JPH10156078A - ミシンの糸切り連動押え上げ装置 - Google Patents

ミシンの糸切り連動押え上げ装置

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JPH10156078A
JPH10156078A JP31662896A JP31662896A JPH10156078A JP H10156078 A JPH10156078 A JP H10156078A JP 31662896 A JP31662896 A JP 31662896A JP 31662896 A JP31662896 A JP 31662896A JP H10156078 A JPH10156078 A JP H10156078A
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JP
Japan
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thread
presser
lever
interlocking
presser lifting
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JP31662896A
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English (en)
Inventor
Takayuki Shiina
隆行 椎名
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Juki Corp
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Juki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 押え上げと、上糸、下糸の切断との連動動作
を可能とし、且つ、その後の押えの上げ下げ動作によっ
ても上糸、下糸の元糸が離脱することがない、サイクル
ミシンの糸切り連動押え上げ装置を提供する。 【解決手段】 押え上げペダルで、押え上げレバー41
を引き下げると、解除レバー43も押え上げレバー41
と同方向に腕部43aがストッパ534に当接するまで
回転する。このとき、押え駆動用の連結杆111との連
結部分の長孔111aにより、連結杆111は牽引され
ない。しかし、上糸、下糸切り動作用の糸切りレバー4
2の回転により、上糸切り、下糸切りが行われる。この
切断後の元糸は上糸切り、下糸切り挟みに挟持される。
次に、押え上げレバー41が更に回転すると、ころ42
4とフック43bとの係合が解け、糸切りレバー42は
元の位置に戻るが、連結杆111は牽引される。その
後、押え上げペダルを離しても、押え上げレバー41は
起動安全腕451に係止されて、ころ424とフック4
3bとの係合が回復する高さには上昇しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、押え上げに連動
して糸切りを行うミシンの糸切り連動押え上げ装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】被縫物にボタンホールなどを形成するサ
イクルミシンに適用される、従来の糸切り連動押え上げ
装置では、一工程での所望形状の縫製が完了すると、押
え上げ動作に連動して、所定の上糸切り及び下糸切りを
駆動し、上糸及び下糸を切断するようにしている。切断
後の上糸、下糸の元糸端部は、各々上糸切り、下糸切り
などに挟持される。
【0003】前記連動動作は、所定の押え上げペダルの
操作により行う。すなわち、押え上げペダルを踏み込ん
でいくと、まず、上糸及び下糸の切断動作が行われる。
その後、押え上げペダルをさらに踏み込むと、押え上げ
がなされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の技
術では以下のような問題があった。
【0005】すなわち、押えの上げ下げ動作に上糸切り
や下糸切りが連動しているため、押え上げ動作に連動し
て上糸や下糸を切断した後に、被縫物に対する位置決め
などのために押えを上げ下げ駆動すると、上糸切りや下
糸切りに各々挟持されている上糸や下糸の元糸が離脱し
てしまうというという問題である。
【0006】そこで、この発明の目的は、前記の課題を
解決し、一工程での縫製完了後の糸切り動作とこれに続
く押え上げ動作を可能とし、且つ、その後の押えの上げ
下げ動作によっても挟持されている元糸が離脱すること
がなく、しかも、操作が容易である、ミシンの糸切り連
動押え上げ装置を提供することにある。
【0007】この発明の別の目的は、さらに、挟持され
ている元糸が押えの上げ下げ動作で離脱しないようにし
ても、糸切りは、糸切り終了後に所定位置に退避して押
えなどの邪魔とならないようにすることにある。
【0008】この発明の別の目的は、さらに、挟持され
ている元糸が押えの上げ下げ動作で離脱しないようにし
ても、次に縫製を開始してから所定時間経過後には元糸
を離して、縫製の支障とならないようにすることにあ
る。
【0009】この発明の別の目的は、さらに、挟持され
ている元糸が押えの上げ下げ動作で離脱しないようにし
ても、その後の縫製作業に際しては、再び糸切り動作と
これに続く押え上げ動作を可能とすることにある。
【0010】この発明の別の目的は、一工程での縫製完
了後の糸切り動作とこれに続く押え上げ動作を可能と
し、且つ、その後の押えの上げ下げ動作によっても挟持
されている元糸が離脱することがなく、しかも、簡易な
手段で実現できる、ミシンの糸切り連動押え上げ装置を
提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの手段を、後述する発明の実施の形態における対応す
る部材や符号などもカッコ書きで付記して説明する。
【0012】(1)請求項1に記載の発明は、「一工程で
所望の形状の縫製を完了するサイクルミシンであり、被
縫物の押え(142)を上げ下げする押え上げ手段(押
え上げ装置1)と、糸を切断しその切断後の元糸を挟持
する糸切り・挟持動作を行う糸切り手段(上糸切り挟み
駆動装置2、下糸切り挟み駆動装置3)と、前記押え上
げ手段と糸切り手段とが連動するように接続される接続
手段(連動・解除装置4/連動・解除装置4´、図14
の制御系)と、前記接続手段に連結し、所定量変位可能
な操作手段(不図示の押え上げペダル)とを備え、前記
所望縫製完了後、前記操作手段の操作で前記糸切り手段
による糸切り・挟持動作と前記押え上げ手段による押え
上げ動作とが順次行われるミシンの糸切り連動押え上げ
装置において、前記接続手段は、1回目の前記操作手段
の操作による糸切り・挟持動作後に、前記押え上げ手段
と前記糸切り手段との連動を解除する連動・解除手段
