JP3227111B2 - 結像素子 - Google Patents

結像素子

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JP3227111B2
JP3227111B2 JP16814197A JP16814197A JP3227111B2 JP 3227111 B2 JP3227111 B2 JP 3227111B2 JP 16814197 A JP16814197 A JP 16814197A JP 16814197 A JP16814197 A JP 16814197A JP 3227111 B2 JP3227111 B2 JP 3227111B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機やファクシ
ミリ等に用いられる読取光学系、CCDラインセンサや
等倍センサを組み合わせた読み取りスキャナ等に用いら
れる光学系、あるいは光プリントヘッドや自己走査型光
プリントヘッドに用いられる光学系として好適な等倍結
像素子に関する。
【0002】
【従来の技術】ルーフミラーレンズは「等倍実像結像用
の光学系」であり、例えば図9に示すような構成を有す
る。図9は、従来のルーフミラーレンズの構成を概念的
に示した図で、図中、60はルーフミラー、61は集光
レンズ、62は光路分離ミラーである。図9に示す光学
系は、光軸上でない有限のスリット高さ位置に読み取り
位置を設定し、集光レンズ61によりほぼ平行光にした
後ルーフミラー60により再び集光レンズ61の方向に
折り返し、集光レンズ61を通過させて結像させる光学
系である。
【0003】また、ルーフミラーレンズアレイは上述し
たルーフミラーレンズの結像系を複数配列して構成した
「等倍実像結像用の光学系」であり、光学系として等価
な一連のレンズを一列に配列してなる「レンズアレイ」
と、該レンズアレイにおけるレンズ配列方向及びレンズ
光軸方向に直交する稜線を有する一連のルーフミラーを
上記レンズアレイにおける個々のレンズと1:1に対応
させてアレイ配列してなる「ルーフミラーアレイ」と、
上記レンズアレイとルーフミラーアレイとの間に配設さ
れ、レンズとルーフミラーとによる結像系を互にい分離
する「絞り部材」とを一体化してなり、原稿像による感
光体露光や原稿読み取りあるいは画像読み込みに利用さ
れるものであり、従来から種々のタイプのものが知られ
ている(例えば、特開平57−37326号公報等)。
【0004】従来技術として、特公昭61−2929号
公報に開示された「光学結像素子」にあるように、レン
ズアレイとルーフミラーアレイとを一体的に構成したプ
リズムアレイのような構成においても上述した有限のス
リット高さ位置に読み取り位置を設定し、レンズ面を通
過後、ルーフミラーを二回反射し、同一レンズ面を再び
通過して、共役な位置に結像させるようにしている。
【0005】このような構成にあって、従来例において
は、レンズアレイにおける任意のレンズはこれに対応す
るルーフミラーとにより「結像系」を構成し、絞り部材
の各開口は、これらの結像系の個々に対応して位置し、
結像系を互いに光学的に分離する必要がある。つまり、
このような構成では、同一のレンズを通過させるため
に、同一位置に読取位置と結像位置とをレイアウトする
のは不可能であり、光軸上の光束は物体側光束と像側光
束とを分離させるために有限のスリット高さを使わざる
をえず、場合によってはミラー等で光路を折り返す必要
がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のルーフミラーレ
ンズは上記のごとく、結像光束が、同一のレンズを2度
通過する構成を有しているために、光軸方向に直交する
方向の有限の像高位置に像面及び結像面を設定せざるを
えない。そのため、読み取り光学系に光路を分離するた
めのミラーを挿入する必要があり、また、ルーフミラー
を反射面にするためAl等の高反射率部材の反射膜を真
空蒸着プロセスにより形成する必要があり、生産性の面
で不利である。また、高反射率部材の反射率も併せて形
成される保護膜等によってその信頼性はせいぜい90%
程度であり、ルーフミラーの2面で反射し、また、光路
