JPH10158505A - 防曇、防滴処理剤 - Google Patents

防曇、防滴処理剤

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JPH10158505A
JPH10158505A JP32137796A JP32137796A JPH10158505A JP H10158505 A JPH10158505 A JP H10158505A JP 32137796 A JP32137796 A JP 32137796A JP 32137796 A JP32137796 A JP 32137796A JP H10158505 A JPH10158505 A JP H10158505A
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JP
Japan
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drip
polyethylene glycol
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JP32137796A
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Hideo Hori
秀夫 堀
Hiroshi Yuasa
博 湯浅
Takehiko Matsuoka
猛彦 松岡
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐久性の優れた防曇、防滴処理剤を得ること。 【解決手段】εーカプロラクタムとアミノエチルピペラ
ジンのアジピン酸塩とポリエチレングリコール成分の数
平均分子量が800以下であるビスアミノプロピルポリ
エチレングリコールのアジピン酸塩の共重合体であり、
かつその共重合組成比が下記範囲を満足するポリアミド
と硬化剤からなる防曇、防滴処理剤。 共重合組成比の範囲 εーカプロラクタム:0〜35重量% アミノエチルピペラジンとアジピン酸の塩:15〜90
重量% ビスアミノプロピルポリエチレングリコールとアジピン
酸の塩:10〜85重量%

