JPH10159756A - スクロール流体機械 - Google Patents

スクロール流体機械

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JPH10159756A
JPH10159756A JP35425596A JP35425596A JPH10159756A JP H10159756 A JPH10159756 A JP H10159756A JP 35425596 A JP35425596 A JP 35425596A JP 35425596 A JP35425596 A JP 35425596A JP H10159756 A JPH10159756 A JP H10159756A
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Kimie Nakamura
君枝 中村
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C18/00Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
    • F04C18/02Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents
    • F04C18/0207Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents both members having co-operating elements in spiral form
    • F04C18/023Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents both members having co-operating elements in spiral form where both members are moving
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01CROTARY-PISTON OR OSCILLATING-PISTON MACHINES OR ENGINES
    • F01C17/00Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing
    • F01C17/06Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing using cranks, universal joints or similar elements
    • F01C17/066Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing using cranks, universal joints or similar elements with an intermediate piece sliding along perpendicular axes, e.g. Oldham coupling

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Abstract

(57)【要約】 【目 的】スクロール流体機械において、駆動スクロー
ルと従動スクロールを偏心させ各々自転して圧縮する構
成で、スクロール歯内空間に完璧な同期回転をする部材
を介して偏心自転を行うと共に、カップリングを使わな
い原動機直結機構を備え、自己冷却羽根を内蔵した構成
で、種々メリットのあるシールリングを採用し、今まで
にないスクロール流体機械を目的とした。 【構 成】同期機構を圧縮本体内に設け、同期回転を完
全にしスクロールに直接通風冷却をしシールリングは洩
れない構成とした。 【効 果】バランスウエイト、ピンクランクは不要で、
構成部品は少なく、コスト安で高性能の効果をもってい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はブロワや真空ポンプなど
に用いられるスクロール流体機械に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スクロール流体機械の原理は従来より衆
知されており、一方のスクロールを固定し、他方のスク
ロールを旋回させ、圧縮室を移動縮小させて圧縮を行う
構成の旋回型と双方のスクロールを、それぞれの軸心を
中心に回転させ、各スクロール相互の必要偏心量でスク
ロールのラップ圧縮室を構成させ、回転と共に順次、移
動縮小させる方式の回転型の2方式がある。本発明に関
連する方式は後者の回転型で、駆動スクロールに対する
従動スクロールの追随回転方式は、その第1は駆動軸及
び従動軸に各々同期を試みた2つの駆動モータを取付
け、制御盤によってコントロールして同期運転する方式
である。又第2の方法は両軸タイミングベルトによるプ
ーリ掛け駆動にて同期運転する方式である。更に第3の
方法として外転ギヤー及び内転ギヤーを利用し、ギヤー
ボックスを構成し同期する方式が思考された。又第4の
方式としては駆動スクロールを回転させ、他方スクロー
ルは駆動スクロール側壁及び、スクロールに接触させ、
その摩擦力で従動させている。然しこれらの方法は次項
に示す如く同期構成や装置の規模、コスト等に大きな問
題点を包含されている。
【0003】更に現在実用化されているスクロール流体
機械のオイルフリー型では、圧縮室の縮小移動による圧
縮比の増大に起因する圧縮工程の内部温度の上昇を招
