JPH10153860A - カラーフィルター用感光性着色組成物及びカラーフィルター - Google Patents

カラーフィルター用感光性着色組成物及びカラーフィルター

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JPH10153860A
JPH10153860A JP32590496A JP32590496A JPH10153860A JP H10153860 A JPH10153860 A JP H10153860A JP 32590496 A JP32590496 A JP 32590496A JP 32590496 A JP32590496 A JP 32590496A JP H10153860 A JPH10153860 A JP H10153860A
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JP
Japan
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compound
color filter
coloring composition
formula
pigment
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Application number
JP32590496A
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English (en)
Inventor
Yoichi Higuchi
洋一 日口
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた光重合開始剤の開発とともに、該光重
合開始剤を使用するCF用感光性着色組成物及びCFを
提供すること。 【解決手段】 着色剤、有機重合体と多官能アクリレー
トモノマーとを含む感光性樹脂成分、光重合開始剤及び
溶剤を主成分とするCF用感光性着色組成物において、
上記光重合開始剤が、下記式1の化合物或いは下記式2
の化合物と、下記式3の化合物或いは下記式4の化合物
と、アミン化合物とを組み合わせた3元系の光重合開始
剤であることを特徴とするCF用感光性着色組成物、及
び該組成物から形成されたCF。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー液晶用ディ
スプレーやCCDイメージセンサーに使用されるカラー
フィルター(以下CFという)の作製に有用な感光性着
色組成物、及び該感光性着色組成物を用いたCFに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶駆動のディスプレーにおい
て、特にカラー表示をするためには液晶セル構成中のC
Fは最も重要な部材であることはいうまでもない。その
構成はTFT、STN、TNタイプとによって若干異な
るが、ガラス表面上に 1)遮光用のブラック(Bk)部、 2)カラー表示用のレッド(R)、グリーン(G)、ブ
ルー(B)のマトリックス、 3)カラーマトリックスを保持する透明な膜、及び 4)液晶を駆動するための透明電極膜 の4つの部材の層からなっている。
【0003】これらの層のうちのCFのマトリックスを
構成するために種々の方法が考案されており、例えば、
現状では、染色法、顔料分散法、印刷法、電着法と大き
く4種が実用化されている。但し各々の方式において品
質性能、低コスト化に対して固有の技術が検討されてい
る。
【0004】従来、顔料を用いたCFの形成方法は大き
く2つに分類される。1つ目の方法は、アクリル樹脂等
のベヒクル中に顔料を分散剤等により分散した塗料をガ
ラス基板に塗布及び乾燥後、その上に感光性レジスト材
料(ポジ型レジスト)を塗布及び乾燥してマスクを用い
て露光後、現像してレジストのパターンを形成し、レジ
ストパターンのない部分の着色層をエッチングにより除
去して、着色膜のパターンを得、その後不要となったレ
ジストを剥離して1色のパターンを完成させ、この操作
を必要回数繰り返してRGBからなるCFが形成され
る。
【0005】2つ目の方法は、顔料による着色組成物中
に光重合開始剤(又は感光剤)と感光性樹脂成分を添加
して該組成物を感光性化し、該着色感光性組成物を基板
上に塗布、乾燥、露光及び現像を行ない、着色パターン
を得る方法である。この場合の感光剤としてはビスアジ
ド化合物やジアゾ化合物等があり、又、光重合開始剤と
しては、アセトフェノン、ベンジルジメチルケタール等
が使用されているが、該着色組成物中には光を吸収する
顔料が含まれており、該組成物からなる塗布層を露光し
ても紫外線が顔料に吸収されて、上記塗布層の光感度は
低い。従って塗布層の完全硬化までにはかなりの光エネ
ルギー並びに光照射時間を要するという問題がある。
【0006】更に上記問題を防ぐ方法として塗布層表面
に酸素遮断膜を形成する方法がある。即ち、着色感光性
組成物の場合には、酸素によってその光重合反応が阻害
されるために、酸素雰囲気下では塗布層の表面のみで光
重合が進行し、塗布層の内部までは光重合が進行しない
ので、CFのパターニングが困難になる。そこで通常は
ポリビニルアルコール等を使用して塗布層表面に酸素遮
断膜を形成して上記酸素による光重合の阻害を防止す
る。しかしながら、この方法では、CFの製造工程が1
工程増加するとともに、CF形成のように感光性組成物
が着色されている場合には、塗布層の十分な重合硬化に
は、露光強度を必然的に増加させることが要求される。
このような問題点を解決する方法として、特開平1−1
52449号公報には、有機重合体結合剤、多官能アク
リレートモノマー、色素、光重合開始剤としてトリアジ
ン系化合物を用いる方法が提案されている。しかしなが
