JPH10154747A - ウェーハ収納容器のウェーハ押え部材 - Google Patents

ウェーハ収納容器のウェーハ押え部材

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JPH10154747A
JPH10154747A JP31104696A JP31104696A JPH10154747A JP H10154747 A JPH10154747 A JP H10154747A JP 31104696 A JP31104696 A JP 31104696A JP 31104696 A JP31104696 A JP 31104696A JP H10154747 A JPH10154747 A JP H10154747A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウェーハの上縁部を押えて確実に保持できる
ととともに、構成が簡単で製造コストが安い、ウェーハ
収納容器のウェーハ押えを提供する。 【解決手段】 ウェーハ収納容器のウェーハ押え部材に
おいて、弾性片36の先端部の幅方向の両端部に、ウェ
ーハWの前記上縁をガイドするための一対のガイド片1
1a,11bが設けられている。弾性片36のガイド片
11a,11bよりも根元側に、ウェーハWの前記上縁
を押えるための内側に傾斜する傾斜面をそれぞれ有する
一対の係止片12a,12bが設けられている。上蓋を
下降させて容器本体に装着する際には、先ず、各弾性片
36の一対のガイド片11a,11bの間にウェーハW
の上縁部が入り込んでそれらの傾斜面によりウェーハW
は一対のガイド片11a,11b間の中間に移動するよ
うに案内されるので、ウェーハWは係止片12a,12
b間の係止溝に円滑に入って確実に保持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のウェーハを
収容するウェーハ収納容器の上蓋に取り付けられて、ウ
ェーハの上縁部を保持するウェーハ押え部材に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体ウェーハ(以下、単にウェーハと
いう)はシリコン等の単結晶インゴットを軸直角方向に
薄くスライスして得られるが、これは薄くて脆く、しか
も汚染を極端に嫌うため、その搬送には充分な配慮が必
要である。すなわち、ウェーハをクリーンな状態で輸送
するために、ウェーハをウェーハ収納インラインバスケ
ット(内箱)に入れた状態でウェーハ収納容器(輸送用
ウェーハ出荷ボックス)に収納し、これに、上蓋を被せ
て気密状態に封じ込め、さらに、ウェーハ収納容器の外
部を包装し衝撃を緩和する緩衝材とともに段ボール梱包
して、輸送する。そして、前記輸送中や保管中等におい
て、振動等によりウェーハがウェーハ収納容器に対して
移動しないようにするために、前記上蓋には、ウェーハ
収納容器内に収容された複数のウェーハの各上縁を短冊
状の弾性片でそれぞれ押えるウェーハ押え部材(上部緩
衝部材)が設けられている。
【0003】以下、この種のウェーハ収納容器の従来例
について、2つの例(1)および(2)を挙げて説明す
る。なお、(1)は特公平6−2272号公報参照、
(2)は特開平5−63065号公報参照。
【0004】(1)図11に示すように、ウェーハ容器
は上蓋51と容体52と内箱53とから構成され、上蓋
51と容体52とのそれぞれの開口周縁には帯状段部5
4,55があって、パッキン56を介して互いに係合閉
止できるようになっている。内箱53はその断面形状が
椀状をしていて、その椀側部に相当する上部側壁57,
57の内側にはウェーハWの配列方向に多数にひだ58
・・・が互いに対称に設けられていて、それぞれの隣接
するひだ58,58間にウェーハW・・・を、その左右
両側縁で個別に収容し得るようになっている。一方、上
蓋51の下面には上部緩衝板60が着脱自在に装着され
ていて、各ウェーハW・・・の上縁を弾性的に保持し輸
