JPH10153751A - 結像素子 - Google Patents

結像素子

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JPH10153751A
JPH10153751A JP9182984A JP18298497A JPH10153751A JP H10153751 A JPH10153751 A JP H10153751A JP 9182984 A JP9182984 A JP 9182984A JP 18298497 A JP18298497 A JP 18298497A JP H10153751 A JPH10153751 A JP H10153751A
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roof
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Application number
JP9182984A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Fujita
和弘 藤田
Toshihiro Kanematsu
俊宏 金松
Shigeyoshi Misawa
成嘉 三澤
Ikuo Maeda
育夫 前田
Takahito Uga
隆人 宇賀
Hiroyuki Inoue
浩之 井上
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ルーフミラー等を用いて正立像を得る結像素
子に関して、読み取り光学系のレイアウトの自由度を向
上させることができ、また、有効光量の損失の少ない結
像素子を提供する。 【解決手段】 入射側に位置する第1の集光素子1と、
結像側に位置する第2の集光素子2と、稜線3を形成す
る互いに90゜をなす平面4,5を有し、かつ、これら
の集光素子1,2の双方の光軸φ1,φ2を含む平面上で
あって光軸φ1,φ2の交叉する位置に配置されるルーフ
ミラー6とを組み合わせる。これにより、ルーフミラー
6に光路分離ミラーの機能を持たせて光軸上の使用を可
能とし、物体面位置と結像位置とを、例えば、90゜異
なる方向に設定できるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、結像素子、より詳
細には、複写機やファクシミリ等に用いられる読取光学
系やCCDラインセンサと等倍センサとを組み合わせた
読み取りスキャナ等に用いられる光学系、あるいは、光
プリントヘッドや自己走査型光プリントヘッドに用いら
れる光学系に用いて好適な結像素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、複写機,光プリンタヘッド等の機
器に要求される事項の一つに小型化があり、このために
は、読取光学系ないしは書込光学系の小型化を必須とな
る。このような要求に応えるために、物像距離を大幅に
短縮し得る等倍結像光学系が検討されている。
【0003】図22は、従来技術による等倍結像用の光
学系を説明するための要部構成図で、図中、101はレ
ンズアレイ、102はルーフミラーアレイ、103はル
ーフミラーレンズアレイ、104はレンズ、105は稜
線、106はルーフミラー、107は原稿、108はC
CD等倍センサ、109は光路分離ミラー、P1は読取
位置、P2は結像位置、φは光軸である。
【0004】等倍結像光学系を構成する一つの方法とし
て、ルーフミラーレンズを用いることが知られている。
例えば、図22はレンズアレイ101とルーフミラーア
レイ102とを組み合わせたルーフミラーレンズアレイ
103による等倍結像素子の原理的構成例を示す。即
ち、ルーフミラーレンズアレイ103は、等倍実像結像
用の光学系を構成するもので、光学的に等価な一連のレ
ンズ104を紙面表裏方向に1列に配列してなるレンズ
アレイ101と、このレンズアレイ101におけるアレ
イ方向及びレンズ光軸方向に直交する稜線105を有す
る一連のルーフミラー106を、レンズアレイ101に
おける個々のレンズ104と1:1で対応させて1列に
配列してなるルーフミラーアレイ102と、これらのレ
ンズアレイ101とルーフミラーアレイ102との間に
配設されて個々のレンズ104とルーフミラー106と
による結像系を互いに分離するための絞り部材(図示せ
ず)とを一体化したものである。
【0005】ここに、レンズ104の光軸φ上でない有
限のスリット高さ位置に原稿107の読取位置P1を設
定し、レンズ104によりほぼ平行光にした後、ルーフ
ミラー106により同一方向に折り返して、再び、同一
のレンズ104を通過させて、光学的に共役な位置、例
えば、CCD等倍センサ108上に結像させる。
【0006】プリズムレンズアレイは、例えば、特公昭
61−2929号公報に開示されているように、レンズ
アレイとルーフミラーアレイとを一体的に構成したもの
で、上述のルーフミラーレンズと同様、有限スリット高
さ位置に読み取り位置を設定し、反射光がレンズ面を通
過後、ルーフプリズムを二回反射して再び前記レンズ面
を通過し、共約な位置に結像するようにしたものであ
る。
【0007】ルーフミラーレンズアレイは、「等倍実像
結像用の光学系」であり、例えば、特開昭57−373
26号公報に開示されているものなど従来から種々のタ
イプのものが知られており、光学系に等価な一連のレン
ズを一列に配列してなる“レンズアレイ”と、このレン
ズアレイにおけるレンズ配列方向およびレンズ光軸方向
に直交する稜線を有する一連のルーフミラーを、上記レ
ンズアレイにおける個々のレンズと1:1に対応させて
アレイ配列してなる“ルーフミラーアレイ”と、上記レ
ンズアレイとルーフミラーアレイとの間に配設され、レ
ンズとルーフミラーとによる結像系を互いに分離する
“絞り部材”とを一体化してなり、原稿像による感光体
露光や原稿読み取りあるいは画像読み込みに利用されて
いる。
【0008】何れにしても、この種の結像素子にあって
は、レンズアレイにおける任意のレンズは、これに対応
するルーフミラーとにより1つの結像系を構成し、絞り
部材の各開口は、これらの結像系の個々に対応して位置
し、結像系を互いに光学的に分離する必要がある。つま
り、この種の結像素子では、同一のレンズを往復して通
過させるために、同一位置に読取位置と結像位置とをレ
イアウトするのは不可能であり、光軸上の光束は、物体
(原稿面)側光束と結像面(CCD等倍センサ)側光束
とを分離するために、有限のスリット高を使わざるを得
ない。即ち、ルーフミラー106の稜線105の方向の
有限な像高位置に読取位置P1を設定し、結像位置P
2は、マイナスの像高位置に結像させる必要がある。し
かし、分離量には限界があるので、現実には、図22中
に示すように、光路分離ミラー109等で光路を折り返
すようにしている。図22に示す光路分離ミラー109
は、紙面表裏方向に長い短冊状の平面鏡であり、レンズ
アレイ101の各レンズ104の光軸φを共有する面に
対して45゜傾けて配設されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ルーフミラーレンズな
いしはルーフミラーレンズアレイを用いた結像素子の場
合、光束が同一のレンズを2度通過するため、稜線方向
の有限な像高位置に像面と結像面とを設定しなくてはな
らず、レイアウト上の制約を受ける。また、現実には、
上記のように、光路分離ミラー109を配設させる必要
がある。ここに、ルーフミラーや光路分離ミラーを反射
面構成とするには、Al等の高反射率材料を用いて真空
蒸着プロセスにより反射膜を形成する必要があり、生産
性の面で劣る。また、その反射率も保護膜等が併せて形
成されるので、せいぜい90%程度に留まる。より具体
的に、図22に示したような構成の場合、ルーフミラー
106が2面、光路分離ミラー109が2面の反射面を
有するので、全体では、66%程度の反射率となってし
まい、光量損失の大きい結像素子となってしまう。銀蒸
着により形成する方法もあるが、コスト的に高額となっ
てしまい、現実的ではない。
【0010】また、従来例によると、同一のレンズ10
4を2回通過させて結像させているので、読取位置P1
と結像位置P2とを近くに配置、具体的には、光軸φを
挟んで対称位置に配置せざるを得ない。このため、レン
ズ104表面での反射光,ルーフミラー106の鏡面以
外からの反射光等の迷光が結像位置P2に入り込む可能
