方法の他に、合成樹脂製のシューやロー
ル等で徐々に曲げていく方法が挙げられる。中空状に賦
形する際には、遠赤外線ヒータや熱風ブロアで加熱し、
熱可塑性樹脂を軟化状態としながら賦形を行う。
【0034】なお、本発明で言う「中空状体」とは、シ
ートの端部どうしが突き合わされた状態で中空状に賦形
されたもののほか、同じくシートの端部どうしが相互に
重なりあった状態で中空状に賦形されたものをも含む。
【0035】また、繊維強化熱可塑性樹脂シートを中空
状体に賦形するに当たっては、複数枚のシートを互いに
平行に、かつ、その長手方向の一側縁部どうしが重なり
あった状態として、その全体で1つの中空状体を形成し
てもよい。
【0036】(4)規制部材による中空状体並びにその
内部の発泡樹脂の賦形(断面変化の方法) 本発明においては、繊維強化熱可塑性樹脂シートを中空
状に賦形し、また、そのシートを可塑化させるととも
に、その内部に発泡樹脂を充満させ、その発泡圧によ
り、中空状の繊維強化熱可塑性樹脂シート並びにその内
部の発泡樹脂を規制部材に沿わせながら賦形するのであ
るが、中空状の繊維強化熱可塑性樹脂シートを通過させ
る空間を有し、かつ、その空間の断面形状を徐々に変化
させた規制部材を用いることによって、その外側輪郭を
様々な形状に賦形していくことができる。
【0037】ここで言う規制部材の具体的な態様として
は、上記した機能を持つ材であれば特に限定されない
が、例えば後述する実施例に示すような、内部の断面形
状が緩やかに、かつ、連続的に変化する引抜金型(サイ
ジング金型)等を用いることが最も好適である。
【0038】また、発泡樹脂の発泡圧力は、0.5〜5
kg/cm2 とすることが好ましく、0.5kg/cm
2 未満であると賦形が安定せず、5kg/cm2 を越え
ると規制部材との間の摩擦抵抗が大きくなり、繊維強化
熱可塑性樹脂シートが破断する場合がある。
【0039】(5)押出積層される熱可塑性樹脂につい
て (5−1)熱可塑性樹脂の種類 上記のように賦形され、かつ、冷却固化されて得られた
複合成形体、すなわち熱可塑性樹脂発泡体からなる芯材
層と、その表面を覆う繊維強化熱可塑性樹脂層からなる
表皮層を有する繊維強化熱可塑性樹脂発泡体の表面の一
部または全部に押出積層する熱可塑性樹脂としては、表
皮層の熱可塑性樹脂と熱融着可能な樹脂で、かつ、成形
温度領域が近しい樹脂であれば特に限定されることはな
い。
【0040】(5−2)熱可塑性樹脂の押出積層方法 冷却固化された繊維強化熱可塑性樹脂発泡体の表面に、
部分的あるいは全体的に熱可塑性樹脂を押出積層するに
は、まず、積層すべき部分における繊維強化熱可塑性樹
脂発泡体の表面を、熱融着可能な温度にまで加熱(再加
熱)する必要がある。加熱の方法としては、熱風あるい
は所望温度に温度調節された金属などの熱媒体を直接接
触させて加熱する方法が用いられる。この加熱された表
面に熱可塑性樹脂を押出積層し、熱融着させる。
【0041】
【実施例】以下、図面を参照しながら、本発明の実施例
を、比較例とともに述べる。 (実施例) 繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造 この実施例において用いる繊維強化熱可塑性樹脂シート
は、図1に模式的に示すように、流動槽11、出入口部
分に加圧ロール12a,12bが配された加熱炉13を
主たる構成要素とする装置によって製造した。すなわ
ち、直径23μmのフィラメントより構成されるロービ
ング状のガラス繊維束20(4000tex)を、24
本ずつ上下2段に配するとともに、粉体状熱可塑性樹脂
組成物21が図中矢印で示す方向から圧送されるエアに
よって流動化されている流動槽11を通過させて、ガラ
ス繊維束20の各フィラメントに粉体状熱可塑性樹脂組
成物21を付着させた。
【0042】粉体状熱可塑性樹脂組成物21は、ポリプ
ロピレン100重量部からなるものとし、その平均粒径
は100μm、溶融粘度は2.4×105 ポイズのもの
を用いた。
【0043】粉体状熱可塑性樹脂組成物21を付着させ