ら、このトリアジン系光重合開始剤は光酸発生剤として
作用するために、多量に発生する塩素ラジカルに由来す
る塩酸ガスがCFの製造工程に悪影響を及ぼすという問
題があり、かかる意味において上記感光性組成物の感度
を低下させることなく、トリアジン系光重合開始剤の使
用量を低減させる等の工夫が要求される。
【0007】その一方で、紫外線照射によりラジカルを
生成させる物質は非常に多く見出されており、その作用
機構も様々である。一般には2成分系の光重合開始剤が
用いられる場合が多い。しかしながら、この場合の欠点
としては、発生したラジカルが重合に対して有効に働く
前に、併用したもう一方の成分に対してラジカルトラッ
プされたり、発生したラジカル同士が引っ付き(再結合
し)、結局は単一重合開始剤系と同様の硬化度合しか示
さないことが多い。しかしながら、多成分系の開始剤が
見い出せれば、単一系のものより材料選択幅は格段に広
がる利点がある。ところが、現状は上述の如く3成分系
開始剤となると、その組合せ効果を示す具体例は少な
い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】その中でも、例えば、
J.Potopolymer.Sci.Technol.1990,2,147.やMakromol.C
hem.1991,192,1307.に示された例がある。但し、これら
の例は、ケトン・アミン類・オニウム塩を組み合わせた
もので、光重合に際してはその安定性に欠け、更には特
にCF用途では光透過性を必要とし、基板としてガラス
を使用するので、上記のこのオニウム塩を光重合開始剤
として使用した場合には、上記オニウム塩の作用主波長
がガラスの作用主波長と一致してしまうために、基板で
の作用光遮断により光重合の適合性が悪い。
【0009】このような意味からも3成分系でありなが
らも、ラジカル寿命が長く且つ効率のよい光重合開始剤
が求められる。このように光重合開始剤の能力を十分活
用し、高感度で、CFを作製する場合に工程が簡略で、
耐光性、耐熱性及び解像力に優れた、良好なCFを製造
するための技術、及び感光性樹脂成分に対して高効率に
硬化作用を示す光重合開始剤の開発が望まれている。従
って本発明の目的は、上記優れた光重合開始剤の開発と
ともに、該光重合開始剤を使用するCF用感光性着色組
成物及びCFを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、着色剤、有機重
合体と光重合性モノマーとを含む感光性樹脂成分、光重
合開始剤及び溶剤を主成分とするカラーフィルター用感
光性着色組成物において、上記光重合開始剤が、下記式
1の化合物或いは下記式2の化合物と、下記式3の化合
物或いは下記式4の化合物と、アミン化合物とを組み合
わせた3元系の光重合開始剤であることを特徴とするカ
ラーフィルター用感光性着色組成物、及び該組成物から
形成されたCFである。
【0011】本発明によれば、CF用感光性着色組成物
における光重合開始剤として、前記3元系の光重合開始
剤が、 1)開始種(ラジカル又はカチオン種)生成の量子効率
が高い、 2)照射光源の波長と開始剤の吸収帯がマッチングす
る、 3)熱安定性が高く暗反応がない、 4)モノマーやポリマーと相溶性がよい、 5)光硬化膜の変色や黄変性がない、及び 6)安全性、経済性に優れる という特性を見出した。従ってCF用感光性着色組成物
における着色剤が、顔料であって、顔料によって光が吸
収される塗布層であっても、光重合開始剤から発生した
ラジカルが十分に感光性成分を光硬化させ、高感度でC
Fパターンの形成が可能となった。
【0012】
【発明の実施の形態】次に好ましい実施の形態を挙げて
本発明を更に詳しく説明する。本発明では、CF用感光
性着色組成物の光重合性開始剤として、前記第1〜3成
分を組み合わせてなる光重合開始剤系を使用することを
特徴としている。第1成分は、下記式1或いは式2のい
ずれかの化合物である。
【0013】又、第2成分は、下記式3或いは式4のい
ずれかの化合物である。
【0014】第3成分であるアミン化合物としては下記
の化合物が例示されるが、本発明は下記の化合物に限定
されない。
【0015】上記第1成分〜3成分の使用割合は、通常
は第1成分100重量部当たり第2成分5〜150重量
部であり、第3成分5〜150重量部であり、好ましく
は第1成分100重量部当たり、第2成分30〜100
重量部であり、第3成分10〜50重量部である。第2
成分の使用量が多すぎると、組成物を調製する際の溶剤
に対する第2成分の溶解度が低いので、被膜形成時に第
2成分が再結晶化し、塗膜の表面荒れを起こすことや、
触媒からの脱ハロゲン化物によりホトマスクを汚染する
等の点で不満足であり、一方、第2成分の使用量が少な
すぎると十分なラジカル発生のもとでのラジカル連鎖作
用がスムースに行われず、組成物の光感度の低下を起こ
す等の点で不満足である。又、第3成分の使用量が多す
ぎると、組成物からアミン臭が発生したり、組成物溶液
の保存安定性が低下したり、過剰のアミンと樹脂との相
互作用による着色黄変等が起きる恐れがある等の点で不
満足であり、一方、第3成分の使用量が少なすぎると、
第1或いは第2成分からの水素引き抜きが十分に行われ
ず、光重合開始効率が低くなり、結果として組成物の光
感度を低下させる等の点で不満足である。
【0016】更に本発明においては、上記3元系光重合
開始剤に、更に従来から良く知られている光重合開始剤
であるカルボニル化合物、ジカルボニル化合物、アセト
フェノン化合物を助剤的に組み合わせてもよい。具体例
としては、カルボニル化合物として、Benzophenone、 Ph
otocure81(sunko)、 EpacureTZT、 2,4,6-trimethylbenz
ophenone、 methyl-O-benzoylbenzoate、 4-phenyl benz
