JPH10156470A - 転造加工装置 - Google Patents

転造加工装置

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JPH10156470A
JPH10156470A JP32014196A JP32014196A JPH10156470A JP H10156470 A JPH10156470 A JP H10156470A JP 32014196 A JP32014196 A JP 32014196A JP 32014196 A JP32014196 A JP 32014196A JP H10156470 A JPH10156470 A JP H10156470A
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JP
Japan
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rotating
work
die
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outer ring
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JP32014196A
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Inventor
Chiaki Takahashi
橋 千 秋 高
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Jidosha Denki Kogyo KK
Original Assignee
Jidosha Denki Kogyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ねじれを生ずることなく、ねじ部を創成する
ことができる転造加工装置を提供する。 【解決手段】 ワーク30の外周側に当接可能な外輪側
回転部4b、5b、20b、21bと、外輪側回転部4
b、5b、20b、21bの内周側に外輪側回転部4
b、5b、20b、21bに対して相対的に回転可能に
配置され、ダイス2、3の回転中心にそれぞれ結合され
た内輪側回転部4a、5a、20a、21aとを備えた
一対の当接回転体4、5、20、21をそなえている転
造加工装置1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ワークを一対の
ダイスのあいだで従動的に回転させながらねじ部を創成
する転造加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ワークを一対のダイスのあいだで従動的
に回転させながらねじ部を創成する転造加工装置として
は、ワークに有するワーク本体の一部に形成された下地
部の外側に一対のダイスが配置され、下地部の両側に配
置された軸部のうちの先端側の軸部の外側に輪形状の単
一部材によってそれぞれ成形された一対のプレーンロー
ラが配置されているものが知られている。
【0003】このような転造加工装置において、一条の
ねじ部を創成するに際し、ワークの下地部にダイスを回
転させながら当接させることによって、ワークに回転力
が与えられて、ワークにねじ部が創成され、ねじ部が創
成され終わる寸前に、軸部に対して一対のプレーンロー
ラを当接させていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した転造加工装置
において、ワークは、ダイスに有する刃部の中心におい
て周速を受けることによって回転する。そのとき、ワー
クに創成されたねじの外径寸法と、ねじ部の両側の軸部
の外径寸法とが異なる値になっているため、プレーンロ
ーラが軸部に当接した際において、ダイスの角速度と、
プレーンローラの角速度は同一であるものの、ダイスの
周速度と、プレーンローラの周速度とに偏差が生ずるこ
ととなり、結果的に、ワーク上のねじ部にねじれが起
き、ワークのねじ部を含む先端部に振れが生ずる可能性
があるという問題点があった。
【0005】
【発明の目的】この発明に係わる転造加工装置は、ねじ
れを生ずることなくねじ部を創成することができる転造
加工装置を提供することを目的としている。
【0006】
【発明の構成】
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
わる転造加工装置では、ワークの外周側に配置され、ワ
ークを従動的に回転させながら、ワークにねじ部を創成
する転造加工装置であって、刃部を有する一対のダイス
と、ワークの外周側に当接可能な外輪側回転部と、外輪
側回転部の内周側に外輪側回転部に対して相対的に回転
可能に配置され、ダイスの回転中心にそれぞれ結合され
た内輪側回転部とを備えた一対の当接回転体をそなえて
いる構成としたことを特徴としている。
【0008】この発明の請求項2に係わる転造加工装置
では、ワークの外周側に配置され、ワークを従動的に回
転させながら、ワークにねじ部を創成する転造加工装置
であって、刃部を有する一対のダイスと、ワークに創成
されるねじ部の一端部近傍にねじ部よりも小さい外径に
形成された第1の軸部に対してそれぞれ当接可能な一対
の外輪側回転部を備えているとともに、外輪側回転部の
内周側に外輪側回転部に対して相対的に回転可能に配置
され、ダイスの回転中心にそれぞれ結合された一対の内
輪側回転部とを備えた当接回転体をそなえている構成と
したことを特徴としている。
【0009】この発明の請求項3に係わる転造加工装置
では、ワークの外周側に配置され、ワークを従動的に回
転させながら、ワークにねじ部を創成する転造加工装置
であって、刃部を有する一対のダイスと、ワークに創成
されるねじ部の一端部近傍にねじ部よりも小さい外径に
形成された第1の軸部に対してそれぞれ当接可能な一対
の外輪側回転部を備えているとともに、外輪側回転部の
内周側に外輪側回転部に対して相対的に回転可能に配置
され、ダイスの回転中心にそれぞれ結合された一対の内
輪側回転部とを備えた第1、第2の当接回転体と、ワー
クに創成されるねじ部の他端部近傍にねじ部よりも小さ