送中の振動に備えている。
【0005】図12はこの上部緩衝板60の詳細を示す
もので、これは、例えば、四角形の枠体61と、内箱5
3の側壁57,57に平行して吊設されている一対の下
降壁62,62とそれぞれの下縁より内側方に相対して
延出する多数の短冊状の弾性片63・・・とから構成さ
れていて、それぞれの弾性片63・・・の先端部下面に
は各ウェーハW・・・の上縁Wbを係止するための係止
片64が設けられている。この係止片64は互いに断面
が対称の一組の側壁65,65からなっていて、同図
(c)に示されるように、その側面には全体としてM字
状を呈している。この係止片64を構成する一組の側壁
65,65は各弾性片63・・・の両側の斜め方向に相
対して設けられ、また弾性片63aの一方の側壁65a
が、これに隣接する弾性片63bの他の側壁66bと側
面から見て互いに一部が重なり合う位置に隣接して設け
られていて、各側壁65,66が弾性片全体として平面
千鳥状を呈するように配設されている。
【0006】上記構成において、多数のウェーハWを内
箱53のひだ58・・・に沿って個別に挿入する際に、
図12(c)に示されるように、その下縁Wcが弾性片
63aと63bの隙間Pにはまり込む恐れがなく、各係
止片64の一組の側壁65,66の間に間違いなく収め
ることができる。一方、上部緩衝板を備えたウェーハW
が、その上縁Wbを上蓋51の内部下面に設けられた上
部緩衝板60の係止片52により、また左右両側縁W
a,Waを内箱53の左右両側壁57,57に設けられ
たひだ58、58・・・間により、それぞれ個別に支持
されるため、ウェーハWの輸送中または取扱い中におけ
る振動に充分に対応し、ウェーハが上部緩衝板の係止片
から外れて他の部品と接触し微粉を発生したり、損傷を
受ける恐れがない。
【0007】(2)先ず 図19および図20に示すよ
うに、ウェーハ収納容器は外箱71と、該外箱71内に
収容される内箱72と、ウェーハ押え73を含んでい
る。外箱71は、本体71Aと上蓋71Bとで構成さ
れ、上蓋71Bは本体71Aに被せられて本体71Aと
接合一体化されるが、両者の間にはパッキン74が介在
するため、上蓋71Bを閉じた状態では外箱71は密閉
状態に保たれる。又、前記内箱72は複数枚のウェーハ
を整然と収容するものであって、これの上部は開口し、
その相対向する側壁の内側には縦方向に長い複数のリブ
がウェーハの配列方向に適当なピッチで突設されてお
り、これらのリブの間には仕切り溝が形成されている。
而して、ウェーハは側壁にそれぞれ形成された相対向す
る一対の仕切り溝に嵌め込まれて収容される。
【0008】ここで、ウェーハ押え73の構成の詳細を
図13乃至図18に基づいて説明する。なお、図13は
ウェーハ押え72の正断面図、図14は同側面図(図1
3の矢視A方向の図)、図15は同底面図(図13の矢
視B方向の図)、図16は図15のC部拡大詳細図、図
17は図16のD−D線断面図、図18は図16のE−
E線断面図である。ウェーハ押え73は、摩擦係数の大
きな熱可塑性エラストマー(ポリエステル系)等で一体
成形され、これは矩形の枠体75を有しており、該枠体
75の下面には、内側に向かって側面くの字状に折曲さ
れた短冊状の複数の弾性片76・・・ウェーハの配列方
向(図13の紙面垂直方向)に左右2列に高密度に配列
され吊設されている。又、枠体75の左右一対の弾性片
76・・・の列の中央部には、ウェーハの配列方向に長
いオリフラ押え7が設けられている。
【0009】弾性片76・・・の自由端(ウェーハとの
等接部)の下面には、図16乃至図18に示すように、
ウェーハの配列方向(図4の左右方向)に相対向する櫛
歯状の係止片78a・・・,78b・・・/又は係止片
79a・・・,79bが下方(図18においては上方)
に向かって広がるように突設されている。すなわち、図
16に示す或る弾性体76Aにはそれぞれ3本の係止片
78a・・・,78bが形成され、該弾性片76Aに隣
接する弾性片76B,76Cにはそれぞれ4本の係止片
