JPH10158510A - 射出成形可能なポリイミド樹脂組成物の製造方法および成形品の製造方法 - Google Patents
射出成形可能なポリイミド樹脂組成物の製造方法および成形品の製造方法Info
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- JPH10158510A JPH10158510A JP31229096A JP31229096A JPH10158510A JP H10158510 A JPH10158510 A JP H10158510A JP 31229096 A JP31229096 A JP 31229096A JP 31229096 A JP31229096 A JP 31229096A JP H10158510 A JPH10158510 A JP H10158510A
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- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L67/00—Compositions of polyesters obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers
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- C08L79/00—Compositions of macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing nitrogen with or without oxygen or carbon only, not provided for in groups C08L61/00 - C08L77/00
- C08L79/04—Polycondensates having nitrogen-containing heterocyclic rings in the main chain; Polyhydrazides; Polyamide acids or similar polyimide precursors
- C08L79/08—Polyimides; Polyester-imides; Polyamide-imides; Polyamide acids or similar polyimide precursors
Abstract
(57)【要約】
【課題】 高い機械的特性を有する射出成形可能なポリ
イミド樹脂組成物を製造することができる簡易な製造方
法を提供することを目的とする。 【解決手段】 芳香族酸無水物および芳香族ジアミンか
らポリアミド酸を形成する工程を経ることなく、芳香族
酸無水物および芳香族ジアミンを液晶ポリマーの形態で
あるポリアミドまたはポリエステルに直接配合する。
イミド樹脂組成物を製造することができる簡易な製造方
法を提供することを目的とする。 【解決手段】 芳香族酸無水物および芳香族ジアミンか
らポリアミド酸を形成する工程を経ることなく、芳香族
酸無水物および芳香族ジアミンを液晶ポリマーの形態で
あるポリアミドまたはポリエステルに直接配合する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、高温特性に優れた
射出成形可能なポリイミド樹脂組成物を製造する方法に
関し、さらに詳しくは、ポリアミド酸を製造することな
くポリイミド樹脂組成物を製造する新規な製造方法に関
する。
射出成形可能なポリイミド樹脂組成物を製造する方法に
関し、さらに詳しくは、ポリアミド酸を製造することな
くポリイミド樹脂組成物を製造する新規な製造方法に関
する。
【０００２】
【従来の技術】従来より芳香族ポリイミドは、耐熱性お
よび機械的特性に優れた樹脂としてよく知られており
（米国特許第3,179,631 号、同第3,249,588 号、および
同第4,755,555 号）、ジェットエンジン、事務機器、自
動車部品などに利用されている。しかしながら、ポリイ
ミドの多くは、加工しにくいためにその利用範囲が制限
される傾向があり、特に、芳香族ポリイミドの多くは、
ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸を形成して、ポ
リイミドに変化する前に、フィルムなどの所望の形状に