ophennone、 4(4-methylphenyl thio)phenylethanone、
3,3'-dimethyl-4-methoxybenzophenone、 4-(1,3-acrylo
yl-1,4,7,10,13-penta oxatridecyl)benzophenone、 3,
3',4,4'-tetra(t-buthyl peroxycarbonyl)benzophenon
e、 4-benzoyl-N,N,N-trimethyl benzene methanammoniu
m chloride、 KayacureITX、 Kayacure REDETX、 Kayacure
CTX、 KayacureCPTX、 KayacureQTX、 EsacureX15、 2-benz
oylmethylene-3-methylnaphthio(1.2-d)thiazoline等が
挙げられる。
【0017】又、ジカルボニル化合物としては、benzi
l、 2-ethyl antraquinone、 9,10-phenanthreneqinone、
methyl-α-oxo benzeneacetate、 Trigonal P121(AKZO)
等が挙げられる。又、アセトフェノン化合物としては、
(Ciba-Geigy)Darocure1173、 Darocure1116、 Irgacure29
59、 Irgacure184、 Irgacure500、 Darocure4665、Irgacur
e369等が挙げられる。
【0018】又、組成物を硬化させるための露光光源種
の波長分布を更に広く利用することができるように、C
F用感光性着色組成物の感度向上が要求される場合に
は、これら増感色素に対して更に別の増感色素を組み合
わせて使用することが好ましい。該別の増感色素として
は、例えば、シンコー技研製の5-nitroacenaphtene、 1-
nitropyrene、 N-acetyl-4-nitro-1-aminonaphthalene、
N-phenylthioacrydone、S−151、S−161、S−
171、S−181、S−142、S−152、S−1
62、S−172、S−182、日本感光色素製のNK
−1342、NK−3798、NK−1473、NKX
−846、NKX−1319、NKX−1595、NK
X−653、NKX−1658、NKX−2990、N
KX−3906等が挙げられる。これらの増感色素は、
CF用感光性着色組成物を構成する感光性樹脂成分に対
して0.1〜10重量%の範囲内で使用するのがよい。
【0019】又、本発明において使用する光重合開始剤
に、更に従来から知られている光重合開始剤を併用して
もよく、例えば、紫外線のエネルギーによりフリーラジ
カルを発生する化合物であって、ベンゾイン、ベンゾフ
ェノン等のベンゾフェノン誘導体、又はそれらのエステ
ル等の誘導体、キサントン並びにチオキサントン誘導
体、含ハロゲン化合物としてクロロスルフォニル及びク
ロロメチル多核芳香属化合物、クロロメチル複素環式化
合物、クロロメチルベンゾフェノン類、トリアジン類、
フルオレノン類、ハロアルカン類、光還元性色素と還元
剤とのレドックスカップル類、有機硫黄化合物、過酸化
物類等があり、これら1種又は2種以上の組合せによっ
ても使用することができる。併用する場合には、本発明
で使用する3元系光重合開始剤の吸収分光特性を疎外し
ないようにすることが好ましい。
【0020】CF用感光性着色組成物の光感度を更に向
上させたい場合には、更に増感色素としてはスチリル系
化合物或いはクマリン系化合物を併用することが好まし
く、具体的には、2−(p−ジメチルアミノスチリル)
キノリン、2−(p−ジエチルアミノスチリル)キノリ
ン、4−(p−ジメチルアミノスチリル)キノリン、4
−(p−ジエチルアミノスチリル)キノリン、2−(p
−ジメチルアミノスチリル)−3,3−3Hインドー
ル、2−(p−ジエチルアミノスチリル)−3,3−3
Hインドール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベ
ンズオキサゾール、2−(p−ジエチルアミノスチリ
ル)ベンズオキサゾール、2−(p−ジメチルアミノス
チリル)ベンズイミダゾール、2−(p−ジエチルアミ
ノスチリル)ベンズイミダゾール等が挙げられる。
【0021】又、クマリン系化合物としては、7−ジエ
チルアミノ−4−メチルクマリン、7−エチルアミノ−
4−トリフルオロメチルクマリン、4,6−ジエチルア
ミノ−7−エチルアミノクマリン、3−(2−ベンズイ
ミダゾリル)−7−N,N−ジエチルアミノクマリン、
7−ジエチルアミノシクロペンタ(c)クマリン、7−
アミノ−4−トリフルオロメチルクマリン、1,2,
3,4,5,3H,6H,10H−テトラヒドロ−8−
トリフルオロメチル(1)ベンゾピラノ−(9,9A,
1−gh)−キノリジン−10−オン、7−エチルアミ
ノ−6−メチル−4−トリフルオロメチルクマリン、
1,2,3,4,5,3H,6H10H−テトラヒドロ
−9−カルベトキシ(1)ベンゾピラノ(9,9a,1
−gh)−キノリジン−10−オン等が挙げられる。
【0022】本発明のCF用感光性着色組成物において
は着色剤として顔料を使用することが好ましく、使用さ
れる顔料としては、従来のCFの製造に使用されている
公知の顔料はいずれも使用することができる。具体的に
は、例えば、有機顔料としては、フタロシアニン系、ア
ゾ系、縮合アゾ系、アンスラキノン系、ペリノン・ペリ
レン系、インジゴ系、チオインジゴ系、イソインドリノ
ン系、アゾメチン系、アゾメチンアゾ系、ジオキサジン
系、キナクリドン系、アニリンブラック系、トリフェニ
ルメタン系、カーボンブラック等が挙げられる。その内
で特に好適な顔料として、赤色(レッド)としてC.
