JPH10157412A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

空気入りラジアルタイヤ

Info

Publication number
JPH10157412A
JPH10157412A JP8331506A JP33150696A JPH10157412A JP H10157412 A JPH10157412 A JP H10157412A JP 8331506 A JP8331506 A JP 8331506A JP 33150696 A JP33150696 A JP 33150696A JP H10157412 A JPH10157412 A JP H10157412A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cord
core
belt
strand
steel cord
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8331506A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3687937B2 (ja
Inventor
Tomoyuki Uryu
知幸 瓜生
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Tire Corp
Original Assignee
Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Tire and Rubber Co Ltd filed Critical Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Priority to JP33150696A priority Critical patent/JP3687937B2/ja
Publication of JPH10157412A publication Critical patent/JPH10157412A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3687937B2 publication Critical patent/JP3687937B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D07ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
    • D07BROPES OR CABLES IN GENERAL
    • D07B1/00Constructional features of ropes or cables
    • D07B1/06Ropes or cables built-up from metal wires, e.g. of section wires around a hemp core
    • D07B1/0606Reinforcing cords for rubber or plastic articles
    • D07B1/062Reinforcing cords for rubber or plastic articles the reinforcing cords being characterised by the strand configuration
    • DTEXTILES; PAPER
    • D07ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
    • D07BROPES OR CABLES IN GENERAL
    • D07B2201/00Ropes or cables
    • D07B2201/20Rope or cable components
    • D07B2201/2015Strands
    • D07B2201/2033Parallel wires
    • DTEXTILES; PAPER
    • D07ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
    • D07BROPES OR CABLES IN GENERAL
    • D07B2201/00Ropes or cables
    • D07B2201/20Rope or cable components
    • D07B2201/2095Auxiliary components, e.g. electric conductors or light guides
    • D07B2201/2097Binding wires