するか、または、ポリイミドの成形品から機械加工によ
り所望の形状にするという加工が行われている。
よび機械的特性に優れた樹脂としてよく知られており
（米国特許第3,179,631 号、同第3,249,588 号、および
同第4,755,555 号）、ジェットエンジン、事務機器、自
動車部品などに利用されている。しかしながら、ポリイ
ミドの多くは、加工しにくいためにその利用範囲が制限
される傾向があり、特に、芳香族ポリイミドの多くは、
ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸を形成して、ポ
リイミドに変化する前に、フィルムなどの所望の形状に
するか、または、ポリイミドの成形品から機械加工によ
り所望の形状にするという加工が行われている。
【０００３】そこで、射出成形可能なポリイミド樹脂組
成物の開発が望まれていた。この課題を解決するため
に、４００℃より低温で溶融成形可能であり、かつポリ
アミドおよびポリエステルから成る群から選択された少
なくとも１種のポリマー、好ましくは液晶ポリマーの形
態のポリアミドまたはポリエステルと、ポリアミド酸と
から成るポリイミド重合配合物が開発されている（米国
特許第5,470,922 号）。このポリイミド重合配合物は、
従来の芳香族ポリイミドに匹敵する耐熱性および機械的
特性を有し、さらに、射出成形可能な優れた材料であ
る。
成物の開発が望まれていた。この課題を解決するため
に、４００℃より低温で溶融成形可能であり、かつポリ
アミドおよびポリエステルから成る群から選択された少
なくとも１種のポリマー、好ましくは液晶ポリマーの形
態のポリアミドまたはポリエステルと、ポリアミド酸と
から成るポリイミド重合配合物が開発されている（米国
特許第5,470,922 号）。このポリイミド重合配合物は、
従来の芳香族ポリイミドに匹敵する耐熱性および機械的
特性を有し、さらに、射出成形可能な優れた材料であ
る。
【０００４】しかしながら、いずれの場合もその製造に
はポリアミド酸を用いるため、ポリアミド酸を製造する
工程が必要であり、製造工程の簡略化が望まれている。
はポリアミド酸を用いるため、ポリアミド酸を製造する
工程が必要であり、製造工程の簡略化が望まれている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、簡
易な製造方法でありながら、より高い機械的特性を有す
る射出成形可能なポリイミド樹脂組成物を製造すること
ができる新規な製造方法を提供することを目的とする。
易な製造方法でありながら、より高い機械的特性を有す
る射出成形可能なポリイミド樹脂組成物を製造すること
ができる新規な製造方法を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明にもとづく射出成形可能なポリイミド樹脂組
成物の製造方法は、４００℃より低温で溶融成形可能な
少なくとも１種のポリマーに、少なくとも１種の芳香族
酸無水物および少なくとも１種の芳香族ジアミンを直接
配合することにより製造することを特徴とする。
に、本発明にもとづく射出成形可能なポリイミド樹脂組
成物の製造方法は、４００℃より低温で溶融成形可能な
少なくとも１種のポリマーに、少なくとも１種の芳香族
酸無水物および少なくとも１種の芳香族ジアミンを直接
配合することにより製造することを特徴とする。
【０００７】さらに、４００℃より低温で溶融成形可能
な少なくとも１種のポリマーに、少なくとも１種の芳香
族酸無水物および少なくとも１種の芳香族ジアミンを直
接配合した配合物に熱処理を施す。
な少なくとも１種のポリマーに、少なくとも１種の芳香
族酸無水物および少なくとも１種の芳香族ジアミンを直
接配合した配合物に熱処理を施す。
【０００８】また、４００℃より低温で溶融成形可能な
少なくとも１種のポリマーに、少なくとも１種の芳香族
酸無水物および少なくとも１種の芳香族ジアミンを直接
配合することにより製造されたポリイミド樹脂組成物を
用いて射出成形された成形品に熱処理を施すことを特徴
とする成形品の製造方法である。
少なくとも１種のポリマーに、少なくとも１種の芳香族
酸無水物および少なくとも１種の芳香族ジアミンを直接
配合することにより製造されたポリイミド樹脂組成物を
用いて射出成形された成形品に熱処理を施すことを特徴
とする成形品の製造方法である。
【０００９】
【発明の実施の形態】本発明に用いるポリマーは、４０