性が大きい。このような迷光は、光学結像特性に悪影響
を及ぼし、一般には、コントラストを低下させ、解像力
を低下させる要因となる。
【0011】そこで、本発明は、ルーフミラー等を用い
た構成において、光路分離ミラーを不要にして結像位置
のレイアウト,光学設計等の自由度を向上させ得る結像
素子を提供することを目的とする。
【0012】また、迷光の影響を受けにくく、光量損失
も少ない結像素子を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、入射側に位置する第1の集光素子と、結像側に位置
する第2の集光素子と、稜線を形成する互いに90゜を
なす平面を有してこれらの集光素子の双方の光軸を含む
平面上であって光軸の交叉する位置に前記稜線が配置さ
れるルーフミラーとを備えている。従って、ルーフミラ
ーが光路分離ミラーの機能を持つ上に、第1の集光素子
の他に第2の集光素子が設けられて集光素子が分離して
いるので、結像位置のレイアウト及び光学設計等の自由
度が向上する。この結果、物体面位置と結像面位置と
を、例えば、90゜異なる方向に設定でき、迷光があっ
ても結像位置方向に達しにくくする設計が可能となり、
実質的に迷光の影響をなくすことができる。同時に、別
個の集光素子を用いており、同一の集光素子を光が2度
通過しないため、光軸上を利用することが可能となり、
光量的にも損失の少ない有利なものとなる。
【0014】請求項2記載の発明では、入射側に位置す
る第1の集光素子と、結像側に位置する第2の集光素子
と、稜線を形成する互いに90゜をなす平面を有してこ
れらの集光素子の双方の光軸を含む平面上であって光軸
の交叉する位置に前記稜線が配置されるルーフプリズム
とを備えている。従って、請求項1記載の発明による場
合と同様であるが、これに加えて、ルーフプリズムの全
反射を利用できるので、光の利用効率が一層向上する。
【0015】請求項3記載の発明では、光学的に等価な
一連の集光素子が1列に配列されて入射側に位置する第
1の集光素子アレイと、この第1の集光素子アレイと光
学的に等価に形成されて結像側に位置する第2の集光素
子アレイと、これらの集光素子アレイ間でこれらの集光
素子アレイのアレイ方向に直交する稜線を前記集光素子
のピッチと等ピッチで有するルーフミラーアレイとを備
えている。従って、物体面からの光束を第1の集光素子
アレイにおける一連の集光素子に入射させ、一連のルー
フミラーによりアレイ方向に直交する方向に折り返し反
射させて、第2の集光素子アレイにおける対応する集光
素子を介して結像面に等倍結像させることができる。即
ち、請求項1記載の発明による場合の作用・効果を等倍
結像用の結像素子においても維持できる。
【0016】請求項4記載の発明では、光学的に等価な
入射側集光素子部と結像側集光素子部と、稜線を形成す
る互いに90゜をなす平面を有してこれらの集光素子部
の双方の光軸を含む平面上であって光軸の交叉する位置
に前記稜線が配置されたルーフプリズム部とを一体とし
た一連のルーフプリズムレンズを、前記ルーフプリズム
部の前記稜線に直交する方向に1列に配列させたルーフ
プリズムレンズアレイを備えている。従って、物体面か
らの光束を一連の入射側集光素子部に入射させ、一連の
ルーフプリズム部によりアレイ方向に直交する方向に折
り返し反射させて一連の結像側集光素子部を介して結像
面に等倍結像させることができる。即ち、請求項2記載
の発明による場合の作用・効果を等倍結像用の結像素子
においても維持できる。特に、一体とした一連のルーフ
プリズムレンズをアレイ状に形成してルーフプリズムレ
ンズアレイとしているので、結像素子のコンパクト化を
図れる。
【0017】請求項5記載の発明では、光軸が異なる方
向に設定されて光学的に等価な集光機能を示す入射側集
光部と結像側集光部とを有する1つの集光素子部と、稜
線を形成する互いに90゜をなす平面を有してこれらの
集光部の双方の光軸を含む平面上であって光軸の交叉す
る位置に前記稜線が配置されたルーフプリズム部とを一
体とした一連のルーフプリズムレンズを、前記ルーフプ
リズム部の前記稜線に直交する方向に1列に配列させた
ルーフプリズムレンズアレイを備えている。従って、物
体面からの光束を一連の集光素子部における入射側集光
部に入射させ、一連のルーフプリズム部によりアレイ方
向に直交する方向に折り返し反射させて一連の集光素子
部における結像側集光部を介して結像面に等倍結像させ
ることができる。即ち、請求項2記載の発明による場合
の作用・効果を等倍結像用の結像素子においても維持で
きる。特に、一連の集光素子が入射側と結像側とを含ん
で1つの集光素子部として形成されているので、その作
製が容易で生産性が向上する。
【0018】請求項6記載の発明では、集光素子と、2
つの反射面のなす角度が90゜であるルーフミラーとか
らなり、前記集光素子と前記ルーフミラーとが、前記集
光素子の光軸と前記ルーフミラーの稜線とが90゜未満
の角度で交差し、かつ、物体面からの光束が前記集光素
子を透過した後、前記ルーフミラーにより反射して結像
面に結像するように配設されている。従って、物体側と
像側のレンズ構成を変えることにより、読み取り光学系
のレイアウトの自由度を向上させることができ、また、
迷光に対してより強い光学系を採用することにより、よ
り解像力が高く高品位な結像性能を持たせることがで
き、さらに、単レンズが一組なので、設計上、簡易な構
成であり、加工上、より量産性を向上させることができ
る。
【0019】請求項7記載の発明では、集光素子と、2
つの反射面のなす角度が90゜であるルーフプリズムと
からなり、前記集光素子と前記ルーフプリズムとが、前
記集光素子の光軸と前記ルーフプリズムの2つの反射面
の間の稜線とが90゜未満の角度で交差し、かつ、物体
面からの光束が前記集光素子を透過した後、前記ルーフ
プリズムにより反射して結像面に結像するように配設さ
れている。而して、従来技術によれば、ルーフミラーを
用いた場合、高反射率部材を蒸着し、反射面を形成する
ために、例えば、銀蒸着やアルミ等を採用していたが、
銀蒸着はコスト的に高額であり、また、アルミは保護膜
形成による原理的な反射率に低下により、反射率100
%に近い全反射を達成することができなかったが、この
発明によれば、請求項6の発明の効果に加え、高い光利
用効率で結像させることが可能である。
【0020】請求項8記載の発明では、光学的に等価な
複数の集光素子を一列に配列した集光素子アレイと、2
つの反射面になす角度が90゜で、かつ、光学的に等価
な複数のルーフミラーを該各ルーフミラーの稜線の方向
と直交する方向に前記各集光素子に対応させて一列に配
列したルーフミラーアレイとからなり、前記集光素子ア
レイと前記ルーフミラーアレイとが、前記各集光素子の
光軸と前記各ルーフミラーの稜線とが90゜未満の角度
で交差し、かつ、物体面からの光束が前記各集光素子を
透過した後、前記各ルーフミラーにより反射して結像面
に結像するように配設されている。而して、従来技術に
よるルーフミラーレンズアレイの構成の場合、同一のレ
ンズアレイを通過するために光路分離ミラー等の部品が
必要であり、また、像高位置も中央を使用できないた
め、光学設計上の制約があったが、この発明によれば、
光軸上が使用でき、また、光路分離ミラー等の部品が無
くなる。レンズアレイ等が従来のルーフミラーレンズア
レイ構成より部品点数としては増える方向であるが、同
一のレンズアレイを用いることができるため、ミラー等
の別部品の低減効果の方が大きい。また、モールド等の
一体成形で作成すれば、部品コストも押さえることがで
きる。また、レンズ表面の反射はもちろん、レンズ前方
の光路分離ミラー等での反射面以外の部分からの迷光の
結像位置方向に達する可能性が極端に低くなり、迷光を
実質カットすることができる。これにより、コントラス
トの向上や解像力向上に寄与することができる。さら
に、コンパクトな結像素子が可能となり、読み取り装置
等のデバイスをよりコンパクトに構成することができ
る。
【0021】請求項9記載の発明では、光学的に等価な
集光機能を有する複数のレンズを一列に配列したレンズ
アレイと、2つの反射面のなす角度が90゜で、かつ、
光学的に等価な複数のルーフプリズムを該各ルーフプリ
ズムの2つの反射面の間の稜線の方向と直交する方向に
前記各レンズに対応させて一列に配列したルーフプリズ
ムアレイとが一体的に成形されたルーフプリズムレンズ
