JPH1016415A - 金属光沢を有する熱転写シート - Google Patents
金属光沢を有する熱転写シートInfo
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- JPH1016415A JPH1016415A JP8186976A JP18697696A JPH1016415A JP H1016415 A JPH1016415 A JP H1016415A JP 8186976 A JP8186976 A JP 8186976A JP 18697696 A JP18697696 A JP 18697696A JP H1016415 A JPH1016415 A JP H1016415A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 金属蒸着層を転写することで金属光沢感の有
る文字等をサーマルヘッドでプリントする熱転写シート
にて、プリント時の高熱が金属光沢感に悪影響しない様
にする。 【解決手段】 金属蒸着層下の蒸着アンカー層に、ポリ
イミド、ポリアミドイミド等のガラス転移温度が130
℃以上の線状ポリマーを層全量に対し40重量%以上含
有させる。
る文字等をサーマルヘッドでプリントする熱転写シート
にて、プリント時の高熱が金属光沢感に悪影響しない様
にする。 【解決手段】 金属蒸着層下の蒸着アンカー層に、ポリ
イミド、ポリアミドイミド等のガラス転移温度が130
℃以上の線状ポリマーを層全量に対し40重量%以上含
有させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱転写記録方式に
よって、被転写材に金属光沢等の金属感を有する文字や
図柄等をプリントするための熱転写シートに関する。特
に、サーマルプリンタでのプリント時の高熱に影響され
ずに金属感をだせる、熱転写シートに関する。
よって、被転写材に金属光沢等の金属感を有する文字や
図柄等をプリントするための熱転写シートに関する。特
に、サーマルプリンタでのプリント時の高熱に影響され
ずに金属感をだせる、熱転写シートに関する。
【0002】
【従来の技術】旧来より、金属光沢をもつ印字物等を得
る方法として、転写箔を用い、印字物と同一形状の凸部
を有する金属等のスタンプで熱圧接するホットスタンピ
ング法が知られている。この転写箔として、例えば、9
〜25μm程度の基材フィルム上に剥離層、蒸着アンカ
ー層、金属蒸着層、接着層を順次積層したものを用い
る。そして、転写箔の接着層側を紙等の被転写体と対向
させ、基材フィルム側から100〜130℃程度に加熱
したスタンプを数秒間押し当てることにより、所望の画
像を被転写体に転写させる画像記録方法である。しかし
ながら、ホットスタンピング法では、金属等でできたス
タンプをその都度作製する必要があるために、少部数の
印字にはコスト的に適しておらず、更にハーフトーン調
の記録を行うためにはスタンプに網点等の精密加工が要
求される上、細かいハーフトーン画像の記録は困難であ
る。
る方法として、転写箔を用い、印字物と同一形状の凸部
を有する金属等のスタンプで熱圧接するホットスタンピ
ング法が知られている。この転写箔として、例えば、9
〜25μm程度の基材フィルム上に剥離層、蒸着アンカ
ー層、金属蒸着層、接着層を順次積層したものを用い
る。そして、転写箔の接着層側を紙等の被転写体と対向
させ、基材フィルム側から100〜130℃程度に加熱
したスタンプを数秒間押し当てることにより、所望の画
像を被転写体に転写させる画像記録方法である。しかし
ながら、ホットスタンピング法では、金属等でできたス
タンプをその都度作製する必要があるために、少部数の
印字にはコスト的に適しておらず、更にハーフトーン調
の記録を行うためにはスタンプに網点等の精密加工が要
求される上、細かいハーフトーン画像の記録は困難であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これに対して、近年、
サーマルヘッドと熱転写リボンを用いた熱転写記録方式
が普及するに至り、この方法は少部数の印字に適してお
り、また面積階調によるハーフトーン調の画像も容易に
記録できるため、上記スタンプの代わりにサーマルヘッ
ドを用いた、転写記録方法が望まれている。例えば特開
昭63−30288号公報では、従来のホットスタンピ
ング法に用いる転写箔についてその基材フィルムを薄膜
化したものを用いて、サーマルヘッドで熱転写すること
を試みている。しかし、従来のホットスタンピング法に
用いられている転写箔の蒸着アンカー層には、アクリル
系樹脂、ウレタン系樹脂、或いはセルロース系樹脂等の
樹脂が用いられている。このため、これら樹脂をそのま
ま用いた転写箔をサーマルヘッドでの転写に用いると、
印字の際に金属蒸着層が曇化し、鏡面光沢の金属光沢感
を持った記録物を得ることは出来ない。
サーマルヘッドと熱転写リボンを用いた熱転写記録方式
が普及するに至り、この方法は少部数の印字に適してお
り、また面積階調によるハーフトーン調の画像も容易に
記録できるため、上記スタンプの代わりにサーマルヘッ
ドを用いた、転写記録方法が望まれている。例えば特開
昭63−30288号公報では、従来のホットスタンピ
ング法に用いる転写箔についてその基材フィルムを薄膜
化したものを用いて、サーマルヘッドで熱転写すること
を試みている。しかし、従来のホットスタンピング法に
用いられている転写箔の蒸着アンカー層には、アクリル
系樹脂、ウレタン系樹脂、或いはセルロース系樹脂等の
樹脂が用いられている。このため、これら樹脂をそのま
ま用いた転写箔をサーマルヘッドでの転写に用いると、
印字の際に金属蒸着層が曇化し、鏡面光沢の金属光沢感
を持った記録物を得ることは出来ない。
【0004】これはサーマルヘッドを用いた熱転写方式
と、ホットスタンピング方法による熱転写方式とでは、
熱エネルギー印加のプロセスの違いに起因して起こるも
のである。すなわち、ホットスタンピング法では、9〜
25μm厚の基材フィルム背面より100〜130℃程
度に加温したスタンプを数秒間押し当てることにより、
記録物を得ている。これに対して、サーマルヘッドでの
熱転写方式では、通常3〜6μm厚の基材フィルムの背
面にサーマルヘッドを押し当てて、サーマルヘッド表面
を数ミリ〜十数ミリ秒の間300℃程度まで上昇させる
ことにより記録物を得ている。したがって、熱エネルギ
ーのロスを考慮しても基材フィルムに塗工形成された蒸
着アンカー層は少なくとも130〜200℃程度には加
熱される。この際、蒸着アンカー層として上述の様な樹
脂を使用していると、蒸着アンカー層はガラス転移温度
以上まで昇温し更に圧力を印加されているために、弾性
変形あるいは塑性変形してしまう。このため、蒸着アン
カー層上に鏡面を形成していた金属蒸着層は蒸着アンカ
ー層の変形に追従できず、無数の微細な亀裂を生じ、結
果として被転写体に転写形成された記録物において金属
蒸着層が曇化してしまう。
と、ホットスタンピング方法による熱転写方式とでは、
熱エネルギー印加のプロセスの違いに起因して起こるも
のである。すなわち、ホットスタンピング法では、9〜
25μm厚の基材フィルム背面より100〜130℃程
度に加温したスタンプを数秒間押し当てることにより、
記録物を得ている。これに対して、サーマルヘッドでの
熱転写方式では、通常3〜6μm厚の基材フィルムの背
面にサーマルヘッドを押し当てて、サーマルヘッド表面
を数ミリ〜十数ミリ秒の間300℃程度まで上昇させる
ことにより記録物を得ている。したがって、熱エネルギ
