JP2000238113A - 熱可塑性樹脂管の製造方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂管の製造方法

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JP2000238113A
JP2000238113A JP11048547A JP4854799A JP2000238113A JP 2000238113 A JP2000238113 A JP 2000238113A JP 11048547 A JP11048547 A JP 11048547A JP 4854799 A JP4854799 A JP 4854799A JP 2000238113 A JP2000238113 A JP 2000238113A
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JP
Japan
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layer
tubular body
foamed
thermoplastic resin
regulating portion
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JP11048547A
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Mitsumasa Matsuda
充蔵 松田
Shingo Nakamura
伸吾 中村
Tetsuhiro Okuyama
哲弘 奥山
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】中間層に平均発泡倍率の2〜7倍の発泡層を有
する熱可塑性樹脂管の製造することができ、また、非発
泡の表皮層と発泡層との界面強度と、融着面の界面強度
とが大きく、剥離しない熱可塑性樹脂管を得ることがで
きる。 【解決手段】発泡剤を含有する熱可塑性樹脂からなる外
層41の管状体と内層42の管状体との二層を、押出金
型10からそれぞれ押し出す。その後に、管状体を発泡
させるとともに外層41の管状体の内面と内層42の管
状体の外面とを融着させる。外径規制部20と内径規制
部30とにおいて発泡ガスを脱気するか又は冷却して、
外層の管状体の外面と内層の管状体の内面とに実質的に
非発泡の表皮層411、421を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内外面に非発泡の
表皮層、中間層に発泡層を有する熱可塑性樹脂管の製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、建物配管や埋設管の等の結露防
止、凍結防止、消音材等の用途に熱可塑性樹脂発泡体か
らなる断熱カバー材が使用されている。この熱可塑性樹
脂発泡体からなる断熱カバー材は、現場施工の際に建物
管体や埋設用管体の外側に被着する工程が必要であり作
業性が悪いため、管体と熱可塑性樹脂発泡体と押出一体
成形することにより、非発泡体の外側に発泡体が被着さ
れた管体が知られている。
【0003】例えば、特開平9−222185号公報で
は、管体と熱可塑性樹脂発泡体と押出一体成形すること
により、非発泡体からなる管体の外側に発泡体が被着す
ることが記載されている。そして更に、発泡体の外側に
非発泡体の表皮層が設けられ、外径寸法の精度と断熱保
温機能とに優れている。
【0004】また、例えば、特開平10−16035号
公報に記載のように、発泡剤を含有する熱可塑性樹脂か
らなる管状体を、押出金型から押し出して、管状体を発
泡させるとともに、管状体の外径を規制する外径規制部
と管状体の内面を規制する内径規制部とにおいて管状体
の内外面に非発泡の表皮層を形成せしめる方法が知られ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
9−222185号公報の方法による場合には、内層の
非発泡層を成形した後に、その外側の発泡層とが接合し
ているため、非発泡層と発泡層と界面強度が小さく、剥
離してしまうという問題がある。また、特開平10−1
6035号公報の方法による場合には、1層からなるた
め、剥離という問題はないが、金型から押し出された樹
脂の内外面を規制することにより、発泡層の内外面に非