き、その防御策として大形の冷却ファンを付属させてい
る。又オイルフリー型に構成した折には駆動、従動スク
ロール鏡板背面の間隙からの流体漏洩の防止方法が極め
てむつかしい懸案となる等の問題点が多く見い出される
し、原動機との直結方法がカップリングによる従来方法
に筒便でコスト軽減を要望する声も大きく挙っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のスクロール流体
機械では駆動軸の回転に際して、従動軸を同期回転させ
る上記の4つの方法には次の如き問題が発生している。
第1の同期した2電源による方法は、装置が極めて大型
化し、コストが増大するばかりか駆動スクロール、従動
スクロールの初期始動のタイミングがとりにくい。次の
第2の方法のタイミングベルトによる駆動は、バックラ
ッシュゼロには程遠く、スクロールの接触が誘発され、
又装置が大型でコストが増大する。更に第3のギヤーに
よる同期回転はバックラッシュゼロには構造上、不可能
であると共に、スクロールの偏心量が駆動軸、従動軸の
軸径に比較し僅少であるため、全体のメカ構成に無理が
でて実用化できない。最後の第4の方法は最も利用され
ている構成であるが、スクロールの接触を条件としてい
る故、スクロール歯の摩耗につながり、メタリックコン
タクトによる騒音も問題になる。図4はこの構成を示す
構成図である。
【0005】その上、スクロール流体機械にあっては、
機能上の構成に関連して駆動スクロールと従動スクロー
ルのスクロールラップは、外周位置から中心に且って全
面に構成されるのが通常とされているので、駆動スクロ
ール軸と従動スクロール軸は鏡板より内側、すなわちス
クロール歯構成部には構成され難く、両軸端には距離差
が発生し、両軸を同期回転するには前述した第1〜第3
の方法しか考え付かないのが現状である。その解決策と
して第4の駆動スクロールの回転力による従動スクロー
ルのコンタクト摩擦力で同期回転を試みているが、前述
の課題が弊害となっている。更に近年に於いては一定の
隙間を保って、潤滑油をスクロールラップ部に注入しな
いオイルフリー型が脚光を浴びて普及しようとしている
が、この第1〜第4の方法では技術的に為し難い構成で
ある。以上の如き種々な弊害を除き、完全な同期構成を
スクロール機構に組込むことを発明の解決課題とした。
【0006】次に高圧縮比により圧縮部が高温度に上昇
することについての課題では、旋回型、回転型の両スク
ロール機構は共に、ケーシング、サイドカバーなどで包
み込まれ、その外面から内部を冷却せねばならない故、
必然的に冷却ファン等は単独で大型となり、装着する軸
を外方に延設し装備せねばならず、軸方向、周方向共極
めて大となることは免れない。本発明はこれらの冷却構
成を内蔵する形態としたことを2番目の発明の解決課題
とした。更に本発明が解決しようとする課題は、出来得
る限り簡易な構成でコスト軽減を目的とした原動機との
連結方法や、駆動、従動スクロールの鏡板背面からの流
体漏洩の防止構成を各々3番目及び4〜6番目の解決課
題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】駆動スクロール及び従動
スクロール共、スクロール歯を中心位置部迄、構成せず
に、駆動スクロール軸、従動スクロール軸を各々スクロ
ール歯丈内に延設し、両軸を完全な同期回転をする軸連
結部材で前記の延設した両軸間を結合し、夾持した構成
を請求項1の発明としている。次に駆動スクロール、従
動スクロールの高圧縮比となる回転による圧縮熱の冷却
は、各々のスクロール鏡板の背面に回転羽根を付帯させ
て、両スクロールの回転で冷却風を発生させ該スクロー
ル及び軸ボス部を、直接冷却する構成を請求項2の発明
とした。請求項3の発明は、駆動スクロールの駆動軸を
嵌入するボス部を外方に延設し、カップリングを使用せ
ずに原動機軸を直接、該ボス部の軸孔に嵌入、固定する
方法を構成した。又駆動スクロール、従動スクロールの
各鏡板背面とケーシング及びサイドカバー等の対峠面に
シールリングを介装して漏洩を防止する方法を請求項4
〜6の発明としている。
【0008】
【作用】前記、各課題を解決するための手段に示した構
成が行う作用は、請求項1はスクロール歯ラップ部の中
心位置空間内に延設して、偏心させた駆動軸、従動軸の
両軸間において、バックラッシュ、ゼロに保持し、従動
スクロールを同期回転するに必要な偏心量は勿論、疲労
破壊がない上、捩り剛性は小さく、捩り振動を充分に吸
収する特性を保持した軸連結部材を配し、充分な圧縮作
用を行い得る状態を保ち乍ら、円滑な同期回転が行える
ようにしている。請求項2は駆動、従動両スクロールの
鏡板背面に直接、回転羽根を付帯させて、回転によって
外気を吸入し、鏡板背面を下向し乍ら、両スクロールの
軸ボス部及び背面を直接に効率のよい冷却をする構成に
している。請求項3は駆動スクロールのボス部に、原動
機軸を直接嵌入することでカップリングを省略でき、デ
ッドスペースのない構成部品の配置が可能となり、全長
が極めて短く構成でき、駆動軸、軸受の構造が簡便にな
るようにしている。構成項4〜6は駆動、従動スクロー
ル鏡板背面の流体漏洩を防止する一連の構成を示し、両
スクロール鏡板背面にシールリングを介装することと、
その装着構成でオイル型からオイルフリー型まで、広範
囲にシール効果を発揮できるようにしている。
【0009】
【実施例】図1〜図7の必要図の参照により、実施例を
もって各構成を説明する。図1は本発明に係わる請求項
1の実施例を示し、回転型のスクロール流体機械とし
て、2は駆動スクロールで、6従動スクロールとは偏心
量mを保持して2a、及び6aのスクロール歯ラップ部
