JPH10158255A - オキセタンアルコール類の製造方法 - Google Patents
オキセタンアルコール類の製造方法Info
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- JPH10158255A JPH10158255A JP8334992A JP33499296A JPH10158255A JP H10158255 A JPH10158255 A JP H10158255A JP 8334992 A JP8334992 A JP 8334992A JP 33499296 A JP33499296 A JP 33499296A JP H10158255 A JPH10158255 A JP H10158255A
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Epoxy Compounds (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】有機薬品およびオキセタン化合物の中間原料と
して有用なオキセタンアルコール類を工業的に有利に製
造する方法を提供する。 【解決手段】カルシウムヒドロキシアパタイトまたはカ
ルシウム元素の一部がアルカリ金属元素および/または
カルシウム以外のアルカリ土類金属元素で置換されてな
る部分置換カルシウムヒドロキシアパタイトの存在下に
行わせ、1,1,1−トリメチロールアルカン類を分子
内脱水環化反応させてなるオキセタンアルコール類の製
造方法。
して有用なオキセタンアルコール類を工業的に有利に製
造する方法を提供する。 【解決手段】カルシウムヒドロキシアパタイトまたはカ
ルシウム元素の一部がアルカリ金属元素および/または
カルシウム以外のアルカリ土類金属元素で置換されてな
る部分置換カルシウムヒドロキシアパタイトの存在下に
行わせ、1,1,1−トリメチロールアルカン類を分子
内脱水環化反応させてなるオキセタンアルコール類の製
造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1,1,1−トリ
メチロールアルカン類を分子内脱水環化反応させること
により、種々の有機薬品の合成原料およびオキセタン化
合物の中間原料として有用なオキセタンアルコール類
を、工業的に有利に製造する方法に関するものである。
メチロールアルカン類を分子内脱水環化反応させること
により、種々の有機薬品の合成原料およびオキセタン化
合物の中間原料として有用なオキセタンアルコール類
を、工業的に有利に製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】オキセタンアルコール類の製造方法とし
ては、(1)トリメチロールプロパンと炭酸ジエチルを
反応させ、環状カーボネートエステルを得、次いで、加
熱分解させる方法(J.Amer.Chem.So
c.,79,1957)が知られている。また、触媒の
存在下に、ジオール類を分子内脱水環化反応させてオキ
セタン類を製造する方法としては、(2)アルミナを触
媒に用いる方法〔Bull.Chem.Soc.Jap
an,53,3031(1980)〕、(3)ヘテロポ
リ酸を触媒に用いる方法(特開昭61−126080号
公報)および(4)結晶性アルミノシリケートを触媒に
用いる方法(特開平3−206087号公報)などが知
られている。
ては、(1)トリメチロールプロパンと炭酸ジエチルを
反応させ、環状カーボネートエステルを得、次いで、加
熱分解させる方法(J.Amer.Chem.So
c.,79,1957)が知られている。また、触媒の
存在下に、ジオール類を分子内脱水環化反応させてオキ
セタン類を製造する方法としては、(2)アルミナを触
媒に用いる方法〔Bull.Chem.Soc.Jap
an,53,3031(1980)〕、(3)ヘテロポ
リ酸を触媒に用いる方法(特開昭61−126080号
公報)および(4)結晶性アルミノシリケートを触媒に
用いる方法(特開平3−206087号公報)などが知
られている。
【0003】しかしながら、(1)の方法では、2段階