(連動・解除装置4/連動・解除装置4´、図14の制
御系による、押え上げレバー41と糸切りレバー42と
の連動を解除する手段)を備え、2回目以降の前記操作
手段の操作では糸切り・挟持動作は行わず、押え上げ動
作のみ行われることを特徴とする、ミシンの糸切り連動
押え上げ装置」である。
【0013】請求項1に記載のミシンの糸切り連動押え
上げ装置によれば、単一の操作手段による1回目の操作
で、糸切り手段による糸切り・挟持動作と押え上げ手段
による押え上げ動作とを順次行い、この1回目の操作に
よる糸切り・挟持動作後は押え上げ手段と前記糸切り手
段との連動を解除するから、この解除後、2回目以降の
操作手段の操作によっては、押え上げ動作のみ行われ、
押えの上げ下げ動作によっても挟持されている元糸が離
脱することがない。
【0014】また、糸切り・挟持動作と押え上げ動作と
の連動動作も、押え上げのみの動作も、単一の操作手段
の操作のみで行えるので、操作が容易である。
【0015】従って、請求項1に記載のサイクルミシン
の糸切り連動押え上げ装置によれば、一工程での縫製完
了後の糸切り動作とこれに続く押え上げ動作を可能と
し、且つ、その後の押えの上げ下げ動作によっても挟持
されている元糸が離脱することがなく、しかも操作が容
易である、ミシンの糸切り連動押え上げ装置を提供する
ことができる。
【0016】(2)請求項1に記載の発明について、例え
ば、「前記操作手段は、初期・継続操作により所定量変
位可能であり、1回目の操作手段の操作における初期操
作(図9から図10の状態とする操作/ステップS10
2)で糸切り・挟持動作を、継続操作(図10から図1
1の状態とする操作/ステップS106)で押え上げ動
作を行うようにし、この1回目の操作手段の操作で前記
連動・解除手段による前記押え上げ手段と前記糸切り手
段との連動が解除され、2回目以降の操作手段の操作に
おける初期操作(図12から図11の状態とする操作/
ステップS110)では糸切り・挟持動作は行われず、
継続操作による押え上げ動作のみ行われることを特徴と
する、請求項1に記載のミシンの糸切り連動押え上げ装
置(請求項2)」とすることができる。
【0017】(3)請求項3に記載の発明は、「前記糸切
り手段(上糸切り挟み駆動装置2の挟み254)は、針
(52)近傍の第1の位置から針と押えとの間の第2の
位置に進退可能であり、前記縫製完了後に第2の位置へ
と進出して糸切り・挟持動作を行い、前記連動・解除手
段による連動解除後は第1の位置に後退待機しているこ
とを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のミシン
の糸切り連動押え上げ装置」である。
【0018】請求項3に記載のミシンの糸切り連動押え
上げ装置によれば、糸切り手段(挟み254)は、糸切
り終了後に所定位置に退避して押え(142)などの邪
魔とならないようにすることができる。
【0019】(4)請求項4に記載の発明は、「糸解放手
段(カム部145a、ピン255、不図示の解除腕な
ど)を備え、該糸解放手段によりミシンの縫い始めから
所定時間経過後に挟持された糸を解放することを特徴と
する、請求項1〜請求項3の何れかに記載のミシンの糸
切り連動押え上げ装置」である。
【0020】請求項4に記載のサイクルミシンの糸切り
連動押え上げ装置によれば、次の一工程の縫製を開始
後、所定時間経過後には元糸を離して、縫製の支障とな
らないようにすることができる。
【0021】(5)請求項5に記載の発明は、「前記連動
・解除手段による連動解除後であって、ミシン起動操作
から縫製完了までに前記押え上げ手段と前記糸切り手段
との連動を回復する連動回復手段(不図示の起動ペダ
ル、起動安全腕451、ころ453、解除板416、図
14の制御系など)を備えていることを特徴とする、請
求項1〜請求項4の何れかに記載のミシンの糸切り連動
押え上げ装置」である。
【0022】請求項5に記載のサイクルミシンの糸切り
連動押え上げ装置によれば、連動・解除手段による連動
解除後であって、ミシンの起動操作から所望の形状の縫
製完了までに押え上げ手段と糸切り手段との連動を回復
するから、一度前記連動解除がなされても、その後の縫
製作業に際しては再び糸切り動作とこれに続く押え上げ
動作を特別の操作を行うことなく可能とできる。
【0023】(6)前記の各発明は、例えば、「前記接続
手段は、前記押え上げ手段を駆動する押え上げレバー
(41、48)と、前記押え上げレバーと糸切り手段と
が連動するように連結される糸切りレバー(42)と、
前記押え上げ手段と前記押え上げレバーとの間に介在さ
せ、糸切り・挟持動作後に押え上げ手段が始動するよう
に、少なくとも糸切り・挟持動作終了後まで押え上げレ
バーの駆動力を押え上げ手段に伝達しない不作用領域
(長孔111a)を有する伝達機構(作動杆111な
ど)とを備えることを特徴とする、請求項1〜請求項5
の何れかに記載のミシンの糸切り連動押え上げ装置(請
求項6)」とすることができる。
【0024】(7)請求項6に記載の発明は、例えば、
「前記連動・解除手段は、前記押え上げレバー又は糸切
りレバーの何れか一方に設けられる係合部材(ころ42
4)と、該両レバーの他方に設けられ、前記係合部材を
係止して前記押え上げレバーと糸切りレバーとを連動さ
せる係止部材(解除レバー43)と、前記押え上げレバ
ーの駆動操作により係止部材に当接して前記係止を解除
して前記押え上げレバーと前記糸切りレバーとの連動を
解除する当接部材(ストッパ434)とを有することを
特徴とする、請求項6に記載のミシンの糸切り連動押え
上げ装置(請求項7)」とすることができる。
【0025】(8)請求項8に記載の発明は、「一工程で
所望の形状の縫製を完了するサイクルミシンであり、被
縫物の押え(142)を上げ下げする押え上げ手段(押
え上げ装置1)と、糸を切断しその切断後の元糸を挟持
する糸切り・挟持動作を行う糸切り手段(上糸切り挟み
駆動装置2、下糸切り挟み駆動装置3)と、前記押え上
げ手段を駆動する押え上げレバー(41、48)と、前
記押え上げレバーと糸切り手段とが連動するように連結
される糸切りレバー(42)と、前記押え上げ手段と前
記押え上げレバーとの間に介在させ、糸切り・挟持動作
後に押え上げ手段が始動するように、少なくとも糸切り
・挟持動作終了後まで押え上げレバーの駆動力を押え上
げ手段に伝達しない不作用領域(長孔111a)を有す
る伝達機構(作動杆111など)とを備え、前記所望縫
製完了後、前記押え上げレバーの動作で前記糸切り手段
による糸切り・挟持動作と前記押え上げ手段による押え
上げ動作とが順次行われるミシンの糸切り連動押え上げ
装置において、前記押え上げレバーが、糸切りレバーを
介した糸切り手段による糸切り・挟持動作と押え上げ手
段による押え上げ動作とを連続的に行い、この糸切り・
挟持動作後は前記押え上げレバーと前記糸切り手段との
