JPH1016035A - フォーミング装置及びそれを用いた管状熱可塑性樹脂発泡体の製造方法 - Google Patents

フォーミング装置及びそれを用いた管状熱可塑性樹脂発泡体の製造方法

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JPH1016035A
JPH1016035A JP8172524A JP17252496A JPH1016035A JP H1016035 A JPH1016035 A JP H1016035A JP 8172524 A JP8172524 A JP 8172524A JP 17252496 A JP17252496 A JP 17252496A JP H1016035 A JPH1016035 A JP H1016035A
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JP
Japan
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thermoplastic resin
tubular
resin foam
inner diameter
die
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Application number
JP8172524A
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English (en)
Inventor
Makoto Iijima
良 飯島
Tadashi Shinko
忠 新子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】内面寸法精度に優れ、内外面にスキン層を形成
させることができる管状熱可塑性樹脂発泡体のフォーミ
ング装置及びそれを用いた管状熱可塑性樹脂発泡体の製
造方法を提供する。 【解決手段】押出金型から連続的に押し出される発泡剤
を含有する熱可塑性樹脂からなる管状体を、順次管状熱
可塑性樹脂発泡体にフォーミングするフォーミング装置
である。押出金型1と、押出金型1から押し出される前
記管状体をその外径を規制しつつ内径方向に発泡させる
セルカプロセス用サイジングダイ2と、そのセルカプロ
セス用サイジングダイ2の内部を通過する管状体より発
生するガスを連続して除去する排ガス手段と、形成され
る管状熱可塑性樹脂発泡体の内径を規制する内径規制部
43と、その内径規制部43を内側より冷却する冷却手
段とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内外面にスキン層
を有する管状熱可塑性樹脂発泡体のフォーミング装置及
びそれを用いた管状熱可塑性樹脂発泡体の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、建物配管や埋設管の断熱材とし
て、又、建物配管等の結露防止、凍結防止、消音材等の
用途に管状熱可塑性樹脂発泡体が使用されている。この
管状熱可塑性樹脂発泡体は建物配管や埋設管の外周に隙
間なく装着するため、内面の寸法精度が優れていること
が要求される。
【0003】この点に鑑み、管状熱可塑性樹脂発泡体の
製造方法として、例えば、特公昭59─9334号公報
に記載のように、円形棒部材が口金開口部よりさらに押
出方向に突出し、その先端部に押出物の内面に接触する
整形具が設けられ、この整形具により、棒状発泡体の内
面を真円に整えるようにする方法が提案されている。
【0004】しかしながら、この方法による場合、得ら
れる管状熱可塑性樹脂発泡体の寸法精度は下記の理由に
よりあまりよくならない。 管状発泡体の内面が固化しない位置に、内側整形具が
設けられている場合には、内面整形具が短く且つ発泡体
の内面を冷却していないので、内側整形具の部分を通過
後に発泡圧により内面の変形が復元して、寸法精度が良
くならない。
【0005】管状発泡体の内面が固化した位置に、内
側整形具が設けられている場合には、塩化ビニル樹脂等
の剛性の高い管状発泡体では、内側整形具の部分での引
取抵抗が大きくなり、引取機で引き取ることが困難とな
る。
【0006】金型先端と内側整形具との間で発生した
発泡ガスを連続して抜く機構がないために、発泡ガスに