によりV及びVの圧縮室を構成し、両スクロールの
同期回転によって13吸入口より流入した流体は、前記
圧縮室を縮小させながら、1ケーシング内の外周部より
中心部に圧縮し、6従動スクロールに設けた12通気孔
より14吐出口に圧縮流体は吐出される。15は14吐
出口の展開図で吐出流体の通路を示している。3は駆動
軸で、2駆動スクロールのボス部軸孔とはトマリ嵌めで
嵌合され、該駆動スクロールとは一体で構成され、1ケ
ーシングの円筒空間に、4の軸受、2つにてC軸心で
回転自在に保持する。7は従動軸で、6従動スクロール
のボス部軸孔とはトマリ嵌めで嵌合して、該、従動スク
ロールとは一体に近く構成し、1のケーシングの円筒空
間に5サイドカバーを介して、4の軸受、2つにてC
軸心で回転自在に組付ける。C軸心とC軸心とは偏
心量mによって偏心に保持し、2a、6aのスクロール
歯ラップ部を構成する。偏心量mはスクロール歯ピッ
チ、スクロール歯厚み、スクロール渦数によって決めら
れる数値である。
【0010】3駆動軸及び7従動軸は、各々スクロール
歯丈内に延設した3a駆動軸先端軸部及び7aの従動軸
先端軸部を設け、偏心量mを保持し、8及び9の軸連結
部材を10のトルクディスクを介在して、2b、6b、
のスクロール歯先端隙間を確保する組立寸法にて装着す
る。11はチップシールで前述した2a、6bのスクロ
ール歯先端隙間を補填し両スクロールの鏡板内面に接触
して回転摺動する。13は流体吸入口、12は通気孔、
14は流体吐出口を示す。16は吐出ポートのオイルシ
ールである。
【0011】次に8、9、の軸連結部材及び10のトル
クディスクの2駆動スクロール、6従動スクロールに関
連する作用を図2の回転圧縮作動図と共に説明する。図
2において(A)図は、2a駆動スクロールラップ部が
の圧縮室を封止した状態で、S接点線で2aと6a
のスクロール歯はどの回転位置にての同一のシール点を
構成する。6aの従動スクロール歯は2aの駆動スクロ
ール歯に対して90゜の位相差で回転し、(B)図は1
80゜位置で6a従動スクロールラップ部がVの圧縮
室を封止した状態を示し、一回転に(A)、(B)、
(C)、(D)、にみる如く4度の圧縮室を封止する作
用構成である。これらの作用構成を成すためには2駆動
スクロールと6従動スクロールは、同一角速度で同期回
転することが必要であるがその構成について説明する。
【0012】図2、図3に示す如く、8、9の軸連結部
材は外周と軸嵌合内径は完全なる同心に構成し、10の
トルクディスクの10a短形溝部がはまり込む8a、9
aの短形凸部との嵌合公差はH6/g6隙間のスベリ嵌
めに構成する。更に10のトルクディスクは3駆動軸の
軸心Cと、7従動軸の軸心Cで生じるm偏心量の位
相差によって負荷され生じる繰返し捩れに対して、該ト
ルクディスクを変形することがなく、且トルクに対し
て、ラジアル方向に何度の捩れが生じるかを示す捩り剛
性(度/kg−cm)を0に近い極度に小さい構造と
し、これらの機能を保持し、保証する材質(例えば特殊
ブレンド、ポリアセタール樹脂)にしているのでバック
ラッシュをゼロにすることが可能である。これらの構成
は極度に低い慣性を実現しているので高速回転の伝達
や、ひんぱんな起動一停止にも10のトクルディスクに
は変形荷重を掛けることはなく、軸受にも不規則なラジ
アル荷重をかけることがない。更に8、9軸連結部材と
10トルクディスクは充分な余裕をもって設定されてい
るので、2駆動スクロールと6従動スクロールとの間
で、微少の間隙を常に保持して同期回転するオイルフリ
ー型のスクロール流体機械には、特にメリットのある構
成である。
【0013】図5及び図6は、高圧縮比のコンプレッサ
及び真空ポンプとしたスクロール流体機械の構成を示
し、17は駆動スクロール回転羽根で、2駆動スクロー
ル鏡板背面に一体に構成する。17aは従動スクロール
回転羽根で6従動スクロール鏡板背面に同じく一体に設
ける。18は駆動スクロール冷却風吸入口で17駆動ス
クロール回転羽根の側面上部に位置する。19、19a
は駆動スクロール冷却風排出口である。従動側について
も駆動側と同じく17aの従動スクロール回転羽根の側
面上部に18a従動スクロール冷却風吸入口を設け19
b、19cは従動スクロール冷却風排出口を構成する。
2bは駆動スクロールボス部の延設部を示し、該軸孔に
22原動機軸を嵌入固定する。21は原動機取付ピッチ
径を示し、1ケーシングとは25ノックピンにて3駆動
軸と22原動機軸はC軸心に保持し固定する。その他
の部品No.、は図1と同一に付き省略する。尚17、
17aの両スクロール回転羽根は、図6にみる如く24
回転方向に対して凹曲面で構成し且2、6両スクロール
鏡板背面に対しては回転により流入する外気が該、鏡板
背面に衝突するように、やや角度を付けて設定する。
【0014】次に作用について説明すれば、23原動機
を3駆動軸と直結するには、例として図1にみる3駆動
軸の如く、該軸端を外方に延設し、23原動機軸とはフ
レキシブルカップリング、或はリジットカップリングで
接続する方法が一般的である。この方法はカップリング
の長さや、取付に必要な作業空間によって軸方向に極め
て長い寸法を確保せねばならず、据付空間が広く選定す
る必要があると共に、軸取合寸法が長くなることによる
不安定さ、コストも高も問題になる。本発明の2b駆動
スクロールボス部を延設し、3駆動軸と同心に23原動
機軸を嵌入する構成は、前記したカップリング接続に比
較し、軸方向全長が短く構成することができる。又23
原動機と1ケーシングのCの軸心保持は、現在は工作
機械の精度が向上し、マシニングセンター等コンピュー
タ制御の加工で可能であり、25ノックピン及び嵌入孔