連動を解除する連動・解除手段(連動・解除装置4の押
え上げレバー41と糸切りレバー42との連動を解除す
る解除レバー43、ころ424、ストッパ434)を備
えていることを特徴とする、ミシンの糸切り連動押え上
げ装置」である。
【0026】請求項8に記載のミシンの糸切り連動押え
上げ装置によれば、押え上げレバーが、糸切りレバーを
介した糸切り手段による糸切り・挟持動作と押え上げ手
段による押え上げ動作とを連続的に行い、この糸切り・
挟持動作後は押え上げレバーと糸切り手段との連動を解
除するから、この解除後は、押え上げ動作のみ行われ、
押えの上げ下げ動作によっても挟持されている元糸が離
脱することがない。
【0027】また、押え上げレバーと糸切りレバーと
を、連動させたり解除させたりするだけの簡易な手段に
より前記元糸の離脱防止が図られる。
【0028】従って、請求項8に記載のミシンの糸切り
連動押え上げ装置によれば、一工程での縫製完了後の糸
切り動作とこれに続く押え上げ動作を可能とし、且つ、
その後の押えの上げ下げ動作によっても挟持されている
元糸が離脱することがなく、しかも簡易な手段で実現で
きる、ミシンの糸切り連動押え上げ装置を提供すること
ができる。
【0029】(9)請求項8に記載の発明は、例えば、
「前記連動・解除手段は、前記押え上げレバー又は糸切
りレバーの何れか一方に設けられる係合部材(ころ42
4)と、該両レバーの他方に設けられ、前記係合部材を
係止して前記押え上げレバーと糸切りレバーとを連動さ
せる係止部材(解除レバー43)と、前記押え上げレバ
ーの駆動動作により係止部材に当接して前記係止を解除
して前記押え上げレバーと前記糸切りレバーとの連動を
解除する当接部材(ストッパ434)とを有することを
特徴とする、請求項8に記載のミシンの糸切り連動押え
上げ装置(請求項9)」とすることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
〔発明の実施の形態1〕まず、構成について説明する。
【0031】この発明の実施の形態1にかかるサイクル
ミシンの糸切り連動押え上げ装置は、例えば、ボタンホ
ールを縫製するサイクルミシンに設けられている。この
糸切り連動押え上げ装置は、押えを上げ下げ駆動する押
え上げ装置1と、上糸を切断する上糸切り挟み駆動装置
2と、下糸を切断する下糸切り挟み駆動装置3と、上糸
切り挟み及び下糸切り挟みの駆動を押え上げの駆動と連
動させたり解除したりする連動・解除装置4とを備えて
いる。
【0032】まず、押え上げ装置1について説明する。
【0033】図1に示すように、押え上げ装置1は、連
結杆111を備えている。この連結杆111の一端部
は、連動・解除装置4側に連結され(後述)、他端部
は、レバー112の一端側にE形止め輪113で互いに
回動可能に止められている。レバー112はその中央部
分で段ねじ114によりミシンフレーム(図示省略)回
動可能に取り付けられている。レバー112の他端部に
はリンク115の一端部が互いに回動可能にE形止め輪
116で止められている。
【0034】押え棒121の軸中央部分には押え棒抱き
122がねじ123で抱き締め固定されている。この押
え棒抱き122には、前記リンク115の他端部が段ね
じ124で互いに回動可能に取り付けられている。押え
棒121の先端部分には押えローラー取付台131がね
じ132により固定されている。押えローラー取付台1
31にはピン133が取り付けられている。また、押え
ローラ取付け台131にはスリーブ134、ころ135
がピン136により取り付けられている。
【0035】送り腕141の先端部分の片側には押え1
42が段ねじ143により回動可能に固定され、反対側
には上糸切り挟み作動板144、上糸切り挟み作動カム
145がねじ146により取り付けられている。この上
糸切り挟み作動カム145からはカム部145aが張り
出している。送り腕141の先端部分の上面にはV溝1
41aが形成されていて、このV溝141aには前記こ
ろ135が係合している。また、上糸切り挟み作動板1
44のフック状部144aにはスリーブ134が係合し
ている。
【0036】送り腕141の基端部には連結板151が
ねじ152で固定されている。この連結板151と送り
連結台153とは段ねじ154により互いに回動可能に
連結されている。この連結部分が送り腕141の回動中
心となる。送り連結台153はミシンの所定位置に保持
される。また、図示しない弾性部材により、送り腕14
1は、その先端部分の押え142が被縫物を押圧する方
向に付勢されている。
【0037】次に、図2に示す、上糸切り挟み駆動装置
2について説明する。
【0038】上糸切り土台211はミシンフレーム(図
示省略)に固定されている。上糸切り土台211には、
作動リンク212、213の各々の一端部が、それぞれ
段ねじ214、215で回動可能に取り付けられてい
る。また、作動リンク212、213の各々の他端部に
は上糸切り作動板216が段ねじ217、218により
回動可能に取り付けられている。
【0039】上糸切り作動台216の下面には戻しばね
221が取り付けられ、また、ばね掛けピン222が取
付けられている。前記上糸切り土台211にはボール受
け223がねじ224により固定されている。上糸切り
作動台216は上糸切り土台211とボール受け223
との間に配置され、上糸切り作動台216の下面とボー
ル受け223との間にはボール225、225が介装さ
れて上糸切り作動台216を下支えし、上糸切り作動台
216の動きを円滑にしている。
【0040】上糸切り作動台216には段ねじ231に
より角駒232が取り付けられている。上糸切り作動板
233には長孔234が形成され、角駒232はこの長
孔234に係合して摺動可能である。このとき、上糸切
り作動台216の連結片216aが、上糸切り作動板2
33の挿入部233aに入り込むようになっている。連
結リンク235の一端部は連結リンク戻しばね236を
介装して段ねじ237により上糸切り作動台216に回
動可能に取り付けられている。連結リンク戻しばね23
6は、その一端が上糸切り作業台216に固定され、他
端を連結リンク235の一側面に当接していて、段ねじ
237を回動中心に連結リンク235を図2において時
計方向に付勢している。連結リンク235の他端部は段
ねじ238により上糸切り作動板233に相対回転可能
に取付けられている。
【0041】上糸切り作動板233には段ねじ241に
より上糸切り挟み取付け板242の基端部が回動可能に
取り付けられている。戻しばね221は、その一端が前
記上糸切り作動台216に遊嵌しており、他端が上糸切
り作動台216の下面に固定されるばね掛けピン222
を介して上糸切り挟み取付け板242に当接し、この上
糸切り挟み取付け板242を付勢している。また、上糸
切り挟み取付け板242にはストッパ243が、ねじ2