アレイからなり、前記レンズアレイと前記ルーフプリズ
ムアレイとが、前記各レンズの光軸と前記各ルーフプリ
ズムの稜線とが90゜未満の角度で交差し、かつ、物体
面からの光束が前記各レンズを通過した後、前記各ルー
フプリズムにより反射して結像面に結像するように配設
されている。而して、従来技術によるプリズムレンズア
レイの構成の場合、同一のレンズアレイを通過するため
に光路分離ミラー等の部品が必要であり、また、像高位
置も中央を使用できないため、光学設計上の制約があっ
たが、この発明によれば、光軸上が使用でき、また、光
路分離ミラー等の部品が無くなる。レンズアレイ等が従
来のルーフミラーレンズアレイ構成より部品点数として
は増える方向であるが、同一の集光素子アレイを用いら
れるため、ミラー等の別部品の低減効果の方が大きい。
また、モールド等の一体成形で作成すれば、部品コスト
を押さえることができる。また、レンズ表面の反射はも
ちろん、レンズ前方の光路分離ミラー等での反射面以外
の部分からの迷光の結像位置方向に達する可能性が極端
に低くなり、迷光を実質カットすることができる。これ
により、コントラスト向上や解像力向上に寄与すること
ができる。さらに、2組のレンズを一体的に構成するこ
とにより、生産性を向上させることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】図1は、本発明による結像素子の
一実施例を説明するための要部構成図で、図中、1は第
1の集光素子、2は第2の集光素子、3は稜線、4,5
は平面、6はルーフミラー、φ1,φ2は光軸である。
【0023】図2は、図1に示した実施例の等価光学系
における光路を説明するための図で、図中、7は原稿
面、8は結像面、9は仮想面、Oは情報、Pは結像位置
で、その他、図1と同じ作用をする部分には、図1と同
じ符号が付してある。
【0024】図3は、本発明による結像素子の他の実施
例を説明するための要部構成図で、図中、図1あるいは
図2と同じ作用をする部分には、図1あるいは図2と同
じ符号が付してある。
【0025】本発明の実施の第一の形態を図1及び図2
に基づいて説明する。本実施の形態の結像素子は、例え
ば、ファクシミリ装置等における原稿画像読取光学系中
に使用されるもので、第1の集光素子1と、第2の集光
素子2と、稜線3を形成する互いに90゜をなす2つの
平面4,5を有するルーフミラー6とを組み合わせて構
成されている。ここに、本実施の形態では、第1の集光
素子1と第2の集光素子2とでは集光特性の異なる(光
学的に等価でない)ものが用いられ、各々の光軸φ1
φ2が直交する方向に設定されている。前記ルーフミラ
ー6は、その稜線3をこれらの光軸φ1,φ2含む平面上
であって、光軸φ1,φ2が交叉する位置に、何れに対し
ても45゜傾いた状態をとるように傾けて配設させてい
る。
【0026】そして、読取光学系を構成する上では、第
1の集光素子1が原稿面7に対応する入射側に配設さ
れ、第2の集光素子2がCCDラインセンサ等の結像面
8に対応する結像側に配設される。つまり、本実施の形
態においては、原稿面7と結像面8とが90゜異なる方
向に設定されている。
【0027】ここに、ルーフミラー6の稜線3部分を仮
想面9とした等価光学系の光路を示す図2を参照して結
像動作を説明する。原稿面7上の情報Oの光束は、第1
の集光素子1によりほぼ平行な光束とされ、仮想面9を
経た後、第2の集光素子2により再び結像面8上の結像
位置Pに結像される。この際、等価光学系の中央に示す
仮想面9は、ルーフミラー6における稜線3を含む面で
ある。つまり、このルーフミラー6が従来における光路
分離ミラーの機能を持ち、第1の集光素子1の他に第2
の集光素子2が用いられているため、読取位置Oに対し
て結像位置Pのレイアウトを自由に設計できる。特に、
本実施の形態に示す如く、原稿面7位置と結像面8位置
とを90゜異なる方向に設定すれば、迷光があっても結
像位置方向に達しにくくする設計が可能となり、実質的
に迷光の影響をなくすこともできる。また、光軸φ1
φ2上を直接利用した結像系として構成できるので、光
量的にも損失が少なく、有利な設計が可能となる。
【0028】なお、本実施の形態では、第1の集光素子
1と第2の集光素子2との集光特性を異ならせたが、図
3に示すように、同一の集光特性を示す光学的に等価な
集光素子1,2の組み合わせとしてもよい。
【0029】また、図1や図3では、集光素子1,2に
対して、ルーフミラー6を45゜傾けて配設した例で説
明したが、必ずしも45゜である必要はなく、適宜角度
に設定すればよい。例えば、集光素子の大きさに制約の
ない場合であれば、45゜より鋭角での反射を利用する
ように配設させてもよい。また、結像位置Pに設置され
るCCDセンサ(書込み系であれば、例えば、感光体)
等のレイアウトの関係上、45゜よりも大きな角度で反
射させるような配置としてもよい。
【0030】図4は、本発明による結像素子の他の実施
例を説明するための斜視図で、図中、11は第1の集光
素子、12は第2の集光素子、13は稜線、14,15
は平面、16はルーフプリズム、17は入射面、18は
出射面、φ1,φ2は光軸である。
【0031】本発明の実施の第二の形態を図4(A)に
基づいて説明する。本実施の形態の結像素子も、例え
ば、ファクシミリ装置等における原稿画像読取光学系中
に使用されるもので、入射側に位置する第1の集光素子
11と、結像側に位置する第2の集光素子12と、稜線
13を形成する互いに90゜をなす2つの平面14,1
5を有するルーフプリズム16とを組み合わせて構成さ
れている。ここに、本実施の形態では、第1の集光素子
11と第2の集光素子12とでは同等の集光特性を示す
光学的に等価なものが用いられ、各々の光軸φ1,φ2
直交する方向に設定されている。前記ルーフプリズム1
6は、その稜線13をこれらの光軸φ1,φ2を含む平面
上であって、光軸φ1,φ2が交叉する位置に何れに対し
て所定角度傾いた状態をとるように傾けて配設させてい
る。
【0032】このような構成において、第1の集光素子
11に入射してほぼ平行光とされた光束は、ルーフプリ
ズム16内に進入すると、互いに90゜をなす平面1
4,15で2回だけ内部反射され、再び平行光となって
第2の集光素子12に入射することにより、この第2の
集光素子12により結像位置に結像される。よって、本
実施の形態による場合も、前述した実施の第一の形態に
よる場合と同様の効果が得られる。
【0033】特に、本実施の形態においては、ルーフプ
リズム16として通常のガラスを用いた場合、その屈折
率は可視光域でn=1.54程度であるので、臨界角条
件sinθ=1/nで算出される角度θ(この場合、4
0.5゜)で入射させれば、ルーフプリズム16内で全
反射することになる。よって、Al蒸着による反射面で
の反射を利用する場合よりも高い光利用効率で結像させ
ることができる。
【0034】なお、図4(B)は図4(A)の変形例と
して、ルーフプリズム16に入射する面の法線が第1の
集光素子11の光軸φ1と平行となり、かつ、ルーフプ
リズム16から出射する面の法線が第2の集光素子12
の光軸φ2と平行となるように、光軸φ1,φ2に直交さ
せた入射面17と出射面18とをルーフプリズム16に
おいて一体に形成した例を示す。
【0035】また、図4(C)は図4(B)の変形例と
して、第1,2の集光素子11,12の集光特性を異な
らせ、例えば、結像側に位置する第2の集光素子12側
の集光パワーを上げ、より短い結像位置に焦点を設定し
た例を示す。このような構成は、例えば、CCDセンサ
や感光体等のレイアウトを、よりコンパクトにしたいよ
うな場合に効果的となる。
【0036】図5は、本発明による結像素子の他の実施
例を説明するための要部構成図で、図中、図1乃至図4
と同じ作用をする部分には、図1乃至図4と同じ符号が
付してある。
【0037】図5はさらに別の変形例として、図4
(B)に示したような入射面17及び出射面18を有す
るルーフプリズム16を用い、このルーフプリズム16
に第1,2の集光素子11,12を一体で構成した例を
示す。このような構成によれば、別体で構成した場合の
ようなレンズ面境界面をなくすことができ、正規な光束
以外の界面での反射ロス等を抑えることができる。作製
方法としては、ガラス製のルーフプリズム16に第1,
2の集光素子11,12を形成してもよく、或いは、別
体で作製した第1,2の集光素子11,12をルーフプ