たガラス繊維束20を、次いで200°Cに加熱された
加熱炉13内を通過させるとともに、その前後において
加圧ロール12a,12bで加圧することによって、樹
脂組成物21を溶融させて各フィラメント間に含浸さ
せ、厚み1.5mm、幅250mmの繊維強化繊維強化
熱可塑性樹脂シート110aを得た。また、同様な方法
により、厚み1.5mm、幅198mmの繊維強化熱可
塑性樹脂シート110bを得た。
【0044】以上のようにして得られた各繊維強化熱可
塑性樹脂シート110a,110b中のガラス繊維の含
有率は、いずれも30容量%であった。 発泡性熱可塑性樹脂シート状体の製造 本実施例においては、後述する工程において上記した各
シート110a,110bを中空状体に賦形してその内
部に供給する発泡性熱可塑性樹脂組成物として、以下に
示すような方法で製造した発泡性熱可塑性樹脂シート状
体を用いた。
【0045】このシート状体に使用する発泡性熱可塑性
樹脂組成物は、高密度ポリエチレン(三菱油化社製、M
I=1.5g/10分)100重量部、ポリプロピレン
(三菱油化社製、MI=11g/10分)100重量
部、シラン架橋性ポリプロピレン(三菱油化社製、MI
=11g/10分)40重量部、アゾジカルボンアミド
(大塚化学社製、分解温度210°C)5重量部、架橋
触媒(ジブチル錫ラウレート)0.1重量部を含有する
組成物とした。
【0046】製造装置は、図2に全体構成を示すよう
に、直径44mmの2軸押出機31、Tダイ32並びに
一対のロール33,34によって構成し、一方のロール
33には、図3(A)にその正面図を模式的に示すよう
に、表面に多数の凹部33aを千鳥状に、かつ、周方向
並びに軸方向それぞれに一定のピッチで配置し、他方の
ロール34の表面は平滑な円柱面とした。なお、ロール
33に設けた各凹部33aは、後述する発泡性熱可塑性
樹脂粒状体111aの寸法よりやや大きく、0.1mm
の抜き勾配をつけたものとした。なお、ロール33に設
ける凹部33aの配列としては、図3(B)に示すよう
に格子状としても全く同等の結果が得られることが確か
められている。
【0047】以上のような製造装置を用いて、前記した
配合からなる発泡性熱可塑性樹脂組成物を押出機31に
よって180°Cにて溶融混練し、面長300mm、リ
ップ1.5mmのTダイ32で、図2に符号22で示す
ようにシート形態で押出し、一対のロール33,34の
間を通過させて賦形しながら冷却し、これを98°Cの
水中に2時間浸漬した後、乾燥させることにより、図4
に短手方向に沿った模式的断面端面図を示すような形
態、つまり多数の発泡性熱可塑性樹脂粒状体111a
が、均一に分散して千鳥状に配置された状態で発泡性熱
可塑性樹脂膜体111bによって相互に一体的に連結さ
れた形態の発泡性熱可塑性樹脂シート状体111を得
た。このシート状体111の幅は190mmとした。
【0048】繊維強化熱可塑性樹脂発泡体の製造 以上の繊維強化熱可塑性樹脂シート110a,110b
と発泡性熱可塑性樹脂シート状体111とを用いて繊維
強化熱可塑性樹脂発泡体を製造しつつ、更にその表面の
一部に熱可塑性樹脂を積層する装置としては、図5に断
面図を模式的に示すような装置を用いた。
【0049】すなわち、3つの巻戻しロール41a,4
1bおよび42を設けて、巻戻しロール41aにおよび
41bにはそれぞれ繊維強化熱可塑性樹脂シート110
aおよび110bを巻回するとともに、巻戻しロール4
2には発泡性熱可塑性樹脂シート状体111を巻回し
た。
【0050】巻戻しロール41aの下流側(図中右側、
以下同)には、繊維強化熱可塑性樹脂シート110aを
平板状から徐々にその両側縁部を折り曲げて、全体とし
て断面が略長方形でその上辺部分の大部分が中央部にお
いて開口した、図6に実線で示すような溝形形状に賦形
するためのガイド部材43・・43と、その賦形に際して
繊維強化熱可塑性樹脂シート110aを加熱し、可塑化
するための加熱装置44を配置した。ガイド部材43・・
