JPH10153857A - ポジ型フォトレジスト組成物 - Google Patents

ポジ型フォトレジスト組成物

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JPH10153857A
JPH10153857A JP8327631A JP32763196A JPH10153857A JP H10153857 A JPH10153857 A JP H10153857A JP 8327631 A JP8327631 A JP 8327631A JP 32763196 A JP32763196 A JP 32763196A JP H10153857 A JPH10153857 A JP H10153857A
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JP
Japan
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sulfonic acid
naphthoquinonediazide
phenol
pattern
acid ester
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Application number
JP8327631A
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English (en)
Inventor
Hirokazu Azuma
広和 東
Masahiro Nakamura
昌洋 中村
Masaji Kawada
正司 河田
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 i線露光に適したレジスト特性のバランスに
優れたポジ型フォトレジストを提供する。 【解決手段】 (A)アルカリ可溶性フェノール樹脂、
(B)フェノール類とアルデヒド類またはケトン類との
重縮合物の1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホ
ン酸エステル系感光剤を含有するポジ型レジスト組成物
であって、テトラヒドロフランを溶媒としたUV254
nmの検出器を用いたゲルパーミエション・クロマトグ
ラフィーにより得られたパターンにおける当該重縮合物
のポリスチレン換算重量平均分子量が3000〜12,
000であることを特徴とするポジ型レジスト組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポジ型レジスト組成物
に関し、さらに詳しくは、半導体素子、磁気バブルメモ
リー素子、集積回路などの製造に必要な微細加工用ポジ
型レジスト組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子を形成するためのレジスト組
成物としては、近年、ネガ型レジスト組成物よりポジ型
レジスト組成物が主流となっている。これは、ネガ型レ
ジスト組成物は高感度ではあるが、現像に有機溶剤を用
いるために膨潤が大きく解像性に難点があることに起因
している。一方、ポジ型レジスト組成物は、膨潤の少な
いアルカリ水溶液により現像でき、しかも解像性に優れ
ているため半導体の高集積化に充分対応できると考えら
れている。従来、この分野で一般的に用いられているポ
ジ型レジスト組成物は、ノボラック樹脂などのアルカリ
可溶性樹脂とキノンジアジスルホン酸化合物とからなる
ものである。このポジ型レジスト組成物は、アルカリ水
溶液による現像を行うため膨潤がなく、解像性に優れて
いる。また、このようなポジ型レジスト組成物は、それ
自体の性能改良と露光機の高性能化により解像度がさら
に向上し、0.5μm以下の微細パターンの形成も可能
となってきた。
【0003】しかしながら、従来のポジ型レジスト組成
物は、感度・残膜率・解像度・耐熱性・保存安定性など
の諸特性の点で必ずしも満足な結果は得られておらず、
性能の一層の向上が望まれている。特に、0.5μm以
下の微細パターン形成においてはレジスト寸法をより厳
しく制御することが必要となり、従って、より寸法精度
のよいポジ型レジスト組成物が強く求められるようにな
っている。このような観点から、従来、感光剤としては
種々のフェノール化合物の1,2−キノンジアジド−4
−スルホン酸エステルまたは1,2−キノンジアジド−
5−スルホン酸エステルが使用されてきている。例え
ば、特開平4−230755号公報にはフェノール類
と、アルデヒド類又はケトン類とを反応させて重量平均
分子量の低いある種のフェノール化合物を得、これをキ
ノンジアジド−5−スルホン酸エステル化して感光剤と
する方法が開示されている。しかしながら、我々の知見
によれば、この公報に開示されている感光剤を用いて
も、i線による露光では充分な感度は得られなかった。
このように従来検討されてきた感光剤は、g線(436
nm)露光で良好なレジスト特性を与えるものもある
が、i線(365nm)露光において、これらの感光剤
は、1μm以下程度の膜厚ではその性能を発揮すること
ができるものの、これ以上の厚膜では、感光剤の露光光
の吸収が大きいため、実用的なパターンが得られないと
いう問題があった。
【0004】i線露光で実用的なパターンを得る手段と
して、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−6−スル
ホン酸とアルコール類若しくはフェノール類とのエステ
ルや1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−6−スルホ
ン酸と有機アミン類とのスルホンアミドなどを溶解抑止
剤(感光剤として機能する)として用いることが提案さ
れている(特開平4−153656号公報)。当該公報
には、フェノール類として数多くの公開特許公報が挙げ
られているが、感光剤の性質は、フェノール類の種類に
より異なることがあり、優れた効果が得られるフェノー