よる内圧が変動して発泡倍率が変動する。このために、
内径寸法精度が良くならず、又、内面を冷却しないの
で、内面にスキン層が形成されない(図8参照)。
【0007】又、特開昭55─61437号公報には、
チェーン等でコア先端に係留した内径キャップにより密
閉されたパイプ内空洞部に、空気により内圧をかけてパ
イプ外面をフォーミングダイ内面に押し付けながら発泡
成形する方法が提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法による場合には、内圧によりクーリングダイに押さえ
付けられ、外径寸法精度のよい発泡パイプは整形できる
が、押出機内のスクリューフライトに接触する樹脂と接
触しない樹脂とでは、スクリューから受ける剪断力が異
なるため、剪断力が大きい箇所の溶融樹脂が発熱して、
金型より吐出した管状体の温度が各部で均一とならな
い。このために、管状体の外径をフォーミングで規制し
て、内面をフォーミングで規制していないので、温度が
高くて発泡倍率が大きい箇所が内面側に発泡してきて、
内径の寸法精度を高めることができないという問題点が
ある。又、内面をフォーミングで規制すると共に冷却し
ないので、内面にスキン層が形成されない。
【0009】本発明は上記のような従来の問題点を解消
し、内面寸法精度に優れ、内外面にスキン層を形成させ
ることができる管状熱可塑性樹脂発泡体のフォーミング
装置及びそれを用いた管状熱可塑性樹脂発泡体の製造方
法を提供することを目的としてなされたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のフォーミング装
置は、押出金型から連続的に押し出される発泡剤を含有
する熱可塑性樹脂からなる管状体を、順次管状熱可塑性
樹脂発泡体にフォーミングするフォーミング装置であっ
て、押出金型と、押出金型から押し出される前記管状体
をその外径を規制しつつ内径方向に発泡させるセルカプ
ロセス用サイジングダイと、そのセルカプロセス用サイ
ジングダイの内部を通過する管状体より発生するガスを
連続して除去する排ガス手段と、形成される管状熱可塑
性樹脂発泡体の内径を規制する内径規制部と、その内径
規制部を内側より冷却する冷却手段とを備えているもの
である。
【0011】本発明の管状熱可塑性樹脂発泡体の製造方
法は、発泡剤を含有する熱可塑性樹脂からなる管状体
を、押出金型から連続的にセルカプロセス用サイジング
ダイ内に押し出し、前記管状体をフォーミング装置内で
外径を規制しつつ内径方向に発泡させるとともに、発生
する発泡ガスを除去した後、前記管状体から形成される
管状熱可塑性樹脂発泡体を内側より冷却して、その内外
面にスキン層を形成せしめる方法である。
【0012】本発明において、熱可塑性樹脂としては、
例えば、塩化ビニルの単独重合体、塩化ビニルとそれ以
外の重合性単量体との共重合体、塩化ビニル系樹脂以外
の重合体に塩化ビニル単量体をグラフト重合させた共重
合体、塩素化塩化ビニル樹脂等の塩化ビニル系樹脂、低
密度、中密度、高密度ポリエチレン、ポリプロピレンエ
チレンとそれ以外の重合性単量体との共重合体等のオレ
フィン系樹脂、これらの樹脂の混合物等が使用される。
【0013】発泡剤としては、熱分解型発泡剤や溶剤型
発泡剤が使用される。熱分解型発泡剤としては、例え
ば、重炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、炭酸アン
モニウム等の熱分解型無機発泡剤、N,N′─ジニトロ
ソテレフタルアミド等のニトロソ化合物、アゾジカルボ
ンアミド、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合
物、ベンゼンスルホニルヒドラジド、トルエンスルホニ
ルヒドラジド等のスルホニルヒドラジド化合物等の熱分
解型有機発泡剤等が挙げられる。
【0014】溶剤型発泡剤としては、例えば、メタノー
ル、エタノール等のアルコール類等が挙げられる。これ
ら熱分解型又は溶剤型発泡剤は、単独で使用してもよい
し、2種以上併用してもよい。
【0015】管状体を形成する発泡剤を含有する熱可塑
性樹脂には、更に必要に応じて、熱安定剤、加工助剤、
滑剤、衝撃改質剤、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、光安定剤、顔料等が適宜添加されてもよい。