44により取り付けられており、このストッパ243は
前記戻しばね221の付勢作用により連結片216aに
圧接されている。
【0042】上糸切り挟み取付け板242の尾端部には
上糸切り挟み取付け板251がねじ252で固定されて
いる。この上糸切り挟み取付け板251にはねじ253
により上糸切り挟み254が取り付けられている。この
上糸切り挟み254を開閉する作動ピン255は、前記
上糸切り挟み作動板144の係合爪144b(図1参
照)に係合することにより閉じて、糸切り、糸の挟持を
行う。上糸切り挟み取付け板242の最尾端部には、ピ
ン133(図1参照)に係合する二又係合部256が形
成されている。
【0043】図3は、押え上げ装置1と上糸切り挟み駆
動装置2とを組み付けた状態の針元部分の斜視図であ
る。同図において、符号51は針棒、符号52は針であ
る。
【0044】下糸切り挟み駆動装置3について説明す
る。
【0045】図4に示すように、ミシンフレーム(図示
省略)に回動可能に軸支されている回動軸(図示省略)
には下糸切りレバー311の基端側が固定されている。
この下糸切りレバー311にはカム溝311aが形成さ
れ、また、レバー311の所定角度以上の回転を係止す
るストッパ312が取付けられている。下糸切りレバー
311の尾端側にはピン313、ナット314が取り付
けられている。
【0046】レバー321はその中間部分で段ねじ32
2によりミシンフレーム(図示省略)に回動可能に取り
付けられている。レバー321の一端にはU字形の係合
部321aが形成され、この係合部321aはピン31
3と係合している。レバー321の他端側には偏心ピン
323によりリンク324の一端部が回動可能に連結さ
れている。なお、ストッパ315はミシンフレーム(図
示省略)に取り付けられて、レバー321の所定角度以
上の回転を係止する。
【0047】針板台325はねじ326によりミシンベ
ッド(図示省略)の上面側に固定されている。針板台3
25には針板327がねじ328により固定されてい
る。針板台325には固定メス331も板ばね332を
介装してねじ333により固定されている。
【0048】また、針板台325には三角型のリンク3
34が段ねじ335により回動可能に取付けられてい
る。前記リンク324の他端部には段ねじ336により
リンク334が回動可能に取り付けられ、リンク324
の動きによりリンク334は段ねじ335を中心に回動
する。
【0049】リンク341は、その中央部分で段ねじ3
42により回動可能に取り付けられている。リンク34
1の一方側には下糸手繰り腕343がねじ344により
固定され、また、リンク341及び下糸手繰り腕343
と、リンク345の一端部とが、段ねじ346により回
動可能に取り付けられている。リンク341の他端部に
はガイド板351を介装して動メス352がねじ353
により固定されている。前記リンク345の他端部は段
ねじ354によりリンク334と回動可能に連結されて
いる。リンク334が段ねじ335を中心に回動する
と、リンク334を介しリンク341も段ねじ342を
中心に回動する。
【0050】図5は、下糸切り挟み駆動装置3の針板台
325部分の組み付けた状態を示すものである。
【0051】また、図示しないが、下糸切り挟み駆動装
置3は、所定の機構で移動する腕状の部材である解除腕
を備え、この解除腕の一端側は、この解除腕の前記移動
により板ばね332に当接可能である。この解除腕は板
ばね332へ当接の有無により板ばね332の固定メス
331への付勢を大きく、あるいは小さくすることがで
きる。この解除腕は図示しない布送り台に連結されてい
る(この解除腕のより詳細な機構については、特開平6
−17682号公報参照)。
【0052】連動・解除装置4について説明する。
【0053】押え上げレバー41、糸切りレバー42
は、何れもその基端部が、ミシンフレーム(図示省略)
に軸支されている軸411に回動可能に支持されてい
る。
【0054】押え上げレバー41の先端部にはばね掛け
412が取り付けられている。ばね413は一端側がミ
シンフレーム(図示省略)に固定されているばね掛け4
15に掛けられ、他端側がばね掛け412に掛けられて
いて、押え上げレバー41の先端部を上方に付勢してい
る。また、押え上げレバー41の先端部にはチェーン4
14の一端側が連結されている。このチェーンの他端側
はミシンの足元に設けられた足踏みペダルである押え上
げペダルに連結されている(何れも図示省略)。
【0055】押え上げレバー41の中央部で糸切りレバ
ー42側の側部には解除レバー43が段ねじ431によ
り回動可能に取り付けられている。また、押え上げレバ
ー41の中央部には、ばね掛け432が取り付けられ、
解除レバー43の基端側とばね掛け432との間には、
ばね433が掛け渡されていて、解除レバー43の基端
側を押え上げレバー41側に付勢する。解除レバー43
には係止腕43aとL字形フック43bが形成されてい
る。また、押え上げレバー41には、解除板416がね
じ417により固定されている。
【0056】押え上げレバー41の中央部には押え上げ
リンク441の一端側が段ねじ442により回動可能に
取り付けられている。この押え上げリンク441の他端
側はレバー443の先端部と段ねじ444により回動可
能に連結されている。レバー443の基端部は、レバー
445の基端部から延出している軸445aにねじ44
4で抱き締め固定されている。軸445aは、ミシンフ
レーム(図示省略)に回動可能に軸支されている。
【0057】前記した連結杆111の、前記レバー11
2(何れも図1参照)への連結側とは反対側の端部には
長孔111aが形成され、段ねじ446はこの長孔11
1aに挿通されてレバー445の先端部にねじ止めされ
ており、段ねじ446はレバー445の回転に際して長
孔111aを摺動移動する。
【0058】起動安全腕451はミシンフレーム(図示
省略)に回動可能に軸支されている軸(図示省略)に基
端部で抱き締め固定されている。この起動安全腕451
の尾端側には段ねじ452でころ453が取り付けら
れ、また、ロッド454の一端側が段ねじ455により
回動可能に軸支されている。起動安全腕451は図示し
ないばねにより、ころ453と解除板416とが係合す
る方向(図6において左方向)に、常には付勢されてい
る。ロッド454は所定の遮断装置(図示省略)を介し
て図示しない起動ペダルに連結されている。
【0059】起動ペダルを踏むことにより遮断装置を介
してロッド454を図示しないばねに抗して牽引するこ
とにより、起動安全腕451を回動して、ころ453と
解除板416との係合を解除する。縫製作業が終了する
と遮断装置を介してロッド454は図示しないばねの付
勢力により押し出され、ころ453が解除板416と係
合して押え上げレバー41を所定量押し上げる。糸切り