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は農業や工業に置いて
有用な防曇、防滴効果を与える処理剤に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】最近、農業においては温室やビニールハ
ウスが広く利用されているが、温度差による水分の凝縮
によって、内面に水滴が付着し、太陽光線を遮り、温室
効果を大幅に低下させている。また工業面では、例えば
エアーコンディショナーの熱交換機で冷却された水蒸気
が水滴となってフィン間に付着し、冷却効果を下げたり
はなはだしくは、ファンの気流によって室内に凝縮水滴
が飛散されたりする場合がある。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】このような状態を防
ぐには、いろいろの方法が採られているが、1つの方法
として、これらの装置の表面に防曇、防滴処理をほどこ
す方法がある。
【0004】これらの処理剤には、一般に親水性あるい
は吸湿性のものが使われており、凝集しようとする水分
を吸収して表面に水滴を生じないようにするか、表面の
濡れ性を良くして、凝縮した水滴を直ちに流下させて、
曇を生じる水滴を表面に止めないようにしている。
【0005】このような処理剤には、エチレングリコー
ルやグリセリン等の多価アルコールやポリエチレングリ
コール等のポリアルキレングリコール、ポリビニルアル
コール等の吸水性、水溶性高分子化合物、またはシリカ
ゲル等の吸水性無機化合物などが使用されている。しか
しこれらの化合物には、凝縮水分が多い所や、長期間そ
の効果を持続させねばならない箇所に用いられる場合、
水と共に流れたり、吸水による膨潤によって剥離したり
して、耐久性のないものが多い。
【0006】
【問題点を解決するための手段】本発明者らは防曇、防
滴効果が高く、さらに耐久性のある処理剤の提供を目的
に鋭意検討した結果、本発明に至ったものである。
【0007】すなわち本発明は、「εーカプロラクタム
と、アミノエチルピペラジンのアジピン酸塩と、ポリエ
チレングリコール成分の数平均分子量が800以下であ
るビスアミノプロピルポリエチレングリコールのアジピ
ン塩とから合成できる共重合体であり、かつその共重合
組成比が以下の範囲を満足するポリアミドと硬化剤とか
らなる防曇、防滴処理剤。(共重合組成比の範囲:εー
カプロラクタム:0〜35重量%、アミノエチルピペラ
ジンとアジピン酸の塩:15〜90重量%、ビスアミノ
プロピルポリエチレングリコールとアジピン酸の塩:1
0〜85重量%)」および「前記の防曇、防滴処理剤を
基材上に塗設して硬化させることを特徴とする防曇、防
滴処理の方法。」からなる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。本
発明において、「重量」とは「質量」を意味する。
【0009】本発明で配合されるポリアミドを与えるア
ミノエチルピペラジンのアジピン酸塩(以下AEP・A
塩と略す)について説明する。これはアミノエチルピペ
ラジン(以下AEPと略す)とアジピン酸(以下AAと
略す)を実質上当モルで反応させたものである。同様に
ビスアミノプロピルポリエチレングリコールのアジピン
酸塩(以下PGD・A塩と略す)とは、ビスアミノプロ
ピルポリエチレングリコール(以下PGDと略す)とA
Aを実質上当モルで反応させたものである。
【0010】実質上の当モルとは次に説明する。AEP
やPGDなどのジアミン化合物とジカルボン酸化合物で
あるAAのモル数の比率が1からはずれるに従い重合速
度が遅くなり、かつ到達重合度も低下する傾向にある。
したがって実質上の当モルとはこれらの影響が実質的に
認められない範囲であって、通常そのずれの程度は10
%以下であることが好ましい。
【0011】塩の合成反応は、AEPやPGDやAAの
溶媒中で行うが、工業的には水溶媒中で行い、塩は水溶
液の形態で得るのが、ハンドリングなどの面で有利であ
る。重合条件は、ポリアミドに一般に採用されている方
法でよく、加圧、常圧、減圧重合などいづれの方法でも
よい。また重合方法は回分式でも連続式でもよい。
【0012】また本発明は前述したAEP・A塩とPG
D・A塩を個別に反応させる以外に次のような方法も含
まれる。
【0013】その1つは本発明の塩の組成比になるよう
にAEPとPGDを混合し、AEPとPGDのモル数の
合計モルと実質的に当モルのAAを反応させ、AEP・
A塩とPGD・A塩の混合物を得、それにεーカプロラ
クタム(以下CLと略す)を加え、重合反応を行う方法
である。他の方法はAEP・A塩やPGD・A塩の合成
を経由しないで、CLとAEPとPGDとAAを直接重
合する方法である。もちろんこの方法ではAEPとPG
Dの合計モル数とAAのモル数は実質的に当モルが好ま
しい。
【0014】得られた共重合ポリアミドの品質ばらつき
を少なくするためには、塩を合成する方法が好ましい。
塩反応の当モル点は通常PHで管理する。
【0015】またCLのかわりにその加水開環体である
アミノカプロン酸を用い、共重合比率がCLを用いた場
合と同等になるようにしてもよい。
【0016】特開昭60ー219285号公報には、主
鎖あるいは/及び側鎖に第3級アミンを有するポリアミ
ドまたは/および主鎖にポリアルキレングリコールグル
ープを有するポリアミドを主成分とする防曇、防滴処理
剤が記載されているが、本発明では、特定のポリアミド
生成モノマーを、特定の比率で共重合させたポリアミド
を用いると、とくに防曇、防滴効果が優れており、その
共重合比率をCLが35重量%以下、AEP・A塩が1
5から90重量%、ポリエチレングリコール成分の数平
均分子量が800以下、好ましくは600以下であるP
GD・A塩が10から85重量%とすることを特徴とす
る。本発明においては、ポリアミドを提供するεーカプ
ロラクタムおよび酸とアミンとの塩の重量で、共重合比
を示してあるが、得られる化学構造が同じであれば、別