は1/100mm以上の公差精度は確保できるので精度
保持に問題はない。更に駆動、従動スクロールに付帯す
る17、17aの両回転羽根は24の回転方向に該両ス
クロールを同期回転すれば18、18a両スクロール冷
却風吸入口より吸気した外気流体は、17、17aの両
回転羽根の構成する凹曲面及び両スクロール鏡板背面と
の角度によって急速に該鏡板背面に衝突し、その衝撃力
と吸入外気の流速によって、2、6の両スクロールの軸
ボス部と鏡板を直接冷却し、過去にない効率的な冷却効
果を発揮し乍ら、下向し19、19a、19b、19c
の両スクロール冷却風排出口より外気に排出する。該1
7、17aの両スクロール回転羽根は前述した冷却風を
発生するのみでなく、2、6の両スクロールと一体に構
成しているので冷却フィンとしても作用し、回転とそれ
に伴なう通風、接触によって絶大なる冷却効果がある構
成である。
【0015】図6に示す20シールリングは、2駆動ス
クロール鏡板背面及び6従動スクロール鏡板背面と対峠
する、1ケーシング及び5サイドカバーの内部側面に環
状に構成し、真空ポンプ等に使用する場合の13流体吸
入口への外気の漏洩を防止している。20シールリング
の構成はオイルフリー型スクロール流体機械とする場合
は、20a自己潤滑性部材と20b弾性付勢部材として
構成し、凹設して成る1ケーシング及び5サイドカバー
のシールリング溝とで溝側面との封止性を保ちながら、
2、6の両スクロール鏡板背面との摺動面は、弾性力と
自己潤滑性により摺動封止を完璧にしている。又20シ
ールリングは弾性力と自己潤滑性を共有している単一部
材で構成することもできる。更に20シールリング溝内
の封止の増大をはかるために、20シールリング背面と
シールリング溝底面を接着剤で接着することも有効であ
る。
【0016】
【発明の効果】従来から回転型のスクロール流体機械
は、駆動スクロールと従動スクロールが必要な偏心量を
保って、同期回転することが絶対条件である。幾多の駆
動構成は同期安定性が極めて悪く、且駆動方法の規模が
大きく複雑であるばかりか、騒音、摩耗等問題点が多く
完全な同期機構の実現が実用上急務とされていた。本発
明は偏心して成る駆動、従動スクロールを角速度を等し
く、完全に同期回転できる軸連結部材とトルクディスク
を駆動、従動両スクロールの内部に連結、構成し、両ス
クロールを同期回転によるスクロール歯を接触させない
圧縮作用を行なわしめたことによって、従来にないコン
パクトなスクロール流体機械を成すことができる。又機
構上、旋回型スクロールの如く、ピンクランク機構やバ
ランスウェイトは不要となる。スクロールが1渦式の高
圧縮比に計画しても、駆動軸、従動軸は旋回型のように
クランク軸構成になっていないので簡単にバランス修正
ができる。図5に示す高圧縮比構成にした場合、エアー
用コンプレッサとして計画する際は、20のシールリン
グは必要なく、又高真空ポンプとして製品化する場合に
は、シールリングを構成することのみで、真空流体は
2、6のスクロール鏡板内面間で作動し、軸受部は大気
を保つため低蒸気圧の真空用軸受グリスを必要とせず、
潤滑性の良好な一般の軸受グリスが使用できる。従来の
実用されているスクロール流体機械で、ファン冷却する
方式はケーシング、或はサイドカバーの外側から内部の
スクロールを冷却していたが熱冷却、放散は極めて効率
が悪い。本発明によれば、図5に示す如く両スクロール
本体に一体としてスクロール回転羽根を構成しているの
で、スクロールの回転で該回転羽根はフィンとしての放
熱効果もあり、更に回転羽根が起こす強制通風が直接、
両スクロール軸ボス部と鏡板背面に接触し、熱を奪う効
果が抜群で極めて効率のよい冷却構成をなしている。又
前述せるように駆動スクロールボス部の合理的な延設
で、原動機軸を直接に該ボス部に嵌入、固定しているの
でスクロール流体機械の軸方向全長が極端に短かく構成
できる。更にシールリングは弾性力と自己潤滑性を共有
する部材や、弾性力を付勢した構成部材とし、又シール
リング背面や弾性力付勢部材背面をシールリング溝底面
と、接着させることによって漏洩のない完璧なシールリ
ング機能を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わるスクロール流体機械の同期回
転を示す全体構成図。
【図2】 同じくスクロール流体機械の同期回転を示す
スクロールラップ推移構成図。
【図3】 同じくスクロール流体機械の同期回転を構成
する軸連結部材の立体展開図。
【図4】 従来構造のスクロール流体機械でスクロール
ラップの接触回転を示すスクロール構成図。
【図5】 本発明に係わるスクロール流体機械で原動機
直結で回転羽根付きで同期回転を示す全体構成図。
【図6】 同じく図5、A−A′矢視構成図。
【図7】 本発明に係わるスクロール流体機械の単一部
材によるシールリング構成図。
【符号の説明】
1……ケーシング 2……駆動スク
ロール 2a……駆動スクロール歯 3……駆動軸 3a……駆動軸、先端軸部 4……軸受 5……サイドカバー 6……従動スク
ロール 6a……従動スクロール歯 7……従動軸 7a……従動軸、先端軸部 8、9……軸連
結部材 10……トルクディスク 11……チップ
シール 12……通気孔 13……流体吸
入口 14……流体吐出口 17、17a……駆動、従動スクロール回転羽根 18、18a……駆動、従動スクロール冷却風吸入口 19、19a、19b、19c……駆動、従動スクロー
ル冷却風排出口 20……シールリング 20a……自己
潤滑性部材 20b……弾性付勢部材 21……原動機
取付ピッチ径 22……原動機軸 23……原動機 25……ノックピン C……駆動軸心 C……従動軸
