JPH10159648A - 内燃機関のクランクロアケース - Google Patents

内燃機関のクランクロアケース

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JPH10159648A
JPH10159648A JP33145196A JP33145196A JPH10159648A JP H10159648 A JPH10159648 A JP H10159648A JP 33145196 A JP33145196 A JP 33145196A JP 33145196 A JP33145196 A JP 33145196A JP H10159648 A JPH10159648 A JP H10159648A
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JP
Japan
Prior art keywords
lower case
bearing cap
internal combustion
combustion engine
crank lower
Prior art date
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Application number
JP33145196A
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English (en)
Inventor
Akihiro Kuroda
明浩 黒田
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 膨張率が低く、剛性が高く、コストが安価な
内燃機関のクランクロアケースを提供する。 【解決手段】 シリンダブロックの下部に配設され、オ
イルパンレールとベアリングキャップとから構成される
内燃機関のクランクロアケースにおいて、上記オイルパ
ンレールとベアリングキャップを超音波はんだ付けによ
って接合したことによる。また、上記ベアリングキャッ
プの材質が、急冷凝固アルミニウム粉末押出し材、粒子
分散アルミニウム合金または繊維強化アルミニウム合金
等のアルミニウム基合金であることによる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関のクラン
クロアケースに関する。さらに詳しくは、自動車の内燃
機関においてアルミニウム合金製シリンダーブロックの
下部に取り付けられた、膨張率が低く剛性が高いクラン
クロアケースに関する。
【0002】
【従来の技術】通常、クランクロアケースは、内燃機関
におけるシリンダブロックの下部に配設されており、ベ
アリングキャップとオイルパンレールから構成されてい
る。従来、このクランクロアケースの製造技術として、
例えば次のものが知られている。まず、アルミニウム合
金製一体ラダーフレーム式クランクロアケースは、上記
ベアリングキャップとオイルパンレールを一体で鋳造し
たものである。また、特開昭60−219436号公報
に記載されている技術として、鉄系材料のベアリングキ
ャップをアルミニウム合金で鋳包むことによりクランク
ロアケースを形成するものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の内燃機関のクランクロアケースにおいては、以下の
問題点があった。 (1) ベアリングキャップとオイルパンレールを一体
で鋳造して、アルミ鋳物のクランクロアケースとした場
合について説明する。内燃機関が作動すると熱を発生し
てクランクロアケースに伝わり、該クランクロアケース
が熱膨張する。ところが、このクランクロアケースの軸
受部と鋳鉄製クランクシャフトの熱膨張率(アルミ鋳
物:21.0×10-6-1、鋳鉄:11.8×10-6
-1)の差によって、図6に示すように、軸受部101と
クランクシャフト102の間隙Lが大きくなってしま
う。このため、上記クランクシャフト102が回転する
ときのガタが大きくなり、車両走行時に発生する騒音や
振動が増大するという問題があった。
【0004】(2) 鉄系材料のベアリングキャップを
アルミニウム合金で鋳包む場合について説明する。この
場合は、上述したような熱膨張率の差による問題は解決
されるが、ベアリングキャップはアルミ溶湯の凝固収縮
による力により機械的に固定されているのみであるた
め、鉄とアルミニウムとの界面における接合強度は低
い。したがって、クランクロアケースの剛性が不足する
ため、エンジンの騒音や振動が増大するという問題があ
った。 (3) また、ベアリングキャップに鉄系材料を用いる
と、クランクロアケースの重量が増大し、材料費の増大
や燃費の低下を招くという問題があった。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、膨張率が低く、剛性が高く、コストが安価な内燃機
関のクランクロアケースを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を解
決するためになされたものであり、その要旨は、シリン
ダブロックの下部に配設され、オイルパンレールとベア
リングキャップとから構成される内燃機関のクランクロ
アケースにおいて、上記オイルパンレールとベアリング
キャップを超音波はんだ付けによって接合したことにあ
る。さらに、上記ベアリングキャップの材質が、急冷凝
固アルミニウム粉末押出し材、粒子分散アルミニウム合
金または繊維強化アルミニウム合金等のアルミニウム基
合金であることにある。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照しながら、本発
明に係る内燃機関のクランクロアケースを詳細に説明す
る。図1は4サイクルエンジンにおけるシリンダーブロ
ックとクランクロアケースを示す側面図、図2は図1の
II−II線による縦断面図である。これらの図からわかる
ように、上部にシリンダーブロック1、下部にクランク
ロアケース2を設け、これらの間にクランクシャフト3
を嵌入している。次いで、図3はクランクロアケースの
平面図であり、図4は図3のIV−IV線による縦断面図で
ある。クランクロアケース2は、ベアリングキャップ4
がオイルパンレール5と接合して一体式ラダーフレーム
構造を形成している。該ベアリングキャップ4は、クラ
ンクシャフト3を支持する軸受部6を含んだ板状部材で
ある。
【0008】ベアリングキャップ4は高剛性かつ低熱膨
張率であることが要求されるため、その材質は、急冷凝
固アルミニウム粉末の押出し材、粒子分散アルミニウム
合金または繊維強化アルミニウム合金等のアルミニウム
基合金を用いる。これらの機械的特性を下記の表1に示
すが、従来のアルミダイカスト合金ADC12と比較す
ると、引張強さは1.4〜2.2倍、ヤング率は1.4
〜1.6倍、熱膨張係数は0.74〜0.83倍とベア
リングキャップに要求される性能を十分に満足する。一
方、オイルパンレール5は、量産性に優れるアルミダイ