79a・・・,79bが形成されている。そして、図1
6に示すように、弾性片76Aの一方の係止片78a・
・・と弾性片76Bの係止片79b・・・及び弾性片7
6Aの他方の係止片78b・・・と弾性片76Cの係止
片79a・・・とは互いに噛み合っており、図18に示
すように、これら係止片78a・・・と79b・・・及
び係止片78b・・・と79a・・・とは側面視で互い
にオーバーラップしている。
【0010】また、図18に示すように、各弾性片76
において係止片78a・・・と78b/又は係止片79
a・・・,79b・・・の相対向する面は斜面を構成し
ており、これらの係止片78a・・・と78b/及び係
止片79a・・・79b・・・の間には下方(図18に
おいては上方)に向かって広がる溝(ウェーハが嵌合す
べき溝)82・・・が形成されている。
【0011】図19に示すように複数枚のウェーハW・
・・を図の紙面垂直方向に配列して収容する内箱72
は、外箱1の本体71A内に収容され、その後に上蓋7
1Bが図20に示すように本体1Aに被せられて固定さ
れると、該上蓋71Bに取り付けられたウェーハ押え7
3は、ウェーハW・・・の上蓋を押えてこれらウェーハ
W・・・弾性的に保持する。即ち、ウェーハ押え73の
左右一対の弾性片76,76はウェーハWの上縁に当接
してその弾性力でウェーハWを下方へ押圧して該ウェー
ハWを弾性的に支持する。このとき、ウェーハWは、そ
の上縁が弾性片76,76に突設された係止片78a・
・・,78b・・・/又は係止片79a・・・,79b
・・・の間の溝82,82に嵌まり込んで支持される
が、前述のように係止片78a・・・と係止片79b・
・・及び係止片78b・・・と係止片79a・・・とは
噛み合って側面視で互いにオーバーラップしており、こ
のオーバーラップする部分は隣接するウェーハW,Wの
間の中央において山の頂部を形成するため、ウェーハW
は弾性片76,76の間の隙間に落ち込むことなく、上
蓋71Bを閉じた時点で例えば図18鎖線にて示す位置
にあったウェーハWは係止片78a・・・のように溝8
2の中央に自動的に位置せしめられる。この結果、全て
のウェーハW・・・は弾性片76・・・の溝82・・・
に常に確実に嵌まり込んでその上縁を保持され、弾性片
76・・・の間に挟まれることがないため、損傷を受け
ることがない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
(1)の従来例では、係止片をM字状を呈する一組の側
壁から構成するので、この側壁の形状が複雑になってコ
ストが嵩み、また、(2)の従来例では、係止片を櫛歯
形状にして互いに噛み合わせるものなので、やはり、構
造が複雑化し、製造コストが嵩むことになる。さらに、
上記(1)および(2)においては、弾性片の先端部の
みに設けられた係止片が、ウェーハを溝に装着するため
のガイドの役目の他に、前記溝を形成する役目も兼ねて
いるので、ウェーハの上縁部を確実に保持するために
は、係止片の全長に渡り前記溝の方向を精度よく形成し
なければならず、ウェーハ押え部材を作製するための金
型として精度の高い高価なものを用いる必要があり、結
果的に、製造コストのさらなる増加が伴うことになる。
【0013】本発明は、上記従来技術の有する問題点に
鑑みてなされたものであり、ウェーハの上縁部を押えて
確実に保持できるとともに、構成が簡単で製造コストが
安い、ウェーハ収納容器のウェーハ押え部材を提供する
ことを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、ウェーハ収納容器の上蓋の内側に取り付け
られ、ウェーハ収納容器内に収容された複数のウェーハ
の各上縁部を短冊状の弾性片でそれぞれ押えて該ウェー
ハを保持する、ウェーハ収納容器のウェーハ押え部材に
おいて、前記弾性片の先端部の幅方向の両端部に、前記
上蓋を閉じる過程において前記ウェーハの前記上縁部を
ガイドするための内側に傾斜する傾斜面をそれぞれ有す