レバー42の先端部にはばね掛け421が取り付けら
れ、ばね422は前記ばね掛け415とばね掛け421
との間に介装されている。これにより、糸切りレバー4
2の先端部は上方に付勢されている。
【0060】糸切りレバー42の押え上げレバー41側
の側部には、段ねじ423によりころ424が取り付け
られている。前記解除レバー43が回動することによ
り、ころ424にはフック43bが係合可能である。ま
た、ミシンフレーム(図示省略)にはストッパ434が
取り付けられていて、解除レバー43が回動することに
より、解除レバー43の腕部43aはストッパ434に
当接可能である。
【0061】糸切りレバー42の、押え上げレバー41
側とは反対側の側部には、段ねじ425によりころ42
6が取り付けられている。当該ころ426には前記下糸
切りレバー311のカム溝311a(何れも図4参照)
に係合している。
【0062】また、糸切りレバー42の、押え上げレバ
ー41側とは反対側の側部には、ころ取付け板461が
ねじ462により固定されている。ころ取付け板461
の状部には段ねじ463により、ころ464が取り付け
られている。上糸切りレバー471はミシンフレーム
(図示省略)に固定された軸472に回動可能に挿通支
持されている。上糸切りレバー471にはカム溝471
aが形成されていて、このカム溝471aには、ころ4
64が係合している。
【0063】上糸切りレバー471の下端部には取付板
473がねじ474により固定され、取付け板473に
は段ねじ475によりリンク476の一端部が回動可能
に取り付けられている。リンク476の他端部には段ね
じ477により、前記上糸切り作動台216(図2参
照)に回動可能に取り付けられている。
【0064】次に、作用について説明する。
【0065】図1に示すように、押え上げ装置1は、連
結杆111を牽引することで、押え棒121を引き上
げ、前記の図示しない弾性部材の付勢力に抗して押え1
42が押え上げされる。また、連結杆111の牽引をや
めると、前記弾性部材の付勢力により押え142が下が
る。このとき押え棒121も降下する。
【0066】図7、図8に示すように、上糸切り挟み駆
動装置2は、上糸切りレバー471が矢示a方向に回転
すると(このときの上糸切りレバー471のカム溝47
1aに対する、ころ464の位置は、図8に示す符号4
64aである)、リンク476は矢示b方向に押し出さ
れ、上糸切り作動板216、作動リンク212、作動リ
ンク213及び上糸切り土台211による4節運動によ
り、挟み254は矢示cのように移動し、作動ピン25
5と係合爪144bとが当接するので、挟み254が閉
じて上糸を切断し、切断後の元糸端部を挟持する。
【0067】上糸切りレバー471が矢示d方向に回転
すると(このときの上糸切りレバー471のカム溝47
1aに対する、ころ464の位置は、図8に示す符号4
64bである)、リンク476が矢示e方向に移動し、
上糸切り作動板216、作動リンク212、作動リンク
213及び上糸切り土台211による4節リンクを牽引
して挟み254は元の待機位置に戻る。
【0068】切断後の上糸の元糸端部の解放は、ミシン
の起動後、送り腕141による被縫物の所定の送り動作
により、送り腕141に取り付けられている上糸切り挟
み作動カム145のカム部145aがピン255と当接
して挟み254を開くことにより行われる。
【0069】図4、図5に示すように、下糸切り挟み駆
動装置3は、下糸切りレバー311が回転すると、リン
ク341が回転し、まず、下糸手繰り腕343で下糸を
手繰り、さらにリンク341が回転すると、動メス35
2が固定メス331と交叉し、下糸を切断する。切断後
の元糸は板ばね332と固定メス331とで挟持され、
保持される。
【0070】この元糸の解放は、ミシンの起動後、図示
しない前記布送り台による被縫物の送り動作に連動し
て、図示しない前記解除腕を動作することにより、この
解除腕の一端側の板ばね332への当接を解除すること
で、板ばね332の固定メス331への付勢を小さくす
ることにより行う。
【0071】次に、連動・解除装置4の動作について説
明する。
【0072】所定の縫製の終了後、起動安全腕451の
ころ453が解除板416に係合していて(図6)、押
え上げレバー41は所定高さにあり、フック43bと、
ころ424とは係合した状態にある(図9)。
【0073】そして、押え上げペダル(図示省略)を踏
むと、押え上げレバー41が下降し始め、ころ423と
フック43bとが係合し、その後は、腕部43aがスト
ッパ434に当接するまで(図10に示す状態)、糸切
りレバー42は押え上げレバー41に連動して回転す
る。
【0074】この糸切りレバー42の下降により、図8
に示すように、ころ464が上糸切りレバー471のカ
ム溝471a内を摺動移動する。そして、挟み454が
針52と押え142との間に進出し(図3参照)、ころ
464が図8における符号464aに位置したときに、
前記のように上糸切り挟み駆動装置2の駆動により上糸
切りがなされ、元糸は挟み254に挟持される。
【0075】同様に、ころ426の位置が下降して、こ
ろ426と係合するカム溝311aが形成されているレ
バー311が回転し、前記のとおり下糸切りがなされ、
元糸は固定メス331と板ばね332との間に挟持され
る。
【0076】このとき、レバー445が回転するが、レ
バー445と連結杆111との連結部分は長孔111a
になっているため(図6参照)、連結杆111は牽引さ
れない。したがって、かかる範囲における押え上げレバ
ー41の回動によっても、押え142が押え上げされる
ことはない。
【0077】糸切りレバー42が下降し腕部43aがス
トッパ434に当接した後は(図10)、押え上げレバ
ー41のさらなる下降により、ころ424とフック43
bとの係合がはずれて糸切りレバー42は、ばね422
の付勢力により上昇する(図11)。糸切りレバー42
が元に戻ることにより、ころ464もカム溝471a内
を符号464bの位置(図8参照)に戻るから、挟み4
54も針52と押え142との間から離れた位置(元の
待機位置)に戻る。
【0078】下糸切り挟み駆動装置3においても同様
に、ガイド板351、メス352、下糸手繰り腕343
も糸切り動作前の位置に戻る(図4、図5参照)。
【0079】上記のように、押え上げレバー41と、糸
切りレバー42の連動は解除される。この解除のタイミ
ングは、糸切りが行われた後であればよい。しかし、こ
の発明の実施の形態1の場合、ころ464とカム溝47
1との係合状態が糸切り位置(図8の符号464aに、
ころ464が位置するとき)を過ぎると、挟み254が
後退してしまうから、かかる位置を過ぎてから前記連動
解除が行われると、挟み454が一度迫り出してから後
退することになる。従って、押え142が針52に近づ
いてから連動が解除されると、挟み454が針52に衝