ル類を選択するに当たっては、多大なる研究が必要とさ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来技術のもと
で、発明者らは、i線露光でバランスのよいレジスト特
性を示すレジスト組成物を得るべく鋭意研究した結果、
フェノール類とアルデヒド類またはケトン類との重縮合
物を用いて1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホ
ン酸エステルを用いることにより、優れたパターン形状
を示すことを見いだし、本発明を完成するに到った。
【0006】
【課題を解決するための手段】かくして本発明によれ
ば、(A)アルカリ可溶性フェノール樹脂、(B)下記
一般式(1)で表されるフェノール類とアルデヒド類ま
たはケトン類との重縮合物の1,2−ナフトキノンジア
ジド−6−スルホン酸エステル系感光剤を含有するポジ
型レジスト組成物であって、テトラヒドロフランを溶媒
としたUV254nmの検出器を用いたゲルパーミエシ
ョン・クロマトグラフィーにより得られたパターンにお
ける当該重縮合物のポリスチレン換算重量平均分子量が
3,000〜12,000であることを特徴とするポジ
型レジスト組成物が提供される。
【化2】 (式(1)中、R1〜R3は、水素原子、水素原子、炭素
数1〜4のアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基
を示す。)
【0007】以下、本発明について詳述する。 (A)アルカリ可溶性フェノール樹脂 本発明において、アルカリ可溶性フェノール樹脂は、単
独でも、あるいは2種類以上を混合して用いることもで
きる。アルカリ可溶性フェノール樹脂の具体例として
は、例えば、フェノール類とアルデヒド類との縮合反応
生成物、フェノール類とケトン類との縮合反応生成物、
ビニルフェノール系重合体、イソプロペニルフェノール
系重合体、これらのフェノール樹脂の水素添加反応生成
物などを混合して使用することができる。ここで用いる
フェノール類の具体例としては、フェノール、o−クレ
ゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3−ジ
メチルフェノール、2,5−ジメチルフェノール、3,
4−ジメチルフェノール、3,5−ジメチルフェノー
ル、2,4−ジメチルフェノール、2,6−ジメチルフ
ェノール、2,3,5−トリメチルフェノール、2,
3,6−トリメチルフェノール、2−t−ブチルフェノ
ール、3−t−ブチルフェノール、4−t−ブチルフェ
ノール、2−メチルレゾルシノール、4−メチルレゾル
シノール、5−メチルレゾルシノール、4−t−ブチル
カテコール、2−メトキシフェノール、3−メトキシフ
ェノール、2−プロピルフェノール、3−プロピルフェ
ノール、4−プロピルフェノール、2−イソプロピルフ
ェノール、3−イソプロピルフェノール、4−イソプロ
ピルフェノール、2−メトキシ−5−メチルフェノー
ル、2−t−ブチル−5−メチルフェノール、チモー
ル、イソチモール、ピロガロールなどが例示される。こ
れらのうち、o−クレゾール、m−クレゾール、p−ク
レゾール、2,3−ジメチルフェノール、3,4−ジメ
チルフェノール、3,5−ジメチルフェノール、2,5
−ジメチルフェノール、2,3,5−トリメチルフェノ
ール、2,3,6−トリメチルフェノールなどが好まし
い例である。これらの化合物は、単独または2種類以上
を組み合わせて用いることもできる。
【0008】アルデヒド類の具体例としては、ホルマリ
ン、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアル
デヒド、プロピルアルデヒド、ベンズアルデヒド、フェ
ニルアセトアルデヒド、α−フェニルプロピルアルデヒ
ド、β−フェニルプロピルアルデヒド、o−ヒドロキシ
ベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、
p−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−クロロベンズア
ルデヒド、m−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベ
ンズアルデヒド、o−ニトロベンズアルデヒド、m−ニ
トロベンズアルデヒド、p−ニトロベンズアルデヒド、
o−メチルベンズアルデヒド、m−メチルベンズアルデ
ヒド、p−メチルベンズアルデヒド、p−エチルベンズ
アルデヒド、p−n−ブチルベンズアルデヒド、テレフ
タルアルデヒドなどが例示される。これらのうち、ホル
マリン、パラホルムアルデヒド及びヒドロキシベンズア
ルデヒド類が好ましい。これらの化合物は、単独または
2種類以上を組み合わせて用いることもできる。ケトン
類の具体例としては、アセトン、メチルエチルケトン、
ジエチルケトン、ジフェニルケトンなどが例示される。
これらの化合物は、単独または2種類以上を組み合わせ
て用いることもできる。これらの縮合反応生成物は、常
法、例えばフェノール類とアルデヒド類またはケトン類
とを酸性触媒存在下で反応させることにより得ることが
できる。
【0009】ビニルフェノール系重合体は、ビニルフェ
ノールの単独重合体およびビニルフェノールと共重合可
能な成分との共重合体から選択されるものであり、イソ
プロペニルフェノール系重合体は、イソプロペニルフェ
ノールの単独重合体およびイソプロペニルフェノールと
共重合可能な成分との共重合体である。ビニルフェノー
ルやイソプロペニルフェノールと共重合可能な成分の具
体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、スチレン、
無水マレイン酸、マレイン酸イミド、酢酸ビニル、アク
リロニトリルやこれらの誘導体などが例示される。共重
合体は、周知の方法により得られる。フェノール樹脂の
水素添加反応生成物は、常法、例えば上記のフェノール
樹脂を有機溶剤に溶解させ、均一系または不均一系触媒
の存在下、水素添加を行うことにより得られるものであ
る。
【0010】本発明において用いられるアルカリ可溶性