リブム16に貼合わせて一体化してもよい。
【0038】図6は、本発明による結像素子の他の実施
例を説明するための要部構成図で、図中、19,20は
フレネルレンズで、その他、図1乃至図5と同じ作用を
する部分には、図1乃至図5と同じ符号が付してある。
【0039】図6は、さらに別の変形例として、図5に
おける第1,2の集光素子11,12に代えて、第1,
2の集光素子となるフレネルレンズ19,20をルーフ
プリズム16に一体で形成した例を示す。作製方法とし
ては、ルーフプリズム16上に、これらのフレネルレン
ズ19,20を直接形成してもよく、或いは、フレネル
レンズ19,20を平板状に形成してルーフプリブム1
6に貼合わせて一体化してもよい。
【0040】図7は、本発明による結像素子の他の実施
例を説明するための要部構成図で、図中、図1乃至図6
と同じ作用をする部分には、図1乃至図6と同じ符号が
付してある。
【0041】図7は、さらに異なる変形例として、第
1,2の集光素子11,12部分もルーフプリズム16
中に含めて全て一体成形等で形成した例を示す。
【0042】図8は、本発明による結像素子の他の実施
例を説明するための要部構成図で、図中、21,22は
集光素子アレイ、23はルーフミラーアレイ、24はア
パーチャ部材、25,26は集光素子、27は稜線、2
8,29は平面、30はルーフミラー、31,32は開
口、φは光軸である。
【0043】本発明の実施の第三の形態を図8(A)乃
至図8(C)に基づいて説明する。本実施の形態の結像
素子も、例えば、ファクシミリ装置等における原稿読取
光学系中に使用されるが、特に、アレイ化構造により等
倍結像素子として構成されている。
【0044】本実施の形態の結像素子は、入射側に位置
する第1の集光素子アレイ21と、結像側に位置する第
2の集光素子アレイ22と、これらの集光素子アレイ2
1,22間に位置するルーフミラーアレイ23と、これ
らの集光素子アレイ21,22とルーフミラーアレイ2
3との間に位置する絞り部材としてのアパーチャ部材2
4とを組み合わせて構成されている。
【0045】まず、前記第1の集光素子アレイ21は、
光学的に等価な一連の集光素子25をアレイ方向に等ピ
ッチで1列に配列させたものである。また、前記第2の
集光素子アレイ22は、構造的には前記第1の集光素子
アレイ21と全く同じであり、光学的に等価な一連の集
光素子26をアレイ方向に等ピッチで1列に配列させた
ものである。前記ルーフミラーアレイ23は、各集光素
子25,26の光軸の交叉する位置に稜線27を形成す
る互いに90゜をなす2つの平面28,29を有するル
ーフミラー30を、これらの集光素子25,26に対応
させてアレイ方向に複数個連続的に配列させたものであ
る。ここに、このルーフミラーアレイ23は、第1,2
の集光素子アレイ21,22に対して45゜傾けて配設
されている。即ち、個々の集光素子25,26,ルーフ
ミラー30の関係で考えると、実施の第一の形態で示し
た結像素子の場合と同様とされている。さらに、前記ア
パーチャ部材24は、隣接する集光素子25間,集光素
子26間の各々のクロストーク光を防止して解像力の最
適化,光量の最適化を図る上で必須の部材であり、第
1,2の集光素子アレイ21,22における集光素子2
5,26の配列ピッチと等ピッチで開口31,32が形
成されたものである。
【0046】このような構成において、個々の集光素子
25の光軸は、ルーフミラー30の稜線27を含み、ア
レイ方向に直交する平面上にあって、原稿面からの光情
報はこの集光素子25によって平行光となり、対応する
ルーフミラー30に入射する。このルーフミラー30の
平面28,29で2回反射された後、稜線27の傾き角
(ここでは、45゜)に対して2倍、即ち、90゜だけ
折り曲げられて第2の集光素子アレイ22側の対応する
集光素子26に入射する。そして、この集光素子26に
よって結像面上に集光結像される。この集光素子26
は、集光素子25と同じ集光機能を有する光学的に等価
なものであるので、原稿面上の読取位置と対照的な位置
に最適な結像面を有している。また、このような結像過
程において、各ルーフミラー30で2回反射されている
ため、結像される像は正立の等倍像となる。この場合、
個々の集光素子25,26による単一の有効読取幅分
は、それらの配列ピッチ分だけシフトしながら互いにオ
ーバラップさせることで、必要な有効幅をカバーしてい
る。これにより、個々の集光素子25,26の焦点距離
を短くすることができ、結像素子として小型化に寄与す
る。
【0047】本実施の形態によれば、図22等に示した
従来のルーフミラーレンズアレイを用いたものに比し
て、結像位置のレイアウト上の自由さがある上に、光軸
上を利用できるので、光利用効率がよく、かつ、光路分
離ミラーを必要としない構成とすることができる。もっ
とも、必要とする光学部品としては、第2の集光素子ア
レイ22を追加しなくてはならないが、実際には第1の
集光素子アレイ21を用いることができるので、作製上
の部品点数の増加はなく、別個の部品である光路分離ミ
ラーを作製する場合よりも有利である。また、現実的に
は、これらの集光素子アレイ21,22,ルーフミラー
アレイ23及びアパーチャ部材24をモールド等の一体
成形で形成することも可能であり、第2の集光素子アレ
イ22の追加は問題とならない。さらに、本実施の形態
によれば、入射側の光軸と結像側の光軸とを、例えば、
90゜異ならせて設定できるので、本来の読取光以外の
迷光が結像位置方向に達する可能性を極端に低くするこ
とができ、実質的に迷光をカットすることができる。よ
って、迷光による光学結像性能への悪影響が防止され、
コントラストの向上、及び、解像力の向上を図ることが
できる。
【0048】図9は、本発明による結像素子の他の実施
例を説明するための要部構成図で、図中、7は原稿面、
41はルーフプリズムレンズアレイ、42はアパーチャ
部材、43はルーフプリズムレンズ、44は入光側集光
素子部、45は結像側集光素子部、46は稜線、47,
48は平面、49はルーフプリズム部、50,51は開
口、Lは迷光、φ1,φ2は光軸である。
【0049】本発明の実施の第四の形態を図9(A)乃
至図9(D)に基づいて説明する。本実施の形態の結像
素子も、前述した実施の第三の形態の場合と同様に、ア
レイ化構造により等倍結像素子として構成されている。
【0050】本実施の形態の結像素子は、ルーフプリズ
ムレンズアレイ41と絞り部材であるアパーチャ部材4
2とを組み合わせて構成されている。ここに、前記ルー
フプリズムレンズアレイ41は、個々に結像系を形成す
るルーフプリズムレンズ43を1列に配列させることに
より構成されている。結像系の最小単位をなす前記ルー
フプリズムレンズ43は、光学的に等価な入射側集光素
子44と結像側集光素子45と、稜線46を形成する互
いに90゜をなす平面47,48を有してこれらの集光
素子部44,45の双方の光軸の交叉する位置に配置さ
れたルーフプリズム部49とを一体に形成したもので、
集光素子部44,45の光軸φ1,φ2は直交し、これら
の光軸φ1,φ2を含む平面上であって、光軸φ1,φ2
交叉する位置に位置する稜線46は、これらの光軸
φ1,φ2に対して45゜傾けられている。よって、ルー
フプリズムレンズアレイ41としてのアレイ方向は、稜
線46に直交する方向に設定されている。前記アパーチ
ャ部材42は、前記ルーフプリズムレンズアレイ41に
おける集光素子部44,45の配列ピッチと等ピッチで
開口50,51が形成されたものである。
【0051】このような構成において、個々の入射側集
光素子部44の光軸は、ルーフプリズム部49の稜線4
6を含みアレイ方向に直交する平面上にあって、原稿面
からの光情報は、この入射側集光素子部44によって平
行光となり、対応するルーフプリズム部49に入射す
る。このルーフプリズム部49内で平面47,48によ
り2回反射された後、稜線46の傾き角(ここでは、4
5゜)に対して2倍、即ち、90゜だけ折り曲げられ
て、結像側集光素子部45から出射する。この結像側集
光素子部45によって結像面上に集光結像される。この
結像側集光素子部45は、入射側集光素子部44と同じ
集光機能を有する光学的に等価なものであるので、原稿
面上の読取位置と対照的な位置に最適な結像面を有して
いる。また、このような結像過程において、各ルーフプ
リズム部49で2回反射されているため、結像される像
は、正立の等倍像となる。この場合、個々の集光素子部