分離ミラーが2面あれば合計4面で反射することになり
合計66%程度の反射率しか確保できず、蒸着反射面が
複数面存在すればそれだけ反射ロスも少なからず発生す
るので光量損失が多くなるという不具合が生じる。
【0007】また、従来のルーフミラーレンズアレイは
上記のルーフミラーレンズと同様に、結像光束が同一の
レンズを2度通過する構成を有しているために光軸方向
に直交する方向の有限の像高位置に像面及び結像面を設
定せざるをえない。また、ルーフミラーレンズの問題点
と同様にルーフミラーで2面及び光路分離ミラーで1面
の少なくとも計3面以上の反射面を形成させる必要があ
るため有効光量の損失が大きくなる。
【0008】本発明は、上述のような実情に鑑みてなさ
れたもので、コンパクトな結像素子でありながら、読み
取り光学系のレイアウトの自由度が向上するとともに、
光利用効率が高く、迷光に対して強い光学系により高い
解像力と高品位な結像性能が得られる結像素子を提供す
ることをその解決すべき課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、一点
(物点)から発した光束がほぼ平行光となって反射され
る反射面を有する第1の反射型集光素子と該第1の反射
型集光素子によって反射された平行光を集光する反射面
を有する第2の反射型集光素子とを組み合わせてなる反
射型集光素子対を用いて形成される結像素子であって、
前記一点から発した光束が前記第1及び第2の反射型集
光素子の反射面で反射されて集光する点(像点)が前記
一点と、共役な関係(結像関係)となるように、前記第
1及び第2の反射型集光素子の前記反射面が互いに対向
して配置されて構成されていることを特徴とし、もっ
て、光学設計上の自由度が増すとともに、シンプルな構
成で少ない部品点数により構成でき、構成要素の互いの
位置のズレ等に関する配置精度が向上し、安価な結合素
子を提供することができるようにしたものである。
【0010】請求項2の発明は、一点(物点)から発し
た光束がほぼ平行光となって反射される第1の反射面と
該第1の反射された平行光を集光する第2の反射面を有
するプリズム形状体を用いて形成される結像素子であっ
て、前記一点から発した光束が、前記それぞれの反射面
で反射されて集光する一点(像点)が前記一点と、共役
な関係(結像関係)となるように、前記反射面が互いに
対向して配置されて構成されていることを特徴とし、も
って、光学設計上の自由度が増すととに、一体成形によ
る配置精度が向上し、また、プリズム形状体の部材屈折
率と光路レイアウトの最適化により高反射率部材を使用
せずに済むことから光の利用効率を高めた結合素子を提
供することができるようにしたものである。
【0011】請求項3の発明は、一点(物点)から発し
た光束がほぼ平行光となって反射される反射面を有する
第1の反射型集光素子と該第1の反射型集光素子によっ
て反射された平行光を集光する反射面を有する第2の反
射型集光素子とを組み合わせてなる反射型集光素子対を
用いて形成される結像素子であって、前記一点から発し
た光束が前記第1及び第2の反射型集光素子の反射面で
反射されて集光する点(像点)が前記一点と、共役な関
係(結像関係)となるように、前記第1及び第2の反射
型集光素子の前記反射面が互いに対向して配置されて構
成されている光学的に等価な前記反射型集光素子対を複
数配列して形成したことを特徴とし、もって、シンプル
な構成で少ない部品点数により構成でき、構成要素の互
いの位置のズレ等に関する配置精度が向上し、安価な結
合素子を提供することができ、また、本構成により光学
設計上の自由度が増し、光学系の部品点数を低減するこ
とができ、さらに個々の反射型集光素子対の焦点距離を
小さくできるため、個々の反射型集光素子対の有効画面
は狭いが、この反射型集光素子対が複数連なった形態の
結像素子としては、非常にコンパクトで有効な構成とす
ることができ、さらに迷光を実質的にカットできるので
コントラストの向上、解像力の向上に寄与させることが
でき、例えばこの結像素子を読取光学系に応用すれば物
点である原稿情報と共役な位置にセンサを配置すること
により非常にコンパクトな画像読取装置を形成すること
ができるようにしたものである。