I.No.9、C.I.No.97、C.I.No.1
22、C.I.No.123、C.I.No.149、
C.I.No.168、C.I.No.177、C.
I.No.180、C.I.No.192、C.I.N
o.215等、緑色(グリーン)としてC.I.No.
7、C.I.No.36、青色(ブルー)としてC.
I.No.15、C.I.No.22、C.I.No.
60、C.I.No.64等が挙げられる。
【0023】更に顔料を単独でなく、複数組合せてCF
用感光性着色組成物の分光補正を行なう必要があり、こ
の場合には、分光補正に有用な顔料として以下のような
カラーインデックス(The Society of Dyers and Colou
rists出版)でピグメントに分類されている化合物が挙
げられる。C.I.ピグメント イエロー 24、C.
I.ピグメント イエロー 31、C.I.ピグメント
イエロー 53、C.I.ピグメント イエロー 8
3、C.I.ピグメント オレンジ 43、C.I.ピ
グメント レッド 105、C.I.ピグメント レッ
ド 149、C.I.ピグメント レッド 176、
C.I.ピグメント レッド 177、C.I.ピグメ
ント Violet 14、C.I.ピグメント Vi
olet29、C.I.ピグメント ブルー15、C.
I.ピグメント ブルー15:3、C.I.ピグメント
ブルー22、C.I.ピグメント ブルー28、C.
I.ピグメント グリーン15、C.I.ピグメント
グリーン25、C.I.ピグメント グリーン36、
C.I.ピグメント ブラウン28、C.I.ピグメン
ト ブラック1、C.I.ピグメント ブラック7等で
ある。
【0024】更に本発明において、これらの顔料は乾燥
した微粉末状の他、水性ろ過ケーキ或いは水性懸濁液の
状態でも使用することができる。尚、使用する顔料は、
後述の分散剤及び/又は有機重合体によって予め分散処
理しておくことが好ましい。
【0025】本発明のCF用感光性着色組成物は、更に
必要に応じて顔料の分散剤を含有することができる。顔
料の分散剤としては、広範囲のものから適宣選択して使
用することができ、例えば、界面活性剤、顔料の中間
体、染料の中間体、ソルスパース等が使用される。分散
の際の組成の割合は、特に限定されるものではないが、
後述の有機重合体に対する顔料の添加量は50〜150
重量%程度であり、分散剤は顔料の1〜10重量%程度
である。但しこの分散剤は、CF用感光性着色組成物中
に使用する顔料を均一に分散させ且つ顔料の凝集を防ぐ
働きがなければならない。従って、分散剤自身も製造す
るCFの諸物性を阻害するようなことがあってはなら
ず、更にはCFの耐熱性並びに黄変性も考慮して選択す
る必要がある。
【0026】更に本発明で使用する有機重合体の量は、
顔料100重量部当り約3〜40重量部、好ましくは約
5〜30重量部の範囲が好ましい。本発明で使用する有
機重合体は、画素を形成する着色被膜のアルカリ現像液
に対する現像性、被膜形成材、CF用感光性着色組成物
の粘度調整剤及び顔料の分散安定剤として作用する。こ
のような目的のために好適に用いられる有機重合体とし
ては、広範な種類の有機重合体の中から、顔料分散性が
良く、又、光重合性モノマー、光重合開始剤との相溶性
が良く、アルカリ現像性、有機溶剤溶解性、強度、基板
密着力、軟化温度等が適当な有機重合体が選ばれる。
【0027】具体的には、例えば、アクリル樹脂、ポリ
エステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、(メタ)アク
リロイル基を持つ感光性モノマー、及びオリゴマー等が
挙げられる。更には、ポリメタクリル酸エステル又はそ
の部分加水分解物、ポリ酢酸ビニル又はその加水分解
物、ポリビニルフェノール、フェノールノボラック、ポ
リスチレン、ポリビニルブチラール、ポリクロロプレ
ン、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリ
プロピレン、ポリビニルピロリドン、スチレンと無水マ
レイン酸の共重合体又はそのハーフエステル、アクリル
酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸
エステル、アクリルアミド、アクリロニトリル等の共重
合可能なモノマー群から選ばれた、ガラス転移点が35
℃以上である共重合体等が挙げられる。
【0028】これらの中で特に好ましい重合体は(メ
タ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルとの共重
合体、スチレン・無水マレイン酸共重合体、及び該共重
合体とアルコール類の反応物、更にはアクリル酸、スチ
レン及びベンジル(メタ)アクリレートの3系共重合体
である。上記3系共重合体の共重合比は任意であるが、
例えば、好ましい範囲は全体を100モルとした場合、
(メタ)アクリル酸約20〜40モル、スチレン約25
〜45モル、及びベンジル(メタ)アクリレート約10
〜50モルの共重合体である。該共重合体は前述の分散
剤とともに感光性着色組成物中の顔料の安定化を図る目
的をも有し、その分子量は約1万〜7万の範囲が好まし
い。又、適度なアルカリ現像性を付与するためには、そ
の酸価が約60〜200mgKOH/gの範囲であるこ
とが好ましい。
【0029】上記3系共重合体の共重合比率並びに酸価