の原料から合成されるものであってもよい。
【0017】CLが35重量%を越えると、ポリアミド
の親水性が低下し、ポリアミドの水に対する溶解速度が
極めて遅くなったり、不溶になる。AEP・A塩の量が
15重量%未満になっても同様に親水性が低下し、90
重量%を越えると塗膜の耐水耐久性が極めて悪くな
る。。PGD・A塩の量が85重量%を越えると、処理
直後の親水性は良好であるが、長期間経過すると効果が
減少し、耐久性が劣り、10重量%未満になると、塗膜
の耐水耐久性が極めて悪くなる。またPGD中のポリエ
チレングリコール成分の分子量が大きくなると親水性、
耐久性が悪くなる。
【0018】防曇、防滴処理剤としては本発明の共重合
体とポリアミドに対して硬化する機能をもつ硬化剤が用
いられる。硬化剤はとくに限定するものではないが、一
般的には多価エポキシ化合物、メラミン化合物、多価イ
ソシアネート化合物などが用いられる。
【0019】本発明のポリアミドは単独で用いてもよい
し、組成比の異なるものを混合したり、他の可溶性ポリ
マ、例えばメトキシメチル化ナイロンなどのアルコール
可溶性ナイロンとの混合や従来防曇、防滴処理剤に用い
られてきた化合物や、ポリマー、無機物質などと混合し
てもよい。
【0020】これらの処理剤は水やエタノールなどの単
独または混合溶媒に溶解ないし配合し、被処理体である
ポリエステルフィルムや塩ビフィルムなどのフィルム状
物やガラスや鉄、アルミなどの板状物やそれらの成形物
にハケやスプレー、コーターなどによって塗布し、乾
燥、硬化剤の硬化をさせて使用する。
【0021】
【実施例】以下実施例により本発明をさらに詳細に説明
する。
【0022】実施例1〜6、比較例1〜7 CLとAEP・A塩と分子量600のポリエチレングリ
コールから得られる下式のジアミン
【化1】 とAAのPGD・A塩を所定量混合し、通常の方法で重
合し、ポリアミドを得た。 得られポリアミドから次の
方法でテストピースを作成し、耐久性評価処理をした
後、防曇、防滴効果の尺度である親水性を評価するため
に、水に対する接触角を測定した。
【0023】<テストピースの作成方法>ポリアミドを
水に溶解し、10%の水溶液とした。この水溶液100
部に硬化剤としてメラミン化合物であるユーラミンT3
4の10%水溶液を30部配合し処理液とした。この処
理液にアルミ板を1分間浸した後、徐々にアルミ板を持
ち上げた。このアルミ板を風乾後、150℃で5分間乾
燥、硬化し、処理剤を表面にコートしたテストピースを
得た。 <耐久性処理>水槽にテストピースを浸し、水量8L/
分で8時間流水し、その後80℃で16時間乾燥した。
この操作を13回繰り返し、耐久性評価用テストピース
とした。 <接触角の測定>テストーピースに水を約0.6cc滴
下し、1分後の接触角をエルマゴニオメータで測定し
た。値の小さい程親水性が大きく、防曇、防滴効果が優
れている。共重合比率を変えたポリアミドを重合し、接
触角を測定した結果を表1に示した。
【0024】
【表1】
【0025】本発明の共重合組成比のポリアミドを使用
すると、水の接触角が極めて小さく親水性が大きい。組
成比外のものは親水性に劣るだけでなく、塗膜の耐水性
が劣るため、耐久性処理途中で塗膜に亀裂が入るものも
あった。
【0026】実施例7、比較例8 分子量800、1000のポリエチレングリコールのP
GDとAAのPGD・A塩とAEP・A塩とをAEP・
A塩/PGD・A塩=70/30重量%に混合し、実施
例1〜6と同様に重合したポリアミドを使用して、耐久
性処理後のテストピースの水に対する接触角を測定した
結果を表2に示した。
【0027】
【表2】
【0028】実施例6、7と比較例8より分子量800
以下のポリエチレングリコールのPGD・A塩を使用し
たポリアミドが極めて耐久性に優れている。
【0029】
【発明の効果】本発明の防曇、防滴処理剤は従来の処理
剤に比較し、防曇、防滴効果が高く、かつ耐久性に優れ
ている。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】εーカプロラクタムと、アミノエチルピペ
    ラジンのアジピン酸塩と、ポリエチレングリコール成分
    の数平均分子量が800以下であるビスアミノプロピル
    ポリエチレングリコールのアジピン塩とから合成できる
    共重合体であり、かつその共重合組成比が下記範囲を満
    足するポリアミドと硬化剤とからなる防曇、防滴処理
    剤。 共重合組成比範囲 εーカプロラクタム:0〜35重量% アミノエチルピペラジンとアジピン酸の塩:15〜90
    重量% ビスアミノプロピルポリエチレングリコールとアジピン
    酸の塩:10〜85重量%
  2. 【請求項2】ポリエチレングリコールの分子量が600
    以下であることを特徴とする請求項1記載の防曇、防滴
    処理剤。
  3. 【請求項3】請求項1または2の防曇、防滴処理剤を基
    材上に塗設して硬化させることを特徴とする防曇、防滴
    処理の方法。
JP32137796A 1996-12-02 1996-12-02 防曇、防滴処理剤 Pending JPH10158505A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013073586A1 (ja) * 2011-11-15 2013-05-23 大和製罐株式会社 防曇塗料及び塗装物品

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013073586A1 (ja) * 2011-11-15 2013-05-23 大和製罐株式会社 防曇塗料及び塗装物品
JPWO2013073586A1 (ja) * 2011-11-15 2015-04-02 大和製罐株式会社 防曇塗料及び塗装物品

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