【0016】本発明でいう、セルカプロセス(Celc
a process)とは、フランスのユージンクール
マン社が開発した熱可塑性樹脂の低発泡押出成形法の一
種であって、押出金型の先端にセルカプロセス用サイジ
ングダイ(通称「セルカフォーミングチューブ」)を直
結した装置を使用するのが特徴である。
【0017】このプロセスを採用したときに得られる発
泡体は、発泡された内層部とその外周に形成される実質
的に非発泡の硬質のスキン層(=表皮、通称「セルカ
層」)とで形成される。従って、スキン層の比重が大き
く内層部のそれが小さいことになり、又、内層部とスキ
ン層とは強固に一体化したものが得られる。
【0018】ここでいう、実質的に非発泡とは、完全な
無発泡状態のものから、硬度が高く吸水が起こり難くな
る、いわゆる低発泡倍率のものを指す。又、内層部とス
キン層との間には、確実な境界が形成されていてもよい
し、形成されていなくてもよく、内層部からスキン層に
かけて発泡倍率が順次変化するような連続構造であって
もよい。
【0019】本発明1において、内径規制部の材質は、
熱伝導がよく、溶融樹脂の熱で変形しないようなもので
あれば、特に限定されないが、通常は、軽量であるアル
ミニウム系の材質や、錆に強いステンレス等が使用され
る。
【0020】内径規制部の長さは、管状熱可塑性樹脂発
泡体の内面が固化して変形しなくなる位置よりも長くす
る必要があるが、通常は、成形される管状熱可塑性樹脂
発泡体の内径を測定して、内径が所定の寸法範囲内に入
るように決定する。内径規制部の形状は、成形される管
状熱可塑性樹脂発泡体の内面の形状に応じて適宜決定さ
れる。
【0021】本発明1において、排ガス手段としては、
セルカプロセス用サイジングダイの内部を通過する管状
体より発生するガスを連続して除去することができれば
特に制限されないが、通常は、管状体から成形される管
状熱可塑性樹脂発泡体の内面が接触する手前の内径規制
部の基端部に排ガス孔が設けられ、その排ガス孔より吸
気等により発泡ガスを排気するような構造とされる。排
ガス孔の個数や孔径は、内圧が上昇しないようにされて
いれば、特に制限されない。
【0022】本発明1において、内径規制部を内側から
冷却する冷却手段としては、従来公知の冷媒による冷却
方法が適宜適用できるが、内径規制部の内部に、エアー
ノズルにより冷却エアーを連続的に供給し、内径規制部
の先端を開放状態としておいて、吹付け後のエアーを順
次先方に排出させる方法が簡便な手段として採用され
る。この場合の、エアーノズルの先端の位置は、特に問
わないが、管状熱可塑性樹脂発泡体の内面が接触する位
置から冷却できるようにするのが普通である。尚、内径
規制部を中空室となし、その中空室内に、冷媒導入管と
冷媒排出管とを配管して冷媒を循環させる方法も採用で
きる。
【0023】本発明により得られる管状熱可塑性樹脂発
泡体は、図7(a)示すように、円筒状の発泡層101
の内外面にスキン層102,103が設けられたもの、
図7(b)に示すように、内面が横断面形状円形、外面
が横断面形状角形をなす筒状体の発泡層104の内外面
にスキン層105,106が設けられたもの、図7
(c)に示すように、角筒状の発泡層107の内外面に
スキン層108,109が設けられたもの等が挙げられ
る。
【0024】(作用)本発明のフォーミング装置は、押
出金型と、押出金型から押し出される前記管状体をその
外径を規制しつつ内径方向に発泡させるセルカプロセス
用サイジングダイと、そのセルカプロセス用サイジング
ダイの内部を通過する管状体より発生するガスを連続し
て除去する排ガス手段と、形成される管状熱可塑性樹脂
発泡体の内径を規制する内径規制部と、その内径規制部
を内側より冷却する冷却手段とを備えていることによ
り、内面寸法精度に優れ、内外面にスキン層を有する管
状熱可塑性樹脂発泡体を製造するフォーミング装置とし
て用いることができる。
【0025】本発明の管状熱可塑性樹脂発泡体の製造方
法は、発泡剤を含有する熱可塑性樹脂からなる管状体
を、押出金型から連続的にセルカプロセス用サイジング
ダイ内に押し出し、前記管状体をフォーミング装置内で
外径を規制しつつ内径方向に発泡させることにより、得
られる管状熱可塑性樹脂発泡体の外面にスキン層を形成
することができ、発生する発泡ガスを除去するので得ら