44,45による単一の有効読取幅分は、それらの配列
ピッチ分だけシフトしながら互いにオーバラップさせる
ことで、必要な有効幅をカバーしている。これにより、
個々の集光素子部44,45の焦点距離を短くすること
ができ、結像素子としての小型化に寄与する。
【0052】また、本実施の形態において、図9(D)
に示すように、迷光Lがあった場合、隣接するルーフプ
リズム部49で反射する光束として結像光に悪影響を及
ぼすが、アパーチャ部材42が設けられているので、こ
のような弊害が確実に防止される。なお、図9(D)で
は説明を簡単にするため、実際の3次元的に図示ではな
く、光学的に等価な2次元状態で図示した。
【0053】本実施形態によれば、図22等に示した従
来のルーフミラーレンズアレイ、或いは、特公昭61−
2929号公報に示されるようなプリズムレンズアレイ
を用いたものに比して、結像位置のレイアウト上の自由
さがある上に、光軸上を利用できるので、光利用率がよ
く、かつ、光路分離ミラーを必要としない構成とするこ
とができる。さらに、入射側の光軸と結像側の光軸と
を、例えば、90゜異ならせて設定できるので、本来の
読取光以外の迷光が結像位置方向に達する可能性を極端
に低くすることができ、実質的に迷光をカットすること
ができる。よって、迷光による光学結像性能への悪影響
が防止され、コントラストの向上、及び、解像力の向上
を図ることができる。
【0054】図10は、本発明による結像素子の他の実
施例を説明するための要部構成図で、図中、53,54
はアパーチャ部材で、その他、図1乃至図9と同じ作用
をする部分には、図1乃至図9と同じ符号が付してあ
る。
【0055】図10は、図9の変形例として、集光素子
部44,45毎に分けてアパーチャ部材53,54を設
けた例を示す。
【0056】図11は、本発明による結像素子の他の実
施例を説明するための要部構成図で、図中、7は原稿
面、8は結像面、61はルーフプリズムレンズアレイ、
62,63はアパーチャ部材、64はルーフプリズムレ
ンズ、65は集光素子部、65a,65bは集光部、6
6は稜線、67は平面、68はルーフプリズム部、6
9,70は開口である。
【0057】本発明の実施の第五の形態を図11に基づ
いて説明する。本実施の形態の結像素子も、前述した実
施の第三,四の形態の場合と同様に、アレイ化構造によ
り等倍結像素子として構成されている。
【0058】本発明の実施の形態の結像素子は、ルーフ
プリズムレンズアレイ61と絞り部材であるアパーチャ
部材62,63とを組み合わせて構成されている。ここ
に、前記ルーフプリズムレンズアレイ61は、個々に結
像系を形成するルーフプリズムレンズ64を1列に配列
させることにより構成されている。結像系の最小単位を
なす前記ルーフプリズムレンズ64は、1つの集光素子
部65と、稜線66を形成する互いに90゜をなす平面
67(片面のみ図示する)を有するルーフプリズム部6
8とを一体に形成したものである。前記集光素子部65
は、光軸φ1,φ2が異なる方向、ここでは、直交する方
向に設定されて光学的に等価な集光機能を示す入射側集
光部65aと結像側集光部65bと有している。前記稜
線66はこれらの光軸φ1,φ2を含む平面上であって光
軸φ1,φ2が交叉する位置にこれらの光軸φ1,φ2に対
して45゜傾けて配設されている。よって、ルーフプリ
ズムレンズアレイ61としてのアレイ方向は稜線66に
直交する方向に設定されている。前記アパーチャ部材6
2,63には前記集光素子部65における集光部65
a,65bの配列ピッチと等ピッチで開口69,70が
形成されている。
【0059】このような構成において、個々の入射側集
光部65aの光軸はルーフプリズム部68の稜線66を
含みアレイ方向に直交する平面上にあって、原稿面から
の光情報はこの入射側集光部65aによって平行光とな
り、対応するルーフプリズム部68に入射する。このル
ーフプリズム部68内で2つの平面67により2回反射
された後、稜線66の傾き角(ここでは、45゜)に対
して2倍、即ち、90゜だけ折り曲げられて同一の集光
素子部65の異なる界面、即ち、結像側集光部65bか
ら出射する。この結像側集光部65bによって結像面上
に集光結像される。この結像側集光部65bは入射側集
光部65aと同じ集光機能を有する光学的に等価なもの
であるので、原稿面上の読取位置と対照的な位置に最適
な結像面を有している。また、このような結像過程にお
いて、各ルーフプリズム部68で2回反射されているた
め、結像される像は正立の等倍像となる。この場合、個
々の集光部65a,65bによる単一の有効読取幅分
は、それらの配列ピッチ分だけシフトしながら互いにオ
ーバラップさせることで必要な有効幅をカバーしてい
る。これにより、個々の集光部65a,65bの焦点距
離を短くすることができ、結像素子としての小型化に寄
与する。
【0060】このようにして、本実施の形態による場合
も、前述した実施の第四の形態の場合と同様の効果が得
られる。特に、本実施の形態による場合、同一の集光素
子部65を用いて90゜異なる方向に入射側集光部65
aと結像側集光部65bとの機能を持たせているので、
2個の集光素子を用いる場合に比して作製が容易になる
上に、偏心等の影響を受けにくい構造となる。
【0061】図12は、本発明による結像素子の一実施
例を説明するための要部構成図で、図12(A)は斜視
図で、図12(B)は図12(A)のB−B矢視図、図
12(C)は結像光束を示した図で、図12(D)は図
12(C)のD−D矢視図で、図中、81は集光素子、
82はルーフミラー、83は原稿面、φは光軸である。
【0062】請求項6の発明は、図12に示したよう
に、結像光学系の光軸φに対してルーフミラー82を4
5゜傾けて配置したもので、結像系内部のルーフミラー
82に光路分離ミラーの機能を持たせ、これにより、ル
ーフミラー82の稜線に直交する方向に正立の像が形成
され、正立の像が形成される方向にラインセンサ(図示
せず)を配置することにより、画像読み取り方向と、結
像方向が一致し、通常の画像読み取りセンサユニットと
同一の仕様を提供することができるようにしたものであ
る。
【0063】尚、ルーフミラーは、光軸φに対して必ず
しも45゜でなくてもよく、ユニットを構成するレイア
ウトにより最適な角度に設定すればよく、集光素子81
の大きさに制約がなければ、45゜より鋭角での反射を
利用してもよいし、また、結像位置に配置させるセンサ
や、感光体等のレイアウトにより45゜より大きな角度
で反射させたレイアウトを採用しても同等の機能が得る
ことが可能である。
【0064】また、図12(C),図12(D)に示し
た実線は、ルーフミラー82の稜線に対して対角線方向
のみの結像光束を示したものである。レンズ設計は、既
存の光線追跡シミュレーションによって設計することが
できる。
【0065】図13は、図12に示した実施例の等価光
学系における光路を説明するための図で、図中、84は
結像面、85は仮想面、Oは原稿面83上の情報、Pは
結像位置で、その他、図12と同じ作用をする部分には
図12と同じ符号が付してある。
【0066】図12に示した実施例を読み取りユニット
に使用する場合、原稿面83上に情報Oの光束は、仮想
面85に置かれたルーフミラーで2回反射され、集光素
子81により集光され、結像位置Pに結像する。図中、
等価光学系の中央の実線は、ルーフミラーの稜線を含む
面にあたる仮想面85はルーフミラーの稜線を含む面で
ある。尚、従来は、仮想面にあたる箇所に通常ミラーを
配置し、紙面に対して垂直な方向に反射させ、結像位置
はマイナスの像光位置に結像させて像を反転させてい
た。
【0067】図14は、本発明による結像素子の他の実
施例を説明するための斜視図で、図中、86はルーフプ
リズムで、その他、図12あるいは図13と同じ作用を
する部分には、図12あるいは図13と同じ符号が付し
てある。
【0068】図14に示した実施例は、図12に示した
実施例と同等の機能を有する集光素子81とルーフプリ
ズム86を用いたもので、集光素子81により集光され
た光束がルーフプリズム86内に導かれると、互いに9
0゜をなす平面で2回反射され、焦点位置に結像される
ようにしたものである。
【0069】例えば、ルーフプリズム86に通常ガラス
を用いた場合、その屈折率は、可視光域でn=1.54
程度であるから、光束が臨界角条件sinθ=1/nで
算出されるθ(この場合、40.5゜)以上で入射すれ
