JPH1015395A - 板状触媒の製造方法 - Google Patents

板状触媒の製造方法

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JPH1015395A
JPH1015395A JP8176456A JP17645696A JPH1015395A JP H1015395 A JPH1015395 A JP H1015395A JP 8176456 A JP8176456 A JP 8176456A JP 17645696 A JP17645696 A JP 17645696A JP H1015395 A JPH1015395 A JP H1015395A
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JP
Japan
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catalyst
paste
sheet
plate
water
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JP8176456A
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Katsuhiro Yashiro
克洋 矢代
Koichi Yokoyama
公一 横山
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Mitsubishi Power Ltd
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Babcock Hitachi KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 触媒または触媒担体組成物ペーストの基材面
への伸展、付着性を良好にし、均一な担持状態を得ると
ともに、塗布シートの寿命を永くし、触媒活性を高くす
ることができる板状触媒の製造方法を提供する。 【解決手段】 ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチ
レン、ポリエステル等の高分子材料からなる織布、不織
布または多数の細孔を有する透水性の塗布シート3.4
で、ラス加工金属薄板または無機系繊維織布等からなる
帯状基材1と触媒組成物ペースト2を挟んで、一対のロ
ーラ5、5a間に供給して基材面に触媒ペーストを伸
展、塗布し、塗布工程終了後の塗布シートを洗浄して順
次、再使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、板状触媒の製造方
法に係り、特に基材に触媒成分ペーストを均一に塗布
し、高性能の触媒を得るとともに、塗布時に使用する塗
布シートをリサイクル使用可能とする板状触媒の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】排ガス中の有害物質、例えば窒素酸化物
を除去する方法としては、触媒を用いてアンモニアで選
択的に還元する方法が主流になっており、酸化チタン
(TiO 2)とモリブデン(Mo)、バナジウム(V)、
タングステン(W)等の酸化物からなる触媒組成物が脱
硝活性に優れていることから、これを粒状、板状(例え
ば特公昭61−28377号公報)、ハニカム状(例え
ば特公昭60−3856号公報)等に成形した脱硝触媒
が実用化されている。これらの触媒は、一部の粒状触媒
や含浸またはコーティング触媒を除き、触媒組成物また
は触媒担体成分に水を加えてペースト状に混練したもの
を基板に塗布したり、押出ダイスを用いてハニカム状に
押出成形したりして製造される。
【0003】板状触媒の場合、図1、図2に示すよう
に、上下一対の圧延ロール5、5a間に帯状の基材1と
あらかじめ混練してペースト状にした触媒組成物または
触媒担体成分2を同時に供給して所定の板厚に塗布する
方法がある。この板状触媒の基材と触媒組成物との構造
は、基材の種類によって異なり、基材が一枚の場合や数
枚でサンドイッチ構造にしたものなど多種に及んでい
る。これらの塗布工程では、触媒組成物または触媒担体
ペーストとロールとの付着を防止するために塗布シート
3、4を介在させている。図1において、基材1と触媒
または触媒担体組成物2とを塗布シート3、4で挟んで
圧延ロール5、5aにて圧延すると、上記ペースト2は
基材表面上に伸展し、基材が多孔板である場合は、その
孔を通って板の反対面にも薄く伸展塗布される。
【0004】脱硝触媒は、脱硝性能を向上させる一方法
として、触媒と被処理ガスとの接触をよくする工夫がな
される。触媒表面のみならずその内部へのガスの拡散に
影響を与える物理的性状としては、触媒の細孔容積があ
げられ、大きい方が高活性となる。細孔容積の増大に