突してしまう。そこで、上糸、下糸の切断後に即、連動
が解除されるようにするのが望ましい。
【0080】さらに、押え上げレバー41が下降する
と、長孔111aに段ねじ446が係合し(図6参
照)、連結杆111が牽引されて押え上げ装置1により
押え上げがなされる。
【0081】そして、押え上げペダル(図示省略)を離
すと、押え上げレバー41は、ばね413により上昇す
るが、起動安全腕451のころ453が、解除板416
と係合するために、元の位置から所定量下降した位置に
戻る。つまり、糸切りレバー41は、元の位置に戻って
いるのに対して、押え上げレバー42は元の位置から所
定量下降した位置にしか戻ることができないから、フッ
ク43bと、ころ424は係合することがない(図12
に示す状態に戻る)。従って、この後何度押え上げを行
っても、上糸、下糸の糸切り動作は行われない。
【0082】しかし、起動ペダル(図示省略)を踏めば
(ミシンの再起動)、図示しない遮断装置により起動安
全腕451が牽引され、ころ453と解除板416との
係合は解除され、押え上げレバー41は元の位置まで上
昇して、再度フック43bと、ころ424とは係合す
る。これにより、押え上げ動作と、上糸、下糸の糸切り
動作とは連動して行うことが可能となる。
【0083】上記発明の実施の形態1においては、押え
上げレバー42に押え上げペダルを直接連結して動作さ
せるようにしたが、押え上げレバー42をソレノイドに
よる駆動とし、押え上げペダルが、そのソレノイドを駆
動するようにしてもよい。
【0084】また、ソレノイドにより押え上げレバー4
2を駆動するようにし、ミシン停止後の糸切り・挟持・
押え上げ迄を一気に行わせるように制御してもよい。他
の構成を同様とすれば、その後は、押え上げペダル等に
よりソレノイドを駆動して押え142のみ動作可能とす
ることができる。
【0085】〔発明の実施の形態2〕この発明の実施の
形態2にかかるサイクルミシンの糸切り連動押え上げ装
置は、押え上げ装置1、上糸切り挟み駆動装置2及び下
糸切り挟み駆動装置3については、前記発明の実施の形
態1と同様であるため、詳細な説明は省略する。発明の
実施の形態2が、発明の実施の形態1と相違する点は、
連動・解除装置にある。図12は、この発明の実施の形
態2の連動・解除装置4´の機構を示すものである。同
図において図6を参照して説明した連動・解除装置4と
同一符号の部材は、発明の実施の形態1と同様の部材で
あるため、詳細な説明は省略する。
【0086】連動・解除装置4´連動・解除装置4と構
成上相違する点は、まず、解除レバー43、起動安全腕
451などが設けられていない点にある。
【0087】すなわち、前記押え上げレバー41に代え
て、押え上げレバー48を設けているが、この押え上げ
レバー48には前記解除レバー43が設けられていな
い。また、起動安全腕451を設けていないので、前記
解除板416も設けられていない。解除レバー43が設
けられていないので、糸切りレバー42には、ころ42
4も設けられていない。代わりに、糸切りレバー42の
先端部にはチェーン427が連結されている。このチェ
ーン427は所定のアクチュエータ(図12において不
図示、後述)に連結されている。また、チェーン414
には押え上げペダルに代えて所定のアクチュエータ(図
12において不図示、後述)に連結されている。
【0088】図13は、この発明の実施の形態2にかか
る制御系のブロック図である。
【0089】同図に示すように、CPU481、ROM
482、RAM483、ソレノイドドライバ484、4
86が、バス等488で接続されている。ROM482
には各種制御プログラムなどが格納されている。ソレノ
イドドライバ484、486には、各々ソレノイド48
5、487が接続され、これらソレノイドを駆動する。
【0090】ソレノイド485は前記チェーン414に
接続されている前記アクチュエータの一例を示すもので
あり、ソレノイド487は前記チェーン427に接続さ
れている前記アクチュエータの一例を示すものである。
なお、バス488にはミシンの各部に設けられている各
種アクチュエータ、センサなども接続されているが、便
宜上、図示、説明を省略する。
【0091】次に、作用に付いて、図15のフローチャ
ート、図16のタイミングチャートにより説明する。
【0092】まず、所望の形状を縫製してミシンが停止
する(ステップS1)。その後、押え上げペダルを踏み
込み(初期操作)、所定の制御信号が出力されると(ス
テップS2)、ソレノイド487の0Nにより上下糸切
り挟み駆動装置2、3(糸切り手段)が駆動され、糸切
り・挟持動作が行われる(ステップS3)。その後、ソ
レノイド487のOFFにより、上下糸切り挟み駆動装
置2、3が糸を挟持した状態で元の位置へと復帰する
(ステップS4)。
【0093】ステップS4の動作終了にともなって所定
の制御信号が出力されると、(RAM483内で所定の
フラグを「0」から「1」に切り換えるなどにより)上
下糸切り挟み駆動装置2、3の作動を可能とする状態か
ら作動を不能とする状態へと制御が切り換えられる(ス
テップS5)。続いて、ソレノイド485の0Nにより
押え上げ装置1が駆動されて押え142が上昇する(ス
テップS6)。押え上げペダルの踏み込みを中止して元
位置に復帰させる(ステップS7)と、ソレノイド48
5がOFFされて押え142が下降される(ステップS
8)。
【0094】押え上げペダルが再び踏み込まれ(ステッ
プS9)、所定の制御信号が出力されても、ソレノイド
487は不動状態となっているため、糸切り・挟持動作
を無視して(ステップS10)、ソレノイド485が0
Nされて押え上げ装置1の駆動により押え142が上昇
する(ステップS6)。その後は、前記したステップS
6、ステップS7により押え142は下降する。
【0095】ステップS9で押え上げペダルが踏み込ま
れずにミシン起動ペダルが踏み込まれて(ステップS1
1)、所定の制御信号が出力されると、その信号に基づ
いて(所定のフラグを「1」から「0」に切り換えるな
どにより)上下糸切り挟み駆動装置2、3の作動が不能
状態から可能状態へと制御が切り換えられ(ステップS
12)、縫製が開始される(ステップS13)。
【0096】これにより、ミシンが停止して押え上げペ
ダルが踏み込まれると、再びソレノイド487が0Nさ
れて、糸切り・挟持動作を行うこととなる。
【0097】〔発明の実施の形態3〕この発明の実施の
形態3にかかるサイクルミシンの糸切り連動押え上げ装
置は、押え上げ装置1、上糸切り挟み駆動装置2及び下
糸切り挟み駆動装置3については、前記発明の実施の形
態2と同様であるため、詳細な説明は省略する。連動・
解除装置4´について前記発明の実施の形態2と相違す
るのは、ROM482に記憶されている制御プログラム
にあり、この制御プログラムの違いにより制御手順が異
