JPH10155081A - 画像読取装置の像域分離装置 - Google Patents

画像読取装置の像域分離装置

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JPH10155081A
JPH10155081A JP8311806A JP31180696A JPH10155081A JP H10155081 A JPH10155081 A JP H10155081A JP 8311806 A JP8311806 A JP 8311806A JP 31180696 A JP31180696 A JP 31180696A JP H10155081 A JPH10155081 A JP H10155081A
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JP8311806A
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Tomoyuki Yoshida
知行 吉田
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 白黒反転処理された文字部分であっても確実
に文字領域として判定できるようにする。 【解決手段】 入力画像データ上から文字候補領域を検
出する第1検出手段27と、注目画素の近傍で白地の存
在する領域を検出する第2検出手段28と、注目画素の
近傍で黒地の存在する領域を検出する第3検出手段29
と、第2検出手段28又は第3検出手段29の出力と第
1検出手段27の出力とを同時に満たす領域を文字領域
と判定する判定手段30とを備えることで、第1,2検
出手段27,28の出力に基づき白地上の文字候補領域
が文字領域として判定され、かつ、第1,3検出手段2
7,29の出力に基づき黒地上の文字候補領域も文字領
域として判定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル複写機、
ファクシミリ装置、イメージスキャナ等の画像読取装置
の像域分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、デジタル複写機等において、写
真画像や網点画像や文字画像が混在した画像を再生する
場合、高画質の再生画像を得るためには、写真画像に対
して疑似中間調処理を施し、網点画像に対してはモアレ
除去処理を施し、文字画像に対しては解像度を重視した
鮮鋭化処理を施すことが知られている。また、画像デー
タを伝送する場合も、画像の圧縮率を向上させるために
各画像毎に最適な符号化方式を選択している。
【0003】このような処理を実現するためには、その
前提として画像中の文字領域と絵柄領域(写真画像領
域、網点画像領域)を高精度に分離する必要がある。こ
のような像域分離方式として各種方式が提案されている
が、少ないハードウェア量で像域分離を適正に行い適応
的に2値化処理を行う手段として、例えば、特開平4−
248766号公報に示されるように、文字候補領域検
出回路と白地領域検出回路とAND回路(判定回路)と
で構成されたものがある。これにより、文字候補領域で
あって、近傍に白地の存在する領域を文字領域と判定
し、例えば、文字領域の画像データに対してはMTF補
正をした後、固定の閾値で2値化する一方、文字領域以
外は絵柄領域と判定してディザ処理或いは誤差拡散によ
る2値化処理を施すことで、文字の解像度と絵柄の階調
性とを両立させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、デジタル複
写機等に供される読取原稿は、近年の印刷技術の発展に
伴い多種多様化してきているが、一般オフィス等で扱わ
れる原稿は大量に発生するため、コスト面から白黒の文
字原稿が圧倒的に多い。このような白黒の文字原稿の場
合、強調したい部分に関して、白黒反転処理した文字
(黒色地肌に対する白抜き文字)として表記することは
多々ある。
【0005】ところが、前述した公報に示される像域分
離方式では、白地上の文字候補領域のみを文字領域とし
て判定するため、このような白黒反転処理された文字部
分は文字領域であるにも拘らず絵柄領域として判定され
るため、この部分の再現性が悪く、極端な場合には、重
要な文字情報が損なわれてしまうこともある。
