JP2002276304A - 流体回転機械の静翼およびその静翼を備えた流体回転機械 - Google Patents

流体回転機械の静翼およびその静翼を備えた流体回転機械

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JP2002276304A
JP2002276304A JP2001072681A JP2001072681A JP2002276304A JP 2002276304 A JP2002276304 A JP 2002276304A JP 2001072681 A JP2001072681 A JP 2001072681A JP 2001072681 A JP2001072681 A JP 2001072681A JP 2002276304 A JP2002276304 A JP 2002276304A
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stationary
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Taku Ichiyanagi
卓 一柳
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 翼の内径側回転軸と内側シュラウドとのはめ
あいにおける不静定支持をなくし、これら部材の振動を
減少させることのできる流体回転機械の静翼およびその
静翼を備えた流体回転機械を提供すること。 【解決手段】 車室の外周側に、内側に向けて立設され
た複数の翼11と、これら翼11の内側先端部17に設
けられる内側シュラウド12とを車室内に有してなる流
体回転機械の静翼において、前記翼11の内側先端部1
7と前記内側シュラウド12との間に、前記翼11と前
記内側シュラウド12との相対移動を拘束する拘束手段
が設けられていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体回転機械の静
翼およびその静翼を備えた流体回転機械に関するもので
ある。流体回転機械としては、特にガスタービン・蒸気
タービンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7に示すように、静翼10は、複数の
翼11と、これら翼11の内側先端部に設けられる内側
シュラウド12とを備え、車室13内に配置されたもの
である。ここでは特に、ガスタービンの圧縮部に設けら
れている可変式の静翼について説明することにする。
【0003】翼11の外径側回転軸14は、車室13の
外側ケース13aに設けられた孔15に回転可能に貫通
されている。また、この外径側回転軸14と孔15との
間にはブッシュ16が設けられている。一方、この翼1
1の内径側回転軸17は、内側シュラウド12を支持し
ており、内側シュラウド12内で回転可能となってい
る。
【0004】また、翼11の外径側回転軸14の先端1
4aには、作動アーム18および各作動アーム18に対
して接続された無端状の作動リング19を有する可変翼
機構20が取り付けられており、エンジン、タービン回
転速度等に応じて自動的にこれら翼11の取付角度が一
斉に変化されるようになっている。
【0005】すなわち、各作動リング19が車室の周方
向に移動すると、この作動リング19に接続された作動
アーム18の一端もまた作動リング19と同じ方向に移
動する。これに伴って翼11の先端14aが回転され、
翼11の翼角も変更されるようになっている。
【0006】図8は、翼11の内径側回転軸17が内側
シュラウド12を支持している状態を示す図であって、
(a)はその要部縦断面図、(b)は(a)のC−C線
視断面図である。ここで、内側シュラウド12a,12
bの内周面12c,12dは、ロータ(図示せず)と微
小間隙で接しており、翼段間の気流の漏れを制限してい
る。
【0007】図8(a)に示すように、各翼11の内径
側回転軸17は、車室13の軸線方向における前側およ
び後側から内側シュラウド12a,12bにより挟み込
まれるように構成されている。これら内側シュラウド1
2a,12bは、複数個の翼11の内径側回転軸17を
挟み込んだ後、複数本のボルト(図示せず)などによっ
て互いに結合されている。
【0008】これら内側シュラウド12は、熱膨張差な
どを考慮してその周方向において複数個のセグメント、
たとえば4,6,8,・・・個のセグメントに分割され
ている。
【0009】すなわち、内側シュラウド12の各セグメ
ントは複数本の翼11で支持されていることになる。た
とえば、1段で翼11が80枚、内側シュラウド12が
車室13の周方向において4つのセグメントに分割され
ている場合、1つの内側シュラウド(1つのセグメン
ト)12には、20枚の翼11が取り付けられているこ
とになる。
【0010】ところで、車室13の外側ケース13aに
孔15を形成する際(図7参照)、孔15の中心位置が
その幾何学上の中心位置に対して加工誤差を生じてしま
うことは避けられない。また、その孔15の中心軸線の
方向もその幾何学上の中心軸線に対して加工誤差を生じ
てしまう。
【0011】同様のことが翼11を支持するブッシュ1
6についてもいうことができる。さらに、このような加
工誤差は翼11を作製するときにも当然生じるものであ
ることはいうまでもない。
【0012】このように、それぞれの部材が個々に加工
誤差を有する翼11、孔15、およびブッシュ16を組
み合わせた場合、その集積誤差は個々の部品の単品誤差
に比較して相当大きなものとなることが予想される。
【0013】このような集積誤差を無視して、翼11の
内径側回転軸17の外径と合致するように形成された内
径を有する内側シュラウド12が、複数の翼11の内径
側回転軸17に取り付けられると、これら内側シュラウ
ド12と内径側回転軸17との間のはめ合いに無理が生
じることになる。
【0014】すなわち、内側シュラウド12の穴に内径
側回転軸17が無理矢理収容されることになって、これ
により翼自体に曲げが生じたり、内側シュラウド自体に
曲げが生じたりすることになる。このような曲げが生じ
ると、内側シュラウド12の穴と内径側回転軸17との
間に過大な面圧が発生し、これら部材の摩耗、翼角変更