【0012】請求項4の発明は、一点(物点)から発し
た光束がほぼ平行光となって反射される第1の反射面と
該第1の反射面で反射された平行光を集光する第2の反
射面を有するプリズム形状体を用いて形成される結像素
子であって、前記一点から発した光束が、前記それぞれ
の反射面で反射されて集光する一点(像点)が前記一点
と、共役な関係(結像関係)となるように、前記反射面
が互いに対向して配置されて構成されている光学的に等
価な前記反射型集光素子対を複数配列して形成したこと
を特徴とし、もって、一体成形による配置精度が向上
し、また、プリズム形状体の部材屈折率と光路レイアウ
トの最適化により高反射率部材を使用せずに済むことか
ら光の利用効率を高めた安価な結合素子を提供すること
ができ、また、個々のプリズム形状体の焦点距離を小さ
くできるため、個々のプリズム形状体の有効画面は狭い
が、このプリズム形状体が複数連なった形態の結像素子
としては、非常にコンパクトで有効な構成とすることが
でき、また、本構成により光学設計上の自由度が増し、
光学系の部品点数も低減することができ、さらに迷光を
実質的にカットできるのでコントラストの向上、解像力
の向上に寄与させることができ、例えばこの結像素子を
読取光学系に応用すれば物点である原稿情報と共役な位
置にセンサを配置することにより非常にコンパクトな画
像読取装置を形成することができるようにしたものであ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明による結像素子の実
施形態を添付された図面を参照して具体的に説明する。
なお、実施形態を説明するための全図において、同一の
作用をする要素には同一の符号を付け、その繰り返しの
説明は省略する。
【0014】(請求項1の実施形態)請求項1の実施形
態を図1ないし図4を参照して説明する。図1は、本発
明による結像素子の一実施形態を説明するための構成概
念図で、結像素子の形状例を図1(A),及び図1
(B)に示すもので、図中、10は結像素子、11は第
1の反射型集光素子、12は第2の反射型集光素子であ
る。図2は、図1に示した本発明による結像素子におけ
る光路を概念的に示す図で、図中、Pは平面(例えば、
原稿面)、o,o′は平面上の情報、p,p′は焦点位
置、Hは像高である。図3は、本発明による結像素子の
他の実施形態を説明するための構成概念図である。図4
は、本発明による結像素子の更に他の実施形態を説明す
るための構成概念図で、図中、11gは第1の反射型グ
レーティングレンズ、12gは第2の反射型のグレーテ
ィングレンズである。
【0015】図1に示すごとく、第1の反射型集光素子
11及び第2の反射型集光素子12は、一点から発した
光束をほぼ平行光として反射させる機能を有する。本発
明における結合素子は、各反射型集光素子の中心部にお
ける法線を互いに90度をなす様に構成したことを特徴
とする。図2に示すごとくこの結像素子を読み取りユニ
ットに使用する場合、原稿面Pの上の情報oの光束は第
一の反射型集光素子11における集光反射面によりほぼ
平行光になって、第2の反射型集光素子12に向かい、
該第2の反射型集光素子12における集光反射面にて再
び焦点位置pに結像する。実際の使用時には、原稿面P
に対して垂直な方向に物点と像点を分離させる。例え
ば、原稿面Pに垂直な方向の像高に多少ずらすことによ
って、物点及び像点を互いにずらすことが可能である。
また、図3に示すように物点と像点を互いに直交方向に
配置させるような構成とすることも可能である。
【0016】このような集光機能と反射機能を有した2
面構成を採用することにより、構造がシンプルになっ
て、部品点数が少なくなり、構成上互いの位置のズレ等
に関する配置精度等が向上し、安価な、結像素子が提供
できる。また、図4に示すごとくに反射型集光素子をグ
レーティング素子(反射型グレーティングレンズ)11
g,12gで構成してもよい。また、この他上述の反射
型集光素子をフレネルレンズ(図示せず)で構成しても
よい。
【0017】(請求項2の実施形態)請求項2の実施形
態を図5及び図6を参照して説明する。図5は、本発明
による結像素子の更に他の実施形態を説明するための構
成概念図で、図中、10nは屈折部材による結像素子、