ば、ルーフプリズム86内で全反射する。
【0070】図15は、本発明による結像素子の他の実
施例を説明するための斜視図で、図中、87はルーフプ
リズムで、その他、図12乃至図14と同じ作用をする
部分には図12乃至図14と同じ符号が付してある。
【0071】図15に示した実施例は、ルーフプリズム
87に入射する面に法線を集光素子81の光軸φに対し
て平行となるように、二組の集光素子の光軸同士のなす
角度にあわせた平面を有するルーフプリズムで構成した
ものである。
【0072】図16は、本発明による結像素子の他の実
施例を説明するための要部構成図で、図中、88はルー
フプリズム、89は集光素子、90は結像素子で、その
他、図12乃至図15と同じ作用をする部分には図12
乃至図15と同じ符号が付してある。
【0073】図16に示した実施例は、ルーフプリズム
88と集光素子89を一体に成形したもので、これによ
り、レンズ面境界面をなくすことができ、正規光束以外
の界面での反射ロス等を押さえことができるようにした
ものである。
【0074】図17は、本発明による結像素子の他の実
施例を説明するための要部構成図で、図中、91はフレ
ネルレンズで、その他、図12乃至図16と同じ作用を
する部分には、図12乃至図16と同じ符号が付してあ
る。
【0075】図17に示した実施例は、図16に示した
実施例において、集光素子としてフレネルレンズ91を
用いたもので、ルーフプリズムに集光素子を成形し、レ
ンズセル(図示せず)により一体化したものである。一
体的にする際には、レンズを貼りあわせる等の従来工法
を利用することができる。また、フレネルレンズや、ホ
ログラムレンズ(図示せず)等は、平板に成形したもの
を一体化してもよいし、ルーフプリズム上に直接成形し
てもよい。ルーフプリズム上に直接成形する手段として
2P樹脂による2P成形や射出成形等の一体成形にて成
形することが可能である。
【0076】図18は、本発明による結像素子の他の実
施例を説明するための要部構成図で、図中、図12乃至
図17と同じ作用をする部分には、図12乃至図17と
同じ符号が付してある。
【0077】図18に示した実施例は、図16あるいは
図17に示して実施例以外の集光素子とルーフプリズム
が一体成形された他の実施例を示したものである。
【0078】図19は、本発明による結像素子の他の実
施例を説明するための要部構成図で、図19(A)は斜
視図で、図19(B)は図19(A)のB−B矢視図
で、図中、92は集光素子アレイ、93はルーフミラー
アレイ、94はアパーチャ部材、φは光軸である。
【0079】図19に示した実施例は、長手方向に一定
のピッチで同一のレンズを配列したアレイ92と、レン
ズの配列ピッチと同じピッチでルーフミラーを配列した
ルーフミラーアレイ93と、集光素子アレイ92とルー
フミラーアレイ93との間に位置し、レンズと同等の開
口形状および配列ピッチを有するアパーチャ部材94と
により構成したものである。
【0080】単一レンズの光軸は、ルーフミラーの稜線
を含み、レンズの配列方向に直交する平面上にあって、
物体情報は、レンズによって集光されて、ルーフミラー
によって2回反射され、ルーフミラーの稜線の傾き角に
対して2倍の角度だけ折り曲げられて結像面で集光す
る。単一のレンズでは、1:1の等倍結像を行なってお
り、ルーフミラーの2回反射で配列方向に正立像を形成
し、隣接するレンズ間では合成像を形成する。
【0081】集光素子アレイ92とルーフミラーアレイ
93の間に挟持されるアパーチャ部材94は、解像力の
最適化や光量最適化のために不可欠であり、また、隣接
レンズ間のクロストーク光を防止するための部材であ
る。
【0082】上述のようにして像形成され、単一の有効
読み取り幅分、すなわち、配列ピッチ分だけシフトしな
がら互いにオーバラップし、必要な有効幅をカバーして
いるので、請求項6の発明を原稿読み取り装置等に適用
した場合、例えば、A4サイズの横方向(約220m
m)全体をカバーするために、単一のレンズの設計をす
るとかなり大きくなり、焦点距離を大きくとらざるを得
ないが、上述のように配列化することにより、単一のレ
ンズの焦点距離を小さくすることができるため、有効画
面も狭いが、結像素子としてはとてもコンパクトな構成
とすることができる。
【0083】図20は、本発明による結像素子の他の実
施例を説明するための要部構成図で、図20(A)は側
面図で、図20(B),図20(C)は構成部材の斜視
図で、図20(D)は図20(A)のD−D矢視図で、
図中、95はルーフプリズムレンズアレイ、Lは迷光
で、その他、図12乃至図19と同じ作用をする部分に
は図12乃至図19と同じ符号が付してある。
【0084】図20に示した実施例は、長手方向に同じ
ピッチで配設された集光素子アレイとルーフプリズムア
レイが一体的に形成されたルーフプリズムレンズアレイ
95と、ルーフプリズムレンズアレイ95の前方に位置
し、集光素子と同等の開口形状および配設ピッチを有す
るアパーチャ部材94とにより構成したものである。
【0085】単一集光素子の光軸は、ルーフプリズムの
稜線を含み、集光素子の配設方向に直交する平面上にあ
って、物体情報は、集光素子によって集光されてルーフ
プリズム内で2回反射され、ルーフプリズムの稜線の傾
き角に対して2倍の角度だけ折り曲げられて結像面で集
光する。集光機能は、1:1の等倍で結像する。また、
ルーフプリズムで2回反射しているため、正立の等倍像
を形成する。
【0086】ルーフプリズムレンズアレイ95の前方に
配設されているアパーチャ部材94は、解像力の最適
化、光量最適化のために不可欠であり、また、隣接レン
ズ間のクロストーク光を防止するための部材で、例え
ば、図20(D)において、破線で示される隣接するル
ーフプリズムにより反射する光束が結像光に悪影響を与
えるため、アパーチャ部材94で防止する。
【0087】上述のようにして一連のレンズとルーフプ
リズムによって像形成され、単一の有効読み取り幅分、
すなわち、配設ピッチ分だけシフトしながら互いにオー
バラップし、必要な有効幅をカバーしているので、原稿
読み取り装置等に適用した場合、例えば、A4サイズの
横方向(約220mm)全体をカバーするために、単一
のレンズの設計をするとかなり大きくなり、焦点距離を
大きくとらざるを得ないが、上述のように配列化するこ
とにより、単一の集光素子の焦点距離を小さくすること
ができるため、有効画面も狭いが、結像素子としてはと
てもコンパクトな構成とすることができる。
【0088】図21は、本発明による結像素子の他の実
施例を説明するための要部構成図で、図中、図12乃至
図20と同じ作用をする部分には図12乃至図20と同
じ符号が付してある。
【0089】図21に示した実施例は、図20に示した
実施例におけるアパーチャ部材94を2つの部材に分割
したものである。
【0090】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、入射側に
位置する第1の集光素子と、結像側に位置する第2の集
光素子と、稜線を形成する互いに90゜をなす平面を有
してこれらの集光素子の双方の光軸を含む平面上であっ
て光軸の交叉する位置に稜線が配置されるルーフミラー
とを備えているので、ルーフミラーを用いた光学系に関
して結像位置のレイアウト及び光学設計等の自由度を向
上させることができ、この結果、物体面位置と結像面位
置とを、例えば、90゜異なる方向に設定することで、
迷光があっても結像位置方向に達しにくくする設計が可
能となり、実質的に迷光の影響をなくすことができ、さ
らに、2つの集光素子を用いており同一の集光素子を光
が2度通過しないため、光軸上を利用することが可能と
なり、光量的にも損失の少ない有利な設計が可能とな
る。
【0091】請求項2記載の発明によれば、入射側に位
置する第1の集光素子と、結像側に位置する第2の集光
素子と、稜線を形成する互いに90゜をなす平面を有し
てこれらの集光素子の双方の光軸を含む平面上であって
光軸の交叉する位置に稜線が配置されるルーフプリズム
とを備えているので、請求項1記載の発明による場合と
同様の効果が得られる上に、ルーフミラーに代えてルー
フプリズムを用いているのでその全反射を利用でき、よ
って、光の利用効率を一層向上させることができる。
【0092】請求項3記載の発明によれば、光学的に等
価な一連の集光素子が1列に配列されて入射側に位置す
る第1の集光素子アレイと、この第1の集光素子アレイ