時の操作力増大、各部材への過大応力の発生などといっ
た不具合が生じてしまうことになる。
【0015】したがって現在では、このような不具合を
回避するために、発生が予想される集積誤差に応じて、
半径方向にも芯ずれ方向にも内側シュラウド12の穴と
内径側回転軸17との間に適切な隙間(遊び)を設ける
ことにしている(図8参照)。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】この状態でガスタービ
ンの運転が開始されると、通常ある程度の乱れをもった
気流により、これらの翼11および内側シュラウド12
は常時大きく振動してしまうことになる。
【0017】そして、このような振動は翼11の外径側
回転軸14・内径側回転軸17、孔15、ブッシュ1
6、および内側シュラウド12などに偏摩耗を発生させ
るという問題点があった。
【0018】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、翼の内径側回転軸と内側シュラウドとのはめあいに
おける不静定支持をなくし、上記問題点を解消すること
のできる流体回転機械の静翼およびその静翼を備えた流
体回転機械を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の流体回転機械の
静翼およびその静翼を備えた流体回転機械では、上記課
題を解決するため、以下の手段を採用した。すなわち、
請求項1記載の流体回転機械の静翼によれば、車室の外
周側に、内側に向けて立設された複数の翼と、これら翼
の内側先端部に設けられる内側シュラウドとを車室内に
有してなる流体回転機械の静翼において、前記翼の内側
先端部と前記内側シュラウドとの間に、前記翼と前記内
側シュラウドとの相対移動を拘束する拘束手段が設けら
れていることを特徴とする。この流体回転機械の静翼に
おいては、翼の内側先端部と内側シュラウドとの間に、
これら内側先端部と内側シュラウドとの相対移動を拘束
する拘束力が生じることとなる。すなわち、これら内側
先端部と内側シュラウドとの相対移動が減少されること
により、これら翼の内側先端部および内側シュラウドの
振れ幅が小さくなる。
【0020】請求項2記載の流体回転機械の静翼によれ
ば、請求項1に記載の流体回転機械の静翼において、前
記拘束手段は、前記翼の内側先端部を前記車室の半径方
向外側に押圧する半径方向押圧手段であることを特徴と
する。この流体回転機械の静翼においては、翼の内側先
端部が車室の半径方向外側に常に押圧されることとな
る。すなわち、翼の内側先端部が内側シュラウドに押し
つけられることにより、これら内側先端部と内側シュラ
ウドとの相対移動が減少され、これら部材の振れ幅が小
さくなる。
【0021】請求項3記載の流体回転機械の静翼によれ
ば、請求項2に記載の流体回転機械の静翼において、前
記半径方向押圧手段は、前記翼の内側先端部の端面より
内側に配置され前記内側シュラウドに取り付けられたカ
バーと、前記カバーと前記翼の内側先端部の端面との間
に配置された付勢手段とを備えていることを特徴とす
る。この流体回転機械の静翼においては、カバーと翼の
内側先端部の端面との間に設けられた付勢手段により、
翼の内側先端部の端面が車室の半径方向外側に押圧され
ることとなる。すなわち、翼の内側先端部が内側シュラ
ウドに押しつけられることにより、これら内側先端部と
内側シュラウドとの相対移動が減少され、これら部材の
振れ幅が小さくなる。
【0022】請求項4記載の流体回転機械の静翼によれ
ば、請求項3に記載の流体回転機械の静翼において、前
記付勢手段は波形の板ばねであり、前記翼の内側先端部
の端面は前記波形の板ばねの頂部と当接するとともに、
前記カバーの外周面は前記波形の板ばねの底部と当接す
ることを特徴とする。この流体回転機械の静翼において
は、波形の板ばねの頂部により翼の内側先端部の端面が
車室の半径方向外側に押圧されることとなる。すなわ
ち、翼の内側先端部が内側シュラウドに押しつけられる
ことにより、これら内側先端部と内側シュラウドとの相
対移動が減少され、これら部材の振れ幅が小さくなる。
【0023】請求項5記載の流体回転機械の静翼によれ
ば、請求項2に記載の流体回転機械の静翼において、前
記半径方向押圧手段は、前記翼の内側先端部に形成され
た翼の内側端面と前記内側シュラウドとの間に介在され
た付勢手段であることを特徴とする。この流体回転機械
の静翼においては、翼の内側先端部に形成された翼の内
側端面と前記内側シュラウドとの間に設けられた付勢手
段により、翼の内側先端部の端面が車室の半径方向外側
に押圧されることとなる。すなわち、翼の内側先端部が
内側シュラウドに押しつけられることにより、これら内
側先端部と内側シュラウドとの相対移動が減少され、こ
れら部材の振れ幅が小さくなる。
【0024】請求項6記載の流体回転機械の静翼によれ
ば、請求項5に記載の流体回転機械の静翼において、前
記付勢手段は、少なくとも1枚の皿ばねであることを特
徴とする。この流体回転機械の静翼においては、少なく
とも1枚の皿ばねにより翼の内側先端部の端面が車室の
半径方向外側に押圧されることとなる。すなわち、簡単
な構成により翼の内側先端部が内側シュラウドに押しつ
けられることにより、これら内側先端部と内側シュラウ
ドとの相対移動が減少され、これら部材の振れ幅が小さ
くなる。
【0025】請求項7記載の流体回転機械の静翼によれ
ば、請求項1に記載の流体回転機械の静翼において、前
記拘束手段は、前記翼の内側先端部を前記車室の軸線方
向に押圧する軸線方向押圧手段であることを特徴とす
る。この流体回転機械の静翼においては、翼の内側先端
部が車室の軸線方向に常に押圧されることとなる。すな
わち、翼の内側先端部が軸線方向押圧手段を介して内側
シュラウドと結びつけられることとなり、これら翼の内
側先端部および内側シュラウドの振れ幅が小さくなる。
【0026】請求項8記載の流体回転機械の静翼によれ
ば、請求項7に記載の流体回転機械の静翼において、前
記軸線方向押圧手段は、前記翼の内側先端部に取り付け
られた矩形状の駒と、前記駒を前記翼の内側先端部に対
して前記車室の軸線方向における前後から押圧するよう
に、前記駒と前記内側シュラウドの内面との間に介在さ
れた付勢手段とを備えていることを特徴とする。この流