【0006】そこで、本発明は、白黒反転処理された文
字部分であっても確実に文字領域として判定できる画像
読取装置の像域分離装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
入力画像データ中の注目画素が文字領域であるか絵柄領
域であるかを判定する画像読取装置の像域分離装置にお
いて、入力画像データ上から文字候補領域を検出する第
1検出手段と、注目画素の近傍で白地の存在する領域を
検出する第2検出手段と、注目画素の近傍で黒地の存在
する領域を検出する第3検出手段と、前記第2検出手段
又は前記第3検出手段の出力と前記第1検出手段の出力
とを同時に満たす領域を文字領域と判定する判定手段
と、を備えた。
【0008】従って、第1,2検出手段の出力に基づき
白地上の文字候補領域が文字領域として判定されるとと
もに、第1,3検出手段の出力に基づき黒地上の文字候
補領域も文字領域として判定されることになり、白黒反
転処理された文字部分であっても確実に文字領域として
判定される。
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明における第3検出手段が、入力画像データを所定の閾
値と比較して濃度レベルを判定する濃度レベル判定手段
と、前記閾値を可変設定する設定手段とを備えている。
従って、設定手段により閾値を適宜可変設定することで
黒地判定能力を調整できるので、実際の原稿画像に応じ
て精度よく像域分離機能を発揮させることができる。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の発明における第2検出手段及び第3検出手段が、各
々、注目画素とその近傍のm×n画素領域における関連
性を判定する判定手段と、読取密度に応じてm×n画素
領域の大きさを可変設定する関連領域可変手段とを備え
ている。従って、読取密度の変化に伴い個々の画素の大
きさが変化しても関連性を判定するためのm×n画素領
域の大きさも自動的に可変設定されるため、結果的に関
連性を判定する領域が一定化されて必要以上にm×n画
素領域が広げられたり狭められたりすることがなく、安
定した像域分離機能を発揮させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態を図面に基
づいて説明する。まず、本発明の像域分離装置が適用さ
れる画像読取装置自体の全体的な構成を図2を参照して
その作用とともに説明する。コンタクトガラス1上に載
置された原稿(図示せず)は、第1ミラー2と一体の照
明ランプ3により露光走査され、原稿からの反射光は前
記第1ミラー2、この第1ミラー2の1/2の速度で同
一方向に移動する第2,3ミラー4,5、結像レンズ6
を経てセンサ基板ユニット7上に搭載された固体撮像デ
バイスなる1次元CCD(以下、単に「CCD」とい
う)8上に結像される。ここに、前記第1ミラー2及び
照明ランプ3は第1走行体、第2,3ミラー4,5は第
2走行体とされ、走行体モータ9を駆動源として2:1
の速度比を持って矢印A方向に往復移動自在とされてい
る。
【0012】一方、この画像読取装置では、コンタクト
ガラス1上に載置された原稿の読取りの他に、2′〜
5′で示すように、上記のような読取光学系を図中の右
端側に移動固定させるとともに、ADF(自動原稿搬送
装置)10により搬送される搬送中の原稿の読取りモー
ドも用意されている。このADF10は原稿トレイ11
上に積載された原稿を、ピックアップローラ12、一対
のレジストローラ13、搬送ドラム14及びこの搬送ド
ラム14周りの複数の搬送ローラ15により搬送読取位
置Bを通して搬送させ、その後、複数対の排紙ローラ1
6,17を経て排紙トレイ18に排紙させるものであ
る。このように搬送読取位置Bを搬送される原稿に対し
て照明ランプ3′で照明し、その反射光を第1〜3ミラ
ー2′,4′,5′及び結像レンズ6を経てCCD8上
に結像させて読取るものである。
【0013】前記ADF10において、ピックアップロ
ーラ12、レジストローラ13は給紙モータ(図示せ
ず)により駆動され、搬送ドラム14、搬送ローラ15
及び排紙ローラ16,17は搬送モータ19により駆動
されるように構成されている。
【0014】ここに、この画像読取装置はその読取密度