発泡の表皮層を形成せしめる必要があるが、図4に示す
ように、発泡気泡の膨張を著しく阻害するため、発泡倍
率が2倍未満にしか発泡できない。発泡倍率が2倍未満
では、断熱機能、消音機能が満足に発揮されないという
問題がある。また、発泡倍率を2倍以上にするために、
図5に示すように、発泡気泡を膨張させた後に、樹脂の
内外面を規制しても、金型から押し出された樹脂は、内
外面の規制部へ向かって(図では上下に)膨張するた
め、規制部と接する管状体の内外面に非発泡の表皮層を
形成することが困難である。
【0006】本発明は上記のような従来の問題点を解消
し、非発泡層と発泡層と界面強度が大きく、発泡層の発
泡倍率が2倍以上に成形でき、断熱機能、消音機能に優
れる熱可塑性樹脂管の製造方法を提供することを目的と
してなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、内外面に実質
的に非発泡の表皮層、中間層に平均発泡倍率の2〜7倍
の発泡層を有する熱可塑性樹脂管の製造方法であって、
発泡剤を含有する熱可塑性樹脂からなる外層の管状体と
内層の管状体とを、押出金型からそれぞれ押し出した後
に、管状体を発泡させるとともに、外層の管状体の内面
と内層の管状体の外面とを融着させ、管状体の外径を規
制する外径規制部と管状体の内面を規制する内径規制部
とが押出金型に近接され、外径規制部と内径規制部とに
おいて発泡ガスを脱気するか又は冷却して、外層の管状
体の外面と内層の管状体の内面とに実質的に非発泡の表
皮層を形成せしめることを特徴とする。 (作用)本発明の熱可塑性樹脂管の製造方法は、外層の
管状体と内層の管状体との2層を押出金型からそれぞれ
押し出し、一面において表皮層を形成し、他面において
発泡させながら、外層の管状体の内面と内層の管状体の
外面とを融着させる。そのため、中間層に平均発泡倍率
の2〜7倍の発泡層を有する熱可塑性樹脂管の製造する
ことができ、また、非発泡の表皮層と発泡層との界面強
度と、融着面の界面強度とが大きく、剥離しない熱可塑
性樹脂管を得ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は本発明の熱可塑性樹脂管の
製造方法の一例を示す説明図、図2は本発明に使用され
る押出金型の他の例を示す説明図、図3は、図1の要部
を拡大して示す断面図である。
【0009】本発明の熱可塑性樹脂管の製造方法を説明
する。図1は、本発明に使用される製造設備を示す断面
図である。図示しない第1の押出機を用いて発泡剤を含
有する熱可塑性樹脂を溶融・混練して、押出金型10の
第1の樹脂入口より第1の樹脂流路13内に供給する。
押出金型10に付設されるクロスヘッド型の図示しない
第2の押出機を用いて発泡剤を含有する熱可塑性樹脂を
溶融・混練して、押出金型10の第2の樹脂入口より第
2の樹脂流路11内に供給する。
【0010】押出金型10に引き続いて設けられた外径
規制部(サイジングチューブ)20と内径規制部(補助
コア)30にて、管状体を第2の樹脂流路11より連続
的に外層41となる管状体を押し出し、外径規制部20
において、外径を規制しつつ内径方向に発泡させる。同
時に、管状体を第1の樹脂流路13より連続的に内層4
2となる管状体を押し出し、内径規制部30において、
内径を規制しつつ外径方向に発泡させる。
【0011】外径規制部20は内周囲溝の排ガス孔21
から脱気管22を通して発泡ガスを脱気させ、外部へ排
出する。また、冷却水管23より、外径規制部20内に
冷却水を流入させ外径規制部20を冷却する。これによ
り、外径を規制を規制しつつ発泡させるので、形成され
る外層41となる管状体外面は実質的に非発泡状態とな
り、外面に表皮層411が形成される。
【0012】また、内径規制部30は、押出金型10内
を通る貫通孔31より冷却エアーを流入させ内径規制部
30を冷却する。これにより、内径を規制を規制しつつ
発泡させるので、形成される内層42となる管状体内面
は実質的に非発泡状態となり、内面に表皮層421が形
成される。
【0013】外径規制部20において、外径を規制しつ
つ内径方向に発泡させ、内径規制部において、内径を規
制しつつ外径方向に発泡させ、外層41となる管状体の
内面と内層42となる管状体の外面とを融着させる。こ
れにより、平均発泡倍率の2〜7倍の中間層が発泡層と
なる熱可塑性樹脂管40となる。
【0014】この熱可塑性樹脂管40を図示しない冷却
装置内を通過させることにより冷却し、図示しない乾燥
