JPH10164726A - 屋内配線施工構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 屋内配線の設計、製作、試験の各工数を削減
して、コスト及び工期を低減できるようにすること。 【解決手段】 一端がコンセント１４に接続可能な複数
本のケーブル１５の他端をコンセント用ジョイントボッ
クス１７にて接続して構成されたコンセント回路用ユニ
ットケーブル１２と、一端が照明１８、スイッチ１９に
接続可能な複数本のケーブルの他端を照明用ジョイント
ボックス２０にて接続して構成された照明回路用ユニッ
トケーブル１３とを有し、コンセント用ジョイントボッ
クス及び照明用ジョイントボックスがジョイントコネク
タ２１、２２により電気的に接続可能に設けられ、コン
セント回路用ユニットケーブルは、コンセント数とケー
ブル長とが予め決められた数種類の標準化されたものと
して用意され、照明用ユニットケーブルは、照明等の仕
様に応じて、施工される建物ユニット１０毎に個別に設
計されたものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、屋内配線施工構造
に係り、特にパネル式又はユニット式の建物に適用され
て好適な屋内配線施工構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の屋内配線施工構造は、図４及び図
５並びに実開平4-14435 号公報に記載のように、一端に
分電盤１、コンセント２、照明３、スイッチ４等がそれ
ぞれ接続可能な複数本のケーブル５の端部を、ジョイン
トボックス６にて接続してユニットケーブル７を構成
し、このジョイントボックス６を建物ユニット８の天井
上部に取り付けて、ユニットケーブル７を建物ユニット
８に施工している。

【０００３】上記ユニットケーブル７は、ユニット式の
建物であれば建物ユニット８毎に、他の工法であれば適
当な大きさのブロック毎に、ユニット化されている。そ
して、一つのジョイントボックス６は、分電盤１に接続
されるケーブル５と、コンセント２に接続されるケーブ
ル５と、照明３に接続されるケーブル５と、スイッチ４
に接続されるケーブル５とを、混在して接続している。
更に、ユニットケーブル７は、分電盤１、コンセント
２、照明３、スイッチ４等の仕様に応じて建物ユニット
８毎個別に設計され、製作され、試験されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上述のように、ユニッ
トケーブル７が分電盤１、コンセント２、照明３、スイ
ッチ４等の仕様に応じて建物ユニット８毎に個別に設
計、製作、試験されるので、照明３の数が少なくても、
コンセント２の数が多い場合には、全体のケーブル５の
本数が多くなって、ユニットケーブル７の設計、製作、
試験に多くの工数や時間が必要となってしまう。

【０００５】本発明の課題は、上述の事情を考慮してな
されたものであり、屋内配線の設計、製作、試験の各工
数を削減して、コスト及び工期を低減できる屋内配線施
工構造を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１に記載の発明
は、一端に分電盤や各種機器がそれぞれ接続可能な複数
本のケーブルの他端を、ジョイントボックスにて接続し
てユニットケーブルを構成し、このユニットケーブルを
建物内に施工する屋内配線施工構造において、上記ジョ
イントボックスは、一端が上記機器のうちコンセントに
接続可能な複数本のケーブルの他端を接続してコンセン
ト回路用ユニットケーブルを構成するコンセント用ジョ
イントボックスと、一端が上記コンセント以外の上記機
器に接続可能な複数本のケーブルの他端を接続して機器
回路用ユニットケーブルを構成する機器用ジョイントボ
ックスとに分割され、上記コンセント用ジョイントボッ
クス及び上記機器用ジョイントボックスが電気的に接続
可能に設けられ、上記コンセント回路用ユニットケーブ
ルは、コンセント数とケーブル長とが予め決められた数
種類の標準化されたものとして用意され、上記機器回路
用ユニットケーブルは、上記機器の仕様に応じて、施工
される上記建物毎個別に設計されたものである。

【０００７】請求項２に記載の発明は、請求項１に記載
の発明において、上記コンセント用ジョイントボックス
と機器用ジョイントボックスとが機械的に結合して一体
可能に構成されたものである。

【０００８】請求項３に記載の発明は、請求項１又は２
に記載の発明において、上記コンセント用ジョイントボ
ックスに、一端が分電盤に接続可能なケーブルの他端が
接続されたものである。

【０００９】請求項４に記載の発明は、請求項１〜３の
いずれかに記載の発明において、上記機器回路用ユニッ
トケーブルは、一端に照明、スイッチがそれぞれ接続可
能な複数本のケーブルの他端部を、機器用ジョイントボ
ックスとしての照明用ジョイントボックスにて接続する
照明回路用ユニットケーブルである

【００１０】

【作用】請求項１、３、４に記載の発明には、次の作用
がある。ユニットケーブルがコンセント回路用ユニット
ケーブルと機器回路用ユニットケーブルとから構成さ
れ、コンセント回路用ユニットケーブルは、コンセント
数とケーブル長が予め決められた数種類の標準化された
ものとして用意され、機器回路用ユニットケーブルは、
機器の仕様に応じて、施工される建物毎個別に設計され
ることから、施工に際し、コンセント回路用ユニットケ
ーブルは標準化されたものの中から仕様に応じて選択す
るだけで足り、機器回路用ユニットケーブルのみを個別
に設計し、製作し、試験すれば足りる。然も、機器回路
用ユニットケーブルは一般的にケーブル数が少ない。こ
れらのことから、ユニットケーブルの全ての回路を施工
される建物毎個別に設計し、製作し、試験する場合に比
べ、屋内配線の設計、製作、試験の各工数を削減してコ
スト及び工期を低減できる。