が可変自在であるが、本実施の形態では、主・副走査方
向で各々独立して読取密度を変換するように構成されて
いる。まず、主走査方向の読取密度の変換は電気変倍処
理により行われる。即ち、結像レンズ6の絞り(収束
率)及びCCD8上の読取画素数は固定であるため、主
走査方向の読取密度は構造的には一定値となっており、
本実施の形態では400dpi とされ、この400dpi の
読取データに対してラインメモリを用いた電気回路によ
って補間処理を行いながら間引き処理や2度書きを行う
ことで任意のdpi密度に変換する構成である。例えば、
200dpi に縮小する場合、400dpi 読取りデータの
隣合う2画素を補間処理しながら間引きした1画素に変
換することで実現する。逆に、800dpi に拡大する場
合、400dpi の1画素を補間処理しながら2度書きし
て2画素に変換することで実現する。
【0015】一方、副走査方向の読取密度の変換は機械
変倍処理により行われる。このため、走行体モータ9及
び搬送モータ19にはステッピングモータを使用し、こ
れらのモータ9,19の速度を可変することにより、原
稿の副走査方向の走査速度を変化させることで、副走査
方向の密度変換を行うものである。例えば、400dpi
の副走査速度αに対して、200dpi で読取るには副走
査速度が2αとなるようにモータ9,19の速度を可変
し、800dpi で読取るには副走査速度がα/2となる
ようにモータ9,19の速度を可変することで実現され
る。
【0016】次に、CCD8により読み取られた画像デ
ータを処理する画像処理系のブロック図構成を図1に示
す。前記CCD8を主体とする原稿読取部20で読み取
られた画像データは白黒の濃淡を示す情報としてA/D
変換部21に入力される。このA/D変換部21では原
稿読取部20からの濃淡信号を例えば8ビットなる多値
のデジタル信号に変換し、log変換部22に出力す
る。このlog変換部22はデジタル信号に関して濃度
変換処理を施して文字処理部23、絵柄処理部24及び
像域分離部25に出力する。文字処理部23は入力画像
データに対してエッジ等を強調する鮮鋭化処理を行い、
鮮鋭化処理された画像データを2値化するもので、解像
度を優先する処理手段として機能する。絵柄処理部24
は入力画像データを平滑化処理した後、組織的ディザ法
或いは誤差拡散法により中間調処理するもので、階調性
を優先する処理手段として機能する。これらの文字処理
部23で処理された画像データと絵柄処理部24で処理
された画像データとは、像域分離部25の出力に基づき
切換え動作する画像信号選択回路26によって何れかが
選択される。
【0017】次に、本実施の形態の要部をなす前記像域
分離部25は、文字候補領域検出回路(第1検出手段)
27と白地領域検出回路(第2検出手段)28と黒地領
域検出回路(第3検出手段)29とこれらの検出回路2
7,28,29が接続された判定回路(判定手段)30
とにより構成されている。
【0018】ここに、文字候補領域検出回路27は文字
の輪郭部分(本実施の形態で特に注目している白黒反転
文字の場合も含む)には連結白画素及び連結黒画素が同
時に一定以上の密度で存在する、という性質を利用する
ことにより、文字候補領域を抽出する。その構成として
は前述した特開平4−248766号公報中に示される
文字候補領域検出回路をそのまま用いることができるの
で、図示及び詳細説明を省略する。一例として、入力画
像データに対して、2値化回路‐黒画素パターンマッチ
ング回路‐計数回路と、2値化回路‐白画素パターンマ
ッチング回路‐計数回路との2系統の処理回路を設け、
2つの計数回路の出力をAND回路に入力し、このAN
Dゲートの出力を判定回路で判定するように構成すれば
よい。
【0019】また、白地領域検出回路28は、注目画素
の近傍における所定の大きさの白地の塊の存在を抽出す
ることにより判定するものである。その構成としては前
述した特開平4−248766号公報中の図10に示さ
れる白地領域検出回路をそのまま用いることができるの
で、図示及び詳細説明を省略する。一例としてMTF補
正回路と2値化回路と白画素塊パターンマッチング回路
及び膨張回路により構成すればよい。即ち、白地領域と
は、注目画素の近傍に所定の大きさ(例えば、1×5画
素領域、又は、5×1画素領域)の白画素の塊が存在す
る領域を意味し、このような白地領域の検出は次のよう