11sは第1の集光反射面、12sは第2の集光反射
面、a1は第1の集光反射面の中心部における法線、a
2は第2の集光反射面の中心部における法線である。図
6は、本発明による結像素子の更に他の実施形態を説明
するための構成概念図で、結像素子の異なる視点での斜
視図として図6(A),及び図6(B)に示すもので、
図中、11fは第1のフレネルレンズ、12fは第2の
フレネルレンズである。
【0018】この実施形態の結像素子は、同一の機能を
有する2組の集光反射面(請求項1の実施形態における
反射型集光素子に相当)を有し、互いの反射面の中心部
における法線を直交させて一体的に構成することを特徴
とするものである。図5に示すごとく図示しない物点か
らの光束は、例えばガラス部材よりなる屈折部材10n
に入射し、第1の集光反射面11sにより反射してほぼ
平行光となり、再び第2の集光反射面12sにより集光
され、屈折部材10nから出射して結像される。すなわ
ち各集光反射面で2回反射することにより、正立の像が
形成できる。また同一パワーを有した集光反射面で構成
されているため、互いに共役な位置で結像するような曲
率設定を行うことにより正立等倍像を形成することがで
きる。例えば、屈折部材10nに通常ガラスを用いた場
合、その屈折率は可視光域でn=1.54程度であるか
ら、臨界角条件Sinθ=1/nで算出されるθ(この
場合40.5度)以上で入射すれば、その入射光は全反
射する。従来、ルーフミラーを用いた場合には、高反射
率部材を蒸着して反射面を形成していた。例えば、この
高反射率部材には銀やアルミ等が採用されていたが、銀
蒸着はコスト的には高額になり、またアルミは保護膜形
成による原理的な反射率の低下により、反射率100%
に近い全反射を達成することができなかった。このよう
な問題に対し、本構成を採用することでより高い光利用
効率で結像させることが可能となる。
【0019】また、図6に示すごとく集光反射面にフレ
ネルレンズを適用して構成してもよい。この結像素子1
0の作成方法としては、ガラスプリズムにフレネルレン
ズによる集光反射面を形成してもよいし、フレネルレン
ズを別体で作成した後、貼り合わせ等の従来工法を利用
して作成してもよい。また図示していないが、ホログラ
ムレンズを用いることによっても構成可能であり、作成
方法としては、プリズム上に直接ホログラムレンズ形成
してもよいし、別体で作成した後貼り合わせてもよい。
【0020】(請求項3の実施形態)請求項3の実施形
態を図7を参照して説明する。図7は、本発明による結
像素子の更に他の実施形態を説明するための構成概念図
で、結像素子の部分斜視図を図7(A)に、アパーチャ
部材の部分斜視図を図7(B)に、図7(A),図7
(B)の各部材を組み合わせた構造を示す断面図を図7
(C)に示すもので、図中、20は反射型集光素子アレ
イ、30はアパーチャ部材である。図7に示すごとくこ
の実施形態の結合素子は、長手方向に連続した同一の反
射型集光素子を複数鋸状に配列して、かつ、各々の反射
型集光素子の光軸が互いに90度になるように構成して
形成したことを特徴とする。
【0021】このような構成において、互いに反射面が
向かい合った1組の反射型集光素子対では、像点から発
した光束は1方の反射型集光素子の反射面により入射角
度に応じてほぼ平行光となって反射し、もう一方の反射
型集光素子の反射面により再び反射されて、物点と共役
な位置に結像する。このような1対の反射型集光素子に
おける互いに直交する2つの光軸を含む平面の法線を一
定ピッチで複数配列させて一体となるように構成したレ
ンズ(反射型集光素子アレイ)20により、形成された
像が互いにオーバーラップされ、配列された領域内にお
ける情報を伝達する。一般にこのようにして像形成さ
れ、単一の有効読み取り幅を反射型集光素子対の配列ピ
ッチ分だけシフトしながら互いに像形成領域をオーバー
ラップさせてカバーする。このような構成を有するレン
ズを原稿読み取り装置等に適用した場合、例えば、A4
横(約220mm)全体をカバーするために単一のレン
ズとして設計するとかなり大きくなり、焦点距離を大き
くとらざるをえないが、このような構成を採用すること
により、個々のレンズ(ここでは反射型集光素子対)の