心 m……偏心量
【手続補正書】
【提出日】平成9年6月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はブロワや真空ポンプなど
に用いられるスクロール流体機械に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スクロール流体機械の原理は従来より衆
知されており、一方のスクロールを固定し、他方のスク
ロールを旋回させ、圧縮室を移動縮小させて圧縮を行う
構成の旋回型と双方のスクロールを、それぞれの軸心を
中心に回転させ、各スクロール相互の必要偏心量でスク
ロールのラップ圧縮室を構成させ、回転と共に順次、移
動縮小させる方式の回転型の2方式がある。本発明に関
連する方式は後者の回転型で、駆動スクロールに対する
従動スクロールの追随回転方式は、その第1は駆動軸及
び従動軸に各々同期を試みた2つの駆動モータを取付
け、制御盤によってコントロールして同期運転する方式
である。又第2の方法は両軸タイミングベルトによるプ
ーリ掛け駆動にて同期運転する方式である。更に第3の
方法として外転ギヤー及び内転ギヤーを利用し、ギヤー
ボックスを構成し同期する方式が思考された。又第4の
方式としては駆動スクロールを回転させ、他方スクロー
ルは駆動スクロール側壁及び、スクロールに接触させ、
その摩擦力で従動させている。更に第5の方法は、両ス
クロールの外部から結合されたアームと継手による同期
機構の接触従動による方式もある。然しこれらの方法は
次項に示す如く同期構成や装置の規模、コスト等に大き
な問題点を包含されている。
【0003】更に現在実用化されているスクロール流体
機械のオイルフリー型では、圧縮室の縮小移動による圧
縮比の増大に起因する圧縮工程の内部温度の上昇を招
き、その防御策として大形の冷却ファンを付属させてい
る。又オイルフリー型に構成した折には駆動、従動スク
ロール鏡板背面の間隙からの流体漏洩の防止方法が極め
てむつかしい懸案となる等の問題点が多く見い出される
し、原動機との直結方法がカップリングによる従来方法
に筒便でコスト軽減を要望する声も大きく挙っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のスクロール流体
機械では駆動軸の回転に際して、従動軸を同期回転させ
る上記の5つの方法には次の如き問題が発生している。
第1の同期した2電源による方法は、装置が極めて大型
化し、コストが増大するばかりか駆動スクロール、従動
スクロールの初期始動のタイミングがとりにくい。次の
第2の方法のタイミングベルトによる駆動は、バックラ
ッシュゼロには程遠く、スクロールの接触が誘発され、
又装置が大型でコストが増大する。更に第3のギヤーに
よる同期回転はバックラッシュゼロには構造上、不可能
であると共に、スクロールの偏心量が駆動軸、従動軸の
軸径に比較し僅少であるため、全体のメカ構成に無理が
でて実用化できない。第4及び第5の方法は最も利用さ
れている構成であるが、スクロール及び同期機構の接触
を条件としている故、スクロール歯や同期機構の摩耗に
つながり、メタリックコンタクトによる騒音も問題にな
る。図4は第4の構成を示す構成図である。
【0005】その上、スクロール流体機械にあっては、
機能上の構成に関連して駆動スクロールと従動スクロー
ルのスクロールラップは、外周位置から中心に且って全
面に構成されるのが通常とされているので、駆動スクロ
ール軸と従動スクロール軸は鏡板より内側、すなわちス
クロール歯構成部には構成され難く、両軸端には距離差
が発生し、両軸を同期回転するには前述した第1〜第3
の方法しか考え付かないのが現状である。その解決策と
して第4の駆動スクロールの回転力による従動スクロー
ルのコンタクト摩擦力で、又第5の同期機構でもって
期回転を試みているが、前述の課題が弊害となってい
る。更に近年に於いては一定の隙間を保って、潤滑油を
スクロールラップ部に注入しないオイルフリー型が脚光
を浴びて普及しようとしているが、この第1〜第の方
法では技術的に為し難い構成である。以上の如き種々な
弊害を除き、完全な無給油の同期構成をスクロール機構
に組込むことを発明の解決課題とした。
【0006】次に高圧縮比により圧縮部が高温度に上昇
することについての課題では、旋回型、回転型の両スク
ロール機構は共に、ケーシング、サイドカバーなどで包
み込まれ、その外面から内部を冷却せねばならない故、
必然的に冷却ファン等は単独で大型となり、装着する軸
を外方に延設し装備せねばならず、軸方向、周方向共極
めて大となることは免れない。本発明はこれらの冷却構
成を内蔵する形態としたことを2番目の発明の解決課題
とした。更に本発明が解決しようとする課題は、出来得
る限り簡易な構成でコスト軽減を目的とした原動機との
連結方法や、駆動、従動スクロールの鏡板背面からの流
体漏洩の防止構成を各々3番目及び4〜6番目の解決課
題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】駆動スクロール及び従動
スクロール共、スクロール歯を中心位置部迄、構成せず
に、駆動スクロール軸、従動スクロール軸の両軸を完全
なオイルフリーで同期回転をする軸連結部材と、トルク
ディスクで両軸間を結合し、夾持した構成を請求項1の
発明としている。次に駆動スクロール、従動スクロール
の高圧縮比となる回転による圧縮熱の冷却は、各々のス
クロール鏡板の背面に回転羽根を付帯させて、両スクロ
ールの回転で冷却風を発生させ該スクロール及び軸ボス
部を、直接冷却する構成を請求項2の発明とした。請求