【００１１】請求項２に記載の発明には、次の作用があ
る。コンセント回路用ユニットケーブルのコンセント用
ジョイントボックスと機器回路用ユニットケーブルの機
器用ジョイントボックスとが、施工に際し機械的に一体
化可能とされたので、ジョイントボックスが 1個とな
り、ジョイントボックスの取付工数の増大を回避でき、
現場での施工性を良好にできる。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて説明する。図１は、本発明に係る屋内配線
施工構造の一つの実施の形態を示すコンセント回路用ユ
ニットケーブル及び照明回路用ユニットケーブルを示す
系統図である。図２（Ａ）は、図１のコンセント回路用
ユニットケーブルを示す結線図であり、図２（Ｂ）は、
図１の照明回路用ユニットケーブルを示す結線図であ
る。図３は、図１のコンセント回路用ユニットケーブル
のコンセント用ジョイントボックスと、照明回路用ユニ
ットケーブルの照明用ジョイントボックス回りを示す斜
視図である。

【００１３】図１に示すように、建物ユニット１０の屋
内に施工されるユニットケーブル１１は、コンセント回
路用ユニットケーブル１２と、機器回路用ユニットケー
ブルとしての照明回路用ユニットケーブル１３とを有し
て構成される。

【００１４】上記コンセント回路用ユニットケーブル
は、図１及び図２（Ａ）に示すように、一端がコンセン
ト１４に接続可能な複数本のケーブル１５の他端と、一
端が分電盤１６に接続可能なケーブル１５の他端とを、
コンセント用ジョイントボックス１７にて接続したもの
である。このコンセント回路用ユニットケーブル１２
は、コンセント１４の数とケーブル１５の長さとが予め
決められた数種類の標準化されたものとして用意され、
施工される建物ユニット１０に応じて選択されたもので
ある。本実施の形態のコンセント回路用ユニットケーブ
ル１２では、コンセント１４が 3個の場合を示す。

【００１５】上記照明回路用ユニットケーブル１３は、
図１及び図２（Ｂ）に示すように、一端が照明１８、ス
イッチ１９に接続可能な複数本のケーブル１５の他端
を、照明用ジョイントボックス２０にて接続したもので
ある。この照明回路用ユニットケーブル１３は、施工さ
れる建物ユニット１０毎個別に、照明１８、スイッチ１
９の仕様に応じて施工の都度設計され、製作され、試験
されたものである。この実施の形態の照明回路用ユニッ
トケーブル１３では、照明１８が 1個設けられたものを
示す。

【００１６】コンセント回路用ユニットケーブル１２の
コンセント用ジョイントボックス１７と、照明回路用ユ
ニットケーブル１３の照明用ジョイントボックス２０と
は、図３に示すように、それぞれのジョイントコネクタ
２１、２２を用いて電気的に接続可能に構成される。ま
た、上記コンセント用ジョイントボックス１７には係合
爪部２３が形成され、照明用ジョイントボックス２０で
は、係合爪部２３を係合可能とする係合凹部２４が形成
される。これらの係合爪部２３と係合凹部２４との係合
により、コンセント用ジョイントボックス１７と照明用
ジョイントボックス２０とが機械的に結合されて一体の
ジョイントボックス２５に構成可能とされる。

【００１７】従って、現場で建物ユニット１０にユニッ
トケーブル１１を施工するに際しては、建物ユニット１
０毎に照明回路用ユニットケーブル１３を個別に設計
し、製作して試験し、また、標準化された数種類のコン
セント回路用ユニットケーブル１２の中から、建物ユニ
ット１０に応じて最適なコンセント回路用ユニットケー
ブル１２を選択し、これらコンセント回路用ユニットケ
ーブル１２のコンセント用ジョイントボックス１７と照
明回路用ユニットケーブル１３の照明用ジョイントボッ
クス２０とを、係合爪部２３及び係合凹部２４を用いて
結合し、一体のジョイントボックス２５として建物ユニ
ット１０の天井に取り付ける。このジョイントボックス
２５の取付と前後して、コンセント回路用ユニットケー
ブル１２の複数本のケーブル１５の一端を所定のコンセ
ント１４にそれぞれ接続し、照明回路用ユニットケーブ
ルの複数本のケーブル１５の一端を所定の照明１８、ス
イッチ１９にそれぞれ接続する。

【００１８】上記実施の形態によれば、次の及びの
効果を奏する。 ユニットケーブル１１が、コンセント回路用ユニット
ケーブル１２と照明回路用ユニットケーブル１３とを有
して構成され、コンセント回路用ユニットケーブル１２
は、コンセント１４の数とケーブル１５の長さが予め決
められた数種類の標準化されたものが用意され、照明回
路用ユニットケーブル１３は、照明１８、スイッチ１９
の仕様に応じて、建物ユニット１０毎に個別に設計され
ることから、施工に際し、コンセント回路用ユニットケ
ーブル１２は標準化されたものから仕様に応じて選択す
るだけで足り、照明回路用ユニットケーブル１３のみを
建物ユニット１０毎に個別に設計し、製作し、試験すれ
ば足りる。然も、照明回路用ユニットケーブル１３は一
般的にケーブル１５の数が少ない。これらのことから、
ユニットケーブル１１の全ての回路を建物ユニット１０
毎に個別に設計し、製作し、試験する場合に比べ、ユニ
ットケーブル１１の設計、製作、試験の各工数を削減し
て、コスト及び工期を低減することができる。

【００１９】コンセント回路用ユニットケーブル１２
のコンセント用ジョイントボックス１７と照明回路用ユ
ニットケーブル１３の照明用ジョイントボックス２０と
が、施工に際し係合爪部２３及び係合凹部２４を用いて
機械的に一体化されてジョイントボックス２５に構成さ
れるので、ジョイントボックスが 1個となり、ジョイン
トボックスの取付工数の増大を回避でき、現場での施工
性を良好にできる。

【００２０】以上、本発明の実施の形態を図面により詳
述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限
られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の
設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、一
端が分電盤１６に接続されたケーブル１５の他端を照明
用ジョイントボックス２０にて、一端が照明１８、スイ
ッチ１９に接続可能なケーブル１５と接続しても良い。
また、機器回路用ユニットケーブルが照明回路用ユニッ
トケーブル１３の場合を述べたが、ケーブル１５の一端
にエアコンディンショナー等が接続可能なユニットケー
ブルであっても良い。

【００２１】

【発明の効果】以上のように、本発明に係る屋内配線施
工構造によれば、屋内配線の設計、製作、試験の各工数
を削減して、コスト及び工期を低減することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本発明に係る屋内配線施工構造の一つ
の実施の形態を示すコンセント回路用ユニットケーブル
及び照明回路用ユニットケーブルを示す系統図である。

【図２】図２（Ａ）は、図１のコンセント回路用ユニッ
トケーブルを示す結線図であり、図２（Ｂ）は、図１の
照明回路用ユニットケーブルを示す結線図である。

【図３】図３は、図１のコンセント回路用ユニットケー
ブルのコンセント用ジョイントボックスと、照明回路用
ユニットケーブルの照明用ジョイントボックス周囲を示
す斜視図である。

【図４】図４は、従来のユニットケーブルを示す系統図
である。

【図５】図５は、図４のユニットケーブルを示す結線図
である。

【符号の説明】

１０ 建物ユニット（建物） １１ ユニットケーブル １２ コンセント回路用ユニットケーブル １３ 照明回路用ユニットケーブル（機器回路用ユニッ
トケーブル） １４ コンセント １５ ケーブル １６ 分電盤 １７ コンセント用ジョイントボックス １８ 照明 １９ スイッチ ２０ 照明用ジョイントボックス ２１、２２ ジョイントコネクタ ２３ 係合爪部 ２４ 係合凹部 ２５ ジョイントボックス

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 一端に分電盤や各種機器がそれぞれ接続
   可能な複数本のケーブルの他端を、ジョイントボックス
   にて接続してユニットケーブルを構成し、このユニット
   ケーブルを建物内に施工する屋内配線施工構造におい
   て、 上記ジョイントボックスは、一端が上記機器のうちコン
   セントに接続可能な複数本のケーブルの他端を接続して
   コンセント回路用ユニットケーブルを構成するコンセン
   ト用ジョイントボックスと、 一端が上記コンセント以外の上記機器に接続可能な複数
   本のケーブルの他端を接続して機器回路用ユニットケー
   ブルを構成する機器用ジョイントボックスとに分割さ
   れ、 上記コンセント用ジョイントボックス及び上記機器用ジ
   ョイントボックスが電気的に接続可能に設けられ、 上記コンセント回路用ユニットケーブルは、コンセント
   数とケーブル長とが予め決められた数種類の標準化され
   たものとして用意され、 上記機器回路用ユニットケーブルは、上記機器の仕様に
   応じて、施工される上記建物毎個別に設計されたことを
   特徴とする屋内配線施工構造。
2. 【請求項２】 上記コンセント用ジョイントボックスと
   機器用ジョイントボックスとが機械的に結合して一体可
   能に構成された請求項１に記載の屋内配線施工構造。
3. 【請求項３】 上記コンセント用ジョイントボックス
   に、一端が分電盤に接続可能なケーブルの他端が接続さ
   れた請求項１又は２に記載の屋内配線施工構造。
4. 【請求項４】 上記機器回路用ユニットケーブルは、一
   端に照明、スイッチがそれぞれ接続可能な複数本のケー
   ブルの他端部を、機器用ジョイントボックスとしての照
   明用ジョイントボックスにて接続する照明回路用ユニッ
   トケーブルである請求項１〜３のいずれかに記載の屋内
   配線施工構造。