焦点距離を小さくでき、個々のレンズの有効画面は狭い
が、レンズが複数連なった形態の結像素子としては非常
にコンパクトで有効な構成とすることができる。例え
ば、この結像素子を読取光学系に応用すれば、物点であ
る原稿情報と共役な位置にセンサを配置することにより
非常にコンパクトな画像読取装置を形成することができ
る。
【0022】また、従来のルーフミラーレンズアレイの
構成では、光束が同一のレンズアレイを2度通過するた
めに光路分離ミラー等の部品が必要であり、また、像高
位置も読取位置と結像位置が同一となる中央位置を使用
できないため、光学設計上の制約があった。しかしなが
ら本発明の構成を採用することにより、互いに90度を
なす2つの反射集光素子の中心部における法線を共に含
む面の法線方向に対して、該含む面の法線方向の上下に
分けて物点,及び像点を設定すれば、例えば、図7
(A)に示した物点と像点が互いに直交する配置にする
ことも可能である。
【0023】また、従来のルーフミラーレンズアレイは
同一のレンズアレイを通過させ結像させるために、読み
取り位置と結像位置を近くに配置せざるを得ない。この
ため、レンズ前方に必要不可欠に配される光路分離ミラ
ー等の反射面以外における反射、レンズ表面反射、及び
ルーフミラー等の鏡面以外の反射等に起因して生じる迷
光が全て結像位置方向にも回り込む可能性が大きい。こ
のような迷光は、光学結像性能に悪影響を与え、一般に
コントラストを低下させ、解像力を落とす要因となって
いる。しかしながら、本発明の構成を採用することによ
って、レンズ表面の反射はもちろん、レンズ前方の光路
分離ミラー等の反射面以外の部分からの迷光は結像位置
方向に達する可能性が極端に低くなり、迷光を実質的に
カットすることができる。これにより、コントラストの
向上、解像力向上に寄与させることができる。図7
(B)には、迷光カット用のアパーチャ部材の例を示
す。このアパーチャ部材を用い、図7(C)に示したよ
うな構成とすることにより、高性能な結像素子が実現で
きる。
【0024】(請求項4の実施形態)請求項4の実施形
態を図8を参照して説明する。図8は、本発明による結
像素子の更に他の実施形態を説明するための構成概念図
で、結像素子の部分視斜図を図8(A)に、アパーチャ
部材の部分斜視図を図8(B)に、図8(A),図8
(B)の各部材を組み合わせた構造を示す断面図を図8
(C)に示すもので、図中、40は屈折部材による結像
素子アレイ、50はアパーチャ部材である。図8(A)
に示すごとくにこの実施形態の結像素子は集光反射面対
を有する同一のプリズム形状体が同一ピッチで長手方向
に配設され一体的に構成されてなっていることを特徴と
する。
【0025】物点情報は、屈折部材に入射したあと、一
方の集光反射面により反射されほぼ平行光となり、もう
一方の集光反射面により集光され、一旦屈折部材を出射
したあと物点と共役な位置に結像する。すなわち、集光
反射面で2回反射しているため、正立の等倍像を形成す
る。図8(B)に示すように結像素子前方に配設される
アパーチャ部材は解像力の最適化、光量最適化のために
は有効である。具体的には、図8(C)のような断面構
成をとる。このようにして、一連の集光反射面を有する
プリズム形状体によって像形成され、単一の有効読み取
り幅を、プリズム形状体の配列ピッチ分だけシフトしな
がら互いにオーバーラップさせてカバーしていく。この
ような構成を有するレンズ(ここでは屈折部材による結
像素子アレイ)を原稿読み取り装置等に適用した場合、
例えば、A4横(横220mm)全体をカバーするため
に単一のレンズとして設計するとかなり大きくなり、焦
点距離を大きくとらざるをえないが、このような構成と
することにより個々のレンズ(ここではプリズム形状
体)の焦点距離を小さくでき、個々のレンズの有効画像
は狭いが、レンズが複数連なった形態の結像素子として
は非常にコンパクトで有効な構成とすることができる。
【0026】従来のプリズムレンズアレイ(特公昭61
−2929号公報)の構成であると、光束が同一のレン
ズアレイを2度通過するために光路分離ミラー等の部品
が必要であり、また、像高位置も読取位置と結像位置が
同一となる中央位置を使用できないため、光学設計上の