の工程を必要とするため、工程が煩雑になる上、原料と
して炭酸ジエチルなどの高価なカーボネート類を用いる
必要があるため、経済面および技術面において満足する
までには至っていない。また、(2)、(3)および
(4)は固体酸を触媒に用いてジオール類を分子内脱水
環化反応させる方法であり、1段階で直接オキセタン類
が得られるため、工業的に有利なオキセタン化合物の製
造方法ではあるが、本発明者らが検討した結果、トリメ
チロールアルカン類を原料とするオキセタンアルコール
類の製造に関しては、(2)〜(4)のいずれの方法も
オキセタンアルコール類が殆ど生成しないことが判明し
た。
の工程を必要とするため、工程が煩雑になる上、原料と
して炭酸ジエチルなどの高価なカーボネート類を用いる
必要があるため、経済面および技術面において満足する
までには至っていない。また、(2)、(3)および
(4)は固体酸を触媒に用いてジオール類を分子内脱水
環化反応させる方法であり、1段階で直接オキセタン類
が得られるため、工業的に有利なオキセタン化合物の製
造方法ではあるが、本発明者らが検討した結果、トリメ
チロールアルカン類を原料とするオキセタンアルコール
類の製造に関しては、(2)〜(4)のいずれの方法も
オキセタンアルコール類が殆ど生成しないことが判明し
た。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、従
来の技術が有する欠点を克服し、安価な原料であるトリ
メチロールアルカン類を分子内脱水環化反応させて、1
段階で直接オキセタンアルコール類を製造するという工
業的に有利なオキセタンアルコール類の製造方法を提供
することにある。
来の技術が有する欠点を克服し、安価な原料であるトリ
メチロールアルカン類を分子内脱水環化反応させて、1
段階で直接オキセタンアルコール類を製造するという工
業的に有利なオキセタンアルコール類の製造方法を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するため、鋭意検討を重ねた結果、カルシウムヒ
ドロキシアパタイトまたは部分置換カルシウムヒドロキ
シアパタイトの存在下に、トリメチロールアルカン類を
分子内脱水環化反応させることにより、直接オキセタン
アルコール類が製造できることを見出し、本発明を完成
するに至った。
を解決するため、鋭意検討を重ねた結果、カルシウムヒ
ドロキシアパタイトまたは部分置換カルシウムヒドロキ
シアパタイトの存在下に、トリメチロールアルカン類を
分子内脱水環化反応させることにより、直接オキセタン
アルコール類が製造できることを見出し、本発明を完成
するに至った。
【0006】すなわち本発明は、カルシウムヒドロキシ
アパタイトまたはカルシウム元素の一部がアルカリ金属
元素および/またはカルシウム以外のアルカリ土類金属
元素で置換されてなる部分置換カルシウムヒドロキシア
パタイトの存在下、1,1,1−トリメチロールアルカ
ン類を分子内脱水環化反応させることを特徴とするオキ
セタンアルコール類の製造方法である。
アパタイトまたはカルシウム元素の一部がアルカリ金属
元素および/またはカルシウム以外のアルカリ土類金属
元素で置換されてなる部分置換カルシウムヒドロキシア
パタイトの存在下、1,1,1−トリメチロールアルカ
ン類を分子内脱水環化反応させることを特徴とするオキ
セタンアルコール類の製造方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明についてさらに詳し
く説明する。なお、本明細書においては、水酸基を含有
するオキセタン化合物をオキセタンアルコールという。
本発明において使用される1,1,1−トリメチロール
アルカン類としては、トリメチロールエタンおよびトリ
メチロールプロパンなどの他、またはこれらのアルカン
部位にアセチルオキシ基またはプロピオニルオキシ基な
どの置換基を有するものが挙げられるが、これらに限定
されるものではない。
く説明する。なお、本明細書においては、水酸基を含有
するオキセタン化合物をオキセタンアルコールという。