体回転機械の静翼においては、駒と内側シュラウドの内
面との間に設けられた付勢手段により、翼の内側先端部
を車室の軸線方向における前後から押圧するようにな
る。すなわち、翼の内側先端部が駒および付勢手段を介
して内側シュラウドと結びつけられることとなり、これ
ら翼の内側先端部および内側シュラウドの振れ幅が小さ
くなる。
【0027】請求項9記載の流体回転機械の静翼によれ
ば、請求項8に記載の流体回転機械の静翼において、前
記付勢手段は波形の板ばねであり、前記駒の前端面およ
び後端面はそれぞれ前記波形の板ばねの頂部と当接する
とともに、前記内側シュラウドの内面は前記波形の板ば
ねの底部と当接することを特徴とする。この流体回転機
械の静翼においては、波形の板ばねの頂部により駒を介
して翼の内側先端部を車室の軸線方向における前後から
押圧するようになる。すなわち、翼の内側先端部が駒お
よび付勢手段を介して内側シュラウドと結びつけられる
こととなり、これら翼の内側先端部および内側シュラウ
ドの振れ幅が小さくなる。
【0028】請求項10記載の流体回転機械の静翼によ
れば、請求項7または8に記載の流体回転機械の静翼に
おいて、前記軸線方向押圧手段は、前記翼の内側先端部
の外周面と前記内側シュラウドの内面との間に介在され
ていることを特徴とする。この流体回転機械の静翼にお
いては、軸線方向押圧手段が翼の内側先端部の外周面と
内側シュラウドの内面との間に介在されており、翼の内
側先端部が車室の軸線方向に常に押圧されることとな
る。すなわち、翼の内側先端部が軸線方向押圧手段を介
して内側シュラウドと結びつけられることとなり、これ
ら翼の内側先端部および内側シュラウドの振れ幅が小さ
くなる。
【0029】請求項11記載の流体回転機械の静翼によ
れば、請求項1に記載の流体回転機械の静翼において、
前記拘束手段は、前記翼の内側先端部と前記内側シュラ
ウドとの双方に密着状態に取り付けられ、両者間に相対
移動が生じた際に摩擦を生じる摩擦拘束手段であること
を特徴とする。この流体回転機械の静翼においては、摩
擦拘束手段が、翼の内側先端部および/または内側シュ
ラウドとの間に相対移動を生じた場合、それぞれの部材
に対して摩擦力を生じさせることとなる。すなわち、翼
の内側先端部の、車室の軸線方向および/またはこの軸
線方向に直交する方向への移動が摩擦力により拘束され
ることとなる。
【0030】請求項12記載の流体回転機械の静翼によ
れば、請求項11に記載の流体回転機械の静翼におい
て、前記摩擦拘束手段は、前記翼の内側先端部に取り付
けられて前記内側シュラウドと摩擦接触する仲介部材
と、前記翼の内側先端部の端面より内側に配置され前記
内側シュラウドに取り付けられたカバーと、前記仲介部
材と前記カバーとの間に介在された付勢手段とを備え、
しかも、前記仲介部材は、前記翼の内側先端部に対し、
前記車室の半径方向の摩擦摺動が可能となるように取り
付けられていることを特徴とする。この流体回転機械の
静翼においては、摩擦拘束手段が、翼の内側先端部およ
び/または内側シュラウドとの間に相対移動を生じた場
合、それぞれの部材に対して摩擦力を生じさせることと
なる。すなわち、翼の内側先端部の、車室の軸線方向お
よび/またはこの軸線方向に直交する方向への移動が摩
擦力により拘束されることとなる。
【0031】請求項13記載の流体回転機械の静翼によ
れば、請求項1から12のいずれか1項に記載の流体回
転機械の静翼において、前記複数の翼は、可変式の静翼
とされていることを特徴とする。この流体回転機械の静
翼においては、複数の翼が可変式の静翼とされている。
【0032】請求項14記載の流体回転機械によれば、
車室と、前記車室内に設けられたジャーナル軸受上に配
置される軸、および該軸に設けられた複数枚の動翼ディ
スクを備えるロータアセンブリと、請求項1から13の
いずれか1項に記載の静翼とを備えてなることを特徴と
する。この流体回転機械においては、翼の内側先端部と
内側シュラウドとの間に、これら内側先端部と内側シュ
ラウドとの相対移動を拘束する拘束力が生じることとな
る。すなわち、これら内側先端部と内側シュラウドとの
相対移動が減少されることにより、これら翼の内側先端
部および内側シュラウドの振れ幅が小さくなる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態につ
いて、図面を参照しながら説明する。図面において、従
来と同じ部材には同じ符号を付与している。また、従来
技術のところで説明したように、本発明による静翼をガ
スタービンの圧縮部に適用した場合について説明するこ
とにする。
【0034】図1は図8と同様、翼11の内径側回転軸
17が内側シュラウド12を支持している状態を示す図
であって、(a)はその要部縦断面図、(b)は(a)
のA−A線視断面図である。ここで、内側シュラウド1
2a,12bの内周面12c,12dは、ロータ(図示
せず)と微小間隙で接しており、翼段間の気流の漏れを
制限している。
【0035】図1(a)に示すように、各翼11の内径
側回転軸17は、車室13の軸線方向における前側およ
び後側から内側シュラウド12a,12bにより挟み込
まれるように構成されている。これら内側シュラウド1
2a,12bは、複数個の翼11の内径側回転軸17を
挟み込んだ後、複数本のボルト(図示せず)などによっ
て互いに結合されている。
【0036】これら内側シュラウド12a,12bの内
面、すなわち互いに対向して翼11の内径側回転軸17
を挟み込む側の面12e,12fでかつ翼11の内径側
回転軸17の端面17aよりも内側には、カバー21の
長手方向に沿って延在するカバー21の両側端部を収容
するための溝部12g,12hが、内側シュラウド12
の長手方向すなわち車室の周方向に沿って形成されてい
る。また、これら溝部12g,12hの高さはカバー2
1の厚みと合致するものである。よって、カバー21は
これら溝部12g,12h内に密着して収容されている
ことになる。
【0037】また、カバー21は1セグメント分の内側
シュラウド12にぴったりと収められるような長さ、す
なわち1セグメント分の内側シュラウド12の内面12
e,12fに沿う長さを有したものである。
【0038】そして、この内径側回転軸17の端面17
aとカバー21との間には、カバー21および内側シュ