制約があった。しかしながら本発明の構成を採用するこ
とにより、配列方向に直交する方向に物点と像点を配置
する構成を取ることで、光路分離ミラー等の部品が無く
なり、部品点数としては低減できるメリットがある。ま
た、モールド等の一体成形で作成すれば、部品コストも
抑えられる。
【0027】また、プリズムレンズアレイに限らず、従
来のルーフミラーレンズアレイは同一のレンズアレイを
通過させ結像させるために、読み取り位置と結像位置を
近く配置せざるを得ない。このため、レンズ前方に不可
欠に配される光路分離ミラー等の反射面以外による反
射、レンズ表面反射、ルーフミラー等の鏡面以外の反射
等に起因して生じる迷光が全て結像位置方向にも回り込
む可能性が大きい。このような迷光は、光学結像性能に
悪影響を与え、一般にコントラストを低下させ、解像力
を落とす要因となっている。
【0028】しかしながら、本発明の構成を採用するこ
とによって、レンズ表面の反射はもちろん、レンズ前方
の光路分離ミラー等の反射面以外の部分からの迷光は結
像位置方向に達する可能性が極端に低くなり、迷光を実
質的にカットすることができる。これにより、コントラ
ストの向上、解像力向上に寄与させることができる。
【0029】
【発明の効果】請求項1の効果:集光機能と反射機能を
有した2面の反射型集光素子による構成を採用すること
により、光学設計上の自由度が増すとともにシンプルな
構成で少ない部品点致により構成でき、構成要素の互い
の位置のズレ等に関する配置精度が向上し、安価な結合
素子を提供することができる。
【0030】請求項2の効果:集光機能と反射機能を有
した2面の反射面をプリズム形状体に備えるようにする
ことにより、光学設計上の自由度が増すとともに一体成
形による配置精度が向上し、また、プリズム形状体の部
材屈折率と光路レイアウトの最適化により高反射率部材
を使用せずに済むことから光の利用効率を高めた結合素
子を提供することができる。
【0031】請求項3の効果:個々の反射型集光素子対
は、集光機能と反射機能を有した2面の反射型集光素子
による構成を採用することにより、シンプルな構成で少
ない部品点致により構成でき、構成要素の互いの位置の
ズレ等に関する配置精度が向上し、安価な結合素子を提
供することができる。また、本構成により光学設計上の
自由度が増し、光学素の部品点数も低減することがで
き、さらに個々の反射型集光素子対の焦点距離を小さく
できるため、個々の反射型集光素子対の有効画面は狭い
が、この反射型集光素子対が複数連なった形態の結合素
子としては、非常にコンパクトで有効な構成とすること
ができ、さらに迷光を実質的にカットできるので、コン
トラストの向上、解像力向上に寄与させることができ
る。例えばこの結合素子を読取光学系に応用すれば物点
である原稿情報と共役な位置にセンサを配置することに
より非常にコンパクトな画像読取装置を形成することが
できる。
【0032】請求項4の効果:個々のプリズム形状体
は、集光機能と反射機能を有した2面の反射面を備える
ようにすることにより、一体成形による配置精度が向上
し、また、プリズム形状体の部材屈折率と光路レイアウ
トの最適化により高反射率部材を使用せずに済むことか
ら光の利用効率を高めた安価な結合素子を提供すること
ができる。また、個々のプリズム形状体の焦点距離を小
さくできるため、個々のプリズム形状体の有効画面は狭
いが、このプリズム形状体が複数連なった形態の結合素
子としては、非常にコンパクトで有効な構成とすること
ができる。本構成により光学設計上の自由度が増し、光
学系の部品点数も低減することができ、さらに迷光を実
質的にカットできるのでコントラストの向上、解像力向
上に寄与させることができる。例えば、この結合素子を
読取光学系に応用すれば物点である原稿情報と共役な位
置にセンサを配置することにより非常にコンパクトな画
像読取装置を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による結像素子の一実施形態を説明す
るための構成概念図である。
【図2】 図1に示した本発明による結像素子における
光路を概念的に示す図である。
【図3】 本発明による結像素子の他の実施形態を説明