本発明において使用される1,1,1−トリメチロール
アルカン類としては、トリメチロールエタンおよびトリ
メチロールプロパンなどの他、またはこれらのアルカン
部位にアセチルオキシ基またはプロピオニルオキシ基な
どの置換基を有するものが挙げられるが、これらに限定
されるものではない。
【0008】また、本発明の方法で製造されるオキセタ
ンアルコール類は、前記トリメチロールアルカン類を原
料として製造される3−アルキル−3−ヒドロキシメチ
ルオキセタン類であり、具体的には3−メチル−3−ヒ
ドロキシメチルオキセタンおよび3−エチル−3−ヒド
ロキシメチルオキセタンなどが例示される。
ンアルコール類は、前記トリメチロールアルカン類を原
料として製造される3−アルキル−3−ヒドロキシメチ
ルオキセタン類であり、具体的には3−メチル−3−ヒ
ドロキシメチルオキセタンおよび3−エチル−3−ヒド
ロキシメチルオキセタンなどが例示される。
【0009】本発明で使用するに適したカルシウムヒド
ロキシアパタイトは、下記式(1)で表される化合物で
ある。 Ca 10-Z(HPO4 )Z (PO4 )6-Z (OH)2-Z ・nH2 O (1) (式中、0<Z≦1、n=0〜2.5である) 上記カルシウムヒドロキシアパタイトについては、例え
ば、門間英毅による「アパタイトの合成と化学」〔触
媒,27(4),237(1985)〕に詳しく記載さ
れている。
ロキシアパタイトは、下記式(1)で表される化合物で
ある。 Ca 10-Z(HPO4 )Z (PO4 )6-Z (OH)2-Z ・nH2 O (1) (式中、0<Z≦1、n=0〜2.5である) 上記カルシウムヒドロキシアパタイトについては、例え
ば、門間英毅による「アパタイトの合成と化学」〔触
媒,27(4),237(1985)〕に詳しく記載さ
れている。
【0010】また、本発明で同様に使用される部分置換
カルシウムヒドロキシアパタイトは、前記式(1)にお
けるカルシウム元素の一部がLi、Na 、K、Csなど
のアルカリ金属元素および/またはMg、Sr、Baな
どのカルシウム以外のアルカリ土類金属で置換されたカ
ルシウムヒドロキシアパタイトであり、アルカリ金属元
素などの置換元素の割合は、置換前のカルシウムヒドロ
キシアパタイトにおけるカルシウム元素に対する原子比
で0.01から0.5の範囲であることが好ましい。
カルシウムヒドロキシアパタイトは、前記式(1)にお
けるカルシウム元素の一部がLi、Na 、K、Csなど
のアルカリ金属元素および/またはMg、Sr、Baな
どのカルシウム以外のアルカリ土類金属で置換されたカ
ルシウムヒドロキシアパタイトであり、アルカリ金属元
素などの置換元素の割合は、置換前のカルシウムヒドロ
キシアパタイトにおけるカルシウム元素に対する原子比
で0.01から0.5の範囲であることが好ましい。
【0011】これらのカルシウムヒドロキシアパタイト
類は、本発明の反応において触媒として機能するもので
あり、その調製方法は、特に限定されるものではなく、
公知の調製方法が適用できる。調製方法としては、一般
的に、水溶液状態での反応による湿式法および高温下で
の固相反応による乾式法に大別され、湿式法としては、
リン酸カルシウムを水熱処理する水熱反応法、カルシウ
ム塩水溶液とリン酸塩水溶液を塩基性条件下で反応さ
せ、沈澱を析出させる沈澱反応法、リン酸カルシウムを
塩基性条件下で加水分解させる加水分解法などが知られ
ているが(触媒,27(4),237(198
5).)、触媒調製の容易性および触媒性能の制御の容
易性などから沈澱反応法および加水分解法が好適であ
る。
類は、本発明の反応において触媒として機能するもので
あり、その調製方法は、特に限定されるものではなく、
公知の調製方法が適用できる。調製方法としては、一般
的に、水溶液状態での反応による湿式法および高温下で
の固相反応による乾式法に大別され、湿式法としては、
リン酸カルシウムを水熱処理する水熱反応法、カルシウ
ム塩水溶液とリン酸塩水溶液を塩基性条件下で反応さ
せ、沈澱を析出させる沈澱反応法、リン酸カルシウムを
塩基性条件下で加水分解させる加水分解法などが知られ
ているが(触媒,27(4),237(198