のバランスが悪いと、CF用感光性着色組成物からなる
塗布層の露光・現像後において、パターン解像はされる
が、アルカリ現像液に対する耐性がなく解像パターン面
に小さなしわやクラックが発生し、ここからアルカリ現
像液の浸透が急速に起こることによって、最終的にはガ
ラス基板面から着色層の剥離を引き起こすことが鋭意検
討の結果わかった。
【0030】本発明のCF用感光性着色組成物の感光性
樹脂成分として使用する光重合性モノマーの一例である
多官能(メタ)アクリレートモノマーは、本発明のCF
用感光性着色組成物の主剤をなすものであり、例えば、
エチレングリコール(メタ)アクリレート、ジエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ヘキサンジ(メタ)アクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、
グリセリンジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ
(メタ)アクリレート、グリセリンテトラ(メタ)アク
リレート、テトラトリメチロールプロパントリ(メタ)
アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)
アクリレート等が挙げられ、これらの成分は単独又は混
合物として使用される。
【0031】これらの多官能(メタ)アクリレートモノ
マーは少なくとも1種の3官能以上のモノマーを含むこ
とが好ましく、その含有量は多官能(メタ)アクリレー
トモノマー中において約30〜95重量%を占める割合
である。又、これらの多官能(メタ)アクリレートモノ
マーには、反応希釈剤としてメチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)ア
クリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル
(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、スチレン、メチルスチレン、Nービニルピロリ
ドン等の単官能性モノマーを添加することができる。
【0032】本発明で用いられる溶剤としては、具体的
には、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロ
ピルアルコール、i−プロピルアルコール等のアルコー
ル系溶媒、メトキシアルコール、エトキシアルコール等
のセロソルブ系溶媒、メトキシエトキシエタノール、エ
トキシエトキシエタノール等のカルビトール系溶媒、酢
酸エチル、酢酸ブチル、メトキシプロピオン酸メチル、
エトキシプロピオン酸エチル、乳酸エチル等のエステル
系溶媒、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘ
キサノン等のケトン系溶媒、メトキシエチルアセテー
ト、エトキシエチルアセテート、エチルセロソルブアセ
テート等のセロソルブアセテート系溶媒、メトキシエト
キシエチルアセテート、エトキシエトキシエチルアセテ
ート等のカルビトールアセテート系溶媒、ジエチルエー
テル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン等
のエーテル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン
等の非プロトン性アミド溶媒、γ−ブチロラクトン等の
ラクトン系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフ
タレン等の不飽和炭化水素系溶媒、n−ヘプタン、n−
ヘキサン、n−オクタン等の飽和炭化水素系溶媒等の有
機溶媒が挙げられる。
【0033】これらの溶媒のうち、メトキシエチルアセ
テート、エトキシエチルアセテート、エチルセロソルブ
アセテート等のセロソルブアセテート系溶媒、メトキシ
エトキシエチルアセテート、エトキシエトキシエチルア
セテート等のカルビトールアセテート系溶媒、エチレン
グリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジ
メチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテ
ル等のエーテル系溶媒、メトキシプロピオン酸メチル、
エトキシプロピオン酸エチル、乳酸エチル等のエステル
系溶媒が好ましい。
【0034】上記本発明のCF用感光性着色組成物にお
いて、組成物中に占める顔料の割合は、組成物の固形分
の約40〜75重量%であり、好ましくは約45〜70
重量%である。顔料が約40重量%未満であると、各着
色膜(画素)の着色力が不十分であり、鮮明な画像の表
示が困難である。一方、顔料が約75重量%を超える
と、各着色膜における光透過率が不十分となる。顔料は
その種類、粒径、分散の状態等によって着色力、透光性
等の各種光学的性質が変化するので、R、G、B及びB
kとして選択した特定の顔料の物性に従って使用量を決
定する。使用量の決定基準は形成される着色膜の光透過
率が約80〜90%となる量である。但しBkの場合に
は透光性は要求されない。
【0035】各着色膜の光透過率の測定は、2枚の偏光
板の間に測定試料を置き、偏光軸が平行の時と、垂直の