するための構成概念図である。
【図4】 本発明による結像素子の更に他の実施形態を
説明するための構成概念図である。
【図5】 本発明による結像素子の更に他の実施形態を
説明するための構成概念図である。
【図6】 本発明による結像素子の更に他の実施形態を
説明するための構成概念図である。
【図7】 本発明による結像素子の更に他の実施形態を
説明するための構成概念図である。
【図8】 本発明による結像素子の更に他の実施形態を
説明するための構成概念図である。
【図9】 従来のルーフミラーレンズの構成を概念的に
示した図である。
【符号の説明】
10…結像素子、10n…屈折部材による結像素子、1
1…第1の反射型集光素子、11f…第1のフレネルレ
ンズ、11g…第1の反射型グレーティングレンズ、1
1s…第1の集光反射面、12…第2の反射型集光素
子、12f…第2のフレネルレンズ、12g…第2の反
射型のグレーティングレンズ、12s…第2の集光反射
面、20…反射型集光素子アレイ、30…アパーチャ部
材、40…屈折部材による結像素子アレイ、50…アパ
ーチャ部材、60…ルーフミラー、61…集光レンズ、
62…光路分離ミラー、a1…第1の集光反射面の光
軸、a2…第2の集光反射面の光軸、H…像高、o,
o′…平面上の情報、P…平面(例えば、原稿面)、
p,p′…焦点位置。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一点(物点)から発した光束がほぼ平行
    光となって反射される反射面を有する第1の反射型集光
    素子と該第1の反射型集光素子によって反射された平行
    光を集光する反射面を有する第2の反射型集光素子とを
    組み合わせてなる反射型集光素子対を用いて形成される
    結像素子であって、前記一点から発した光束が前記第1
    及び第2の反射型集光素子の反射面で反射されて集光す
    る点(像点)が前記一点と、共役な関係(結像関係)と
    なるように、前記第1及び第2の反射型集光素子の前記
    反射面が互いに対向して配置されて構成されていること
    を特徴とする結像素子。
  2. 【請求項2】 一点(物点)から発した光束がほぼ平行
    光となって反射される第1の反射面と該第1の反射され
    た平行光を集光する第2の反射面を有するプリズム形状
    体を用いて形成される結像素子であって、前記一点から
    発した光束が、前記それぞれの反射面で反射されて集光
    する一点(像点)が前記一点と、共役な関係(結像関
    係)となるように、前記反射面が互いに対向して配置さ
    れて構成されていることを特徴とする結像素子。
  3. 【請求項3】 一点(物点)から発した光束がほぼ平行
    光となって反射される反射面を有する第1の反射型集光
    素子と該第1の反射型集光素子によって反射された平行
    光を集光する反射面を有する第2の反射型集光素子とを
    組み合わせてなる反射型集光素子対を用いて形成される
    結像素子であって、前記一点から発した光束が前記第1
    及び第2の反射型集光素子の反射面で反射されて集光す
    る点(像点)が前記一点と、共役な関係(結像関係)と
    なるように、前記第1及び第2の反射型集光素子の前記
    反射面が互いに対向して配置されて構成されている光学
    的に等価な前記反射型集光素子対を複数配列して形成し
    たことを特徴とする結像素子。
  4. 【請求項4】 一点(物点)から発した光束がほぼ平行
    光となって反射される第1の反射面と該第1の反射面で
    反射された平行光を集光する第2の反射面を有するプリ
    ズム形状体を用いて形成される結像素子であって、前記
    一点から発した光束が、前記それぞれの反射面で反射さ
    れて集光する一点(像点)が前記一点と、共役な関係
    (結像関係)となるように、前記反射面が互いに対向し
    て配置されて構成されている光学的に等価な前記反射型
    集光素子対を複数配列して形成したことを特徴とする結
    像素子。
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