装置により乾燥させて同じく図示しない引取機により引
き取り、適宜長さに切断して熱可塑性樹脂管40を得
る。
【0015】本発明において、熱可塑性樹脂としては、
例えば、塩化ビニルの単独重合体、塩化ビニルとそれ以
外の重合性単量体との共重合体、塩化ビニル系樹脂以外
の重合体に塩化ビニル単量体をグラフト重合させた共重
合体、塩素化塩化ビニル樹脂等の塩化ビニル系樹脂、低
密度、中密度、高密度ポリエチレン、ポリプロピレンエ
チレンとそれ以外の重合性単量体との共重合体等のオレ
フィン系樹脂、これらの樹脂の混合物等が使用される。
【0016】発泡剤としては、熱分解型発泡剤や溶剤型
発泡剤が使用される。熱分解型発泡剤としては、例え
ば、重炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、炭酸アン
モニウム等の熱分解型無機発泡剤、N,N′−ジニトロ
ソテレフタルアミド等のニトロソ化合物、アゾジカルボ
ンアミド、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合
物、ベンゼンスルホニルヒドラジド、トルエンスルホニ
ルヒドラジド等のスルホニルヒドラジド化合物等の熱分
解型有機発泡剤等が挙げられる。
【0017】溶剤型発泡剤としては、例えば、メタノー
ル、エタノール等のアルコール類等が挙げられる。これ
ら熱分解型又は溶剤型発泡剤は、単独で使用してもよい
し、2種以上併用してもよい。
【0018】管状体を形成する発泡剤を含有する熱可塑
性樹脂には、更に必要に応じて、熱安定剤、加工助剤、
滑剤、衝撃改質剤、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、光安定剤、顔料等が適宜添加されてもよい。
【0019】本発明により得られる熱可塑性樹脂管の横
断面形状の外形は、円形以外に、角形、多角形に設けら
れたもの等が挙げられる。
【0020】実質的に非発泡の表皮層とは、完全な無発
泡状態のものから、樹脂部が90体積%以上のいわゆる
低発泡倍率のものを指す。また、表皮層の厚みは0.2
〜1.5mmであることが好ましい。0.2mm以下で
あると管体自体の強度と表皮層の表面強度が小さい。ま
た、内層部と表皮層との間には、確実な境界が形成され
ていてもよいし、形成されていなくてもよく、内層部か
ら表皮層にかけて発泡倍率が順次変化するような連続構
造であってもよい。
【0021】次に、実質的に非発泡の表皮層の形成につ
いて説明する。実質的に非発泡の表皮層は、外径規制部
と内径規制部において、発泡ガスを脱気するか又は冷却
して形成される。
【0022】外径規制部及び内径規制部の材質は、熱伝
導がよく、溶融樹脂の熱で変形しないようなものであれ
ば、特に限定されないが、通常は、軽量であるアルミニ
ウム系の材質や、錆に強いステンレス等が使用される。
【0023】内径規制部の長さは、熱可塑性樹脂管の内
面が固化して変形しなくなる位置よりも長くする必要が
あるが、通常は、成形される熱可塑性樹脂管の内径を測
定して、内径が所定の寸法範囲内に入るように決定す
る。内径規制部の形状は、成形される熱可塑性樹脂管の
内面の形状に応じて適宜決定される。
【0024】脱気する手段としては、外径規制部及び内
径規制部を通過する管状体の外面又は内面より発生する
ガスを連続して除去することができれば特に制限されな
いが、通常は、管状体から成形される熱可塑性樹脂管が
接触する手前の外径規制部及び内径規制部の基端部に排
ガス孔が設けられ、その排ガス孔より吸気等により発泡
ガスを排気するような構造とされる。排ガス孔の個数や
孔径は、内圧が上昇しないようにされていれば、特に制
限されない。
【0025】冷却する手段としては、従来公知の冷却エ
アー、冷却水等の冷媒による冷却方法が適宜適用できる
が、外径規制部又は内径規制部の内部に、冷媒を連続的
に供給し、外径規制部又は内径規制部の先端を開放状態
としておいて、吹付け後のエアーを順次先方に排出させ
る方法が簡便な手段として採用される。尚、外径規制部
又は内径規制部を中空室となし、その中空室内に、冷媒
導入管と冷媒排出管とを配管して冷媒を循環させる方法
も採用できる。冷媒の温度は、150℃以下が表皮層の
表面を平滑に形成できるので好ましい。
【0026】次に、図2により、本発明に使用される押
出金型の他の例を説明する。この例では、1台の押出機
と1つの樹脂流路51によって押し出される。押出金型
50出口直前の中間コア54により、第1の樹脂流路5
2と第2の樹脂流路53とが形成される。第1の樹脂流
路52により、外層41となる管状体を押し出し、第2
の樹脂流路53により、内層42となる管状体を押し出
す。押出金型50に近接される外径規制部20と内径規
制部30とは、図1で参照して説明したのと同様である
ので、詳細な説明は省略する。
【0027】以下に、本発明を実施例により更に詳細に
説明する。 (実施例)塩化ビニル(平均重合度600)100重量
部に対して、錫系安定剤2重量部、熱分解型無機発泡剤
2重量部、エステル系内滑剤、ポリエチレンワックス系
外滑剤2重量部、顔料1重量部を配合した発泡性塩化ビ
ニル系樹脂組成物を調製し、併せて押出機のシリンダー
温度を140〜180℃に設定した。管状体を樹脂流路
より0.5m/分の吐出速度にて連続的に押し出た。中
間層の平均発泡倍率は4倍であった。熱可塑性樹脂管
は、内外面の寸法精度が優れており、内面は平滑で光沢
を有していた。
【0028】
【発明の効果】本発明の熱可塑性樹脂管の製造方法は、
上記の如き構成とされていることにより、内外面に実質
的に非発泡の表皮層、中間層に平均発泡倍率の2〜7倍
の発泡層を有して断熱機能、消音機能に優れる熱可塑性
樹脂管の製造することができる。また、非発泡の表皮層
と発泡層とは界面強度が大きく、剥離しない熱可塑性樹
脂管を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱可塑性樹脂管の製造方法の一例を示
す説明図である。
【図2】本発明に使用される押出金型の他の例を示す説
明図
【図3】図1の要部を拡大して示す断面図である。
【図4】従来の製造方法の一例を示す説明図である。
【図5】従来の製造方法の他の例を示す説明図である。
【符号の説明】
10 押出金型 20 外径規制部(サイジングチューブ) 30 内径規制部(補助コア) 40 熱可塑性樹脂管 41 外層 411 表皮層 42 内層 421 表皮層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H111 AA01 AA02 BA15 CB04 CB14 DA13 DA15 DA26 DB17 EA04 EA13 4F207 AA15 AB02 AB07 AG03 AG08 AG20 AH49 AJ02 AJ12 AK02 AK13 KA01 KA11 KA14 KA17 KB26 KK76 KL41 KL57

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内外面に実質的に非発泡の表皮層、中間
    層に平均発泡倍率の2〜7倍の発泡層を有する熱可塑性
    樹脂管の製造方法であって、発泡剤を含有する熱可塑性
    樹脂からなる外層の管状体と内層の管状体とを、押出金
    型からそれぞれ押し出した後に、管状体を発泡させると
    ともに、外層の管状体の内面と内層の管状体の外面とを
    融着させ、管状体の外径を規制する外径規制部と管状体
    の内面を規制する内径規制部とが押出金型に近接され、
    外径規制部と内径規制部とにおいて発泡ガスを脱気する
    か又は冷却して、外層の管状体の外面と内層の管状体の
    内面とに実質的に非発泡の表皮層を形成せしめることを
    特徴とする熱可塑性樹脂管の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100750348B1 (ko) 2006-06-13 2007-08-17 황현진 압축수단에 다수개의 공기배출공을 가지는 발포플라스틱의압축식 감용기
KR100788737B1 (ko) 2006-06-13 2007-12-26 주식회사신화기공 공기유통수단을 가진 발포플라스틱의 압축식 감용기
JP2021143731A (ja) * 2020-03-12 2021-09-24 積水化学工業株式会社 多層管

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JP2021143731A (ja) * 2020-03-12 2021-09-24 積水化学工業株式会社 多層管
JP7479877B2 (ja) 2020-03-12 2024-05-09 積水化学工業株式会社 多層管

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