ラウド12の長手方向に沿って延在する波形の板ばね2
2が介在されている。
【0039】図1(b)に示すように、この波形の板ば
ね22は、翼11の内径側回転軸17の端面17aが波
形の板ばね22の頂部(山部)22aと当接し、カバー
21の外周面21aが波形の板ばね22の底部(谷部)
22bと当接するように配置されている。
【0040】ここで、翼11の内径側回転軸17の端面
17aとカバー21の外表面21aとの間の距離は、波
形の板ばね22の波高よりも小さいものとし、この板ば
ね22が内径側回転軸17の端面17aに対して車室の
半径方向外側に付勢力を与えることができるものとしな
ければならない。
【0041】これにより、各翼11は波形の板ばね22
によって常に車室の半径方向外側に付勢されていること
となる。すなわち、内径側回転軸17の内側先端部17
bに形成された鍔部17cは、内側シュラウド12の内
壁面12iに対して常に押圧されていることとなる。
【0042】また、この実施形態においては、付勢手段
として波形の板ばね22が使用されているが、これに限
定されることなく、同様の付勢力・押圧力を発生できる
ものであればどのようなものを使用しても良い。たとえ
ば、端面17aおよび外周面21aが対向する位置にそ
れぞればね受けを設け、これらばね受けの間に圧縮ばね
を介在させてもよいし、あるいは端面17aと外周面2
1aとの間に単に弾性部材を介在させても同様の効果が
期待できる。なお、この弾性部材は端面17aあるいは
外周面21aの何れか一方に取り付けておくことが望ま
しい。
【0043】この実施形態の変形実施形態を図2に示
す。図2は図1(a)同様、翼11の内径側回転軸17
が内側シュラウド12を支持している状態を示す要部縦
断面図である。
【0044】図2に示すように、翼11の内側端面11
aと内側シュラウド12の外壁面12jとの間には、複
数枚の皿ばね23が設けられている。図2では3枚の皿
ばね23が、車室の半径方向に沿って重ねられている。
【0045】これにより、各翼11は皿ばね23によっ
て常に車室の半径方向外側に付勢された状態となる。す
なわち、内径側回転軸17の内側先端部17bに形成さ
れた鍔部17cは、この場合スリーブ24を介して内側
シュラウド12の内壁面12iに対して常に押圧された
状態となる。
【0046】スリーブ24は必ずしも必要なものではな
く、スリーブ24を省略して鍔部17cを図1同様、直
接内側シュラウド12の内壁面12iに対して押圧させ
ることもできる。
【0047】なお、皿ばね23の枚数は、3枚に限定さ
れるものではなく、翼11の内側端面11aと内側シュ
ラウド12の外壁面12jとの間の距離、および所望の
押圧力などに応じて1枚以上の適切な枚数とすることが
できる。
【0048】このように、図2に示すものは、図1に示
すように1つの付勢手段で複数の翼に付勢力を与えるも
のではなく、個々の翼11に対して付勢手段を設けたも
のなので、各翼11が取り付けられている位置の集積誤
差に応じて付勢力を微調整することができて、より均一
な支持を実現することができる。
【0049】また、この実施形態においては、付勢手段
として3枚の皿ばね23が使用されているが、これに限
定されることなく、同様の付勢力・押圧力を発生できる
ものであればどのようなものを使用しても良い。たとえ
ば、内側端面11aと外壁面12jとの間に単に弾性部
材を介在させても同様の効果が期待できる。
【0050】つぎに他の実施の形態について図3を参照
して説明する。図3(a)は図1(a)および図2と同
様、翼11の内径側回転軸17が内側シュラウド12を
支持している状態を示す要部縦断面図であって、(b)
は図3(a)のB−B線視断面図である。ここで、内側
シュラウド12a,12bの内周面12c,12dは、
ロータ(図示せず)と微小間隙で接しており、翼段間の
気流の漏れを制限している。
【0051】図3(a)に示すように、各翼11の内径
側回転軸17は、車室13の軸線方向における前側およ
び後側から内側シュラウド12a,12bにより挟み込
まれるように構成されている。これら内側シュラウド1
2a,12bは、複数個の翼11の内径側回転軸17を
挟み込んだ後、複数本のボルト(図示せず)などによっ
て互いに結合されている。
【0052】これら内側シュラウド12a,12bの内
面、すなわち互いに対向して翼11の内径側回転軸17
を挟み込む側の面12e,12fでかつ翼11の内径側
回転軸17の端面17aよりも内側には、カバー21の
長手方向に沿って延在する両側端部を収容するための溝
部12g,12hが、内側シュラウド12の長手方向す
なわち車室の周方向に沿って形成されている。また、こ
れら溝部12g,12hの高さはカバー21の厚みと合
致するものである。よって、カバー21はこれら溝部1
2g,12h内に密着して収容されていることになる。
【0053】また、カバー21は1セグメント分の内側
シュラウド12にぴったりと収められるような長さ、す
なわち1セグメント分の内側シュラウド12の内面12
e,12fに沿う長さを有したものである。
【0054】図3に示すように、内径側回転軸17の内
側先端部17bには駒25が取り付けられている。この
駒25は平面視略矩形形状を有するものであって、内側
シュラウド12の内面12e,12fと平行な線に沿っ
て二分割(半割)にされたものである。また、この駒2
5の内側にはそれぞれ、内側先端部17bの外周面17
dを収容するための半円状の凹所25a,25bが設け
られている。これら凹所25a,25bの内周面と内側
先端部17bの外周面17dとは、互いに合致するよう
に形成されている。
【0055】そして、この駒25の前端面25c、内側
シュラウド12aの内面12e、内側シュラウド12の
内壁面12i、およびカバー21の外周面21aの間
と、駒25の後端面25d、内側シュラウド12aの内
面12f、内側シュラウド12の内壁面12i、および
カバー21の外周面21aの間とには、内側シュラウド
12の内面12e,12fに沿って延在する波形の板ば
ね26,27が介在されている。
【0056】図3(b)に示すように、この波形の板ば
ね26,27は、駒25の前端面25cおよび後端面2
5bが波形の板ばね26,27の頂部(山部)26a,
27aと当接し、内側シュラウド12aの内面12e,