項3の発明は、駆動スクロールの駆動軸を嵌入するボス
部を外方に延設し、カップリングを使用せずに原動機軸
を直接、該ボス部の軸孔に嵌入、固定する方法を構成し
た。又駆動スクロール、従動スクロールの各鏡板背面と
ケーシング及びサイドカバー等の対峠面にシールリング
を介装して漏洩を防止する方法を請求項4〜6の発明と
している。
【0008】
【作用】前記、各課題を解決するための手段に示した構
成が行う作用は、請求項1はスクロール歯ラップ部の
心位置空間内に、偏心させた駆動軸、従動軸の両軸間に
おいて、バックラッシュ、ゼロに保持し、従動スクロー
ルを同期回転するに必要な偏心量は勿論、疲労破壊がな
い上、捩り剛性は小さく、捩り振動を充分に吸収する特
性を保持した自己潤滑性のある軸連結部材とトルクディ
スクを配し、充分な圧縮作用を行い得る状態を保ち乍
ら、円滑な同期回転が行えるようにしている。請求項2
は駆動、従動両スクロールの鏡板背面に直接、回転羽根
を付帯させて、回転によって外気を吸入し、鏡板背面を
下向し乍ら、両スクロールの軸ボス部及び背面を直接に
効率のよい冷却をする構成にしている。請求項3は駆動
スクロールのボス部に、原動機軸を直接嵌入することで
カップリングを省略でき、デッドスペースのない構成部
品の配置が可能となり、全長が極めて短く構成でき、駆
動軸、軸受の構造が簡便になるようにしている。構成項
4〜6は駆動、従動スクロール鏡板背面の流体漏洩を防
止する一連の構成を示し、両スクロール鏡板背面にシー
ルリングを介装することと、その装着構成でオイル型か
らオイルフリー型まで、広範囲にシール効果を発揮でき
るようにしている。
【0009】
【実施例】図1〜図7の必要図の参照により、実施例を
もって各構成を説明する。図1は本発明に係わる請求項
1の実施例を示し、ダブルスクロール回転型のスクロー
ル流体機械として、2は駆動スクロールで、6従動スク
ロールとは偏心量mを保持して2a、及び6aのスクロ
ール歯ラップ部によりV及びVの圧縮室を構成し、
両スクロールの同期回転によって13吸入口より流入し
た流体は、前記圧縮室を縮小させながら、1ケーシング
内の外周部より中心部に圧縮し、6従動スクロールに設
けた12通気孔より14吐出口に圧縮流体は吐出され
る。15は14吐出口の展開図で吐出流体の通路を示し
ている。3は駆動軸で、2駆動スクロールのボス部軸孔
とはトマリ嵌めで嵌合され、該駆動スクロールとは一体
で構成され、1ケーシングの円筒空間に、4の軸受、2
つにてC軸心で回転自在に保持する。7は従動軸で、
6従動スクロールのボス部軸孔とはトマリ嵌めで嵌合し
て、該、従動スクロールとは一体に構成し、1のケーシ
ングの円筒空間に5サイドカバーを介して、4の軸受、
2つにてC軸心で回転自在に組付ける。C軸心とC
軸心とは偏心量mによって偏心に保持し、2a、6a
のスクロール歯ラップ部を構成する。偏心量mはスクロ
ール歯ピッチ、スクロール歯厚み、スクロール渦数によ
って決められる数値である。
【0010】3駆動軸及び7従動軸は、3a駆動軸先端
軸部及び7aの従動軸先端軸部を設け、偏心量mを保持
し、8及び9の軸連結部材を10のトルクディスクを介
在して、2b、6b、のスクロール歯先端隙間を確保す
る組立寸法にて装着する。11はチップシールで前述し
た2a、6bのスクロール歯先端隙間を補填し両スクロ
ールの鏡板内面に接触して回転摺動する。13は流体吸
入口、12は通気孔、14は流体吐出口を示す。16は
吐出ポートのオイルシールである。
【0011】次に8、9、の軸連結部材及び10のトル
クディスクの2駆動スクロール、6従動スクロールに関
連する作用を図2の回転圧縮作動図と共に説明する。図
2において(A)図は、2a駆動スクロールラップ部が
の圧縮室を封止した状態で、S接点線で2aと6a
のスクロール歯はどの回転位置にての同一のシール点を
構成する。6aの従動スクロール歯は2aの駆動スクロ
ール歯に対して90゜の位相差で回転し、(B)図は1
80゜位置で6a従動スクロールラップ部がVの圧縮
室を封止した状態を示し、一回転に(A)、(B)、
(C)、(D)、にみる如く4度の圧縮室を封止する作
用構成である。これらの作用構成を成すためには2駆動
スクロールと6従動スクロールは、同一角速度で同期回
転することが必要であるがその構成について説明する。
【0012】図2、図3に示す如く、8、9の軸連結部
材は外周と軸嵌合内径は完全なる同心に構成し、10の
トルクディスクの10a矩形溝部がはまり込む8a、9
aの矩形凸部との嵌合公差はH6/g6隙間のスベリ嵌
めに構成する。このトルクディスクと軸連結部材が構成
する、10a矩形溝部と8a、9aの矩形凸部は90゜
位置でクロスする形態で、両側2ヶ所に構成しているの
で、構造的にC、C両軸心のズレを、同期回転を行
いながら完全に吸収するセンターオルダムカップリング
の機能を持っている。更に10のトルクディスクと8、
9の軸連結部材は、3駆動軸の軸心Cと、7従動軸の
軸心Cで生じるm偏心量の位相差によって負荷され生
じる繰返し捩れに対して、該トルクディスク、若しくは
軸連結部材は変形することがなく、且トルクに対して、
ラジアル方向に何度の捩れが生じるかを示す捩り剛性
(度/kg−cm)を0に近い極度に小さい構造とし、
これらの機能を保持し、保証する自己潤滑性材質(例え
ば特殊ブレンド、ポリアセタール樹脂)にしているので
従来構造の如き、油潤滑を必要としない上、バックラッ
シュをゼロにすることが可能である。すなわち、8、9
軸連結部材、若しくは、10トルクディスクを自己潤滑
性材質で構成することにより、オイルフリーの同期回転
機能が保持できる。これらの構成は極度に低い慣性を実