る一対のガイド片が、前記弾性片の長手方向に位置をず
らして設けられ、隣接する弾性片の隣接するガイド片の
一部は前記弾性片の幅方向に重なり合っており、前記弾
性片の前記ガイド片よりも根元側に、前記上蓋を閉じた
ときに前記ウェーハの前記上縁部が入り込む係止溝を形
成するために、内側に傾斜する傾斜面をそれぞれ有しか
つ互いに対向する一対の係止片が設けられていることを
特徴とするものである。
【0015】以下、本発明の作用について説明する。各
弾性片の先端部に、一対のガイド片を前記弾性片の長さ
方向に互い違いに設け、また、このガイド片の後方に一
対の係止片を設けて係止溝を形成したので、ガイド片お
よび係止片として簡単な形状のものでもよい。上蓋を下
降させて容器本体に装着する際には、先ず、隣接する弾
性片の隣接するガイド片の一部は前記弾性片の幅方向に
重なり合っているので、ウェーハの上縁部が隣接する弾
性片間に挿入される恐れがなく、各弾性片の一対のガイ
ド片の間に対応するウェーハの上縁部が入り込んでそれ
らの傾斜面によりウェーハは一対のガイド片間の中間に
移動するようにガイドされるので、結果的に、ウェーハ
の上縁部は一対の係止片間に円滑に入って保持される。
このように、それぞれ簡単な形状のガイド片および係止
片に、それぞれウェーハのガイドおよび保持する機能を
分担させることにより、係止溝の方向および幅が高精度
に要求される係止片の長さが短い場合でも、ウェーハの
上縁部を先ずガイド片で案内してから係止溝に入れるこ
とができる。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施形態例につ
いて、図面を参照して説明する。図1の(a),(b)
はそれぞれ、本発明に係わるウェーハ収納容器の正面図
および側面図で、図2は図1に示したウェーハ収納容器
の係止構造を示す図であって、第1および第2の双方の
フック部材9,10が上蓋4に係止されている状態を示
しており、図3乃至図5は、図2の状態から上蓋4の外
箱本体5からの密着力を解くまでの各過程を示す図、図
6は図2に示したウェーハ押え部材の正面図、図7は図
6の下面図、図8は図7のA−A線矢視図、図9は図7
の要部である各弾性片の拡大図、図10はウェーハの上
縁部が係止溝に保持されるまでの過程を説明するための
図である。なお、以下に説明する実施形態例は、あくま
でも本発明の一例にすぎず、本発明はその特許請求の範
囲を逸脱しない範囲内において、設計変更等の変形例を
含むものである。
【0017】先ず、図1および図2に示すように、平面
視略矩形の上蓋4は、その互いに相対向する位置におい
て、後述する一対の係止機構A,Aにより、外箱本体5
に係止されるようになっている。上蓋4および外箱本体
5とで、ウェーハ収納容器が構成され、複数枚のウェー
ハWを整然とした状態で収納するものである。
【0018】複数枚のウェーハWは、外箱本体5内に設
けた中仕切りと呼ばれる内箱(バスケット)33に整然
と収容されている。内箱33の上部は開口し、その相対
向する一対の側壁の内側には縦方向に長い複数のリブ3
4がウェーハWの配列方向(図2では図面に垂直な方
向)に適当なピッチで突設されており、これらのリブ3
4の間には複数の仕切溝が形成されている。そして、各
ウェーハWは、前記側壁壁にそれぞれ形成された相対向
する一対の仕切溝に嵌め込まれて整然と並べられてい
る。そして、上蓋4が外箱本体5に密着している状態に
おいて、上蓋4の天板部4cの下面には、前記整然と並
べられた各ウェーハWのそれぞれの上縁部に当接して押
さえるための複数の弾性片(ウェーハ押さえ片)36を
有するウェーハ押さえ部材(上部緩衝部材)35が装着
されている。これにより、ウェーハ収納容器の輸送時等
においても、ウェーハWが安定に保持されて移動したり
しない。 本実施形態例の特徴とするところは、上記ウ
ェーハ押え部材35の弾性片36の構造にあり、この点
については後述する。
【0019】なお、以下に説明する本発明は、複数枚の
ウェーハWを収容する内箱33を外箱本体5内に収納す
るものに限らず、複数枚のウェーハWを内箱を介さず
に、直接外箱本体5内に収納するウェーハ収納容器にも
適用できる。また、上蓋4および外箱本体5は、平面視
矩形状のものに限らず、平面視円形状としてもよい。
【0020】図2に示すように、上蓋4の下端開口周縁
部は、内外二重壁を構成する内側壁4bと外側壁4aと
を有する突出部(フランジ部)4eが形成されている。
また、外箱本体5の上端の開口周縁部にも、同じく内外
二重壁を構成する内側壁5bと外側壁5aとが形成され
ている。なお、符号5cは、外箱本体5の上部を取り囲
む大径側壁を示している。図示のように、上蓋4が外箱
本体5の上端開口部に被せされて係止されている状態に
おいては、上蓋4および外箱本体5の各外側壁4a,5
aは互いに嵌合しているとともに、上蓋4および外箱本
体5の各内側壁4a,5aも互いに嵌合している。外箱
本体5の内外側壁5b,5aで囲まれる環状の空間は、
シール部材(例えばOリング)6を装着するためのシー
ル部材装着溝8になっている。一方、上蓋4の突出部4
eの下面には、前記シール部材6に押圧する断面逆山形
の突起7が環状に形成されている。この突起7の下端が
シール部材6に線接触にて押圧し、シール部材6とのシ
ール作用によって上蓋4と外箱本体5との接合部からウ
ェーハ収納容器内への外気の浸入が防止されている。
【0021】次に、前記ウェーハ収納容器の一対の係止
構造の一例について説明する。なお、一対の係止機構
A,Aは互いに同一構造であるので、1つの係止機構A
を例に挙げて説明する。また、係止構造は後述するダブ
ルフック構造に限らず、一般的なシングルフック構造で
もよいことは勿論である。外箱本体5の相対向する側壁
にはブラケット31が一体的にそれぞれ設けられてお
り、各ブラケット31にはピン部材32を介して第1の
フック部材9の下端部が回動自在(矢印B方向参照)に
設けられている。この第1のフック部材9は側面視(図
1(b)図示)でほぼ凹型のものであり、その上部凹部
には、第2のフック部材10の下端部がピン部材30を
介して回動自在(矢印C方向参照)に支持されている。
上蓋4の側壁4dには空気流通穴41が形成され、この
空気流通穴41は、図2の状態時には、前記側壁4dが
第2のフック部材10により押圧されていることにより
密閉されている。
【0022】第1のフック部材9の上端部両側には、上
蓋4の突出部(フランジ部)4eの上面と係止可能な突
出部4f,4gになっている。一方、第2のフック部材
10はほぼ「く」字型に屈曲形成されたものであり、そ
の上端部で上蓋4の天板部4cに係止可能である。符号
37は上蓋4に設けられた押し上げ突起を示している。
この押し上げ突起37は、前記上蓋4の側壁4dの、第
2のフック部材10と重なる位置に、側方へ突出するよ
うに一体的に設けられている。そして、第2のフック部
材10には、前記天板部4cに係止されている状態にお
いて、前記押し上げ突起37が入り込むような凹み部1
0aが形成されている。
【0023】さらに、図4に示すように、第2のフック
部材10を回動させてその下端部で上蓋4を若干押し上
げることができる。これにより、上蓋4の外箱本体5へ
の密着力を解くことができる。この際、前記上蓋4の押
し上げ突起37および前記第2のフック部材10には、
それぞれ互いに嵌め合う凸部38および溝部39がそれ
ぞれ形成されている。
【0024】次に、本実施形態例の特徴部であるウェー
ハ押え部材について説明する。図6乃至図10に示すよ
うに、上蓋4の下面に着脱自在に装着されたウェーハ押
え部材35は、その本体35aの両側から下方へ垂設さ
れて略「く」字状に広がる短冊状の弾性片36が複数備
えている。ウェーハ押え部材35の片側(例えば図6お
よび図7中の左側)において、弾性片36の数は収容す
るウェーハWの数と等しい数となっており、上記の弾性
片36はウェーハ押え部材35の両側に設けられている
ので、弾性片36の総数はウェーハの最大収容数の2倍
と等しい。なお、上蓋4が外箱本体(容器本体)5に係
止されている状態では、各弾性片36は各ウェーハWよ
り力を受け、両側の弾性片36のなす角度θ(図6参
照)はほぼ90゜になっている。なお、ウェーハ押え部
材35は、摩擦係数の大きな例えば熱可塑性エラストマ
ー(ポリエステル系)で一体成形されたものである。
【0025】特に、図9および図10に示すように、各
弾性片36の先端部下面の幅方向の両端部に、ウェーハ
Wの上縁をガイドするための内側に傾斜する傾斜面18
a,18bをそれぞれ有する一対のガイド片11a,1
1bが、前記弾性片36の長さ方向に互い違いに設けら
れ、隣接する弾性片36の隣接するガイド片11b,1
1aの一部は弾性片の幅方向に重なり合っている。本例
では、この重なり量(オーバーラップ量)H(図9参
照)は弾性片36間の隙間量と等しくなっている。な
お、各ガイド片11a,11b,12a,12bの幅方
向両側の下面は平坦部13,14になっている。弾性片
36のガイド片11a,11bよりも根元側の下面に、
ウェーハWの上縁を押えるための内側に傾斜する傾斜面
19a,19bをそれぞれ有する一対の係止片12a,
12bが設けられている。この一対の係止片12a,1
2bの間にウェーハ装着溝17が形成されている。な
お、各係止片12a,12bの幅方向両側の下面は平坦
部15,16になっており、傾斜面19a,19bの傾
斜角度は傾斜面18a,18bのそれよりも大きくなっ
ている。
【0026】ウェーハ収納容器の係止機構Aやウェーハ
押え部材35の作用について説明する。図2の状態で
は、第1のフック部材9および第2のフック部材10
は、それぞれ上蓋4の突出部(フランジ部)4eおよび
天板部4cに係止され、また、前記シール部材6によ
り、上蓋4および外箱本体5の接合部がシールされてい
る。本例では、ウェーハ収納容器の係止機構A,Aは一
対あるので、以下のように両手でそれぞれ操作する。図
3に示すように、図2の状態から前記シールを解除する
には、先ず、第2のフック部材10を上蓋4から遠ざか
る方向に回動させて上蓋4の天板部4cとの係合を解除
し、次に、第1のフック部材9も上蓋4から遠ざかる方
向に回動させて上蓋4の下端の突出部4eとの係止を解
除する。第2のフック部材10により閉塞されていた上
蓋4の空気流通穴41は解放され、ウェーハ収納容器の
内外の気圧差がなくなる。なお、図3の状態時では、第
1のフック部材9の傾斜角度θ 1は10゜程度になって
いる。
【0027】次に、図4に示すように、第2のフック部
材10をさらに回動させて、その溝部39に、上蓋4の
押し上げ突起37の凸部38に嵌め合わされる。このと
き、第1のフック部材9の傾斜角度θ2は8゜程度にな
っている。さらに、図5に示すように、第2のフック部
材10をさらに回動させて、その下端の凸部40で上蓋
4を若干量押し上げる。この際、上記のように、ウェー
ハ収納容器の内外の気圧差は等しくなっているので、上
蓋4の外箱本体5への密着力を容易に解くことができ
る。なお、第1のフック部材9の傾斜角度θ3は7.5
゜程度になっている。最後に、第1および第2のフック
部材9,10を上蓋4から完全に離れるまでそれぞれ回
動させ、上蓋4を手で持ち上げて外箱本体5から外す。
【0028】上記のように本実施形態例では、第1およ
び第2の2つのフック部材9,10により上蓋4を同時
に係止する、ダブルフック構造であるので(図2の状
態)、上蓋4と外箱本体5との接合部の密着力を確実に
保持することができる。
【0029】また、第1および第2のフック部材9,1
0の係止が解除されている状態で、第2のフック部材1
0をさらに回動させると、第2のフック部材10の下端
部側で上蓋4を押し上げ、外箱本体5に密着していた上
蓋4を上方へ若干量押し上げることができ、結果的に、
上蓋4の外箱本体5への密着力を解くことができる。最
後に、上蓋4を小さな力で持ち上げれば外箱本体5から
外れて、上蓋4を容易に開くことができる。このよう
に、上蓋4と外箱本体5との密着状態を解除する際に、
作業性と確実性が改善される。特に、温度差が生じたと
きや長時間に渡る経過後に、ウェーハ収納容器内外の圧
力差が生じて、従来のように上蓋4が外箱本体5に吸引
されて上蓋4が開きにくいことがあっても、予めウェー
ハ収納容器の内外の気圧差を等しくするので、前記作業
性および確実性の向上は極めて大きい。
【0030】ところで、上蓋4を外箱本体5に装着して
係止するには、図2乃至図5のほぼ逆の過程を行う。す
なわち、図5に示すように、上蓋4を外箱本体5上に被
せると、図10に示すように、ウェーハW(一点鎖線で
示す)の上縁部は、対応する一対のガイド片11a,1
1bのいずれかの傾斜面18a,18bに当接する。隣
接する弾性片36の隣接するガイド片11b,11aの
一部は前記弾性片36の幅方向に重なり合っているの
で、ウェーハWの上縁部が隣接する弾性片36間に挿入
される恐れなない。この状態では、ウェーハWから弾性
片36におよぼされる力は小さいので、弾性片36は大
きくは変形せず、両側の弾性片36のなす角度θ(図6
参照)は90゜より小さくなっている。第1のフック部
材9を収納容器側に回動させて、その突出部4f(4
g)で上蓋4の突出部4eに係止させて下方へ押圧し
て、上蓋4を外箱本体5に密閉する。この際、上蓋4は
若干下降して、ウェーハW(実線で示す)の上縁部はガ
イド片11a,11bにガイドされつつ、一対の係止片
12a,12b間の係止溝17に当接されて保持され
る。この状態では、弾性片36は大きく変形し、両側の
弾性片36のなす角度θ(図6参照)はほぼ90゜にな
っている。そして、第2のフック部材10を上蓋4の天
板部4cに係止させる(図2の状態)。
【0031】上述のように、各弾性片36の先端に一対
のガイド片11a,11bを互い違いに設けて、このガ
イド片11a,11bの後方に一対の係止片12a,1
2bを設けて係止溝17を形成した簡単な構成にするこ
とができる。そして、上蓋4を下降させて外箱本体5に
装着する際には、先ず、各弾性片36の一対のガイド片
11a,11bの間にウェーハWの上縁部が入り込み、
それらの傾斜面18a,18bによりウェーハWは一対
のガイド片11a,11b間の中間に移動するように案
内されるので、ウェーハWは係止溝17に円滑に入って
保持される。このように、それぞれ簡単な形状のガイド
片11a,11bおよび係止片12a,12bにそれぞ
れガイドおよび保持する機能分担させることにより、係
止溝17の方向および幅が高精度に要求される係止片1
2a,12bの長さが短くても、ウェーハWの上縁部を
先ずガイド片11a,11bで案内して係止溝17に入
れることができる。そして、ウェーハ押え部材35は金
型により一体成形されるものであり、高精度を要する係
止片12a,12bの長さが短くてもよいので、この金
型の精度は低いもので済み、結果的に、製造コストが低
く済む。
【0032】
【発明の効果】本発明は、以上説明したとおりに構成さ
れているので、上蓋を閉じる過程において、先ずウェー
ハの上縁部を一対のガイド片で案内してから係止溝に確
実に保持することができるとともに、弾性片の構造を簡
略化できる。このように、ガイド片および係止片にそれ
ぞれウェーハのガイドおよび保持の機能を別個に持たせ
ることにより、ガイド片と比較して係止溝の方向が高精
度なものに要求される係止片の長さを短く設定できて、
弾性片を製造するための金型の精度が低くてもよく、結
果的に、ウェーハ押え部材の製造コストの大幅な低減を
達成できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a),(b)はそれぞれ、本発明に係わる
ウェーハ収納容器の正面図、側面図である。
【図2】 図1に示したウェーハ収納容器の係止構造を
示す図であり、第1および第2の双方のフック部材が上
蓋に係止されている状態を示している。
【図3】 図2の状態から第1および第2の双方のフッ
ク部材を回動させて上蓋との係止を解除した状態を示す
図である。
【図4】 図3の状態から第2のフック部材をさらに回
動させて、その凹部39を上蓋の凸部38に嵌め合わせ
た状態を示す図である。
【図5】 図4の状態から第2のフックを回動させて、
その上蓋を若干量押し上げて外箱本体との密着を解除し
た状態を示す図である。
【図6】 本実施形態態例に係わるウェーハ押えの正面
図である。
【図7】 図6の下面図である。
【図8】 図7のA−A線断面図である。
【図9】 図7の要部(弾性片の先端部)の拡大図であ
る。
【図10】 ウェーハを溝に装着する過程を示す説明図
である。
【図11】 従来の上部緩衝板を備えたウェーハ容器に
ついて、その構造を説明するための分解斜視図である。
【図12】 図11の上部緩衝板に係わる図であり、
(a)は平面図、(b)はその部分拡大平面図、(c)
はウェーハ挿入時の作用を示す、(b)図のC−C矢視
線に沿う断面図である。
【図13】 他の従来のウェーハ押えの正断面図であ
る。
【図14】 図13のウェーハ押えの側面図
【図15】 図13のウェーハ押えの底面図
【図16】 図15のC部拡大詳細図である。
【図17】 図16のD−D線断面図である。
【図18】 図16のE−E線断面図である。
【図19】 ウェーハ押えの作用説明のための、上蓋の
収納容器本体への装着前のウェーハ収容容器の正断面図
である。
【図20】 ウェーハ押えの作用説明のための、上蓋の
収納容器本体への装着後のウェーハ収納容器の正断面図
である。
【符号の説明】
A 係止構造 W ウェーハ 4 上蓋 4a 外側壁 4b 内側壁 4c 天板部 4d 側壁 4f,4g 突出部 5 外箱本体 5a 外側壁 5b 内側壁 5c 大径側壁 6 シール部材 7 断面逆山形状の突起 8 シール部材装着溝 9 第1のフック部材 10 第2のフック部材 10a 凹み部 11a,11b ガイド片 12a,12b 係止片 13,14,15,16 平坦部 17 係止溝 18a,18b,19a,19b 傾斜面 30 ピン部材 31 ブラケット 32 ピン部材 33 内箱(バスケット) 34 リブ 35 ウェーハ押さえ部材 35a 本体 36 弾性片(ウェーハ押さえ片) 37 押し上げ突起 38 凸部 39 溝部 40 凸部 41 空気流通穴

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウェーハ収納容器の上蓋の内側に取り付
    けられ、ウェーハ収納容器内に収容された複数のウェー
    ハの各上縁部を短冊状の弾性片でそれぞれ押えて該ウェ
    ーハを保持する、ウェーハ収納容器のウェーハ押え部材
    において、 前記弾性片の先端部の幅方向の両端部に、前記上蓋を閉
    じる過程において前記ウェーハの前記上縁部をガイドす
    るための内側に傾斜する傾斜面をそれぞれ有する一対の
    ガイド片が、前記弾性片の長手方向に位置をずらして設
    けられ、隣接する弾性片の隣接するガイド片の一部は前
    記弾性片の幅方向に重なり合っており、 前記弾性片の前記ガイド片よりも根元側に、前記上蓋を
    閉じたときに前記ウェーハの前記上縁部が入り込む係止
    溝を形成するために、内側に傾斜する傾斜面をそれぞれ
    有しかつ互いに対向する一対の係止片が設けられている
    ことを特徴とするウェーハ収納容器のウェーハ押え部
    材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013143170A1 (zh) * 2012-03-30 2013-10-03 深圳市华星光电技术有限公司 一种玻璃基板卡匣
JP2018190827A (ja) * 2017-05-02 2018-11-29 信越化学工業株式会社 基板収納容器、これを用いた基板の保管方法及び基板の搬送方法

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