と光学的に等価に形成されて結像側に位置する第2の集
光素子アレイと、これらの集光素子アレイ間でこれらの
集光素子アレイのアレイ方向に直交する稜線を前記集光
素子のピッチと等ピッチで有するルーフミラーアレイと
を備えているので、請求項1記載の発明による場合の効
果を等倍結像用の結像素子においても維持することがで
きる。
【0093】請求項4記載の発明によれば、光学的に等
価な入射側集光素子部と結像側集光素子部と、稜線を形
成する互いに90゜をなす平面を有してこれらの集光素
子部の双方の光軸を含む平面上であって光軸の交叉する
位置に稜線が配置されたルーフプリズム部とを一体とし
た一連のルーフプリズムレンズを、前記ルーフプリズム
部の前記稜線に直交する方向に1列に配列させたルーフ
プリズムレンズアレイを備えているので、請求項2記載
の発明による場合の効果を等倍結像用の結像素子におい
ても維持することができ、特に、一体とした一連のルー
フプリズムレンズをアレイ状に形成してルーフプリズム
レンズアレイとしているので、等倍結像素子の一層のコ
ンパクト化を図ることもできる。
【0094】請求項5記載の発明によれば、光軸が異な
る方向に設定されて光学的に等価な集光機能を示す入射
側集光部と結像側集光部とを有する1つの集光素子部
と、稜線を形成する互いに90゜をなす平面を有してこ
れらの集光部の双方の光軸を含む平面上であって光軸の
交叉する位置に稜線が配置されたルーフプリズム部とを
一体とした一連のルーフプリズムレンズを、前記ルーフ
プリズム部の前記稜線に直交する方向に1列に配列させ
たルーフプリズムレンズアレイを備えているので、請求
項2記載の発明による場合の効果を等倍結像用の結像素
子においても維持することができ、特に、一連の集光素
子が入射側と結像側とを含んで1つの集光素子部として
形成されているので、2個の集光素子を用いる場合に比
べその作成が容易で生産性を向上させることもできる。
【0095】請求項6記載の発明によれば、集光素子
と、2つの反射面のなす角度が90゜であるルーフミラ
ーとからなり、前記集光素子と前記ルーフミラーとが、
前記集光素子の光軸と前記ルーフミラーの稜線とが90
゜未満の角度で交差し、かつ、物体面からの光束が前記
集光素子を透過した後、前記ルーフミラーにより反射し
て結像面に結像するように配設されているので、物体側
と像側のレンズ構成を変えることにより、読み取り光学
系のレイアウトの自由度を向上させることができ、ま
た、迷光に対してより強い光学系を採用することによ
り、より解像力が高く高品位な結像性能を持たせること
がてき、さらに、単レンズが一組なので、設計上、簡易
な構成であり、加工上、より量産性を向上させることが
できる。
【0096】請求項7記載の発明によれば、集光素子
と、2つの反射面のなす角度が90゜であるルーフプリ
ズムとからなり、前記集光素子と前記ルーフプリズムと
が、前記集光素子の光軸と前記ルーフプリズムの2つの
反射面の間の稜線とが90゜未満の角度で交差し、か
つ、物体面からの光束が前記集光素子を透過した後、前
記ルーフプリズムにより反射して結像面に結像するよう
に配設されているので、従来技術によれば、ルーフミラ
ーを用いた場合、高反射率部材を蒸着し、反射面を形成
するために、例えば、銀蒸着やアルミ等を採用していた
が、銀蒸着はコスト的に高額であり、また、アルミは保
護膜形成による原理的な反射率の低下により、反射率1
00%に近い全反射を達成することができなかったが、
この発明によれば、請求項6の効果に加え、高い光利用
効率で結像させることが可能である。
【0097】請求項8記載の発明によれば、光学的に等
価な複数の集光素子を一列に配列した集光素子アレイ
と、2つの反射面になす角度が90゜で、かつ、光学的
に等価な複数のルーフミラーを該各ルーフミラーの稜線
の方向と直交する方向に前記各集光素子に対応させて一
列に配列したルーフミラーアレイとからなり、前記集光
素子アレイと前記ルーフミラーアレイとが、前記各集光
素子の光軸と前記各ルーフミラーの稜線とが90゜未満
の角度で交差し、かつ、物体面からの光束が前記各集光
素子を透過した後、前記各ルーフミラーにより反射して
結像面に結像するように配設されているので、従来技術
によるルーフミラーレンズアレイの構成の場合、同一の
レンズアレイを通過するために光路分離ミラー等の部品
が必要であり、また、像高位置も中央を使用できないた
め、光学設計上の制約があったが、この発明によれば、
光軸上が使用でき、また、光路分離ミラー等の部品が無
くなる。レンズアレイ等が従来のルーフミラーレンズア
レイ構成より部品点数としては増える方向であるが、同
一のレンズアレイを用いることができるため、ミラー等
の別部品の低減効果の方が大きい。また、モールド等の
一体成形で作成すれば、部品コストも押さえることがで
きる。
【0098】また、従来技術による構成のルーフミラー
レンズアレイは、同一のレンズアレイを通過させ結像さ
せるために、読み取り位置と結像位置が近くに配置せざ
るを得ない。このため、レンズ前方に必要欠くべからず
の光路分離ミラー等の反射面以外の反射、レンズ表面反
射、ルーフミラー等の鏡面以外の反射等の迷光が全て、
結像位置方向にも回り込む可能性が大きい。このような
迷光は、光学結像性能に悪影響を与え、一般にコントラ
ストを低下させ、解像力を落とす要因となっていた。
【0099】この発明によれば、レンズ表面の反射はも
ちろん、レンズ前方の光路分離ミラー等での反射面以外
の部分からの迷光の結像位置方向に達する可能性が極端
に低くなり、迷光を実質カットすることができる。これ
により、コントラストの向上や解像力向上に寄与するこ
とができる。さらに、コンパクトな結像素子が可能とな
り、読み取り装置等のデバイスをよりコンパクトに構成
することができる。
【0100】請求項9記載の発明によれば、光学的に等
価な集光機能を有する複数のレンズを一列に配列したレ
ンズアレイと、2つの反射面のなす角度が90゜で、か
つ、光学的に等価な複数のルーフプリズムを該各ルーフ
プリズムの2つの反射面の間の稜線の方向と直交する方
向に前記各レンズに対応させて一列に配列したルーフプ
リズムアレイとが一体的に成形されたルーフプリズムレ
ンズアレイからなり、前記レンズアレイと前記ルーフプ
リズムアレイとが、前記各レンズの光軸と前記各ルーフ
プリズムの稜線とが90゜未満の角度で交差し、かつ、
物体面からの光束が前記各レンズを通過した後、前記各
ルーフプリズムにより反射して結像面に結像するように
配設されているので、従来技術によるプリズムレンズア
レイの構成の場合、同一のレンズアレイを通過するため
に光路分離ミラー等の部品が必要であり、また、像高位
置も中央を使用できないため、光学設計上の制約があっ
たが、この発明によれば、光軸上が使用でき、また、光
路分離ミラー等の部品が無くなる。レンズアレイ等が従
来のルーフミラーレンズアレイ構成より部品点数として
は増える方向であるが、同一の集光素子アレイを用いら
れるため、ミラー等の別部品の低減効果の方が大きい。
また、モールド等の一体成形で作成すれば、部品コスト
を押さえることができる。
【0101】また、プリズムレンズアレイに限らず、従
来技術による構成のルーフミラーレンズアレイは、同一
レンズアレイを通過させて結像させるために、読み取り
位置と結像位置とを近くに配置せざるを得ない。このた
め、レンズ前方に必要欠くべからずの光路分離ミラー等
の反射面以外の反射、レンズ表面反射、ルーフミラー等
の鏡面以外の反射等の迷光が全て結像位置方向にも回り
込む可能性が大きい。このような迷光は、光学結像性能
に悪影響を与え、一般にコントラストを低下させ、解像
力を落とす要因となっていた。
【0102】この発明によれば、レンズ表面の反射はも
ちろん、レンズ前方の光路分離ミラー等での反射面以外
の部分からの迷光の結像位置方向に達する可能性が極端
に低くなり、迷光を実質カットすることができる。これ
により、コントラスト向上や解像力向上に寄与すること
ができる。さらに、2組のレンズを一体的に構成するこ
とにより、生産性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による結像素子の一実施例を説明する
ための要部構成図である。
【図2】 図1に示した実施例の等価光学系における光
路を説明するための図である。
【図3】 本発明による結像素子の他の実施例を説明す
るための要部構成図である。
【図4】 本発明による結像素子の他の実施例を説明す