5).)、触媒調製の容易性および触媒性能の制御の容
易性などから沈澱反応法および加水分解法が好適であ
る。
【0012】前記触媒調製に用いる原料としては、沈澱
反応法の場合、カルシウム元素ならびにその部分置換に
用いるアルカリ金属元素およびアルカリ土類金属元素
(以下、これらをあわせて「部分置換元素」という。)
源として、それらの硝酸塩、酢酸塩、塩化物および水酸
化物などが挙げられ、リン酸イオン源としては、リン
酸、リン酸アンモニウム塩、リン酸ナトリウム塩および
リン酸カリウム塩などが挙げられる。また、加水分解法
の場合、カルシウムおよび部分置換元素のリン酸塩が好
適に用いられる。
反応法の場合、カルシウム元素ならびにその部分置換に
用いるアルカリ金属元素およびアルカリ土類金属元素
(以下、これらをあわせて「部分置換元素」という。)
源として、それらの硝酸塩、酢酸塩、塩化物および水酸
化物などが挙げられ、リン酸イオン源としては、リン
酸、リン酸アンモニウム塩、リン酸ナトリウム塩および
リン酸カリウム塩などが挙げられる。また、加水分解法
の場合、カルシウムおよび部分置換元素のリン酸塩が好
適に用いられる。
【0013】部分置換カルシウムヒドロキシアパタイト
は、あらかじめ前記のカルシウム元素源および部分置換
元素源を所定の混合モル比になるように調合した水溶液
あるいは懸濁液と前記リン酸イオン源を反応させる方
法、あるいはカルシウムヒドロキシアパタイトを調製す
る途中の段階で部分置換元素源を加える方法などにより
調製できる。
は、あらかじめ前記のカルシウム元素源および部分置換
元素源を所定の混合モル比になるように調合した水溶液
あるいは懸濁液と前記リン酸イオン源を反応させる方
法、あるいはカルシウムヒドロキシアパタイトを調製す
る途中の段階で部分置換元素源を加える方法などにより
調製できる。
【0014】本発明におけるカルシウムヒドロキシアパ
タイト類は、前記の方法で調製後に焼成させてから用い
ることが好ましく、その焼成温度は300〜1000℃
が好ましく、さらに好ましくは400〜800℃であ
る。
タイト類は、前記の方法で調製後に焼成させてから用い
ることが好ましく、その焼成温度は300〜1000℃
が好ましく、さらに好ましくは400〜800℃であ
る。
【0015】上記カルシウムヒドロキシアパタイト類の
形状は、特に制限はなく、反応形式および反応器の構造
などを考慮して任意に選択することができる。例えば、
粉末状、顆粒状、球状、円柱状および円筒状などが挙げ
られ、また、シリカゲルなどの不活性充填材と混合して
用いることもできる。
形状は、特に制限はなく、反応形式および反応器の構造
などを考慮して任意に選択することができる。例えば、
粉末状、顆粒状、球状、円柱状および円筒状などが挙げ
られ、また、シリカゲルなどの不活性充填材と混合して
用いることもできる。
【0016】本発明の製造方法は、液相および気相のい
ずれの反応形態でも実施できるが、気相反応の方が好ま
しい。また、固体触媒の使用形式としては、固定床、移
動床および流動床などの通常の固体触媒に用いられる方
式が利用できる。
ずれの反応形態でも実施できるが、気相反応の方が好ま
しい。また、固体触媒の使用形式としては、固定床、移
動床および流動床などの通常の固体触媒に用いられる方
式が利用できる。
【0017】本発明においてオキセタンアルコール類を
生成する反応は加熱によって促進されるため、反応温度
は150〜500℃の範囲が好ましい。150℃より低
い温度では十分な反応速度が得られるとは言えず、50
0℃を超える温度では副生物の生成が増加するため、オ
キセタンアルコール類の選択率が低下する。また、原料
であるトリメチロールアルカン類は、そのままの状態で
または水溶液として反応器に供給すればよく、さらに必
要に応じて、窒素、ヘリウム、アルゴンおよび二酸化炭
素などの不活性ガスで希釈して反応させることができ
る。
生成する反応は加熱によって促進されるため、反応温度
は150〜500℃の範囲が好ましい。150℃より低
い温度では十分な反応速度が得られるとは言えず、50
0℃を超える温度では副生物の生成が増加するため、オ