フェノール樹脂のテトラヒドロフランを溶媒としたUV
254nmの検出器を用いたゲルパーミエション・クロ
マトグラフィーにより得られたパターンにおけるポリス
チレン換算重量平均分子量(以下、単に平均分子量また
はMwという)は、溶媒としてテトラヒドロフランを用
い測定した時、通常2,000〜25,000、好まし
くは3,500〜20,000である。平均分子量が
3,500未満ではパターン形状、解像度、現像性が悪
化する傾向にあり、2,000未満では実用的ではな
い。また、20,000を超えるとパターン形状、現像
性、感度が悪化し、特に25,000を超えると実用的
ではない。
【0011】これらのアルカリ可溶性フェノール樹脂
は、公知の手段により分子量や分子量分布を制御したも
のとして用いることもできる。分子量や分子量分布を制
御する方法としては、樹脂を破砕し、適当な溶解度を持
つ有機溶剤で固−液抽出するか、樹脂を良溶剤に溶解さ
せ、貧溶剤中に滴下するか、または貧溶剤を滴下して固
−液または液−液抽出するなどの方法が挙げられる。
【0012】(B)感光剤 本発明においては、感光剤として前記一般式(1)で表
されるフェノール類とアルデヒド類またはケトン類の
1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホン酸エステ
ル化合物(以下、本発明の感光剤ということがある)を
使用する。
【0013】ここで使用されるフェノール類は、前記式
(1)で表される化合物であり、式(1)中の置換基R
1〜R3の具体例としては、水素原子、水酸基、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−
ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基
などの炭素数1〜4のアルキル基;メトキシ基、エトキ
シ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブト
キシ基、イソブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキ
シ基などの炭素数1〜4のアルコキシ基;ヒドロキシル
基;であり、水素原子以外の置換基としては、好ましく
はメチル基またはヒドロキシル基であり、水素原子と一
つの水酸基以外の置換基は、1又は2個結合するのが好
ましい。このようなフェノール類の具体例としては、後
述するアルカリ可溶性フェノール樹脂原料となったフェ
ノール類と同様のものが挙げられ、フェノール、o−ク
レゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、3,5−
ジメチルフェノール、2,5−ジメチルフェノール、
2,3−ジメチルフェノール、3,4−ジメチルフェノ
ール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5
−トリメチルフェノール、レゾルシノール、2−メチル
レゾルシノールおよびピロガロール等が好ましく、とり
わけフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p
−クレゾールが好ましい例である。また、これと重縮合
するアルデヒド類またはケトン類も、後述のアルカリ可
溶性フェノール樹脂原料となるものであり、とりわけホ
ルムアルデヒド、ホルマリン、アセトアルデヒドが好ま
しい例である。このような重縮合物の合成方法も後述の
アルカリ可溶性フェノール樹脂の合成方法と同様、フェ
ノール類とアルデヒド類またはケトン類とを酸性触媒存
在下で反応させればよい。
【0014】この重縮合物は、テトラヒドロフランを溶
媒としたゲルパーミエション・クロマトグラフィーによ
り測定される重量平均分子量(以下、単に重量平均分子
量という)が3,000〜12,000、好ましくは
3,000〜10,000、より好ましくは4,000
〜9,000である。重量平均分子量は、樹脂を破砕
し、適当な溶解度を持つ有機溶剤で固−液抽出するか、
樹脂を良溶剤に溶解させ、貧溶剤中に滴下するか、また
は貧溶剤を滴下して固−液または液−液抽出するなどの
方法により調節することができる。
【0015】このようにして得られた重縮合物を、1,
2−ナフトキノンジアジド−6−スルホン酸ハライド
と、アセトン、ジオキサン、テトラヒドロフラン等の溶
媒中で炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナ
トリウムや水酸化カリウム等の無機塩基、または、トリ
メチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミ
ン、ジイソプロピルアミン、トリブチルアミン、ピロリ
ジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、ピリジ
ン、ジシクロヘキシルアミン等の有機塩基存在下で反応
させることにより、本発明のエステルを得ることができ
る。上記縮合物の全フェノール性水酸基中、1,2−ナ
フトキノンジアジド−6−スルホン酸エステル化される
割合(以下、エステル化率という)は、通常10〜70
%、好ましくは30〜65%、より好ましくは40〜6
0%のものである。このエステル化率が高すぎると、保
存安定性が低下し、また良好なパターン形状が得られな
い傾向にあり好ましくない。
【0016】もちろん、上述した本発明の感光剤のほ
か、その他の公知のフェノール化合物の1,2−ナフト
キノンジアジド−6−スルホン酸エステル化合物、1,
2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルま
たは1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エ
ステルを感光剤として併用することができ、特に、アル
カリ現像液に対する溶解抑止効果等の向上が期待できる
ため、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸
エステルや1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホ
ン酸エステルの併用は特に好ましい態様である。
【0017】ここで併用される感光剤の原料、即ちフェ
ノール性水酸基を有する母核化合物の具体例としては、
2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,4,
4’−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,
4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,4,
2’,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,
3,4,2’,4’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン
等のポリヒドロキシベンゾフェノン類;没食子酸メチ
ル、没食子酸エチル、没食子酸プロピル等の没食子酸エ
ステル類;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン、2,2−ビス(2,4−ジヒドロキシフェニ
ル)プロパン等のポリヒドロキシビスフェニルアルカン
類;トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,
1,1−トリス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニ
ル)エタン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシ−3
−メチルフェニル)エタン、1,1,1−トリス(4−
ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒド
ロキシ−3−メチルフェニル)−1−(4−ヒドロキシ
フェニル)エタン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチル
フェニル)−2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニルメ
タン等のポリヒドロキシトリスフェニルアルカン類;
1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニ
ル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−メチル
−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,3,3−
テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のポ
リヒドロキシテトラキスフェニルアルカン類;α,α,
α’,α’−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)−
3−キシレン、α,α,α’,α’−テトラキス(4−
ヒドロキシフェニル)−4−キシレン、α,α,α’,
α’−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)−3−キシレン等のポリヒドロキシテトラキスフェ
ニルキシレン類;2,6−ビス(2,4−ジヒドロキシ
ベンジル)−p−クレゾール、2,6−ビス(2,4−
ジヒドロキシ−3−メチルベンジル)−p−クレゾー
ル、4,6−ビス(4−ヒドロキシベンジル)レゾルシ
ン、4,6−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルベンジ
ル)レゾルシン、4,6−ビス(4−ヒドロキシベンジ
ル)−2−メチルレゾルシン、4,6−ビス(4−ヒド
ロキシ−3−メチルベンジル)−2−メチルレゾルシン
等のフェノール類とホルマリンとのトリマー、下記一般
式(I)で示される化合物(フェノール系化合物とホル
マリンとのテトラマー)などが挙げられる。
【化3】 (式中、R1、R2は、互いに独立に水素原子または炭素
数1〜4のアルキル基であり、R3〜R6は、互いに独立
に炭素数1〜4のアルキル基である。)
【0018】感光剤中に、1,2−ナフトキノンジアジ
ド−6−スルホン酸由来の感光基のほか、1,2−ナフ
トキノンジアジド−5−スルホン酸や1,2−ナフトキ
ノンジアジド−4−スルホン酸由来の感光基が併用され
ている場合、併用の割合は、エステル化率や感光剤のフ
ェノール水酸基を有する母核等を考慮し、任意に設定す
ることができるが、通常、1,2−ナフトキノンジアジ
ド−6−スルホン酸由来の感光基と、それ以外の感光基
との比率(モル比)で、1:99〜99:1、好ましく
は5:95〜95:5の範囲で設定するのが望ましい。
また、本発明以外の感光剤であって1,2−ナフトキノ
ンジアジド−6−スルホン酸由来の感光基を有する感光
剤を使用する場合、全1,2−ナフトキノンジアジド−
6−スルホン酸由来の感光基中、本発明の感光剤由来の
感光基の割合(モル比)は、通常50%以上、好ましく
は70%以上、より好ましくは85%以上である。本発
明で用いられる感光剤のフェノール性水酸基に対するナ
フトキノンジアジドスルホン酸化合物のエステル化の比
率(平均エステル化率)は、母核化合物の種類により任
意に選択されるものであり、上述してきた重縮合体を母
核化合物とした場合の感光剤のエステル化率は、前記本
発明のエステルの項に記載した通りである。本発明のエ
ステルに関しては、エステル化の比率が低すぎるとパタ
ーン形状や解像性の劣化をまねき、エステル化の比率が
高すぎると感度の低下をまねくことがある。
【0019】(C)フェノール化合物 本発明においては、任意成分として、パターン形状、耐
熱性、感度などのレジスト特性を改良するためにフェノ
ール化合物を添加することができる。このようなフェノ
ール化合物は、通常レジスト組成物の添加剤として用い
られるものが挙げられ、具体例としては、p−フェニル