ーのロスを考慮しても基材フィルムに塗工形成された蒸
着アンカー層は少なくとも130〜200℃程度には加
熱される。この際、蒸着アンカー層として上述の様な樹
脂を使用していると、蒸着アンカー層はガラス転移温度
以上まで昇温し更に圧力を印加されているために、弾性
変形あるいは塑性変形してしまう。このため、蒸着アン
カー層上に鏡面を形成していた金属蒸着層は蒸着アンカ
ー層の変形に追従できず、無数の微細な亀裂を生じ、結
果として被転写体に転写形成された記録物において金属
蒸着層が曇化してしまう。
【0005】ところで、転写箔の中には2液あるいは1
液硬化型の樹脂を蒸着アンカー層に用い、基材フィルム
表面に塗工後これを熱硬化させ、ガラス転移温度を上昇
させたものがある。しかし、これらによる転写箔では上
述のような曇化の問題は生じないが、塗工時のポットラ
イフが短い、硬化条件が高温長時間であるため熱転写に
使用する様な薄膜の基材フィルム上への塗工には適さな
い、等の問題がある。
液硬化型の樹脂を蒸着アンカー層に用い、基材フィルム
表面に塗工後これを熱硬化させ、ガラス転移温度を上昇
させたものがある。しかし、これらによる転写箔では上
述のような曇化の問題は生じないが、塗工時のポットラ
イフが短い、硬化条件が高温長時間であるため熱転写に
使用する様な薄膜の基材フィルム上への塗工には適さな
い、等の問題がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本発明の金属光沢
を有する熱転写シートは、上記課題を解決するために、
基材の一方の面に、少なくとも、蒸着アンカー層、金属
蒸着層および接着層を順次設けた構成の熱転写シートに
おいて、該蒸着アンカー層をガラス転移温度が130℃
以上の線状ポリマーを該層全量に対し40重量%以上含
有させたものとした。上記線状ポリマーとしては、ポリ
イミド類及びその誘導体から1種以上を用い、該誘導体
としてはポリアミドイミドやその変性物を用いることと
した。この結果、上記線状ポリマーはその溶液を塗工し
て、特別の加熱硬化をせずに乾燥するのみで、耐熱性が
高い蒸着アンカー層が得られ、印字後の金属蒸着層の曇
化を防止することができる。
を有する熱転写シートは、上記課題を解決するために、
基材の一方の面に、少なくとも、蒸着アンカー層、金属
蒸着層および接着層を順次設けた構成の熱転写シートに
おいて、該蒸着アンカー層をガラス転移温度が130℃
以上の線状ポリマーを該層全量に対し40重量%以上含
有させたものとした。上記線状ポリマーとしては、ポリ
イミド類及びその誘導体から1種以上を用い、該誘導体
としてはポリアミドイミドやその変性物を用いることと
した。この結果、上記線状ポリマーはその溶液を塗工し
て、特別の加熱硬化をせずに乾燥するのみで、耐熱性が
高い蒸着アンカー層が得られ、印字後の金属蒸着層の曇
化を防止することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の金属光沢を有する
熱転写シートを、それを構成する層毎に順次説明する。
図1は本発明の金属光沢を有する熱転写シートの一実施
例を示す縦断面図である。同図の熱転写シート1は、基
材2の背面側に背面層7が設けられており、基材2のお
もて面側には、順に剥離層3、蒸着アンカー層4、金属
蒸着層5、接着層6が設けられた構成である。なお、背
面層7及び剥離層3は場合により適宜省略することもで
きる。また、本発明の金属光沢を有する熱転写シートの
使用形状は、通常は連続帯状の熱転写リボンとして使用
されるが、一枚単位のシート状としても使用され得るも
のである。
熱転写シートを、それを構成する層毎に順次説明する。
図1は本発明の金属光沢を有する熱転写シートの一実施
例を示す縦断面図である。同図の熱転写シート1は、基
材2の背面側に背面層7が設けられており、基材2のお
もて面側には、順に剥離層3、蒸着アンカー層4、金属
蒸着層5、接着層6が設けられた構成である。なお、背
面層7及び剥離層3は場合により適宜省略することもで
きる。また、本発明の金属光沢を有する熱転写シートの
使用形状は、通常は連続帯状の熱転写リボンとして使用
されるが、一枚単位のシート状としても使用され得るも
のである。
【0008】以下、本発明の金属光沢を有する熱転写シ
ートの層構成材料について順次説明する。
ートの層構成材料について順次説明する。
【0009】先ず、基材2としては、熱転写記録時のサ
ーマルヘッドの加熱に耐え且つ所望の伝熱性、機械的強
度等を有する材料であれば特に限定されず、従来の一般
的な熱転写シート等に使用される公知の材料等を使用で
きる。例えば、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリス
チレン、セロハン、酢酸セルロース、ポリカーボネー
ト、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリイミド
等のプラスチックのフィルム、コンデンサー紙、パラフ
ィン紙等の紙類、不織布等があり、又、これらを複合し
たものであっても良い。
ーマルヘッドの加熱に耐え且つ所望の伝熱性、機械的強
度等を有する材料であれば特に限定されず、従来の一般
的な熱転写シート等に使用される公知の材料等を使用で
きる。例えば、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリス
チレン、セロハン、酢酸セルロース、ポリカーボネー
ト、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリイミド
等のプラスチックのフィルム、コンデンサー紙、パラフ
ィン紙等の紙類、不織布等があり、又、これらを複合し
たものであっても良い。
【0010】また、基材の厚さは、その機械的強度及び
熱伝導性等の点から適宜調整するが、通常、好ましくは
2〜25μm程度である。例えば、ポリエチレンテレフ
タレートフィルムの場合は、通常2〜8μm、より好ま
しくは3〜6μmである。図1に例示した断面図の如く
基材2の背面にサーマルヘッドとの熱融着を防止する耐
熱性の背面層7を設けてもよい。また、背面層7には、
耐熱性の他に滑り性を良くする為の滑性機能を具備させ
ても良い。
熱伝導性等の点から適宜調整するが、通常、好ましくは
2〜25μm程度である。例えば、ポリエチレンテレフ
タレートフィルムの場合は、通常2〜8μm、より好ま
しくは3〜6μmである。図1に例示した断面図の如く
基材2の背面にサーマルヘッドとの熱融着を防止する耐
熱性の背面層7を設けてもよい。また、背面層7には、
耐熱性の他に滑り性を良くする為の滑性機能を具備させ
ても良い。
【0011】なお、上記背面層としては、耐熱性を目的
とする際は、公知の、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂や
シリコーン樹脂、フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂等の耐熱
性のある樹脂を使用し、また、滑性を得るには充填剤、
滑剤、帯電防止剤等の添加剤等を添加する。背面層の厚
みさは、融着防止や滑性等が果たせられる程度であれば
充分で、通常0.1〜3μm程度である。
とする際は、公知の、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂や
シリコーン樹脂、フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂等の耐熱
性のある樹脂を使用し、また、滑性を得るには充填剤、