なっている。すなわち、この発明の実施の形態3では、
操作手段を初期・継続操作可能としている。機構などに
ついては前記発明の実施の形態2の連動・解除装置4´
と同様であり、この点についても詳細な説明は省略す
る。
【0098】以下では、操作手段としての前記押え上げ
ペダルを初期・継続操作可能としたものについての作用
を図17に示すフローチャートにより説明する。
【0099】まず、所望の形状を縫製してミシンが停止
する(ステップS101)。その後、押え上げペダルを
軽く踏み込み(初期操作)、所定の制御信号が出力され
ると(ステップS102)、ソレノイド487の0Nに
より上下糸切り挟み駆動装置2、3が駆動されて、糸切
り・挟持動作が行われる(ステップS103)。その
後、ソレノイド487のOFFにより上下糸切り挟み駆
動装置2、3が糸を挟持した状態で元の位置へと復帰し
て(ステップS104)、所定の制御信号が出力される
と、(RAM483内で所定のフラグを「0」から
「1」に切り換えるなどにより)糸切り手段の作動を可
能とする状態から不能とする状態へと制御が切り換えら
れる(ステップS105)。
【0100】さらに、押え上げペダルを踏み込み(継続
操作)、所定の制御信号が出力されると(ステップS1
06)、ソレノイド485が0Nされて押え上げ装置1
の駆動により押え142が上昇する(ステップS10
7)。押え上げペダルの踏み込みを中止して元位置に復
帰させると(ステップS108)、ソレノイド485が
OFFされて押え142が下降される(ステップS10
9)。
【0101】ここで、押え上げペダルが再び軽く踏み込
まれても(初期操作〔ステップS110〕)、ソレノイ
ド487は不動状態となっているために、糸切り・挟持
動作を無視する(ステップS111)。
【0102】前記ステップS110において、押え上げ
ペダルが踏み込まれずに起動ペダルが踏み込まれ(ステ
ップS112)、所定の制御信号が出力されると、その
信号に基づいて、上下糸切り挟み駆動装置2、3の作動
が不能状態から可能状態へと制御が切り換えられ(ステ
ップS113)、縫製が開始される(ステップS11
4)。
【0103】これにより、ミシンが停止して、押え上げ
ペダルが踏み込まれると、再びソレノイド487が0N
されて、糸切り・挟持動作を行うこととなる。
【0104】なお、いうまでもなく、前記発明の実施の
形態1、2は、この発明を限定するものではない。一例
を挙げると、前記ソレノイド485、487に代えて、
エアシリンダなどの各種のアクチュエータを用いること
ができる。
【0105】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、一工程
での縫製完了後の糸切り動作とこれに続く押え上げ動作
を可能とし、且つ、その後の押えの上げ下げ動作によっ
ても挟持されている元糸が離脱することがなく、しか
も、操作が簡易である、サイクルミシンの糸切り連動押
え上げ装置を提供することができる。
【0106】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明と同様の効果を奏することができる。
【0107】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
又は請求項2に記載の発明と同様の効果を奏するほか、
糸切りは、糸切り終了後に所定位置に退避して押えなど
の邪魔とならないようにすることができる。
【0108】請求項4に記載の発明によれば、請求項1
〜請求項3の何れかに記載の発明と同様の効果を奏する
ほか、次の一工程の縫製を開始後、所定時間経過後には
元糸を離して、縫製の支障とならないようにすることが
できる。
【0109】請求項5に記載の発明によれば、請求項1
〜請求項4の何れかに記載の発明と同様の効果を奏する
ほか、一度前記連動解除がなされても、その後の縫製作
業に際しては再び糸切り動作とこれに続く押え上げ動作
を可能とできる。
【0110】請求項6に記載の発明によれば、請求項1
〜請求項5の何れかにに記載の発明と同様の効果を奏す
ることができる。
【0111】請求項7に記載の発明によれば、請求項6
のに記載の発明と同様の効果を奏することができる。
【0112】請求項8に記載の発明によれば、一工程で
の縫製完了後の糸切り動作とこれに続く押え上げ動作を
可能とし、且つ、その後の押えの上げ下げ動作によって
も挟持されている元糸が離脱することがなく、しかも、
簡易な構成で実現できる、サイクルミシンの糸切り連動
押え上げ装置を提供することができる。
【0113】請求項9に記載の発明によれば、請求項8
のに記載の発明と同様の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1、2、3にかかる糸切
り連動押え上げ装置に用いられる押え上げ装置の分解斜
視図。
【図2】この発明の実施の形態1、2、3にかかる糸切
り連動押え上げ装置に用いられる上糸切り挟み駆動装置
の分解斜視図。
【図3】この発明の実施の形態1、2、3にかかる糸切
り連動押え上げ装置に用いられる押え上げ装置及び上糸
切り挟み駆動装置の針元部分の斜視図。
【図4】この発明の実施の形態1、2、3にかかる糸切
り連動押え上げ装置に用いられる下糸切り挟み駆動装置
の分解斜視図。
【図5】この発明の実施の形態1、2、3にかかる糸切
り連動押え上げ装置に用いられる下糸切り挟み駆動装置
の針板部分の斜視図。
【図6】この発明の実施の形態1にかかる糸切り連動押
え上げ装置に用いられる連動・解除装置の分解斜視図。
【図7】この発明の実施の形態1、2、3にかかる糸切
り連動押え上げ装置に用いられる上糸切り挟み駆動装置
の組図。
【図8】この発明の実施の形態1、2、3にかかる糸切
り連動押え上げ装置に用いられる上糸切り挟み駆動装置
の組図。
【図9】この発明の実施の形態1にかかる糸切り連動押
え上げ装置の作用を説明する図。
【図10】この発明の実施の形態1にかかる糸切り連動
押え上げ装置の作用を説明する図。
【図11】この発明の実施の形態1にかかる糸切り連動
押え上げ装置の作用を説明する図。
【図12】この発明の実施の形態1にかかる糸切り連動
押え上げ装置の作用を説明する図。
【図13】この発明の実施の形態2、3にかかる糸切り
連動押え上げ装置に用いられる連動・解除装置の分解斜
視図。
【図14】この発明の実施の形態2、3にかかる糸切り
連動押え上げ装置に用いられる制御系のブロック図。
【図15】この発明の実施の形態2にかかる糸切り連動
押え上げ装置の作用を説明するフローチャート。
【図16】この発明の実施の形態2にかかる糸切り連動
押え上げ装置の作用を説明するタイミングチャート。
【図17】この発明の実施の形態3にかかる糸切り連動
押え上げ装置の作用を説明するフローチャート。
【符号の説明】