フェノール、p−イソプロピルフェノール等のモノフェ
ノール類;ビフェノール、4,4’−ジヒドロキシジフ
ェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノ
ン、ビスフェノールA(本州化学工業社製)、ビスフェ
ノールC(本州化学工業社製)、ビスフェノールE(本
州化学工業社製)、ビスフェノールF(本州化学工業社
製)、ビスフェノールAP(本州化学工業社製)、ビス
フェノールM(三井石油化学工業社製)、ビスフェノー
ルP(三井石油化学工業社製)、ビスフェノールZ(本
州化学工業社製)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)シクロペンタン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)フルオレン、1,1−ビス(5−メチル−2
−ヒドロキシフェニル)メタン、3,5−ジメチル−4
−ヒドロキシベンジルフェノール等のビスフェノール
類;1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)メ
タン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)
エタン、1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)−1−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、
1,1−ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)−1−(2−ヒドロキシフェニル)メタン、1,
1−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)−1−(2−ヒドロキシフェニル)メタン、2,6
−ビス(5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−
メチルフェノール、2,6−ビス(4−ヒドロキシベン
ジル)−4−メチルフェノール、2,6−ビス(3−メ
チル−4−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノー
ル、2,6−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシ
ベンジル)−4−メチルフェノール、トリスフェノール
−PA(本州化学工業社製)、トリスフェノール−TC
(本州化学工業社製)等のトリスフェノール類;1,
1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エ
タン、1,1,2,2−テトラキス(3−メチル−4−
ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,3,3−(4−
ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,5,5−テト
ラキス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、α,α,
α’,α’−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)−
3−キシレン、α,α,α’,α’−テトラキス(4−
ヒドロキシフェニル)−4−キシレン、α,α,α’,
α’−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)−3−キシレン、α,α,α’,α’−テトラキス
(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−4−キシレ
ン等のテトラキスフェノール類などが例示される。
【0020】(C)成分としてのフェノール化合物は、
任意の1種類または2種類以上を使用することができ、
特にアルカリ可溶性樹脂(A)の10核体以下の分子量
のものを含有する比率の少ない樹脂を選択したとき、こ
のようなフェノール化合物を併用すると良好な結果が得
られることが多い。その添加量は、任意に選択すること
ができるが、通常、アルカリ可溶性フェノール樹脂10
0重量部に対して、1重量部以上40重量部以下、好ま
しくは3重量部以上30重量部以下である。
【0021】本発明のポジ型レジスト組成物は、基板に
塗布してレジスト膜を形成するために、通常溶剤に溶解
して用いる。本発明に於て使用可能な溶剤の具体例とし
ては、アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノ
ン、シクロヘキサノンなどのケトン類;n−プロピルア
ルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコ
ール、シクロヘキサノールなどのアルコール類;エチレ
ングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジ
エチルエーテル、ジオキサンなどのエーテル類;エチレ
ングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール
モノエチルエーテルなどのアルコールエーテル類;ギ酸
プロピル、ギ酸ブチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プ
ロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、
酪酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチルなどのエステル
類;セロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテー
ト、エチルセロソルブアセテート、プロピルセロソルブ
アセテート、ブチルセロソルブアセテートなどのセロソ