時との輝度を求めて行う。光線の測定波長はR部は61
0nm、G部は540nm、B部は450nmでそれぞ
れ測定した。更にBkに関してはマイクロデンシトメー
タによってO.D.値として測定した。CF試料の膜厚
は約1.5μmのものを使用した。
【0036】又、本発明のCF用感光性着色組成物を構
成する多官能(メタ)アクリレートモノマーの量は、顔
料以外の被膜形成組成物中において約20〜60重量%
を占める割合であり、好ましくは約30〜50重量%を
占める割合である。多官能(メタ)アクリレートモノマ
ーが約20%重量未満であると、形成される着色膜の接
着強度、耐熱性等の各種物理的強度が不十分であり、一
方、多官能(メタ)アクリレートモノマーが約60重量
%を超えると、CF用感光性着色組成物の安定性が低下
するとともに、形成される着色膜の可撓性が不十分とな
る。
【0037】更にCF用感光性着色組成物の現像液に対
する溶解特性を向上させるためにも、上記の割合は必要
であり、この割合から外れるとパターン解像はされる
が、モノマー硬化速度が大きくなり、着色パターン周囲
に対してスカムやひげを生じる。又、有機重合体とモノ
マーとの比率も最適化されないと同様な現象がおこり、
極端な場合には部分的な膨潤・剥離からくる着色膜の再
付着が生じ、正確な着色膜のパターン形成を阻害するこ
とが種々検討の結果わかった。
【0038】又、本発明のCF用感光性着色組成物を構
成する有機重合体の量は、顔料以外の被膜形成組成物中
において約5〜80重量%を占める割合であり、好まし
くは約10〜60重量%を占める割合である。有機重合
体の量が、約5重量%未満であるとCF用感光性着色組
成物の基板に対する塗布適性が低下するとともに、形成
された着色膜のアルカリ現像液に対する現像性が不十分
で、形成される着色膜の接着強度、可撓性が不十分であ
り、一方、有機重合体が約80重量%を超えると、ポス
トベーク後の着色膜の膜減率の増加、光硬化着色膜内部
の未硬化量の増加による被膜硬度の減少等の面で不十分
になる場合がある。
【0039】又、本発明のCF用感光性着色組成物を構
成する光重合開始剤の量は、顔料以外の被膜形成組成物
中において約5〜35重量%を占める割合であり、好ま
しくは約10〜30重量%を占める割合である。光重合
開始剤の量が約5重量%未満であると、CF用感光性着
色組成物の感度が低下すると共に、形成される着色膜の
接着性及び可撓性の面で不十分になる場合がある。
【0040】尚、光重合開始剤は、顔料を十分に分散さ
せた前記の多官能(メタ)アクリレートモノマー及び有
機重合体からなる樹脂組成物に最初から添加しておいて
もよいが、上記樹脂組成物を比較的長期間保存する場合
には、使用直前に樹脂組成物中に光重合開始剤を分散或
いは溶解することが好ましい。尚、本発明のCF用感光
性着色組成物は、上記成分を必須成分とするが、CF用
感光性着色組成物の塗布適性、感度、被膜の架橋密度等
を調整する目的で、各種有機溶剤、各種ポリマー、増感
剤、連鎖移動剤等、当該技術分野で公知の添加剤を必要
に応じて添加することができる。
【0041】本発明のCF用感光性着色組成物は、前記
各成分及び適当な有機溶剤を配合し、例えば、ペイント
シェーカー、ビーズミル、サンドグラインドミル、ボー
ルミル、アトライターミル、2本ロールミル等の分散機
を用いて分散することによって得られる。得られるCF
用感光性着色組成物は、有機溶剤が媒体となっている塗
工液又はインキ状態であって、必要に応じて使用直前に
有機溶剤を加えて希釈して使用してもよい。
【0042】更に、この時にポリカルボン酸型高分子活
性剤、ポリスルホン酸型高分子活性剤のアニオン系顔料
分散剤、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブ
ロックポリマー等のノニオン系顔料分散剤等の顔料分散
剤、アントラキノン系、ペリレン系、フタロシアニン
系、キナクリドン系等の有機色素にアミノ基、カルボキ
シル基、スルホン酸塩基、カルボン酸アミド基、水酸基
等の置換基を導入した有機色素の誘導体等を加えると、
顔料の分散性や分散安定性が良好になり好ましい。これ
ら顔料分散剤や有機色素の誘導体は、顔料100重量部
に対して50重量部以下で用いるのが好ましい。
【0043】上記のCF用感光性着色組成物を用いてC
Fのパターンを形成する方法は、従来公知の方法でよ
く、例えば、適当な順序でR、G、B及びBkの該感光
性着色組成物を透明基板上にスピンコート、低速回転コ
ーターやロールコーターやナイフコーター等を用いて全
面コーティングを行なうか、或いは各種の印刷方法によ
る全面印刷又はパターンよりやや大きな部分印刷を行
い、予備乾燥後フォトマスクを密着させ、超高圧水銀
灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、遠紫外線灯、
可視光レーザ等の光源を使用して露光、硬化を行なって
パターンを焼付ける。
【0044】次いでこの光照射された塗膜をアルカリ水
溶液(炭酸ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩、水酸化
ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物、テトラメチルア
ンモニウムハイドロオキサイド等の有機アルカリ等の塩