12fが波形の板ばね26,27の底部(谷部)26
b,27bと当接するように配置されている。
【0057】ここで、駒25の前端面25c・後端面2
5dと内側シュラウド12aの内面12e・12fとの
間の距離は、波形の板ばね26,27の波高よりも小さ
いものとし、この板ばね26,27が駒25および内径
側回転軸17の内側先端部17bに対して車室の軸線方
向に付勢力を与えることができるものとしなければなら
ない。
【0058】これにより、各翼11は駒25を介して波
形の板ばね26,27によって常に車室の軸線方向に付
勢されていることとなる。すなわち、駒25および板ば
ね26,27を介して内側シュラウド12が翼11に支
持されていることとなる。
【0059】また、この実施形態においては、付勢手段
として波形の板ばね26,27が使用されているが、こ
れに限定されることなく、同様の付勢力・押圧力を発生
できるものであればどのようなものを使用しても良い。
たとえば、前端面25c・後端面25dと内側シュラウ
ド12aの内面12e・12fとの間に単に弾性部材を
介在させても同様の効果が期待できる。なお、この弾性
部材は前端面25c・後端面25dあるいは内側シュラ
ウド12aの内面12e・12fの何れか一方に取り付
けておくことが望ましい。
【0060】この実施形態の変形実施形態を図4に示
す。図4は図3(a)同様、翼11の内径側回転軸17
が内側シュラウド12を支持している状態を示す要部縦
断面図である。
【0061】図4に示すように、図3で図示した駒25
および波形の板ばね26,27を、翼11の内側端面1
1a、内側先端部17bに形成された鍔部17c、翼1
1の内側端面11aと内径側回転軸17の内側先端部1
7cとを連結する軸体17e、およびこの軸体17eの
前後側に位置する内側シュラウド12の内面12k,1
2lの間に配置することもできる。この部分の平面視断
面は図3(b)の図と同様のものであるのでその説明に
ついては省略する。ただしこの場合、図3(b)におけ
る内側シュラウド12aの内面12e・12fはそれぞ
れ、内側シュラウド12の内面12k,12lに置き換
えられる。
【0062】これにより、各翼11は駒25を介して波
形の板ばね26,27によって常に車室の軸線方向に付
勢されていることとなる。すなわち、駒25および板ば
ね26,27を介して内側シュラウド12が翼11に支
持されていることとなる。
【0063】また、この実施形態においては、付勢手段
として波形の板ばね26,27が使用されているが、こ
れに限定されることなく、同様の付勢力・押圧力を発生
できるものであればどのようなものを使用しても良い。
たとえば、前端面25c・後端面25dと内側シュラウ
ド12aの内面12k・12lとの間に単に弾性部材を
介在させても同様の効果が期待できる。なお、この弾性
部材は前端面25a・後端面25bあるいは内側シュラ
ウド12aの内面12e・12fの何れか一方に取り付
けておくことが望ましい。
【0064】さらに、図3(a)および図4に示す実施
形態において、波形の板ばね26,27は内径側回転軸
17の前側および後側に配置されている。しかし、この
板ばね26,27は、図5に示すように、内径側回転軸
17の前側あるいは後側の何れか一方のみに配置させる
こともできる。また、駒25も二分割(半割)にされた
ものではなく、単体のものを使用することができる。
【0065】これにより、各翼11は駒25を介して波
形の板ばね26(あるいは波形の板ばね27)によって
常に車室の軸線方向に付勢されていることとなる。すな
わち、駒25および板ばね26(あるいは波形の板ばね
27)を介して内側シュラウド12が翼11に支持され
ていることとなる。
【0066】つぎに別の実施の形態について図6を参照
して説明する。図6は図1(a)、図2、図3(a)、
および図4と同様、翼11の内径側回転軸17が内側シ
ュラウド12を支持している状態を示す要部縦断面図で
ある。ここで、内側シュラウド12a,12bの内周面
12c,12dは、ロータ(図示せず)と微小間隙で接
しており、翼段間の気流の漏れを制限している。
【0067】図6に示すように、各翼11の内径側回転
軸17は、車室13の軸線方向における前側および後側
から内側シュラウド12a,12bにより挟み込まれる
ように構成されている。これら内側シュラウド12a,
12bは、複数個の翼11の内径側回転軸17を挟み込
んだ後、複数本のボルト(図示せず)などによって互い
に結合されている。
【0068】内径側回転軸17の内側先端部17bに
は、仲介部材28が取り付けられている。この仲介部材
28の内周面28aは、内側先端部17bの外周面17
eと密着状態となるように構成されている。したがっ
て、これら仲介部材28と内側先端部17bとの間に相
対移動が生じれば、内周面28aと外周面17eとの間
に摩擦摺動が生じることになる。すなわち、内周面28
aと外周面17eとの間に生じる摩擦によって、翼11
の車室の半径方向の移動が拘束されることとなる。
【0069】さらに、これら内側シュラウド12a,1
2bの内面、すなわち互いに対向して翼11の内径側回
転軸17を挟み込む側の面12e,12fでかつ翼11
の内径側回転軸17の端面17aよりも内側には、カバ
ー21の長手方向に沿って延在する両側端部を収容する
ための溝部12g,12hが、内側シュラウド12の長
手方向すなわち車室の周方向に沿って形成されている。
また、これら溝部12g,12hの高さはカバー21の
厚みと合致するものである。よって、カバー21はこれ
ら溝部12g,12h内に密着して収容されていること
になる。
【0070】また、カバー21は1セグメント分の内側
シュラウド12にぴったりと収められるような長さ、す
なわち1セグメント分の内側シュラウド12の内面12
e,12fに沿う長さを有したものである。
【0071】仲介部材28とカバー21との間には付勢
手段29が設けられている。この付勢手段29は外側ば
ね受け30、内側ばね受け31、および複数本のばね3
2を備えるものである。
【0072】外側ばね受け30は仲介部材28と当接し
て設けられ、内側ばね受け31は外側ばね受け30と対
向するように配置されている。また、複数本のばね32
はこれら外側ばね受け30と内側ばね受け31との間に