い外径に形成された第2の軸部に対してそれぞれ当接可
能な一対の外輪側回転部を備えているとともに、外輪側
回転部の内周側に外輪側回転部に対して相対的に回転可
能に配置され、ダイスの回転中心にそれぞれ結合された
一対の内輪側回転部とを備えた第3、第4の当接回転体
をそなえている構成としたことを特徴としている。
【0010】この発明の請求項4に係わる転造加工装置
では、ワークの外周側に配置され、ワークを従動的に回
転させながら、ワークに有するワーク本体の一部に形成
された下地部にねじ部を創成する転造加工装置であっ
て、刃部を有する一対のダイスと、下地部の端部近傍に
下地部よりも小さい外径に形成された小径軸部に対しそ
れぞれ当接可能な一対の外輪側回転部を備えているとと
もに、外輪側回転部の内周側に外輪側回転部に対して相
対的に回転可能に配置され、ダイスの回転中心にそれぞ
れ結合された一対の内輪側回転部を備えた第1、第2の
当接回転体と、ワーク本体に当接可能な一対の外輪側回
転部を備えているとともに、ダイスの回転中心にそれぞ
れ結合された一対の内輪側回転部を備えた第3、第4の
当接回転体をそなえていることを特徴としている。
【0011】この発明の請求項5に係わる転造加工装置
では、小径軸部は、下地部の先端側に配置されている構
成としたことを特徴としている。
【0012】この発明の請求項6に係わる転造加工装置
では、当接回転体には、外輪側回転部に、ワーク側に当
接可能なワーク当接部が備えられ、内輪側回転部に、ダ
イスに有する回転軸に固定されたダイス側固定部が備え
られている構成としたことを特徴としている。
【0013】
【発明の作用】この発明の請求項1に係わる転造加工装
置において、回転するダイスの刃部によってワークにね
じ部を創成する際、ワークに当接する当接回転体は、内
輪側回転部がダイスと一体的に回転するものの、外輪側
回転部がダイスと一体的に回転せずに、ワークの回転力
で回転する。それ故、ダイスの周速度と、当接回転体の
外輪側回転部の周速度とのあいだに偏差が生ずることが
ない。
【0014】この発明の請求項2に係わる転造加工装置
において、回転するダイスの刃部によってワークにねじ
部を創成する際、ワークの第1の軸部に当接する当接回
転体は、ダイスの回転中心に結合された内輪側回転部が
ダイスと一体的に回転するものの、第1の軸部に当接す
る外輪側回転部がダイスと一体的に回転せずに、ワーク
の第1の軸部の回転力で回転力で回転する。それ故、ワ
ークの第1の軸部は、ダイスの周速度とのあいだに偏差
のない当接回転体の外輪側回転部に当接しながらダイス
に対して相対的に回転する。
【0015】この発明の請求項3に係わる転造加工装置
において、回転するダイスの刃部によってワークにねじ
部を創成する際、ワークの第1の軸部に当接する第1、
第2の当接回転体は、ダイスの回転中心に結合された内
輪側回転部がダイスと一体的に回転するものの、第1の
軸部に当接する外輪側回転部がダイスと一体的に回転せ
ずに、ワークの第1の軸部の回転力で回転する。また、
ワークの第2の軸部に当接する第3、第4の当接回転体
は、ダイスの回転中心に結合された内輪側回転部がダイ
スと一体的に回転するものの、第2の軸部に当接する外
輪側回転部がダイスと一体的に回転せずに、ワークの第
2の軸部の回転力で回転する。それ故、請求項2の作用
に加え、ワークの第1の軸部の外径寸法と、ワークの第
2の軸部の外径寸法とが異なる値になっていたとして
も、ワークの第1の軸部がダイスの周速度とのあいだに
偏差のない第1、第2の当接回転体の外輪側回転部に当
接しながらダイスに対して相対的に回転すると同時に、
ワークの第2の軸部もダイスの周速度とのあいだに偏差
のない第3、第4の当接回転体の外輪側回転部に当接し
ながらダイスに対して相対的に回転する。
【0016】この発明の請求項4に係わる転造加工装置
において、回転するダイスの刃部によってワークにねじ
部を創成する際、ワークの小径軸部に当接する第1、第
2の当接回転体は、ダイスの回転中心に結合された内輪
側回転部がダイスと一体的に回転するものの、小径軸部
に当接する外輪側回転部がダイスと一体的に回転せず
に、ワークの小径軸部の回転力で回転する。また、ワー
クのワーク本体に当接する第3、第4の当接回転体は、
ダイスの回転中心に結合された内輪側回転部がダイスと
一体的に回転するものの、ワーク本体に当接する外輪側
回転部がダイスと一体的に回転せずに、ワーク本体の回
転力で回転する。それ故、請求項3の作用に加え、ワー
クのワーク本体の外径寸法と、ワークの小径寸法とが異
なる値になっていたとしても、ワークの小径軸部がダイ
スの周速度とのあいだに偏差のない第1、第2の当接回
転体の外輪側回転部に当接しながらダイスに対して相対
的に回転すると同時に、ワークのワーク本体もダイスの
周速度とのあいだに偏差のない第3、第4の当接回転体
の外輪側回転部に当接しながらダイスに対して相対的に
回転する。
【0017】この発明の請求項5に係わる転造加工装置
において、回転するダイスの刃部によってワークの下地
部にねじ部を創成する際、ワークの小径軸部にに当接す
る第1、第2の当接回転体は、ダイスの回転中心に結合
された内輪側回転部がダイスと一体的に回転するもの
の、第1の軸部に当接する外輪側回転部がダイスと一体
的に回転せずに、ワークの第1の軸部の回転力で回転す
る。それ故、請求項4の作用に加え、ねじ部を創成した
際に、ねじれが発生しやすいワークの先端側の小径軸部
に対し、第1、第2の当接回転体の外輪側回転部がダイ
スと独立して回転しながら当接する。
【0018】この発明の請求項6に係わる転造加工装置
において、回転するダイスの刃部によってワークにねじ
部を創成する際、ワークに当接する当接回転体は、内輪
側回転部のダイス側固定部がダイスの回転軸に固定され
ていることによってダイスと一体的に回転するものの、
外輪側回転部が内輪側回転部と相対的に回転してダイス
と一体的に回転せずに、外輪側回転部のワーク当接部が
ワークに当接することによってワークの回転力で回転す
る。それ故、請求項1の作用に加え、外輪側回転部のワ
ーク当接部は、内輪側回転部からのダイスの回転力を受
けずに外輪側回転部が回転することによってワークから
回転力を直接与えられる。
【0019】