は、触媒ペースト中の水分を多くし、かつ繊維を混入し
て触媒の乾燥、焼成時に水分が飛散する時の収縮を抑制
する方法が用いられるが、調製した触媒ペーストに保水
性がない場合には板状に成形(塗布)する際に加わるロ
ーラからの圧力によってペーストから水が分離し、ある
部分では触媒粒子密度が大きくなり、ある部分では粒子
密度が小さくなって、触媒組成物が基材へ均一に担持で
きないことがある。
【0005】具体的な現象例としては、脱水した部分で
はペーストが硬く板厚が大きくなり、水分が過剰となり
ペーストが柔らかくなった部分では、塗布シートへペー
ストが付着し、基材には触媒組成物が担持されない状況
となる。このようなペーストの水分離に対しては、紙の
ような吸水性のある塗布シートを使用して圧延時のペー
ストからの分離水を即座に吸収し、面方向でのペースト
の不均一化を抑制する工夫がなされるが、紙は吸水する
ことによって強度が低下し、再利用することができない
という問題があった。また、吸水性のシートを使用する
とシート接触部近傍ではペーストが脱水により硬くなる
ために、特に図2のように2枚の帯状多孔基材6、7で
触媒組成物ペースト2をサンドイッチしてロール5、5
aで圧延するものでは、触媒組成物ペーストの基材の孔
を通して両基材の外表面への回り込みが悪化し触媒ペー
ストの付着しない基材の露出部が大きくなって脱硝性能
が低下することがあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】2枚の塗布シート間に
挟んで帯状基材と触媒または触媒担体ペーストを一緒に
圧延ローラ間に供給して、上記ペーストを基材面上に展
延塗布する従来技術においては、触媒または担体ペース
トに保水性がないときは、塗布時に触媒または担体ペー
ストからの水分分離により、該ペースト中の粒子密度が
不均一となり、帯状基材への触媒または担体原料の均一
塗布ができないという問題があった。
【0007】また、圧延塗布時の触媒原料などのペース
トからの分離水を吸収するために、塗布シートに吸水性
の紙シートを使用した場合は、紙シートが破損しやすく
再使用できないという問題があった。本発明は、上記従
来技術の問題点を解決し、触媒または触媒担体組成物ペ
ーストの基材面への伸展、付着性を良好にし、均一な担
持状態を得るとともに、上記塗布シートの使用寿命を永
くし、得られた触媒の活性性能を高くすることができる
板状触媒の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本願で特許請求する発明は以下のとおりである。 (1)帯状基材と触媒組成物または触媒担体組成物のペ
ーストを塗布シート間に挟んで圧延ロールに供給し、前
記基材面に上記ペーストを圧延塗布する板状触媒の製造
方法において、上記塗布シートとして高分子材料からな
り、かつ片面から他面に貫通する流路を有する透水性シ
ートを用いることを特徴とする板状触媒の製造方法。 (2)板状基材と触媒組成物または触媒担体組成物のペ
ーストを2枚の塗布シートで挟んで上下一対の圧延ロー
ル間に供給し、前記基材面に上記ペーストを展延塗布す
る板状触媒の製造方法において、上記塗布シートとして
高分子材料からなる織布、不織布または多数の細孔を有
する透水性のシートを用いることを特徴とする板状触媒
の製造方法。
【0009】(3)(1)または(2)において、上記
透水性シートがメッシュ形状を有し、かつメッシュの目
開きがシート厚さよりも大きいものであることを特徴と
する板状触媒の製造方法。 (4)帯状基材と触媒組成物または触媒担体組成物のペ
ーストを2枚の塗布シート間に挟んで上下一対の圧延ロ
ール間に供給し、前記基材面に上記ペーストを圧延塗布
する板状触媒の製造方法において、上記塗布シートとし
て高分子材料からなり、、かつ片面から他面へ貫通する
多数の流路を有する透水性シートを用い、圧延ロール通
過後の該塗布シートを洗浄して再使用することを特徴と
する板状触媒の製造方法。
【0010】(5)帯状基材と触媒組成物または触媒担
体組成物のペーストを2枚の塗布シートの間に挟んで上
下一対の圧延ロール間に供給し、前記基材面に上記ペー
ストを圧延塗布する板状触媒の製造方法において、上記
塗布シートとして片面から他面へ貫通する多数の流路を
有する高分子材料からなる透水性シートを用い、圧延ロ
ールによる圧延塗布時にペーストから分離してくる水分
を該シートを介して触媒組成物ペースト側から圧延ロー
ル側に移動させ、移動させた水分を水分除去手段により
圧延ロールから除去することを特徴とする板状触媒の製
造方法。 (6)(1)〜(5)のいずれかにおいて、上記触媒組
成物が、アンモニアによる排ガス中の窒素酸化物除去用
触媒組成物であることを特徴とする板状触媒の製造方
法。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明においては、図1、図2に