ルブアセテート類;プロピレングリコール、プロピレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレン
グリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレン
グリコールモノブチルエーテルなどのプロピレングリコ
ール類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレング
リコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエ
チルエーテルなどのジエチレングリコール類;トリクロ
ロエチレンなどのハロゲン化炭化水素類;トルエン、キ
シレンなどの芳香族炭化水素類;ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミドな
どの極性溶媒などが挙げられ、これらは、単独でも2種
以上を混合して用いてもよい。
【0022】本発明のポジ型レジスト組成物には必要に
応じて、現像性・保存安定性・耐熱性などを改善するた
めに、スチレンとアクリル酸、メタクリル酸または無水
マレイン酸との共重合体、アルケンと無水マレイン酸と
の共重合体、ビニルアルコール重合体、ビニルピロリド
ン重合体、ロジン、シェラックなどを添加することがで
きる。このようなポリマーの添加量は、全アルカリ可溶
性フェノール樹脂100重量部に対して上記重合体0〜
50重量部、好ましくは5〜20重量部である。
【0023】本発明のポジ型レジスト組成物には、必要
に応じて界面活性剤、保存安定剤、増感剤、ストリエー
ション防止剤、可塑剤などの相溶性のある添加剤を含有
させることができる。
【0024】界面活性剤としては、例えばポリオキシエ
チレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリ
ルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等の
ポリオキシエチレンアルキルエテール類;ポリオキシエ
チレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン
ノニルフェノルエーテルなどのポリオキシエチレンアリ
ールエーテル類;ポリエチレングリコールジラウレー
ト、エチレングリコールジステアレート等のポリエチレ
ングリコールジアルキルエステル類;エフトップEF3
01、EF303、EF352(新秋田化成社製)、メ
ガファックスF171、F172、F173、F177
(大日本インキ社製)、フロラードFC430、FC4
31(住友スリーエム社製)、アサヒガード AG71
0、サーフロン S−382、SC−101、SC−1
02、SC−103、SC−104、SC−105、S
C−106(旭硝子社製)等のフッ素界面活性剤;オル
ガノシロキサンポリマー KP341(信越化学工業社
製);アクリル酸系またはメタクリル酸系(共)重合体
ポリフローNo.75、No.95(共栄社油脂化学工
業社製)が挙げられる。これらの界面活性剤の配合量
は、組成物の固形分100重量部当り、通常、2重量部
以下、好ましくは1重量部以下である。
【0025】このようにして得られたレジスト組成物
は、下記式(1)によって算出されるAパラメータが、
通常0.30以上1.50以下、好ましくは0.35以
上1.35以下、より好ましくは0.4以上1.20以
下であるものは、i線露光でのバランスの取れたレジス
ト特性が得られ、とりわけ好ましい。尚、前記式中、T
rはレジスト膜厚、Tmaxは露光後の透過率、T0は露光
前の透過率である。ここで透過率TmaxとT0は、それぞ
れレジスト組成物をガラス基板上に1μmになるように
塗布したときの透過率(Tmax)と、塗布後PLA−5
01F(キャノン社製)を用いてフルブリーチさせた時
の透過率(T0)であり、UV分光光度測定器を用いて
測定したものである。
【0026】
【式1】
【0027】Aパラメータは、感光剤成分による影響が
最も大きいパラメータであるが、このパラメータが上述
の範囲に入る組成物は、i線露光でのバランスの取れた
レジスト特性を与えるので、とりわけ好ましい。
【0028】本発明のレジスト組成物はアルカリ現像液
として通常、アルカリ水溶液を用いるが、具体例として
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ケイ酸ナトリ
ウム、アンモニアなどの無機アルカリの水溶液;エチル
アミン、プロピルアミンなどの第一アミン類の水溶液;
ジエチルアミン、ジプロピルアミンなどの第二アミンの
水溶液;トリメチルアミン、トリエチルアミンなどの第
三アミンの水溶液;ジエチルエタノールアミン、トリエ
タノールアミンなどのアルコールアミン類の水溶液;テ
トラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルア
ンモニウムヒドロキシド、トリメチルヒドロキシメチル
アンモニウムヒドロキシド、トリエチルヒドロキシメチ
ルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルヒドロキシエ
チルアンモニウムヒドロキシドなどの第四級アンモニウ
ムヒドロキシドの水溶液などが挙げられる。また、必要
に応じて、上記アルカリ水溶液にメタノール、エタノー
ル、プロパノール、エチレングリコールなどの水溶性有
機溶媒、界面活性剤、樹脂の溶解抑止剤などを添加する
ことができる。
【0029】本発明のレジスト組成物を溶剤に溶解させ
たレジスト溶液をシリコンウエハなどの基板表面に常法
により塗布した後、溶剤を乾燥除去することによりレジ
スト膜を形成することができる。このときの塗布方法と
しては、特にスピンコーティングが奨励される。このよ
うにして得られたレジスト膜にパターンを形成させるた
めの露光で用いられる露光源としては紫外線、遠紫外
線、KrFエキシマレーザー光、X線、電子線などの電
子線源が挙げられる。更に、露光後に熱処理(露光後ベ
ーク)を行うと、感度・残膜率・解像度・耐熱性の向上
が図れるため好ましい。
【0030】