に行われる。まず、画像データをMTF補正回路で鮮鋭
化処理した後、2値化回路により画像データを所定の閾
値によって白/非白に2値化し、白画素塊パターンマッ
チング回路に入力する。この白画素塊パターンマッチン
グ回路では、注目画素の近傍にある白画素の塊をパター
ンマッチングで検出し、1×5画素領域又は5×1画素
領域が全て白画素であるパターンとマッチングしたとき
に、注目画素をアクティブ画素とする。膨張回路は白画
素塊パターンマッチング回路の出力から、注目画素を中
心とした例えば5×5のブロック内についてのアクティ
ブ画素の個数を計数し、ブロック内に1個でもアクティ
ブ画素が存在すれば、ブロック全体を白地領域として判
定回路30に対して判定出力する。従って、白画素塊パ
ターンマッチング回路は、注目画素とその近傍のm×n
画素領域(空間フィルタ)、ここでは、1×5画素領域
又は5×1画素領域における関連性を判定する判定手段
として機能する。さらに、この白画素塊パターンマッチ
ング回路で用いる注目画素とその近傍のm×n画素領域
の大きさは、関連領域可変手段によって読取密度に応じ
て自動的に可変設定されるように構成されている。
【0020】さらに、黒地領域検出回路29は、注目画
素の近傍における所定の大きさ(例えば、1×5画素領
域、又は、5×1画素領域)の黒画素の塊の存在を抽出
することにより判定するものである。その構成として
は、例えば、図3に示すように、MTF補正回路31と
2値化回路32と黒画素塊パターンマッチング回路33
及び膨張回路34により構成されている。即ち、黒地領
域とは、注目画素の近傍に所定の大きさの黒画素の塊が
存在する領域を意味し、このような黒地領域の検出は次
のように行われる。まず、画像データをMTF補正回路
31で鮮鋭化処理した後、2値化回路32により画像デ
ータを所定の閾値によって黒/非黒に2値化し、黒画素
塊パターンマッチング回路33に入力する。この黒画素
塊パターンマッチング回路33では、注目画素の近傍に
ある黒画素の塊をパターンマッチングで検出し、図4
(a)に示すような1×5画素領域が全て黒画素である
パターン、又は、図4(b)に示すような5×1画素領
域が全て黒画素であるパターンとマッチングしたとき
に、注目画素をアクティブ画素とする。膨張回路34は
黒画素塊パターンマッチング回路33の出力から、注目
画素を中心とした例えば5×5のブロック内についての
アクティブ画素の個数を計数し、ブロック内に1個でも
アクティブ画素が存在すれば、ブロック全体を黒地領域
として判定回路30に対して判定出力する。従って、前
記2値化回路32は入力画像データを所定の閾値と比較
する比較回路を備え、入力画像データの閾値に対する濃
度レベルを判定する濃度レベル判定手段として機能す
る。ここに、この2値化回路32中の比較回路で用いら
れる閾値は、画像読取装置の操作パネル(図示せず)等
に設けられた特定キー或いは特定の操作による設定手段
にてユーザ又はサービスマンが閾値情報を設定入力する
ことにより可変設定自在とされている。また、黒画素塊
パターンマッチング回路33は、注目画素とその近傍の
m×n画素領域(空間フィルタ)、ここでは、1×5画
素領域又は5×1画素領域における関連性を判定する判
定手段として機能する。さらに、この黒画素塊パターン
マッチング回路33で用いる注目画素とその近傍のm×
n画素領域の大きさは、関連領域可変手段によって読取
密度に応じて自動的に可変設定されるように構成されて
いる。
【0021】即ち、白地領域検出回路28と黒地領域検
出回路29とは極めて類似した構成でよく、白/黒を置
き換えたものとして構成できる(詳細を図示しない白地
領域検出回路28も図3に示す黒地領域検出回路29中
の「黒」を「白」に置き換えればよい)。
【0022】判定回路30は、例えば、白地領域検出回
路28の出力と黒地領域検出回路29の出力との論理和
をとるOR回路と、このOR回路の出力と文字候補領域
検出回路27の出力との論理積をとるAND回路とによ
り構成されている。従って、この判定回路30は注目画
素が文字候補領域検出回路27によって文字候補領域と
判定され、かつ、白地領域検出回路28によって近傍に
白地の存在する領域と判定され、又は、黒地領域検出回
路29によって近傍に黒地の存在する領域と判定された
場合には、何れの場合であっても、注目画素が文字領域