示すように帯状基材1と触媒または触媒担体組成物ペー
スト2を、塗布シート3、4で挟んで圧延ロール5、5
a間に供給し、帯状基材上に触媒または該担体組成物を
板状に成形塗布する際に、形成される表面へ片面から他
面に貫通する流路を有する透水性シート3、4を当てる
ことによって、ペースト2中から分離した水を塗布シー
トの外方に除去することができ、また、透水性シートに
メッシュ状のものを用いることで凹凸を形成し、脱水し
て硬くなったペーストの触媒表面への回り込みを改善す
ることができる。透水性シートは、圧延ロール間に基材
と触媒組成物よりなるペーストを同時に挿入して所定板
厚にペーストを塗布する方法において、図1、図2に示
すように、従来の塗布シートと同様にロール表面へ同時
に挿入することで触媒表面に付設され、ペースト塗布
後、触媒表面から除去される。
【0012】透水性シートとしては、織布もしくは不織
布または多数の細かな孔を有するシート等を適用するこ
とができ、片面から他面に水を通す流路を持つものであ
ればよく、特にメッシュ状のものが有効である。触媒表
面に形成される凹凸の形状は、シートのメッシュ形状
(シート厚さや目開形状や寸法)を転写することとなる
が、特に定めるものではなく、メッシュ形状を変えるこ
とによってコントロールすることができる。ただし、メ
ッシュの目開き部に入り込んだ凸型のペースト部がシー
ト側に付着せず触媒表面側に残留するためには、シート
厚さ(凸部高さ)よりも目開きが大きいことが望まし
い。シート材質としては、繰り返し使用するために浸水
しても強度が低下しないことが必要で、ペーストとの剥
離性がよいものが望ましく、ポリエチレンやポリテトラ
フルオロエチレン、ポリエステル等の高分子材料が有効
である。
【0013】上記した本発明の実施例にかかる製造方法
では、片面から他面に貫通する流路を持つ透水性シート
を成形・塗布時に触媒表面に付設することによって、板
状成形(塗布)する際に加わる圧力によって水を排出す
るような高水分および保水性の悪いペーストに対して、
ペーストから分離してくる水をシートを介してペースト
側からロール側に容易に移動させる。分離水が透水性シ
ートを透してロール側に移動する現象は、排出される水
が粒子の混在するペーストよりも移動し易いことと、シ
ートに水が移動できる空隙(流路)が存在するためであ
る。
【0014】通常、吸水性のないシートを使用した場
合、分離水は塗布圧力の加わっていない上流側(ペース
トがロールへ噛み込まれようとする側)へ移動しペース
トへ再び取り込まれるが、均一に分散するのではなく局
部的に集結するためペーストの不均質化をもたらす。透
水性シートを用いた場合には、分離水がシート内の各流
路に分散移動するため局部的な集結を防ぎ、ペーストの
不均質化が抑制される。この現象は、ペースト側から見
れば吸水された状況と似ており、従来の吸水性のある紙
と同様に均一な担持状態が得られることとなる。紙と異
なるのは、浸水しても強度低下のない材質を選択するこ
とによって、シートを繰り返し使用でき、メッシュ状シ
ートの場合には、基板より外部へ凸部を形成すること
で、脱水によってペーストの流動性を損ない基板への回
り込みが悪くなるのを改善することができる。さらに、
ペーストがシートへ付着堆積した場合においてもペース
トの洗浄除去が容易であるとともに、乾燥も容易であ
る。
【0015】
【実施例】以下、具体的な実施例によって本発明をさら
に詳細に説明する。 実施例1 基材には、板厚0.2mmの薄板鋼板をラス加工したもの
を用いた。触媒組成物からなるペーストとして、酸化チ
タンにモリブデン酸アンモニウムとメタバナジン酸アン
モニウムを配合して、シリカアルミナ繊維を加えて混練
したものを用いた。ラス加工とは、金属薄板に長さ方向
に沿って、例えば長さ2〜5mm程度の線状の貫通切れ目
を、薄板全面にわたって、千鳥状に配置し、この薄板を
上記線状切れ目の直角方向(薄板の横方向)に引張って
伸延し、切れ目部分を開口させることをいい、薄板は厚
さが元の厚さの2〜3倍に増した網目状多孔板となる。
塗布シートとして、浸透性のある、テトロン製で80me
sh/ich、厚さ135μm、目開き245μmの目抜き平
織りのものを用いた。これらを、図1に示す方法によっ
て基材1と触媒ペースト2を塗布シート3、4で挟んで
塗布用圧延ロール5、5a間に同時に挿入して板状に成
形し、乾燥・焼成して触媒を調製した。
【0016】実施例2 基材として、10目/ich の無機系繊維織布を酸化チタ
ン、シリカゾル、有機系バインダよりなる混合液で含浸
強化したものを2枚用いて、図2に示す方法で触媒ペー
スト2を織布6、7で挟み込んだサンドイッチ構造とし
たこと以外は、実施例1と同様な条件で板状触媒を調製
した。 実施例3 塗布の際に、塗布シートとして、厚さ100μmのポリ
エチレン製で、100μmφの孔がピッチ500μmで
開いた多孔シートを用いたこと以外は、実施例2と同様