０℃より低温で溶融成形可能なポリマーである。溶融成
形可能なポリマーとは、ポリマーの実質的な劣化を生じ
ることなく、指定された温度で、押出装置において成形
できるポリマーである。このようなポリマーは、具体的
には、ポリアミド、ポリエステル、その混合物などであ
る。ポリアミドの具体例としては、ナイロン６、ナイロ
ン６，６、ナイロン６１０、ナイロン６１２などが挙げ
られ、二種以上のポリアミドを混合してもよい。ポリエ
ステルの具体例としては、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンテレフタレートなどが挙げられ、二種
以上のポリエステルを混合してもよい。ポリアミドまた
はポリエステルは、液晶ポリマーの形態であることが好
ましい。液晶ポリマーは、通常ポリエステルであり、こ
れに限定されるものではないが、ポリエステルアミドお
よびポリエステルイミドを含む。
０℃より低温で溶融成形可能なポリマーである。溶融成
形可能なポリマーとは、ポリマーの実質的な劣化を生じ
ることなく、指定された温度で、押出装置において成形
できるポリマーである。このようなポリマーは、具体的
には、ポリアミド、ポリエステル、その混合物などであ
る。ポリアミドの具体例としては、ナイロン６、ナイロ
ン６，６、ナイロン６１０、ナイロン６１２などが挙げ
られ、二種以上のポリアミドを混合してもよい。ポリエ
ステルの具体例としては、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンテレフタレートなどが挙げられ、二種
以上のポリエステルを混合してもよい。ポリアミドまた
はポリエステルは、液晶ポリマーの形態であることが好
ましい。液晶ポリマーは、通常ポリエステルであり、こ
れに限定されるものではないが、ポリエステルアミドお
よびポリエステルイミドを含む。
【００１０】本発明で用いる芳香族酸無水物としては、
例えば、無水ピロメリト酸、３，３′，４，４′−ビフ
ェニルテトラ無水カルボン酸などが挙げられ、芳香族ジ
アミンとしては、例えば、オキシジアニリン、パラフェ
ニレンジアミンなどが挙げられる。これらの芳香族酸無
水物を二種以上用いてもよく、また芳香族ジアミンを二
種以上用いてもよい。
例えば、無水ピロメリト酸、３，３′，４，４′−ビフ
ェニルテトラ無水カルボン酸などが挙げられ、芳香族ジ
アミンとしては、例えば、オキシジアニリン、パラフェ
ニレンジアミンなどが挙げられる。これらの芳香族酸無
水物を二種以上用いてもよく、また芳香族ジアミンを二
種以上用いてもよい。
【００１１】本発明においては、芳香族酸無水物および
芳香族ジアミンからポリアミド酸を調製することなく、
前記のポリマーに、芳香族酸無水物および芳香族ジアミ
ンを直接配合する。配合は、公知のいかなる方法により
行っても良く、例えば、慣用の混合機や押出し機を用い
て行う。芳香族酸無水物および芳香族ジアミンをドライ
ブレンドした後に、前記ポリマーとともに混合機または
押出し機に供給し、混練することが好ましい。また、混
練する際の温度は、１００〜３９０℃、好ましくは２０
０〜３８０℃である。
芳香族ジアミンからポリアミド酸を調製することなく、
前記のポリマーに、芳香族酸無水物および芳香族ジアミ
ンを直接配合する。配合は、公知のいかなる方法により
行っても良く、例えば、慣用の混合機や押出し機を用い
て行う。芳香族酸無水物および芳香族ジアミンをドライ
ブレンドした後に、前記ポリマーとともに混合機または
押出し機に供給し、混練することが好ましい。また、混
練する際の温度は、１００〜３９０℃、好ましくは２０
０〜３８０℃である。
【００１２】４００℃より低温で溶融成形可能なポリマ
ーの配合量は、２０〜９９重量％であり、好ましくは４
０〜９５重量％であり、さらに好ましくは５０〜９０重
量％である。
ーの配合量は、２０〜９９重量％であり、好ましくは４
０〜９５重量％であり、さらに好ましくは５０〜９０重
量％である。
【００１３】芳香族酸無水物および芳香族ジアミンの配
合量は、当モル量であるが、芳香族酸無水物か芳香族ジ
アミンのどちらかの量を多くすることにより、最終的に
得られるポリイミド樹脂組成物の特性を変えることもで
きる。
合量は、当モル量であるが、芳香族酸無水物か芳香族ジ
アミンのどちらかの量を多くすることにより、最終的に
得られるポリイミド樹脂組成物の特性を変えることもで
きる。