キセタンアルコール類の選択率が低下する。また、原料
であるトリメチロールアルカン類は、そのままの状態で
または水溶液として反応器に供給すればよく、さらに必
要に応じて、窒素、ヘリウム、アルゴンおよび二酸化炭
素などの不活性ガスで希釈して反応させることができ
る。
【0018】また、前記反応において原料と触媒の接触
時間〔W/F(sec.)〕は、0.5〜500se
c.の範囲が好ましく、0.5sec.未満では十分な
反応速度が得られない恐れがあり、500sec.を超
えても触媒量の増加に似合う効果が期待できない恐れが
ある。ここで、前記W(cc)は触媒層の体積を示し、
F(cc/sec.)は希釈ガスを含めた原料ガスの合
計供給量を示す。
時間〔W/F(sec.)〕は、0.5〜500se
c.の範囲が好ましく、0.5sec.未満では十分な
反応速度が得られない恐れがあり、500sec.を超
えても触媒量の増加に似合う効果が期待できない恐れが
ある。ここで、前記W(cc)は触媒層の体積を示し、
F(cc/sec.)は希釈ガスを含めた原料ガスの合
計供給量を示す。
【0019】なお、本発明よって得られるオキセタンア
ルコール類は、蒸留、抽出および吸着分離などの種々の
方法のいずれか、またはこれらを組み合わせた方法によ
って精製することができ、未反応原料はリサイクルして
用いることができる。
ルコール類は、蒸留、抽出および吸着分離などの種々の
方法のいずれか、またはこれらを組み合わせた方法によ
って精製することができ、未反応原料はリサイクルして
用いることができる。
【0020】
【実施例】以下、実施例および比較例により、本発明を
具体的に説明する。 触媒の調整例1 ガラス製のフラスコに500mlの水を入れ、撹拌しな
がら、還流状態まで加熱し、そこに、0.5モル/lの
濃度の塩化カルシウム水溶液500mlおよび0.5モ
ル/lの濃度のリン酸水素2ナトリウム水溶液500m
lを2時間かけて同時に供給し、還流下、撹拌しながら
30分間熟成させた。次いで、0.5モル/lの濃度の
水酸化カリウム水溶液500mlを徐々に供給し、還流
下、撹拌しながらさらに30分間熟成させた。冷却後、
ろ過および水洗を行い、白色固体を得、これを120℃
にて12時間乾燥させた。乾燥後、粉砕し、圧縮成型し
た後、8〜10メッシュに破砕する。さらに、破砕した
ものを500℃、4時間マッフル炉中で焼成させた。こ
の触媒のX線回折線を測定したところ、2θ(Cu-K
α)=31.7゜、32.2゜および32.8゜に主ピ
ークを有し、American Society fo
r Testing and Materials(A
STM)発行のカードNo9−432に記載のカルシウ
ムヒドロキシアパタイトの特性回折ピークと一致した。
具体的に説明する。 触媒の調整例1 ガラス製のフラスコに500mlの水を入れ、撹拌しな
がら、還流状態まで加熱し、そこに、0.5モル/lの
濃度の塩化カルシウム水溶液500mlおよび0.5モ
ル/lの濃度のリン酸水素2ナトリウム水溶液500m
lを2時間かけて同時に供給し、還流下、撹拌しながら
30分間熟成させた。次いで、0.5モル/lの濃度の
水酸化カリウム水溶液500mlを徐々に供給し、還流
下、撹拌しながらさらに30分間熟成させた。冷却後、
ろ過および水洗を行い、白色固体を得、これを120℃
にて12時間乾燥させた。乾燥後、粉砕し、圧縮成型し
た後、8〜10メッシュに破砕する。さらに、破砕した
ものを500℃、4時間マッフル炉中で焼成させた。こ
の触媒のX線回折線を測定したところ、2θ(Cu-K
α)=31.7゜、32.2゜および32.8゜に主ピ
ークを有し、American Society fo
r Testing and Materials(A
STM)発行のカードNo9−432に記載のカルシウ
ムヒドロキシアパタイトの特性回折ピークと一致した。
【0021】実施例1 上記で得られた触媒を10cc、反応管(パイレックス
ガラス製;1inφ×500mmL)に充填し、88w
t%のトリメチロールプロパン水溶液を原料に用い、反
応温度350℃、W/F(接触時間)=6.4sec.