Landscapes

  • Ropes Or Cables (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゴム侵入性を確保して錆によるセパレーショ
ンを防止すると共に、乗り心地が向上し、コード折れや
ベルト端部のエッジセパレーションに対する耐久性が優
れている。 【解決手段】 ベルト部がスチールコードで補強された
空気入りラジアルタイヤにおいて、上記スチールコード
が2本の心素線121、122と1本の側素線11とか
らなり、該コードの上記心素線121、122が実質的
に無撚りで、上記側素線11が上記心素線121、12
2の回りに所定の撚りピッチで螺旋状に巻き付けられ、
上記心素線121、122が上記側素線11の撚りピッ
チに等しいうねりを持ち、且つ上記心素線121、12
2断面の中心点を結ぶ直線Lの70%〜80%がベルト
幅方向に略平行に配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スチールコードで
ベルト層が補強された空気入りラジアルタイヤ、特に普
通乗用車に好適な空気入りラジアルタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のタイヤでは、ベルト層を
補強するスチールコードの構造として、例えば1×4構
造や1×5構造のほか、ルーズオープンタイプの1×4
構造や1×5構造、更には2+2構造、2+1構造が提
供されている(例えば特開平5−239781号公報及
び特開平8−226085号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし1×4構造や1
×5構造のスチールコードは、構造上、コード断面の真
ん中に空隙ができるため、外傷やクラックから入る水分
がこのスチールコード内の空隙を伝播して腐食し錆を発
生させる。従って、ゴムとコード間の接着が低下し、セ
パレーションを起こしたり、コードが錆により消失しタ
イヤが変形する等の故障原因となり、耐久性が悪化す
る。
【0004】ルーズオープンタイプの1×4構造や1×
5構造のコードは、ゴム侵入を良好にし錆によるセパレ
ーションを防止するため、素線の型付け率を大きくし、
素線間に隙間を持たせて作られている。従って、当該コ
ードは低荷重で伸びやすく、コードのゴム引き圧延加工
時にコードにかかる張力を低くして素線間の隙間を維持
してゴム引きすることが必要となり、コード張力管理が
難しく加工性に問題がある。
【0005】この点、2+1構造のスチールコードは、
コード断面の真ん中に空隙ができ難いため1×4構造等
に比してゴム侵入が良好であるので、製造時、素線をル
ーズオープンさせる必要もなく、タイヤ製造時の工程管
理上好ましい。しかし、2+1構造のスチールコード
は、曲げ剛性、特にベルト層の縦方向の曲げ剛性が大き
く、またその中でも、心素線に撚りのない2+1構造の
スチールコードは、断面形状をランダムな配置でベルト
層に使用すると、ゴムシートの剛性が高くなることか
ら、走行中、ベルト層内のコード折れやベルト端部のエ
ッジセパレーションが生じ易く、また柔軟性に欠けるこ
とから衝撃吸収不良による乗り心地の悪さにつながる。
2+2構造のスチールコードも曲げ剛性、特にベルト層
の縦方向の曲げ剛性が大きく、コード折れやエッジセパ
レーション、乗り心地の点で好ましくない。またゴム侵
入性も、構造上、良好であるとは言い難く、錆発生によ
るセパレーションも生起し易い。
【0006】本発明の課題は、ゴム侵入性を確保して錆
によるセパレーションを防止すると共に、乗り心地が向
上し、しかもベルト層内のコード折れやベルト端部のエ
ッジセパレーションに対する耐久性の優れた空気入りラ
ジアルタイヤを提供するところにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明者は鋭意検討した結果、請求項1記載の発明は、
ベルト部がスチールコードで補強された空気入りラジア
ルタイヤにおいて、上記スチールコードが2本の心素線
と1本の側素線とからなり、該コードの上記心素線が実
質的に無撚りで、上記側素線が上記心素線の回りに所定
の撚りピッチで螺旋状に巻き付けられ、上記心素線が上
記側素線の撚りピッチに等しいうねりを持ち、且つ上記
心素線断面の中心点を結ぶ直線の70%〜80%がベル
ト幅方向に略平行に配置したことを特徴とする空気入り
ラジアルタイヤである。
【0008】従って、実質的に無撚りの2本の心素線の
回りに1本の側素線が所定の撚りピッチで螺旋状に巻き
付けられ、かつ当該心素線が上記1本の側素線の撚りピ
ッチに等しいうねりを持つ2+1構造のスチールコード