現しているので高速回転の伝達や、ひんぱんな起動一停
止にも8、9の軸連結部材や10のトクルディスクには
変形荷重を掛けることはなく、軸受にも不規則なラジア
ル荷重をかけることがない。更に8、9軸連結部材と1
0トルクディスクは充分な負荷余裕をもって設定されて
いるので、2駆動スクロールと6従動スクロールとの間
で、微少の間隙を常に保持して同期回転するオイルフリ
ー型のスクロール流体機械には、特にメリットのある構
成である。又8、9軸連結部材及びトルクディスクの両
方を自己潤滑性材として変形を起こさない、捩り剛性機
能を保持する構成にすることも可能である。
【0013】図5及び図6は、高圧縮比のコンプレッサ
及び真空ポンプとしたスクロール流体機械の構成を示
し、17は駆動スクロール回転羽根で、2駆動スクロー
ル鏡板背面に一体に構成する。17aは従動スクロール
回転羽根で6従動スクロール鏡板背面に同じく一体に設
ける。18は駆動スクロール冷却風吸入口で17駆動ス
クロール回転羽根の側面上部に位置する。19、19a
は駆動スクロール冷却風排出口である。従動側について
も駆動側と同じく17aの従動スクロール回転羽根の側
面上部に18a従動スクロール冷却風吸入口を設け19
b、19cは従動スクロール冷却風排出口を構成する。
2bは駆動スクロールボス部の延設部を示し、該軸孔に
22原動機軸を嵌入固定する。21は原動機取付ピッチ
径を示し、1ケーシングとは25ノックピンにて3駆動
軸と22原動機軸はC軸心に保持し固定する。その他
の部品No.、は図1と同一に付き省略する。尚17、
17aの両スクロール回転羽根は、図6にみる如く24
回転方向に対して凹曲面で構成し且2、6両スクロール
鏡板背面に対しては回転により流入する外気が該、鏡板
背面に衝突するように、やや角度を付けて設定する。
【0014】次に作用について説明すれば、23原動機
を3駆動軸と直結するには、例として図1にみる3駆動
軸の如く、該軸端を外方に延設し、23原動機軸とはフ
レキシブルカップリング、或はリジットカップリングで
接続する方法が一般的である。この方法はカップリング
の長さや、取付に必要な作業空間によって軸方向に極め
て長い寸法を確保せねばならず、据付空間が広く選定す
る必要があると共に、軸取合寸法が長くなることによる
不安定さ、コストも高も問題になる。本発明の2b駆動
スクロールボス部を延設し、3駆動軸と同心に23原動
機軸を嵌入する構成は、前記したカップリング接続に比
較し、軸方向全長が短く構成することができる。又23
原動機と1ケーシングのCの軸心保持は、現在は工作
機械の精度が向上し、マシニングセンター等コンピュー
タ制御の加工で可能であり、25ノックピン及び嵌入孔
は1/100mm以上の公差精度は確保できるので精度
保持に問題はない。更に駆動、従動スクロールに付帯す
る17、17aの両回転羽根は24の回転方向に該両ス
クロールを同期回転すれば18、18a両スクロール冷
却風吸入口より吸気した外気流体は、17、17aの両
回転羽根の構成する凹曲面及び両スクロール鏡板背面と
の角度によって急速に該鏡板背面に衝突し、その衝撃力
と吸入外気の流速によって、2、6の両スクロールの軸
ボス部と鏡板を直接冷却し、過去にない効率的な冷却効
果を発揮し乍ら、下向し19、19a、19b、19c
の両スクロール冷却風排出口より外気に排出する。該1
7、17aの両スクロール回転羽根は前述した冷却風を
発生するのみでなく、2、6の両スクロールと一体に構
成しているので冷却フィンとしても作用し、回転とそれ
に伴なう通風、接触によって絶大なる冷却効果がある構
成である。
【0015】図6に示す20シールリングは、2駆動ス
クロール鏡板背面及び6従動スクロール鏡板背面と対峠
する、1ケーシング及び5サイドカバーの内部側面に環
状に構成し、真空ポンプ等に使用する場合の13流体吸
入口への外気の漏洩を防止している。20シールリング
の構成はオイルフリー型スクロール流体機械とする場合
は、20a自己潤滑性部材と20b弾性付勢部材として
構成し、凹設して成る1ケーシング及び5サイドカバー
のシールリング溝とで溝側面との封止性を保ちながら、
2、6の両スクロール鏡板背面との摺動面は、弾性力と
自己潤滑性により摺動封止を完璧にしている。又20シ
ールリングは弾性力と自己潤滑性を共有している単一部
材で構成することもできる。更に20シールリング溝内
の封止の増大をはかるために、20シールリング背面と
シールリング溝底面を接着剤で接着することも有効であ
る。
【0016】
【発明の効果】従来から回転型のスクロール流体機械
は、駆動スクロールと従動スクロールが必要な偏心量を
保って、同期回転することが絶対条件である。幾多の駆
動構成は同期安定性が極めて悪く、且駆動方法の規模が
大きく複雑であるばかりか、騒音、摩耗等問題点が多く
完全な同期機構の実現が実用上急務とされていた。本発
明は偏心して成る駆動、従動スクロールを角速度を等し
く、完全に同期回転できる自己潤滑性のある軸連結部材
とトルクディスクを駆動、従動両スクロールの内部に連
結、構成し、両スクロールを同期回転によるスクロール
歯を接触させない圧縮作用を行なわしめたことによっ
て、従来にないオイルフリーでコンパクトなスクロール
流体機械を成すことができる。又機構上、旋回型スクロ
ールの如く、ピンクランク機構やバランスウェイトは不
要となる。スクロールをシングルスクロール形の高圧縮
比に計画しても、駆動軸、従動軸は旋回型のようにクラ
ンク軸構成になっていないので簡単にバランス修正がで
きる。図5に示す高圧縮比構成にした場合、エアー用コ
ンプレッサとして計画する際は、20のシールリングは
必要なく、又高真空ポンプとして製品化する場合には、