な方法で板状触媒を調製した。 実施例4 実施例1における触媒組成物ペーストの代わりに、酸化
チタンもしくは酸化チタンにシリカを加えたもの(Si
2 /iO2 +SiO2 =0.05〜0.1)に、水と
シリカアルミナ繊維を加えて混練したものを用い、かつ
板状に成形塗布し、乾燥後、酸化バナジウムを含浸し、
乾燥・焼成した以外は、実施例1と同様にして板状触媒
を調製した。
【0017】比較例1 塗布の際に、塗布シートとして、厚さ100μmのポリ
エチレン製の無孔シートを用いたこと以外は、実施例1
と同様な方法で板状触媒を調製した。 比較例2 塗布の際に、塗布シートとして、厚さ100μmのポリ
エチレン製の無孔シートを用いたこと以外は、実施例2
と同様な方法で板状触媒を調製した。 比較例3 塗布の際に、塗布シートとして、厚さ100μの紙製シ
ートを用いたこと以外は、実施例2と同様な方法で板状
触媒を調製した。表1に、上記実施例1〜4と比較例1
〜3の触媒について、板状成形における塗布状況を、新
品の塗布シートと5回繰り返して使用したシートの場合
について示す。
【0018】
【表1】 塗布状況評価基準 ○:均一な塗布表面 △:触媒表面に陥没部あり ×:触媒の担持されない部分あり
【0019】表1において、テトロン製メッシュシート
を使用した実施例1、2および4ならびに孔の開いたポ
リエチレンシートを使用した実施例3は、吸水性のある
紙を使用した比較例3と同様に均一な塗布状態が得られ
るが、透水性でないシートを使用した比較例1、2は不
均一な担持状態となることがわかる。不均一な担持状態
となった原因は、分離水によってペーストが局部的に柔
らかくなり、その部分ではペーストがシート側に付着
し、触媒側に十分担持されなかったためである。
【0020】また、シートを繰り返し使用した場合、比
較例3の紙を用いたものは2回目で破断したが、他のシ
ートでは破断は見られず、テトロン製メッシュシートお
よび孔の開いたポリエチレン製シートを使用した実施例
1〜4は塗布状況も変わらず良好であった。メッシュシ
ートを使用した実施例2と、吸水性のある紙を使用した
比較例3の触媒表面状態をそれぞれ図3(a)と図3
(b)に示すが、触媒表面に凹凸が形成された実施例2
(図3(a))の場合には平坦な比較例3(図3
(b))の場合に比べて基板6の露出割合が低減してい
る。表2に、実施例1〜2および比較例1〜3における
触媒表面形状と脱硝率との関係を示す。
【0021】
【表2】 註)脱硝率測定条件 NH3 /NO=1.2(モル比)、AV値=51m/h、反応温度350℃
【0022】表2において、実施例1〜2は比較例1〜
3に比べて脱硝率が向上していることが分かる。これ
は、例えば図3(a)(実施例2)に示した触媒表面に
形成された微細な凹凸部8が、乾燥時の応力を分散させ
るため、平坦な表面で発生する乾燥き裂に比べて微細な
き裂を多く発生させ、触媒使用時に被処理ガスの拡散を
促進する効果があることによるものと考えられる。ま
た、表面形状が凹凸であることによって触媒表面では処
理ガスとの接触面積が増大するので脱硝活性の向上効果
があると思われる。
【0023】実施例1〜4の板状触媒の製造方法によれ
ば、ペースト中の含有水分が多く、板状成形時の圧力に
よって触媒ペースト中の水分が分離するような条件の場
合でも、基材へペーストを均一に担持できる。また、高
分子材料のメッシュシートを塗布シートとして使用する
場合、浸水しても強度的には変化することがないので、
ペーストがシート内の流路に付着堆積しても洗浄除去が
可能で、水への濡れ性が悪い材質では乾燥も容易となる
利点があり、シートを繰り返して使用することが可能で
ある。
【0024】図4に塗布シート3、4のリサイクル利用
方法の一例を示す。図において、板状触媒成形時に圧延
ロール5、5aに供給された塗布シート3、4は、塗布
後、洗浄槽9で付着したペースト状物が洗浄除去され、
エアーブロー10によって乾燥されて再度供給される。
塗布時に圧延ロール5、5a表面に移動してきた分離水
は途中でスポンジ吸水体11によって拭き取られ、塗布
工程が連続的に行なわれる。
【0025】実施例1〜4の実施例において、上記方法
によって、金属ラスや無機繊維織布などの基材にペース
ト状触媒担体(例えば、シリカ、チタニア、アルミナな
ど)を担持したものの表面へ実施例1に示した触媒成分
ペーストのコーティングを行なう場合には、表面に形成
した微細な凹凸はアンカーとして利用でき、コーティン
グ層の付着性改善や、凹凸の形状によってコート量をコ
ントロールすることができるため、前処理法としても有
効である。例えば、コート量を増やしたい場合には、凹
凸の高低差を大きくすることで担持量を増やすことが可
能である。
【0026】基板の露出をできる限り小さくしたい場合
には、基板より突出したペースト凸部をロールで再圧延
することで基板の露出部を被覆することができるので、