43には、巻戻しロール42から巻き戻されてくる発泡
性熱可塑性樹脂シート状体111を繊維強化熱可塑性樹
脂シート110aの上面に沿って供給するためのガイド
としての機能も持たせた。
【0051】ガイド部材43・・43の上方には、巻戻し
ロール41bから巻き戻されてくる繊維強化熱可塑性樹
脂シート110bを平板状のまま、ガイド部材43・・4
3を経て溝形に賦形された繊維強化熱可塑性樹脂シート
110aの上辺の開口部分を覆うように供給するガイド
部材45を配置した。
【0052】また、ガイド部材43・・43に隣接して温
風供給装置46を設け、この温風供給装置46から吐出
される温風により、繊維強化熱可塑性樹脂シート110
aの上面に沿って供給されて、後述する中空状体Tの内
部に導かれる発泡性熱可塑性樹脂シート状体111を加
熱できるようにした。
【0053】ガイド部材43・・43および45の下流側
には、第1の引抜金型47と第2の引抜金型48を連続
して配置した。各引抜金型47,48の周囲は加熱ヒー
タ47a,48aによって覆い、全体を加熱できるよう
にした。
【0054】第1の引抜金型47の金型形状(内面形
状)は上流端から下流端に到るまで一様とし、図7に図
5のA−A断面図を示すように、幅200mm、高さ2
0mmの略長方形状で、かつ、その各コーナー部分にR
5の丸みを付けた形状とした。
【0055】一方、第2の引抜金型48は、上流端から
下流端に向かってその金型形状(内面形状)が徐々に変
化するものとし、その上流端における金型形状は図7に
示した第1の引抜金型47の断面形状と等しく、下流端
における金型形状は、図8に図1のB−B断面図を示す
ような異形断面形状とした。
【0056】第2の引抜金型48の下流端には、断熱材
49を介在させて冷却金型50を配置した。この断熱材
49および冷却金型50の断面形状は、図8に示した第
2の引抜金型48の下流端における断面形状と等しくし
た。
【0057】そして、冷却金型50の下流側には、この
冷却金型50により冷却固化された複合成形体M1の表
面の一部を再加熱すべく、加熱ヒータ51aにより加熱
温度調節され、かつ、成形体表面の所要箇所に直接接触
する金属板51を設けた。また、その金属板51の更に
下流側には、金属板51によって加熱された部分に熱可
塑性樹脂Jを押出積層することのできる押出金型52と
それに連通する押出機53を配置するとともに、その下
流側にサイジング金型54を配置し、最後に引取機55
を配置した。
【0058】ここで、押出金型52から押出されて、複
合成形体M1の表面の一部に積層される熱可塑性樹脂J
としては、スチレン−ブチレン系エラストマー(旭化成
工業社製、タフタックE2041)を使用した。
【0059】さて、以上の装置において、各巻戻しロー
ル41a,41bおよび42からそれぞれ繊維強化熱可
塑性樹脂シート110a,110bおよび発泡性熱可塑
性樹脂シート状体111を巻き戻し、加熱装置44によ
り繊維強化熱可塑性樹脂シート110aを約70°Cに
加熱して可塑化させつつ、ガイド部材43・・43により
徐々に図6に実線で示した略溝形形状に賦形し、同図に
二点鎖線で示すようにその上辺開口部文に繊維強化熱可
塑性樹脂シート110bを誘導して、この2枚の繊維強
化熱可塑性樹脂シート110a,110bによって、全
体として断面略長方形状の中空状体Tを連続的に賦形し
た。この賦形途上において、略溝形形状に賦形された繊
維強化熱可塑性樹脂シート110aの上方よりガイド部
材43・・43にて発泡性熱可塑性樹脂シート状体111
を誘導しており、従って賦形後の中空状体T内には発泡
性熱可塑性樹脂シート状体111が収容された状態とな
っており、この状態で中空状体Tを第1の引抜金型47
内に導入した。
【0060】第1の引抜金型47を加熱ヒータ47aに
よって210°Cに温度調節し、また、温風供給装置4
6によって中空状体Tとその内部の発泡性熱可塑性樹脂
シート状体111との間隙に230°Cの温風を供給し
た。このような加熱によって、発泡性熱可塑性樹脂シー