れる管状熱可塑性樹脂発泡体に膨出部を形成するような
ことがなく、管状体から形成される管状熱可塑性樹脂発
泡体を内側より冷却するので、その内面にスキン層を形
成せしめることができる。これらにより、内面寸法精度
に優れ、内外面にスキン層を有する管状熱可塑性樹脂発
泡体を連続的に製造することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は、本発明のフォーミング装
置の一例を示す断面図、図2はその要部を拡大して示す
断面図である。図1及び図2に示すように、フォーミン
グ装置は、押出機のノズル61先端に付設されるクロス
ヘッド型の押出金型1と、その先端に直結するように設
けられる中空状のセルカプロセス用サイジングダイ2と
を備えている。
【0027】押出金型1は、コア11の外型12からな
り、コア11には、その中央に背面側から押出側に通じ
る貫通穴111が設けられている。外型12の側面に
は、押出機のノズル61から溶融樹脂を樹脂流路13に
供給する樹脂入口14が設けられている。樹脂流路13
は、コア11の外型との間に、樹脂入口14から押出端
面に環状に開口する樹脂出口15に連通するように筒状
に形成されている。
【0028】貫通穴111内には、内筒4が挿通されて
いる。内筒4の基端部には鍔部41が設けられており、
鍔部41の外周部はコア11の背面に係止されている。
内筒4の基端の開口部には蓋部42が嵌められている。
蓋部42には、空気取入れ孔421が設けられている。
内筒4の先端部は、押出金型1の押出側に延出されて内
径規制部43とされ、その先端は開放されている。内径
規制部43内には、シール材44が装着されている。
【0029】蓋部42及びシール材44を挿通するよう
にして、エアーノズル45が設けられ、押出金型1の背
面側から、内径規制部43内に冷却用エアーを吹き込ん
で内径規制部43を冷却できるようにされて冷却手段と
されている。
【0030】蓋部42にはエアー取入れ孔421が設け
られるともに、内径規制部43の基端部及びシール材4
4には、排ガス孔431,441が設けられている。内
径規制部43の基端部の外周囲に発泡する発泡ガスを、
冷却用エアーの流れによる負圧により吸引して、冷却エ
アーとともに押出金型1の押出側へ排気することができ
るようにされて排ガス手段とされている。
【0031】又、図3に示すように、冷却手段は、内筒
5の先端が封鎖されるとともに、内部にシール材54が
装着されて、それらにより内径規制部53内に中空室が
形成され、その中空室内に、蓋部52及びシール材54
を挿通するように、冷媒導入管55と冷媒排出管56が
配管されて、押出金型1の背面側から、内径規制部53
内に冷媒を供給排出できるようにされていてもよい。
【0032】尚、排ガス手段は、図3に示すように、内
径規制部53の基端部に、排ガス孔531が設けられ、
内径規制部53の基端部の外周囲に発生する発泡ガス
を、内筒5内及び蓋体52に設けられた排ガス孔521
を経て、押出金型1の背面側の外部へ吸引するようにし
て排気できるようにされていてもよい。
【0033】セルカプロセス用サイジングダイ2は、押
出金型1の環状の樹脂出口15の外径と略一致する内径
を有する中空状とされており、押出金型1の押出側に直
結するように設けられている。セルカプロセス用サイジ
ングダイ2の出口側半部は、引き続いて配設される水槽
からなる冷却装置3に内挿・取着されている。
【0034】尚、セルカプロセス用サイジングダイとし
ては、その他二重筒構造とされた短筒の、内外筒壁間に
形成される環状空洞に、温度制御された冷却用流体を循
環するようにした構造のものでもよく、この場合は、冷
却装置3と間隔を隔てて配設される。
【0035】図4は、本発明のフォーミング装置の別の
例をその使用態様とともに示す断面図である。フォーミ
ング装置は、押出機のノズル(図示せず)の先端に付設
されるストレー型の押出金型7と、その先端に直結する
ように設けられる中空状のセルカプロセス用サイジング
ダイ8とを備えている。
【0036】押出金型7は、コア71と外型72とブリ
ッジ73とからなり、コア71には、押出側に通じる貫
通穴711が形成されている。樹脂流路74は、コア7
1と外型72との間及びブリッジ73を貫通するよう
に、樹脂入口75から押出端面に環状に開口する樹脂出
口76に連通するように筒状に形成されている。
【0037】貫通穴711から、押出金型7の押出側に
内径規制部9が導出されており、その先端は開放状態と
されている。このフォーミング装置では、エアーノズル
91が、ブリッジ73及びコア71の貫通穴711を挿
通して、内径規制部9内を内部から冷却するように設け
られて冷却手段が形成されている。排ガス手段は、図1
及び図2を参照して説明したのと同様であるので、詳細
な説明は省略する。
【0038】次に、図1及び図2に示すフォーミング装
置を用いた、本発明の管状熱可塑性樹脂発泡体の製造方
法の一例を、図5及び図6を参照して説明する。
【0039】押出機を用いて発泡性熱可塑性樹脂材料を
溶融・混練して、押出金型1の樹脂入口14より樹脂流
路13内に供給する。押出金型1に引き続いて設けられ
たセルカプロセス用サイジングダイ2内にて、管状体を
樹脂流路13より連続的に押し出し、外径を規制しつつ
内径方向に発泡させて、内径規制部43の外周に、管状
熱可塑性樹脂発泡体10を順次形成していく。
【0040】この際に、内径規制部43の基端部の外周
囲の発泡ガスを、管状熱可塑性樹脂発泡体10の内面が
内径規制部43に接触する前に、冷却用エアーの流れに
よる負圧により、冷却エアーとともに押出金型1の押出
側の外部へ排出する。これにより、発泡ガスが巻き込ま
れることがない。又、エアーノズル45より、内径規制
部43内に冷却用エアーを吹き込んで内径規制部43を
冷却する。これにより、内径規制部43の外周に接触す
る管状熱可塑性樹脂発泡体10の内面が冷却されてスキ
ン層が形成される。又、外径を規制を規制しつつ発泡さ
せるので、形成される管状熱可塑性樹脂発泡体10の外
面は実質的に非発泡状態となり、外面にスキン層が形成
される。
【0041】この管状熱可塑性樹脂発泡体10を冷却装
置3内を通過させることにより冷却し、図示しない乾燥
装置により乾燥させて同じく図示しない引取機により引
き取り、適宜長さに切断して管状熱可塑性樹脂発泡体1
0を得る。
【0042】(実施例)以下、本発明を実施例により更
に詳細に説明する。実施例 図1及び図2に示すフォーミング装置を用いて、図5及
び図6を参照して説明した工程により、管状熱可塑性樹
脂発泡体の成形を行った。塩化ビニル(平均重合度60
0)100重量部に対して、錫系安定剤2重量部、熱分
解型無機発泡剤2重量部、エステル系内滑剤、ポリエチ
レンワックス系外滑剤2重量部、顔料1重量部を配合し
た発泡性塩化ビニル系樹脂組成物を調製し、併せて押出
機6のシリンダー温度を140〜180℃に設定した。
【0043】押出機6を用いて発泡性塩化ビニル系樹脂
組成物を溶融・混練して、押出金型1の樹脂入口14よ
り樹脂流路13内に供給した。押出金型1に引き続いて
設けられたセルカプロセス用サイジングダイ2内にて、
管状体を樹脂流路13より0.5m/分の吐出速度にて
連続的に押し出し、外径を規制しつつ内径方向に発泡さ
せて、表1に示す外径・長さを有する内径規制部43の
外周に、管状熱可塑性樹脂発泡体10を順次形成した。
【0044】又、内径規制部43の基端部の外周囲の発
泡ガスを、管状熱可塑性樹脂発泡体10の内面が内径規
制部43に接触する手前で、冷却用エアーの流れによる
負圧により、冷却エアーとともに押出金型1の押出側の
外部へ排出した。又、エアーノズル45より、内径規制
部43内に冷却用エアーを吹き込んで内径規制部43を
冷却した。これにより、内径規制部43の外周に接触す
る管状熱可塑性樹脂発泡体8の内面が冷却してスキン層
を形成した。
【0045】この管状熱可塑性樹脂発泡体8を冷却装置
3内を通過させることにより冷却し、図示しない乾燥装
置により乾燥させて同じく図示しない引取機により引き
取り、適宜長さに切断して、表1に示す製品寸法を有す
る管状熱可塑性樹脂発泡体8を得た。得られた管状熱可
塑性樹脂発泡体10は、表1に示すように、内外面の寸
法精度が優れており、内面は平滑で光沢を有していた。
【0046】比較例 従来のフォーミング装置(図8参照)を用いたこと以外
は、実施例と同様にして、管状熱可塑性樹脂発泡体の成
形を行った。得られた管状熱可塑性樹脂発泡体は、内面
の寸法精度が悪く、又、内面は粗面で光沢のないもので
あった。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】本発明のフォーミング装置は、上記の如
き構成とされていることにより、内面寸法精度に優れ、
内外面にスキン層を有する管状熱可塑性樹脂発泡体を製
造するフォーミング装置として用いることができる。
【0049】本発明の管状熱可塑性樹脂発泡体の製造方
法は、上記の如き構成とされていることにより、内面寸
法精度に優れ、内外面にスキン層を有する管状熱可塑性
樹脂発泡体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフォーミング装置の一例を示す断面図
である。
【図2】図1の要部を拡大して示す断面図である。
【図3】本発明のフォーミング装置の別の例の要部を拡
大して示す断面図である。
【図4】本発明のフォーミング装置の更に別の例を示す
断面図である。
【図5】本発明の管状熱可塑性樹脂発泡体の製造方法の
工程を説明する断面図である。
【図6】図4の要部を拡大して示す断面図である。
【図7】本発明により得られた管状熱可塑性樹脂発泡体
の例を示し、(a)は円筒状の発泡層の内外面にスキン
層が設けられたものを示す断面図、(b)は内面が横断
面形状円形、外面が横断面形状角形をなす筒状体の発泡
層の内外面にスキン層が設けられたものを示す断面図、
(c)は角筒状の発泡層の内外面にスキン層が設けられ
たものを示す断面図である。
【図8】従来の管状熱可塑性樹脂発泡体の製造方法の工
程を説明する断面図である。
【符号の説明】 1,7 押出金型 2,8 セルカプロセス用サイジングダイ 3 冷却装置 4 内筒 11,71 コア 12,72 外型 13,74 樹脂流路 14 樹脂入口 15 樹脂出口 42 蓋部 43,9 内径規制部 44 シール材 45,91 エアーノズル 111,711 貫通穴 431,441 排ガス孔
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年8月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】本発明により得られる管状熱可塑性樹脂発
泡体は、図7に示すように、円筒状の発泡層101の内
外面にスキン層102,103が設けられたもの、内面
が横断面形状円形、外面が横断面形状角形をなす筒状体
の発泡層104の内外面にスキン層105,106が設
けられたもの、角筒状の発泡層107の内外面にスキン
層108,109が設けられたもの等が挙げられる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】本発明により得られた管状熱可塑性樹脂発泡体
の例を示す断面図である

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 押出金型から連続的に押し出される発泡
    剤を含有する熱可塑性樹脂からなる管状体を、順次管状
    熱可塑性樹脂発泡体にフォーミングするフォーミング装
    置であって、押出金型と、押出金型から押し出される前
    記管状体をその外径を規制しつつ内径方向に発泡させる
    セルカプロセス用サイジングダイと、そのセルカプロセ
    ス用サイジングダイの内部を通過する管状体より発生す
    るガスを連続して除去する排ガス手段と、形成される管
    状熱可塑性樹脂発泡体の内径を規制する内径規制部と、
    その内径規制部を内側より冷却する冷却手段とを備えて
    いることを特徴とするフォーミング装置。
  2. 【請求項2】 発泡剤を含有する熱可塑性樹脂からなる
    管状体を、押出金型から連続的にセルカプロセス用サイ
    ジングダイ内に押し出し、前記管状体をフォーミング装
    置内で外径を規制しつつ内径方向に発泡させるととも
    に、発生する発泡ガスを除去した後、前記管状体から形
    成される管状熱可塑性樹脂発泡体を内側より冷却して、
    その内外面にスキン層を形成せしめることを特徴とする
    管状熱可塑性樹脂発泡体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2022119873A (ja) * 2016-09-30 2022-08-17 積水化学工業株式会社 空調ドレン用管及び空調ドレン用管の製造方法

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