の条件にて反応を4時間行った。
ガラス製;1inφ×500mmL)に充填し、88w
t%のトリメチロールプロパン水溶液を原料に用い、反
応温度350℃、W/F(接触時間)=6.4sec.
の条件にて反応を4時間行った。
【0022】反応管から流出した液中のトリメチロール
プロパン(TMP)量、3−エチル−3−ヒドロキシメ
チルオキセタン(OXA)量をガスクロマトグラフィに
より分析し、TMPの転化率、OXAの選択率および収
率を求め、その結果を表1に示す。なお、TMPの転化
率、OXAの選択率および収率は以下の式により算出し
た。(%)は全てモル基準である。また、表中のHAp
は、ヒドロキシアパタイトの略号である。 TMP転化率(%)=(1−未反応TMP÷仕込みTM
P)×100 OXA選択率(%)=生成OXA÷(仕込みTMP−未
反応TMP)×100 OXA収率(%)=生成OXA÷仕込みTMP×100
プロパン(TMP)量、3−エチル−3−ヒドロキシメ
チルオキセタン(OXA)量をガスクロマトグラフィに
より分析し、TMPの転化率、OXAの選択率および収
率を求め、その結果を表1に示す。なお、TMPの転化
率、OXAの選択率および収率は以下の式により算出し
た。(%)は全てモル基準である。また、表中のHAp
は、ヒドロキシアパタイトの略号である。 TMP転化率(%)=(1−未反応TMP÷仕込みTM
P)×100 OXA選択率(%)=生成OXA÷(仕込みTMP−未
反応TMP)×100 OXA収率(%)=生成OXA÷仕込みTMP×100
【0023】実施例2 反応温度を400℃に変更した以外は、実施例1と同様
な触媒および反応条件にて反応を行った。その結果を表
1に示す。
な触媒および反応条件にて反応を行った。その結果を表
1に示す。
【0024】触媒の調整例2 ガラス製のフラスコに2.5モル/lの濃度の硝酸カル
シウム水溶液を200ml入れ、撹拌しながら、80℃
に加熱し、そこに、2.5モル/lの濃度のリン酸水素
2アンモニウム水溶液100mlを徐々に加えた。次い
で、28%アンモニア水をpHが8〜10を維持するよ
うに加えながら、80℃にて、30分間撹拌を続けた。
冷却後、ろ過および水洗し、白色固体を得、これを12
0℃にて12時間乾燥させた。乾燥後、粉砕し、圧縮成
型した後、8〜10メッシュに破砕し、破砕したものを
500℃、4時間マッフル炉中で焼成した。この触媒の
X線回折線も実施例1の場合と同様のカルシウムヒドロ
キシアパタイトの特性回折ピークを示した。
シウム水溶液を200ml入れ、撹拌しながら、80℃
に加熱し、そこに、2.5モル/lの濃度のリン酸水素
2アンモニウム水溶液100mlを徐々に加えた。次い
で、28%アンモニア水をpHが8〜10を維持するよ
うに加えながら、80℃にて、30分間撹拌を続けた。
冷却後、ろ過および水洗し、白色固体を得、これを12
0℃にて12時間乾燥させた。乾燥後、粉砕し、圧縮成
型した後、8〜10メッシュに破砕し、破砕したものを
500℃、4時間マッフル炉中で焼成した。この触媒の
X線回折線も実施例1の場合と同様のカルシウムヒドロ
キシアパタイトの特性回折ピークを示した。
【0025】実施例3 上記調整例2で得られた触媒に用い、実施例1と同様な
条件にて反応を行った。その結果を表1に示す。
条件にて反応を行った。その結果を表1に示す。
【0026】触媒の調整例3 ガラス製のフラスコに硝酸カルシウムの濃度が2.25
モル/l、硝酸セシウムの濃度が0.25モル/lにな
るように調製した混合水溶液水溶液を200ml入れ、
撹拌しながら、80℃に加熱し、そこに、2.5モル/
lの濃度のリン酸水素2アンモニウム水溶液100ml
を徐々に加えた。次いで、28%アンモニア水をpHが
8〜10を維持するように加えながら、80℃にて、3
0分間撹拌を続けた。冷却後、ろ過および水洗し、白色
固体を得、これを120℃にて12時間乾燥させた。乾
燥後、粉砕し、圧縮成型した後、8〜10メッシュに破
砕し、破砕したものを500℃、4時間マッフル炉中で
焼成した。この触媒のX線回折線も実施例1の場合と同
様のカルシウムヒドロキシアパタイトの特性回折ピーク
を示した。
モル/l、硝酸セシウムの濃度が0.25モル/lにな
るように調製した混合水溶液水溶液を200ml入れ、
撹拌しながら、80℃に加熱し、そこに、2.5モル/
lの濃度のリン酸水素2アンモニウム水溶液100ml
を徐々に加えた。次いで、28%アンモニア水をpHが
8〜10を維持するように加えながら、80℃にて、3
0分間撹拌を続けた。冷却後、ろ過および水洗し、白色
固体を得、これを120℃にて12時間乾燥させた。乾
燥後、粉砕し、圧縮成型した後、8〜10メッシュに破