ト状体111は第1の引抜金型47のほぼ中間点にて発
泡を開始し、その下流端付近では発泡樹脂が中空状体T
内に充満し、その付近における発泡圧力は1.2kg/
cm2 であった。
【0061】更に、このような状態の中空状体Tを、加
熱ヒータ48aによって第1の引抜金型47と同等の温
度に加熱した第2の引抜金型48内に導入して、その断
面形状を図7から図8のように徐々に変化させた。第2
の引抜金型48の下流端付近における発泡圧力、つまり
断面変化後の発泡圧力は、1.5kg/cm2 であっ
た。
【0062】断面変化後の中空状体Tを引き続いて冷却
金型50に導入して、その金型内部で冷却固化させるこ
とにより、熱可塑性樹脂発泡体層の周囲が繊維強化熱可
塑性樹脂層で覆われた断面異形形状の複合成形体M1、
つまり繊維強化熱可塑性樹脂発泡体M1を、成形速度
0.8m/分にて連続的に成形した。更に続いて、その
繊維強化熱可塑性樹脂発泡体M1の側面部分に金属板5
1を当接させることにより、その部分を局部的に200
°Cに加熱し、隣接する押出金型52からその加熱部分
に熱可塑性樹脂Jを200°Cにて押出積層し、その積
層された熱可塑性樹脂Jをサイジング金型54で所望の
寸法に成形するとともに冷却固化させることにより、図
9に断面図を示すように、熱可塑性樹脂発泡体からなる
芯材層Mcの表面が、繊維強化熱可塑性樹脂からなる表
皮層Msで覆われ、かつ、その表面の一部にシール材と
して熱可塑性樹脂Jが積層一体化された構造を持つ繊維
強化熱可塑性樹脂発泡体M2を得て、引取機55に引き
取った。
【0063】得られた繊維強化熱可塑性樹脂発泡体M2
は、断面形状が複雑であるにも係わらず、成形体が長手
方向に延伸することなく、熱可塑性樹脂Jの積層部分も
含めて、安定して所望通りの断面形状に形成されている
ことが確認された。
【0064】(比較例)上記実施例で用いた発泡性熱可
塑性樹脂シート状体111に使用した発泡性樹脂と同じ
配合の発泡性熱可塑性樹脂組成物を用いて、同じく上記
した実施例における繊維強化熱可塑性樹脂発泡体M1と
同等の断面形状を持ち、かつ、その表皮層を有しない樹
脂発泡体を成形した。そして、その樹脂発泡体を図5に
示した金属板51よりも下流側の部分のみを配置した装
置に導いて、実施例と全く同じ条件にてその表面を局部
的に加熱した後に熱可塑性樹脂Jを押出積層したが、金
属板51での加熱により発泡体の気泡が破泡してしま
い、熱可塑性樹脂Jを積層する段階での発泡体の断面形
状が安定しないため、均一に熱可塑性樹脂Jを押出積層
することができなかった。
【0065】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、繊維強
化熱可塑性樹脂シートを中空状体に賦形し、これを可塑
化させるとともに、その内部に発泡性熱可塑性樹脂組成
物を発泡させながら供給し、あるいは供給した後に発泡
させ、その発泡圧によって中空状体を規制部材に沿わせ
て異形形状に断面変形させた後に冷却固化させることに
より、表面が繊維強化熱可塑性樹脂層で覆われた熱可塑
性樹脂発泡体を連続的に成形するとともに、続いてその
熱可塑性樹脂発泡体の表面所要箇所を再加熱し、その加
熱部分に熱可塑性樹脂を押出積層するから、規制部材に
よる所望形状への賦形に際して発生する摩擦抵抗に打ち
勝つための抗張力は、その殆どを強化繊維が担うため、
成形品の最終的な断面形状を複雑な異形形状としても、
また、発泡樹脂の発泡倍率を高くしても、成形品の長手
方向への意図しない延伸や破断といった不具合が生じる
ことがなく、また、その表面の任意の一部または全部に
熱可塑性樹脂を積層すべく再加熱したときにも、従来の
樹脂発泡体のように破泡して形状が変化するといった不
具合も生じず、安定して高い生産能率のもとに高機能の
成形体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例において用いた繊維強化熱可塑
性樹脂シート110a,110bの製造装置の模式的構
成図
【図2】本発明の実施例において用いた発泡性熱可塑性