介在されている。この構成により、ばね32の付勢力が
外側ばね受け30を介して仲介部材28に伝達され、仲
介部材28は車室の半径方向外側に付勢力を受けること
となる。
【0073】すなわち、仲介部材28の端面28bは常
に内側シュラウド12の内壁面12iに押圧されること
となる。したがって、車室の半径方向に直交する方向へ
の翼11の移動が生じれば、端面28bと内壁面12i
との間に摩擦摺動が生じることになる。よって、この端
面28bと内壁面12iとの間に生じる摩擦によって、
車室の半径方向に直交する方向への翼11の移動が拘束
されることとなる。
【0074】ここで、外側ばね受け30の内面と内側ば
ね受け31の外面との間の距離は、これらの間に介在さ
れるばね(付勢部材)30が伸びきった長さよりも当然
小さいものとし、このばね30が仲介部材28の端面2
8bと内側シュラウド12の内壁面との間に適切な摩擦
力を発生させることができるものとしなければならな
い。
【0075】さらに、図6に示すように、1つの翼11
に対して1つの付勢手段29が適用されることとなる
(すなわち、図1、図3〜図5に示すもののように1つ
の付勢部材で複数の翼に付勢力を与えるものではな
い)。したがって、個々の翼によって異なる集積誤差に
応じて、付勢手段による付勢力をそれぞれ別個に調整す
ることができるので、内側シュラウド全体においてより
均一な付勢力を得ることができるようになる。
【0076】また、この実施形態においては、付勢手段
29として外側ばね受け30、内側ばね受け31、およ
び複数本のばね32を備えたものが使用されているが、
これに限定されることなく、同様の付勢力・押圧力を発
生できるものであればどのようなものを使用しても良
い。たとえば、仲介部材28と外側ばね受け30とを一
体に形成した部材を用意し、この部材を内側先端部17
bの外周面17dに取り付けるとともに、この部材とカ
バー21との間に図1で説明した波形の板ばね22を介
在させることもできる。
【0077】なお、この板ばね22の配置の仕方につい
ては図1のところで説明したので、ここではその説明を
省略する。さらに、この部材とカバー21との間に単に
弾性部材を介在させても同様の効果が期待できる。な
お、この弾性部材は前記部材の内側端面とカバー21の
外周面21aとの間に単に弾性部材を介在させても同様
の効果が期待できる。なお、この弾性部材は前記部材の
内側端面あるいは外周面21aの何れか一方に取り付け
ておくことが望ましい。
【0078】以上説明したような構成により、内側シュ
ラウド12が対応するすべての翼11の内径側回転軸1
7によって多かれ少なかれ支持されるようになり、内側
シュラウド12の穴と内径側回転軸17とのはめあい部
における不静定支持がなくなるとともに、これら部材間
の相対移動が減少するので、内側シュラウド12の振動
が大幅に減少して各部材の偏摩耗を減少させることがで
きるとともに、これにより静翼の寿命を大幅に伸ばすこ
とができるようになる。
【0079】また、振動を減少させることができるの
で、これに伴って運転中の騒音も同時に減少させること
ができる。
【0080】以上、本発明による静翼をガスタービンの
圧縮部に適用した場合について説明してきた。しかし、
本発明はこれに制限されることなく、ガスタービンのタ
ービン部、および蒸気タービンのタービン部に適用する
ことも可能である。
【0081】
【発明の効果】本発明の流体回転機械の静翼およびその
静翼を備えた流体回転機械によれば、以下の効果が得ら
れる。すなわち、翼の内側先端部と内側シュラウドとの
間に、これら内側先端部と内側シュラウドとの相対移動
を拘束する拘束力が生じることとなるので、これら内側
先端部と内側シュラウドとの相対移動を減少させること
ができ、これら翼の内側先端部および内側シュラウドの
振れ幅を小さくすることができるという効果を奏する。
また、振れ幅を小さくすることができるので、各部材の
偏摩耗を防止して各部材の寿命を延ばすことができると
ともに、振動による騒音を減少させることができるとい
う効果を奏する。
【0082】さらに、翼の内側先端部が車室の半径方向
外側に常に押圧されることとなるので、翼の内側先端部
が内側シュラウドに押しつけられることにより、これら
内側先端部と内側シュラウドとの相対移動が減少され、
これら部材の振れ幅を小さくすることができるという効
果を奏する。また、振れ幅を小さくすることができるの
で、各部材の偏摩耗を防止して各部材の寿命を延ばすこ
とができるとともに、振動による騒音を減少させること
ができるという効果を奏する。
【0083】さらにまた、カバーと翼の内側先端部の端
面との間に設けられた付勢手段により、翼の内側先端部
の端面が車室の半径方向外側に押圧されることとなるの
で、翼の内側先端部が内側シュラウドに押しつけられる
ことにより、これら内側先端部と内側シュラウドとの相
対移動が減少され、これら部材の振れ幅を小さくするこ
とができるという効果を奏する。また、振れ幅を小さく
することができるので、各部材の偏摩耗を防止して各部
材の寿命を延ばすことができるとともに、振動による騒
音を減少させることができるという効果を奏する。
【0084】さらにまた、波形の板ばねの頂部により翼
の内側先端部の端面が車室の半径方向外側に押圧される
こととなるので、翼の内側先端部が内側シュラウドに押
しつけられることにより、これら内側先端部と内側シュ
ラウドとの相対移動が減少され、これら部材の振れ幅を
小さくすることができるという効果を奏する。また、振
れ幅を小さくすることができるので、各部材の偏摩耗を
防止して各部材の寿命を延ばすことができるとともに、
振動による騒音を減少させることができるという効果を
奏する。
【0085】さらにまた、翼の内側先端部に形成された
翼の内側端面と前記内側シュラウドとの間に設けられた
付勢手段により、翼の内側先端部の端面が車室の半径方
向外側に押圧されることとなるので、翼の内側先端部が
内側シュラウドに押しつけられることにより、これら内
側先端部と内側シュラウドとの相対移動が減少され、こ
れら部材の振れ幅を小さくすることができるという効果
を奏する。また、振れ幅を小さくすることができるの
で、各部材の偏摩耗を防止して各部材の寿命を延ばすこ
とができるとともに、振動による騒音を減少させること