シールリングを構成することのみで、真空流体は2、6
のスクロール鏡板内面間で作動し、軸受部は大気を保つ
ため低蒸気圧の真空用軸受グリスを必要とせず、潤滑性
の良好な一般の軸受グリスが使用できる。従来の実用さ
れているスクロール流体機械で、ファン冷却する方式は
ケーシング、或はサイドカバーの外側から内部のスクロ
ールを冷却していたが熱冷却、放散は極めて効率が悪
い。本発明によれば、図5に示す如く両スクロール本体
に一体としてスクロール回転羽根を構成しているので、
スクロールの回転で該回転羽根はフィンとしての放熱効
果もあり、更に回転羽根が起こす強制通風が直接、両ス
クロール軸ボス部と鏡板背面に接触し、熱を奪う効果が
抜群で極めて効率のよい冷却構成をなしている。又前述
せるように駆動スクロールボス部の合理的な延設で、原
動機軸を直接に該ボス部に嵌入、固定しているのでスク
ロール流体機械の軸方向全長が極端に短かく構成でき
る。更にシールリングは弾性力と自己潤滑性を共有する
部材や、弾性力を付勢した構成部材とし、又シールリン
グ背面や弾性力付勢部材背面をシールリング溝底面と、
接着させることによって漏洩のない完璧なシールリング
機能を得ることができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケーシングとサイドカバー並びに、駆動ス
    クロールと駆動軸および、従動スクロールと従動軸より
    成り、駆動スクロールは駆動軸心で自転し、且、従動ス
    クロールは駆動軸心と偏心して成る従動軸心で自転し、
    駆動、従動両スクロールの各鏡板より、共に軸方向にス
    クロール歯を設けたラップ部で圧縮室を構成し該容積を
    外周より中心に向けて圧縮するスクロール流体機械にお
    いて駆動軸および従動軸は、共にスクロール歯先端に向
    けて軸を延設して構成し、その先端軸部を構成する相互
    の軸は、両スクロールの同期構成に必要とする偏心にす
    ると共に駆動軸および従動軸を等しい角速度で、同期回
    転させる機能をもつ、軸連結部材及びトルクディスクを
    両軸で夾持、結合して成り、該、結合により駆動スクロ
    ールと従動スクロールが、単一駆動源で同期回転するこ
    とを特徴としたスクロール流体機械。
  2. 【請求項2】ケーシングとサイドカバー並びに、駆動ス
    クロールと駆動軸および従動スクロールと従動軸より成
    り、駆動スクロールは駆動軸心で自転し、且、従動スク
    ロールは駆動軸心と偏心して成る従動軸心で自転し、駆
    動、従動両スクロールの各鏡板より共に、軸方向にスク
    ロール歯を設けたラップ部で圧縮室を構成し、該容積を
    外周より中心に向けて圧縮するスクロール流体機械にお
    いて、両スクロール鏡板背面に放射状に、且、回転方向
    に凹面となる構成のスクロール回転羽根を設け、スクロ
    ールの回転によって外気を該スクロール回転羽根間に吸
    入し、軸方向に吹付け、軸ボス部を冷却すると共にスク
    ロール鏡板背面も冷却する構成としたことを特徴とする
    スクロール流体機械。
  3. 【請求項3】ケーシングとサイドカバー並びに、駆動ス
    クロールと駆動軸および従動スクロールと駆動軸より成
    り、駆動スクロールは駆動軸心で自転し、且、従動スク
    ロールは、駆動軸心と偏心して成る従動軸心で自転し、
    駆動、従動両スクロールの各鏡板より共に、軸方向にス
    クロール歯を設けたラップ部で圧縮室を構成し、該容積
    を外周より中心に向けて圧縮するスクロール流体機械に
    おいて、駆動スクロールにあって駆動軸を嵌入したボス
    部を、軸受装着部より外方に延設し、原動機軸を延設し
    た該ボス部に嵌入、固定したことを特徴としたスクロー
    ル流体機械。
  4. 【請求項4】ケーシングとサイドカバー並びに駆動スク
    ロールと駆動軸および従動スクロールと駆動軸より成
    り、駆動スクロールは駆動軸心で自転し、且従動スクロ
    ールは、駆動軸心と偏心して成る従動軸心で自転し、駆
    動、従動両スクロールの各鏡板より共に、軸方向にスク
    ロール歯を設けたラップ部で圧縮室を構成し、該容積を
    外周より中心に向けて圧縮するスクロール流体機械にお
    いて、駆動、従動スクロールの各鏡板背面とケーシング
    及びサイドカバーの側面との対峠面にシールリングを介
    装したことを特徴としたスクロール流体機械。
  5. 【請求項5】駆動、従動スクロール鏡板背面と対峠する
    ケーシング及びサイドカバー側面との間に、介装するシ
    ールリングにあって、シールリング自体が弾力性と自己
    潤滑性を共有している部材、若しくはシール部材の背面
    側に弾性部材を介在させ、弾性力を付勢させたシールリ
    ングとしたことを特徴とする特許請求範囲、請求項4記
    載のスクロール流体機械。
  6. 【請求項6】駆動、従動スクロール鏡板背面と対峠する
    ケーシング及びサイドカバー側面との間に介装するシー
    ルリングにあって、シールリング自体を単一の部材とし
    た構成においては、該部材の背面と、又シール部材の背
    面側を弾性力を付勢させた弾性部材とした構成には、弾
    性部材の背面との各々に於て、シールリング溝底面とを
    接着剤で固着させた事を特徴とする、特許請求範囲、請
    求項4記載のスクロール流体機械。
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