樹脂シート状体111の製造装置の全体構成図
【図3】図2のロール33の正面図(A)と、その変形
例を示す正面図(B)
【図4】図2の装置で得られた発泡性熱可塑性樹脂シー
ト状体111を短手方向に沿って切断した模式的断面端
面図
【図5】本発明の実施例で使用した発泡性熱可塑性樹脂
発泡体の製造装置の模式的断面図
【図6】図5の装置におけるガイド部材43・・43によ
る賦形後の繊維強化熱可塑性樹脂シート110aの断面
【図7】図5のA−A断面図
【図8】図5のB−B断面図
【図9】本発明の実施例により得られた繊維強化熱可塑
性樹脂発泡体の断面図
【符号の説明】
41a,41b,42 巻戻しロール 43・・43,45 ガイド部材 44 加熱ヒータ 46 温風供給装置 47 第1の引抜金型 48 第2の引抜金型 49 断熱材 50 冷却金型 51 金属板 51a 加熱ヒータ 52 押出金型 53 押出機 54 サイジング金型 55 引取機 110a,110b 繊維強化熱可塑性樹脂シート 111 発泡性熱可塑性樹脂シート状体 T 中空状体 M2 繊維強化熱可塑性樹脂発泡体 Mc 芯材層(熱可塑性樹脂発泡体層) Ms 表皮層(繊維強化熱可塑性樹脂層) J 熱可塑性樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29K 105:04 105:08 B29L 9:00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の連続モノフィラメントが一方向に
    引き揃えられた状態で樹脂と一体化された層を含む、単
    層または複数層の繊維強化熱可塑性樹脂シートの1枚ま
    たは複数枚を、上記各連続モノフィラメントが軸線方向
    に略沿うように連続的に中空状体に賦形し、その中空状
    体の内部に発泡性熱可塑性樹脂組成物を発泡させながら
    供給するとともに当該中空状体を可塑化させ、その中空
    状体内での発泡樹脂の充満による発泡圧で中空状体の外
    周面を規制部材に沿わせて所望断面形状に賦形した後、
    その断面形状を保持しつつ冷却固化させることにより発
    泡樹脂からなる芯材層が繊維強化樹脂からなる表層で覆
    われた複合成形体を連続的に製造しつつ、その複合形成
    体の表面を再加熱して、その加熱部分に熱可塑性樹脂を
    押出積層した後に冷却固化させることにより、上記複合
    成形体の表面の一部もくしは全部に熱可塑性樹脂層が積
    層されてなる成形体を連続的に得ることを特徴とする、
    繊維強化熱可塑性樹脂発泡体の連続製造方法。
  2. 【請求項2】 多数の連続モノフィラメントが一方向に
    引き揃えられた状態で樹脂と一体化された層を含む、単
    層または複数層の繊維強化熱可塑性樹脂シートの1枚ま
    たは複数枚を、上記各連続モノフィラメントが軸線方向
    に略沿うように連続的に中空状体に賦形するとともに、
    その中空状体の内部に発泡性熱可塑性樹脂組成物を供給
    した後、中空状体を可塑化させるとともに発泡性熱可塑
    性樹脂組成物を発泡させて中空状体内部に発泡樹脂を充
    満させ、その発泡圧により当該中空状体を規制部材の外
    周面を規制部材に沿わせて連続的に所望断面形状に賦形
    した後、その断面形状を保持しつつ冷却固化させること
    により、発泡樹脂からなる芯材層が繊維強化樹脂からな
    る表皮層で覆われた複合成形体を連続的に製造しつつ、
    その複合成形体の表面を再加熱して、その加熱部分に熱
    可塑性樹脂を押出積層した後に冷却固化させることによ
    り、上記複合成形体の表面の一部もくしは全部に熱可塑
    性樹脂層が積層されてなる成形体を連続的に得ることを
    特徴とする、繊維強化熱可塑性樹脂発泡体の連続製造方
    法。
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