であると判定し画像信号選択回路26に出力する。文字
領域でない場合には、非文字領域(=絵柄領域)なる判
定出力を画像信号選択回路26に出力する。即ち、判定
回路30において文字領域であると判定する論理式は、 (文字候補領域)AND{(白地領域)OR(黒地領
域)} で示される。
【0023】従って、通常の文字画像であれば、文字候
補領域検出回路27によって文字候補領域であると判定
され、かつ、白地領域検出回路28によって近傍に白地
が存在すると判定されると、判定回路30では白地上の
文字領域候補が文字領域として判定され、画像信号選択
回路26によって文字処理部23の出力側が選択され
る。一方、白黒反転処理された黒地白抜き文字画像の場
合でも、注目画素が文字候補領域検出回路27によって
文字候補領域であると判定され、かつ、黒地領域検出回
路29によって近傍に黒地が存在すると判定されるの
で、判定回路30では黒地上の文字候補領域も文字領域
であると判定し、画像信号選択回路26により文字処理
部23の出力側を選択させる。よって、白黒反転処理さ
れた黒地白抜き文字画像に関しても文字処理部23によ
って解像度優先の鮮鋭化処理された画像データが採用さ
れ、その再現性が向上することになる。この結果、文字
画像については白黒反転処理の如何を問わず、全て、文
字領域と認識することができ、文字画像が有する文字情
報を損なうことなく再現させることができる。この場
合、黒地領域検出回路29中の2値化回路32の閾値が
ユーザ等によって可変設定自在とされているので、読み
取るべき原稿に応じて、特に、黒地白抜き文字部分の黒
地の濃さ等に応じて、この閾値を適宜可変設定すること
により、原稿画像に応じてより精度よく文字領域の抽出
を行える。
【0024】次に、黒画素塊パターンマッチング回路3
3で用いられるm×n画素領域(空間フィルタ)の大き
さの読取密度に応じた可変設定について説明する。本実
施の形態の画像読取装置では、400dpi なる読取密度
での読取りを基本としており、かつ、主・副走査方向で
独立して読取密度を可変するように構成され、さらに、
黒画素塊パターンマッチング回路33で用いる空間フィ
ルタの大きさも1×5画素領域又は5×1画素領域を基
本として特徴の関連性の判定を行うようにしている。こ
のような空間フィルタにおける1画素領域の占める原稿
上での面積は、読取密度を変更するとこれに関連して変
化する。よって、原稿画像の特徴を判定するためにこの
ように空間フィルタを用いる処理において、マッチング
パターンが固定である場合、読取密度が変化するとそれ
につれて判定結果も変化してしまう。そこで、本実施の
形態では、この黒画素塊パターンマッチング回路33で
用いられる空間フィルタの大きさが読取密度に応じて自
動的に可変設定される構成とされている(白画素塊パタ
ーンマッチング回路側でも同様)。例えば、400dpi
程度の読取密度の場合には、図4に示したような1×5
画素領域又は5×1画素領域のパターンとされるが、2
00dpi 未満なる読取密度に変更された場合には、図5
に示すような1×3画素領域又は3×1画素領域のパタ
ーンに変更される。
【0025】これにより、例えば、黒地白抜き文字
「い」に関する図6(a)に示すように400dpi なる
読取密度での読取時に黒地領域が1×5画素領域が全部
黒であるパターンにマッチングしたとする場合、同一原
稿を200dpi なる読取密度で読み取るときには1×5
画素領域が全部黒であるパターンのままではマッチング
しないが、1×3画素領域が全部黒であるパターンに判
定基準を変更しておけばマッチングし(図6(b)参
照)、図6(a)の場合と同じ判定結果が得られること
が分かる。このように、読取密度の変化に伴い個々の画
素の大きさが変化しても関連性を判定するためのm×n
画素領域の大きさも自動的に可変設定されるため、結果
的に関連性を判定する領域の大きさが一定化されて必要
以上にm×n画素領域が広げられたり狭められたりする
ことがなく、安定した像域分離機能を発揮させることが
できる。つまり、読取密度に拘らず、黒字領域の判定を
良好に行える。これは、白地領域判定についても同様で
ある。
【0026】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、入力画像
データ中の注目画素が文字領域であるか絵柄領域である
かを判定する画像読取装置の像域分離装置において、入
力画像データ上から文字候補領域を検出する第1検出手
段と、注目画素の近傍で白地の存在する領域を検出する
第2検出手段と、注目画素の近傍で黒地の存在する領域
を検出する第3検出手段と、第2検出手段又は第3検出
手段の出力と第1検出手段の出力とを同時に満たす領域
を文字領域と判定する判定手段と、を備えたので、第
1,2検出手段の出力に基づき白地上の文字候補領域を
文字領域として判定できるとともに、第1,3検出手段
の出力に基づき黒地上の文字候補領域も文字領域として
判定することができ、よって、白黒反転処理された文字
部分であっても確実に文字領域として判定し、再現性の
よい後処理に供することができる。
【0027】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明における第3検出手段が、入力画像データを所
定の閾値と比較して濃度レベルを判定する濃度レベル判
定手段と、閾値を可変設定する設定手段とを備えている
ので、設定手段により閾値を適宜可変設定することで黒
地判定能力を調整でき、よって、実際の原稿画像に応じ
て精度よく像域分離機能を発揮させることができる。
【0028】請求項3記載の発明によれば、請求項1又
は2記載の発明における第2検出手段及び第3検出手段
が、各々、注目画素とその近傍のm×n画素領域におけ
る関連性を判定する判定手段と、読取密度に応じてm×
n画素領域の大きさを可変設定する関連領域可変手段と
を備えているので、読取密度の変化に伴い個々の画素の
大きさが変化しても関連性を判定するためのm×n画素
領域の大きさも自動的に可変設定されるため、結果的に
関連性を判定する領域を一定化させて必要以上にm×n
画素領域が広げられたり狭められたりすることがなく、
安定した像域分離機能を発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す画像処理系のブロ
ック図である。
【図2】画像読取装置の全体的な構成を示す概略正面図
である。
【図3】黒地領域検出回路の構成を示すブロック図であ
る。
【図4】マッチング用パターンを示す説明図である。
【図5】異なるマッチング用パターンを示す説明図であ
る。
【図6】異なる読取密度による読取例を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
27 第1検出手段 28 第2検出手段 29 第3検出手段 30 判定手段 32 濃度レベル判定手段 33 判定手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力画像データ中の注目画素が文字領域
    であるか絵柄領域であるかを判定する画像読取装置の像
    域分離装置において、 入力画像データ上から文字候補領域を検出する第1検出
    手段と、注目画素の近傍で白地の存在する領域を検出す
    る第2検出手段と、注目画素の近傍で黒地の存在する領
    域を検出する第3検出手段と、前記第2検出手段又は前
    記第3検出手段の出力と前記第1検出手段の出力とを同
    時に満たす領域を文字領域と判定する判定手段と、を備
    えたことを特徴とする画像読取装置の像域分離装置。
  2. 【請求項2】 第3検出手段は、入力画像データを所定
    の閾値と比較して濃度レベルを判定する濃度レベル判定
    手段と、前記閾値を可変設定する設定手段とを備えるこ
    とを特徴とする請求項1記載の画像読取装置の像域分離
    装置。
  3. 【請求項3】 第2検出手段及び第3検出手段は、各
    々、注目画素とその近傍のm×n画素領域における関連
    性を判定する判定手段と、読取密度に応じてm×n画素
    領域の大きさを可変設定する関連領域可変手段とを備え
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の画像読取装置
    の像域分離装置。
JP8311806A 1996-11-22 1996-11-22 画像読取装置の像域分離装置 Pending JPH10155081A (ja)

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