【００１４】前記のポリマーに、芳香族酸無水物および
芳香族ジアミンを直接配合した配合物にさらに熱処理を
施すことが好ましい。熱処理を施すことにより成形品の
機械的特性が向上する。ポリアミド酸を形成することに
より得られたポリイミド樹脂組成物の場合にも、熱処理
を施すことにより同様の傾向が見られるが、本発明の方
法により製造されたポリイミド樹脂組成物の場合には、
ポリアミド酸を形成することにより得られたポリイミド
樹脂組成物では得られなかった曲げ弾性率の向上が得ら
れる。熱処理は、本発明の方法により製造されたポリイ
ミド樹脂組成物を用いて射出成形された成形品に施され
てもよい。熱処理は、ポリイミド樹脂組成物の組成に応
じて、さらに成形品の場合にはその形状に応じて、用い
られたポリマーが溶融しない適当な温度で適当な時間に
わたって行われる。通常、３００〜３５０℃の温度範囲
で、２〜７２時間の処理時間で熱処理される。熱処理
は、空気中で行うことができるが、好ましくは窒素雰囲
気において行われる。
芳香族ジアミンを直接配合した配合物にさらに熱処理を
施すことが好ましい。熱処理を施すことにより成形品の
機械的特性が向上する。ポリアミド酸を形成することに
より得られたポリイミド樹脂組成物の場合にも、熱処理
を施すことにより同様の傾向が見られるが、本発明の方
法により製造されたポリイミド樹脂組成物の場合には、
ポリアミド酸を形成することにより得られたポリイミド
樹脂組成物では得られなかった曲げ弾性率の向上が得ら
れる。熱処理は、本発明の方法により製造されたポリイ
ミド樹脂組成物を用いて射出成形された成形品に施され
てもよい。熱処理は、ポリイミド樹脂組成物の組成に応
じて、さらに成形品の場合にはその形状に応じて、用い
られたポリマーが溶融しない適当な温度で適当な時間に
わたって行われる。通常、３００〜３５０℃の温度範囲
で、２〜７２時間の処理時間で熱処理される。熱処理
は、空気中で行うことができるが、好ましくは窒素雰囲
気において行われる。
【００１５】本発明のポリイミド樹脂組成物の製造方法
においては、グラファイト、二硫化モリブデン、ガラス
繊維、並びにテトラフルオロエチレンポリマーおよびコ
ポリマーなどの充填剤も、ポリマー、芳香族酸無水物お
よび芳香族ジアミンと一緒に配合することができる。
においては、グラファイト、二硫化モリブデン、ガラス
繊維、並びにテトラフルオロエチレンポリマーおよびコ
ポリマーなどの充填剤も、ポリマー、芳香族酸無水物お
よび芳香族ジアミンと一緒に配合することができる。
【００１６】
【実施例】本発明を実施例を挙げて説明するが、本発明
は本実施例のみに限定されるものではない。
は本実施例のみに限定されるものではない。
【００１７】（実施例１〜３）無水ピロメリト酸（ＰＭ
ＤＡ）およびオキシジアニリン（ＯＤＡ）をドライブレ
ンドした後、ポリエステルの液晶ポリマー（デュポン社
製高融点グレード ゼナイト（登録商標）６０００）と
ともに２８ｍｍ二軸押出し機に供給し、３４０℃のバレ
ル温度で混練した。押出し機は２つの真空孔を備えてい
た。スクリューを１５０ｒｐｍで操作し、１時間当たり
２．３〜４．６ｋｇの押出割合であった。得られたポリ
イミド樹脂組成物を用いて、約３４０℃のシリンダ温度
で射出成形を行い試験片を作成した。試験はＡＳＴＭに
準じて行った。
ＤＡ）およびオキシジアニリン（ＯＤＡ）をドライブレ
ンドした後、ポリエステルの液晶ポリマー（デュポン社
製高融点グレード ゼナイト（登録商標）６０００）と
ともに２８ｍｍ二軸押出し機に供給し、３４０℃のバレ
ル温度で混練した。押出し機は２つの真空孔を備えてい
た。スクリューを１５０ｒｐｍで操作し、１時間当たり
２．３〜４．６ｋｇの押出割合であった。得られたポリ
イミド樹脂組成物を用いて、約３４０℃のシリンダ温度
で射出成形を行い試験片を作成した。試験はＡＳＴＭに
準じて行った。
【００１８】 引張試験 ＡＳＴＭ Ｄ６３８ 曲げ試験 ＡＳＴＭ Ｄ７９０ 荷重撓み温度 ＡＳＴＭ Ｄ６４８ 機械的特性および荷重撓み温度（ＨＤＴ）の測定結果を
表１に示す。
表１に示す。
【００１９】（実施例４）無水ピロメリト酸（ＰＭＤ
Ａ）、オキシジアニリン（ＯＤＡ）、およびテトラフル
オロエチレンポリマー（デュポン社製ＭＰ１５００）を
ドライブレンドした以外は、実施例１〜３と同様に試験
片を作成し、機械的特性およびＨＤＴを測定した。測定
結果を表１に示す。
Ａ）、オキシジアニリン（ＯＤＡ）、およびテトラフル