その前処理方法としても、メッシュシートによる表面の
凹凸形成は有効である。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、触媒組成物または触媒
担体組成物のペーストの基材面への展延塗布性を良好に
して均一な担持状態の触媒を得るとともに、塗布シート
を繰り返し使用することを容易にし、得られた触媒の活
性性能を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における板状触媒の圧延塗布
工程を示す模式図。
【図2】本発明の実施例2および3(2枚の基材を使っ
たサンドイッチ構造)における板状触媒の圧延塗布工程
を示す模式図。
【図3】本発明と従来技術による板状触媒の表面付近の
断面図。
【図4】塗布シートをリサイクル使用する圧延工程の実
施例を示す図。
【符号の説明】
1…基材(ラス加工金属薄板)、2…触媒組成物または
触媒担体組成物ペースト、3、4…塗布シート、5、5
a…圧延ロール、6、7…基材(無機系繊維織布)、8
…触媒表面凹凸部、9…洗浄槽、10…エアーブロー、
11…スポンジ吸水体、12…塗布シート巻取・巻戻し
ロール。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯状基材と触媒組成物または触媒担体組
    成物のペーストを塗布シート間に挟んで圧延ロールに供
    給し、前記基材面に上記ペーストを圧延塗布する板状触
    媒の製造方法において、上記塗布シートとして高分子材
    料からなり、かつ片面から他面に貫通する流路を有する
    透水性シートを用いることを特徴とする板状触媒の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 板状基材と触媒組成物または触媒担体組
    成物のペーストを2枚の塗布シートで挟んで上下一対の
    圧延ロール間に供給し、前記基材面に上記ペーストを展
    延塗布する板状触媒の製造方法において、上記塗布シー
    トとして高分子材料からなる織布、不織布または多数の
    細孔を有する透水性のシートを用いることを特徴とする
    板状触媒の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、上記透水性
    シートがメッシュ形状を有し、かつメッシュの目開きが
    シート厚さよりも大きいものであることを特徴とする板
    状触媒の製造方法。
  4. 【請求項4】 帯状基材と触媒組成物または触媒担体組
    成物のペーストを2枚の塗布シート間に挟んで上下一対
    の圧延ロール間に供給し、前記基材面に上記ペーストを
    圧延塗布する板状触媒の製造方法において、上記塗布シ
    ートとして高分子材料からなり、、かつ片面から他面へ
    貫通する多数の流路を有する透水性シートを用い、圧延
    ロール通過後の該塗布シートを洗浄して再使用すること
    を特徴とする板状触媒の製造方法。
  5. 【請求項5】 帯状基材と触媒組成物または触媒担体組
    成物のペーストを2枚の塗布シートの間に挟んで上下一
    対の圧延ロール間に供給し、前記基材面に上記ペースト
    を圧延塗布する板状触媒の製造方法において、上記塗布
    シートとして片面から他面へ貫通する多数の流路を有す
    る高分子材料からなる透水性シートを用い、圧延ロール
    による圧延塗布時にペーストから分離してくる水分を該
    シートを介して触媒組成物ペースト側から圧延ロール側
    に移動させ、移動させた水分を水分除去手段により圧延
    ロールから除去することを特徴とする板状触媒の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかにおいて、上記
    触媒組成物が、アンモニアによる排ガス中の窒素酸化物
    除去用触媒組成物であることを特徴とする板状触媒の製
    造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI400127B (zh) * 2005-08-29 2013-07-01 Babcock Hitachi Kk Catalyst substrates, catalysts and their manufacturing methods

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI400127B (zh) * 2005-08-29 2013-07-01 Babcock Hitachi Kk Catalyst substrates, catalysts and their manufacturing methods

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