でベルト層が補強されているので、ゴム侵入性を良好に
保つことができる。因って、既述の様な水分による錆の
発生を防止することができ、腐食の伝播や、ゴムとコー
ド間の接着性低下によるセパレーションやコードの消失
等の故障を防ぐことができる。しかも、上記ゴムシート
に埋設されたスチールコードは、前記2本の心素線のコ
ード断面の中心点を結ぶ直線の70%〜80%がベルト
幅方向に略平行に配置されているので、タイヤ径方向、
すなわちベルトの縦方向の曲げ剛性は従来タイヤに比し
て緩和される。因って、操縦安定性が良く、同時に走行
時の上下加速度を吸収し、高速での路面の継ぎ目等を拾
わずに乗り心地がソフトである。また、ベルト層の幅方
向の剛性は高く、ベルトの縦方向の曲げ剛性は適度な柔
軟性を有しているため、走行時における上下方向の繰り
返し曲げ圧縮疲労性に優れており、コード折れを発生し
難い。しかも、ベルト端部のベルトモジュラスが抑えら
れ、いわばゴムに近づくため、タイヤ回転に伴う繰り返
しの変形にベルト端部が追従しやすくベルト端部のセパ
レーションが発生しにくい。
【0009】また、本発明は、実質的に無撚りの2本の
心素線の回りに1本の側素線が所定の撚りピッチで螺旋
状に巻き付けられ、かつ当該心素線が上記1本の側素線
の撚りピッチに等しいうねりを持つ2+1構造のスチー
ルコードを用いて上記の割合で略平行となる部分をつく
っているので、偏平状態にある2本の心素線に起因して
1本の側素線にかかる張力はそれ程大きくないため、強
度低下を起こして、コード折れを促進することはない。
また、例えば2+2構造のスチールコードを同じく略平
行にした場合は、2本の側素線が心素線の偏平状態を不
安定にするおそれがある。しかし、本発明では側素線が
1本であるのでそのようなおそれがなく有利である。
【0010】従って、本発明のタイヤは、ゴム侵入性を
確保して錆によるセパレーションを防止すると共に、乗
り心地が向上し、しかもベルト層内のコード折れやベル
ト端部のエッジセパレーションを含め総合的な耐久性の
向上を図ることができる。
【0011】なお、本発明でいう「心素線断面の中心点
を結ぶ直線の70%〜80%がベルト幅方向に略平行に
配置した」とは、本発明タイヤのベルト層をベルトコー
ド長さ方向に沿って、タイヤ径方向に数多く裁断して、
そのコードを構成する心素線2本の断面中心同士を結ぶ
直線を観察する。例えば後述する図2に示す如く、 (i)
の断面、(ii)の断面、 (iii)の断面、(iv)の断面、 (v)
の断面、(vi)の断面などの数多くの断面を観察し、その
コードを構成する心素線121、122の2本の断面中
心同士を結ぶ直線Lを観察する。そして、どのコードに
おいても、上記直線Lの観察数の70%〜80%が上記
ベルト層を構成するゴムシートの平面に対して略平行に
配置していることをいう。ここで、略平行とは、上記ベ
ルト層を構成するゴムシートの平面と上記直線との交差
角度が−30°〜+30°の範囲に入るものをいう。
【0012】心素線断面の中心点を結ぶ直線の70%未
満がベルト幅方向に略平行に配置されている場合は、ベ
ルトの縦方向の曲げ剛性が従来タイヤと左程変わらず、
操縦安定性及び乗り心地の向上が得られない。また走行
時における上下方向の繰り返し曲げ圧縮疲労性の点でも
充分でなく、コード折れや、ベルト端部でのセパレーシ
ョンが発生し易い。一方、心素線断面の中心点を結ぶ直
線の80%を超えてベルト幅方向に略平行に配置されて
いる場合は、走行時における上下方向の耐繰り返し曲げ
圧縮疲労性は充分であるが、ベルトの縦方向の曲げ剛性
が低下し過ぎるため、操縦安定性及び乗り心地の向上が
得られない。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る空気入りラジ
アルタイヤのベルト層で使用する2+1構造のスチール
コードの概略平面図を示す。また図2は図1におけるA
方向からみたi−i線断面図(i)、ii−ii線断面
図(ii)、iii−iii線断面図(iii)、iv
−iv線断面図(iv)、v−v線断面図(v)、vi
−vi線断面図(vi)である。図3は同スチールコー
ドが埋設されたゴムシートの概略断面図である。
【0014】図において、1はスチールコードで、実質
的に無撚りの2本の心素線121、122の回りに1本
の側素線11が所定の撚りピッチで螺旋状に巻き付けら
れており、当該2本の心素線121、122が上記1本
の側素線11の撚りピッチに等しいうねりを持つ2+1
構造で構成されている。なお図中の2は上記スチールコ
ード1が埋め込まれたゴムシートである。
【0015】このスチールコード1は、図示の様に、2