【実施例】以下に合成例、実施例を挙げて本発明をさら
に具体的に説明する。なお、各例中の部及び%は、特に
断りのない限り重量基準である。また、測定された重量
平均分子量(Mwという)は、テトラヒドロフランを溶
媒としたUV254nmの検出器を用いたゲルパーミエ
ション・クロマトグラフィーにより得られたパターンに
おけるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)であ
る。
【0031】(合成例1)ノボラック樹脂A−1の合成 冷却管と攪拌装置を装着した2リットルのフラスコに、
m−クレゾール360g、p−クレゾール360g、3
7%ホルマリン372g、及びシュウ酸2水和物2.4
5gを入れ、95〜100℃に保ちながら、2時間反応
させた。この後、100〜105℃で2時間かけて水を
留去し、さらに、180℃まで昇温しながら10mmH
gまで減圧し、未反応モノマー及び水を除去したあと、
室温に戻して回収し、ノボラック樹脂A−1を592g
得た。このノボラック樹脂A−1のMwは5500であ
った。
【0032】(合成例2)ノボラック樹脂A−2の合成 上記合成例1で得られたノボラック樹脂A−1を385
g、エチルセロソルブアセテート350gを加えて溶解
した。フラスコに滴下漏斗を装着し、温度を80〜85
℃に制御した状態で滴下漏斗よりトルエン3450gを
滴下し、更に80℃で1時間加熱した。室温まで徐冷
し、更に1時間静置した。析出してきた樹脂分の上澄み
液をデカンテーションによって除去した後、乳酸エチル
570gを加え、100mmHgで100℃に加熱して
残留トルエンを除去し、ノボラック樹脂A−2の乳酸エ
チル溶液を得た。このノボラック樹脂A−2のMwは8
000であった。
【0033】(合成例3)ノボラック樹脂A−3の合成 冷却管と攪拌装置を装着した2リットルのフラスコに、
m−クレゾール280g、p−クレゾール421g、3
7%ホルマリン343g、及びシュウ酸2水和物2.4
5gを入れ、95〜100℃に保ちながら、2時間反応
させた。この後、100〜105℃で2時間かけて水を
留去し、さらに、180℃まで昇温しながらし10mm
Hgまで減圧し、未反応モノマー及び水を除去したあ
と、室温に戻して回収し、ノボラック樹脂A−3を47
3gを得た。このノボラック樹脂A−3のMwは630
0であった。
【0034】(合成例4)ノボラック樹脂A−4の取得 上記合成例3で得たノボラック樹脂A−3 380g、
エチルセロソルブアセテート350gを加えて溶解し
た。フラスコに滴下漏斗を装着し、温度を80〜85℃
に制御した状態で、トルエン3450gを滴下し、さら
に80℃で1時間加熱した。室温まで徐冷し、さらに1
時間静置した。析出してきた樹脂分の上澄み液をデカン
テーションによって除去した後、乳酸エチル570gを
加え、100mmHgで100℃に加熱して残留トルエ
ンを除去し、ノボラック樹脂A−4の乳酸エチル溶液を
得た。このノボラック樹脂A−4のMwは9700であ
った。
【0035】(合成例5)ノボラック樹脂A−5の合成 冷却管と攪拌装置を装着した2リットルのフラスコに、
m−クレゾール291g、p−クレゾール221g、3
7%ホルマリン523g、及びシュウ酸2水和物2.4
5gを入れ、95〜100℃に保ちながら、2時間反応
させた。この後、100〜105℃で2時間かけて水を
留去し、さらに、180℃まで昇温しながらし10mm
Hgまで減圧し、未反応モノマー及び水を除去したあ
と、室温に戻して回収し、ノボラック樹脂A−5を48
9g得た。このノボラック樹脂A−5のMwは8500
であった。
【0036】(合成例6)ノボラック樹脂A−6の取得 上記合成例5で得られたノボラック樹脂A−5 350
g、エチルセロソルブアセテート340gを加えて溶解
した。フラスコに滴下漏斗を装着し、温度を80〜85
℃に制御した状態で、トルエン3400gを滴下し、さ
らに80℃で1時間加熱した後、室温まで徐冷し、さら
に1時間静置した。析出してきた樹脂分の上澄み液をデ
カンテーションによって除去した後、乳酸エチル570
gを加え、100mmHgで100℃に加熱して残留ト
ルエンを除去し、ノボラック樹脂A−6の乳酸エチル溶
液を得た。このノボラック樹脂A−6のMwは1110
0であった。
【0037】(合成例7)ノボラック樹脂A−7の合成 冷却管と攪拌装置を装着した2リットルのフラスコに、
m−クレゾール203.5g、p−クレゾール271.
4g、37%ホルマリン223.2g、及びシュウ酸2
水和物15.0gを入れ、95〜100℃に保ちなが
ら、5時間反応させた。この後、100〜105℃で2
時間かけて水を留去し、さらに195℃まで昇温しなが
ら10mmHgまで減圧し、未反応モノマー及び水を除
去した後、室温に戻して回収し、ノボラック樹脂A−7
を得た。このノボラック樹脂A−7のMwは2300で
あった。
【0038】(合成例8)ノボラック樹脂A−8の合成 冷却管と攪拌装置を装着した2リットルのフラスコに、
m−クレゾール353.5g、p−クレゾール151.
4g、37%ホルマリン533.2g、及びシュウ酸2
水和物3.0gを入れ、95〜100℃に保ちながら、
3時間反応させた。この後、100〜105℃で2時間
かけて水を留去し、さらに、195℃まで昇温しながら
10mmHgまで減圧し、未反応モノマー及び水を除去
した後、室温に戻して回収し、ノボラック樹脂A−8を
得た。このノボラック樹脂A−8のMwは13100で
あった。
【0039】(合成例9〜16)感光剤B−1〜B−8
の合成 フェノール類として、合成例1〜8で得た各種ノボラッ
ク樹脂を用い、1,2−ナフトキノンジアジド−6−ス
ルホン酸クロライド(量は、表1中のエステル化率に相
当するモル数)をアセトンに溶解して、10%濃度の溶
液とした。20〜25℃に温度を制御しながら1,2−
ナフトキノンジアジド−6−スルホン酸クロライドの
1.2等量分のトリエチルアミンを30分間かけて滴下
し、この温度でさらに2時間保持して反応を完結させ
た。析出してきた塩を濾別し、反応液の10倍量の0.