ができるという効果を奏する。
【0086】さらにまた、少なくとも1枚の皿ばねによ
り翼の内側先端部の端面が車室の半径方向外側に押圧さ
れることとなるので、簡単な構成により翼の内側先端部
が内側シュラウドに押しつけられ、これによりこれら内
側先端部と内側シュラウドとの相対移動が減少され、こ
れら部材の振れ幅を小さくすることができるという効果
を奏する。また、振れ幅を小さくすることができるの
で、各部材の偏摩耗を防止して各部材の寿命を延ばすこ
とができるとともに、振動による騒音を減少させること
ができるという効果を奏する。さらに、各翼について別
途に付勢力を調整することができるので、各翼にかかる
付勢力を均一にすることができるという効果を奏する。
【0087】さらにまた、翼の内側先端部が車室の軸線
方向に常に押圧されることとなるので、翼の内側先端部
が軸線方向押圧手段を介して内側シュラウドと結びつけ
られることとなり、これら翼の内側先端部および内側シ
ュラウドの振れ幅を小さくすることができるという効果
を奏する。また、振れ幅を小さくすることができるの
で、各部材の偏摩耗を防止して各部材の寿命を延ばすこ
とができるとともに、振動による騒音を減少させること
ができるという効果を奏する。
【0088】さらにまた、駒と内側シュラウドの内面と
の間に設けられた付勢手段により、翼の内側先端部を車
室の軸線方向における前後から押圧するようになるの
で、翼の内側先端部が駒および付勢手段を介して内側シ
ュラウドと結びつけられることとなり、これら翼の内側
先端部および内側シュラウドの振れ幅を小さくすること
ができるという効果を奏する。また、振れ幅を小さくす
ることができるので、各部材の偏摩耗を防止して各部材
の寿命を延ばすことができるとともに、振動による騒音
を減少させることができるという効果を奏する。
【0089】さらにまた、波形の板ばねの頂部により駒
を介して翼の内側先端部を車室の軸線方向における前後
から押圧するようになるので、翼の内側先端部が駒およ
び付勢手段を介して内側シュラウドと結びつけられるこ
ととなり、これら翼の内側先端部および内側シュラウド
の振れ幅を小さくすることができるという効果を奏す
る。また、振れ幅を小さくすることができるので、各部
材の偏摩耗を防止して各部材の寿命を延ばすことができ
るとともに、振動による騒音を減少させることができる
という効果を奏する。
【0090】さらにまた、軸線方向押圧手段が翼の内側
先端部の外周面と内側シュラウドの内面との間に介在さ
れており、翼の内側先端部が車室の軸線方向に常に押圧
されることとなるので、翼の内側先端部が軸線方向押圧
手段を介して内側シュラウドと結びつけられることとな
り、これら翼の内側先端部および内側シュラウドの振れ
幅を小さくすることができるという効果を奏する。ま
た、振れ幅を小さくすることができるので、各部材の偏
摩耗を防止して各部材の寿命を延ばすことができるとと
もに、振動による騒音を減少させることができるという
効果を奏する。
【0091】さらにまた、摩擦拘束手段が、翼の内側先
端部および/または内側シュラウドとの間に相対移動を
生じた場合、それぞれの部材に対して摩擦力を生じさせ
ることとなるので、翼の内側先端部の、車室の軸線方向
および/またはこの軸線方向に直交する方向の移動を摩
擦力により拘束することができるという効果を奏する。
また、この摩擦力により翼の内側先端部および/または
内側シュラウドとの間の相対移動を減少させることがで
き、これら翼の内側先端部および内側シュラウドの振れ
幅を小さくすることができるという効果を奏する。さら
に、振れ幅を小さくすることができるので、各部材の偏
摩耗を防止して各部材の寿命を延ばすことができるとと
もに、振動による騒音を減少させることができるという
効果を奏する。
【0092】さらにまた、摩擦拘束手段が、翼の内側先
端部および/または内側シュラウドとの間に相対移動を
生じた場合、それぞれの部材に対して摩擦力を生じさせ
ることとなるので、翼の内側先端部の、車室の軸線方向
および/またはこの軸線方向に直交する方向の移動が摩
擦力により拘束することができるという効果を奏する。
また、この摩擦力により翼の内側先端部および/または
内側シュラウドとの間の相対移動を減少させることがで
き、これら翼の内側先端部および内側シュラウドの振れ
幅を小さくすることができるという効果を奏する。さら
に、振れ幅を小さくすることができるので、各部材の偏
摩耗を防止して各部材の寿命を延ばすことができるとと
もに、振動による騒音を減少させることができるという
効果を奏する。
【0093】さらにまた、この流体回転機械の静翼にお
いては、複数の翼が可変式の静翼とされているので、流
体回転機械の回転数に応じて翼角を自由に変化させるこ
とができるという効果を奏する。
【0094】さらにまた、翼の内側先端部と内側シュラ
ウドとの間に、これら内側先端部と内側シュラウドとの
相対移動を拘束する拘束力が生じることとなるので、こ
れら内側先端部と内側シュラウドとの相対移動が減少さ
れることにより、これら翼の内側先端部および内側シュ
ラウドの振れ幅を小さくすることができるという効果を
奏する。また、振れ幅を小さくすることができるので、
各部材の偏摩耗を防止して各部材の寿命を延ばすことが
できるとともに、振動による騒音を減少させることがで
きるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による静翼の一実施の形態を示す図で
あって、(a)はその要部縦断面図、(b)は(a)の
A−A線視断面図である。
【図2】 図1の変形実施形態を示す図であって、その
要部縦断面図である。
【図3】 本発明による静翼の他の実施の形態を示す図
であって、(a)はその要部縦断面図、(b)は(a)
のB−B線視断面図である。
【図4】 図3の変形実施形態を示す図であって、その
要部縦断面図である。
【図5】 図3(b)に相当する図であって、図3の他
の変形実施形態を示す図である。
【図6】 本発明による静翼の別の実施の形態を示す要
部縦断面図である。
【図7】 従来のガスタービン圧縮部の一部切開図であ
る。
【図8】 従来の静翼を示す図であって、(a)はその
要部縦断面図、(b)は(a)のC−C線視断面図であ
る。
【符号の説明】