砕し、破砕したものを500℃、4時間マッフル炉中で
焼成した。この触媒のX線回折線も実施例1の場合と同
様のカルシウムヒドロキシアパタイトの特性回折ピーク
を示した。
【0027】実施例4 上記調整例3で得られたカルシウムヒドロキシアパタイ
トを触媒に用い、実施例1と同様な条件にて反応を行っ
た。その結果を表1に示す。
トを触媒に用い、実施例1と同様な条件にて反応を行っ
た。その結果を表1に示す。
【0028】比較例1 γ−アルミナを触媒に用いた以外は、実施例1と同様な
条件にて反応を行った。その結果を表2に示すが、オキ
セタンアルコールの生成は認められず、アルデヒド臭の
する数種類の混合物からなる有機液体を得たのみであっ
た。
条件にて反応を行った。その結果を表2に示すが、オキ
セタンアルコールの生成は認められず、アルデヒド臭の
する数種類の混合物からなる有機液体を得たのみであっ
た。
【0029】比較例2 結晶性アルミノシリケートの一つであるプロトン型モル
デナイトを触媒に用いた以外は、実施例1と同様な条件
にて反応を行った。その結果を表2に示すが、オキセタ
ンアルコールの生成は認められず、アルデヒド臭のする
数種類の混合物からなる有機液体を得たのみであった。
デナイトを触媒に用いた以外は、実施例1と同様な条件
にて反応を行った。その結果を表2に示すが、オキセタ
ンアルコールの生成は認められず、アルデヒド臭のする
数種類の混合物からなる有機液体を得たのみであった。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、トリメチロ
ールアルカン類の分子内脱水環化反応により、1工程で
工業的に有利にオキセタンアルコール類を製造すること
ができる。
ールアルカン類の分子内脱水環化反応により、1工程で
工業的に有利にオキセタンアルコール類を製造すること
ができる。
Claims (1)
- 【請求項1】カルシウムヒドロキシアパタイトまたはカ
ルシウム元素の一部がアルカリ金属元素および/または
カルシウム以外のアルカリ土類金属元素で置換されてな
る部分置換カルシウムヒドロキシアパタイトの存在下に
行わせ、1,1,1−トリメチロールアルカン類を分子
内脱水環化反応させることを特徴とするオキセタンアル
コール類の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8334992A JPH10158255A (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | オキセタンアルコール類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8334992A JPH10158255A (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | オキセタンアルコール類の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10158255A true JPH10158255A (ja) | 1998-06-16 |
Family
ID=18283525
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8334992A Pending JPH10158255A (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | オキセタンアルコール類の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10158255A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1996
- 1996-11-29 JP JP8334992A patent/JPH10158255A/ja active Pending
Cited By (10)
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US9782756B2 (en) | 2010-11-11 | 2017-10-10 | Lucite International Uk Limited | Process for the production of ethylenically unsaturated carboxylic acids or esters and a catalyst therefor |
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