本の心素線121、122のコード断面の中心点を結ぶ
直線Lの70%〜80%がベルト幅方向に略平行となる
様に配置されている。なお、本実施形態において、略平
行とは、既述の様に、心素線121、122の断面にお
いてその中心点同士を結んだ直線Lがゴムシート2の平
面2aと平行であるほか、この中心点同士を結んだ直線
Lが前記ゴムシート2の平面2aと交差する角度θが−
30°〜+30°の範囲に入る場合も含まれる。
【0016】従って、このスチールコードが埋め込まれ
たゴムシートでベルト層を構成した本実施形態のタイヤ
は、ゴム侵入性が良好で、錆に起因するゴムとコード間
のセパレーションやコードの消失等の故障を防ぐことが
できる。しかも、ベルトの縦方向の曲げ剛性が従来タイ
ヤに比して低く抑えられているので、操縦安定性が良
く、乗り心地がソフトである。また、走行時における上
下方向の繰り返し曲げ圧縮疲労性に優れており、コード
折れを発生し難い。更に、ベルト端部のベルトモジュラ
スが抑えられ、タイヤ回転に伴う繰り返しの変形にベル
ト端部が追従しやすくベルト端部のセパレーションが発
生しにくい。
【0017】本発明で使用するスチールコードは、実質
的に無撚りの2本の心素線の回りに1本の側素線が所定
の撚りピッチで螺旋状に巻き付けられ、かつ当該心素線
が上記1本の側素線の撚りピッチに等しいうねりを持つ
2+1構造のスチールコードであれば格別限定されな
い。従って、2本の心素線及び1本の側素線の径も限定
されず、また各素線が同径及び異径を問わないが、2本
の心素線の安定した偏平状態を確保するには同径の2本
の心素線及び心素線と同径以下の1本の側素線が好適で
あるが、通常は心素線と側素線は全て同径とする。
【0018】また、2本の心素線の回りに螺旋状に巻き
付ける1本の側素線の所定の撚りピッチは、20mm以
下であることが望ましい。これは、上記の撚りピッチが
20mmを越えると、コード折れが相当数生じるためで
ある。これは、偏平状態にある2本の心素線に起因して
1本の側素線にかかる張力が大きすぎ、金属疲労が起こ
りやすくしているものと思われる。従って、2本の心素
線の回りに螺旋状に巻き付ける1本の側素線の撚りピッ
チは20mm以下の場合が好ましい。但し、加工技術
面、コスト面及びタイヤ軽量化の点で考慮すると、1本
の側素線の撚りピッチを10mm未満とすることは好ま
しくない。因って、2本の心素線の回りに螺旋状に巻き
付ける1本の側素線の撚りピッチは、10mm以上20
mm以下が好適範囲である。
【0019】本発明の様に、2本の心素線121、12
2のコード断面の中心点を結ぶ直線の70%〜80%が
ベルト幅方向に略平行に配置される様にするには、例え
ば前記2+1構造のスチールコードにローラー等で偏平
加工を施すことで得られる。
【0020】スチールコードを構成する素線材料は、特
に限定されないが、炭素含有量が0.75〜0.95%
の強力線材とすることが好ましい。
【0021】
【実施例】以下に、本発明の好ましい実施例を比較例と
ともに示す。なお、本発明は下記実施例に限定されるも
のではない。
【0022】次の表1に示す構成でベルト層を構成し本
実施例及び比較例のタイヤを試作した。いずれもタイヤ
サイズは235/80R15であり、スチールコードは
JIS G3502に定めるピアノ線材SWRS82A
を用いている。
【0023】なお、表1中、ゴム侵入性、タイヤ横剛性
及びタイヤ縦剛性は以下の方法で測定した。また表1
中、心素線平行率(%)は、前記2本の心素線断面の中
心点を結ぶ直線がベルト層においてベルト幅方向に略平
行に配置されている割合で示される。なお、略平行の範
囲には、前記2本の心素線断面の中心点を結ぶ直線がベ
ルト幅方向に平行である以外にも、この中心点同士を結
んだ直線が前記ゴムシート2の平面2aと交差する角度
において−30°〜+30°の範囲に入る場合も含まれ
る。
【0024】タイヤ横(縦)剛性:タイヤに500kg
の荷重を付加し、横および縦方向にたわませた時の単位
長さ当たりの力を、比較例5をコントロール100とし
て換算した値である。値が大きいほど剛性が高いことを
示す。 ゴム侵入性:加硫後のコードをフィラメントにほぐし
て、スチールコード内部のメッキの露出状況を目視で観
察する感応評価により10点満点法で判定した。完全に
メッキが見えないときを10点とする。
【0025】次に、これらのタイヤについて、操縦安定
性および乗り心地のほか、悪路走行時におけるコード折
れ、錆によるゴム・コード間のセパレーション及びベル
ト端部におけるセパレーションについてそれぞれ評価し
た。評価方法については以下の通りである。なお悪路走
行は、平均3cm角の砕石を敷設した1周が2kmの周