基の水溶液)、有機溶剤(トリクロロエチレン、パーク
ロロエチレン、メチレンクロライド等の有機ハロゲン化
物、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケ
トン類、エチルセロソルブアセテート等のエステル類)
流水或いはシャワー水中で現像及び水洗を行ない、未硬
化部分を溶解させる。各色についてこの工程を繰り返
す。必要に応じポストベークを行なうことによりCFの
パターンを形成させることができる。
【0045】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説
明する。実施例1 透明基板として、低膨張ガラス(コーニング社製)を中
性洗剤による洗浄、水洗、脱脂、オゾン及び光洗浄した
ものを用いた。又、青色顔料分散液として以下に示すも
のを用いた。 ・C.I.ピグメントブルー15+C.I.ピグメントバイオレット23 10.0g ・ベンジルメタクリレート−スチレン−アクリル酸共重合体物 3.0g (共重合比率1:1:1、分子量約3万(分子量分布Mw/Mn=1.7)) ・分散剤 Disperbyk161(ビックケミー社製) 1.0g ・ポリエチレングリコールモノメチルエチルアセテート(PGMEA) 70.0g 上記組成物を2本ロール等で混練分散し、更にPGME
A希釈溶剤を加えペイントシェーカー、ビーズミル等で
分散して顔料分散液とした。
【0046】 ・顔料分散液(青色) 84.0g ・ベンジルメタクリレート−スチレン−アクリル酸共重合体物 5.0g (共重合比率1:1:1、分子量約3万(分子量分布Mw/Mn=1.7)) 固形分40%(3ーメトキシブチルアセテート溶液)) ・トリメチロールプロパントリアクリレート(日本化薬製) 7.0g ・DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、日本化薬製) 2.0g ・式1の化合物(みどり化学製)+式2の化合物(Aldrichi製)+2,2- (methylamino)diethanol(Aldrichi製、2-MDEAと略)+イルガキュアー36 9 (2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブ タノン−1、チバガイギー社製):混合比率0.2:0.2:0.5:0.1(重量比) 3.0g ・エチルセルソルブアセテート 40.0g 上記の配合で各成分を混合しペイントシェーカー、ビー
ズミルで分散して本発明のCF用感光性着色組成物とし
た。
【0047】上記CF用感光性着色組成物中の顔料分散
粒子径はd50(d50は全粒度分布幅の50%平均分布を
示す分散粒子径を表す)で0.5μm以下になるように
分散した。粒子径並びに粒度分布の確認は日機装(株)
社製マイクロトラックUPA粒度分析計で行った。更に
顔料のみを下記のように変更し、その他は上記と同様の
処方によって、R、G、B及びBkの各色の本発明のC
F用感光性着色組成物を得た。
【0048】(使用顔料)
【0049】CF用感光性着色組成物をガラス基板上に
スピンコーティング法によって1.0μmになるように
塗布した。膜厚は触針式法によるデックタック装置で計
測した。CF用感光性着色組成物を塗布後、CR乾燥機
にて約100℃で3分間のプリベークを行い、続けて細
線パターンを施したマスクを介して、アライナーによっ
て50から1,000mJ/cmまで露光量を変化さ
せて画素パターンを焼き付けた。光エネルギーの測定は
ウシオ製薄型紫外線光量計を用いて行った。
【0050】現像は、自動現像装置を使用しKOH濃度
0.1重量%水溶液(現像液温度23〜25℃)によっ
て未露光被膜を溶解させた後水洗した。現像は均一な溶
解型を示した(R、G、B及びBkの各色のCF用感光
性着色組成物に対しても同様であった。)。更にこの未
露光被膜の溶解速度は本現像液条件で現像液1リット
ル、1分間当り110mgの溶出であった。パターン細
線を顕微鏡により確認後、ポストベーク200℃で60
分間行った。この操作をRGB及びBkのそれぞれにつ
いて行った。R、G及びB色に関しては感度約100m
J/cm以下でBkについては約230mJ/cm
であった。光感度については光学濃度0.05を1段目
として、1段ごとに光学濃度が0.15ずつ増加する2
1段のステップタブレットを用いて評価した。形成され
たパターン細線はスカム等がなくエッジ形状も正常で、
赤は1.0μm、緑は1.5μm、青は1.2μm、黒
は2.5μm以下でラインアンドスペースのパターンが
解像されていた。更にポストベーク後の膜減率は10%
以下であることを確認した。
【0051】実施例2 (感度比較例)(開始剤化学種の最適化検討) 実施例1の光重合開始剤の化学種のみを変更した。その
他は実施例1と同様にしてCFを形成して、同様にして
評価を行った。評価は特に現像特性を重視し、見かけ感
度にも関与する基板密着性についても併せて行った。そ
の結果を以下の表1に示す(特に断わりのない限りB顔
料分散での結果である。)。基板密着性に関しては、カ
ッター等により、測定硬化膜を1mm角のマス目100
個について、セロテープ接着剥離によるテストで、剥離
せず基板面に残ったマス目の個数より85個以上を◎、
75以上を○、60以上を△、それ以下を×とした。着