るための斜視図である。
【図5】 本発明による結像素子の他の実施例を説明す
るための要部構成図である。
【図6】 本発明による結像素子の他の実施例を説明す
るための要部構成図である。
【図7】 本発明による結像素子の他の実施例を説明す
るための要部構成図である。
【図8】 本発明による結像素子の他の実施例を説明す
るための要部構成図である。
【図9】 本発明による結像素子の他の実施例を説明す
るための要部構成図である。
【図10】 本発明による結像素子の他の実施例を説明
するための要部構成図である。
【図11】 本発明による結像素子の他の実施例を説明
するための要部構成図である。
【図12】 本発明による結像素子の一実施例を説明す
るための要部構成図である。
【図13】 図12に示した実施例の等価光学系におけ
る光路を説明するための図である。
【図14】 本発明による結像素子の他の実施例を説明
するための斜視図である。
【図15】 本発明による結像素子の他の実施例を説明
するための斜視図である。
【図16】 本発明による結像素子の他の実施例を説明
するための要部構成図である。
【図17】 本発明による結像素子の他の実施例を説明
するための要部構成図である。
【図18】 本発明による結像素子の他の実施例を説明
するための要部構成図である。
【図19】 本発明による結像素子の他の実施例を説明
するための要部構成図である。
【図20】 本発明による結像素子の他の実施例を説明
するための要部構成図である。
【図21】 本発明による結像素子の他の実施例を説明
するための要部構成図である。
【図22】 従来技術による等倍結像用の光学系を説明
するための要部構成図である。
【符号の説明】
1,11…第1の集光素子、2,12…第2の集光素
子、3,13,27,46,66,105…稜線、4,
5,14,15,28,29,47,48,67…平
面、6,30,82,106…ルーフミラー、7,83
…原稿面、8,84…結像面、9,85…仮想面、1
6,86…ルーフプリズム、17…入射面、18…出射
面、19,20,91…フレネルレンズ、21,22,
92…集光素子アレイ、23,93,102…ルーフミ
ラーアレイ、24,42,53,54,62,63,9
4…アパーチャ部材、25,26,81,89…集光素
子、31,50,51,69,70…開口、41,61
…ルーフプリズムレンズアレイ、43,64…ルーフプ
リズムレンズ、44…入光側集光素子部、45…結像側
集光素子部、49,68…ルーフプリズム部、65…集
光素子部、65a,65b…集光部、87,88…ルー
フプリズム、90…結像素子、95…ルーフプリズムレ
ンズアレイ、101…レンズアレイ、103…ルーフミ
ラーレンズアレイ、104…レンズ、107…原稿、1
08…CCD等倍センサ、109…光路分離ミラー、L
…迷光、O…情報、P,P2…結像位置、P1…読取位
置、φ,φ1,φ2…光軸。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 育夫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 宇賀 隆人 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 井上 浩之 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射側に位置する第1の集光素子と、結
    像側に位置する第2の集光素子と、稜線を形成する互い
    に90゜をなす平面を有してこれらの集光素子の双方の
    光軸を含む平面上であって光軸の交叉する位置に前記稜
    線が配置されるルーフミラーとを備えることを特徴とす
    る結像素子。
  2. 【請求項2】 入射側に位置する第1の集光素子と、結
    像側に位置する第2の集光素子と、稜線を形成する互い
    に90゜をなす平面を有してこれらの集光素子の双方の
    光軸を含む平面上であって光軸の交叉する位置に前記稜
    線が配置されるルーフプリズムとを備えることを特徴と
    する結像素子。
  3. 【請求項3】 光学的に等価な一連の集光素子が1列に
    配列されて入射側に位置する第1の集光素子アレイと、
    この第1の集光素子アレイと光学的に等価に形成されて
    結像側に位置する第2の集光素子アレイと、これらの集
    光素子アレイ間でこれらの集光素子アレイのアレイ方向
    に直交する稜線を前記集光素子のピッチと等ピッチで有
    するルーフミラーアレイとを備えることを特徴とする結
    像素子。
  4. 【請求項4】 光学的に等価な入射側集光素子部と結像
    側集光素子部と、稜線を形成する互いに90゜をなす平
    面を有してこれらの集光素子部の双方の光軸を含む平面
    上であって光軸の交叉する位置に前記稜線が配置された
    ルーフプリズム部とを一体とした一連のルーフプリズム
    レンズを、前記ルーフプリズム部の前記稜線に直交する
    方向に1列に配列させたルーフプリズムレンズアレイを
    備えることを特徴とする結像素子。
  5. 【請求項5】 光軸が異なる方向に設定されて光学的に
    等価な集光機能を示す入射側集光部と結像側集光部とを
    有する1つの集光素子部と、稜線を形成する互いに90
    ゜をなす平面を有してこれらの集光部の双方の光軸を含
    む平面上であって光軸の交叉する位置に前記稜線が配置
    されたルーフプリズム部とを一体とした一連のルーフプ
    リズムレンズを、前記ルーフプリズム部の前記稜線に直
    交する方向に1列に配列させたルーフプリズムレンズア
    レイを備えることを特徴とする結像素子。
  6. 【請求項6】 集光素子と、2つの反射面のなす角度が
    90゜であるルーフミラーとからなり、前記集光素子と
    前記ルーフミラーとが、前記集光素子の光軸と前記ルー
    フミラーの稜線とが90゜未満の角度で交差し、かつ、
    物体面からの光束が前記集光素子を透過した後、前記ル
    ーフミラーにより反射して結像面に結像するように配設
    されていることを特徴とする結像素子。
  7. 【請求項7】 集光素子と、2つの反射面のなす角度が
    90゜であるルーフプリズムとからなり、前記集光素子
    と前記ルーフプリズムとが、前記集光素子の光軸と前記
    ルーフプリズムの2つの反射面の間の稜線とが90゜未
    満の角度で交差し、かつ、物体面からの光束が前記集光
    素子を透過した後、前記ルーフプリズムにより反射して
    結像面に結像するように配設されていることを特徴とす
    る結像素子。
  8. 【請求項8】 光学的に等価な複数の集光素子を一列に
    配列した集光素子アレイと、2つの反射面になす角度が
    90゜で、かつ、光学的に等価な複数のルーフミラーを
    該各ルーフミラーの稜線の方向と直交する方向に前記各
    集光素子に対応させて一列に配列したルーフミラーアレ
    イとからなり、前記集光素子アレイと前記ルーフミラー
    アレイとが、前記各集光素子の光軸と前記各ルーフミラ
    ーの稜線とが90゜未満の角度で交差し、かつ、物体面
    からの光束が前記各集光素子を透過した後、前記各ルー
    フミラーにより反射して結像面に結像するように配設さ
    れていることを特徴とする結像素子。
  9. 【請求項9】 光学的に等価な集光機能を有する複数の
    レンズを一列に配列したレンズアレイと、2つの反射面
    のなす角度が90゜で、かつ、光学的に等価な複数のル
    ーフプリズムを該各ルーフプリズムの2つの反射面の間
    の稜線の方向と直交する方向に前記各レンズに対応させ
    て一列に配列したルーフプリズムアレイとが一体的に成
    形されたルーフプリズムレンズアレイからなり、前記レ
    ンズアレイと前記ルーフプリズムアレイとが、前記各レ
    ンズの光軸と前記各ルーフプリズムの稜線とが90゜未
    満の角度で交差し、かつ、物体面からの光束が前記各レ
    ンズを通過した後、前記各ルーフプリズムにより反射し
    て結像面に結像するように配設されていることを特徴と
    する結像素子。
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