10 静翼 11 翼 11a 内側端面 12 内側シュラウド 12a 内側シュラウド 12b 内側シュラウド 12e 内面 12f 内面 12k 内面 12l 内面 13 車室 17a 端面 17b 内側先端部 17d 外周面 21 カバー 21a 外周面 22 波形の板ばね(付勢手段) 22a 頂部 22b 底部 23 皿ばね(付勢手段) 25 駒 25c 前端部 25d 後端部 26 波形の板ばね(付勢手段) 26a 頂部 26b 底部 27 波形の板ばね(付勢手段) 27a 頂部 27b 底部 28 仲介部材 30 外側ばね受け(付勢手段) 31 内側ばね受け(付勢手段) 32 ばね(付勢手段)

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車室の外周側に、内側に向けて立設され
    た複数の翼と、これら翼の内側先端部に設けられる内側
    シュラウドとを有してなる流体回転機械の静翼におい
    て、 前記翼の内側先端部と前記内側シュラウドとの間に、前
    記翼と前記内側シュラウドとの相対移動を拘束する拘束
    手段が設けられていることを特徴とする流体回転機械の
    静翼。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の流体回転機械の静翼に
    おいて、 前記拘束手段は、前記翼の内側先端部を前記車室の半径
    方向外側に押圧する半径方向押圧手段であることを特徴
    とする流体回転機械の静翼。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の流体回転機械の静翼に
    おいて、 前記半径方向押圧手段は、前記翼の内側先端部の端面よ
    り内側に配置され前記内側シュラウドに取り付けられた
    カバーと、 前記カバーと前記翼の内側先端部の端面との間に配置さ
    れた付勢手段とを備えていることを特徴とする流体回転
    機械の静翼。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の流体回転機械の静翼に
    おいて、 前記付勢手段は波形の板ばねであり、前記翼の内側先端
    部の端面は前記波形の板ばねの頂部と当接するととも
    に、前記カバーの外周面は前記波形の板ばねの底部と当
    接することを特徴とする流体回転機械の静翼。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の流体回転機械の静翼に
    おいて、 前記半径方向押圧手段は、前記翼の内側先端部に形成さ
    れた翼の内側端面と前記内側シュラウドとの間に介在さ
    れた付勢手段であることを特徴とする流体回転機械の静
    翼。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の流体回転機械の静翼に
    おいて、 前記付勢手段は、少なくとも1枚の皿ばねであることを
    特徴とする流体回転機械の静翼。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の流体回転機械の静翼に
    おいて、 前記拘束手段は、前記翼の内側先端部を前記車室の軸線
    方向に押圧する軸線方向押圧手段であることを特徴とす
    る流体回転機械の静翼。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の流体回転機械の静翼に
    おいて、 前記軸線方向押圧手段は、前記翼の内側先端部に取り付
    けられた矩形状の駒と、 前記駒を前記翼の内側先端部に対して前記車室の軸線方
    向における前後から押圧するように、前記駒と前記内側
    シュラウドの内面との間に介在された付勢手段とを備え
    ていることを特徴とする流体回転機械の静翼。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の流体回転機械の静翼に
    おいて、 前記付勢手段は波形の板ばねであり、前記駒の前端面お
    よび後端面はそれぞれ前記波形の板ばねの頂部と当接す
    るとともに、前記内側シュラウドの内面は前記波形の板
    ばねの底部と当接することを特徴とする流体回転機械の
    静翼。
  10. 【請求項10】 請求項7または8に記載の流体回転機
    械の静翼において、 前記軸線方向押圧手段は、前記翼の内側先端部の外周面
    と前記内側シュラウドの内面との間に介在されているこ
    とを特徴とする流体回転機械の静翼。
  11. 【請求項11】 請求項1に記載の流体回転機械の静翼
    において、 前記拘束手段は、前記翼の内側先端部と前記内側シュラ
    ウドとの双方に密着状態に取り付けられ、両者間に相対
    移動が生じた際に摩擦を生じる摩擦拘束手段であること
    を特徴とする流体回転機械の静翼。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の流体回転機械の静
    翼において、 前記摩擦拘束手段は、前記翼の内側先端部に取り付けら
    れて前記内側シュラウドと摩擦接触する仲介部材と、 前記翼の内側先端部の端面より内側に配置され前記内側
    シュラウドに取り付けられたカバーと、 前記仲介部材と前記カバーとの間に介在された付勢手段
    とを備え、 しかも、前記仲介部材は、前記翼の内側先端部に対し、
    前記車室の半径方向の摩擦摺動が可能となるように取り
    付けられていることを特徴とする流体回転機械の静翼。
  13. 【請求項13】 請求項1から12のいずれか1項に記
    載の流体回転機械の静翼において、 前記複数の翼は、可変式の静翼とされていることを特徴
    とする流体回転機械の静翼。
  14. 【請求項14】 車室と、 前記車室内に設けられたジャーナル軸受上に配置される
    軸、および該軸に設けられた複数枚の動翼ディスクを備
    えるロータアセンブリと、 請求項1から13のいずれか1項に記載の静翼とを備え
    てなることを特徴とする流体回転機械。
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