1 押え上げ装置 111 作動杆 111a 長孔 142 押え 145a カム部 2 上糸切り挟み駆動装置 254 上糸切り挟み 255 ピン 3 下糸切り挟み駆動装置 352 可動メス 331 固定メス 4 連動・解除装置 4´ 連動・解除装置 41 押え上げレバー 416 解除板 42 上糸切りレバー 43 解除レバー 43a 腕部 43b フック 434 ストッパ 451 起動安全腕 453 ころ 48 押え上げレバー 481 CPU 482 ROM 483 RAM 485 ソレノイド 487 ソレノイド 52 針

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一工程で所望の形状の縫製を完了するサイ
    クルミシンであり、 被縫物の押えを上げ下げする押え上げ手段と、 糸を切断しその切断後の元糸を挟持する糸切り・挟持動
    作を行う糸切り手段と、 前記押え上げ手段と糸切り手段とが連動するように接続
    される接続手段と、 前記接続手段に連結し、所定量変位可能な操作手段とを
    備え、 前記所望縫製完了後、前記操作手段の操作で前記糸切り
    手段による糸切り・挟持動作と前記押え上げ手段による
    押え上げ動作とが順次行われるミシンの糸切り連動押え
    上げ装置において、 前記接続手段は、 1回目の前記操作手段の操作による糸切り・挟持動作後
    に、前記押え上げ手段と前記糸切り手段との連動を解除
    する連動・解除手段を備え、 2回目以降の前記操作手段の操作では糸切り・挟持動作
    は行わず、押え上げ動作のみ行われることを特徴とす
    る、ミシンの糸切り連動押え上げ装置。
  2. 【請求項2】前記操作手段は、 初期・継続操作により所定量変位可能であり、 1回目の操作手段の操作における初期操作で糸切り・挟
    持動作を、継続操作で押え上げ動作を行うようにし、 この1回目の操作手段の操作で前記連動・解除手段によ
    る前記押え上げ手段と前記糸切り手段との連動が解除さ
    れ、 2回目以降の操作手段の操作における初期操作では糸切
    り・挟持動作は行われず、継続操作による押え上げ動作
    のみ行われることを特徴とする、請求項1に記載のミシ
    ンの糸切り連動押え上げ装置。
  3. 【請求項3】前記糸切り手段は、 針近傍の第1の位置から針と押えとの間の第2の位置に
    進退可能であり、前記縫製完了後に第2の位置へと進出
    して糸切り・挟持動作を行い、前記連動・解除手段によ
    る連動解除後は第1の位置に後退待機していることを特
    徴とする、請求項1又は請求項2に記載のミシンの糸切
    り連動押え上げ装置。
  4. 【請求項4】糸解放手段を備え、 該糸解放手段によりミシンの縫い始めから所定時間経過
    後に挟持された糸を解放することを特徴とする、請求項
    1〜請求項3の何れかに記載のミシンの糸切り連動押え
    上げ装置。
  5. 【請求項5】前記連動・解除手段による連動解除後であ
    って、ミシン起動操作から縫製完了までに前記押え上げ
    手段と前記糸切り手段との連動を回復する連動回復手段
    を備えていることを特徴とする、請求項1〜請求項4の
    何れかに記載のミシンの糸切り連動押え上げ装置。
  6. 【請求項6】前記接続手段は、 前記押え上げ手段を駆動する押え上げレバーと、 前記押え上げレバーと糸切り手段とが連動するように連
    結される糸切りレバーと、 前記押え上げ手段と前記押え上げレバーとの間に介在さ
    せ、糸切り・挟持動作後に押え上げ手段が始動するよう
    に、少なくとも糸切り・挟持動作終了後まで押え上げレ
    バーの駆動力を押え上げ手段に伝達しない不作用領域を
    有する伝達機構とを備えることを特徴とする、請求項1
    〜請求項5の何れかに記載のミシンの糸切り連動押え上
    げ装置。
  7. 【請求項7】前記連動・解除手段は、 前記押え上げレバー又は糸切りレバーの何れか一方に設
    けられる係合部材と、 該両レバーの他方に設けられ、前記係合部材を係止して
    前記押え上げレバーと糸切りレバーとを連動させる係止
    部材と、 前記押え上げレバーの駆動操作により係止部材に当接し
    て前記係止を解除して前記押え上げレバーと前記糸切り
    レバーとの連動を解除する当接部材とを有することを特
    徴とする、請求項6に記載のミシンの糸切り連動押え上
    げ装置。
  8. 【請求項8】一工程で所望の形状の縫製を完了するサイ
    クルミシンであり、 被縫物の押えを上げ下げする押え上げ手段と、 糸を切断しその切断後の元糸を挟持する糸切り・挟持動
    作を行う糸切り手段と、 前記押え上げ手段を駆動する押え上げレバーと、 前記押え上げレバーと糸切り手段とが連動するように連
    結される糸切りレバーと、 前記押え上げ手段と前記押え上げレバーとの間に介在さ
    せ、糸切り・挟持動作後に押え上げ手段が始動するよう
    に、少なくとも糸切り・挟持動作終了後まで押え上げレ
    バーの駆動力を押え上げ手段に伝達しない不作用領域を
    有する伝達機構とを備え、 前記所望縫製完了後、前記押え上げレバーの動作で前記
    糸切り手段による糸切り・挟持動作と前記押え上げ手段
    による押え上げ動作とが順次行われるミシンの糸切り連
    動押え上げ装置において、 前記押え上げレバーが、糸切りレバーを介した糸切り手
    段による糸切り・挟持動作と押え上げ手段による押え上
    げ動作とを連続的に行い、この糸切り・挟持動作後は前
    記押え上げレバーと前記糸切り手段との連動を解除する
    連動・解除手段を備えていることを特徴とする、ミシン
    の糸切り連動押え上げ装置。
  9. 【請求項9】前記連動・解除手段は、 前記押え上げレバー又は糸切りレバーの何れか一方に設
    けられる係合部材と、 該両レバーの他方に設けられ、前記係合部材を係止して
    前記押え上げレバーと糸切りレバーとを連動させる係止
    部材と、 前記押え上げレバーの駆動動作により係止部材に当接し
    て前記係止を解除して前記押え上げレバーと前記糸切り
    レバーとの連動を解除する当接部材とを有することを特
    徴とする、請求項8に記載のミシンの糸切り連動押え上
    げ装置。
JP31662896A 1996-11-27 1996-11-27 ミシンの糸切り連動押え上げ装置 Pending JPH10156078A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021072971A1 (zh) * 2019-10-16 2021-04-22 浙江美机缝纫机有限公司 缝纫机的剪线抬压脚机构

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