【実施例】図1ないし図3にはこの発明に係わる転造加
工装置の第1実施例が示されている。
【0020】図示する転造加工装置1は、主として、第
1、第2のダイス(ダイス)2、3、第1、第2の当接
回転体(当接回転体)4、5、第1、第2の回転軸6、
7から構成されている。
【0021】第1、第2のダイス2、3は、転造用丸ダ
イスであって、互いに対向して設けられており、第1、
第2ダイス2、3には、円筒形状をなす第1、第2のダ
イス本体2a、3aの中央に、丸孔状に形成された第
1、第2のダイス側固定部2b、3bがそれぞれ形成さ
れている。第1、第2のダイス側固定部2b、3bは、
第1、第2の回転軸6、7にそれぞれ組付けられてい
る。
【0022】第1、第2のダイス2、3には、第1、第
2のダイス本体2a、3aの外周部に、第1、第2の刃
部2c、3cがそれぞれ設けられている。第1、第2の
ダイス2、3の長さ方向に沿った一方側には、第1、第
2の当接回転体4、5が配置されている。
【0023】第1、第2の当接回転体4、5は、一対に
設けられており、第1の当接回転体4には、第1の内輪
側回転部4aと、第1の外輪側回転部4bとが備えられ
ており、第2の当接回転体5には、第2の内輪側回転部
5aと、第2の外輪側回転部5bとが備えられている。
第1、第2の内輪側回転部4a、5aの転造用丸ダイス
2、3の長さ方向に沿った幅寸法は、第1、第2の外輪
側回転部4b、5bの幅寸法よりも大きく形成されてい
る。よって、第1、第2の外輪側回転部4b、5bと第
1、第2のダイス本体2a、3aとの間には、隙間g、
gがそれぞれ形成されることになり、第1、第2の外輪
側回転部4b、5bは、第1、第2のダイス本体2a、
3aと当接することがないようになっている。
【0024】第1、第2の内輪側回転部4a、5aに
は、円環形状に形成された第1、第2の内輪側回転部本
体4a1、5a1の中央に丸孔状の第1、第2の軸固定
部4a2、5a2がそれぞれ形成されている。第1、第
2の軸固定部4a2、5a2には第1、第2の回転軸
6、7がそれぞれ組付けられている。
【0025】また、第1、第2の内輪側回転体本体4a
1、5a1の第1、第2のダイス2、3側の端部には、
第1、第2のフランジ4a3、5a3がそれぞれ形成さ
れており、第1、第2のフランジ4a3、5a3が第
1、第2のダイス2、3のそれぞれの一端側に当接す
る。
【0026】そして、第1、第2の内輪側回転部本体4
a1、5a1の外周側には、第1、第2の軸受内輪4a
4、5a4がそれぞれ備えられている。第1、第2の軸
受内輪4a4、5a4は、それぞれ円筒形状に形成さ
れ、第1、第2の内輪側回転部本体4a1、5a1に一
体的に結合されている。
【0027】第1、第2の外輪側回転部4b、5bに
は、円環形状に形成された第1、第2の外輪側回転部本
体4b1、5b1の第1、第2のダイス2、3側の端部
に、内周側に向けてわずかに突出した第1、第2の抜止
突部4b2、5b2が形成されている。
【0028】第1、第2の外輪側回転部本体4b1、5
b1の内周部には、第1、第2の軸受外輪4b3、5b
3がそれぞれ備えられている。第1、第2の軸受外輪4
b3、5b3は、それぞれ円筒形状に形成されていて、
第1、第2の抜止突部4b2、5b2に当接した状態で
第1、第2の外輪側回転部本体4b1、5b1の内周に
固定されている。第1、第2の軸受外輪4b3、5b3
と第1、第2の軸受内輪4a4、5a4との間には、第
1、第2の転動体4a5、5a5が配置されている。
【0029】そして、第1、第2の外輪側回転部本体4
b1、5b1の外周部には、後述するワーク30に当接
するための第1、第2のワーク当接部4b4、5b4が
それぞれ形成されている。
【0030】第1、第2の当接回転体4、5は、第1、
第2の転動体4a5、5a5を介して、第1、第2の外
輪側回転部4b、5bの第1、第2の軸受外輪4b3、
5b3が第1、第2の内輪側回転部4a、5aの第1、
第2の軸受内輪4a4、5a4に対して回転可能に組付
けられているため、第1、第2の外輪側回転部4b、5
bおよび第1、第2の内輪側回転部4a、5aはそれぞ
れ独立して回転する。
【0031】第1、第2の当接回転体4、5は、第1、
第2の内輪側回転部4a、5aの端部に第1、第2のカ
ラー8、9がそれぞれ当接され、第1、第2の内輪側回
転部4a、5aに形成された第1、第2のフランジ4a
3、5a3に第1、第2のダイス2、3の一端部がそれ
ぞれ当接される。
【0032】そして、転造加工装置1は、第1、第2の
ダイス2、3の他端部に第3、第4のカラー10、11
がそれぞれ当接され、第1、第2のカラー8、9と、第
1、第2の内輪側回転部4a、5aの第1、第2の軸固
定部4a2、5a2と、第1、第2のダイス2、3の第
1、第2のダイス側固定部2b、3bと、第3、第4の
カラー10、11とに第1、第2の回転軸6、7がそれ
ぞれ挿通され、第1、第2の回転軸6、7の端部に第
1、第2の固定用ナット12、13がそれぞれねじ込ま
れることによって、第1、第2のダイス2、3と第1、
第2の当接回転体4、5の第1、第2の内輪側回転部4
a、5aとが第1、第2の回転軸6、7に一体的に結合
されている。
【0033】一方、ワーク30には、丸棒状をなすワー
ク本体30aの端部に転造下地部となる第2の軸部30
dが形成されているとともに、ワーク本体30aの軸方
向に沿った先端側に第1の軸部30cが形成され、第2
の軸部30dにおいて第1の軸部30cの近傍にねじ部
30eが形成される。この場合、ねじ部30eの先端部
30fを結んだ仮想線30dまでの外径寸法は、第1の
軸部30cの外径寸法および第2の軸部30dの外径寸
法よりも大きい。
【0034】このような構造を有する転造加工装置1
は、第1のダイス2および第1の当接回転体4と、第2
のダイス3および第2の当接回転体5とが互いに離れて
配置され、これらのあいだに設けられた図示しないワー
ク台上にワーク30が配置される。
【0035】制御用電源が投入されると、第1の回転軸
6、第2の回転軸7がそれぞれ回転を始めると同時に、
第1のダイス2および第1の当接回転体4と、第2のダ
イス3および第2の当接回転体5とが対向位置から互い
に近付く。
【0036】それぞれ回転している第1のダイス2の第
1の刃部2c、第2のダイス3の第2の刃部3cは、ワ
ーク30の第2の軸部30dの対向位置をそれぞれ押圧
するため、ワーク30が第1、第2のダイス2、3に従
動して回転し、ワーク30の第2の軸部30dにねじ部
30eが創成されていく。
【0037】そして、それぞれ回転している第1のダイ
ス2の第1の刃部2c、第2のダイス3の第2の刃部3
cが押圧されることによって、ワーク30の第2の軸部
30dにねじ部30eが創成され終わる寸前になると、
第1の当接回転体4の第1の外輪側回転部4bの第1の
ワーク当接部4b4がワーク30の先端部の第1の軸部
30cに当接し、その後に、第1の当接回転体4に対向
して、第2の当接回転体5の第2の外輪側回転部5bの
第2のワーク当接部5b4がワーク30の先端部の第1
の軸部30cに当接する。
【0038】このとき、第1、第2の当接回転体4、5
のそれぞれは、第1、第2の内輪側回転部4a、5aが
第1、第2の回転軸6、7と一体的に回転するものの、
第1、第2の外輪側回転部4b、5bが第1、第2の内
輪側回転部4a、5aと一体的に回転せずに、ワーク3
0の第1の軸部30cに当接することにより与えられる
回転力によって、第1、第2のダイス2、3とは独立し
て回転する。それ故、この第1の軸部30cの外径寸法
がワーク30に創成されるねじ部30eの外径寸法より
も小さくなっていて、両者の外径寸法に偏差があって
も、第1、第2のダイス2、3の周速度に対して偏差の
ない速度で第1、第2の当接回転体4、5の第1、第2
の外輪側回転部4b、5bが第1の軸部30cにそれぞ
れ当接するものとなる。
【0039】そして、図2、図3は、ワーク30にねじ
部30eを創成した後においての、ワーク30のワーク
本体30aを支点としてワーク30を回転させた状態に
おける第1の軸部30cの外径の振れ量を計測したもの
で、第1の軸部30cの外径の振れ量の規格値と、その
発生個数をグラフ化したものである。図2は従来の転造
装置を用いた場合であり、図3は本実施例の転造装置を
用いた場合においての第1の軸部30cの振れ量の規格
値を示している。
【0040】図2、図3より明らかなように、従来の転
造加工装置を用いた場合では、第1の軸部30cの振れ
量が規格値のほぼ全域にわたって分布しているが、本実
施例の転造加工装置を用いた場合では、第1の軸部30
cの振れ量が規格値の下限に集中する分布となり、振れ
量が小さくなることがわかる。これは、これは、ワーク
30の第2の軸部30dにねじ部30eが創成され終わ
る寸前において、第1の軸部30cに当接する第1、第
2の当接回転体4、5の第1、第2の外輪側回転部4
b、5bが、第1、第2のダイス2、3と一体的に回転
するものではなく、ワーク30の第1の軸部30cから
与えられた回転力で、第1、第2のダイス2、3とは独
立して回転することによりなし得るものである。
【0041】図4には、この発明に係わる転造加工装置
の第2実施例が示されている。
【0042】この場合の転造加工装置1は、主として、
第1、第2のダイス(ダイス)2、3、第1、第2の当
接回転体(当接回転体)4、5、第3、第4の当接回転
体(当接回転体)20、21から構成されており、第
1、第2のダイス2、3、第1、第2の当接回転体4、
5およびワーク30は第1実施例と同様のものが用いら
れる。
【0043】第3、第4の当接回転体20、21は、第
1、第2のダイス2、3を挟んで第1、第2の当接回転
体4、5に一対にして配置されており、第3、第4の当
接回転体20、21には、第3、第4の内輪側回転部2
0a、21aと、第3、第4の外輪側回転部20b、2
1bとが備えられている。第3、第4の内輪側回転部2
0a、21aの第1、第2のダイス2、3の長さ方向に
沿った幅寸法は、第3、第4の外輪側回転部20b、2
1bの幅寸法よりも大きい。
【0044】第3、第4の内輪側回転部20a、21a
には、円環形状に形成された第3、第4の内輪側回転部
本体20a1、21a1の中央に丸孔状の第3、第4の
軸固定部20a2、21a2がそれぞれ形成されてい
る。第3、第4の軸固定部20a2、21a2には第
1、第2の回転軸6、7がそれぞれ組付けられている。
【0045】また、第3、第4の内輪側回転体本体20
a1、21a1の第1、第2のダイス2、3側の端部に
は、第3、第4のフランジ20a3、21a3がそれぞ
れ形成されており、第3、第4のフランジ20a3、2
1a3が第1、第2のダイス2、3のそれぞれの他端側
に当接する。
【0046】そして、第3、第4の内輪側回転部本体2
0a1、21a1の外周側には、第3、第4の軸受内輪
20a4、21a4がそれぞれ備えられている。第3、
第4の軸受内輪20a4、21a4は、それぞれ円筒形
状に形成され、第3、第4の内輪側回転部本体20a
1、21a1に一体的に結合されている。第3、第4の
軸受内輪20a4、21a4の外周側には第3、第4の
転動体20a5、21a5がそれぞれ配置されており、
第3、第4の転動体20a5、21a5が第3、第4の
外輪側回転部20b、21bに組付けられている。
【0047】第3、第4の外輪側回転部20b、21b
には、円環形状に形成された第3、第4の外輪側回転部
本体20b1、21b1の第1、第2のダイス2、3側
の端部に、内周側に向けてわずかに突出した第3、第4
の抜止突部20b2、21b2が形成されている。
【0048】第3、第4の外輪側回転部本体20b1、
21b1の内周部には、第3、第4の軸受外輪20b
3、21b3がそれぞれ備えられている。第3、第4の
軸受外輪20b3、21b3は、それぞれ円筒形状に形
成されていて、第3、第4の抜止突部20b2、21b
2に当接した状態で第3、第4の外輪側回転部本体20
b1、21b1の内周に固定されている。第3、第4の
軸受外輪20b3、21b3には、内周側に前述した第
3、第4の転動体20a5、21a5が配置されてい
る。
【0049】そして、第3、第4の外輪側回転部本体2
0b1、21b1の外周部には、ワーク30に備えた第
2の軸部30dに当接するための第3、第4のワーク当
接部20b4、21b4がそれぞれ形成されている。
【0050】第3、第4の当接回転体20、21は、第
3、第4の転動体20a5、21a5を介して、第3、
第4の外輪側回転部20b、21bの第3、第4の軸受
外輪20b3、21b3が第3、第4の内輪側回転部2
0a、21aの第3、第4の軸受内輪20a4、21a
4に対して回転可能に組付けられているため、第3、第
4の外輪側回転部20b、21bおよび第3、第4の内
輪側回転部20a、21aはそれぞれ独立して回転す
る。
【0051】第3、第4の当接回転体20、21は、第
3、第4の内輪側回転部20a、21aの端部に第3、
第4のカラー10、11がそれぞれ当接され、第3、第
4の内輪側回転部20a、21aに形成された第3、第
4のフランジ20a3、21a3に第1、第2のダイス
2、3の他端部がそれぞれ当接される。
【0052】そして、この場合の転造加工装置1は、第
1、第2のダイス2、3の他端部に第3、第4のカラー
10、11がそれぞれ当接され、第1のカラー8、9
と、第1の当接回転体4、5の第1、第2の内輪側回転
部4a、5aに形成された第1、第2の軸固定部4a
2、5a2と、第1、第2のダイス2、3の第1、第2
のダイス側固定部2b、3bと、第3、第4の当接回転
体20、21の第3、第4の内輪側回転部20a、21
aに形成された第3、第4の軸固定部20a2、21a
2と、第2のカラー10、11とに第1、第2の回転軸
6、7がそれぞれ挿通され、第1、第2の回転軸6、7
の端部に第1、第2の固定用ナット12、13がそれぞ
れねじ込まれることによって、第1、第2のダイス2、
3と、第1、第2の当接回転体4、5の第1、第2の内
輪側回転部4a、5aと、第3、第4のの当接回転体2
0、21の第3、第4の内輪側回転部20a、21aと
が第1、第2の回転軸6、7に一体的に結合されてい
る。
【0053】このような構造を有する転造加工装置1
は、第1の当接回転体4、第1のダイス2および第3の
当接回転体20と、第2の当接回転体5、第2のダイス
3および第4の当接回転体21とが互いに離れて配置さ
れ、これらのあいだに設けられた図示しないワーク台上
にワーク30が配置される。
【0054】制御用電源が投入されると、第1の回転軸
6、第2の回転軸7がそれぞれ回転を始めると同時に、
第1の当接回転体4、第1ダイス2および第3の当接回
転体20と、第2の当接回転体5、第2のダイス3およ
び第4の当接回転体21とが対向位置から互いに近付
く。
【0055】それぞれ回転している第1ダイス2の刃部
2c、第2のダイス3の刃部3cは、ワーク30の第2
の軸部30dの対向位置を押圧するため、ワーク30が
第1、第2の転造用ダイス2、3に従動して回転し、ワ
ーク30の第2の軸部30dにねじ部30eが創成され
ていく。
【0056】そして、それぞれ回転している第1のダイ
ス2の刃部2c、第2のダイス3の刃部3cが押圧され
ることによって、ワーク30の第2の軸部30dにねじ
部30eが創成され終わる寸前になると、第1の当接回
転体4の第1の外輪側回転部4bに形成された第1のワ
ーク当接部4b4がワーク30の先端部の第1の軸部3
0cに、第3の当接回転体20の第3の外輪側回転部2
0bに形成された第3のワーク当接部20b4がワーク
30の基端部の第2の軸部30dに、それぞれ当接し、
その後に、第2の当接回転体5の第2の外輪側回転部5
bに形成された第2のワーク当接部5b4がワーク30
の先端部の第1の軸部30cに、第4の当接回転体21
の第4の外輪側回転部21bに形成された第4のワーク
当接部21b4がワーク30の基端部の第2の軸部30
dに、それぞれ当接する。
【0057】このとき、第1、第2の当接回転体4、5
のそれぞれは、第1、第2の内輪側回転部4a、5aが
第1、第2の回転軸6、7と一体的に回転するものの、
第1、第2の外輪側回転部4b、5bが第1、第2の内
輪側回転部4a、5aと一体的に回転せずに、ワーク3
0の第1の軸部30cに当接することにより与えられる
回転力によって、第1、第2のダイス2、3とは独立し
て回転する。同時に、第3、第4の当接回転体20、2
1のそれぞれは、第3、第4の内輪側回転部20a、2
1aが第1、第2の回転軸6、7と一体的に回転するも
のの、第3、第4の外輪側回転部20b、21bが第
3、第4の内輪側回転部20a、21aと一体的に回転
せずに、ワーク30の第2の軸部30dに当接すること
により与えられる回転力によって、第1、第2のダイス
2、3とは独立して回転する。
【0058】それ故、第1の軸部30cの外径寸法がワ
ーク30に創成されるねじ部30eの外径寸法よりも小
さくなっていて、両者の外径寸法に偏差があっても、第
1、第2のダイス2、3の周速度に対して偏差のない速
度で第1、第2の当接回転体4、5の第1、第2の外輪
側回転部4b、5bが第1の軸部30cより受ける回転
力で回転する一方、第2の軸部30dの外径寸法がワー
ク30に創成されるねじ部30eの外径寸法よりも小さ
くなっていて、両者の外径寸法に偏差があっても、第
1、第2のダイス2、3の周速度に対して偏差のない速
度で第3、第4の当接回転体20、21の第3、第4の
外輪側回転部20b、21bが第2の軸部30dより受
ける回転力によって回転するものとなる。
【0059】この場合も、ワーク30にねじ部30eを
創成した後においての、ワーク30の軸方向に振れ量を
計測してみると、第1実施例と同様にして第1の軸部3
0cの振れ量が小さくなる。これは、ワーク30の第2
の軸部30dにねじ部30eが創成され終わる寸前にお
いて、第1の軸部30cに当接する第1、第2の当接回
転体4、5の第1、第2の外輪側回転部4b、5bが、
第1、第2のダイス2、3と一体的に回転するものでは
なく、ワーク30の第1の軸部30cから与えられた回
転力で、第1、第2のダイス2、3とは独立して回転す
るためであるとともに、第2の軸部30dに当接する第
3、第4の当接回転体20、21の第3、第4の外輪側
回転部20b、21bが、第1、第2のダイス2、3と
一体的に回転するものではなく、ワーク30の第2の軸
部30dから与えられた回転力で、第1、第2のダイス
2、3とは独立して回転するためである。
【0060】そして、この場合、ワーク30の第2の軸
部30dの一端側近傍に配置された第1の軸部30cを
第1、第2の当接回転体4、5の第1、第2の外輪側回
転部4b、5bによって押圧すると同時に、ワーク30
の第2の軸部30dの他端側近傍に配置された第2の軸
部30dの転造残部30gを第3、第4の当接回転体2
0、21の第3、第4の外輪側回転部20b、21bに
よって押圧するため、ねじ部30eを創成する際の両側
において的確にねじれの矯正が行われる。
【0061】図5には、この発明に係わる転造加工装置
の第3実施例が示されている。
【0062】この場合の転造加工装置1は、第2実施例
に示した第3、第4の当接回転体(当接回転体)20、
21において、第3、第4の外輪側回転部20b、21
bの構造のみが異なる。
【0063】この場合、第3、第4の外輪側回転部本体
20b1、21b1の外周部には、ワーク30に備えた
ワーク本体30aに当接するための第5、第6のワーク
当接部20b5、21b5がそれぞれ形成されている。
【0064】第3、第4の当接回転体20、21は、第
3、第4の転動体20a5、21a5を介して、第3、
第4の外輪側回転部20b、21bの第3、第4の軸受
外輪20b3、21b3が第3、第4の内輪側回転部2
0a、21aの第3、第4の軸受内輪20a4、21a
4に対して回転可能に組付けられているため、第3、第
4の外輪側回転部20b、21bおよび第3、第4の内
輪側回転部20a、21aはそれぞれ独立して回転す
る。
【0065】第3、第4の当接回転体20、21は、第
3、第4の内輪側回転部20a、21aの端部に第3、
第4のカラー10、11がそれぞれ当接され、第3、第
4の内輪側回転部20a、21aに形成された第3、第
4のフランジ20a3、21a3に第1、第2のダイス
2、3の他端部がそれぞれ当接される。
【0066】そして、第1、第2のダイス2、3の他端
部に第3、第4のカラー10、11がそれぞれ当接さ
れ、第1のカラー8、9と、第1の当接回転体4、5の
第1、第2の内輪側回転部4a、5aに形成された第
1、第2の軸固定部4a2、5a2と、第1、第2のダ
イス2、3の第1、第2のダイス側固定部2b、3b
と、第3、第4の当接回転体20、21の第3、第4の
内輪側回転部20a、21aに形成された第3、第4の
軸固定部20a2、21a2と、第2のカラー10、1
1とに第1、第2の回転軸6、7がそれぞれ挿通され、
第1、第2の回転軸6、7の端部に第1、第2の固定用
ナット12、13がそれぞれねじ込まれることによっ
て、第1、第2のダイス2、3と、第1、第2の当接回
転体4、5の第1、第2の内輪側回転部4a、5aと、
第3、第4のの当接回転体20、21の第3、第4の内
輪側回転部20a、21aとが第1、第2の回転軸6、
7に一体的に結合されている。
【0067】このような構造を有する転造加工装置1
は、第1の当接回転体4、第1のダイス2および第3の
当接回転体20と、第2の当接回転体5、第2のダイス
3および第4の当接回転体21とが互いに離れて配置さ
れ、これらのあいだに設けられた図示しないワーク台上
にワーク30が配置される。
【0068】制御用電源が投入されると、第1の回転軸
6、第2の回転軸7がそれぞれ回転を始めると同時に、
第1の当接回転体4、第1ダイス2および第3の当接回
転体20と、第2の当接回転体5、第2のダイス3およ
び第4の当接回転体21とが対向位置から互いに近付
く。
【0069】それぞれ回転している第1ダイス2の刃部
2c、第2のダイス3の刃部3cは、ワーク30の第2
の軸部30dの対向位置を押圧するため、ワーク30が
第1、第2の転造用ダイス2、3に従動して回転し、ワ
ーク30の第2の軸部30dにねじ部30eが創成され
ていく。
【0070】そして、それぞれ回転している第1のダイ
ス2の刃部2c、第2のダイス3の刃部3cが押圧され
ることによって、ワーク30の第2の軸部30dにねじ
部30eが創成され終わる寸前になると、第1の当接回
転体4の第1の外輪側回転部4bに形成された第1のワ
ーク当接部4b4がワーク30の先端部の第1の軸部3
0cに当接し、同時に、第3の当接回転体20の第3の
外輪側回転部20bに形成された第5のワーク当接部2
0b5がワーク30のワーク本体30aに当接する。そ
して、その後に、第1の当接回転体4に対向して第2の
当接回転体5の第2の外輪側回転部5bに形成された第
2のワーク当接部5b4がワーク30の先端部の第1の
軸部30cに当接し、同時に、第4の当接回転体21の
第4の外輪側回転部21bに形成された第6のワーク当
接部21b5がワーク30のワーク本体30aに当接す
る。
【0071】このとき、第1、第2の当接回転体4、5
のそれぞれは、第1、第2の内輪側回転部4a、5aが
第1、第2の回転軸6、7と一体的に回転するものの、
第1、第2の外輪側回転部4b、5bが第1、第2の内
輪側回転部4a、5aと一体的に回転せずに、ワーク3
0の第1の軸部30cに当接することにより与えられる
回転力によって、第1、第2のダイス2、3とは独立し
て回転する。同時に、第3、第4の当接回転体20、2
1のそれぞれは、第3、第4の内輪側回転部20a、2
1aが第1、第2の回転軸6、7と一体的に回転するも
のの、第3、第4の外輪側回転部20b、21bが第
3、第4の内輪側回転部20a、21aと一体的に回転
せずに、ワーク30のワーク本体30aに当接すること
により与えられる回転力によって、第1、第2のダイス
2、3とは独立して回転する。
【0072】それ故、第1の軸部30cの外径寸法がワ
ーク30に創成されるねじ部30eの外径寸法よりも小
さくなっていて、両者の外径寸法に偏差があっても、第
1、第2のダイス2、3の周速度に対して偏差のない速
度で第1、第2の当接回転体4、5の第1、第2の外輪
側回転部4b、5bが第1の軸部30cの回転力を受け
てそれぞれ回転する一方、ワーク本体30aの外径寸法
がワーク30に創成されるねじ部30eの外径寸法と同
等であることによって、第1、第2のダイス2、3の周
速度に対して偏差のない速度で第3、第4の当接回転体
20、21の第3、第4の外輪側回転部20b、21b
がワーク本体30aの回転力を受けてそれぞれ回転する
ものとなる。
【0073】この場合も、ワーク30にねじ部30eを
創成した後においての、ワーク30の軸方向に振れ量を
計測してみると、第1実施例と同様にして第1の軸部3
0cの振れ量が小さくなる。これは、ワーク30の第2
の軸部30dにねじ部30eが創成され終わる寸前にお
いて、第1の軸部30cに当接する第1、第2の当接回
転体4、5の第1、第2の外輪側回転部4b、5bが、
第1、第2のダイス2、3と一体的に回転するものでは
なく、ワーク30の第1の軸部30cから与えられた回
転力で、第1、第2のダイス2、3とは独立して回転す
るためであるとともに、ワーク本体30aに当接する第
3、第4の当接回転体20、21の第3、第4の外輪側
回転部20b、21bが、第1、第2のダイス2、3と
一体的に回転するものではなく、ワーク30のワーク本
体30aから与えられた回転力で、第1、第2のダイス
2、3とは独立して回転するためである。
【0074】そして、この場合、ワーク30の下地30
bの一端側近傍に配置された第1の軸部30cを第1、
第2の当接回転体4、5の第1、第2の外輪側回転部4
b、5bによって押圧すると同時に、ワーク30のワー
ク本体30aを第3、第4の当接回転体20、21の第
3、第4の外輪側回転部20b、21bによって押圧す
るため、ねじ部30eを創成する際の両側において的確
にねじれの矯正が行われる。
【0075】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明の請
求項1に係わる転造加工装置によれば、回転するダイス
の刃部によってワークにねじ部を創成する際、ワークに
当接する当接回転体は、内輪側回転部がダイスと一体的
に回転するものの、外輪側回転部がダイスと一体的に回
転せずに、ワークの回転力で回転する。それ故、ダイス
の周速度と、当接回転体の外輪側回転部の周速度とのあ
いだに偏差が生ずることがない。よって、ねじれを生ず
ることなく、ねじ部を創成することができるという優れ
た効果を奏する。
【0076】この発明の請求項2に係わる転造加工装置
によれば、回転するダイスの刃部によってワークにねじ
部を創成する際、ワークの第1の軸部に当接する当接回
転体は、ダイスの回転中心に結合された内輪側回転部が
ダイスと一体的に回転するものの、第1の軸部に当接す
る外輪側回転部がダイスと一体的に回転せずに、ワーク
の第1の軸部の回転力で回転力で回転する。それ故、ワ
ークの第1の軸部は、ダイスの周速度とのあいだに偏差
のない当接回転体の外輪側回転部に当接しながらダイス
に対して相対的に回転する。よって、ねじれを生ずるこ
となく、ねじ部を創成することができるという優れた効
果を奏する。
【0077】この発明の請求項3に係わる転造加工装置
によれば、回転するダイスの刃部によってワークにねじ
部を創成する際、ワークの第1の軸部に当接する第1、
第2の当接回転体は、ダイスの回転中心に結合された内
輪側回転部がダイスと一体的に回転するものの、第1の
軸部に当接する外輪側回転部がダイスと一体的に回転せ
ずに、ワークの第1の軸部の回転力で回転する。また、
ワークの第2の軸部に当接する第3、第4の当接回転体
は、ダイスの回転中心に結合された内輪側回転部がダイ
スと一体的に回転するものの、第2の軸部に当接する外
輪側回転部がダイスと一体的に回転せずに、ワークの第
2の軸部の回転力で回転する。それ故、請求項2の効果
に加え、ワークの第1の軸部の外径寸法と、ワークの第
2の軸部の外径寸法とが異なる値になっていたとして
も、ワークの第1の軸部がダイスの周速度とのあいだに
偏差のない第1、第2の当接回転体の外輪側回転部に当
接しながらダイスに対して相対的に回転すると同時に、
ワークの第2の軸部もダイスの周速度とのあいだに偏差
のない第3、第4の当接回転体の外輪側回転部に当接し
ながらダイスに対して相対的に回転してねじれの矯正を
行うという優れた効果を奏する。
【0078】この発明の請求項4に係わる転造加工装置
によれば、回転するダイスの刃部によってワークにねじ
部を創成する際、ワークの小径軸部に当接する第1、第
2の当接回転体は、ダイスの回転中心に結合された内輪
側回転部がダイスと一体的に回転するものの、小径軸部
に当接する外輪側回転部がダイスと一体的に回転せず
に、ワークの小径軸部の回転力で回転する。また、ワー
クのワーク本体に当接する第3、第4の当接回転体は、
ダイスの回転中心に結合された内輪側回転部がダイスと
一体的に回転するものの、ワーク本体に当接する外輪側
回転部がダイスと一体的に回転せずに、ワーク本体の回
転力で回転する。それ故、請求項3の効果に加え、ワー
クのワーク本体の外径寸法と、ワークの小径寸法とが異
なる値になっていたとしても、ワークの小径軸部がダイ
スの周速度とのあいだに偏差のない第1、第2の当接回
転体の外輪側回転部に当接しながらダイスに対して相対
的に回転すると同時に、ワークのワーク本体もダイスの
周速度とのあいだに偏差のない第3、第4の当接回転体
の外輪側回転部に当接しながらダイスに対して相対的に
回転してねじれの矯正を行うという優れた効果を奏す
る。
【0079】この発明の請求項5に係わる転造加工装置
によれば、回転するダイスの刃部によってワークの下地
部にねじ部を創成する際、ワークの小径軸部にに当接す
る第1、第2の当接回転体は、ダイスの回転中心に結合
された内輪側回転部がダイスと一体的に回転するもの
の、第1の軸部に当接する外輪側回転部がダイスと一体
的に回転せずに、ワークの第1の軸部の回転力で回転す
る。それ故、請求項4の効果に加え、ねじ部を創成した
際に、ねじれが発生しやすいワークの先端側の小径軸部
に対し、第1、第2の当接回転体の外輪側回転部がダイ
スと独立して回転しながら当接して、ねじれの矯正を行
うという優れた効果を奏する。
【0080】この発明の請求項6に係わる転造加工装置
によれば、回転するダイスの刃部によってワークにねじ
部を創成する際、ワークに当接する当接回転体は、内輪
側回転部のダイス側固定部がダイスの回転軸に固定され
ていることによってダイスと一体的に回転するものの、
外輪側回転部が内輪側回転部と相対的に回転してダイス
と一体的に回転せずに、外輪側回転部のワーク当接部が
ワークに当接することによってワークの回転力で回転す
る。それ故、請求項1の効果に加え、外輪側回転部のワ
ーク当接部は、内輪側回転部からのダイスの回転力を受
けずに外輪側回転部が回転することによってワークから
回転力を直接与えられて、ねじれの矯正を行うという優
れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わる転造加工装置の第1実施例の
縦断側面図である。
【図2】従来の転造加工装置を用いてワークにねじ部を
創成した際においてのワークの先端部の振れ量を調べた
グラフである。
【図3】図1に示した転造加工装置を用いてワークにね
じ部を創成した際においてのワークの先端部の振れ量を
調べたグラフである。
【図4】この発明に係わる転造加工装置の第2実施例の
縦断側面図である。
【図5】この発明に係わる転造加工装置の第3実施例の
縦断側面図である。
【符号の説明】
1 転造加工装置 2 (ダイス)第1のダイス 2b (ダイス側固定部)第1のダイス側固定部 3 (ダイス)第2のダイス 3b (ダイス側固定部)第2のダイス側固定部 4 (当接回転体)第1の当接回転体 4a (内輪側回転部)第1の内輪側回転部 4b (外輪側回転部)第1の外輪側回転部 4b4 (ワーク当接部)第1のワーク当接部 5 (当接回転体)第2の当接回転体 5a (内輪側回転部)第2の内輪側回転部 5b (外輪側回転部)第2の外輪側回転部 5b4 (ワーク当接部)第2のワーク当接部 20 (当接回転体)第3の当接回転体 20b4 (ワーク当接部)第3のワーク当接部 20b5 (ワーク当接部)第5のワーク当接部 21 (当接回転体)第4の当接回転体 21b4 (ワーク当接部)第4のワーク当接部 21b5 (ワーク当接部)第6のワーク当接部 30 ワーク 30a ワーク本体 30b 第2の軸部 30c 第1の軸部(小径軸部) 30e ねじ部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークの外周側に配置され、該ワークを
    従動的に回転させながら、ワークにねじ部を創成する転
    造加工装置であって、 刃部を有する一対のダイスと、 ワークの外周側に当接可能な外輪側回転部と、該外輪側
    回転部の内周側に外輪側回転部に対して相対的に回転可
    能に配置され、上記ダイスの回転中心にそれぞれ結合さ
    れた内輪側回転部とを備えた一対の当接回転体をそなえ
    ていることを特徴とする転造加工装置。
  2. 【請求項2】 ワークの外周側に配置され、該ワークを
    従動的に回転させながら、ワークにねじ部を創成する転
    造加工装置であって、 刃部を有する一対のダイスと、 ワークに創成されるねじ部の一端部近傍に該ねじ部より
    も小さい外径に形成された第1の軸部に対してそれぞれ
    当接可能な一対の外輪側回転部を備えているとともに、
    該外輪側回転部の内周側に外輪側回転部に対して相対的
    に回転可能に配置され、上記ダイスの回転中心にそれぞ
    れ結合された一対の内輪側回転部とを備えた当接回転体
    をそなえていることを特徴とする転造加工装置。
  3. 【請求項3】 ワークの外周側に配置され、該ワークを
    従動的に回転させながら、ワークにねじ部を創成する転
    造加工装置であって、 刃部を有する一対のダイスと、 ワークに創成されるねじ部の一端部近傍に該ねじ部より
    も小さい外径に形成された第1の軸部に対してそれぞれ
    当接可能な一対の外輪側回転部を備えているとともに、
    該外輪側回転部の内周側に外輪側回転部に対して相対的
    に回転可能に配置され、上記ダイスの回転中心にそれぞ
    れ結合された一対の内輪側回転部とを備えた第1、第2
    の当接回転体と、 ワークに創成されるねじ部の他端部近傍に該ねじ部より
    も小さい外径に形成された第2の軸部に対してそれぞれ
    当接可能な一対の外輪側回転部を備えているとともに、
    該外輪側回転部の内周側に外輪側回転部に対して相対的
    に回転可能に配置され、上記ダイスの回転中心にそれぞ
    れ結合された一対の内輪側回転部とを備えた第3、第4
    の当接回転体をそなえていることを特徴とする転造加工
    装置。
  4. 【請求項4】 ワークの外周側に配置され、該ワークを
    従動的に回転させながら、ワークに有するワーク本体の
    一部に形成された下地部にねじ部を創成する転造加工装
    置であって、 刃部を有する一対のダイスと、 下地部の端部近傍に該下地部よりも小さい外径に形成さ
    れた小径軸部に対しそれぞれ当接可能な一対の外輪側回
    転部を備えているとともに、該外輪側回転部の内周側に
    外輪側回転部に対して相対的に回転可能に配置され、上
    記ダイスの回転中心にそれぞれ結合された一対の内輪側
    回転部を備えた第1、第2の当接回転体と、 ワーク本体に当接可能な一対の外輪側回転部を備えてい
    るとともに、上記ダイスの回転中心にそれぞれ結合され
    た一対の内輪側回転部を備えた第3、第4の当接回転体
    をそなえていることを特徴とする転造加工装置。
  5. 【請求項5】 小径軸部は、下地部の先端側に配置され
    ていることを特徴とする請求項4に記載の転造加工装
    置。
  6. 【請求項6】 当接回転体には、外輪側回転部に、ワー
    ク側に当接可能なワーク当接部が備えられ、内輪側回転
    部に、ダイスに有する回転軸に固定されたダイス側固定
    部が備えられていることを特徴とする請求項1、2、
    3、4、5のいずれかに記載の転造加工装置。
JP32014196A 1996-11-29 1996-11-29 転造加工装置 Pending JPH10156470A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102294594A (zh) * 2011-08-31 2011-12-28 河北钢诺金属制品有限公司 旋切、滚锻机
CN103264128A (zh) * 2013-02-25 2013-08-28 肖肖 手持电动滚丝机
CN103286245A (zh) * 2013-02-25 2013-09-11 肖肖 管外螺纹手动棘轮滚丝板

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