滑剤、帯電防止剤等の添加剤等を添加する。背面層の厚
みさは、融着防止や滑性等が果たせられる程度であれば
充分で、通常0.1〜3μm程度である。
【0012】剥離層3は、転写記録時に、熱転写記録素
子から被転写体側に、その厚み方向の全部又は凝集破壊
によって一部が転写移行し、記録物の最表面を形成する
層である。一部移行又は全部移行の場合は、印字時の箔
切れが良い様に記録時の凝集力が低いものが良い。或い
は、全く転写移行しない層であってもよい。要は、剥離
層は該層或いは該層隣接面において熱転写記録素子が剥
離し、基材と金属蒸着層との分離を可能にする層であ
る。
子から被転写体側に、その厚み方向の全部又は凝集破壊
によって一部が転写移行し、記録物の最表面を形成する
層である。一部移行又は全部移行の場合は、印字時の箔
切れが良い様に記録時の凝集力が低いものが良い。或い
は、全く転写移行しない層であってもよい。要は、剥離
層は該層或いは該層隣接面において熱転写記録素子が剥
離し、基材と金属蒸着層との分離を可能にする層であ
る。
【0013】剥離層3としては、例えば、カルナバワッ
クス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワッ
クス、エステルワックス、フィシャートロプシュワック
ス、各種低分子量ポリエチレン、木ロウ、みつロウ、鯨
ロウ、イボタロウ、羊毛ロウ、セラックワックス、キャ
ンデリラワックス、ペトロラクタム、一部変性ワック
ス、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド等の種々のワックス
類が使用できる。
クス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワッ
クス、エステルワックス、フィシャートロプシュワック
ス、各種低分子量ポリエチレン、木ロウ、みつロウ、鯨
ロウ、イボタロウ、羊毛ロウ、セラックワックス、キャ
ンデリラワックス、ペトロラクタム、一部変性ワック
ス、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド等の種々のワックス
類が使用できる。
【0014】また、剥離層3としては基材との剥離性等
が適切であれば上記ワッスク以外の樹脂も使用でき、樹
脂のみ、或いは上記ワックス類と樹脂との混合物等であ
ってもよい。このような樹脂としては、例えば、ポリイ
ソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンア
クリロニトリルゴム等のゴム系樹脂、アクリル酸エステ
ル系樹脂、ポリビニルエーテル系樹脂、ポリ酢酸ビニル
系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体型樹脂、ポリ
スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹
脂、ポリイミド系樹脂、ポリ塩素化オレフィン系樹脂、
ポリカーボネート、ポリビニルブチラール系樹脂等が挙
げられる。
が適切であれば上記ワッスク以外の樹脂も使用でき、樹
脂のみ、或いは上記ワックス類と樹脂との混合物等であ
ってもよい。このような樹脂としては、例えば、ポリイ
ソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンア
クリロニトリルゴム等のゴム系樹脂、アクリル酸エステ
ル系樹脂、ポリビニルエーテル系樹脂、ポリ酢酸ビニル
系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体型樹脂、ポリ
スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹
脂、ポリイミド系樹脂、ポリ塩素化オレフィン系樹脂、
ポリカーボネート、ポリビニルブチラール系樹脂等が挙
げられる。
【0015】剥離層3の厚みは、塗工量で一般に0.1
〜10g/m2 の範囲である。0.1g/m2 未満であ
ると、剥離層としての機能をなさず、10g/m2 を超
えると、印字時の箔切れが低下し特にハーフトーン記録
が良好に出来ず、また箔持ちの低下をもたらし使用でき
なくなることもある。
〜10g/m2 の範囲である。0.1g/m2 未満であ
ると、剥離層としての機能をなさず、10g/m2 を超
えると、印字時の箔切れが低下し特にハーフトーン記録
が良好に出来ず、また箔持ちの低下をもたらし使用でき
なくなることもある。
【0016】蒸着アンカー層4は、本発明の特徴的な層
であり、基本的には金属蒸着の際の下地を提供し且つ基
材等を蒸着時の熱から保護すると共に、金属光沢を実現
するためのものである。また、蒸着アンカー層は、転写
印字後は金属蒸着層と共に被転写体に転写移行し、金属
蒸着層の上層に位置して金属蒸着層に密着して記録物の
一構成要素となるのものであり、金属蒸着層を擦り傷や
腐食等の機械的及び化学的強度を向上させる保護層とし
て機能する層でもあり、金属蒸着層の金属光沢を透視可
能な程度に透明性を有する層でもある。
であり、基本的には金属蒸着の際の下地を提供し且つ基
材等を蒸着時の熱から保護すると共に、金属光沢を実現
するためのものである。また、蒸着アンカー層は、転写
印字後は金属蒸着層と共に被転写体に転写移行し、金属
蒸着層の上層に位置して金属蒸着層に密着して記録物の
一構成要素となるのものであり、金属蒸着層を擦り傷や
腐食等の機械的及び化学的強度を向上させる保護層とし
て機能する層でもあり、金属蒸着層の金属光沢を透視可
能な程度に透明性を有する層でもある。
【0017】さらに、本発明の蒸着アンカー層は、従来
のホットスタンピング法では受けることのなかった、サ
ーマルヘッドによる高熱に耐えて金属蒸着層の曇化を起
こさない耐熱性を有する。また、架橋ポリマーではなく
線状ポリマーから構成されているので、加熱硬化等の硬
化処理が不要で、単に溶液を塗工し乾燥すれば容易に設
けることができる層でもある。この様な耐熱性を蒸着ア
ンカー層に用いる材料としては、アンカー層がサーマル
ヘッドの加熱によって受ける温度よりもガラス転移温度
の高いものでなくてはならない。一般的なサーマルヘッ
ドを使用した印字の場合、蒸着アンカー層が受ける温度
は130〜200℃付近であり、従ってサーマルヘッド
を用いた熱転写方式に適した蒸着アンカー層の材料はガ
ラス転移温度が少なくとも130℃以上ある必要があ
る。更に、画像濃度が濃い部分等で印字に、より高エネ
ルギーを要する場合があることを考慮すると、ガラス転
移温度は200℃以上であればより好ましい。ガラス転
移温度は、ポリマーにおいては、ポリマー鎖セグメント
の固体状態におけるミクロブラウン運動が、凍結又は解
放する温度である。サーマルヘッドによる高熱で蒸着ア
ンカー層の温度が融点まで達しなくても、もしもガラス
転移温度を越えれば、ポリマー鎖セグメントのミクロブ
ラウン運動が解放されるため、サーマルヘッドとプラテ
ンローラ間で押圧されている蒸着アンカー層は、押圧力
により変形され易くなる。その結果、蒸着アンカー層に
密接し且つ形状追従性のない金属蒸着層は対応できず
に、微細に亀裂が生じこれが目視的には曇化となって現
れる。従って、蒸着アンカー層を構成するポリマーのガ
ラス転移温度を、上記温度以上とすることが重要となっ
てくるのである。
のホットスタンピング法では受けることのなかった、サ
ーマルヘッドによる高熱に耐えて金属蒸着層の曇化を起
こさない耐熱性を有する。また、架橋ポリマーではなく
線状ポリマーから構成されているので、加熱硬化等の硬
化処理が不要で、単に溶液を塗工し乾燥すれば容易に設