カストにて製造される。
【0009】
【表1】
【0010】ベアリングキャップ4とオイルパンレール
5は、本発明の特徴でもある超音波はんだ付けにより接
合され、剛性の高いラダーフレーム構造を形成する。印
加する超音波の条件としては、周波数19kHz、出力
600W、印加時間5秒が好ましい。また、接合に用い
るはんだは、例えば、JISに規定されたアルミニウム
用はんだ、AH−Z95A(95%Zn−5%Al)、
AH−Z90C(90%Zn−10%Cd)、AH−C
50Z(50%Cd−50%Zn)、AH−S80Z
(80%Sn−20%Zn)を用いることができる。し
かし、接合強度を考慮すると、AH−Z95Aが好まし
い。このはんだの組成は、95wt%Zn−5wt%A
lであり、382℃が融点である。
【0011】実施例 次いで、具体的な実施例について説明する。まず、接合
にあたり、事前にオイルパンレール5、ベアリングキャ
ップ4の各接合部にはんだ層を形成させるため、420
±5℃に溶解、保持したはんだ浴中に接合部を浸漬さ
せ、はんだ浴中に超音波を印加した。このとき、はんだ
浴中に印加した超音波によって引き起こされたキャビテ
ーションによって接合部表面の酸化被膜が破壊されて活
性な金属面が現れた。この活性な金属面とはんだの間で
濡れが生じ、接合部表面にはんだ層が形成された。印加
する超音波の条件は、周波数18.6kHz、出力60
0W、印加時間5秒とした。
【0012】次に、オイルパンレール5の所定の位置に
ベアリングキャップ4を嵌合させて1000Nの荷重を
加えた状態で、接合部をバーナーまたは高周波誘導によ
り加熱してはんだを溶融させた。これと同時に、再び超
音波(周波数19.6kHz、出力600W、印加時間
5秒)を印加して、はんだの均一混合、酸化膜破壊、は
んだ層厚さの均一化を図り接合を行った。図5に、ベア
リングキャップの材質を上記急冷凝固アルミニウム粉末
の押出し材とした場合の接合部を示す倍率100倍の金
属組織写真を示す。この写真からわかるように、オイル
パンレール5(急冷凝固アルミニウム粉末押出し材)と
ベアリングキャップ4(ADC12)は、亜鉛はんだ層
を介して強固に接合している。
【0013】このクランクロアケース2の接合部より引
張試験片を採取して引張試験を行った。試験結果を下記
の表2に示すが、破断は接合部で生じず、すべてオイル
パンレール5側(ADC12材)にて発生し、その破断
強度は235MPaであり、十分な接合強度を有してい
ることがわかる。
【0014】
【表2】
【0015】比較のため、鋳鉄材をADC12にて鋳包
んだものから引張試験片を採取しようとしたが、接合強
度が低く、試験片加工時に破断が生じ、試験を行うこと
すらできなかった。
【0016】
【発明の効果】上述したように、本発明に係る内燃機関
のクランクロアケースによれば、 (1) ベアリングキャップの材質を低熱膨張率のアル
ミニウム合金とすることでクランクシャフトとの熱膨張
率の差が小さくなり、該クランクシャフトと軸受部の間
隙が小さくなる。このため、車両走行中のエンジンの騒
音や振動を低減することができる。 (2) ベアリングキャップとオイルパンレールを超音
波はんだ付けで接合することによって、強固な結合が生
じ、従来の鉄系ベアリングキャップを鋳包んだクランク
ロアケースより剛性の高いラダーフレーム式クランクロ
アケースを製造することができる。このため、エンジン
の騒音、振動を低減することができる。 (3) ベアリングキャップを低熱膨張率で、かつ高剛
性なアルミニウム合金とすることにより、鉄系ベアリン
グキャップを鋳包んだクランクロアケースより大幅に軽
量化することができる。このため、燃費の向上を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る内燃機関のシリンダーブロックと
クランクロアケースを示す側面図である。
【図2】図1のII−II線による縦断面図である。
【図3】本発明に係るクランクロアケースを示す平面図
である。
【図4】図3のIV−IV線による縦断面図である。
【図5】本発明に係る超音波はんだ付けによる接合部の
倍率100倍の金属組織写真である。
【図6】従来のクランクシャフトとクランクロアケース
との間隙を示す概念図である。
【符号の説明】
1 シリンダブロック 2 クランクロアケース 3 クランクシャフト 4 ベアリングキャップ 5 オイルパンレール 6 軸受部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダブロックの下部に配設され、オ
    イルパンレールとベアリングキャップとから構成される
    内燃機関のクランクロアケースにおいて、上記オイルパ
    ンレールとベアリングキャップを超音波はんだ付けによ
    って接合したことを特徴とする内燃機関のクランクロア
    ケース。
  2. 【請求項2】 上記ベアリングキャップの材質が、急冷
    凝固アルミニウム粉末押出し材、粒子分散アルミニウム
    合金または繊維強化アルミニウム合金等のアルミニウム
    基合金であることを特徴とする請求項1に記載の内燃機
    関のクランクロアケース。
JP33145196A 1996-11-27 1996-11-27 内燃機関のクランクロアケース Pending JPH10159648A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1229236A2 (en) 2001-01-31 2002-08-07 Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha Structure of bearing housing of cylinder block
CN103114927A (zh) * 2012-12-11 2013-05-22 重庆百吉四兴压铸有限公司 汽车发动机用前罩盖

Cited By (3)

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EP1229236A2 (en) 2001-01-31 2002-08-07 Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha Structure of bearing housing of cylinder block
US6647945B2 (en) 2001-01-31 2003-11-18 Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha Structure of bearing housing of cylinder block
CN103114927A (zh) * 2012-12-11 2013-05-22 重庆百吉四兴压铸有限公司 汽车发动机用前罩盖

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