オロエチレンポリマー（デュポン社製ＭＰ１５００）を
ドライブレンドした以外は、実施例１〜３と同様に試験
片を作成し、機械的特性およびＨＤＴを測定した。測定
結果を表１に示す。
【００２０】（実施例５〜６）実施例２または実施例４
と同様に試験片を作成し、３０５℃のオーブンにて２８
時間熱処理した後に、機械的特性およびＨＤＴを測定し
た。測定結果を表１に示す。
と同様に試験片を作成し、３０５℃のオーブンにて２８
時間熱処理した後に、機械的特性およびＨＤＴを測定し
た。測定結果を表１に示す。
【００２１】（比較例１〜３）ピリジン中で無水ピロメ
リト酸（ＰＭＤＡ）およびオキシジアニリン（ＯＤＡ）
からポリアミド酸を合成し、続いてポリアミド酸の貧溶
媒であるアセトンと接触・沈殿させることによりポリア
ミド酸粉末を形成し、得られた粉末状のポリアミド酸と
実施例１〜３で用いたと同様の液晶ポリマーを実施例１
〜３と同様に２８ｍｍ二軸押出し機に供給し、３４０℃
のバレル温度で混練した。実施例１〜３と同様に試験片
を作成し、機械的特性およびＨＤＴを測定した。測定結
果を表２に示す。
リト酸（ＰＭＤＡ）およびオキシジアニリン（ＯＤＡ）
からポリアミド酸を合成し、続いてポリアミド酸の貧溶
媒であるアセトンと接触・沈殿させることによりポリア
ミド酸粉末を形成し、得られた粉末状のポリアミド酸と
実施例１〜３で用いたと同様の液晶ポリマーを実施例１
〜３と同様に２８ｍｍ二軸押出し機に供給し、３４０℃
のバレル温度で混練した。実施例１〜３と同様に試験片
を作成し、機械的特性およびＨＤＴを測定した。測定結
果を表２に示す。
【００２２】（比較例４）比較例１〜３と同様にポリア
ミド酸を形成し、さらにテトラフルオロエチレンポリマ
ー（デュポン社製ＭＰ１５００）を混合した以外は、比
較例１〜３と同様に試験片を作成し、機械的特性および
ＨＤＴを測定した。測定結果を表２に示す。
ミド酸を形成し、さらにテトラフルオロエチレンポリマ
ー（デュポン社製ＭＰ１５００）を混合した以外は、比
較例１〜３と同様に試験片を作成し、機械的特性および
ＨＤＴを測定した。測定結果を表２に示す。
【００２３】（比較例５〜７）比較例２、３または４と
同様に試験片を作成し、３０５℃のオーブンにて２８時
間熱処理した後に、機械的特性およびＨＤＴを測定し
た。測定結果を表２に示す。
同様に試験片を作成し、３０５℃のオーブンにて２８時
間熱処理した後に、機械的特性およびＨＤＴを測定し
た。測定結果を表２に示す。
【００２４】
【表１】
【００２５】
【表２】
【００２６】実施例と比較例とを比較すると、本発明の
製造方法により製造されたポリイミド樹脂組成物は、驚
くべきことに、優れた荷重撓み温度を維持しつつ、機械
的特性が向上していることがわかる。この傾向は、フッ
素樹脂を配合した実施例４と比較例４とを比較しても同
様である。また、実施例２と実施例５、実施例４と実施
例６とをそれぞれ比較すると、加熱処理を施すことによ
り、実施例５および実施例６においては、引張強さ、伸
び、ノッチ付きアイゾット、および荷重撓み温度がそれ
ぞれ向上することがわかる。加熱処理を施すことによる
これらの効果は、比較例２と比較例５、比較例３と比較
例６、比較例４と比較例７とをそれぞれ比較しても同様
であるが、さらに、実施例においては、加熱処理を施す
ことにより曲げ弾性率が向上することがわかる。
製造方法により製造されたポリイミド樹脂組成物は、驚
くべきことに、優れた荷重撓み温度を維持しつつ、機械
的特性が向上していることがわかる。この傾向は、フッ
素樹脂を配合した実施例４と比較例４とを比較しても同
様である。また、実施例２と実施例５、実施例４と実施
例６とをそれぞれ比較すると、加熱処理を施すことによ
り、実施例５および実施例６においては、引張強さ、伸
び、ノッチ付きアイゾット、および荷重撓み温度がそれ
ぞれ向上することがわかる。加熱処理を施すことによる
これらの効果は、比較例２と比較例５、比較例３と比較
例６、比較例４と比較例７とをそれぞれ比較しても同様
であるが、さらに、実施例においては、加熱処理を施す
ことにより曲げ弾性率が向上することがわかる。
【００２７】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の製造方法
は、ポリアミド酸を形成することを必要としない簡易な
製造方法でありながら、ポリアミド酸を形成して製造し
た従来のポリイミド樹脂組成物より高い機械的特性を有