2%シュウ酸水溶液に投入した。析出してきた固形分を
濾過し、イオン交換水で洗浄後、真空乾燥して、ナフト
キノンジアジドスルホン酸エステル系感光剤B−1〜B
−8を得た。
【0040】(合成例17〜19)感光剤B−9〜B−
11の合成 フェノール類として下式(b−1)、(b−2)または
(b−3)を用い、1,2−ナフトキノンジアジド−5
−スルホン酸クロライド(量は表1中のエステル化率に
相当するモル数)を合成例9と同様の方法により反応さ
せ、各フェノール類に対応するナフトキノンジアジドス
ルホン酸エステル系感光剤B−9、B−10、およびB
−11を得た。
【化4】
【化5】
【化6】
【0041】(実施例1〜9、比較例1、2)合成例で
得られたノボラック樹脂、感光剤とフェノール類および
界面活性剤を溶剤に溶解し、1.17μmのテフロンフ
ィルター(ポリテトラフルオロエチレンフィルター)で
濾過して表1に示す組成のポジ型フォトレジスト組成物
を調製し、当該組成物のレジスト性能を評価した。な
お、評価は全てシリコンウエハ上で行ったものである。
【0042】(1)感度 0.60μmの1:1ライン&スペースが設計寸法通り
に形成できる露光エネルギー量を露光時間(単位:ms
ec)で表した値。 (2)解像度 上記露光時間で露光したときに解像される最小パターン
寸法(μm)を表す。 (3)パターン形状 レジストパターンを形成したウエハをラインパターンの
垂直方向から切断し、パターンの断面方向より電子顕微
鏡で観察した結果を示した。膜減りがなく、パターンサ
イドウオールが基板に対して80度以上の角度で立ち上
がっているものを○、70度以上80度未満の角度で立
ち上がっているものを△、膜減りがあるもの、及びサイ
ドウオールが基板に対して70度未満のものを×をとし
た。 (4)フォーカス許容性 0.35μmの1:1ライン&スペースが、マスクの設
計寸法の±10%以内であり、かつ残膜率(ウエハ上で
パターンの形成されていない部分の現像前後のレジスト
膜厚の比(%))が、90%以上である場合のフォーカ
スの振れ幅により、フォーカス許容性を評価した。フォ
ーカスの振れ幅が1.2μm以上であるものを○、1.
2μm未満のものを×とした。 (5)寸法変化 1.07μmのレジスト膜厚において、0.35μmの
マスク寸法を再現する露光量で1.3μmのレジスト膜
厚のどうマスク寸法を観察し、レジストパターンの寸法
変化率が10%以下であるものを○、11〜15%であ
るものを△、16%以上であるものを×とした。 (6)疎密の寸法差 ライン&スペース1:1の密パターンが0.35μmを
再現する露光量において、ライン&スペース1:1の密
パターンと1:5の疎パターンの寸法の差を評価した。
密パターンの寸法を基準とし、疎パターンが±5%以内
の寸法変化であったものを○、±0.5%を超えたもの
を×とした。
【0043】(評価条件)表1に示した組成のレジスト
溶液を、シリコンウエハ上にスピナーで塗布した後、9
0℃で60秒間プリベークを行い、膜厚1.07μmお
よび、1.3μmのレジスト膜をウエハに形成した。こ
のウエハをi線ステッパーNSR2005i10D(ニ
コン社製;NA=0.57)とテスト用レクチルを用い
て、露光時間を可変しながら露光を行った後、110℃
で60秒間露光後ベーク(Post Exposure
Baking)を行った。次に、2.38%のテトラ
メチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で23℃、1分
間パドル法により現像してポジ型パターンを形成した。
このウエハを取り出して、電子顕微鏡で観察し、感度・
解像度・パターン形状・フォーカス許容度・寸法変化を
観察した。各レジスト組成物の組成と、評価結果を表2
に示す。
【0044】
【表1】
【0045】表1の略号の説明: C−1=下記式(C−1) C−2=下記式(C−2) C−3=下記式(C−3) D−1=2−ヒドロキシプロピオン酸エチル D−2=3−メトキシプロピオン酸メチル
【0046】
【化7】
【化8】
【化9】
【0047】
【表2】
【0048】これらの結果から、本発明のフォトレジス
ト組成物は、比較的膜厚の高いレジスト膜にパターンを
形成する場合であっても、感度・解像度・パターン形状
・フォーカス許容性に優れ、寸法変化や疎密寸法差のき
わめて少ないパターンを与えることが判った。
【0049】
【発明の効果】本発明のポジ型フォトレジスト組成物
は、感度・解像度・パターン形状・フォーカス許容度が
向上し、寸法変化や疎密寸法差を抑えるなど、厚膜条件
であっても優れたレジスト特性を示し、保存安定性にも
優れている。このことから、本発明の組成物は、今後、
さらに高集積化が進むと考えられる集積回路製造などに
きわめて有用である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)アルカリ可溶性フェノール樹脂、
    (B)下記一般式(1)で表されるフェノール類とアル
    デヒド類またはケトン類との重縮合物の1,2−ナフト
    キノンジアジド−6−スルホン酸エステル系感光剤を含
    有するポジ型レジスト組成物であって、テトラヒドロフ
    ランを溶媒としたUV254nmの検出器を用いたゲル
    パーミエション・クロマトグラフィーにより得られたパ
    ターンにおける当該重縮合物のポリスチレン換算重量平
    均分子量が3,000〜12,000であることを特徴
    とするポジ型レジスト組成物。 【化1】 (式(1)中、R1〜R3は、水素原子、水素原子、炭素
    数1〜4のアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基
    を示す。)
  2. 【請求項2】 さらに、感光剤として1,2−ナフトキ
    ノンジアジド−5−スルホン酸エステルまたは1,2−
    ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステルを併用
    したものである請求項1記載のポジ型フォトレジスト組
    成物。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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