色硬化膜の表面荒れに関しては、現像後の画素を偏光フ
イルター付顕微鏡で反射観察した場合に視野錯乱等によ
る白化がある場合を×、表面散乱が観察されない場合を
○とした。
【0052】表1−1 上記表において略号は以下の意味である。 (比)・・・比較例 (実)・・・実施例 2−MDEA・・・2,2’−(メチルアミノ)ジエタ
ノール、Aldrichi製 式4の化合物・・・2,2−ジブロモアセトフェノン又
は2,2,2−トリブロモアセトフェノン、Aldri
chi製
【0053】表1−2
【0054】パターン細線はスカム等なくエッジ形状も
正常であり、更にポストベーク後の膜減率は10%以下
であることを確認した。Bkでの系においては、絶対的
に遮光性が高く感度が低下するが、光増感剤の複合使用
で感度改善をはかった。その場合の増感色素としてアク
リジン系色素、アントラセン系色素、クマリン系色素や
アミン類の0.1〜0.3重量%添加によって更に光重
合促進効果があることが確認された。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
本発明で使用する3元系光重合開始剤は、露光によって
発生するラジカル寿命が長く、発生するハロゲンラジカ
ルを再度、重合反応系に使用するという、連鎖的な機構
で感光性組成物の光重合が進行するために、重合反応系
内で最終的にラジカルが消費され尽くすまで光重合を進
行させることができる。そのために煩雑な酸素遮断膜を
必要とせずに、感光性組成物を高感度に光硬化させるこ
とができる。従ってCF製造工程が簡略化されるととも
に、CF層の基板密着性に優れ、硬化膜面の荒れの少な
いCFの製造が可能になった。又、顔料種をカーボンブ
ラックにした場合、低コストで反射率の低い更に解像性
の高いCF用のブラックマトリックス形成用感光性樹脂
組成物を得ることができる。更にはフォトリソ法を応用
しCF製造が可能であり、該CFを用いることによって
更に高品位で且つ高耐久性の液晶カラー表示体を得るこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03F 7/027 502 G03F 7/027 502 G09F 9/00 321 G09F 9/00 321E // C08F 2/50 C08F 2/50

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着色剤、有機重合体と光重合性モノマー
    とを含む感光性樹脂成分、光重合開始剤及び溶剤を主成
    分とするカラーフィルター用感光性着色組成物におい
    て、上記光重合開始剤が、下記式1の化合物或いは下記
    式2の化合物と、下記式3の化合物或いは下記式4の化
    合物と、アミン化合物とを組み合わせた3元系の光重合
    開始剤であることを特徴とするカラーフィルター用感光
    性着色組成物。
  2. 【請求項2】 式1の化合物或いは式2の化合物と、式
    3の化合物或いは式4の化合物と、アミン化合物との使
    用割合が、式1の化合物或いは式2の化合物100重量
    部当たり、式3の化合物或いは式4の化合物が5〜15
    0重量部、且つアミン化合物が5〜150重量部である
    請求項1に記載のカラーフィルター用感光性着色組成
    物。
  3. 【請求項3】 更に増感色素を含む請求項1に記載のカ
    ラーフィルター用感光性着色組成物。
  4. 【請求項4】 増感色素が、クマリン系化合物及びスチ
    リル系化合物から選択された少なくとも1種である請求
    項3に記載のカラーフィルター用感光性着色組成物。
  5. 【請求項5】 更に分散剤を含有する請求項1に記載の
    カラーフィルター用感光性着色組成物。
  6. 【請求項6】 光重合性モノマーが少なくとも1種の3
    官能以上のアクリレートモノマーを含む請求項1に記載
    のカラーフィルター用感光性着色組成物。
  7. 【請求項7】 有機重合体が、(メタ)アクリル酸を全
    モノマーの20〜40重量%の割合し、酸価が60〜2
    00mgKOH/gのアクリル酸系共重合体である請求
    項1に記載のカラーフィルター用感光性着色組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7に記載のカラーフィルター
    用感光性着色組成物から形成されたことを特徴とするカ
    ラーフィルター。
JP32590496A 1996-11-22 1996-11-22 カラーフィルター用感光性着色組成物及びカラーフィルター Pending JPH10153860A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7169535B2 (en) * 2002-10-23 2007-01-30 Konica Minolta Holdings, Inc. Photosensitive composition and photosensitive lithographic printing plate

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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