回路コースを、上記タイヤを装着した乗用車で走行した
ときのものである。
【0026】操縦安定性:10名のパネラーによるアス
ファルト舗装路面走行時における運転時の操作性を感応
評価により10点満点法でおこなった。10点を良好と
する。
【0027】乗り心地: 10名のパネラーによる感応
評価を10点満点でおこない、平均をとったものであ
る。
【0028】コード折れ発生本数:各タイヤごとにおい
て25台に装着した乗用車で、上記の悪路面上をタイヤ
が完全摩耗するまで実走後、乗用車25台分の合計10
0本のタイヤをすべて解体した結果の、スチールコード
のコード折れを起こしているタイヤの本数を示す。
【0029】錆によるセパレーション発生本数:上記解
体作業で、タイヤ100本中の錆によるセパレーション
の発生が認められたタイヤの本数を示す。
【0030】エッジセパレーション:上記分解作業でタ
イヤ100本中に認められたベルト端部におけるエッジ
セパレーションの長さの平均量を示す。
【0031】
【表1】
【0032】表1からもわかるように、比較例5の従来
タイヤは、1×4構造のスチールコードを用いているた
め、錆の発生によるセパレーションやコード折れ及びエ
ッジセパレーションが多数生じていることが認められ
る。比較例4の従来タイヤは、2+2構造のスチールコ
ードを用いているため、比較例5のタイヤと比較すると
錆の発生によるセパレーションにつき改善されているも
のの、依然として当該セパレーションは発生しており、
またコード折れ及びエッジセパレーションの改善効果は
乏しい。
【0033】これに対して、実施例は、悪路走行時にお
けるコード折れ、錆によるセパレーション、エッジセパ
レーションのいずれについても改善効果が認められてい
る。また実施例は比較例に比べ、操縦安定性や乗り心地
が総合的に改善されている。
【0034】一方、心素線平行率(%)が70%未満の
比較例1では、タイヤ縦剛性が未だ大きく、操縦安定性
は改善されていない。また乗り心地もゴツゴツ感があり
改善効果は乏しい。さらにコード折れの発生を抑止する
効果も必ずしも充分ではない。一方、心素線平行率
(%)が80%を超える比較例2は、タイヤ縦剛性の低
下が過剰であるため、かえって操縦安定性は改善されて
いない。また乗り心地もソフト過ぎる感があった。従っ
て、心素線平行率(%)、すなわちスチールコードの心
素線断面の中心点を結ぶ直線の70%〜80%がベルト
幅方向に略平行に配置したベルト層とすることが重要で
ある。
【0035】また、2本の心素線の回りに螺旋状に巻き
付ける1本の側素線の撚りピッチが20mmを越えてい
る比較例3は、コード折れ発生本数にかなりの悪影響が
あらわれている。これは、偏平状態にある2本の心素線
に起因して1本の側素線にかかる張力が大きすぎ、強度
低下を起こしているものと思われる。従って、2本の心
素線の回りに螺旋状に巻き付ける1本の側素線の撚りピ
ッチは20mm以下の場合が好ましい。但し、加工技術
面、コスト面及びタイヤ軽量化の点で考慮すると、1本
の側素線の撚りピッチを10mm未満とすることは好ま
しくない。因って、2本の心素線の回りに螺旋状に巻き
付ける1本の側素線の撚りピッチは、10mm以上20
mm以下が好適範囲である。
【0036】
【発明の効果】本発明は、ベルト部がスチールコードで
補強された空気入りラジアルタイヤにおいて、上記スチ
ールコードが2本の心素線と1本の側素線とからなり、
該コードの上記心素線が実質的に無撚りで、上記側素線
が上記心素線の回りに所定の撚りピッチで螺旋状に巻き
付けられ、上記心素線が上記側素線の撚りピッチに等し
いうねりを持ち、且つ上記心素線断面の中心点を結ぶ直
線の70%〜80%がベルト幅方向に略平行に配置した
空気入りラジアルタイヤであるので、ゴム侵入性を確保
して錆によるゴム・コード間のセパレーションが防止さ
れると共に、操縦安定性及び乗り心地が向上し、しかも
コード折れやベルト端部のエッジセパレーションに対す
る耐久性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る空気入りラジアルタイヤのベルト
層で使用する2+1構造のスチールコードの概略平面図
である。
【図2】図1におけるA方向からみたi−i線断面図
(i)、ii−ii線断面図(ii)、iii−iii
線断面図(iii)、iv−iv線断面図(iv)、v
−v線断面図(v)、vi−vi線断面図(vi)であ
る。
【図3】同スチールコードが埋設されたゴムシートの概
略断面図である。
【符号の説明】
1 スチールコード 11 素線 121 心素線 122 心素線 2 ゴムシート L 直線