する射出成形可能なポリイミド樹脂組成物を製造するこ
とができる。さらにまた、ポリイミド樹脂組成物の製造
工程において配合物に熱処理を施すか、またはポリイミ
ド樹脂組成物の射出成形品に熱処理を施すことにより機
械的特性にさらに優れた成形品を製造することができ
る。
は、ポリアミド酸を形成することを必要としない簡易な
製造方法でありながら、ポリアミド酸を形成して製造し
た従来のポリイミド樹脂組成物より高い機械的特性を有
する射出成形可能なポリイミド樹脂組成物を製造するこ
とができる。さらにまた、ポリイミド樹脂組成物の製造
工程において配合物に熱処理を施すか、またはポリイミ
ド樹脂組成物の射出成形品に熱処理を施すことにより機
械的特性にさらに優れた成形品を製造することができ
る。
Claims (6)
- 【請求項１】 射出成形可能なポリイミド樹脂組成物を
製造する方法であって、４００℃より低温で溶融成形可
能な少なくとも１種のポリマーに、少なくとも１種の芳
香族酸無水物および少なくとも１種の芳香族ジアミンを
直接配合することを特徴とするポリイミド樹脂組成物の
製造方法。 - 【請求項２】 射出成形可能なポリイミド樹脂組成物を
製造する方法であって、４００℃より低温で溶融成形可
能な少なくとも１種のポリマーに、少なくとも１種の芳
香族酸無水物および少なくとも１種の芳香族ジアミンを
直接配合することにより得られた配合物に熱処理を施す
ことを特徴とするポリイミド樹脂組成物の製造方法。 - 【請求項３】 前記４００℃より低温で溶融成形可能な
ポリマーが、ポリアミド、ポリエステル、およびその混
合物から成る群から選択された少なくとも１種のポリマ
ーであることを特徴とする請求項１または２に記載のポ
リイミド樹脂組成物の製造方法。 - 【請求項４】 前記ポリアミドまたはポリエステルが液
晶ポリマーであることを特徴とする請求項３に記載のポ
リイミド樹脂組成物の製造方法。 - 【請求項５】 前記芳香族酸無水物が無水ピロメリト酸
であり、前記芳香族ジアミンがオキシジアニリンである
ことを特徴とする請求項１〜４のいずれかに記載のポリ
イミド樹脂組成物の製造方法。 - 【請求項６】 ４００℃より低温で溶融成形可能な少な
くとも１種のポリマーに、少なくとも１種の芳香族酸無
水物および少なくとも１種の芳香族ジアミンを直接配合
することにより製造されたポリイミド樹脂組成物を用い
て射出成形された成形品に熱処理を施すことを特徴とす
る成形品の製造方法。
Priority Applications (7)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31229096A JPH10158510A (ja) | 1996-11-22 | 1996-11-22 | 射出成形可能なポリイミド樹脂組成物の製造方法および成形品の製造方法 |
| US09/308,401 US6140429A (en) | 1996-11-22 | 1997-11-21 | Injection moldable polyimide resin composition and a method of producing its molded articles |
| DE69702867T DE69702867T2 (de) | 1996-11-22 | 1997-11-21 | Verfahren zur herstellung von spritzgiessbaren polyimid harzzusammensetzungen und geformter körper |
| CA002270617A CA2270617C (en) | 1996-11-22 | 1997-11-21 | Injection moldable polyimide resin composition and a method of producing its molded articles |
| PCT/US1997/021591 WO1998022533A1 (en) | 1996-11-22 | 1997-11-21 | Injection moldable polyimide resin composition and a method of producing its molded articles |
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