けることができる層でもある。この様な耐熱性を蒸着ア
ンカー層に用いる材料としては、アンカー層がサーマル
ヘッドの加熱によって受ける温度よりもガラス転移温度
の高いものでなくてはならない。一般的なサーマルヘッ
ドを使用した印字の場合、蒸着アンカー層が受ける温度
は130〜200℃付近であり、従ってサーマルヘッド
を用いた熱転写方式に適した蒸着アンカー層の材料はガ
ラス転移温度が少なくとも130℃以上ある必要があ
る。更に、画像濃度が濃い部分等で印字に、より高エネ
ルギーを要する場合があることを考慮すると、ガラス転
移温度は200℃以上であればより好ましい。ガラス転
移温度は、ポリマーにおいては、ポリマー鎖セグメント
の固体状態におけるミクロブラウン運動が、凍結又は解
放する温度である。サーマルヘッドによる高熱で蒸着ア
ンカー層の温度が融点まで達しなくても、もしもガラス
転移温度を越えれば、ポリマー鎖セグメントのミクロブ
ラウン運動が解放されるため、サーマルヘッドとプラテ
ンローラ間で押圧されている蒸着アンカー層は、押圧力
により変形され易くなる。その結果、蒸着アンカー層に
密接し且つ形状追従性のない金属蒸着層は対応できず
に、微細に亀裂が生じこれが目視的には曇化となって現
れる。従って、蒸着アンカー層を構成するポリマーのガ
ラス転移温度を、上記温度以上とすることが重要となっ
てくるのである。
【0018】線状ポリマーでガラス転移温度が130℃
以上、或いは200℃以上のものが可能なポリマーとし
ては、例えば、ポリイミド類、ポリアミドイミド類、ポ
リエーテルエーテルケトン(PEEK)やポリエーテル
ケトン(PEK)等のポリエーテルケトン類、ポリエー
テルスルホン、ポリスルホン、ポリアリレート、ポリフ
ェニレンオキシド等が挙げられる。なお、これらは単
独、或いは混合物として用いてもよい。また、本発明で
使用し得る上記線状ポリマーとしては、溶液化して従来
公知の塗工法により容易に蒸着アンカー層を設けること
ができる様に、溶剤溶解性を有することが好ましい。な
お、ポリマーのガラス転移温度は基本的には分子量の大
小には無関係の物性であり、また溶剤溶解性は分子量に
も大きく依存する物性のため、基本的なポリマー構造の
他に、分子量を適度とすれば溶剤溶解性は調整できる。
あるいは、前述の樹脂の主鎖構造や末端構造等を溶剤
(特に低沸点溶剤)に可溶となるように変性させても良
い。なお、溶解させる溶剤は、N−メチルピロリドン
(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)の他、上
述の通り適当な変性処理を行った場合には、トルエン、
メチルエチルケトン、酢酸エチル、イソプロピルアルコ
ール、エタノール、メタノール等の公知の溶剤が使用可
能となる。これら溶剤は単独又は混合して用いることが
可能である。上記線状ポリマーの、ポリイミド及びその
誘導体は好ましい線状ポリマーであり、なかでも、ポリ
イミド誘導体であるポリアミドイミド、及びポリアミド
イミドを低沸点溶剤が使用できるように変性させたポリ
アミドイミド変性物は、より好ましい線状ポリマーであ
る。
以上、或いは200℃以上のものが可能なポリマーとし
ては、例えば、ポリイミド類、ポリアミドイミド類、ポ
リエーテルエーテルケトン(PEEK)やポリエーテル
ケトン(PEK)等のポリエーテルケトン類、ポリエー
テルスルホン、ポリスルホン、ポリアリレート、ポリフ
ェニレンオキシド等が挙げられる。なお、これらは単
独、或いは混合物として用いてもよい。また、本発明で
使用し得る上記線状ポリマーとしては、溶液化して従来
公知の塗工法により容易に蒸着アンカー層を設けること
ができる様に、溶剤溶解性を有することが好ましい。な
お、ポリマーのガラス転移温度は基本的には分子量の大
小には無関係の物性であり、また溶剤溶解性は分子量に
も大きく依存する物性のため、基本的なポリマー構造の
他に、分子量を適度とすれば溶剤溶解性は調整できる。
あるいは、前述の樹脂の主鎖構造や末端構造等を溶剤
(特に低沸点溶剤)に可溶となるように変性させても良
い。なお、溶解させる溶剤は、N−メチルピロリドン
(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)の他、上
述の通り適当な変性処理を行った場合には、トルエン、
メチルエチルケトン、酢酸エチル、イソプロピルアルコ
ール、エタノール、メタノール等の公知の溶剤が使用可
能となる。これら溶剤は単独又は混合して用いることが
可能である。上記線状ポリマーの、ポリイミド及びその
誘導体は好ましい線状ポリマーであり、なかでも、ポリ
イミド誘導体であるポリアミドイミド、及びポリアミド
イミドを低沸点溶剤が使用できるように変性させたポリ
アミドイミド変性物は、より好ましい線状ポリマーであ
る。
【0019】また、蒸着アンカー層は、上記線状ポリマ
ー単独で構成しても良いが、上記線状ポリマー以外に、
例えば蒸着アンカー層として従来公知の、他の熱可塑性
樹脂を併用しても良い。但し、該層全量に対して上記線
状ポリマーが40重量%以上含まれていることが望まし
い。これ未満であると、蒸着アンカー層の耐熱性が低下
し、サーマルヘッドにる加熱に耐えられなくなり、印字
物において、金属蒸着層に微細亀裂が入り曇化が起こ
る。なお、併用できる他の熱可塑性樹脂としては、ガラ
ス転移温度は130℃未満のものであるが、ポリメタク
リル酸メチル、ポリアクリル酸アミド等のアクリル系樹
脂、ポリスチレン等のポリスチレン系樹脂、ポリエステ
ル系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等のビニル
系樹脂、ポリオキシメチレン、ポリフェニレンオキシド
等のポリエーテル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ニ
トロセルロース、エチルセルロース等である。
ー単独で構成しても良いが、上記線状ポリマー以外に、
例えば蒸着アンカー層として従来公知の、他の熱可塑性
樹脂を併用しても良い。但し、該層全量に対して上記線
状ポリマーが40重量%以上含まれていることが望まし
い。これ未満であると、蒸着アンカー層の耐熱性が低下
し、サーマルヘッドにる加熱に耐えられなくなり、印字
物において、金属蒸着層に微細亀裂が入り曇化が起こ
る。なお、併用できる他の熱可塑性樹脂としては、ガラ
ス転移温度は130℃未満のものであるが、ポリメタク
リル酸メチル、ポリアクリル酸アミド等のアクリル系樹
脂、ポリスチレン等のポリスチレン系樹脂、ポリエステ
ル系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等のビニル
系樹脂、ポリオキシメチレン、ポリフェニレンオキシド
等のポリエーテル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ニ
トロセルロース、エチルセルロース等である。
【0020】蒸着アンカー層の厚みは、金属蒸着下地層
及び保護層としての機能を果たす意味で、通常は、塗工
量で0.1〜20g/m2 の範囲で設ける。厚みが0.
1g/m2 未満では蒸着アンカー層として機能せず、2
0g/m2 を超えると、印字時の箔切れが悪くなり、ハ
ーフトーン調の記録には適さなくなる。また、蒸着アン
カー層には、例えば、アルミニウム等による金属蒸着層
の着色を目的として、公知の染料や顔料等によるシア
ン、マゼンタ、イエロー、ブラック及びその他の色の着
色剤を適宜混合することができる。
及び保護層としての機能を果たす意味で、通常は、塗工
量で0.1〜20g/m2 の範囲で設ける。厚みが0.