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベルト部がスチールコードで補強された
    空気入りラジアルタイヤにおいて、上記スチールコード
    が2本の心素線と1本の側素線とからなり、該コードの
    上記心素線が実質的に無撚りで、上記側素線が上記心素
    線の回りに所定の撚りピッチで螺旋状に巻き付けられ、
    上記心素線が上記側素線の撚りピッチに等しいうねりを
    持ち、且つ上記心素線断面の中心点を結ぶ直線の70%
    〜80%がベルト幅方向に略平行に配置したことを特徴
    とする空気入りラジアルタイヤ。
  2. 【請求項2】 請求項1の側素線の撚りピッチが10m
    m以上20mm以下である請求項1記載の空気入りラジ
    アルタイヤ。
JP33150696A 1996-11-26 1996-11-26 空気入りラジアルタイヤ Expired - Fee Related JP3687937B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33150696A JP3687937B2 (ja) 1996-11-26 1996-11-26 空気入りラジアルタイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33150696A JP3687937B2 (ja) 1996-11-26 1996-11-26 空気入りラジアルタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10157412A true JPH10157412A (ja) 1998-06-16
JP3687937B2 JP3687937B2 (ja) 2005-08-24

Family

ID=18244409

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33150696A Expired - Fee Related JP3687937B2 (ja) 1996-11-26 1996-11-26 空気入りラジアルタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3687937B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008035771A1 (en) * 2006-09-22 2008-03-27 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Pneumatic radial tire
JP2008074300A (ja) * 2006-09-22 2008-04-03 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りラジアルタイヤ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008035771A1 (en) * 2006-09-22 2008-03-27 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Pneumatic radial tire
JP2008074300A (ja) * 2006-09-22 2008-04-03 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りラジアルタイヤ

Also Published As

Publication number Publication date
JP3687937B2 (ja) 2005-08-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2892034B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
CN103370468B (zh) 橡胶制品加强用钢丝帘线及使用其的充气轮胎
JPWO2005121440A1 (ja) ゴム物品補強用スチールコードおよび空気入りタイヤ
EP0834613A1 (en) Rubber article reinforcing steel cord and pneumatic tire
JP2006507414A (ja) 扁平つる巻きタイヤコード
JP4424822B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP2001334809A (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP3838455B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
EP0413582B1 (en) Pneumatic radial tires
JP3687937B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP4401005B2 (ja) ゴム物品補強用スチールコード及びそれを用いた空気入りタイヤ
JP2995709B2 (ja) 重荷重用空気入りタイヤのベルト部補強用スチールコード
JPH09175112A (ja) ゴム物品補強用スチールコードおよび空気入りタイヤ
JPH10292276A (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP2004351944A (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP3244780B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP2006328557A (ja) ゴム物品補強用スチールコードおよび空気入りタイヤ
JP3597626B2 (ja) 空気入りタイヤ
JPH044162B2 (ja)
JP2006328558A (ja) ゴム物品補強用スチールコードおよび空気入りタイヤ
JP3602649B2 (ja) 空気入りタイヤ
KR100318896B1 (ko) 고무보강용 단선 스틸코드
JP2007063725A (ja) ゴム物品補強用スチールコードおよび空気入りタイヤ
JP3469588B2 (ja) タイヤ用の金属コード
JPH1025675A (ja) 空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041202

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050127

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050602

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050606

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080617

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090617

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090617

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100617

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110617

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140617

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees