JPH10156153A - ろ過装置 - Google Patents
ろ過装置Info
- Publication number
- JPH10156153A JPH10156153A JP8335014A JP33501496A JPH10156153A JP H10156153 A JPH10156153 A JP H10156153A JP 8335014 A JP8335014 A JP 8335014A JP 33501496 A JP33501496 A JP 33501496A JP H10156153 A JPH10156153 A JP H10156153A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- filter
- sludge
- vibrator
- lubricating oil
- separation membrane
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
- Filtration Of Liquid (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 フィルタ表面部に付着するスラッジの圧密化
を防止するようにする。 【解決手段】 液体の流動経路5の途中に、無数の微細
孔を有する分離膜からなるフィルタ2を設ける。このフ
ィルタ2の周りであって、上記潤滑油8の流動経路5に
おける上流側に、フィルタ2と非接触の状態に振動子1
を設ける。この振動子1を、超音波振動の振動数よりも
低い値の振動数であって、その振幅が0.05μm以上
の値を有する状態で振動させる。 【効果】 このような振動子1の振動によって、フィル
タ2の表面部周りに存在するスラッジ9が解きほぐされ
て、その圧密化が回避されるようになる。その結果、本
ろ過装置のろ過機能が適正に発揮されるようになる。
を防止するようにする。 【解決手段】 液体の流動経路5の途中に、無数の微細
孔を有する分離膜からなるフィルタ2を設ける。このフ
ィルタ2の周りであって、上記潤滑油8の流動経路5に
おける上流側に、フィルタ2と非接触の状態に振動子1
を設ける。この振動子1を、超音波振動の振動数よりも
低い値の振動数であって、その振幅が0.05μm以上
の値を有する状態で振動させる。 【効果】 このような振動子1の振動によって、フィル
タ2の表面部周りに存在するスラッジ9が解きほぐされ
て、その圧密化が回避されるようになる。その結果、本
ろ過装置のろ過機能が適正に発揮されるようになる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジン用潤滑油
等の液体をろ過するための装置(ろ過装置)に関するも
のであり、特に、当該潤滑油中に含まれることとなった
高分子化合物質等からなる微細スラッジの分離・除去を
図るようにしたろ過装置に関するものである。
等の液体をろ過するための装置(ろ過装置)に関するも
のであり、特に、当該潤滑油中に含まれることとなった
高分子化合物質等からなる微細スラッジの分離・除去を
図るようにしたろ過装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の、液体の中に含まれる微細スラッ
ジを分離するろ過装置としては、液体の流動経路中に無
数の微細孔を有する分離膜(フィルタ)を設けるように
した構成からなるものがある。ところで、このような微
細孔を有するフィルタにおいては、その分離精度を上げ
ようとすればする程、当該フィルタ表面部における目詰
まり現象が生じやすくなる。これに対処するために、従
来のものにおいては、目詰まりのしたフィルタ自体を取
替えるか、あるいは、フィルタのところに付着した不純
物(スラッジ)を、その周りに適当な振動等を加えるこ
とによってフィルタ面から剥離させ、このフィルタ面か
ら剥離し、脱落したスラッジを、別途定期的に、本流動
経路から除去するようにしている。このフィルタ面等へ
の振動の与え方(加振方法)については、例えば、上記
フィルタ自体に振動を与える(加振する)ようにしたも
のとして、特開平4−271816号公報記載のような
ものが挙げられる。また、上記フィルタの周りに存在し
ているスラッジそのものに超音波振動を照射し、これに
よって上記スラッジ自体を破砕し、フィルタ面から乖離
させるようにしたものとして、例えば特開平2−590
28号公報記載のようなものが挙げられる。
ジを分離するろ過装置としては、液体の流動経路中に無
数の微細孔を有する分離膜(フィルタ)を設けるように
した構成からなるものがある。ところで、このような微
細孔を有するフィルタにおいては、その分離精度を上げ
ようとすればする程、当該フィルタ表面部における目詰
まり現象が生じやすくなる。これに対処するために、従
来のものにおいては、目詰まりのしたフィルタ自体を取
替えるか、あるいは、フィルタのところに付着した不純
物(スラッジ)を、その周りに適当な振動等を加えるこ
とによってフィルタ面から剥離させ、このフィルタ面か
ら剥離し、脱落したスラッジを、別途定期的に、本流動
経路から除去するようにしている。このフィルタ面等へ
の振動の与え方(加振方法)については、例えば、上記
フィルタ自体に振動を与える(加振する)ようにしたも
のとして、特開平4−271816号公報記載のような
ものが挙げられる。また、上記フィルタの周りに存在し
ているスラッジそのものに超音波振動を照射し、これに
よって上記スラッジ自体を破砕し、フィルタ面から乖離
させるようにしたものとして、例えば特開平2−590
28号公報記載のようなものが挙げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
もの、例えば特開平4−271816号公報記載のもの
は、フィルタ自体を強制加振するものであるため、フィ
ルタ自身が、ある程度の強度・剛性を有するものでなけ
ればならない。従って、高分子化合物質等からなる微細
スラッジのろ過を目的としたフィルタ等には適用が難し
い。また、特開平2−59028号公報記載のもののよ
うな超音波を照射する方式のものは、この超音波がスラ
ッジ以外の、例えばフィルタ自体、あるいは、その周り
に存在する部材等に照射されると、これら部材を破損さ
せるという問題点がある。また、超音波振動の照射によ
って、スラッジを含む液体の組織そのものが破壊されて
しまうおそれがある。このような問題点を解決するため
に、フィルタの周りに堆積しているスラッジそのものを
加振するようにするとともに、液体の組織そのものには
悪影響の作用することのないようにした、加振機構付き
のろ過装置を提供しようとするのが、本発明の目的(課
題)である。
もの、例えば特開平4−271816号公報記載のもの
は、フィルタ自体を強制加振するものであるため、フィ
ルタ自身が、ある程度の強度・剛性を有するものでなけ
ればならない。従って、高分子化合物質等からなる微細
スラッジのろ過を目的としたフィルタ等には適用が難し
い。また、特開平2−59028号公報記載のもののよ
うな超音波を照射する方式のものは、この超音波がスラ
ッジ以外の、例えばフィルタ自体、あるいは、その周り
に存在する部材等に照射されると、これら部材を破損さ
せるという問題点がある。また、超音波振動の照射によ
って、スラッジを含む液体の組織そのものが破壊されて
しまうおそれがある。このような問題点を解決するため
に、フィルタの周りに堆積しているスラッジそのものを
加振するようにするとともに、液体の組織そのものには
悪影響の作用することのないようにした、加振機構付き
のろ過装置を提供しようとするのが、本発明の目的(課
題)である。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては次のような手段を講ずることとし
た。すなわち、液体内に含まれる微細なスラッジを分離
膜からなるフィルタを用いて分離するようにしたろ過装
置に関して、液体の流動経路の途中に、無数の微細孔を
有する分離膜からなるフィルタを設けるようにするとと
もに、上記液体の流動経路における上記フィルタの上流
側に、当該フィルタと非接触の状態に、超音波振動の振
動数(周波数)よりも低い値の周波数にて振動するもの
であって、その振幅の値が0.05μm以上の値を有す
るように振動する振動子を設けるようにした構成を採る
こととした。
に、本発明においては次のような手段を講ずることとし
た。すなわち、液体内に含まれる微細なスラッジを分離
膜からなるフィルタを用いて分離するようにしたろ過装
置に関して、液体の流動経路の途中に、無数の微細孔を
有する分離膜からなるフィルタを設けるようにするとと
もに、上記液体の流動経路における上記フィルタの上流
側に、当該フィルタと非接触の状態に、超音波振動の振
動数(周波数)よりも低い値の周波数にて振動するもの
であって、その振幅の値が0.05μm以上の値を有す
るように振動する振動子を設けるようにした構成を採る
こととした。
【0005】このような構成を採ることにより、本発明
のものにおいては次のような作用を呈することとなる。
すなわち、上記フィルタの分離膜面近傍に設けられた振
動子を所定の加振力をもって振動させることによって、
フィルタの表面部における目詰まり現象を解消させ、本
ろ過装置のろ過機能を適正な状態に維持することができ
るようになる。すなわち、本発明において対象となる液
体はエンジンの潤滑用オイル(潤滑油)であって、それ
に含まれることとなるスラッジは、未燃焼ガスの混入等
によって形成される高分子化合物質からなるものであ
る。そして、その形態は、例えば図2に示す如く、上記
高分子化合物質が、網目状につながった状態のものから
なるものである。このような網目状の形態からなるもの
が、フィルタの表面部(上流側)に堆積するとともに、
これらが圧縮されて緻密な状態となる(圧密化され
る)。このような緻密な状態となったものが、フィルタ
の分離膜表面上に付着することによって本ろ過装置のろ
過機能が低下することとなる。しかしながら、本発明の
ものにおいては、上記フィルタの分離膜表面上の、その
近傍部に、所定の振動数にて振動する振動子が設けられ
るようになっているので、この振動子の作用によって、
上記フィルタ表面部等に堆積することとなったスラッジ
の緻密化(圧密化)が防止されることとなる。
のものにおいては次のような作用を呈することとなる。
すなわち、上記フィルタの分離膜面近傍に設けられた振
動子を所定の加振力をもって振動させることによって、
フィルタの表面部における目詰まり現象を解消させ、本
ろ過装置のろ過機能を適正な状態に維持することができ
るようになる。すなわち、本発明において対象となる液
体はエンジンの潤滑用オイル(潤滑油)であって、それ
に含まれることとなるスラッジは、未燃焼ガスの混入等
によって形成される高分子化合物質からなるものであ
る。そして、その形態は、例えば図2に示す如く、上記
高分子化合物質が、網目状につながった状態のものから
なるものである。このような網目状の形態からなるもの
が、フィルタの表面部(上流側)に堆積するとともに、
これらが圧縮されて緻密な状態となる(圧密化され
る)。このような緻密な状態となったものが、フィルタ
の分離膜表面上に付着することによって本ろ過装置のろ
過機能が低下することとなる。しかしながら、本発明の
ものにおいては、上記フィルタの分離膜表面上の、その
近傍部に、所定の振動数にて振動する振動子が設けられ
るようになっているので、この振動子の作用によって、
上記フィルタ表面部等に堆積することとなったスラッジ
の緻密化(圧密化)が防止されることとなる。
【0006】具体的には、フィルタの表面部周りに設置
された振動子が振動を開始すると、当該振動子の周りに
堆積することとなったスラッジは、上記振動子の振動に
よって揺すられる(加振される)こととなる。その結
果、圧密化されたスラッジの、上記網目状部分が解きほ
ぐされて、膨潤化した状態となる。このように解きほぐ
されて間隔の大きくなった網目部を通って、上記液体
(潤滑油成分)はフィルタの分離膜のところへと流動
し、更に当該分離膜を透過して所定の成分のみがろ過作
用を受けることとなる。
された振動子が振動を開始すると、当該振動子の周りに
堆積することとなったスラッジは、上記振動子の振動に
よって揺すられる(加振される)こととなる。その結
果、圧密化されたスラッジの、上記網目状部分が解きほ
ぐされて、膨潤化した状態となる。このように解きほぐ
されて間隔の大きくなった網目部を通って、上記液体
(潤滑油成分)はフィルタの分離膜のところへと流動
し、更に当該分離膜を透過して所定の成分のみがろ過作
用を受けることとなる。
【0007】また、上記振動子の作動(振動)によっ
て、上記スラッジを形成する網目の部分が揺すられ、そ
の結果、当該網目のところに滞留している潤滑油は、順
繰りに、隣りの網目のところへと送り出されることとな
る。そして、最終的には、当該スラッジの外へと排出さ
れることとなる。すなわち、本振動子は、上記スラッジ
内に存在している潤滑油成分をスラッジの外へと排出さ
せるポンプの役目を果たすようになっている。このよう
に、振動子を所定のサイクルにて振動(作動)させるこ
とによって、スラッジ及びその周りに存在する潤滑油成
分をフィルタの分離膜表面部へと送り出す(流動させ
る)ことができるようになる。これによって、適正なろ
過作用が行なわれることとなる(図2参照)。
て、上記スラッジを形成する網目の部分が揺すられ、そ
の結果、当該網目のところに滞留している潤滑油は、順
繰りに、隣りの網目のところへと送り出されることとな
る。そして、最終的には、当該スラッジの外へと排出さ
れることとなる。すなわち、本振動子は、上記スラッジ
内に存在している潤滑油成分をスラッジの外へと排出さ
せるポンプの役目を果たすようになっている。このよう
に、振動子を所定のサイクルにて振動(作動)させるこ
とによって、スラッジ及びその周りに存在する潤滑油成
分をフィルタの分離膜表面部へと送り出す(流動させ
る)ことができるようになる。これによって、適正なろ
過作用が行なわれることとなる(図2参照)。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、図
1及び図2を基に説明する。本発明の実施の形態に関す
るものの、その構成は、図1に示す如く、液体の流動経
路5の途中に設けられるものであって、無数の微細孔を
有する分離膜からなるフィルタ2と、上記液体の流動経
路5における上記フィルタ2の上流側に、当該フィルタ
2と非接触の状態に、超音波振動の振動数(周波数)よ
りも低い値の周波数にて振動するものであって網目状の
スラッジ9を適度に解きほぐすように振動をする振動子
1と、からなることを基本とするものである。このよう
な構成からなるフィルタ2及び振動子1が、ハウジング
6内に設置されることによって本ろ過装置が形成される
ようになっているものである。そして、このようなろ過
装置が潤滑油の流動経路5の途中に設けられるようにな
っているものである。
1及び図2を基に説明する。本発明の実施の形態に関す
るものの、その構成は、図1に示す如く、液体の流動経
路5の途中に設けられるものであって、無数の微細孔を
有する分離膜からなるフィルタ2と、上記液体の流動経
路5における上記フィルタ2の上流側に、当該フィルタ
2と非接触の状態に、超音波振動の振動数(周波数)よ
りも低い値の周波数にて振動するものであって網目状の
スラッジ9を適度に解きほぐすように振動をする振動子
1と、からなることを基本とするものである。このよう
な構成からなるフィルタ2及び振動子1が、ハウジング
6内に設置されることによって本ろ過装置が形成される
ようになっているものである。そして、このようなろ過
装置が潤滑油の流動経路5の途中に設けられるようにな
っているものである。
【0009】このような構成からなるものにおいて、上
記フィルタ2は、既存のものであって、内燃機関の潤滑
油(エンジンオイル)ろ過用として用いられるものであ
る。このようなフィルタ2が、図1に示す如く、潤滑油
8の流動経路5の途中に設けられるようになっているも
のである。そして、このようなフィルタ2の周りに設け
られる振動子1は、既存の圧電素子等からなるものであ
り、発振手段3からの発振信号に基づき所定の振動数及
び所定の振幅にて振動をするようになっているものであ
る。なお、本実施の形態におけるこれら振動数及び振幅
としては、振動数は、潤滑油成分8への影響等を考慮し
て、超音波振動の振動数域よりも低いもの、例えば5K
Hz程度のものが採用されるようになっている。また、
振幅としては、上記網目状スラッジ9の、その網目99
の大きさが、図2に示す如く、約0.1μm程度の大き
さであるので、この網目99のところに滞留している潤
滑油8を励起させる必要上、その半分の値である0.0
5μm以上の値が採られるようになっている。
記フィルタ2は、既存のものであって、内燃機関の潤滑
油(エンジンオイル)ろ過用として用いられるものであ
る。このようなフィルタ2が、図1に示す如く、潤滑油
8の流動経路5の途中に設けられるようになっているも
のである。そして、このようなフィルタ2の周りに設け
られる振動子1は、既存の圧電素子等からなるものであ
り、発振手段3からの発振信号に基づき所定の振動数及
び所定の振幅にて振動をするようになっているものであ
る。なお、本実施の形態におけるこれら振動数及び振幅
としては、振動数は、潤滑油成分8への影響等を考慮し
て、超音波振動の振動数域よりも低いもの、例えば5K
Hz程度のものが採用されるようになっている。また、
振幅としては、上記網目状スラッジ9の、その網目99
の大きさが、図2に示す如く、約0.1μm程度の大き
さであるので、この網目99のところに滞留している潤
滑油8を励起させる必要上、その半分の値である0.0
5μm以上の値が採られるようになっている。
【0010】このような構成からなる振動子1が、図1
に示す如く、上記フィルタ2の周りであって、上記潤滑
油流動経路5の上流側に、上記フィルタ2との間に所定
の隙間を有した状態で設置されるようになっているもの
である。そして、この場合の上記フィルタ2との間の間
隔としては、少なくとも1mm程度は設けられるようにな
っているものである。この間隔(隙間)を介して、振動
子1周りに存在する潤滑油8が上記フィルタ2の分離膜
のところへと流動するようになっているものである。ま
た、このような振動子1は、上記フィルタ2の分離膜表
面部周りに堆積しているスラッジ9に振動を与えるもの
であるところから、上記フィルタ2の分離膜表面部の、
少なくとも、その半分以上の面積を占めるようになって
いるものである。
に示す如く、上記フィルタ2の周りであって、上記潤滑
油流動経路5の上流側に、上記フィルタ2との間に所定
の隙間を有した状態で設置されるようになっているもの
である。そして、この場合の上記フィルタ2との間の間
隔としては、少なくとも1mm程度は設けられるようにな
っているものである。この間隔(隙間)を介して、振動
子1周りに存在する潤滑油8が上記フィルタ2の分離膜
のところへと流動するようになっているものである。ま
た、このような振動子1は、上記フィルタ2の分離膜表
面部周りに堆積しているスラッジ9に振動を与えるもの
であるところから、上記フィルタ2の分離膜表面部の、
少なくとも、その半分以上の面積を占めるようになって
いるものである。
【0011】このような構成からなる振動子1は、更
に、図1に示す如く、ゴム、エラストマ、軟質プラスチ
ック材、あるいは機械的なバネ等からなる弾性部材4を
介して、ハウジング6等に取り付けられるようになって
いるものである。そして、このような各機能部材1、2
等の収納されたハウジング6が潤滑油流動経路5の途中
に設けられ、これによって、本ろ過装置が形成されるよ
うになっているものである。
に、図1に示す如く、ゴム、エラストマ、軟質プラスチ
ック材、あるいは機械的なバネ等からなる弾性部材4を
介して、ハウジング6等に取り付けられるようになって
いるものである。そして、このような各機能部材1、2
等の収納されたハウジング6が潤滑油流動経路5の途中
に設けられ、これによって、本ろ過装置が形成されるよ
うになっているものである。
【0012】次に、このような構成からなる本実施の形
態のものについての、その作用等について説明する。す
なわち、上記フィルタ2の分離膜表面部近傍に設けられ
た上記振動子1を、約5KHz程度の振動数をもって、
更には、その振幅の値が約0.05μm以上の値を有す
る状態で振動させることによって、本ろ過装置は作動
し、上記潤滑油8のろ過が適正に行なわれることとな
る。具体的には、本実施の形態において対象となる液体
は、エンジンの潤滑に供せられるオイル(潤滑油)であ
って、それに含まれることとなるスラッジ9は、未燃焼
ガスの混入等によって形成される高分子化合物質からな
るものである。そして、その形態は、図2に示す如く、
上記高分子化合物質が網目状につながった状態のものか
らなるものである。このような網目状の形態からなるも
のが、フィルタ2の表面部(上流側)に堆積するととも
に、これらが圧縮されて緻密な状態となる(圧密化され
る)。このような緻密な状態となったものが、フィルタ
2の分離膜表面上に付着することによって、本ろ過装置
のろ過機能を低下させることとなる。しかしながら、本
実施の形態のものにおいては、上記フィルタ2の分離膜
表面の、その近傍部には、所定の振動数にて振動する振
動子1が設けられるようになっているので、この振動子
1の作動によって、上記フィルタ2の表面部等に堆積す
ることとなったスラッジ9の緻密化(圧密化)が阻止さ
れることとなる。
態のものについての、その作用等について説明する。す
なわち、上記フィルタ2の分離膜表面部近傍に設けられ
た上記振動子1を、約5KHz程度の振動数をもって、
更には、その振幅の値が約0.05μm以上の値を有す
る状態で振動させることによって、本ろ過装置は作動
し、上記潤滑油8のろ過が適正に行なわれることとな
る。具体的には、本実施の形態において対象となる液体
は、エンジンの潤滑に供せられるオイル(潤滑油)であ
って、それに含まれることとなるスラッジ9は、未燃焼
ガスの混入等によって形成される高分子化合物質からな
るものである。そして、その形態は、図2に示す如く、
上記高分子化合物質が網目状につながった状態のものか
らなるものである。このような網目状の形態からなるも
のが、フィルタ2の表面部(上流側)に堆積するととも
に、これらが圧縮されて緻密な状態となる(圧密化され
る)。このような緻密な状態となったものが、フィルタ
2の分離膜表面上に付着することによって、本ろ過装置
のろ過機能を低下させることとなる。しかしながら、本
実施の形態のものにおいては、上記フィルタ2の分離膜
表面の、その近傍部には、所定の振動数にて振動する振
動子1が設けられるようになっているので、この振動子
1の作動によって、上記フィルタ2の表面部等に堆積す
ることとなったスラッジ9の緻密化(圧密化)が阻止さ
れることとなる。
【0013】また、このような振動子1の振動によっ
て、当該振動子1の周りに堆積することとなったスラッ
ジ9は、揺すられる(加振される)こととなる。その結
果、圧密化されたスラッジ9の、その網目99の部分が
解きほぐされて、膨潤化した状態となる。従って、図2
に示す如く、上記振動子1の作動(振動)によって、上
記スラッジ9の網目99のところに滞留している潤滑油
8の各分子は、順繰りに、隣りの網目99のところへと
送り出されることとなる。そして、最終的には、当該ス
ラッジ9の外へと排出されることとなる。すなわち、振
動子1は、上記スラッジ9内に存在している潤滑油8の
成分を、スラッジ9の外へと排出させるポンプの役目を
果たすこととなる。このように、本振動子1を所定のサ
イクルにて振動(作動)させることによってスラッジ9
及びその周りに存在する潤滑油成分8をフィルタ2の分
離膜表面部へと送り出す(流動させる)ことができるよ
うになる。これによって、適正なろ過作用が行なわれる
こととなる。
て、当該振動子1の周りに堆積することとなったスラッ
ジ9は、揺すられる(加振される)こととなる。その結
果、圧密化されたスラッジ9の、その網目99の部分が
解きほぐされて、膨潤化した状態となる。従って、図2
に示す如く、上記振動子1の作動(振動)によって、上
記スラッジ9の網目99のところに滞留している潤滑油
8の各分子は、順繰りに、隣りの網目99のところへと
送り出されることとなる。そして、最終的には、当該ス
ラッジ9の外へと排出されることとなる。すなわち、振
動子1は、上記スラッジ9内に存在している潤滑油8の
成分を、スラッジ9の外へと排出させるポンプの役目を
果たすこととなる。このように、本振動子1を所定のサ
イクルにて振動(作動)させることによってスラッジ9
及びその周りに存在する潤滑油成分8をフィルタ2の分
離膜表面部へと送り出す(流動させる)ことができるよ
うになる。これによって、適正なろ過作用が行なわれる
こととなる。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、液体内に含まれる微細
なスラッジを分離膜からなるフィルタを用いて分離する
ようにしたろ過装置に関して、液体の流動経路の途中
に、無数の微細孔を有する分離膜からなるフィルタを設
けるようにするとともに、上記液体の流動経路における
上記フィルタの上流側に、当該フィルタと非接触の状態
に、超音波振動の振動数(周波数)よりも低い値の周波
数にて振動するものであって、その振幅の値が0.05
μm以上の値を有するように振動する振動子を設けるよ
うにした構成を採ることとしたので、当該振動子の振動
によって、上記フィルタの分離膜表面部に堆積すること
となったスラッジは、その全体が揺られ、微視的にみて
網目状の形態からなる本スラッジの、その網目の部分が
解きほぐされるようになった。その結果、フィルタ分離
膜表面部に堆積することとなったスラッジが緻密な状態
となるのを防ぐことができるようになり、結果的に、フ
ィルタ分離膜表面部の目詰まり状態を回避することがで
きるようになった。また、スラッジの網目部を上記振動
子にて加振することによって、当該網目部のところに滞
留することとなった潤滑油成分を押し出すことができる
ようになり、スラッジ内及び当該スラッジの周りに存在
する潤滑油成分を、フィルタ分離膜の表面部へと送り出
すことができるようになった。その結果、本振動子を作
動させることによって、スラッジの存在の如何にかかわ
らず、常時、フィルタのろ過機能を発揮させることがで
きるようになった。
なスラッジを分離膜からなるフィルタを用いて分離する
ようにしたろ過装置に関して、液体の流動経路の途中
に、無数の微細孔を有する分離膜からなるフィルタを設
けるようにするとともに、上記液体の流動経路における
上記フィルタの上流側に、当該フィルタと非接触の状態
に、超音波振動の振動数(周波数)よりも低い値の周波
数にて振動するものであって、その振幅の値が0.05
μm以上の値を有するように振動する振動子を設けるよ
うにした構成を採ることとしたので、当該振動子の振動
によって、上記フィルタの分離膜表面部に堆積すること
となったスラッジは、その全体が揺られ、微視的にみて
網目状の形態からなる本スラッジの、その網目の部分が
解きほぐされるようになった。その結果、フィルタ分離
膜表面部に堆積することとなったスラッジが緻密な状態
となるのを防ぐことができるようになり、結果的に、フ
ィルタ分離膜表面部の目詰まり状態を回避することがで
きるようになった。また、スラッジの網目部を上記振動
子にて加振することによって、当該網目部のところに滞
留することとなった潤滑油成分を押し出すことができる
ようになり、スラッジ内及び当該スラッジの周りに存在
する潤滑油成分を、フィルタ分離膜の表面部へと送り出
すことができるようになった。その結果、本振動子を作
動させることによって、スラッジの存在の如何にかかわ
らず、常時、フィルタのろ過機能を発揮させることがで
きるようになった。
【図1】本発明の全体構成を示すスケルトン図である。
【図2】本発明にかかる振動子が作動状態にあるとき
の、当該振動子周りに存在するスラッジの状態を示す模
式図である。
の、当該振動子周りに存在するスラッジの状態を示す模
式図である。
1 振動子 2 フィルタ 3 発振手段 4 弾性部材 5 流動経路 6 ハウジング 8 潤滑油(潤滑油成分) 9 スラッジ 99 網目(網目部)
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B01D 35/02 E
Claims (1)
- 【請求項1】 液体内に含まれる微細なスラッジを分離
膜からなるフィルタを用いて分離するようにしたろ過装
置において、液体の流動経路の途中に、無数の微細孔を
有する分離膜からなるフィルタを設けるようにするとと
もに、上記液体の流動経路における上記フィルタの上流
側に、当該フィルタと非接触の状態に、超音波振動の振
動数(周波数)よりも低い値の周波数にて振動するもの
であって、その振幅の値が0.05μm以上の値を有す
るように振動する振動子を設けるようにしたことを特徴
とするろ過装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8335014A JPH10156153A (ja) | 1996-11-30 | 1996-11-30 | ろ過装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8335014A JPH10156153A (ja) | 1996-11-30 | 1996-11-30 | ろ過装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10156153A true JPH10156153A (ja) | 1998-06-16 |
Family
ID=18283780
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8335014A Pending JPH10156153A (ja) | 1996-11-30 | 1996-11-30 | ろ過装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10156153A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001020952A (ja) * | 1999-07-07 | 2001-01-23 | Mitsubishi Electric Corp | 回転電機のすべり軸受装置 |
CN112169444A (zh) * | 2020-10-19 | 2021-01-05 | 陈彪 | 一种润滑油生产用多级过滤装置 |
-
1996
- 1996-11-30 JP JP8335014A patent/JPH10156153A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001020952A (ja) * | 1999-07-07 | 2001-01-23 | Mitsubishi Electric Corp | 回転電機のすべり軸受装置 |
CN112169444A (zh) * | 2020-10-19 | 2021-01-05 | 陈彪 | 一种润滑油生产用多级过滤装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7468085B2 (en) | System and method for cleaning a filter | |
ATE503541T1 (de) | Hochdruckfiltration von flüssigkeiten mit ultraschalleinrichtung zur verhinderung von brückenbildung | |
DK0652810T3 (da) | Indretning og fremgangsmåde til sigtning, klassificering, sining, filtrering eller sortering af stoffer | |
JPH1034017A (ja) | 静電フイルタおよび該静電フイルタの清掃方法 | |
JPS6226807B2 (ja) | ||
JPS6337466Y2 (ja) | ||
JPH10156153A (ja) | ろ過装置 | |
JP2000005512A (ja) | 濾過器 | |
JP2004255251A (ja) | ワニス濾過フィルタ | |
JPH0814026A (ja) | パティキュレートフィルタの再生装置 | |
JPH08177462A (ja) | 集塵装置 | |
JP2004050137A (ja) | インテリジェントフイルタ | |
JP3484163B2 (ja) | フイルタ再生及び活性化装置 | |
KR100812791B1 (ko) | 초음파 세척장치가 부착된 오폐수 여과용 디스크 필터 | |
US3399777A (en) | Filter cake stabilizing and cleaning means | |
JP2963965B2 (ja) | 煤塵除去装置 | |
JP2000039258A (ja) | 材料の乾燥効率化方法 | |
JP2004305921A (ja) | 油水分離装置 | |
AU699839B2 (en) | Filter medium | |
JP3417455B2 (ja) | ろ過膜を用いた汚泥の濃縮装置 | |
JP2859342B2 (ja) | 圧力フィルタに付着したフィルタケーキを分解する方法 | |
US20170225106A1 (en) | Reusable filter and cleaning system | |
JPH0323291Y2 (ja) | ||
JPH0710008Y2 (ja) | オイルセパレータ装置 | |
JPS59160513A (ja) | 汚液のろ過方法およびその装置 |