1g/m2 未満では蒸着アンカー層として機能せず、2
0g/m2 を超えると、印字時の箔切れが悪くなり、ハ
ーフトーン調の記録には適さなくなる。また、蒸着アン
カー層には、例えば、アルミニウム等による金属蒸着層
の着色を目的として、公知の染料や顔料等によるシア
ン、マゼンタ、イエロー、ブラック及びその他の色の着
色剤を適宜混合することができる。
【0021】また、蒸着アンカー層に前記した剥離層の
機能も持たせて兼用すれば、剥離層3は省略できる。こ
の場合、蒸着アンカー層として挙げた上記ポリマーに更
にシリコーン系樹脂等の離型剤を添加しても良い。
機能も持たせて兼用すれば、剥離層3は省略できる。こ
の場合、蒸着アンカー層として挙げた上記ポリマーに更
にシリコーン系樹脂等の離型剤を添加しても良い。
【0022】金属蒸着層5は、アルミニウム、亜鉛、ス
ズ、クロム、金、銀等の金属、或いは真ちゅう等の合金
等を真空蒸着、スパッタリング等の真空下によるメタラ
イジング法で形成した金属薄膜層である。金属蒸着層の
厚みは、通常、100〜1000Å、好ましくは200
〜600Åの範囲とすれば、金属光沢を得るには充分で
ある。薄すぎると光沢感が得られる程に可視光線を反射
せず、厚すぎると印字時の箔切れが悪くなりハーフトー
ン調の記録に向かず、また不経済である。
ズ、クロム、金、銀等の金属、或いは真ちゅう等の合金
等を真空蒸着、スパッタリング等の真空下によるメタラ
イジング法で形成した金属薄膜層である。金属蒸着層の
厚みは、通常、100〜1000Å、好ましくは200
〜600Åの範囲とすれば、金属光沢を得るには充分で
ある。薄すぎると光沢感が得られる程に可視光線を反射
せず、厚すぎると印字時の箔切れが悪くなりハーフトー
ン調の記録に向かず、また不経済である。
【0023】接着層6としては、ワックスや熱可塑性樹
脂等の単独又はこれら混合物が用いられる。ワックスと
しては、カルナバワックス、パラフィンワックス、マイ
クロクリスタリンワックス、エステルワックス、フッシ
ャートロプシュワックス、各種低分子量ポリエチレン、
木ロウ、みつロウ、鯨ロウ、イボタロウ、羊毛ロウ、セ
ラックワックス、キャンデリラワックス、ペトロラクタ
ム、一部変性ワックス、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド
などの従来公知の各種ワックス類が使用できる。また、
熱可塑性樹脂としては、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタク
リル酸共重合体などの、エチレンと他の重合性モノマー
との共重合物であるエチレン系共重合体が好ましくは使
用できる。エチレン系共重合体は、ワックスと併用する
場合は、ワックスと相溶性が良く、画像のプリント後
に、接着層全体が適度に凝集力の高いものとなり、高定
着性が実現される。エチレンとの共重合モノマーは、上
記の酢酸ビニル、アクリル酸やメタリクル酸の他に、ア
クリル酸エステルやメタクリル酸エステル等もある。例
えば、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン
−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸
メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸エチル共重合
体等である。なお、エチレンとの共重合モノマーは一種
とせずに、複数種を共重合させた多元共重合体でも良
い。また、これら共重合体を複数種混合使用しても良
い。また、同一の共重合モノマーからなる共重合体で
も、共重合比及び分子量の両方又は片方が異なる複数の
共重合体を混合使用しても良い。ちなみに、上記エチレ
ン系共重合体の共重合比は、共重合体の総重量を100
として、エチレン成分が50〜95の範囲が、定着性、
耐ブロッキング性等のバランスの点で好ましい。
脂等の単独又はこれら混合物が用いられる。ワックスと
しては、カルナバワックス、パラフィンワックス、マイ
クロクリスタリンワックス、エステルワックス、フッシ
ャートロプシュワックス、各種低分子量ポリエチレン、
木ロウ、みつロウ、鯨ロウ、イボタロウ、羊毛ロウ、セ
ラックワックス、キャンデリラワックス、ペトロラクタ
ム、一部変性ワックス、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド
などの従来公知の各種ワックス類が使用できる。また、
熱可塑性樹脂としては、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタク
リル酸共重合体などの、エチレンと他の重合性モノマー
との共重合物であるエチレン系共重合体が好ましくは使
用できる。エチレン系共重合体は、ワックスと併用する
場合は、ワックスと相溶性が良く、画像のプリント後
に、接着層全体が適度に凝集力の高いものとなり、高定
着性が実現される。エチレンとの共重合モノマーは、上
記の酢酸ビニル、アクリル酸やメタリクル酸の他に、ア
クリル酸エステルやメタクリル酸エステル等もある。例
えば、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン
−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸
メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸エチル共重合
体等である。なお、エチレンとの共重合モノマーは一種
とせずに、複数種を共重合させた多元共重合体でも良
い。また、これら共重合体を複数種混合使用しても良
い。また、同一の共重合モノマーからなる共重合体で
も、共重合比及び分子量の両方又は片方が異なる複数の
共重合体を混合使用しても良い。ちなみに、上記エチレ
ン系共重合体の共重合比は、共重合体の総重量を100
として、エチレン成分が50〜95の範囲が、定着性、
耐ブロッキング性等のバランスの点で好ましい。
【0024】また、上記エチレン系共重合体は重量平均
分子量(Mw)で1000〜100000の範囲が好ま
しい。複数の共重合体を使用時の各共重合体の分子量も
上記範囲内が好ましい。重量平均分子量が1000未満
では、常温においても樹脂が流動化しやすくなり、接着
層にタック感が生じてしまうために保存性が低下し、ま
た、100000を超えると凝集力が強くなりすぎてプ
リント時の箔切れが悪くなり、解像性が低下しハーフト
ーン調の記録等で不具合が生じる。
分子量(Mw)で1000〜100000の範囲が好ま
しい。複数の共重合体を使用時の各共重合体の分子量も
上記範囲内が好ましい。重量平均分子量が1000未満
では、常温においても樹脂が流動化しやすくなり、接着
層にタック感が生じてしまうために保存性が低下し、ま
た、100000を超えると凝集力が強くなりすぎてプ
リント時の箔切れが悪くなり、解像性が低下しハーフト
ーン調の記録等で不具合が生じる。
【0025】また、接着層に用いる熱可塑性樹脂として
は、上記エチレン系共重合体以外に、他の熱転写材料の
接着層として用いられる従来公知の他の樹脂を併用して
も良い。例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹
脂、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル樹脂、ポリウレタン
樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系
樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、
石油樹脂、フェノール樹脂、マレイン酸樹脂等、或いは
ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタ
ジエン−アクリロニトリルゴム等の合成ゴムや天然ゴム
等のエラストマー類である。これらの樹脂の併用は、被
転写体の表面材料の種類によって適宜必要があれば任意
に選択使用する。
は、上記エチレン系共重合体以外に、他の熱転写材料の
接着層として用いられる従来公知の他の樹脂を併用して
も良い。例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹
脂、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル樹脂、ポリウレタン
樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系
樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、
石油樹脂、フェノール樹脂、マレイン酸樹脂等、或いは
ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタ
ジエン−アクリロニトリルゴム等の合成ゴムや天然ゴム
等のエラストマー類である。これらの樹脂の併用は、被
転写体の表面材料の種類によって適宜必要があれば任意
に選択使用する。
【0026】また、前記の特にエチレン系共重合体の熱
可塑性樹脂及び前記ワッスクは、それぞれ微粒子状態で
接着層に含有させる事で、熱転写時の凝集力を低く抑え
ることができ、プリント時の箔切れ性を一般に向上さ
せ、高解像度、高感度の記録ができる。接着層に微粒子
状態で含有させるためには、こめら微粒子の分散液また
はエマルション液を接着層として塗工し、微粒子の融点
もしくは軟化点以下で乾燥させれば良い。なお、微粒子
状とは球形だけを意味するのではなく、エマルションに
おける略球形の独立した微粒子同士が適度な熱により形
状を変形しながら、外力により元の微粒子単位に分離で
きる程度に緩く結合た状態での微粒子をどちらかという
と意味する。また、ワックス及び熱可塑性樹脂を微粒子
として含有させる場合は、ワックス微粒子及び熱可塑性
樹脂微粒子の粒径を両者ともに、各々平均粒径で10μ
m以下とすることが好ましい。平均粒径が10μmを越
えるものを使用すると、印字感度の低下をもたらすのみ
でなく、接着層の箔持ちを著しく低下させる。
可塑性樹脂及び前記ワッスクは、それぞれ微粒子状態で
接着層に含有させる事で、熱転写時の凝集力を低く抑え
ることができ、プリント時の箔切れ性を一般に向上さ
せ、高解像度、高感度の記録ができる。接着層に微粒子
状態で含有させるためには、こめら微粒子の分散液また
はエマルション液を接着層として塗工し、微粒子の融点
もしくは軟化点以下で乾燥させれば良い。なお、微粒子
状とは球形だけを意味するのではなく、エマルションに
おける略球形の独立した微粒子同士が適度な熱により形
状を変形しながら、外力により元の微粒子単位に分離で
きる程度に緩く結合た状態での微粒子をどちらかという
と意味する。また、ワックス及び熱可塑性樹脂を微粒子
として含有させる場合は、ワックス微粒子及び熱可塑性
樹脂微粒子の粒径を両者ともに、各々平均粒径で10μ
m以下とすることが好ましい。平均粒径が10μmを越
えるものを使用すると、印字感度の低下をもたらすのみ
でなく、接着層の箔持ちを著しく低下させる。
【0027】接着層の厚みは、被転写材の表面形状によ
って必要厚みが異なるが、金属蒸着層の光沢感、箔切れ
性が損なわれない限り、薄く形成する方が、印字感度、
プリントされた画像の定着性、解像性の点で好ましい。
例えば、塗工量で0.5〜5g/m2 、好ましくは1〜
3g/m2 の範囲が良い。0.5g/m2 未満では、充
分な接着力を得ることができず、感度不良となる。5g
/m2 を超えると接着層を溶融させるに過大なエネルギ
ーが必要となり、又、箔切れも低下して好ましくない。
って必要厚みが異なるが、金属蒸着層の光沢感、箔切れ
性が損なわれない限り、薄く形成する方が、印字感度、
プリントされた画像の定着性、解像性の点で好ましい。
例えば、塗工量で0.5〜5g/m2 、好ましくは1〜
3g/m2 の範囲が良い。0.5g/m2 未満では、充
分な接着力を得ることができず、感度不良となる。5g
/m2 を超えると接着層を溶融させるに過大なエネルギ
ーが必要となり、又、箔切れも低下して好ましくない。
【0028】なお、剥離層、蒸着アンカー層、或いは背
面層等を形成するには、層の構成材料を有機溶剤等の溶
剤に溶解又は分散した塗液として、従来公知のグラビア
コート、グラビアリバースコート、ロールコート、ナイ
フコート、その他多くの公知の塗工手段にて形成でき
る。また、ワックスが主体となる層の場合は、ホットメ
ルトコート、ホットラッカーコート等の塗工手段も使用
できる。
面層等を形成するには、層の構成材料を有機溶剤等の溶
剤に溶解又は分散した塗液として、従来公知のグラビア
コート、グラビアリバースコート、ロールコート、ナイ
フコート、その他多くの公知の塗工手段にて形成でき
る。また、ワックスが主体となる層の場合は、ホットメ
ルトコート、ホットラッカーコート等の塗工手段も使用
できる。
【0029】なお、上記の如く構成された本発明の金属
光沢を有する熱転写シートは、サーマルヘッドを用いる
サーマルプリタンに最適であるが、従来のホットスタン
ピング法の転写箔としても使用できる。また、解像性に
も優れるために、文字や図柄等の画像を微小なパターン
の集合体としてプリントする用途にも適し、これら画像
に金属光沢を付与できる。したがって、濃度階調表現方
法として、網点の大小等による転写部分の面積の大小で
濃度階調を表現する、すなわち面積階調を利用すれば、
中間的な濃度も再現できる。なお、面積階調の方法とし
ては網点以外にも、砂目、レンガ模様等による印刷分野
で公知のスクリーンパターン等も利用できる。特に、接
着層に用いるワックスや熱可塑性樹脂成分を微粒子とし
て含有させると、高解像度が要求される面積階調の記録
にも最適である。
光沢を有する熱転写シートは、サーマルヘッドを用いる
サーマルプリタンに最適であるが、従来のホットスタン
ピング法の転写箔としても使用できる。また、解像性に
も優れるために、文字や図柄等の画像を微小なパターン
の集合体としてプリントする用途にも適し、これら画像
に金属光沢を付与できる。したがって、濃度階調表現方
法として、網点の大小等による転写部分の面積の大小で
濃度階調を表現する、すなわち面積階調を利用すれば、
中間的な濃度も再現できる。なお、面積階調の方法とし
ては網点以外にも、砂目、レンガ模様等による印刷分野
で公知のスクリーンパターン等も利用できる。特に、接
着層に用いるワックスや熱可塑性樹脂成分を微粒子とし
て含有させると、高解像度が要求される面積階調の記録
にも最適である。
【0030】
【実施例】次に実施例及び比較例により本発明の金属光
沢を有する熱転写シートについて更に具体的に説明す
る。なお、文中「部」とあるもの及び比率は、特に断り
の無い限り重量基準である。
沢を有する熱転写シートについて更に具体的に説明す
る。なお、文中「部」とあるもの及び比率は、特に断り
の無い限り重量基準である。
【0031】《実施例1》厚さ4.5μmのポリエチレ
ンテレフタレートフィルムを基材とし、その一方の面に
シリコーン変性ポリエステルからなる厚さ(乾燥時塗工
量、以下同様)0.5g/m2 の背面層を塗工形成し
た。次いで、他方の面にカルナバワックスからなる厚さ
0.5g/m2 の剥離層、及び線状ポリマーとしてポリ
エーテルスルホンからなる厚さ1g/m2 の蒸着アンカ
ー層を下記塗工液を順次塗工して形成した。次いで、蒸
着アンカー層上にさらに厚さ300Åのアルミニウムの
金属蒸着層を真空蒸着法により形成し、更に金属蒸着層
の上に、厚さ1g/m2 の接着層を下記塗工液で塗工形
成して、本発明の金属光沢を有する熱転写シートを得
た。
ンテレフタレートフィルムを基材とし、その一方の面に
シリコーン変性ポリエステルからなる厚さ(乾燥時塗工
量、以下同様)0.5g/m2 の背面層を塗工形成し
た。次いで、他方の面にカルナバワックスからなる厚さ
0.5g/m2 の剥離層、及び線状ポリマーとしてポリ
エーテルスルホンからなる厚さ1g/m2 の蒸着アンカ
ー層を下記塗工液を順次塗工して形成した。次いで、蒸
着アンカー層上にさらに厚さ300Åのアルミニウムの
金属蒸着層を真空蒸着法により形成し、更に金属蒸着層
の上に、厚さ1g/m2 の接着層を下記塗工液で塗工形
成して、本発明の金属光沢を有する熱転写シートを得
た。
【0032】剥離層塗工液 カルナバワックス (下記溶媒の固形分40wt%のエマルション) 溶媒:水/イソプロピルアルコール=1/1蒸着アンカー層塗工液 ポリエーテルスルホン 10部 ジメチルホルムアミド(DMF) 90部接着層塗工液 エチレン−酢酸ビニル共重合体 (下記溶媒の固形分25wt%のエマルション) 溶媒:水/イソプロピルアルコール=1/1
【0033】《実施例2》実施例1において、蒸着アン
カー層(1g/m2 )の形成を下記塗工液に代えて線状
ポリマーとしてポリエーテルエーテルケトン(PEE
K)を用いた他は、実施例1と同様にして、金属光沢を
有する熱転写シートを得た。蒸着アンカー層塗工液 ポリエーテルエーテルケトン(PEEK) 5部 Nメチルピロリドン(NMP) 95部
カー層(1g/m2 )の形成を下記塗工液に代えて線状
ポリマーとしてポリエーテルエーテルケトン(PEE
K)を用いた他は、実施例1と同様にして、金属光沢を
有する熱転写シートを得た。蒸着アンカー層塗工液 ポリエーテルエーテルケトン(PEEK) 5部 Nメチルピロリドン(NMP) 95部
【0034】《実施例3》実施例1において、蒸着アン
カー層(1g/m2 )の形成を下記塗工液に代えて線状
ポリマーとして硬化不要のポリイミドを用いた他は、実
施例1と同様にして、金属光沢を有する熱転写シートを
得た。蒸着アンカー層塗工液 ポリイミド 10部 Nメチルピロリドン(NMP) 90部
カー層(1g/m2 )の形成を下記塗工液に代えて線状
ポリマーとして硬化不要のポリイミドを用いた他は、実
施例1と同様にして、金属光沢を有する熱転写シートを
得た。蒸着アンカー層塗工液 ポリイミド 10部 Nメチルピロリドン(NMP) 90部
【0035】《実施例4》実施例1において、蒸着アン
カー層(1g/m2 )の形成を下記塗工液に代えて線状
ポリマーとして硬化不要のポリアミドイミドを用いた他
は、実施例1と同様にして、金属光沢を有する熱転写シ
ートを得た。蒸着アンカー層塗工液 ポリアミドイミド 10部 ジメチルホルムアミド(DMF) 90部
カー層(1g/m2 )の形成を下記塗工液に代えて線状
ポリマーとして硬化不要のポリアミドイミドを用いた他
は、実施例1と同様にして、金属光沢を有する熱転写シ
ートを得た。蒸着アンカー層塗工液 ポリアミドイミド 10部 ジメチルホルムアミド(DMF) 90部
【0036】《実施例5》実施例4において、蒸着アン
カー層(1g/m2 )を形成する塗工液に、更にアクリ
ル樹脂を加えた下記塗工液を用いた他は、実施例4と同
様にして、金属光沢を有する熱転写シートを得た。蒸着アンカー層塗工液 ポリアミドイミド変性物 (トルエン:エタノール=1:1の10%溶液) 50部 アクリル樹脂 (トルエン:エタノール=1:1の10%溶液) 50部
カー層(1g/m2 )を形成する塗工液に、更にアクリ
ル樹脂を加えた下記塗工液を用いた他は、実施例4と同
様にして、金属光沢を有する熱転写シートを得た。蒸着アンカー層塗工液 ポリアミドイミド変性物 (トルエン:エタノール=1:1の10%溶液) 50部 アクリル樹脂 (トルエン:エタノール=1:1の10%溶液) 50部
【0037】《実施例6》実施例5において、ポリアミ
ドイミド変性物:アクリル樹脂の比を95:5にした蒸
着アンカー層塗工液を用いた他は、実施例5と同様にし
て、金属光沢を有する熱転写シートを得た。
ドイミド変性物:アクリル樹脂の比を95:5にした蒸
着アンカー層塗工液を用いた他は、実施例5と同様にし
て、金属光沢を有する熱転写シートを得た。
【0038】《比較例1》実施例1において、蒸着アン
カー層(1g/m2 )の形成を下記塗工液に代えた他
は、実施例1と同様にして、金属光沢を有する熱転写シ
ートを得た。蒸着アンカー層塗工液 ニトロセルロース 20部 酢酸エチル 80部
カー層(1g/m2 )の形成を下記塗工液に代えた他
は、実施例1と同様にして、金属光沢を有する熱転写シ
ートを得た。蒸着アンカー層塗工液 ニトロセルロース 20部 酢酸エチル 80部
【0039】《比較例2》実施例1において、蒸着アン
カー層(1g/m2 )の形成を下記塗工液に代えた他
は、実施例1と同様にして、金属光沢を有する熱転写シ
ートを得た。蒸着アンカー層塗工液 飽和ポリエステル樹脂 20部 メチルエチルケトン 40部 トルエン 40部
カー層(1g/m2 )の形成を下記塗工液に代えた他
は、実施例1と同様にして、金属光沢を有する熱転写シ
ートを得た。蒸着アンカー層塗工液 飽和ポリエステル樹脂 20部 メチルエチルケトン 40部 トルエン 40部
【0040】《比較例3》実施例1において、蒸着アン
カー層(1g/m2 )を形成する塗工液のポリマーとし
て、実施例5で用いたアクリル樹脂を用いた他は、実施
例1と同様にして、金属光沢を有する熱転写シートを得
た。蒸着アンカー層塗工液 アクリル樹脂 20部 メチルエチルケトン 40部 トルエン 40部
カー層(1g/m2 )を形成する塗工液のポリマーとし
て、実施例5で用いたアクリル樹脂を用いた他は、実施
例1と同様にして、金属光沢を有する熱転写シートを得
た。蒸着アンカー層塗工液 アクリル樹脂 20部 メチルエチルケトン 40部 トルエン 40部
【0041】《比較例4》実施例5において、蒸着アン
カー層(1g/m2 )を形成する塗工液のポリアミドイ
ミドとアクリル樹脂の比率を代えた他は、実施例5と同
様にして、金属光沢を有する熱転写シートを得た。蒸着アンカー層塗工液 ポリアミドイミド変性物 (トルエン:エタノール=1:1の10%溶液) 30部 アクリル樹脂 (トルエン:エタノール=1:1の10%溶液) 70部
カー層(1g/m2 )を形成する塗工液のポリアミドイ
ミドとアクリル樹脂の比率を代えた他は、実施例5と同
様にして、金属光沢を有する熱転写シートを得た。蒸着アンカー層塗工液 ポリアミドイミド変性物 (トルエン:エタノール=1:1の10%溶液) 30部 アクリル樹脂 (トルエン:エタノール=1:1の10%溶液) 70部
【0042】《性能評価》上記実施例及び比較例の熱転
写シートの性能評価を、被転写体としてキャストコート
紙を用い、また、サーマルヘッドとしては京セラ(株)
製の200dpiのラインタイプヘッドを用いて下記の
様にして行った。
写シートの性能評価を、被転写体としてキャストコート
紙を用い、また、サーマルヘッドとしては京セラ(株)
製の200dpiのラインタイプヘッドを用いて下記の
様にして行った。
【0043】印字後の鏡面光沢感:ベタ印字を行った際
に印字表面が全く曇化しないものは○、一部に曇化が見
られるものは△、大部分もしくは全面が曇化するものは
×とした。また、高エネルギー印字の場合として、印加
エネルギーを0.5mJ/dot、低エネルギー印字の
場合として、印加エネルギーを0.2mJ/dotの条
件で印字した。
に印字表面が全く曇化しないものは○、一部に曇化が見
られるものは△、大部分もしくは全面が曇化するものは
×とした。また、高エネルギー印字の場合として、印加
エネルギーを0.5mJ/dot、低エネルギー印字の
場合として、印加エネルギーを0.2mJ/dotの条
件で印字した。
【0044】解像性:印刷部のエッジ部分のシャープさ
の優劣を○、△、×で表した。シャープさが優れている
ものは○、やや劣るものは△、劣るものは×とした。
の優劣を○、△、×で表した。シャープさが優れている
ものは○、やや劣るものは△、劣るものは×とした。
【0045】
【表1】
【0046】表1の性能比較に示す如く、蒸着アンカー
層の構成樹脂として、ガラス転移温度が130℃以上の
線状ポリマーを40重量%以上使用したものは、鏡面光
沢感が良好であり、特に、ガラス転移温度が200℃以
上の線状ポリマー単独の実施例1、3及び4では、高エ
ネルギー印字でも優れた鏡面光沢感が得られている。ま
た、ガラス転移温度が200℃以上の線状ポリマーに対
して、ガラス転移温度が130℃未満の熱可塑性樹脂を
併用したものでも、前記線状ポリマーが50重量%と4
0重量%以上であれば実施例5及び6の如く、良好な結
果が得らるが、比較例4の30重量%の如く、40重量
%未満であると、低エネルギー印字でも金属光沢は曇化
してしまう。また、ガラス転移温度が130℃未満の熱
可塑性樹脂(線状ポリマー)単独では、比較例1〜3の
如く、低エネルギー印字でも曇化が発生し、金属光沢感
は得られない。
層の構成樹脂として、ガラス転移温度が130℃以上の
線状ポリマーを40重量%以上使用したものは、鏡面光
沢感が良好であり、特に、ガラス転移温度が200℃以
上の線状ポリマー単独の実施例1、3及び4では、高エ
ネルギー印字でも優れた鏡面光沢感が得られている。ま
た、ガラス転移温度が200℃以上の線状ポリマーに対
して、ガラス転移温度が130℃未満の熱可塑性樹脂を
併用したものでも、前記線状ポリマーが50重量%と4
0重量%以上であれば実施例5及び6の如く、良好な結
果が得らるが、比較例4の30重量%の如く、40重量
%未満であると、低エネルギー印字でも金属光沢は曇化
してしまう。また、ガラス転移温度が130℃未満の熱
可塑性樹脂(線状ポリマー)単独では、比較例1〜3の
如く、低エネルギー印字でも曇化が発生し、金属光沢感
は得られない。
【0047】
【発明の効果】本発明の金属光沢を有する熱転写シート
によれば、蒸着アンカー層として、ガラス転移温度が特
定温度以上の線状ポリマーを一定量以上用いて構成する
ために、溶液塗工で塗工乾燥するのみで、熱等による硬
化反応をしなくても、耐熱性の高い層が得られる。その
結果、サーマルヘッドによる高熱を受けても、印字物と
した時に、金属蒸着層に微細亀裂が入り曇化して、金属
光沢感が損なわれることがなく、優れた金属光沢を有す
る印字物を、サーマルヘッドを有するプリンタで形成で
きる。
によれば、蒸着アンカー層として、ガラス転移温度が特
定温度以上の線状ポリマーを一定量以上用いて構成する
ために、溶液塗工で塗工乾燥するのみで、熱等による硬
化反応をしなくても、耐熱性の高い層が得られる。その
結果、サーマルヘッドによる高熱を受けても、印字物と
した時に、金属蒸着層に微細亀裂が入り曇化して、金属
光沢感が損なわれることがなく、優れた金属光沢を有す
る印字物を、サーマルヘッドを有するプリンタで形成で
きる。
【図1】本発明の熱転写シートの一実施例の縦断面図。
1 金属光沢を有する熱転写シート 2 基材 3 剥離層 4 蒸着アンカー層 5 金属蒸着層 6 接着層 7 背面層
Claims (3)
- 【請求項1】 基材の一方の面に、少なくとも、蒸着ア
ンカー層、金属蒸着層および接着層を順次設けた熱転写
シートにおいて、該蒸着アンカー層がガラス転移温度が
130℃以上の線状ポリマーを該層全量に対し40重量
%以上含有する、金属光沢を有する熱転写シート。 - 【請求項2】 上記線状ポリマーとして、ポリイミド類
及びその誘導体から選ばれた1種以上のポリマーを含有
する、請求項1記載の金属光沢を有する熱転写シート。 - 【請求項3】 上記ポリイミド誘導体がポリアミドイミ
ド及びその変性物である、請求項2記載の金属光沢を有
する熱転写シート。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8186976A JPH1016415A (ja) | 1996-06-28 | 1996-06-28 | 金属光沢を有する熱転写シート |
EP19970303971 EP0812701B1 (en) | 1996-06-10 | 1997-06-09 | Thermal transfer sheet for printing images with metallic luster |
DE69700061T DE69700061T2 (de) | 1996-06-10 | 1997-06-09 | Thermische Übertragungsschicht für das Erzeugen von Bildern mit metallischem Glanz |
US08/872,684 US6165611A (en) | 1996-06-10 | 1997-06-10 | Thermal transfer sheet for printing printed matter with metallic luster |
US09/640,145 US6306486B1 (en) | 1996-06-10 | 2000-08-16 | Thermal transfer sheet for printing printed matter with metallic luster |
US09/940,916 US20020045012A1 (en) | 1996-06-10 | 2001-08-27 | Thermal transfer sheet for printing printed matter with metallic luster |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8186976A JPH1016415A (ja) | 1996-06-28 | 1996-06-28 | 金属光沢を有する熱転写シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1016415A true JPH1016415A (ja) | 1998-01-20 |
Family
ID=16198026
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8186976A Pending JPH1016415A (ja) | 1996-06-10 | 1996-06-28 | 金属光沢を有する熱転写シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1016415A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001191624A (ja) * | 2000-01-14 | 2001-07-17 | Dainippon Printing Co Ltd | 熱転写シート |
JP2002200852A (ja) * | 2000-12-28 | 2002-07-16 | Dainippon Printing Co Ltd | 熱転写シート |
JP2008110534A (ja) * | 2006-10-31 | 2008-05-15 | Fujicopian Co Ltd | 金属光沢熱転写記録媒体 |
US7521102B2 (en) | 2002-03-20 | 2009-04-21 | Dai Nippon Printing Co., Ltd. | Image displaying medium with metallic image and thermal transfer sheet |
JP2011241395A (ja) * | 2004-09-30 | 2011-12-01 | Dainippon Printing Co Ltd | 熱転写型画像保護シート |
CN103774507A (zh) * | 2014-01-22 | 2014-05-07 | 陈毕峰 | 一种具有防伪功能的烟用水松纸及其制作方法 |
WO2017138328A1 (ja) * | 2016-02-09 | 2017-08-17 | 日本写真印刷株式会社 | 立体感のある金属調意匠を持つ加飾シート及びその製造方法 |
-
1996
- 1996-06-28 JP JP8186976A patent/JPH1016415A/ja active Pending
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001191624A (ja) * | 2000-01-14 | 2001-07-17 | Dainippon Printing Co Ltd | 熱転写シート |
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JP4629224B2 (ja) * | 2000-12-28 | 2011-02-09 | 大日本印刷株式会社 | 熱転写シート |
US7521102B2 (en) | 2002-03-20 | 2009-04-21 | Dai Nippon Printing Co., Ltd. | Image displaying medium with metallic image and thermal transfer sheet |
KR100973562B1 (ko) * | 2002-03-20 | 2010-08-02 | 다이니폰 인사츠 가부시키가이샤 | 메탈릭 화상을 가지는 화상 표시 매체 및 열전사 시트 |
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WO2017138328A1 (ja) * | 2016-02-09 | 2017-08-17 | 日本写真印刷株式会社 | 立体感のある金属調意匠を持つ加飾シート及びその製造方法 |
JP2017140749A (ja) * | 2016-02-09 | 2017-08-17 | 日本写真印刷株式会社 | 立体感のある金属調意匠を持つ加飾シート及びその製造方法 |
US11345134B2 (en) | 2016-02-09 | 2022-05-31 | Nissha Co., Ltd. | Decorative sheet having three-dimensional metallic design and method for producing decorative sheet |
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051025 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060328 |